JP2017124787A - 車両用シート - Google Patents

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宏之 柴▲崎▼
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Abstract

【課題】背面側や側面側から衝撃力を受けてもシートバックフレームへ及ぼす影響を低減させる車両用シートを提供する。
【解決手段】車両用シート1の右席10は、シートバックフレーム11と、着座フレーム12と、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16と、傾斜機構17とを少なくとも備える。サイドフレーム13及び14は、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12の左右側面それぞれに配置されるものであり、シートバックフレーム11よりも背面側へ延びる。シートバックフレーム11及び着座フレーム12は、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16とで囲まれる領域内に配置される。傾斜機構17は、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12のみを可動させてシートバックフレーム11をサイドフレーム13及び14に対して傾斜可動させるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用シートに関し、特に、着座者の安全性を重視した車両用シートに関する。
特許文献1に記載の2人掛けシートは、シートバックフレームと、シートクッションフレームとからなっている。そのシートバックフレームは、略U字状に形成されて下方が開口して配置されている。また、シートクッションフレームは、シートバックフレームの開口端においてシートバックフレームと結合される。また、シートバックフレームの頂部中央にはヘッドレストフレームが取り付けられ、片側の肩部にはシートベルトの折返部を形成するシートベルトショルダが設けられている。さらに、シートバックフレームの上下方向中間部に車幅方向へ補強フレームが配設されて両端部がシートバックフレームに連結される。
また、特許文献2に記載の車両用シートは、シートクッションフレームと、シートクッションフレームの上方側に配置されたシートバックフレームと、シートベルト装置とから主に構成されていた。シートクッションフレームは、乗員を下方から支持する着座部である。また、シートバックフレームは、着座者の背中を後方から支持する背もたれ部である。
シートクッションフレームは、シートクッションの骨格となる略矩形状の枠体からなり、左右側方に配置されたクッションサイドフレームと、各クッションサイドフレームの前方側の上面に架設された板状フレームとしてのパンフレームと、各クッションサイドフレームの後方側の左右内側面を連結するクッションフレーム連結パイプとを主に備えている。
シートバックフレームは、略矩形状の枠体からなり、左右側方に配置され、上下方向に延出する左右のサイドフレームと、左右のサイドフレームの上端部分を連結する上部フレームと、左右のサイドフレームの下端部分の左右外側面に取り付けられ、クッションサイドフレームと連結する左右の下部フレームと、左右のサイドフレーム内側面の略下方部分を連結するフレーム連結パイプと、左右のサイドフレーム内側面の略中央部分を連結して配設され、略逆U字形状に形成された中折れフレームとを主に備えている。
リクライニング装置は、クッションサイドフレームとシートバックフレームを連結した部分設けられ、シートクッションフレームに対してシートバックフレームを回動可能に連結する。
特開2010−083375号公報 特開2014−129066号公報
特許文献1に記載の2人掛けシート、及び特許文献2に記載の車両用シートでは、背面側や側面側からの衝撃力をシートバックフレーム及びシートクッションフレームが直接受ける構造となっている。また、特許文献2に記載の車両用シートは、リクライニング装置が備わっており、背面側からの衝撃力でリクライニング装置が壊れると、シートバックフレームがシートクッションフレーム側へ倒れこみ、着座者にとって危険である。
そこで、本発明は、自身の背面側や側面側から衝撃力を受けてもシートバックフレームへ及ぼす影響を低減させる車両用シートを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の車両用シートは、人の背中を支持し得るシートバックフレームと、人の尻を支持し得る着座フレームと、上記シートバックフレーム及び着座フレームの左右側面側それぞれに配置され、上記シートバックフレームよりも背面側へ延びる1対のサイドフレームと、上記シートバックフレームの背面側において上記1対のサイドフレーム間に架設されて、上記1対のサイドフレーム同士を連結する少なくとも1つの背面フレームと、を備え、上記1対のサイドフレーム及び上記背面フレームにより、上記シートバックフレーム及び上記着座フレームが、側面から背面に渡って囲まれることを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記サイドフレームは、上記シートバックフレームの側面側に配置される上サイドフレームと、上記着座フレームの側面側に配置される下サイドフレームと、を備え、上記上サイドフレームは、上記シートバックフレームよりも背面側に延び、上記下サイドフレームは、車両の床面に固定される底面を有することを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記上サイドフレームは、第1のサブサイドフレームと、上記第1のサブサイドフレームの上下方向下方から上記第1のサブサイドフレームを支持するよう設けられ、上記第1のサブサイドフレームよりも上記着座フレームに対して傾斜する第2のサブサイドフレームと、を備えることを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記サイドフレームは、設置面から高さ略70〜80cmの範囲において、自身の背面側に上記設置面に対して略垂直な所定の大きさの平面を有することを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、床面に固定される上記サイドフレームに対して、上記シートバックフレーム及び上記着座フレームを相対可動させることで、上記シートバックフレームの傾き度合いを変動させる傾斜機構を備えることを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記傾斜機構は、上記サイドフレームと上記着座フレームの間に設けられて、上記着座フレームを前後方向に移動可能な状態で支持する第1の移動機構と、幅方向を軸にして、上記シートバックフレームの下端部を上記着座フレームに対して回動自在に連結するヒンジ機構と、上記サイドフレームと上記シートバックフレームの間に設けられて、上記サイドフレームに沿って上下方向に移動可能な状態で上記シートバックフレームを支持する第2の移動機構と、を備え、上記着座フレームの前後方向の移動及び上記ヒンジ機構における回動に連動して、上記シートバックフレームが上記サイドフレームに対して傾斜可動することを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記第1の移動機構は、上記サイドフレームに設けられ、上記着座フレームを前後方向に案内可能な案内部と、上記着座フレームの側面に設けられ、上記案内部に案内される被案内部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記被案内部は、車輪部材であり、上記案内部は、上記サイドフレームに前後方向へ延びるよう設けられた上記車輪部材を走行させる通路であることを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記第1の移動機構と共に、上記着座フレームを前後方向に往復移動させる往復移動部を備えたことを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記第2の移動機構は、上記シートバックフレームの上方側面から延びる自転自在な軸を有する移動部材と、上記サイドフレームに設けられた上記移動部材の移動路と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、記移動部材は、上記サイドフレームに沿って走行可能な車輪部材であることを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記移動路は、上記移動部材を案内する案内部を備えたことを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記案内部は、上記サイドフレーム上において案内位置を変更可能、又は、上記移動部材に対する案内範囲を伸縮可能な構造であることを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記上サイドフレームは、上記移動路を構成する上記移動サイドフレームと、上記移動サイドフレームを背面側から支持する支持フレームと、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記サイドフレームの底面に衝撃吸収部を備えることを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記衝撃吸収部は、弾性部材により構成されることを特徴とする。
また、本発明の車両用シートにおいて、上記背面フレームは、上記シートバックフレームの上端よりも上方において上記1対のサイドフレーム間に架設されることを特徴とする。
本発明の車両用シートによれば、自身の背面側や側面側から衝撃力を受けてもシートバックフレームへ及ぼす影響を低減させるという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施の形態における車両用シート1を示す斜視図である。 サイドフレーム13及び14、並びに背面フレーム16を示す概要図である。(a)は、サイドフレーム13及び14、並びに背面フレーム16の斜視図であり、(b)はサイドフレーム13及び14、並びに背面フレーム16の側面図である。 シートバックフレーム11を示す概要図である。(a)はシートバックフレーム11の正面図であり、(b)は車両用シート1の側面図である。 着座フレーム12の移動機構を示す概要図である。(a)は、着座フレーム12の移動機構の平面図であり、(b)は着座フレーム12の移動機構の斜視図である。 着座フレーム12が着座フレーム12の移動機構により移動する様子を示す平面図である。(a)は、着座フレーム12の移動前の平面図であり、(b)は着座フレーム12の移動後の平面図である。 シートバックフレーム11が傾斜機構により傾斜移動する様子を示す側面図である。(a)は、シートバックフレーム11の傾斜移動前の平面図であり、(b)はシートバックフレーム11の傾斜移動後の平面図である。 本発明の実施の携帯における車両用シート1の正面図である。 車両用シート1にシートベルト装置70を付けた様子を示す側面図である。 下端面に衝撃吸収部材80を取り付けた車両用シート1の側面図である。(a)は、車両用シート1が衝撃を受ける前の側面図であり、(b)は車両用シート1が衝撃を受ける前の側面図である。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<車両用シート全体について>
図1は、本発明の実施の形態における車両用シート1を示す図である。車両用シート1は、右席10及び左席20を備えた2人用の車両用のシートであり、シートバックフレーム11及び21と、着座フレーム12及び22と、サイドフレーム13〜15と、背面フレーム16及び26と、傾斜機構17及び27とを少なくとも備える。
まず、右席10について説明する。シートバックフレーム11は、右席10の着座者の背中を支持し得る背もたれ部分全体を構成するものである。着座フレーム12は、右席10の着座者の尻を支持し得る着座部分全体を構成するものである。シートバックフレーム11と着座フレーム12とは、ヒンジ部18a及び18bにより連結される。具体的には、シートバックフレーム11の下端フレーム11aと着座フレーム12の奥端フレーム12bとが、ヒンジ部18a及び18bにそれぞれ連結される。
ヒンジ部18a及び18bは、ヒンジ軸18cを軸として自身と連結した2つの部材を回動させるものである。右席10では、図1に示すように、ヒンジ軸18cは、シートバックフレーム11の下端フレーム11a直下幅方向に相当する。これにより、下端フレーム11a直下幅方向を軸として、シートバックフレーム11を着座フレーム12に対して回動させることができる。
サイドフレーム13及び14は、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12の左右側面それぞれに配置されるものである。そして、サイドフレーム13及び14は、シートバックフレーム11よりも背面側へ延びる。また、サイドフレーム13及び14は、車両の床面からシートバックフレーム11の上端まで延びる態様をしている。
なお、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12は、それら単体で、シートバック及び着座部の骨格全体を構成する。また、サイドフレーム13及び14は、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12の一部を構成するものではなく、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12とは独立した別個の部材である。サイドフレーム13及び14は、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12を左右側面側からカバーする保護フレーム又は保護筐体のような役割を有する。
背面フレーム16は、シートバックフレーム11の背面側においてサイドフレーム13とサイドフレーム14との間に架設されるものである。背面フレーム16は、サイドフレーム13及び14を連結する。
背面フレーム16は、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12を背面側からカバーする保護フレーム又は保護筐体のような役割を有する。そして、背面フレーム16は、サイドフレーム13及び14と共に、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12の側面及び背面を囲んで、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12をカバーする。なお、背面フレームは、背面フレーム16に限るものではなく、複数あってもよい。また、背面フレームは、背面フレーム16を取り除いてシートバックフレーム11の上端よりも上方において1対のサイドフレーム13及び14の間に架設される背面フレーム19のみで構成される態様であってもよい。
傾斜機構17は、シートバックフレーム11、及び着座フレーム12のみを可動させてシートバックフレーム11をサイドフレーム13及び14に対して傾斜可動させるものである。すなわち、傾斜機構17は、シートバックフレーム11をリクライニングさせるものである。これについての詳細は後述する。
なお、左席20を構成するシートバックフレーム21と、着座フレーム22と、サイドフレーム14及び15と、背面フレーム26と、傾斜機構27とは、それぞれシートバックフレーム11と、着座フレーム12と、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16と、傾斜機構27とに対応し、それぞれ同様のものであり、既に上記で説明済みであるため、それらの説明を省略する。また、以降の説明において右席10を中心に説明するが、それらの説明は左席20にも適用可能である。また、サイドフレーム14については、右席10と左席20とで共用しているため、幅方向の厚みがサイドフレーム13及びサイドフレーム15よりも厚くなっている。また、車両用シート1においては、席が右席10及び左席20の2つであったが、本発明においては3つ以上の席であってもよい。この場合、隣り合う席同士は、右席10及び左席20の場合と同様に、サイドフレームを共用する。
<サイドフレームについて>
図2は、サイドフレーム13及び14、並びに背面フレーム16を示す。図2(a)は、サイドフレーム13及び14、並びに背面フレーム16の斜視図である。図2(b)は、サイドフレーム13の側面図である。
サイドフレーム13は、図2(a)に示すように、上サイドフレーム30と下サイドフレーム31とにより構成される。上サイドフレーム30は、図2(b)に示すように、全体としてシートバックフレーム11に沿って上方へ延びる態様をしており、シートバックフレーム11の側方に配置される。
また、下サイドフレーム31は、図2(b)に示すように、着座フレーム12よりも下方を構成するものである。そして、下サイドフレーム31は、着座フレーム12の側方に配置される。具体的に、下サイドフレーム31は、着座フレーム12を側方から覆い、座面12aから下方へ延びる車両用シート1の脚の役割を担う。また、下サイドフレーム31は、車両の床面に設置される底面を有する。この底面は、車両の床面に固定される。
上サイドフレーム30と下サイドフレーム31とは、一体形成される態様であってもよいし、別部材のものを連結させる態様であってもよい。ただし、別部材のものを連結させる際に、上サイドフレーム30と下サイドフレーム31との間には、可動部分は設けない。そして、サイドフレーム13は、剛性の高い構造とすることが好ましい。
さらに、上サイドフレーム30は、図2(a)及び図2(b)に示すように、サブサイドフレーム32及びサブサイドフレーム33により構成される。サブサイドフレーム32は、シートバックフレーム11に沿って上方へ延びるものであり、自身の背面側からサブサイドフレーム33により支持される。サブサイドフレーム32は、後述するが、シートバックフレーム11の上方を支持するのに用いられる。
サブサイドフレーム33は、サブサイドフレーム33aとサブサイドフレーム33bとを備える。サブサイドフレーム33aは、サブサイドフレーム32よりも着座フレーム12に対して大きな傾斜角を有して傾斜する。また、サブサイドフレーム33aは、その下端部が下サイドフレーム31と連結される。また、サブサイドフレーム33aは、サブサイドフレーム32よりも車両用シート1の背面側に傾斜して上方へ延びる。サブサイドフレーム33bは、サブサイドフレーム33aの上端部からサブサイドフレーム32の背面部へ延びるものである。サブサイドフレーム33bは、サブサイドフレーム32を背面側から支持する。
シートバックフレーム11を支持するサブサイドフレーム32は、シートバックフレーム11に適正な傾斜を提供する。しかしながら、サブサイドフレーム32を直接下サイドフレーム31と連結させる態様では、図2(b)に示す仮想サブサイドフレーム32aの下方部分(上サイドフレーム30をサブサイドフレーム32のみで構成した一点鎖線で表示のフレーム)から明らかなように、ヒンジ18bをもっと前方に移動させる必要があると共に、着座フレーム12を短くする必要がある。この場合、着座フレーム12の奥行き方向(前後方向)の長さが十分に確保できない。このため、着座フレーム12に対してサブサイドフレーム32よりもさらに大きな傾斜角を有するサブサイドフレーム33を設けて、着座フレーム12の奥行き方向(前後方向)の長さが十分に確保できるようにした。着座フレーム12に対して大きな傾斜角を有するサブサイドフレーム33(サブサイドフレーム33a)であれば、前後方向の長さがサブサイドフレーム32の場合よりも長く取れるため、ヒンジ18b部分をより前後方向へ奥に配置可能である。これにより、着座者に十分な奥行きスペースを有する座席を提供することができる。また、サブサイドフレーム33は、車両シート1の直ぐ後方の座席の着座者が足を十分に伸ばせるスペースを与えることもできる。
サブサイドフレーム33には、下サイドフレーム31の下端面31a(又は、車両用シート1の設置面)から所定の高さの位置に、自身の背面側に、下サイドフレーム31の下端面31a(又は、車両用シート1の設置面)に対して略垂直な所定の大きさを有する平面34が設けられる。平面34は、サブサイドフレーム33aとサブサイドフレーム33bとの連結部分の背面側に設けられる。上記所定の高さとしては、下サイドフレーム31の下端面31a(又は、車両用シート1の設置面)から略70〜80cmくらいが好ましい。
上記平面34は、日本国国土交通省を通じて発行される協定規則、世界統一技術規則、及び細目告示中で規定される車両用シートに対する動的テスト、静的テストの負荷をかける領域内にあればよい。したがって、上記平面34は、上記協定規則、世界統一技術規則、及び細目告示中における動的テスト、静的テストにおいて負荷を受ける面である。なお、協定規則とは「車両並びに車両への取付け又は車両における使用が可能な装置及び部品に係る統一的な技術上の要件の採択並びにこれらの要件に基づいて行われる認定の相互承認のための条件に関する協定」(平成10年条約第12号)に付属する規則をいう。世界統一技術規則とは「車両並びに車両への取付け又は車両における使用が可能な装置及び部品に係る世界技術規則の作成に関する協定」(平成12年外務省告示第474号)に基づき世界登録簿に記載された世界技術規則をいう。細目告示とは「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」(平成14年国土交通省告示第619号)をいう。
また、上サイドフレーム30は、図2(b)に示すように、シートバックフレーム11よりも背面側に延びる。そして、背面フレーム16は、シートバックフレーム11の背面側においてサイドフレーム13及び14の間に架設されてサイドフレーム13及び14を連結する。また、背面フレーム19は、シートバックフレーム11の上端よりも上方、かつシートバックフレーム11の背面側においてサイドフレーム13及び14の間に架設される。
一旦、図1に戻って説明するが、シートバックフレーム11及び着座フレーム12は、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16と、背面フレーム19とで囲まれる領域内に配置される。このような構造とすると、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16と、背面フレーム19とは、シートバックフレーム11及び着座フレーム12の周囲を覆う保護フレーム、又は保護筐体としての役割を果たすことになる。
すなわち、車両用シート1の側面、背面からの衝撃力は、保護フレーム、又は保護筐体としてのサイドフレーム13及び14と、背面フレーム16と、背面フレーム19とで受ける。したがって、車両用シート1の側面、背面からの衝撃力がシートバックフレーム11及び着座フレーム12へ与える影響が従来よりも格段に低減される。
以上のように、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16と、背面フレーム19を保護フレーム、又は保護筐体としての役割を果たさせるため、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16と、背面フレーム19は、衝撃力を受けても容易に変形しない剛性の高い構造とすることが好ましい。特に、シートバックフレーム11及び着座フレーム12は、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16と、背面フレーム19とにより保護されるという構造上、製造コスト面を考慮すると、シートバックフレーム11及び着座フレーム12は、サイドフレーム13及び14、背面フレーム16、背面フレーム19よりも剛性は低くてもよい。また、背面フレーム16、及び背面フレーム19は、シートバックフレーム11及び着座フレーム12の周囲を覆う保護フレーム、又は保護筐体としての役割を果たすことができれば、いずれか一方のみを設けるものであってもよい。
<シートバックフレーム>
図3は、シートバックフレーム11を示す。図3(a)は、シートバックフレーム11の平面図である。図3(b)は、シートバックフレーム11をサイドフレーム13に取り付けた際の側面図である。
シートバックフレーム11は、図3(a)に示すように、上端フレーム40と、下端フレーム41と、右側端フレーム42と、左側端フレーム43と、補助フレーム群44とで構成される。シートバックフレーム11は、例えば、棒状フレーム、又は板状フレームを連結して全体として略矩形形状とされることが一例として想定される。
上端フレーム40及び下端フレーム41は、車両用シート1の幅方向へ延びるものである。そして、上端フレーム40は、車両用シート1の上端付近に配置される。また、下端フレーム41は、着座フレーム12の奥端部上方付近に配置される。右側端フレーム42及び左側端フレーム43は、車両用シート1の高さ方向へ延びるものである。右側端フレーム42は、上端フレーム40及び下端フレーム41の右端部と連結される。左側端フレーム43は、上端フレーム40及び下端フレーム41の左端部と連結される。
シートバックフレーム11の上方部分は、上サイドフレーム30に沿って移動可能な状態で上サイドフレーム30に支持される。以下において、その移動機構の一例について説明する。
シートバックフレーム11における右側端フレーム42及び左側端フレーム43の上方外側側面には、図3(a)に示すように、それぞれ車輪部材45及び46が設けられる。車輪部材45及び46には、それぞれ自転自在な車輪軸45a及び46aが備えられる。その車輪軸45a及び46aは、それぞれ右側端フレーム42及び左側端フレーム43の上方外側側面に自転自在な態様で取り付けられる。
車輪部材45は、図3(b)に示すように、上サイドフレーム30のうちサブサイドフレーム32の表面を移動路として走行可能な態様で配置される。これにより、シートバックフレーム11の上方部分は、車輪部材45を介して、上サイドフレーム30(サブサイドフレーム32)に支持される。
サブサイドフレーム32の表面には、案内部37が設けられる。案内部37は、車輪部材45の移動を案内するものである。案内部37は、例えば、図3(b)に示すように、U字部材37aにより構成される。車輪部材45は、U字部材37aの両端部で移動路上の移動範囲を制限される。また、車輪部材45及び46は、U字部材37aの屋根部37bで移動路上を外れた移動を防止される。
なお、案内部37は、図3(b)に示すように、サブサイドフレーム32の表面に沿って伸縮可能な構造としてもよい。これにより、シートバックフレーム11の傾斜範囲を調整することができる。また、案内部37は、サブサイドフレーム32の表面の様々な位置に、着脱可能な態様であってもよい。これにより、サブサイドフレーム32の表面における案内部37の位置を自由に調整できるため、シートバックフレーム11の傾斜範囲を調整することができる。
なお、上記車輪部材45に変えて別の移動部材を採用してもよい。そのような移動部材として、シートバックフレーム11の上方側面から延びて、シートバックフレーム11に対して自転自在な軸を有する回転しない非回転部材(例えば、直方体形状の摩擦係数の小さい部材)が一例として想定されるが、これに限定されるものではなく、その他のものであってもよい。
また、上記車輪部材45の説明は、車輪部材46についても同様に適用することができる。
<着座フレーム>
図4は、着座フレーム12及び着座フレーム12の移動機構を示す。図4(a)は、着座フレーム12及び着座フレーム12の移動機構の平面図である。図4(b)は、着座フレーム12及び着座フレーム12の移動機構の斜視図である。着座フレーム12は、図4に示すように、奥側フレーム51と、手前側フレーム52と、右側端フレーム53と、左側端フレーム54とで構成される。着座フレーム12は、例えば、棒状フレーム、又は板状フレームを連結して全体として略矩形形状とされることが一例として想定される。
奥側フレーム51及び手前側フレーム52は、車両用シート1の幅方向へ延びるものであり、車両用シート1の奥側から手前側に向かって順に配置される。右側端フレーム53及び左側端フレーム54は、車両用シート1の奥行き方向(前後方向)へ延びるものである。右側端フレーム53は、奥側フレーム51及び手前側フレーム52の右端部と連結される。左側端フレーム54は、奥側フレーム51及び手前側フレーム52の左端部と連結される。
着座フレーム12における右側端フレーム53の外側側面には、図4(a)に示すように、それぞれ車輪部材55a及び55bが設けられる。また、着座フレーム12における左側端フレーム54の外側側面には、図4(a)に示すように、それぞれ車輪部材56a及び56bが設けられる。また、着座フレーム12における右側端フレーム53及び左側端フレーム54の下面には、それぞれ補助車輪部材55c及び56cが設けられる。
車輪部材55a及び55b、車輪部材56a及び56b、補助車輪部材55c及び56cには、それぞれ自転自在な車輪軸55d〜55f及び車輪軸56d〜56fが備えられる。車輪軸55d及び55eは、右側端フレーム53に対して自転自在な態様で取り付けられる。車輪軸56d及び56eは、左側端フレーム54の外側側面に左側端フレーム54に対して自転自在な態様で取り付けられる。また、車輪軸55fは、右側端フレーム53の下面に、右側端フレーム53に対して自転自在な態様で取り付けられる。車輪軸56fは、左側端フレーム54の下面に、左側端フレーム54に対して自転自在な態様で取り付けられる。
上記車輪部材55a及び55bは、図4(a)及び図4(b)に示すように、サイドフレーム13における下サイドフレーム30aに設けられた案内部35aに配置される。上記車輪部材56a及び56bは、図4(a)及び図4(b)に示すように、サイドフレーム14における下サイドフレーム30bに設けられた案内部35bに配置される。
案内部35aは、車輪部材55a及び55bを車両用シート1の奥行き方向(前後方向)に沿って前後に案内する。案内部35bは、車輪部材56a及び56bを車両用シート1の奥行き方向(前後方向)に沿って前後に案内する。車両用シート1の奥行き方向(前後方向)として、例えば、着座フレーム12における座面12aに対して平行な方向が想定されるが、本発明はこれに限定されるものではない。車両用シート1の奥行き方向(前後方向)は、座面12aに対して所定の角度を成す方向であってもよい。
具体的に、案内部35aは、例えば、図4(a)及び図4(b)に示すように、下サイドフレーム30aに設けられた車輪部材55a及び55bが走行可能な通路領域である。案内部35bは、例えば、図4(a)及び図4(b)に示すように、下サイドフレーム30bに設けられた車輪部材56a及び56bが走行可能な通路領域である。また、その通路領域は、車両用シート1の奥行き方向(着座フレーム12における座面12aに対して平行な前後方向)に下サイドフレーム30a及び30bの一部を切り取った態様である。
したがって、着座フレーム12は、車輪部材55a及び55b、車輪部材56a及び56bを介して車両用シート1の奥行き方向(着座フレーム12における座面12aに対して平行な前後方向)に移動可能な状態で、自身の両サイドを下サイドフレーム30a及び30bに支持される。
なお、車輪部材55a及び55bが案内部35aに沿って真っ直ぐに案内されるように、補助的に補助車輪部材55cが設けられる。また、車輪部材56a及び56bが案内部35bに沿って真っ直ぐに案内されるように、補助的に補助車輪部材56cが設けられる。補助車輪部材55cは、案内部35cに車両用シート1の奥行き方向(着座フレーム12における座面12aに対して平行な前後方向)に案内される。補助車輪部材56cは、案内部35dに車両用シート1の奥行き方向(着座フレーム12における座面12aに対して平行な前後方向)に案内される。
具体的に、案内部35cは、例えば、図4(a)及び図4(b)に示すように、下サイドフレーム30aに設けられた補助車輪部材55cが走行可能な通路である。また、案内部35dは、例えば、図4(a)及び図4(b)に示すように、下サイドフレーム30bに設けられた補助車輪部材56cが走行可能な通路である。また、その通路は、車両用シート1の奥行き方向(着座フレーム12における座面12aに対して平行な前後方向)に真っ直ぐに延びる下サイドフレーム30a及び30b側面により構成される。
<着座フレームの移動>
次に、着座フレーム12の往復移動機構について図5を参照して説明する。図5は、着座フレーム12が着座フレーム12の往復移動機構により移動する様子を示す。図5(a)は、移動前の着座フレーム12を示す。図5(b)は、移動後の着座フレーム12を示す。着座フレーム12の往復移動機構は、図5(a)及び図5(b)に示すように、サイドフレーム13及び14と着座フレーム12の間に設けられる。図5において着座フレーム12の往復移動機構として、ボールねじ機構60を採用したものを示すが、本発明はこれに限定されない。例えば、ソレノイドのような電磁力を用いた公知の往復移動方式や、空気圧式又は油圧式のピストンを用いた公知の往復移動方式や、ラックとピニオンを用いるような公知の歯車式往復移動を利用して、着座フレーム12を車両用シート1の奥行き方向(前後方向)へ往復移動させるものであってもよい。
車両用シート1において着座フレーム12は、ボールねじ機構60により車両用シート1の奥行き方向(矢印A方向)へ往復移動される。ボールねじ機構60は、例えば、図5(a)に示すように、モータ61と、モータ回転軸62と、回転力直角変換機構63a及び63bと、部材支持部64と、ボールねじ65a及び65bと、ボールねじ受け部66a及び66bと、受け部支持部材66cと、ナット部67a及び67bを下面に有する移動板67cと、スタビライザ68a及び68bとを備える。
部材支持部64は、モータ61と、モータ回転軸62と、回転力直角変換機構63a及び63bとを載置するものであり、その両端がサイドフレーム13及び14(下サイドフレーム30a及び30b)に連結される。モータ61が回転すると、その回転力はモータ回転軸62を通じて回転力直角変換機構63a及び63bの側面に伝達される。
回転力直角変換機構63a及び63bは、モータ回転軸62に対して直角方向を向くボールねじ65a及び65bへその回転力を伝達する。回転力直角変換機構63a及び63bは、例えば、ベベルギヤやウォームギヤ等を用いた歯車機構により実現できる。
ボールねじ受け部66a及び66bは、両端がサイドフレーム13及び14(下サイドフレーム30a及び30b)に連結された受け部支持部材66cの上面に設けられる。そして、ボールねじ受け部66a及び66bは、それぞれボールねじ65a及び65bの一端付近を自転自在な態様で支持する。すなわち、ボールねじ65a及び65bは、それぞれ一端がボールねじ受け部66a及び66bで自転自在に支持され、他端が回転力直角変換機構63a及び63bで自転可能な状態で支持される。
また、ナット部67a及び67bは、それぞれボールねじ65a及び65bと螺合している。そして、ボールねじ65a及び65bが回転すると、ナット部67a及び67bは、車両用シート1の奥行き方向(前後方向)へ往復移動される。同時に、移動板67cもナット部67a及び67bと共に車両用シート1の奥行き方向(前後方向)へ往復移動される。
移動板67cは、スタビライザ68a及び68bにより手前側フレーム52と連結される。したがって、ボールねじ65a及び65bの回転により移動板67cが車両用シート1の奥行き方向(前後方向)へ往復移動されると、スタビライザ68a及び68bを介して手前側フレーム52、並びに、手前側フレーム52と連結される着座フレーム12全体も往復移動される。
なお、ボールねじ機構60により移動板67c及び手前側フレーム52が移動する際に、移動板67cと手前側フレーム52との間に捻じれ応力が発生して、手前側フレーム52がスムーズに移動できない場合が想定される。スタビライザ68a及び68bは、そのような場合でも、捻じれ応力を打ち消すよう手前側フレーム52の姿勢をコントロールすることができる。スタビライザ68a及び68bの方式は、移動板67cと手前側フレーム52との間に生じる捻じれ応力を打ち消すよう手前側フレーム52の姿勢をコントロールすることができれば、どのような方式のものも本発明に含まれる。また、以上のように、移動板67cの移動力を手前側フレーム52に伝達する際に、上記のような機能を有するスタビライザ68a及び68bを用いずに、移動板67cと手前側フレーム52とを単に連結する連結部材を用いる場合も本発明に含まれる。
図5(a)及び図5(b)を参照して着座フレーム12の動作を以下に説明する。まず、着座フレーム12を手前側方向へ移動させる動作について説明する。モータ61が順方向回転すると、モータ回転軸62が順方向回転して、回転力直角変換機構63a及び63bは、その回転力をボールねじ65a及び65bへ伝達する。ボールねじ65a及び65bがその回転力により回転すると、ボールねじ65a及び65bと螺合するナット部67a及び67bは車両用シート1の奥行き方向(前後方向)へ送られる。それと同時に移動板67cも同様に車両用シート1の奥行き方向(前後方向)へ送られる。
スタビライザ68a及び68bを介して移動板67cと連結される手前側フレーム52は、図5(b)に示す手前方向へ移動板67cが移動すると、スタビライザ68a及び68bを介して移動板67cにより押し出されて手前側方向へ移動する。
なお、着座フレーム12を奥側方向へ移動させるには、モータ61を逆方向回転させればよい。モータ61を逆方向回転させると、移動板67cが奥側へ移動する。これにより、手前側フレーム52は、スタビライザ68a及び68bを介して移動板67cにより引っ張られて奥側方向へ移動する。
<シートバックフレームの移動>
次に、シートバックフレーム11の傾斜機構について図6を参照して説明する。図6は、シートバックフレーム11がシートバックフレーム11の傾斜機構により移動する様子を示す。図6(a)は、移動前のシートバックフレーム11を示す。図6(b)は、傾斜後のシートバックフレーム11を示す。シートバックフレーム11の傾斜機構は、床面に固定されるサイドフレーム13及び14に対して、シートバックフレーム11及び着座フレーム12を相対可動させることで前記シートバックフレームの傾き度合いを変動させるものである。具体的に、シートバックフレーム11の傾斜機構は、着座フレーム12の移動及びヒンジ部18a及び18bにおける回動に連動してシートバックフレーム11の上方が移動して、シートバックフレーム11がサイドフレーム13及び14に対して傾斜可動するものである。このようなシートバックフレーム11の傾斜機構は、サイドフレーム13及び14とシートバックフレーム11の間に設けられる。これについて以下具体的に説明する。
シートバックフレーム11は、着座フレーム12の移動に連動して傾斜移動する。図6(b)に示すように、着座フレーム12が車両用シート1の奥行き方向(前後方向)手前側へ移動すると、ヒンジ部18a及び18bを通じてシートバックフレーム11が車両用シート1の奥行き方向(前後方向)手前側へ引っ張られる。
シートバックフレーム11が奥行き方向(前後方向)手前側へ引っ張られると、シートバックフレーム11の下端フレーム11aが奥行き方向(前後方向)手前側へ移動する。その際、車輪部材45及び46がサブサイドフレーム32の表面に沿って下方へ走行して、シートバックフレーム11の上方部分は、サブサイドフレーム32に沿って下方へ移動する。
シートバックフレーム11が以上のように移動すると、ヒンジ部18a及び18bが回動して、シートバックフレーム11は、サイドフレーム13及び14に対して傾斜可動する。
一方、シートバックフレーム11が奥行き方向(前後方向)奥側へ押されると、シートバックフレーム11の下端フレーム11aが奥行き方向(前後方向)奥側へ移動する。その際、車輪部材45及び46がサブサイドフレーム32の表面に沿って上方へ走行して、シートバックフレーム11の上方部分は、サブサイドフレーム32に沿って上方へ移動する。
シートバックフレーム11が以上のように移動すると、ヒンジ部18a及び18bが回動して、シートバックフレーム11は、サイドフレーム13及び14に対して元の状態に戻るように可動する。
以上のように、シートバックフレーム11の上方部分は、上下方向に移動可能な状態で支持されている。シートバックフレーム11の傾斜可動(リクライニング)は、着座フレーム12の移動と、ヒンジ部18a及び18bの回動により実現される。
図7は、本発明の実施の形態における車両用シート1の正面図である。シートバックフレーム11は、車輪部材45及び46を介して、サイドフレーム13及び14に支持される。また、着座フレーム12は、車輪部材55a及び55b、車輪部材56a及び56bを介して、サイドフレーム13及び14に支持される。
以上のように支持されるシートバックフレーム11及び着座フレーム12は、側面及び背面をサイドフレーム13及び14及び背面フレーム16により囲まれる。
したがって、車両用シート1は、自身の背面側及び側面側から受ける衝撃力は、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16とで直接受ける構造であるため、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16とを剛性の強い構造にしておけば、その衝撃力がシートバックフレーム11及び着座フレーム12に及ぼす影響を低減させることができる。
図8は、車両用シート1にシートベルト装置70を付けた様子を示す。シートベルト装置70は、例えば、車両用シート1におけるサイドフレーム14の背面側に取り付ける。シートベルト装置70のベルト71を車両用シート1の着座者900が装着する際、図8に示すように、ベルト71をシートバックフレーム11の背面側から前面側に引っ張る。この時、ベルト71は、背面フレーム19の上端部に接触して、シートバックフレーム11には接触しない。背面フレーム19は、シートバックフレーム11の上端よりも上方においてサイドフレーム13及び14の間に架設されるからである。
したがって、着座者900がベルト71を装着する場合、シートベルト装置70におけるベルト71は、直接シートバックフレーム11には接触することはない。これにより、シートベルト装置70を介してシートバックフレーム11へ衝撃力の影響を与えることを低減できる。
<衝撃吸収部材>
図9は、車両用シート1の下端面に衝撃吸収部材80を取り付けた様子を示す。図9(a)は、車両用シート1が背面側から負荷を受けていない状態を示す。図9(b)は、車両用シート1が平面34に背面側から負荷を受けた状態を示す。
車両用シート1は、背面側から負荷を受けた場合、所定量たわむことが好ましい。車両用シート1が受けた負荷をたわみにより車両用シート1自身に吸収させるためである。
車両用シート1が平面34に背面側から負荷を受けた場合、上記説明したようにサイドフレーム13及び14と、背面フレーム16とで直接受ける構造である。一方で、上記説明したようにサイドフレーム13及び14と、背面フレーム16とは、剛性の高い構造にする必要がある。
したがって、サイドフレーム13及び14と、背面フレーム16とは、剛性の高い構造であると同時に、負荷を受けた際に、たわむ構造とすることが好ましい。本発明の実施の形態における車両用シート1では、車両用シート1の下端面に衝撃吸収部材80を設けることで、剛性の高い構造であると同時に、負荷を受けた際にたわむ構造を両立させている。
衝撃吸収部材80は、受けた力を吸収する部材である。衝撃吸収部材80を構成する材質として、例えば、弾性を有する材質等が一例として想定されるが、これに限定されるものではない。弾性を有する材質として、例えば、ゴム等のエラストマーが一例として挙げられる。
以上のような衝撃吸収部材80を下端面に備えた車両用シート1が、例えば、図9(b)に示すように、平面34に背面側から負荷を受けると、車両用シート1は、前方に向かって傾く。この際、衝撃吸収部材80の先端部分が潰れてその衝撃力を吸収する。このことは、全体として車両用シート1が平面34に背面側から負荷を受けてたわむことと等価である。
車両用シート1のたわみが、日本国国土交通省を通じて発行される協定規則、世界統一技術規則、及び細目告示中で規定される車両用シートに対する動的テスト、静的テストで合格とされる範囲になるように衝撃吸収部材80の厚さ、形状、及び、材質は選定される。
また、図1〜図9を参照して説明した車両用シート1は、シートバックフレーム11、着座フレーム12、サイドフレーム13、ボールねじ機構等は、それぞれユニット化が可能である。そして、それぞれを組み立てる際は、例えば、図1に示すように、サイドフレーム13に設けられたネジ穴91〜95を用いてボールねじ機構60及び背面フレーム16をサイドフレーム13とサイドフレーム14との間に固定する。その他のシートバックフレーム11、着座フレーム12は、案内部に車輪部材を挿入すればよい。
以上のような車両用シート1であれば、組み立てが容易である。一般的に、車両用シートは、組立後の完成品をそのまま輸送することが通常であるが、車両用シート1であれば、組み立て容易であるため、ユニット化したシートバックフレーム11、着座フレーム12、サイドフレーム13、ボールねじ機構等を別々に輸送することが可能である。これにより、輸送コストを低減することができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
1 車両用シート
11、21 シートバックフレーム
11a 下端フレーム
12、22 着座フレーム
12b 奥端フレーム
12a 座面
13、14、15 サイドフレーム
16、19、26 背面フレーム
17、27 傾斜機構
18a、18b ヒンジ部
18c ヒンジ軸
30 上サイドフレーム
30a、30b、31 下サイドフレーム
31a 下端面
32、33、33a、33b サブサイドフレーム
34 平面
35a、35b、35c、35d、37 案内部
40 上端フレーム
41 下端フレーム
42 右側端フレーム
43 左側端フレーム
44 補助フレーム群
45、46、55a、55b、56a、56b 車輪部材
45a、46a、55d、55e、55f、56d、56e、56f 車輪軸
51 奥側フレーム
52 手前側フレーム
53 右側端フレーム
54 左側端フレーム
55c、56c 補助車輪部材
60 ボールねじ機構
61 モータ
62 モータ回転軸
63a、63b 回転力直角変換機構
64 部材支持部
66a、66b ボールねじ受け部
66c 受け部支持部材
67a、67b ナット部
67c 移動板
68a、68b スタビライザ
70 シートベルト装置
71 ベルト
80 衝撃吸収部材

Claims (17)

  1. 人の背中を支持し得るシートバックフレームと、
    人の尻を支持し得る着座フレームと、
    前記シートバックフレーム及び着座フレームの左右側面側それぞれに配置され、前記シートバックフレームよりも背面側へ延びる1対のサイドフレームと、
    前記シートバックフレームの背面側において前記1対のサイドフレーム間に架設されて、前記1対のサイドフレーム同士を連結する少なくとも1つの背面フレームと、
    を備え、
    前記1対のサイドフレーム及び前記背面フレームにより、前記シートバックフレーム及び前記着座フレームが、側面から背面に渡って囲まれることを特徴とする、
    車両用シート。
  2. 前記サイドフレームは、
    前記シートバックフレームの側面側に配置される上サイドフレームと、
    前記着座フレームの側面側に配置される下サイドフレームと、
    を備え、
    前記上サイドフレームは、前記シートバックフレームよりも背面側に延び、
    前記下サイドフレームは、車両の床面に固定される底面を有することを特徴とする、
    請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記上サイドフレームは、
    第1のサブサイドフレームと、
    前記第1のサブサイドフレームの上下方向下方から前記第1のサブサイドフレームを支持するよう設けられ、前記第1のサブサイドフレームよりも前記着座フレームに対して傾斜する第2のサブサイドフレームと、
    を備えることを特徴とする、
    請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記サイドフレームは、設置面から高さ略70〜80cmの範囲において、自身の背面側に前記設置面に対して略垂直な所定の大きさの平面を有することを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれかに記載の車両用シート。
  5. 床面に固定される前記サイドフレームに対して、前記シートバックフレーム及び前記着座フレームを相対可動させることで、前記シートバックフレームの傾き度合いを変動させる傾斜機構を備えることを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれかに記載の車両用シート。
  6. 前記傾斜機構は、
    前記サイドフレームと前記着座フレームの間に設けられて、前記着座フレームを前後方向に移動可能な状態で支持する第1の移動機構と、
    幅方向を軸にして、前記シートバックフレームの下端部を前記着座フレームに対して回動自在に連結するヒンジ機構と、
    前記サイドフレームと前記シートバックフレームの間に設けられて、前記サイドフレームに沿って上下方向に移動可能な状態で前記シートバックフレームを支持する第2の移動機構と、
    を備え、
    前記着座フレームの前後方向の移動及び前記ヒンジ機構における回動に連動して、前記シートバックフレームが前記サイドフレームに対して傾斜可動することを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれかに記載の車両用シート。
  7. 前記第1の移動機構は、
    前記サイドフレームに設けられ、前記着座フレームを前後方向に案内可能な案内部と、
    前記着座フレームの側面に設けられ、前記案内部に案内される被案内部と、
    を備えたことを特徴とする、
    請求項6に記載の車両用シート。
  8. 前記被案内部は、車輪部材であり、
    前記案内部は、前記サイドフレームに前後方向へ延びるよう設けられた前記車輪部材を走行させる通路であることを特徴とする、
    請求項7に記載の車両用シート。
  9. 前記第1の移動機構と共に、前記着座フレームを前後方向に往復移動させる往復移動部を備えたことを特徴とする、
    請求項6〜8のいずれかに記載の車両用シート。
  10. 前記第2の移動機構は、
    前記シートバックフレームの上方側面から延びる自転自在な軸を有する移動部材と、
    前記サイドフレームに設けられた前記移動部材の移動路と、
    を備えたことを特徴とする、
    請求項6〜9に記載の車両用シート。
  11. 前記移動部材は、前記サイドフレームに沿って走行可能な車輪部材であることを特徴とする、
    請求項10に記載の車両用シート。
  12. 前記移動路は、前記移動部材を案内する案内部を備えたことを特徴とする、
    請求項10及び11のいずれかに記載の車両用シート。
  13. 前記案内部は、前記サイドフレーム上において案内位置を変更可能、又は、前記移動部材に対する案内範囲を伸縮可能な構造であることを特徴とする、
    請求項12に記載の車両用シート。
  14. 前記上サイドフレームは、
    前記移動路を構成する前記移動サイドフレームと、
    前記移動サイドフレームを背面側から支持する支持フレームと、
    を備えたことを特徴とする、
    請求項10〜13のいずれかに記載の車両用シート。
  15. 前記サイドフレームの底面に衝撃吸収部を備えることを特徴とする、
    請求項1乃至14に記載の車両用シート。
  16. 前記衝撃吸収部は、弾性部材により構成されることを特徴とする、
    請求項1乃至15に記載の車両用シート。
  17. 前記背面フレームは、前記シートバックフレームの上端よりも上方において前記1対のサイドフレーム間に架設されることを特徴とする、
    請求項1乃至16に記載の車両用シート。
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