JP2017116558A - 粒子撮像装置および粒子撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定装置の処理速度を維持しつつ撮像対象の粒子を高品質で撮像できる粒子撮像装置および粒子撮像方法を提供する。
【解決手段】粒子撮像装置10は、第1流路部110と、第2流路部120と、第3流路部130と、を備え、粒子を含む測定試料を流すための流路100と、粒子検出部20と、粒子選別部30と、第2流路部120を流れる粒子を撮像する粒子撮像部50と、を備える。流路100は、第2流路部120の断面積が第1流路部110の断面積より大きくなるように構成され、第1流路部110と第2流路部120とを接続する中間流路部を備える。中間流路部は、下流に向かうに従って断面積が増加する拡張流路部を複数備え、複数の拡張流路部の間に断面積が一定の流路部を備える。
【選択図】図19

Description

本発明は、粒子撮像装置および粒子撮像方法に関する。
フローサイトメータを用いた検体測定装置として、フローセルを流れる測定試料中の粒子を検出する粒子検出部およびフローセルを流れる測定試料中の粒子を撮像する撮像部を備えるものが知られている。たとえば、特許文献1に記載の検体測定装置は、細胞検出部の下流側に、細胞を撮像するための構成が配置される。検体測定装置は、フローセルを流れる測定試料中の細胞にレーザ光を照射し、細胞から発せられる信号をトリガーとしてCCDカメラにより測定試料中の細胞を撮像する。
特開昭63−94156号公報
上記の構成では、粒子画像の品質を高めるためにフローセルを流れる粒子の速度を遅くすると、たとえば数10万個の細胞の中に1つといった測定試料中にごく僅かに含まれる細胞の画像を取得したい場合には、多量の測定試料を測定する必要があるため、細胞画像の取得にかかる時間が非常に長くなるといった問題があった。
本発明の第1の態様に係る粒子撮像装置は、第1流路部と、第1流路部の下流側に接続された第2流路部と、第1流路部と第2流路部との間において第1流路部から分岐する第3流路部と、を備え、粒子を含む測定試料を流すための流路と、第1流路部を流れる粒子に光を照射するための光源と、光の照射により粒子から生じる光を受光する光検出器と、を備えた粒子検出部と、光検出器が受光した光の強度に基づいて、第1流路部を流れる粒子の進行方向を少なくとも第2流路部および第3流路部から選択的に調整可能な粒子選別部と、第2流路部を流れる粒子を撮像する粒子撮像部と、を備える。流路は、第2流路部の断面積が第1流路部の断面積より大きくなるように構成され、第1流路部と第2流路部とを接続する中間流路部を備える。中間流路部は、下流に向かうに従って断面積が増加する拡張流路部を複数備え、複数の拡張流路部の間に断面積が一定の流路部を備える。
本発明の第2の態様に係る粒子撮像方法は、第1流路部と、第1流路部の下流側に接続された第2流路部と、第1流路部と第2流路部との間において第1流路部から分岐する第3流路部と、第1流路部と第2流路部とを接続し、下流に向かうに従って断面積が増加する拡張流路部を複数備え、複数の拡張流路部の間に断面積が一定の中間流路部と、を備える流路に測定試料を流し、第1速度で流れる測定試料中の粒子に光を照射して粒子から生じる光を検出し、検出した光の強度に基づいて測定試料中の粒子の進行方向を調整し、第2流路部を流れる測定試料中の粒子を撮像する。
本発明によれば、細胞画像の取得にかかる時間を短縮することが可能となる。
図1は、実施形態1に係る粒子撮像装置の構成をZ軸負方向に見た場合の模式図である。 図2(a)〜(e)は、それぞれ、実施形態1に係る第1流路部、第2流路部、第3流路部、第4流路部、および第5流路部の断面を示す模式図、ならびに実施形態1に係る超音波定在波の形成を示す模式図である。 図3(a)は、実施形態1に係る粒子検出部をX軸負方向に見た場合の模式図であり、図3(b)は、実施形態1に係る粒子撮像部をY軸正方向に見た場合の模式図である。 図4は、実施形態1に係る粒子撮像装置の構成を示すブロック図である。 図5(a)〜(c)は、実施形態1に係る粒子撮像装置が行う処理を示すフローチャートである。 図6(a)は、実施形態1に係る粒子撮像装置が行う表示処理を示すフローチャートであり、図6(b)、(c)は、実施形態1に係る出力部に表示される画面を示す図である。 図7(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態2〜4に係る流路の模式図である。 図8(a)、(b)は、それぞれ、実施形態5、6に係る流路の模式図であり、図8(c)は、実施形態6に係る粒子撮像装置が行う処理を示すフローチャートである。 図9は、実施形態7に係る流路の模式図である。 図10(a)は、実施形態7に係る圧電結晶基板上に貼り付けられた部材により流路が形成されることを示す模式図であり、図10(b)は、実施形態7に係る超音波定在波の形成を示す模式図であり、図10(c)は、実施形態7に係る圧電結晶基板、部材および櫛形電極を模式的に示す斜視図である。 図11(a)は、実施形態7に係る粒子検出部をX軸負方向に見た場合の模式図であり、図11(b)は、実施形態7に係る粒子検出部の変更例を示す模式図である。 図12(a)は、実施形態8に係る流路の模式図であり、図12(b)は、実施形態8に係る粒子撮像装置が行う処理を示すフローチャートである。 図13(a)、(b)は、実施形態9に係る第2流路部の断面を示す模式図であり、図13(c)、(d)は、実施形態9の構成を一部変更した構成例を示す模式図である。 図14(a)は、実施形態10に係る第2流路部の断面を示す模式図であり、図14(b)は、実施形態10に係る第2流路部付近をZ軸負方向に見た場合の模式図である。図14(c)は、実施形態10の構成を一部変更した構成例を示す模式図であり、図14(d)は、この構成例の第2流路部付近をZ軸負方向に見た場合の模式図である。 図15(a)、(b)は、実施形態11に係る第2流路部の断面を示す模式図であり、図15(c)は、実施形態11における粒子整列部に対する制御を示すフローチャートである。 図16(a)、(b)は、実施形態12に係る第2流路部の断面を示す模式図であり、図16(c)は、実施形態12における粒子整列部に対する制御を示すフローチャートである。 図17(a)は、実施形態13に係る粒子撮像装置が行う表示処理を示すフローチャートであり、図17(b)、(c)は、実施形態13に係る出力部に表示される画面を示す図である。 図18(a)は、実施形態13に係る活性化状態にある血管内皮細胞の核およびシグナル分子の蛍光を撮像した画像の例を示す図であり、図18(a)は、実施形態13に係る活性化状態にない血管内皮細胞の核およびシグナル分子の蛍光を撮像した画像の例を示す図である。 図19は、実施形態14に係る粒子撮像装置の構成をZ軸負方向に見た場合の模式図である。 図20は、実施形態14の変更例に係る粒子撮像装置の構成をZ軸負方向に見た場合の模式図である。 図21は、実施形態15に係る粒子撮像装置の構成をZ軸負方向に見た場合の模式図である。 図22は、実施形態15に係る粒子撮像装置において各流路部の流速を解析したシミュレーション結果である。 図23(a)、(b)は、それぞれ、実施形態15に係る粒子撮像装置の上流側および下流側の分岐部分をZ軸負方向に見た場合の模式図である。 図24は、実施形態15の変更例に係る粒子撮像装置の構成をZ軸負方向に見た場合の模式図である。 図24は、実施形態15の他の変更例に係る粒子撮像装置の構成をZ軸負方向に見た場合の模式図である。 ただし、図面はもっぱら説明のためのものであって、この発明の範囲を限定するものではない。
以下に示す実施形態1〜12は、血液検体に含まれる血中循環腫瘍細胞を撮像するための装置に本発明を適用したものである。以下、血中循環腫瘍細胞を、CTC(Circulating Tumor Cell)と称する。進行したがん細胞は血液やリンパ液の流れに乗って循環しており、離れた臓器に転移をする。血液中のCTCは、乳がん、前立腺がん、大腸がん等の転移性のがん患者において、治療効果の判定および予後予測因子として有用性が認められている。CTCを測定することは、治療による効果の判定、無増悪生存率、全生存率等、予後の予測をしたい場合に有効である。血液中に循環しているCTCは極微量であり、血液10mL中に数個〜数十個程度となっている。なお、本発明の撮像対象は、CTCに限らず、血液検体中に含まれる他の細胞であっても良い。
<実施形態1>
図1に示すように、粒子撮像装置10は、流路100と、粒子検出部20と、粒子選別部30と、粒子整列部40と、粒子撮像部50と、を備える。便宜上、図1には、互いに直交するXYZ座標軸が示されている。
流路100は、第1流路部110と、第2流路部120と、第3流路部130と、第4流路部140と、第5流路部150と、を備える。各流路部は、透光性を有するガラスや合成樹脂によって構成される。流路100には、粒子を含む測定試料12が流される。測定試料12は、図4を参照して後述するように、血液検体11に基づいて調製される。流路100において、X軸負側が上流側であり、X軸正側が下流側である。
第1流路部110と第2流路部120は、直線状に並ぶように配置されている。第2流路部120は、第1流路部110の下流側、すなわち、第1流路部110のX軸正側に、第5流路部150を介して接続されている。第3流路部130と第4流路部140は、第1流路部110と第2流路部120との間において、第1流路部110から分岐している。第2流路部120の下流側と、第3流路部130の下流側と、第4流路部140の下流側は、大気開放されており、図示しない廃液収納部に接続されている。
図2(a)に示すように、第1流路部110は、部材111により周囲を囲まれた空間である。第1流路部110の中心軸112は、X軸方向に延びている。第1流路部110の断面形状は矩形であり、第1流路部110の断面において、Y軸方向の幅は、Z軸方向の幅よりも大きい。第1流路部110の断面積は一定である。
図2(b)に示すように、第2流路部120は、部材121により周囲を囲まれた空間である。第2流路部120の中心軸122は、X軸方向に延びている。中心軸122は、中心軸112の延長線上に位置する。第2流路部120の断面形状は矩形であり、第2流路部120の断面において、Y軸方向の幅は、Z軸方向の幅よりも大きい。第2流路部120の断面のZ軸方向幅は、第1流路部110の断面のZ軸方向幅と同じである。第2流路部120の断面のY軸方向幅は、第1流路部110の断面のY軸方向幅よりも大きい。第2流路部120の断面積は一定である。第2流路部120の断面積は、第1流路部110の断面積よりも大きい。
図2(c)に示すように、第3流路部130は、部材131により周囲を囲まれた空間である。第3流路部130の中心軸132は、X−Y平面においてX軸方向から傾いている。第3流路部130の断面形状は円形である。第3流路部130の断面積は、流路100の上流側から下流側に向かって、すなわち、中心軸132に沿ってX軸正方向に向かって、徐々に大きくなる。
図2(d)に示すように、第4流路部140は、部材141により周囲を囲まれた空間である。第4流路部140の中心軸142は、X−Y平面においてX軸方向から傾いている。第4流路部140の断面形状は円形である。第4流路部140の断面積は、流路100の上流側から下流側に向かって、すなわち、中心軸142に沿ってX軸正方向に向かって、徐々に大きくなる。図1に示すように、第3流路部130と第4流路部140は、第1流路部110の中心軸112に対して対称である。
図2(e)に示すように、第5流路部150は、部材151により周囲を囲まれた空間である。第5流路部150の中心軸152は、X軸方向に延びている。中心軸152は、中心軸122の延長線上に位置する。第5流路部150の断面形状は矩形である。第5流路部150の断面のZ軸方向幅は、第1流路部110の断面のZ軸方向幅と同じである。第5流路部150の断面積は、中心軸152に沿ってX軸正方向に向かって徐々に大きくなる。
図1に戻り、測定試料12は、シース液に包まれた状態で、第1流路部110の上流側から流される。測定試料12に含まれる粒子は、一列に整列した状態で中心軸112に沿って第1流路部110を流れる。粒子検出部20は、第1流路部110の照射位置21に光を照射するとともに、照射位置21の粒子から生じた光を受光して、この粒子を検出する。
図3(a)に示すように、粒子検出部20は、光源201と、コリメータレンズ202と、集光レンズ203と、ビームストッパ204と、光検出器205と、集光レンズ206と、ダイクロイックミラー207と、光検出器208と、分光フィルタ209と、光検出器210と、を備える。
光源201から出射される光は、赤色波長帯域のレーザ光である。コリメータレンズ202は、光源201から出射された光を平行光に変換する。集光レンズ203は、平行光に変換された光を集光する。集光された光は、図1に示す照射位置21に位置付けられた粒子に照射される。これにより、前方散乱光と、側方散乱光と、蛍光が生じる。前方散乱光は、粒子の大きさに関する情報を反映し、側方散乱光は、粒子の内部情報を反映し、蛍光は、粒子の染色度合いを反映する。照射位置21に照射された光のうち、粒子に照射されずに第1流路部110を透過した光は、ビームストッパ204により遮断される。
光検出器205は、前方散乱光を受光する。光検出器205は、フォトダイオードであり、受光した前方散乱光に応じた電気信号、すなわち前方散乱光信号を出力する。集光レンズ206は、側方散乱光と蛍光を集光する。ダイクロイックミラー207は、側方散乱光を反射し蛍光を透過する。光検出器208は、側方散乱光を受光する。光検出器208は、フォトダイオードであり、受光した側方散乱光に応じた電気信号、すなわち側方散乱光信号を出力する。分光フィルタ209は、蛍光を透過する。光検出器210は、蛍光を受光する。光検出器210は、アバランシェフォトダイオードであり、受光した蛍光に応じた電気信号、すなわち蛍光信号を出力する。
図3(a)の構成において、光検出器205、208、210は、特許請求の範囲に記載の受光部に相当する。また、前方散乱光を受光する光検出器205が、特許請求の範囲に記載の第1検出器に相当し、蛍光を受光する光検出器210が、特許請求の範囲に記載の第2検出器に相当する。
図1に戻り、粒子選別部30は、バブル発生器31、32を備える。バブル発生器31、32は、熱によりバブルを生じさせる。粒子選別部30は、第1流路部110を流れる粒子の進行方向を、粒子ごとに、第2流路部120と第3流路部130から選択的に調整する。
具体的には、粒子選別部30が駆動されると、バブル発生器31、32により生じたバブルが、第1流路部110を流れる粒子に当てられる。これにより、粒子選別部30の位置にある粒子の進行方向が、X軸正方向から第3流路部130へと向かう方向に変化し、粒子は第3流路部130へと流される。粒子選別部30が駆動されない場合、粒子選別部30の位置にある粒子の進行方向はX軸正方向から変化せず、粒子は第5流路部150へと流され、第2流路部120へと流される。
粒子選別部30の位置に到達した粒子を、第3流路部130と第2流路部120の何れに流すかは、粒子検出部20による検出結果に基づいて、制御部13が粒子ごとに決定する。撮像が必要と判定された粒子は第2流路部120に流され、撮像が不要と判定された粒子は、第3流路部130に流される。かかる判定については、追って図5(a)を参照して説明する。
このように、粒子選別部30は、粒子撮像部50による撮像対象と判定された粒子に対しては、外力を付与せずに直進させて、第5流路部150を経由して第2流路部120へと導く。粒子選別部30は、粒子撮像部50による撮像対象ではないと判定された粒子に対しては、外力を付与して進行方向を変化させて、第3流路部130へと導く。これにより、撮像対象である可能性の高い粒子のみを、安定して第2流路部120へと導くことができる。
本実施形態は、粒子撮像部50による撮像対象ではないと判定された粒子を第3流路部130のみに流しているが、第3流路部130だけでなく第4流路部140に流しても良い。また、粒子選別部30は、バブル発生器31、32に代えて、圧電体と電極を有するピエゾアクチュエータや、圧電結晶基板と櫛形電極を有する超音波発生部を備えても良い。この場合、ピエゾアクチュエータや超音波発生部により発生させる超音波定在波の節は、中心軸112のY軸正側またはY軸負側に位置付けられる。これにより、粒子選別部30の位置にある粒子の進行方向を、X軸正方向から変化させることができる。
第3流路部130と第4流路部140は、第1流路部110と第2流路部120との間において、第1流路部110から分岐している。これにより、第1流路部110を流れるシース液は、第3流路部130と、第4流路部140と、第5流路部150とに分かれる。第3流路部130に流されたシース液と、第4流路部140に流されたシース液とは、図示しない廃液収納部に収容される。第5流路部150に流された粒子は、中心軸152に沿って第5流路部150をX軸正方向に進み、第2流路部120に流される。
ここで、上述したように、第3流路部130と第4流路部140が、第1流路部110の中心軸112に対して対称となるよう構成されている。これにより、第1流路部110を流れるシース液が、略均等に第3流路部130と第4流路部140に流れる。これにより、第5流路部150を介して第2流路部120に流れる粒子の速度が安定し、粒子撮像部50がより精度の高い画像を撮像できる。
粒子整列部40は、第2流路部120の側面に配されたピエゾアクチュエータ41、42を備える。ピエゾアクチュエータ41、42は、圧電体と電極を有する。圧電体は、膜であっても良く、バルクであっても良い。圧電体の材料としては、Pb(Zr,Ti)O、BaTiO、(K,Na)NbO、Pb(Mn,Nb)O−PbTiO、ZnO、SiO等が挙げられるが、これらに限定されない。圧電体の振動には、縦モードが用いられても良く、あるいは、すべりモードが用いられても良い。
粒子整列部40は、粒子の位置を中心軸122に合わせて、第2流路部120を流れる粒子を流れ方向に整列させる。粒子整列部40は、粒子撮像部50による撮像方向と粒子の流れ方向とに垂直な方向において、すなわち、Y軸方向において、第2流路部120の両側から第2流路部120を流れる粒子に超音波を付与する。
具体的には、図2(f)に示すように、粒子整列部40が駆動されると、ピエゾアクチュエータ41、42により超音波定在波が形成される。超音波定在波の節は、図2(b)に示す中心軸122に位置付けられる。これにより、第2流路部120を流れる粒子は、中心軸122に沿って流れるようになるため、粒子は下流側の撮像領域51を通るようになる。よって、粒子撮像部50がより精度の高い画像を撮像できる。
第2流路部120を構成する部材121の素材には、剛性が高く、且つ、音波の減衰が小さい材料を用いることが望ましい。剛性が高い材料として石英やシリコンが挙げられる。部材121の素材として音波の減衰が小さい材料を用いることにより、測定試料中の粒子に対して効果的に音響力を付与できる。粒子選別部30として、ピエゾアクチュエータを用いる場合、第1流路部110を構成する部材111の素材も、第2流路部120を構成する部材121と同様、剛性が高く、且つ、音波の減衰が小さい材料を用いることが望ましい。また、粒子選別部30として、圧電結晶基板と櫛形電極を有する超音波発生部を用いる場合、音波の減衰が小さい材料を用いることが望ましい。これにより、測定試料中の粒子に対して効果的に音響力を付与できる。第3流路部130、第4流路部140および第5流路部150も第2流路部120と同様の材料により構成されても良い。
粒子整列部40は、超音波定在波を形成可能であればよく、ピエゾアクチュエータ41、42に代えて、圧電結晶基板と櫛形電極を有する超音波発生部であっても良い。超音波発生部の構成については、実施形態7を参照して説明する。
粒子撮像部50は、第2流路部120の撮像領域51に光を照射するとともに、撮像領域51からの光を受光して、撮像領域51を流れる粒子を撮像する。撮像領域51は、粒子撮像部50による撮像範囲である。撮像領域51の大きさは、中心軸122に沿って流れる粒子が含まれるように設定される。
図3(b)に示すように、粒子撮像部50は、光源501と、ダイクロイックミラー502と、対物レンズ503と、カメラ504、505と、を備える。
光源501から出射される光は、波長が約488nmのレーザ光である。ダイクロイックミラー502は、光源501から出射された光を透過し蛍光を反射する。対物レンズ503は、ダイクロイックミラー502を透過した光を集光する。集光された光は、図1に示す撮像領域51に照射される。これにより、染色された粒子に光が照射されると粒子から蛍光が生じる。対物レンズ503は、粒子から生じた蛍光を集光する。ダイクロイックミラー502は、蛍光を反射する。
カメラ504、505は、TDI(Time Delay Integration)カメラである。カメラ504は、異なる波長の蛍光を受光して、蛍光ごとに画像情報を出力する。たとえば、蛍光の波長に応じた反射面をダイクロイックミラー502に複数設け、カメラ504における結像領域が蛍光の波長ごとに分離されるように、ダイクロイックミラー502の各反射面の傾斜角を調整する構成であっても良い。この構成によれば、カメラ504の撮像画像が、各蛍光に対応した複数の領域に区分される。各領域の画像情報が、蛍光ごとの画像情報となる。カメラ505は、粒子を透過した光を受光して、明視野画像情報を出力する。
ここで、カメラ504、505が粒子を撮像する方向は、Z軸方向である。第2流路部120の断面において、撮像方向の幅、すなわちZ軸方向の幅よりも、撮像方向と粒子の流れ方向とに垂直な方向の幅、すなわちY軸方向の幅が大きい。よって、粒子がZ軸方向に重なりにくいため、粒子撮像部50は、粒子ごとの画像を取得できる。
第2流路部120におけるシース液および測定試料12の流量は、第3流路部130と第4流路部140によって、第1流路部110におけるシース液および測定試料12の流量から減少している。具体的には、第1流路部110におけるシース液および測定試料12の流量は100μL/sであるのに対し、第2流路部120におけるシース液および測定試料12の流量は30μL/sとなっている。このため、第2流路部120におけるシース液および測定試料12の流量は、第1流路部110におけるシース液および測定試料12の流量の1/3以下となっている。また、第3流路部130および第4流路部140におけるシース液および測定試料12の流量は、それぞれ35μL/sとなっている。これにより、第2流路部120を流れる粒子の速度は、第1流路部110を流れる粒子の速度よりも低下する。
また、第2流路部120の断面積は、上述したように、第1流路部110の断面積よりも大きい。これにより、第2流路部120を流れる粒子の速度は、第1流路部110を流れる粒子の速度よりもさらに低下する。具体的には、第1流路部110を流れる粒子の速度は1.0m/sであるのに対し、第2流路部120を流れる粒子の速度は0.1m/sとなるように構成されている。このため、第2流路部120を流れる粒子の速度は、第1流路部110を流れる粒子の速度の1/10以下となっている。よって、多くの粒子の中から撮像対象となる粒子を抽出するために、第1流路部110を流れる粒子の速度を上げた場合でも、第2流路部120を流れる粒子の速度は大きく低下するため、粒子撮像部50によって精密な粒子の画像を撮像できる。すなわち、粒子撮像装置10の処理速度を維持しつつ撮像対象の粒子を高品質で撮像できる。
第5流路部150は、第1流路部110と第2流路部120とを接続し、第5流路部150の断面積は、下流に進むにつれて徐々に大きくなっている。これにより、第1流路部110から第2流路部120に至るまでに、粒子の速度を徐々に下げることができる。よって、第2流路部120を流れる粒子の速度が安定するため、粒子撮像部50によって精密な粒子の画像を撮像できる。
第3流路部130と第4流路部140は、上流側から下流側に向かって徐々に断面積が大きくなっている。これにより、第1流路部110から第3流路部130または第4流路部140に向けて流れる測定試料12が、第5流路部150に流れ込みにくくなる。よって、第2流路部120を流れる粒子の速度が安定するため、粒子撮像部50によって精密な粒子の画像を撮像できる。
図1に戻り、粒子撮像部50により撮像された粒子は、第2流路部120を流れ、図示しない廃液収納部に収容される。全ての測定試料12が流路100を流れきると、測定試料12に対する処理が終了する。
図4に示すように、粒子撮像装置10は、粒子検出部20と、粒子選別部30と、粒子整列部40と、粒子撮像部50に加えて、制御部13と、試料調製部14と、記憶部15と、入力部16と、出力部17と、を備える。制御部13は、CPU等の演算処理回路を備え、記憶部15に記憶されたプログラムに従って粒子撮像装置10の各部を制御する。記憶部15は、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶媒体を備える。
試料調製部14は、患者から採取された末梢血である血液検体11を受け付ける。試料調製部14には、試薬14a〜14gを収容する容器が接続されている。試薬14aは、赤血球を溶血させる溶血剤を含む。試薬14bは、白血球を検出するためのCD45の標識抗体を含む。試薬14cは、17番染色体上に結合するCh17プローブを含む。試薬14dは、Her2遺伝子上に結合するHer2プローブを含む。試薬14eは、色素名Alexa488で標識されたCh17プローブに結合する抗体を含む。試薬14fは、色素名PEで標識されたHer2プローブに結合する抗体を含む。試薬14gは、核を染色する色素7AADを含む。これらの色素は、光源501から出射される波長が約488nmの光によって異なる波長の蛍光が励起される。試薬14eの色素は、Alexa488に代えてFITCであっても良い。試薬14fの色素は、PEに代えてPE−Cy7であっても良い。試料調製部14は、血液検体11と試薬14a〜14gとを混合して測定試料12を調製する。測定試料12は、図1に示す流路100に流される。
試薬14e、14f、14gに含まれる色素の励起波長が異なる場合、光源501は、色素の励起波長に応じた複数の光を出射する光源に変更される。このような光源として、基板に複数の発光素子がマウントされたマルチ発光レーザが用いられ得る。あるいは、光源501が、複数の半導体レーザから出射されたレーザ光をダイクロイックミラーで結合する構成であっても良い。たとえば、Alexa488と励起波長が異なる色素として、Alexa647、HOECHSTが挙げられる。Alexa647は、Her2遺伝子の標識に用いられ、HOECHSTは、核の標識に用いられ得る。
制御部13は、粒子検出部20の光検出器205、208、210から出力された信号に基づいて、前方散乱光と、側方散乱光と、蛍光とに対応する信号波形を取得する。制御部13は、粒子ごとに、各光に対応する信号波形のピーク値を取得する。前方散乱光信号の信号波形のピーク値、側方散乱光信号の信号波形のピーク値、蛍光の信号波形のピーク値は、それぞれ、前方散乱光信号の強度、側方散乱光信号の強度、蛍光信号の強度に対応する。
制御部13は、粒子ごとに取得した各光に対応する信号波形のピーク値を、記憶部15に記憶する。制御部13は、粒子選別部30を駆動して、粒子の進行方向を選択する。制御部13は、粒子整列部40を駆動して、第2流路部120を流れる粒子の位置を中心軸122に合わせる。制御部13は、粒子撮像部50のカメラ504、505の出力信号に基づいて粒子の画像を生成し、生成した画像を記憶部15に記憶する。制御部13は、撮像した画像を解析して、粒子の画像を出力部17に表示する。制御部13は、入力部16を介してオペレータからの指示を受け付け、撮像した粒子の画像等を出力部17に表示させる。入力部16は、マウスやキーボードであり、出力部17は、液晶パネル等のディスプレイである。
次に、粒子撮像装置10が行う処理についてフローチャートを参照して説明する。オペレータにより開始指示が行われると、制御部13は、粒子撮像装置10を駆動して、血液検体11を吸引して試料調製部14に供給し、図5(a)〜(c)に示す処理を開始させ、各処理を並行して実行する。
図5(a)に示すように、ステップS101において、試料調製部14は、血液検体11と試薬14a〜14gとを混合して測定試料12を調製する。測定試料12の調製において、試薬14aの作用によって血液検体11内の赤血球が溶血され、試薬14b内のCD45の標識抗体と、血液検体11内の白血球の表面抗原CD45とが結合する。さらに、測定試料12の調製において、血液検体11と試薬14c〜14gとが混合される。
ステップS102において、制御部13は、粒子検出部20の光源201を駆動して第1流路部110の照射位置21に光を照射し、第1流路部110の上流側から所定の速度で測定試料12を流す。ステップS103において、制御部13は、粒子検出部20の光検出器205、208、210により、それぞれ、前方散乱光信号と、側方散乱光信号と、蛍光信号を検出し、第1流路部110を流れる測定試料12中の粒子の検出を開始する。CD45の標識抗体から得られる蛍光信号は、光検出器210により取得される。制御部13は、粒子ごとに、前方散乱光信号の強度と、側方散乱光信号の強度と、蛍光信号の強度を取得する。
ステップS104において、制御部13は、照射位置21の粒子がCTCである可能性が高い粒子であるか否かを判定する。具体的には、制御部13は、蛍光信号の強度が所定の閾値以下であり、かつ、前方散乱光信号の強度が所定の閾値以上である場合に、照射位置21の粒子はCTCである可能性が高いと判定する。つまり、蛍光信号が所定の閾値より大きい粒子および前方散乱光信号の強度が所定の閾値より小さい粒子が撮像対象から除外される。粒子がCTCである場合、粒子はCD45の標識抗体と結合しないため、蛍光信号の強度は所定値以下となる。また、粒子がCTCである場合、粒子のサイズが大きくなるため、前方散乱光信号の強度は所定の閾値以上となる。このように、ステップS104では、白血球以外の粒子である場合、かつ、粒子のサイズが大きい場合に、制御部13は、粒子がCTCである可能性が高いと判定する。
試料調製において、赤血球を溶血するための試薬14aが用いられなくても良い。この場合であっても、赤血球はサイズが小さく前方散乱光信号の強度は所定の閾値未満となることから、測定試料12中の赤血球は撮像対象から除外されることとなる。
ステップS104でYESと判定すると、ステップS105において、制御部13は、ステップS104においてCTCである可能性が高いと判定した粒子が照射位置21を通過したタイミングを記憶する。ステップS106において、制御部13は、測定試料12を第1流路部110に流し終えて、全ての粒子が照射位置21を通過したかを判定する。制御部13は、全ての粒子が照射位置21を通過するまで、照射位置21に位置づけられる粒子ごとに、ステップS104、S105の処理を繰り返す。全ての粒子が照射位置21を通過すると、処理が終了する。
図5(b)に示すように、ステップS111において、制御部13は、粒子選別部30の動作をオンにする。ステップS112において、制御部13は、粒子選別部30に位置付けられた粒子が、CTCである可能性が高い粒子であるかを判定する。具体的には、制御部13は、ステップS105で記憶したタイミングから所定の時間が経過している場合、図5(a)のステップS104でCTCである可能性が高いと判定された粒子が、粒子選別部30に位置付けられたと見なす。
ステップS112でYESと判定すると、ステップS113において、制御部13は、粒子選別部30の動作をオフにする。これにより、CTCである可能性が高いと判定された粒子は、第5流路部150を経由して第2流路部120に流される。他方、ステップS112でNOと判定すると、制御部13は、粒子選別部30の動作をオンのまま継続する。これにより、CTCである可能性が低いと判定された粒子が、第3流路部130に流される。このように、制御部13は、蛍光信号の強度に基づいて粒子選別部30を駆動することにより、第1流路部110を流れる粒子の進行方向を調整する。
ステップS114において、制御部13は、測定試料12を第1流路部110に流し終えて、全ての粒子が粒子選別部30を通過したかを判定する。制御部13は、全ての粒子が粒子選別部30を通過するまで、粒子選別部30に位置づけられる粒子ごとに、ステップS112、S113の処理を繰り返す。全ての粒子が粒子選別部30を通過すると、処理が終了する。
図5(c)に示すように、ステップS121において、制御部13は、粒子撮像部50の光源501を駆動して、第2流路部120の撮像領域51に光を照射する。ステップS122において、制御部13は、粒子撮像部50のカメラ504、505を駆動して、粒子の撮像を開始する。このように、制御部13は、粒子撮像部50を駆動することにより、CTCである可能性が高い粒子を撮像する。制御部13は、カメラ504、505の撮像画像を監視し、一連の撮像画像のうち粒子を含む撮像画像を粒子の画像として抽出して記憶部15に記憶させる。
ステップS123において、制御部13は、測定試料12を第1流路部110に流し終えて、全ての粒子が粒子撮像部50を通過したかを判定する。制御部13は、全ての粒子が粒子撮像部50を通過するまで、撮像領域51を通る粒子の撮像を継続する。全ての粒子が撮像領域51を通過すると、処理が終了する。
オペレータは、図5(a)〜(c)の処理が終了すると、入力部16を介して粒子撮像装置10に対して結果の表示指示を入力する。
図6(a)に示すように、ステップS201において、制御部13は、オペレータにより結果の表示指示が入力されたかを判定する。ステップS201でYESと判定すると、ステップS202において、制御部13は、図5(c)に示す処理で撮像した全ての粒子の画像に対して画像解析して、核内に17番染色体に基づく輝点とHer2遺伝子に基づく輝点とを含む細胞を抽出する。さらに、ステップS202において、制御部13は、抽出した細胞の画像を解析して、細胞ごとにHer2遺伝子の増幅がある細胞かを判定し、Her2遺伝子の増幅がある細胞をCTCとして抽出する。ここで、制御部13は、核内にHer2遺伝子に基づく輝点を3個以上含む細胞を、Her2遺伝子の増幅がある細胞、すなわちCTCとして抽出する。ステップS203において、制御部13は、ステップS202の抽出結果に基づいて、輝点を含む細胞の数と、Her2遺伝子の増幅がある細胞(CTC)の数とを、出力部17に表示する。ステップS204において、制御部13は、ステップS202で抽出した輝点を含む細胞の画像を、出力部17に表示する。
図6(b)、(c)に示すように、ステップS203、S204において、出力部17には画面60が表示される。画面60には、輝点を含む細胞の数と、Her2遺伝子の増幅がある細胞(CTC)の数と、輝点を含む細胞の画像が表示される。オペレータは、細胞数を参照することにより、Her2遺伝子の増幅が発生しているか否かを知ることができるため、医師等が最適な治療薬を決定するための有用な情報を提供できる。
横に並ぶ5枚の画像は、同じ1つの粒子についての画像である。左から順に5枚の画像は、それぞれ、17番染色体の遺伝子を標識する色素により生じた蛍光の画像61と、Her2遺伝子を標識する色素により生じた蛍光の画像62と、核を染色する色素により生じた蛍光の画像63と、画像61〜63をマージした画像64と、明視野の画像65と、を示している。なお、画像61〜64は、階調の反転を行った後、グレースケールに変換したものである。
図6(b)に示す粒子の画像は、Her2遺伝子の増幅がない細胞の画像であり、図6(c)に示す粒子の画像は、Her2遺伝子の増幅がある乳がん細胞の画像である。輝点を含む粒子の画像が複数ある場合、オペレータは、画面60上で粒子の画像を切り替えて表示できる。さらに、Her2遺伝子の増幅がある細胞の画像の表示と、Her2遺伝子の増幅がない細胞の画像の表示とを個別に表示可能なボタン等を、画面60上に別途設けても良い。
画像61の輝点の数は、17番染色体の遺伝子(Ch17)の数を表している。画像62の輝点の数は、Her2遺伝子の数を表している。画像63の輝点は核を表している。これにより、オペレータは、実際に画像を参照することにより、核内に、17番染色体の遺伝子とHer2遺伝子とが存在するか否かを知ることができる。また、Her2遺伝子の増幅がないと、図6(b)に示すように、画像61、62の輝点は2個になり、Her2遺伝子の増幅があると、図6(c)に示すように、画像61の輝点は2個になり、画像62の輝点は2個よりも多くなる。これにより、オペレータは、実際に画像を参照することにより、Her2遺伝子の増幅が発生しているか否かを知ることができる。
<実施形態2>
実施形態1では、第3流路部130と第4流路部140が、下流に進むにつれて断面積が大きくなるよう構成されたが、図7(a)に示すように断面積が一定であっても良い。実施形態2では、実施形態1と比較して、図7(a)に示すように、第3流路部130の形状と第4流路部140の形状のみが異なっている。その他の構成と、粒子撮像装置10の処理は、実施形態1と同様である。
実施形態2においても、第2流路部120における測定試料12の流量は、第1流路部110における測定試料12の流量から減少している。これにより、第2流路部120を流れる粒子の速度は、第1流路部110を流れる粒子の速度よりも低下している。よって、粒子撮像部50によって精密な粒子の画像を撮像できる。
<実施形態3>
実施形態2では、第1流路部110の下流側の端部が3分割されて、それぞれ、第3流路部130と、第4流路部140と、第5流路部150が接続されたが、図7(b)に示すように、第3流路部130と第4流路部140が、第1流路部110の側面から分岐されても良い。実施形態3では、実施形態2と比較して、第3流路部130の分岐位置と第4流路部140の分岐位置のみが異なっている。その他の構成と、粒子撮像装置10の処理は、実施形態2と同様である。
実施形態3では、第1流路部110の下流側の端部で、断面積が増加しているため、流速がいったん低下するものの、第5流路部150の上流側の端部で、流速が再び上がる。このように、流速が非線形な変化をすると、第2流路部120を流れる粒子の速度が不安定になる。したがって、実施形態2、3を比較した場合、第3流路部130と第4流路部140が、実施形態2のように第1流路部110から分岐するのが望ましい。
<実施形態4>
図7(c)に示すように、実施形態3において、第5流路部150の断面積は、上流側の端部近傍で一定であっても良い。実施形態4では、実施形態3と比較して、第5流路部150の形状が異なっており、第3流路部130と第4流路部140の断面積が大きくなっている。その他の構成と、粒子撮像装置10の処理は、実施形態3と同様である。
<実施形態5>
図8(a)に示すように、実施形態4において、第4流路部140が省略されても良い。実施形態5では、実施形態4と比較して、第4流路部140が省略されている。その他の構成と、粒子撮像装置10の処理は、実施形態4と同様である。
<実施形態6>
図8(b)に示すように、実施形態5において、第5流路部150と第2流路部120が傾けられていても良い。実施形態6では、実施形態5と比較して、第5流路部150と第2流路部120が傾けられている。また、図8(c)に示すように、実施形態6では、図5(b)に示す処理において、ステップS113が削除され、ステップS301、S302が追加されている。その他の構成と、その他の粒子撮像装置10の処理は、実施形態5と同様である。
図8(c)に示すように、制御部13は、粒子選別部30に位置付けられた粒子が、CTCである可能性が高い粒子であると判定すると、ステップS301において、粒子を下方向へ送るよう粒子選別部30のバブル発生器31、32を駆動する。他方、制御部13は、粒子選別部30に位置付けられた粒子が、CTCである可能性が高い粒子でないと判定すると、ステップS302において、粒子を上方向へ送るよう粒子選別部30のバブル発生器31、32を駆動する。
<実施形態7>
図9に示すように、実施形態4において、流路100が、透過性を有する圧電結晶基板101上に設けられても良い。
圧電結晶基板101は、LiNbOからなる。圧電結晶基板101上に、PDMSからなる部材102が貼り付けられる。流路100の各流路部は、圧電結晶基板101上にPDMSからなる部材102が貼り付けられることにより、たとえば、図10(a)に示すように形成される。第1流路部110と、第2流路部120と、第5流路部150の断面形状は、それぞれ、図2(a)、(b)、(e)と同様である。
第3流路部130と第4流路部140の断面形状は、矩形である。
流路100は、第1流路部110の上流側に、さらに、第6流路部161と、第7流路部162と、第8流路部163を備える。第7流路部162と第8流路部163は、第6流路部161のY軸正側とY軸負側から、第6流路部161に合流している。これら流路部も、圧電結晶基板101上に部材102が貼り付けられることにより形成され、これら流路部の断面形状も矩形である。第6流路部161の上流側から測定試料12が流される。測定試料12に含まれる粒子は、第7流路部162と第8流路部163の上流側から流されたシース液に包まれた状態で、第1流路部110を流れる。
流路100を除く粒子撮像装置10の各部は、実施形態1と同様である。以下、実施形態1と異なる点について説明する。
図10(b)、(c)に示すように、粒子整列部40は、圧電結晶基板101の表面に、半導体製造技術により形成された櫛形電極43、44を備える。粒子整列部40は、櫛形電極43、44に電流を流すことにより、第2流路部120を流れる粒子に超音波を付与する。櫛形電極43、44に電流が流されると、櫛形電極43、44の近傍の圧電結晶基板101が振動して、超音波定在波が形成される。すなわち、櫛形電極43、44と、櫛形電極43、44の近傍の圧電結晶基板101とが、合わせて超音波発生部として機能する。超音波定在波の節は、図10(a)に示す中心軸122に位置付けられる。これにより、第2流路部120を流れる粒子は、中心軸122に沿って流れるようになるため、粒子は下流側の撮像領域51を通るようになる。よって、下流側の粒子撮像部50が、粒子を確実に撮像できる。
図9に示すように、粒子選別部30は、バブル発生器31、32に代えて、圧電結晶基板101の表面に、半導体製造技術により形成された櫛形電極33、34を備える。この場合も、櫛形電極33、34と、櫛形電極33、34の近傍の圧電結晶基板101とが、合わせて超音波発生部として機能する。櫛形電極33、34に電流が流されると、櫛形電極33、34の近傍の圧電結晶基板101が振動して、超音波定在波が形成される。超音波定在波の節は、中心軸112のY軸正側に位置付けられる。これにより、粒子が第3流路部130に送られる。
第1流路部110の上流付近には、粒子整列部40と同様の粒子整列部70が設置されている。粒子整列部70は、櫛形電極71、72を備える。これにより、第1流路部110を流れる粒子は、第1流路部110の中心軸112に沿って流れるようになる。
図11(a)に示すように、粒子検出部20は、光源211と、ダイクロイックミラー212と、集光レンズ213、215と、光検出器214、216、217と、を備える。光源211は、図2(a)の光源201と同様であり、光検出器214、216、217は、それぞれ、図2(a)の光検出器205、208、210と同様である。光源211から出射された光は、ダイクロイックミラー212を透過して、粒子に照射される。これにより、前方散乱光と、側方散乱光と、蛍光が生じる。前方散乱光と側方散乱光は、それぞれ、集光レンズ213、215により集光され、蛍光は、ダイクロイックミラー212により反射される。光検出器214、216、217は、それぞれ、前方散乱光と、側方散乱光と、蛍光を受光する。
圧電結晶基板101が透過性を有しない場合、粒子検出部20は、図11(a)に示す構成に代えて、図11(b)に示す構成とされる。図11(b)では、光源211から出射された光は、斜め方向から粒子に照射される。光検出器216は、ダイクロイックミラー212を透過した側方散乱光を受光し、光検出器217は、ダイクロイックミラー212により反射された蛍光を受光する。この場合、前方散乱光を受光できない。したがって、図11(b)に示す構成は、後段の処理で前方散乱光強度を用いない場合に限り用いることができる。
<実施形態8>
図12(a)に示すように、実施形態8の粒子選別部30は、実施形態1と比較して、バブル発生器31、32に代えて、高出力レーザ光を出射するレーザ光源35を備えている。また、第3流路部130と第4流路部140が省略されており、第2流路部120のY軸方向の幅が大きくなっている。また、図12(b)に示すように、実施形態8では、図5(b)に示す処理において、ステップS113が削除され、ステップS311が追加されている。その他の構成と、その他の粒子撮像装置10の処理は、実施形態1と同様である。
図12(b)に示すように、制御部13は、粒子選別部30に位置付けられた粒子が、CTCである可能性が高い粒子でないと判定すると、ステップS311において、第1流路部110にレーザ光を照射して、粒子選別部30に位置付けられた粒子を破壊する。すなわち、制御部13は、撮像対象の粒子以外の粒子を破壊する。
実施形態8においても、撮像対象の粒子のみが第2流路部120に送られる。また、第2流路部120の断面積は、第1流路部110の断面積よりも大きいため、第2流路部120を流れる粒子の速度は、第1流路部110を流れる粒子の速度よりも低下している。よって、粒子撮像装置10の処理速度を維持しつつ撮像対象の粒子を高品質で撮像できる。
<実施形態9>
図13(a)、(b)に示すように、実施形態9では、第2流路部120を形成する部材121の厚みが、実施形態1に比べて相違している。部材121は、ピエゾアクチュエータ41、42が配される側面部分に矩形状の凹部123、124を備える。凹部123、124により、部材121は、ピエゾアクチュエータ41、42が配される側面部分の厚みが他の部分よりも小さくなっている。
このように部材121に凹部123、124を設けて部材121の厚みを小さくすることにより、ピエゾアクチュエータ41、42から生じる超音波が部材121を伝搬する際の減衰を抑制できる。よって、高精度の超音波定在波を第2流路部120に生じさせ得る。これにより、粒子を中心軸122付近により精度よく整列させ得る。
なお、図13(c)に示すように、ピエゾアクチュエータ42に代えて音響を反射する反射板45が凹部124に設置されても良い。この構成では、ピエゾアクチュエータ42が第2流路部120に印加する超音波と、この超音波が反射板45により反射された反射波とによって、第2流路部120に超音波定在波が生じる。第2流路部120のY軸方向の幅や、ピエゾアクチュエータ42が第2流路部120に印加する超音波の振幅および周波数を調整することにより、第2流路部120に超音波定在波を生じさせ得る。図13(c)の構成では、ピエゾアクチュエータ42を省略できるため、構成の簡素化とコストの低減が図られ得る。
図2(f)に示す実施形態1の構成においても、同様に、ピエゾアクチュエータ42に代えて音響を反射する反射板45が設置されても良い。第2流路部120をY軸方向に挟む2つのピエゾアクチュエータ41、42の一方が、反射板45に置き換えられても良い。
図13(c)の構成において、部材121の音響インピーダンスが第2流路部120を流れるシース液および測定試料12の音響インピーダンスよりも大きい場合、ピエゾアクチュエータ41から第2流路部120内へと出力された超音波は、第2流路部120のY軸負側の内側面によって反射される。よって、部材121の音響インピーダンスが第2流路部120を流れるシース液および測定試料12の音響インピーダンスよりも大きい場合は、反射板45を省略可能である。図2(f)の構成においても、同様に、部材121の音響インピーダンスが第2流路部120を流れるシース液および測定試料12の音響インピーダンスよりも大きい場合は、ピエゾアクチュエータ41、42の一方を省略可能である。
音場を広げるため、ピエゾアクチュエータ41を、X軸方向に複数配置しても良い。ピエゾアクチュエータ41に対して反射板45を対向配置する場合は、ピエゾアクチュエータ41と反射板45の組をX軸方向に複数配置しても良い。ピエゾアクチュエータ41、42を対向配置する場合も、ピエゾアクチュエータ41、42の組をX軸方向に複数配置しても良い。このような構成は、図2(f)の構成の場合も、同様に用いられ得る。
図13(d)に示すように、ピエゾアクチュエータ41、42が、音響結合剤46を介して第2流路部120を構成する部材121の側面に押し当てられて設置されても良い。音響結合剤46は、第2流路部120を構成する部材121と音響インピーダンスが同程度であることが好ましい。
図13(d)の構成では、第2流路部120に対するピエゾアクチュエータ41、42の音響結合性が高まるため、ピエゾアクチュエータ41、42から生じた超音波が第2流路部120に伝搬し易くなる。よって、高精度の超音波定在波を第2流路部120に生じさせ得る。これにより、粒子を中心軸122付近により精度よく整列させ得る。
図2(f)に示す実施形態1の構成においても、同様に、ピエゾアクチュエータ41、42と部材121の側面との間に、音響結合剤46を介在させても良い。また、図13(c)の構成では、ピエゾアクチュエータ41と部材121の側面との間とともに、反射板45と部材121の側面との間にも、音響結合剤46を介在させても良い。音響結合剤46を用いない場合、超音波の伝搬性を高めるため、ピエゾアクチュエータ41、42および反射板45は、第2流路部120を構成する部材121の側面に密着させることが望ましい。
第2流路部120を構成する部材121は、必ずしも、ピエゾアクチュエータ41、42がそれぞれ配される部分の厚みが互いに同一でなくても良い。部材121において、ピエゾアクチュエータ41、42がそれぞれ配される部分の厚みを互いに相違させることにより、ピエゾアクチュエータ41、42から出力される音波が部材121を伝搬する速度を互いに相違させる。これにより、第2流路部120に生じる超音波定在波の節の位置を中心軸122からY軸方向に変化させ得る。この方法により、粒子の整列位置を制御できる。図13(d)の構成のように音響結合剤46を用いる場合は、同様の目的から、音響結合剤46の厚みや音響インピーダンスが調整されても良く、あるいは、一方の音響結合剤46が省略されても良い。
<実施形態10>
図14(a)、(b)に示すように、実施形態10では、ピエゾアクチュエータ41、42とともに、ピエゾアクチュエータ47、48が配置される。ピエゾアクチュエータ47、48は、それぞれ、第2流路部120を構成する部材121のZ軸正負方向の各側面に設置される。ピエゾアクチュエータ47、48は、第2流路部120に超音波を付与して第2流路部120にZ軸方向の超音波定在波を生じさせる。この超音波定在波によって、第2流路部120を流れる粒子が、Z軸方向においても、中心軸122に近づくように整列する。Y軸方向に配置された2つのピエゾアクチュエータ41、42は、粒子にY軸方向の音響力を付与して粒子を中心軸付近に整列させる。Z軸方向に配置された2つのピエゾアクチュエータ47、48は、粒子にZ軸方向の音響力を付与して粒子を中心軸付近に整列させる。
このようにZ軸方向にもピエゾアクチュエータ47、48を配置して粒子を整列させることにより、粒子が、Y軸方向とZ軸方向の両方において中心軸122付近に集められる。これにより、粒子は、下流側の撮像領域51を通る際に、Z軸方向の略同じ位置に集まり、粒子撮像部50のフォーカス位置に位置付けられ易くなる。よって、粒子の撮像画像の画質を高め得る。
なお、ピエゾアクチュエータ41、42により超音波定在波をY軸方向に発生させることにより、測定試料中に含まれる扁平な細胞をZ−X平面に平行に配向させることが可能である。このように扁平な細胞を配向させることにより、下流側の撮像領域51において、扁平な細胞の上面が粒子撮像部50に対向し易くなる。よって、扁平な細胞を適正に撮像できる。
図14(a)、(b)の構成においても、ピエゾアクチュエータ47、48の組をX軸方向に複数配置しても良い。また、ピエゾアクチュエータ47、48の間に音響結合剤を介在させても良い。ピエゾアクチュエータ47、48の一方を反射板に置き換えても良い。部材121の音響インピーダンスが第2流路部120を流れるシース液および測定試料12の音響インピーダンスよりも大きい場合、ピエゾアクチュエータ47、48の一方を省略しても良い。
図14(a)、(b)において、ピエゾアクチュエータ47、48を省略し、ピエゾアクチュエータ41、42のみによって、Y軸方向の超音波定在波とともにZ軸方向の超音波定在波を第2流路部120に生じさせることも可能である。この場合、ピエゾアクチュエータ41、42には、たとえば、Y軸方向の超音波定在波を生じさせるための信号成分とZ軸方向の超音波定在波を生じさせるための信号成分が重畳された入力信号が印加される。これに代えて、ピエゾアクチュエータ41、42に単一の信号成分のみからなる正弦波信号を印加して、Y軸方向の超音波定在波とZ軸方向の超音波定在波を第2流路部120に生じさせることも可能である。何れの場合も、部材121の音響インピーダンスや第2流路部120のY軸方向の長さおよびZ軸方向の長さ等を考慮して、ピエゾアクチュエータ41、42に印加される信号の特性が決定される。
図14(c)、(d)に示すように、Z軸方向に配されたピエゾアクチュエータ47、48によって、Y軸方向において粒子を中心軸122付近に集める音響力を生じさせることも可能である。この場合、図14(c)、(d)のように、Y軸方向に配されるピエゾアクチュエータ41、42を省略可能である。粒子を中心軸122付近に集めるY軸方向の音響力を高めるために、ピエゾアクチュエータ47、48とともに、さらにY軸方向にピエゾアクチュエータ41、42を配置しても良い。
<実施形態11>
図15(a)、(b)に示すように、実施形態11では、第2流路部120に生じる超音波定在波200の振幅が変更可能となっている。超音波定在波200の振幅は、ピエゾアクチュエータ41、42に印加される入力信号の振幅を調整することによって変更され得る。ピエゾアクチュエータ41、42に印加される入力信号の振幅を大きくすると、超音波定在波200の振幅が大きくなり、ピエゾアクチュエータ41、42に印加される入力信号の振幅を小さくすると、超音波定在波200の振幅が小さくなる。
図15(a)は超音波定在波200の振幅が小さい場合を示し、図15(b)は超音波定在波200の振幅が大きい場合を示している。超音波定在波200の振幅が大きいほど、粒子を中心軸122付近に集め易くなる。たとえば、粒子撮像部50の撮像倍率を高めて一つの粒子を高精細に撮像する場合、図15(b)に示すように、撮像領域51は、撮像倍率の上昇に伴い小さくなる。この場合、超音波定在波200の振幅を高めて、より高精度に粒子を中心軸に整列させるようにする。これにより、粒子が確実に撮像領域51を通過し、撮像漏れを抑制できる。他方、図15(a)のように、撮像倍率を低下させてより広範囲を撮像する場合は、撮像領域51が広いため、粒子を高精度に中心軸122付近に集める必要がない。この場合は、超音波定在波200の振幅を低下させて、粒子を中心軸付近に整列させれば良い。
超音波定在波200の振幅を変化させることにより、第2流路部120を流れる測定試料の速度を変化させ得る。超音波定在波200の振幅が大きいほど、第2流路部120を流れる測定試料の速度が低下する。したがって、図15(b)の場合は、図15(a)の場合に比べて、測定試料の速度を遅くできる。よって、図15(b)の場合は、より精度良く、粒子を撮像できる。
制御部13は、たとえば、図15(c)に示す処理を実行する。制御部13は、粒子を整列させる制御の前工程として、ステップS401、S402の処理を実行する。ステップS401において、制御部13は、ピエゾアクチュエータ41、42にパルス波の入力信号を印加する。パルス波により生じる音響力によって、測定試料およびシース液の導入時に第2流路部120の内壁に付着した気泡等が第2流路部120の内壁から剥がされて下流へと流される。制御部13は、ステップS402において所定時間の経過が判定されるまで、ピエゾアクチュエータ41、42にパルス波の入力信号を印加し続ける。こうして気泡等が除去されることにより、ステップS403移行の処理において、超音波定在波を第2流路部120に安定的に生じさせ得る。
ステップS402の判定がYESになると、制御部13は、ステップS403において、粒子撮像装置10に設定された整列モードが第1整列モードであるか否かを判定する。実施形態11では、整列モードとして、第1整列モードと第2整列モードを選択的に設定可能である。第1整列モードは、粒子を通常の精度で中心軸付近に整列させるモードであり、第2整列モードは、第1整列モードよりも高精度で粒子を中心軸付近に整列させるモードである。ユーザは、図4の入力部16を介して整列モードを設定する。
ステップS403の判定がYESである場合、制御部13は、ステップS404において、ピエゾアクチュエータ41、42に印加される正弦波の入力信号の振幅Aを振幅A1に設定する。ステップS403の判定がNOである場合、制御部13は、ステップS405において、ピエゾアクチュエータ41、42に印加される正弦波の入力信号の振幅Aを振幅A2に設定する。振幅A2は、第2整列モードに対応する振幅であり、第1整列モードに対応する振幅A1よりも大きい。制御部13は、ステップS406において、振幅Aの正弦波の入力信号をピエゾアクチュエータ41、42に印加する。
振幅Aが振幅A1である場合、たとえば、図15(a)に示すように、超音波定在波200の振幅は小さい。この場合、Y軸方向における粒子の集束精度は低い。振幅Aが振幅A2である場合、たとえば、図15(b)に示すように、超音波定在波200の振幅は大きい。この場合、Y軸方向における粒子の集束精度は高い。
その後、制御部13は、ステップS407において、全ての粒子が第2流路部120を通過したか否かを判定する。ステップS407の判定がYESになると、制御部13は、ピエゾアクチュエータ41、42に対する入力信号の印加を中止して、処理を終了する。
実施形態11では、ピエゾアクチュエータ41、42に印加する入力信号の振幅Aを切り替えることにより、第2流路部120を流れる粒子の整列精度を変更できる。実施形態11では、入力信号の振幅Aを2種類に切り替えたが、3種類以上に切り替えて、粒子の整列精度を3種類以上に設定可能としても良い。また、図15(c)のフローチャートにおいて、ステップS407の判定がNOである場合、処理をステップS403に戻して、再度、整列モードの判定を行っても良い。こうすると、一つの測定試料に対する処理の途中でユーザが整列モードを変更することに対応可能となる。
ピエゾアクチュエータ41、42に印加される信号は、パルス波および正弦波の他、適宜、矩形波や複数の周波数成分を有する合成波とされ得る。ステップS401、S402の処理が、図5(c)のステップS121またはステップS122の前段に追加されても良い。
<実施形態12>
図16(a)、(b)に示すように、実施形態12では、第2流路部120に生じる超音波定在波200の節の数が変更可能となっている。超音波定在波200の節の数は、ピエゾアクチュエータ41、42に印加される入力信号の周波数を調整することによって変更され得る。ピエゾアクチュエータ41、42に印加される入力信号の周波数を高めることにより、超音波定在波200の節の数を増加させることが可能である。
図16(a)は超音波定在波200の節の数が一つである場合を示し、図15(b)は超音波定在波200の節の数が2つである場合を示している。超音波定在波200の節の数が一つの場合、図16(a)に示すように、粒子は中心軸122付近に整列する。この場合、粒子が互いに接近した状態で第2流路部120に流入すると、粒子が互いに重なり合って撮像されることが起こり得る。図16(b)に示すように、超音波定在波200の節の数を2つに設定して粒子の流れを2つに分散させると、粒子が互いに接近した状態で第2流路部120に流入した場合も、各粒子を2つの進行経路に振り分けることが可能となる。これにより、粒子が互いに重なり合って撮像されることを抑制できる。
超音波定在波の節の数が2つの場合、図16(b)に示すように、撮像領域51を広げる必要がある。撮像領域51を広げる方法に代えて、超音波定在波200の2つの節により生じる2つの進行経路に対して、それぞれ、撮像領域を設定する方法を用いても良い。
制御部13は、たとえば、図16(c)に示す処理を実行する。制御部13は、粒子を整列させる制御の前工程として、ステップS411、S412の処理を実行する。ステップS411、S412の処理は、図15(c)のステップS401、S402の処理と同じである。ステップS411、S412の処理により、第2流路部120の内壁に付着した気泡等が除去される。
その後、制御部13は、ステップS413において、粒子撮像装置10に設定された整列モードが第3整列モードであるか否かを判定する。実施形態12では、整列モードとして、第3整列モードと第4整列モードを選択的に設定可能である。第3整列モードは、図16(a)のように粒子を中心軸付近に整列させるモードであり、第2整列モードは、図16(b)のように粒子を2つの進行経路に振り分けて整列させるモードである。ユーザは、図4の入力部16を介して整列モードを設定する。
ステップS413の判定がYESである場合、制御部13は、ステップS414において、ピエゾアクチュエータ41、42に印加される正弦波の入力信号の周波数Fを周波数F1に設定する。ステップS413の判定がNOである場合、制御部13は、ステップS415において、ピエゾアクチュエータ41、42に印加される正弦波の入力信号の周波数Fを周波数F2に設定する。周波数F2は、第4整列モードに対応する周波数であり、第3整列モードに対応する周波数F1よりも高い。制御部13は、ステップS416において、周波数Fの正弦波の入力信号をピエゾアクチュエータ41、42に印加する。
周波数Fが周波数F1である場合、たとえば、図16(a)に示すように、超音波定在波200の節の数は1つである。この場合、Y軸方向における粒子の整列位置は中心軸付近となる。周波数Fが周波数F2である場合、たとえば、図16(b)に示すように、超音波定在波200の節の数は2つである。この場合、Y軸方向における粒子の整列位置は2つの節の位置からそれぞれX軸方向に延びる2つの進行経路付近となる。
その後、制御部13は、ステップS417において、全ての粒子が第2流路部120を通過したか否かを判定する。ステップS417の判定がYESになると、制御部13は、ピエゾアクチュエータ41、42に対する入力信号の印加を中止して、処理を終了する。
実施形態12では、ピエゾアクチュエータ41、42に印加する入力信号の周波数Fを切り替えることにより、第2流路部120を流れる粒子の整列数を変更できる。実施形態12では、入力信号の周波数Fを2種類に切り替えたが、3種類以上に切り替えて、粒子の整列数を3つ以上に設定可能としても良い。また、図16(c)のフローチャートにおいて、ステップS417の判定がNOである場合、処理をステップS413に戻して、再度、整列モードの判定を行っても良い。こうすると、一つの測定試料に対する処理の途中でユーザが整列モードを変更することに対応可能となる。
<実施形態13>
検出対象の粒子は、CTCに限られない。病状の判定および投薬の確認においては、たとえば、血管内皮細胞(CEC:Circulating Endothelial Cell)、血管内皮前駆細胞(EPC:Endothelial Progenitor Cell)、間葉系幹細胞(MSC:Mesenchymal Stem Cell)、造血幹細胞(HSC:Hematopoietic Stem Cell)、または抗原特異的T細胞等を撮像および検出することも有効である。これらの細胞は、これらの細胞に発現する表面抗原に対して蛍光標識された抗体を特異的に結合させることにより検出され得る。検出対象の細胞は、実施形態1と同様、粒子撮像部50で撮像された撮像画像を解析することにより検出される。
実施形態13では、さらに、検出対象細胞に含まれるシグナル分子の細胞内の位置を確認することで、検出対象細胞の活性化状態が判定される。シグナル分子は、その挙動により検出対象細胞の機能性を評価可能な分子とされ得る。蛍光標識された抗体をシグナル分子に特異的に結合させることにより、シグナル分子が検出される。検出されたシグナル分子の位置を確認することにより、検出対象細胞の活性化状態等が判定される。シグナル分子の検出および活性化状態等の判定は、粒子撮像部50で撮像された撮像画像を解析することにより行われる。
検出対象細胞およびシグナル分子の蛍光標識に用いる色素は、実施形態1に例示された色素を用いても良いし、他の色素を用いても良い。蛍光標識に用いる抗体および色素に応じて、試料調製部14で用いる試薬14a〜14gが変更される。また、これらの色素を励起する光の波長は、実施形態1のように単一の波長でも良く、あるいは、異なる波長であっても良い。各色素に蛍光を励起させる波長が互いに異なる場合、たとえば、図3(b)に示す光源501は、マルチ発光レーザとされる。
実施形態13においても、実施形態1と同様、まずは、図5(a)、(b)のフローチャートにより検出対象細胞の選別が行われる。
検出対象細胞が、血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞または間葉系幹細胞である場合、図5(a)のステップS101において、試料調製部14は、所定の試薬を血液検体11に混和する。ここで混和される試薬は、赤血球を溶血する試薬と、白血球を検出するためのCD45の標識抗体を含む試薬と、検出対象細胞に発現する表面抗原に特異的に結合し色素で蛍光標識された抗体を含む試薬と、シグナル分子に特異的に結合し色素で蛍光標識された抗体を含む試薬と、核を染色する試薬である。実施形態1と同様、赤血球を溶血する試薬は省略されても良い。
図5(a)のステップS104において、制御部13は、上記実施形態1と同様の処理を実行する。制御部13は、蛍光信号の強度が所定の閾値以下であり、かつ、前方散乱光信号の強度が所定の閾値以上である場合に、照射位置21の粒子は検出対象細胞、すなわち血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞または間葉系幹細胞である可能性が高いと判定する。粒子が検出対象細胞である場合、粒子はCD45の標識抗体と結合しないため、蛍光信号の強度は所定値以下となる。ステップS104において、制御部13は、白血球以外の粒子であり、かつ、粒子のサイズが大きい場合に、粒子が検出対象細胞、すなわち血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞または間葉系幹細胞である可能性が高いと判定する。
検出対象細胞が、造血幹細胞である場合、図5(a)のステップS101において、試料調製部14は、赤血球を溶血する試薬と、造血幹細胞から分化する全ての血球を検出するための標識抗体を含む試薬と、造血幹細胞に発現する表面抗原に特異的に結合し色素で蛍光標識された抗体を含む試薬と、造血幹細胞中のシグナル分子に特異的に結合し色素で蛍光標識された抗体を含む試薬と、核を染色する試薬を血液検体11に混和する。造血幹細胞から分化する全ての血球を検出するための標識抗体を含む試薬は、一般に、Lineageマーカーと呼ばれている。ここでは、Lineageマーカーの各抗体が同一の色素で標識される。実施形態1と同様、赤血球を溶血する試薬は省略されても良い。
図5(a)のステップS104において、制御部13は、蛍光信号の強度が所定の閾値以下であり、かつ、前方散乱光信号の強度が所定の閾値以上である場合に、照射位置21の粒子は検出対象細胞、すなわち造血幹細胞である可能性が高いと判定する。図3(a)のダイクロイックミラー207および分光フィルタ209は、Lineageマーカーに基づく蛍光を光検出器210へと導くように調整される。粒子が検出対象細胞である場合、粒子はLineageマーカーと結合しないため、蛍光信号の強度は所定値以下となる。また、造血幹細胞は、造血幹細胞から分化した他の全ての血球よりも大きい。したがって、ステップS104において、蛍光信号の強度が所定の閾値以下であり、かつ、前方散乱光信号の強度が所定の閾値以上である場合、照射位置21の粒子は、造血幹細胞である可能性が高い。
検出対象細胞が、抗原特異的T細胞である場合、図5(a)のステップS101において、試料調製部14は、赤血球を溶血する試薬と、LineageマーカーからCD2、CD3の抗体を除いた試薬と、T細胞に発現する表面抗原に特異的に結合するCD3の標識抗体を含む試薬と、T細胞のうち抗原特異的T細胞に発現する表面抗原に特異的に結合し色素で標識されたMHCテトラマーを含む試薬と、抗原特異的T細胞中のシグナル分子に特異的に結合し色素で蛍光標識された抗体を含む試薬と、核を染色する試薬を血液検体11に混和する。ここでは、LineageマーカーからCD2、CD3を除いた抗体は同一の色素で標識される。実施形態1と同様、赤血球を溶血する試薬は省略されても良い。
図5(a)のステップS104において、制御部13は、蛍光信号の強度が所定の閾値以下である場合に、照射位置21の粒子はT細胞である可能性が高いと判定する。図3(a)のダイクロイックミラー207および分光フィルタ209は、造血幹細胞を検出する場合と同様、Lineageマーカーに基づく蛍光を光検出器210へと導くように調整される。粒子がT細胞である場合、粒子はLineageマーカーと結合しないため、蛍光信号の強度は所定値以下となる。したがって、ステップS104において、蛍光信号の強度が所定の閾値以下である場合、照射位置21の粒子は、T細胞である可能性が高い。
こうして、検出対象細胞である可能性が高いか否かの判定を行った粒子に対し、制御部13は、図5(b)の処理を実行する。図5(b)のステップS112において、制御部13は、粒子選別部30に位置付けられた粒子が、検出対象細胞である可能性が高い粒子であるか否かを判定する。制御部13は、検出対象細胞の可能性が高いと判定した粒子を、第5流路部150を介して第2流路部120へと流す。制御部13は、図5(c)の処理を実行して、検出対象細胞である可能性が高い粒子を順次撮像する。
以上の処理により、制御部13は、検出対象細胞、すなわち、血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞、間葉系幹細胞、造血幹細胞または抗原特異的T細胞である可能性が高い粒子の画像を記憶部15に記憶する。記憶部15に記憶される画像には、検出対象細胞に発現する表面抗原に特異的に結合する標識抗体の蛍光の画像と、検出対象細胞中のシグナル分子に特異的に結合する標識抗体の蛍光の画像と、粒子の明視野画像が含まれる。撮像の際、図3(b)の光源501は、各標識抗体の色素に蛍光を励起させる光を撮像領域51に照射する。カメラ504は、各標識抗体から生じる異なる波長の蛍光を受光して、蛍光ごとに画像情報を出力する。カメラ505は、粒子を透過した光を受光して、明視野の画像情報を出力する。記憶部15には、カメラ504、505からの画像情報が記憶される。
撮像処理が終了すると、オペレータは、入力部16を介して粒子撮像装置10に対して結果の表示指示を入力する。
図17(a)に示すように、ステップS211において、制御部13は、オペレータにより結果の表示指示が入力されたかを判定する。ステップS211でYESと判定すると、ステップS212において、制御部13は、撮像した全ての粒子の画像を画像解析して、検出対象細胞を抽出する。
検出対象細胞が血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞、間葉系幹細胞または造血幹細胞である場合、制御部13は、ステップS212において、検出対象細胞に発現する抗体と特異的に結合する標識色素の画像を粒子ごとに参照し、この画像に所定強度を超える蛍光の領域が含まれているか否かを判定する。画像に蛍光の領域が含まれている場合、制御部13は、判定対象の粒子が検出対象細胞であると判定する。画像に蛍光の領域が含まれていない場合、制御部13は、判定対象の粒子が検出対象細胞でないと判定する。
検出対象細胞が抗原特異的T細胞である場合、制御部13は、ステップS212において、まず、T細胞に発現する抗体と特異的に結合するCD3の標識色素の画像を粒子ごとに参照し、この画像に所定強度を超える蛍光の領域が含まれているか否かを判定する。画像に蛍光の領域が含まれている場合、制御部13は、判定対象の粒子がT細胞であると判定する。画像に蛍光の領域が含まれていない場合、制御部13は、判定対象の粒子がT細胞でないと判定する。さらに、制御部13は、抗原特異的T細胞に発現する表面抗原に結合するMHCテトラマーの標識色素の画像を、T細胞であると判定した粒子ごとに参照し、この画像に所定強度を超える蛍光の領域が含まれているか否かを判定する。画像に蛍光の領域が含まれている場合、制御部13は、判定対象の粒子が抗原特異的T細胞であると判定する。画像に蛍光の領域が含まれていない場合、制御部13は、判定対象の粒子が抗原特異的T細胞でないと判定する。
さらに、ステップS213において、制御部13は、抽出した検出対象細胞の画像を解析して、細胞ごとに活性化の有無を判定し、活性化した検出対象細胞を抽出する。ここで、制御部13は、シグナル分子に特異的に結合する標識色素の画像を参照し、細胞内におけるシグナル分子の状態を検出する。制御部13は、検出したシグナル分子の状態に基づいて、検出対象細胞の活性化の有無を判定する。
たとえば、検出対象細胞が血管内皮細胞(CEC)である場合、シグナル分子はNFκBとされ得る。ステップS213において、制御部13は、シグナル分子であるNFκBが核内に局在しているか否かにより、血管内皮細胞の活性化の有無を判定する。血管内皮細胞は、血管の内壁から剥離して血液中に流れ込む。血管内皮細胞の剥離は、炎症による刺激の他、圧迫等による圧力の変化によっても生じる。制御部13は、これらの剥離原因のうち炎症による刺激によって生じた剥離を、シグナル分子であるNFκBが核内に局在しているか否かによって判定する。制御部13は、炎症による刺激によって剥離した血管内皮細胞を活性化した血管内皮細胞として抽出する。
図18(a)に示すように、炎症による刺激によって剥離した血管内皮細胞では、NFκBが核内に局在する傾向にある。図18(a)の左図には、核の蛍光画像が示されている。図18(a)の左図では、便宜上、核の輪郭を示す破線が付記されている。図18(a)の右図には、シグナル分子であるNFκBの蛍光画像が示され、さらに、左図の核に対応する領域が破線で示されている。図18(a)の左図および右図では、それぞれ、黒に近づくほど核からの蛍光およびNFκBからの蛍光の強度が高くなっている。図18(a)の例では、シグナル分子であるNFκBが核内に局在していることが分かる。
図18(b)の例では、シグナル分子であるNFκBが核内には局在していない。図18(b)の右図では、破線の領域が核の領域である。このように、炎症による刺激以外の刺激によって剥離した血管内皮細胞では、NFκBが核内に局在しない傾向にある。制御部13は、シグナル分子の蛍光の画像を解析し、シグナル分子であるNFκBが核内に局在しているか否かによって、血管内皮細胞の活性化の有無を判定する。検出対象細胞が血管内皮前駆細胞、間葉系幹細胞、造血幹細胞または抗原特異的T細胞である場合も、同様に、制御部13は、シグナル分子の局在位置に基づいて、これら細胞の機能性を評価し、傷害等の要因により増加した細胞を活性化した細胞として抽出する。たとえば、検出対象細胞が血管内皮前駆細胞または間葉系幹細胞である場合、制御部13は、シグナル分子の局在位置に基づいて、これら細胞の修復能を評価し、修復能が高い細胞を活性化した細胞として抽出する。
なお、検出対象細胞の機能性の評価は、シグナル分子の局在位置に限らず、他の要素により行われても良い。機能性の評価に用いる要素に応じて、シグナル分子の種類も適宜変更され得る。
ステップS213において、制御部13は、ステップS212において抽出した検出対象細胞の数と、活性化した検出対象細胞の数とを出力部17に表示させ、さらに、ステップS214において、検出対象細胞の画像を出力部17に表示させる。たとえば、検出対象細胞が血管内皮細胞(CEC)である場合、ステップS213、S214において、出力部17に図17(b)、(c)に示す画面60が表示される。
画面60には、血管内皮細胞(CEC)の数と、活性化した血管内皮細胞(CEC)の数と、血管内皮細胞(CEC)の画像が表示される。オペレータは、血管内皮細胞(CEC)の数を参照することにより、血液中で血管内皮細胞が増加しているか否かを知ることができる。また、活性化した血管内皮細胞(CEC)の数を参照することにより、活性化状態にある血管内皮細胞の割合を把握ことができる。これらの情報は、医師等の治療の指針を決定するための有用な情報となり得る。
横に並ぶ2枚の画像は、同じ1つの粒子についての画像である。画像66は、核に特異的に結合する標識抗体により生じた蛍光の画像であり、画像67は、シグナル分子に特異的に結合する標識抗体により生じた蛍光の画像である。上記のように、シグナル分子は、血管内皮細胞に含まれるタンパク質であるNFκBである。血管内皮細胞の検出には、血管内皮細胞に発現する抗原に特異的に結合するCD146の標識抗体が用いられる。なお、画像66、67は、階調の反転を行った後、グレースケールに変換したものである。画像66、67とともに、明視野の画像がさらに画面60に含まれても良い
図17(b)に示す粒子の画像は、活性化した血管内皮細胞の画像であり、図17(c)に示す粒子の画像は、活性化がない血管内皮細胞の画像である。血管内皮細胞の粒子の画像が複数ある場合、オペレータは、画面60上で粒子の画像を切り替えて表示できる。さらに、活性化した血管内皮細胞の画像の表示と、活性化がない血管内皮細胞の画像の表示とを個別に表示可能なボタン等を、画面60上に別途設けても良い。
実施形態13では、CTCの他、血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞、間葉系幹細胞、造血幹細胞または抗原特異的T細胞等の、病状の判定および投薬の確認において有用な細胞の画像が取得され、これら細胞の画像が、抽出された細胞の数とともに、オペレータの要求に応じて表示される。医師等は、表示された情報を、治療の指針の決定に役立てることができる。
たとえば、心筋梗塞や脳梗塞に罹患した患者は、健常者に比べて血管内皮細胞の数が増加する。また、組織に損傷があると、健常者に比べて血管内皮前駆細胞および間葉系幹細胞の数が増加する。したがって、医師等は、これらの細胞の数を把握することにより、患者が心筋梗塞等の疾患に罹患している可能性や患者の組織に損傷が生じている可能性を把握できる。
さらに、実施形態13では、血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞、間葉系幹細胞、造血幹細胞または抗原特異的T細胞の活性化状態が、シグナル分子の挙動に基づいて検出され表示される。このように、検出対象細胞の活性化状態がさらに表示されることにより、検出対象細胞の検出結果の特異性がさらに高められ得る。たとえば、検出対象細胞が血管内皮細胞である場合、図17(b)、(c)に示すように、血管内皮細胞(CEC)の数とともに活性化した血管内皮細胞(CEC)の数が表示される。これにより、医師等は、炎症による刺激によって剥離した血管内皮細胞の数を正確に把握でき、患者が心筋梗塞等の疾患に罹患している可能性をより的確に把握できる。また、最近では、特定の抗原に応答するT細胞が免疫療法に利用されている。たとえば、癌細胞に特異的に応答できるT細胞を血中に戻し、その効能をモニタリングすることが治療法として試行されつつある。実施形態13では、このモニタリングにおいて、抗原特異的T細胞の活性化状態をその細胞数および画像により、医師等に提示できる。これにより、医師等は、この免疫治療の効果を確認できる。
<実施形態14>
図19に示すように、第1流路部110と第2流路部120とを接続する中間流路部が、第5流路部150の他に、さらに、第9流路部171および第10流路部172を備えてもよい。第10流路部172は、第5流路部150と同様、下流に向かうに従って断面積が増加する拡張流路部となっている。第1流路部110から第2流路部120へと向かう粒子の流れは、第5流路部150によって減速され、さらに、第10流路部172によって減速される。
第9流路部171の断面形状は、図2(b)と同様の矩形である。第9流路部171の断面積は一定である。第10流路部172の断面形状は矩形である。第10流路部172の断面のZ軸方向の幅は、第9流路部171の断面のZ軸方向幅と同じである。第10流路部172の断面形状は、中心軸に沿ってX軸正方向に徐々に大きくなる。第9流路部171の中心軸と第10流路部172の中心軸は、それぞれ、X軸方向に延び、且つ、第5流路部150の中心軸と第2流路部120の中心軸に一致する。
第10流路部172の断面形状がX軸正方向に徐々に大きくなっているため、第2流路部120の断面積は、図2(b)の場合に比べて大きくなっている。第2流路部120の断面形状は、図2(b)に比べてY軸方向の幅が拡張されている。第2流路部120のZ軸方向の幅は、図2(b)の場合と同じである。
実施形態14では、上述したように、第10流路部172により第2流路部120の断面積がさらに広げられるため、第2流路部120を流れる粒子の速度を、さらに低下させ得る。具体的には、第1流路部110を流れる粒子の速度は1.0m/sであるのに対し、第2流路部120を流れる粒子の速度を0.01m/s程度まで減速させ得る。この場合、第2流路部120を流れる粒子の速度は、第1流路部110を流れる粒子の速度の1/100程度となる。よって、多くの粒子の中から撮像対象となる粒子を抽出するために、第1流路部110を流れる粒子の速度を上げた場合でも、第2流路部120を流れる粒子の速度は顕著に低下するため、粒子撮像部50によって、より精密な粒子の画像を撮像できる。すなわち、粒子撮像装置10の処理速度を維持しつつ撮像対象の粒子をより高品質で撮像できる。
実施形態14では、第2流路部120のY軸方向の幅が広くなるため、図19のように粒子整列部40によって粒子を整列させる場合には、粒子整列部40から出力される音響力を高める必要がある。
第2流路部120を流れる粒子の速度を0.01m/s程度まで減速させるために、図20に示すように、第1流路部110と第2流路部120を接続する中間流路部が、第9流路部171a、171bと、第10流路部172a、172bを備えても良い。この場合、下流側に配された2段目の第9流路部171bのY軸方向の幅は、第2流路部120よりも小さい。このため、図20に示すように、2段目の第9流路部171bに粒子整列部40を配することにより、音響力を顕著に高めなくても、粒子を整列させ得る。これにより、第2流路部120による粒子の流れの乱れを抑制できる。
図19のように第2流路部120に粒子整列部40を配置する形態の他、第9流路部171に粒子整列部40を配置する形態であっても良い。第9流路部171に粒子整列部40を配置する形態では、第9流路部171のY軸方向の幅が第2流路部120よりも小さいため、粒子整列部40から出力される音響力を顕著に高めなくても、粒子を整列させ得る。第9流路部171に粒子整列部40を配置する場合は、なるべく下流側に粒子整列部40を配置することが好ましい。第2流路部120と第9流路部171の両方に粒子整列部40を設けても良い。図20の構成では、さらに、第2流路部120と第9流路部171a、171bの全て、あるいは何れか1つまたは2つに粒子整列部40を設けても良い。
図19および図20の構成において、第9流路部171、171a、171bの長さや幅は適宜調整可能であり、第10流路部172、172a、172bの広がり具合も適宜調整可能である。第9流路部171、171a、171bをかなり短く設定し、あるいは、第9流路部171、171a、171bを省略しても良い。
<実施形態15>
図21に示すように、第1流路部110と第2流路部120とを接続する中間流路部が、第5流路部150の他に、さらに、第11流路部181、第12流路部182および第15流路部185を備え、さらに、流路100が、第3流路部130よりも下流側に、中間流路部から分岐する分岐流路部として、第13流路部183および第14流路部184を備えても良い。第15流路部185は、第5流路部150と同様、下流に向かうに従って断面積が増加する拡張流路部となっている。第1流路部110から第2流路部120へと向かう粒子の流れは、第5流路部150によって減速された後、第13流路部183および第14流路部184により流量が減少され、さらに、第10流路部172によって減速される。
第11流路部181の断面形状は、図2(b)と同じである。第12流路部182の断面形状は、矩形であり、図2(b)の断面形状をY軸方向に略3分割した形状である。第12流路部182の断面のZ軸方向の幅は、第11流路部181のZ軸方向の幅と同じである。第12流路部182は、X軸方向に平行に直線状に延びている。第12流路部182の断面形状は、第12流路部182の全長に亘って一定である。
第12流路部182の後端に繋がる第15流路部185の断面形状も、矩形である。第15流路部185の断面のZ軸方向の幅は、第12流路部182の断面のZ軸方向幅と同じである。第15流路部185の断面形状は、X軸正方向に向かうに従ってY軸方向に徐々に大きくなる。第11流路部181、第12流路部182および第15流路部185の中心軸は、それぞれ、X軸方向に延び、且つ、第5流路部150の中心軸と第2流路部120の中心軸に一致する。
第13流路部183と第14流路部184は、第12流路部182の中心軸に対して対称となるように設けられている。第13流路部183の断面形状と第14流路部184の断面形状は、それぞれ矩形である。第13流路部183および第14流路部184の前端の断面形状は、第12流路部182と同様、図2(b)の断面形状をY軸方向に略3分割した形状である。第13流路部183および第14流路部184の断面形状は、分岐位置から範囲L1において一定である。第13流路部183および第14流路部184は、範囲L1において直線状に延びている。範囲L1を超えると、第13流路部183および第14流路部184の断面形状は、範囲L2においてX−Y平面に平行な方向のみに広がり、その後、再び一定となる。範囲L2において、第13流路部183および第14流路部184の断面形状は、第12流路部182および第15流路部185から離れる外側方向のみに広がっている。
図21の構成では、範囲L1の流れ方向の長さは、第12流路部182の流れ方向の長さよりも短い。これに代えて、範囲L1の流れ方向の長さが、第12流路部182の流れ方向の長さと同じでもよく、あるいは、第12流路部182の流れ方向の長さより長くても良い。また、図21の構成では、第13流路部183および第14流路部184の範囲L2よりも下流側部分の幅W2が、第2流路部120の幅W1よりも小さくなっている。これに代えて、幅W2が、幅W1と同じでもよく、あるいは、幅W1より広くても良い。この他、第13流路部183および第14流路部184の分岐角度は適宜調整可能であり、また、範囲L2における第13流路部183および第14流路部184の広がり具合も適宜調整可能である。第15流路部185の広がり具合も種々調整可能である。第11流路部181をかなり短く設定し、あるいは、第11流路部181を省略しても良い。
第11流路部181を流れるシース液の一部は、第13流路部183と第14流路部184とに分流する。これにより、第12流路部182の流量が減少する。また、第15流路部185の断面積が下流に向かって徐々に大きくなることにより、第15流路部185を流れるシース液および測定試料12の流速が徐々に低下する。
図21の構成では、第13流路部183と第14流路部184により第12流路部182の流量が減少させた後、第15流路部185によりシース液および測定試料12の流速が低下される。このため、第2流路部120を流れる粒子の速度を、さらに低下させ得る。
具体的には、図21の構成により、第1流路部110を流れる粒子の速度が1.0m/sであるのに対し、第2流路部120を流れる粒子の速度を0.01m/s程度まで減速させることが可能である。この場合、第2流路部120を流れる粒子の速度は、第1流路部110を流れる粒子の速度の1/100程度となる。よって、多くの粒子の中から撮像対象となる粒子を抽出するために、第1流路部110を流れる粒子の速度を上げた場合でも、第2流路部120を流れる粒子の速度は顕著に低下するため、粒子撮像部50によって、より精密な粒子の画像を撮像できる。すなわち、粒子撮像装置10の処理速度を維持しつつ撮像対象の粒子をより高品質で撮像できる。
図22は、図21の構成において、第1流路部110から第2流路部120へと流れる測定試料12の流速を本願発明者らが解析したシミュレーション結果である。図22のシミュレーション結果は、図21と同様の形状の流路100について解析したものである。なお、図22のシミュレーションでは、第3流路部130および第4流路部140の断面形状が、下流に向かうにつれてX−Y平面方向にのみ広がる矩形に設定されている。第3流路部130と第4流路部140は、第13流路部183と第14流路部184のように下流側の幅が均一になることなく、廃液収容部に接続されている。
図22において、約0.2m/s、約0.015m/sおよび約0.002m/sは、それぞれ、測定試料12の流速を示している。約0.2m/sが付された両矢印の範囲は、第1流路部110の範囲である。約0.015m/sが付された両矢印の範囲は、第11流路部181の範囲である。約0.002m/sが付された両矢印の範囲は、第2流路部120の範囲である。図示のように、このシミュレーション結果から、第1流路部110で約0.2m/sであった測定試料12の流速を、その1/100の約0.002m/sまで低下させ得ることが分かる。なお、約0.015m/sが付された両矢印の範囲の直後に流速がやや低下しているのは、第13流路部183および第14流路部184によりシース液および測定試料12が分流したことによるものである。
また、図21の構成では、第13流路部183と第14流路部184が、第11流路部181の中心軸に対して対称となるよう構成されている。これにより、第11流路部181を流れるシース液が、略均等に第13流路部183と第14流路部184に流れ込む。これにより、第12流路部182から第15流路部185を介して第2流路部120に流れる粒子の流れが安定し、粒子撮像部50が、より精度の高い画像を撮像できる。
また、図21の構成では、第2流路部120のY軸方向の幅W1を図20および図21の構成に比べて小さくできる。このため、粒子整列部40からの音響力を効果的に粒子に適用でき、粒子を円滑に整列させ得る。第11流路部181にも粒子整列部40を設けても良い。また、第2流路部120のY軸方向の幅W1が小さいため、第2流路部120において粒子が中心軸からずれにくい。よって、撮像に支障がない場合は、適宜、粒子整列部40を省略しても良い。
なお、図21の構成では、第13流路部183と第14流路部184が範囲L2において広げられ、範囲L2のよりも下流側で幅W2が均一となっている。これにより、第13流路部183および第14流路部184にシース液を効果的に導くことができ、第12流路部182における流速が高まることを抑制できる。たとえば、第13流路部183と第14流路部184が、範囲L2において広げられずに、範囲L1の幅が維持された場合、第12流路部182の下流側が第15流路部185によって広がっているため、第13流路部183および第14流路部184よりも第12流路部182の方が流れ易くなる。その結果、第12流路部182を流れる測定試料12の流速が、第11流路部181を流れる測定試料12の流速よりも速くなり、第2流路部120において、測定試料12の流速を効果的に低下させにくくなる。図21の構成では、第13流路部183と第14流路部184を範囲L2において広げた後、幅W2を均一にすることにより、第13流路部183と第14流路部184の流れやすさが第12流路部182の流れやすさと同程度となる。これにより、図22で検証したとおり、第2流路部120を流れる測定試料12の流速を、効果的に低下させ得る。
図23(a)、(b)に示すように、実施形態15では、第12流路部182、第13流路部183および第14流路部184の分岐形態が、第3流路部130、第4流路部140および第5流路部150の分岐形態と異なっている。第12流路部182、第13流路部183および第14流路部184では、分岐した後、断面形状が一定の流路部が続いている。図23(a)、(b)において、破線は、測定試料12の流れる領域を示している。
このように第12流路部182、第13流路部183および第14流路部184を分岐させることにより、流体設計の段階において、第12流路部182の長さと、第13流路部183および第14流路部184の範囲L1の長さを変更することで、第12流路部182と第13流路部183および第14流路部184の範囲L1の流路部との相対的な抵抗の比を調整および変更しやすく、結果として第12流路部182の流速を適切な値に調整をしやすいという利点がある。
中間流路部から分岐する分岐流路部を、X軸方向に複数段、設けても良い。たとえば、図24に示すように、第11流路部181の前側に、中間流路部として第16流路部186、第17流路部187および第20流路部190を追加し、分岐流路部として第18流路部188および第19流路部189を追加してもよい。
図24において、第16流路部186、第17流路部187、第18流路部188、第19流路部189および第20流路部190は、それぞれ、第11流路部181、第12流路部182、第13流路部183、第14流路部184および第15流路部185と同様の構成を有する。第16流路部186、第17流路部187、第18流路部188、第19流路部189および第20流路部190の長さ、幅、広がり具合は、適宜調整され得る。第16流路部186をかなり短く設定し、あるいは、第16流路部186を省略しても良い。
図24の構成によれば、第16流路部186、第17流路部187、第18流路部188、第19流路部189および第20流路部190により、さらに、第2流路部120における流速を低下させ得る。よって、多くの粒子の中から撮像対象となる粒子をより迅速に抽出するために、第1流路部110を流れる粒子の速度をさらに高めた場合でも、第2流路部120を流れる粒子の速度が顕著に低下するため、粒子撮像部50によって、精密な粒子の画像を撮像できる。
このように、分岐流路部をX軸方向に複数段設ける場合は、図25に示すように、第12流路部182および第15流路部185を省略し、第11流路部181に直接、第2流路部120を接続しても良い。この場合、第2流路部120の幅は、図23の場合に比べて狭くなる。この構成では、第13流路部183と第14流路部184の下流側の幅が広がっているため、第2流路部120に比べて第13流路部183と第14流路部184が流れ易くなる。このため、第2流路部120に流れる流量が減少し、第2流路部120の流速を第11流路部181の流速よりも低下させ得る。
図25の構成によれば、第2流路部120の幅W1を顕著に小さくできるため、第2流路部120において粒子が撮像範囲からずれにくくなる。よって、図25に示すように、粒子整列部40を省略可能である。撮像範囲から粒子がずれる場合には、第2流路部120に適宜、粒子整列部40を設ければ良い。この場合、第2流路部120の幅W1が狭いため、より一層効果的に、粒子整列部40の音響力を粒子に適用できる。
図24および図25の構成においても、第11流路部181および第16流路部186の両方または何れか一方に、粒子整列部40を設けても良い。
10 … 粒子分析装置
13 … 制御部
17 … 出力部
20 … 粒子検出部
30 … 粒子選別部
31、32 … バブル発生器
33、34 … 櫛形電極
35 … レーザ光源
40 … 粒子整列部
41、42 … ピエゾアクチュエータ
43、44 … 櫛形電極
46 … 音響結合剤
47、48 … ピエゾアクチュエータ
50 … 粒子撮像部
100 … 流路
101 … 圧電結晶基板
110 … 第1流路部
112 … 中心軸
120 … 第2流路部
130 … 第3流路部
140 … 第4流路部
200 … 超音波定在波
504、505 … カメラ

Claims (25)

  1. 第1流路部と、前記第1流路部の下流側に接続された第2流路部と、前記第1流路部と前記第2流路部との間において前記第1流路部から分岐する第3流路部と、を備え、粒子を含む測定試料を流すための流路と、
    前記第1流路部を流れる粒子に光を照射するための光源と、前記光の照射により粒子から生じる光を受光する光検出器と、を備えた粒子検出部と、
    前記光検出器が受光した光の強度に基づいて、前記第1流路部を流れる粒子の進行方向を少なくとも前記第2流路部および前記第3流路部から選択的に調整可能な粒子選別部と、
    前記第2流路部を流れる粒子を撮像する粒子撮像部と、を備え、
    前記流路は、前記第2流路部の断面積が前記第1流路部の断面積より大きくなるように構成され、前記第1流路部と前記第2流路部とを接続する中間流路部を備え、
    前記中間流路部は、下流に向かうに従って断面積が増加する拡張流路部を複数備え、複数の前記拡張流路部の間に断面積が一定の流路部を備える、粒子撮像装置。
  2. 請求項1に記載の粒子撮像装置において、
    前記粒子検出部は、前記測定試料中に含まれる血中循環腫瘍細胞、血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞、間葉系幹細胞、造血幹細胞、および抗原特異的T細胞からなる群から選択された少なくとも1つの細胞を前記粒子撮像部による撮像対象として検出する、粒子撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載の粒子撮像装置において、
    前記流路は、前記第2流路部を流れる粒子の速度が前記第1流路部を流れる粒子の速度よりも低下するように構成されている、粒子撮像装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に粒子撮像装置において、
    前記流路は、前記第2流路部における流量が前記第1流路部における流量の1/3以下となるように構成されている、粒子撮像装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記流路は、前記第2流路部を流れる粒子の速度が前記第1流路部を流れる粒子の速度の1/10以下となるように構成されている、粒子撮像装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記流路は、前記第2流路部を流れる粒子の速度が前記第1流路部を流れる粒子の速度の1/100以下となるように構成されている、粒子撮像装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記流路は、前記第1流路部の中心軸と前記第2流路部の中心軸とが一致するように構成されている、粒子撮像装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記粒子選別部は、撮像対象の粒子は外力を付与せずに直進させて前記第2流路部へと導き、撮像対象の粒子以外の粒子は外力を付与して進行方向を変化させて前記第3流路部へと導く、粒子撮像装置。
  9. 請求項1ないし8の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記流路は、前記第1流路部と前記第2流路部との間において前記第1流路部から分岐する第4流路部をさらに備え、
    前記第3流路部および前記第4流路部が、前記第1流路部の中心軸に対して対称となるように設けられている、粒子撮像装置。
  10. 請求項1ないし9の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記第3流路部は、流路の上流側から下流側に向かって徐々に断面積が大きくなるよう構成されている、粒子撮像装置。
  11. 請求項1ないし10の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記流路は、前記中間流路部から分岐する分岐流路部と、をさらに備える、粒子撮像装置。
  12. 請求項11に記載の粒子撮像装置において、
    前記流路は、前記分岐流路部を複数備え、
    複数の前記分岐流路部が、前記中間流路部の中心軸に対して対称となるように設けられている、粒子撮像装置。
  13. 請求項11または12に記載の粒子撮像装置において、
    前記中間流路部は、前記分岐流路部が分岐する位置から下流側に、前記下流に向かうに従って断面積が増加する流路部を備え、
    前記分岐流路部は、下流に向かうに従って断面積が増加する流路部を備える、粒子撮像装置。
  14. 請求項1ないし13の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記中間流路部に、流れ方向に粒子を整列させるための粒子整列部が設けられている、粒子撮像装置。
  15. 請求項1ないし14の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記撮像部による撮像位置における前記第2流路部の断面において、撮像方向の幅より前記撮像方向と前記粒子の流れ方向とに垂直な方向の幅が大きい、粒子撮像装置。
  16. 請求項1ないし15の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記第2流路部を流れる粒子を、流れ方向に整列させるための粒子整列部をさらに備える、粒子撮像装置。
  17. 請求項16に記載の粒子撮像装置において、
    前記粒子整列部は、前記撮像方向と前記粒子の流れ方向とに垂直な方向において前記第2流路部を流れる粒子に音響力を付与する、粒子撮像装置。
  18. 請求項17に記載の粒子撮像装置において、
    前記粒子整列部は、さらに前記撮像方向において前記第2流路部を流れる粒子に音響力を付与する、粒子撮像装置。
  19. 請求項18に記載の粒子撮像装置において、
    前記粒子整列部は、前記第2流路部の側面に配されたピエゾアクチュエータを用いて前記第2流路部を流れる粒子に音響力を付与し、
    前記第2流路部は、前記ピエゾアクチュエータが配される側面部分の厚みが他の部分より小さくなっている、粒子撮像装置。
  20. 請求項16ないし19の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記粒子整列部は、パルス波の入力信号を前記ピエゾアクチュエータに付与して前記第2流路部の内部に含まれる気泡を除去した後、正弦波の入力信号を前記ピエゾアクチュエータに付与して前記粒子を整列させる、粒子撮像装置。
  21. 請求項16ないし20の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記第2流路部は、圧電結晶基板上に設けられ、
    前記粒子整列部は、前記圧電結晶基板の表面に形成された櫛形電極に電流を流すことにより前記第2流路部を流れる粒子に音響力を付与する、粒子撮像装置。
  22. 請求項16ないし21の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記粒子整列部は、前記第2流路部を流れる前記測定試料に超音波を付与することにより前記測定試料に定在波を発生させて、前記粒子を前記測定試料の流れ方向に整列させ、
    前記粒子整列部は、前記定在波の振幅を調整することにより前記粒子の収束精度を変化させる、粒子撮像装置。
  23. 請求項1ないし22の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記撮像部は、前記第2流路部の撮像領域に光を照射するとともに前記撮像領域からの光を受光して前記撮像領域を流れる前記粒子を撮像する、粒子撮像装置。
  24. 請求項1ないし23の何れか一項に記載の粒子撮像装置において、
    前記粒子撮像部は、TDIカメラである、粒子撮像装置。
  25. 第1流路部と、前記第1流路部の下流側に接続された第2流路部と、前記第1流路部と前記第2流路部との間において前記第1流路部から分岐する第3流路部と、前記第1流路部と前記第2流路部とを接続し、下流に向かうに従って断面積が増加する拡張流路部を複数備え、複数の前記拡張流路部の間に断面積が一定の中間流路部と、を備える流路に測定試料を流し、
    第1速度で流れる測定試料中の粒子に光を照射して粒子から生じる光を検出し、
    検出した光の強度に基づいて前記測定試料中の粒子の進行方向を調整し、
    前記第2流路部を流れる前記測定試料中の粒子を撮像する、粒子撮像方法。
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