JP2017115349A - 作業機械の旋回フレーム - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回フレームの剛性を低下を抑えながら縦板に貫通孔を設けることが可能な作業機械の旋回フレームを提供する。【解決手段】旋回フレーム1は、旋回ベアリングに拘束される被拘束部分を有する底板2と、底板2に立設された一対の縦板3と、カウンターウェイトが取り付け可能な形状を有する一対のカウンターウェイト取付け部4とを備えている。補強部6は、縦板3において、一対のカウンターウェイト取付け部4に取り付けられるカウンターウェイトによって一対の縦板3に与えられる曲げ荷重によって縦板3の内部に生じる主応力の向きと大きさから求められた力線Lの少なくとも一部に沿う位置に、配置されている、【選択図】図1

Description

本発明は、作業機械の旋回フレームに関する。
特許文献1に記載されるパワーショベルなどの作業機械は、下部走行体と上部旋回体を有している。上部旋回体は、下部走行体の上に旋回ベアリングを介して垂直軸回りに水平方向に旋回することが可能である。
上部旋回体は、台座部分として、旋回ベアリングに連結された旋回フレームを有する。上記の旋回フレームには、エンジンなどの機械類が取り付けられる。
旋回フレームは、底板と、当該底板に前後方向に延びるように立設された一対の縦板とを備えている。底板は、その前側の部分において、旋回ベアリングに拘束される非拘束部分を有する。一対の縦板は、底板の上面に溶接などによって固定されている。一対の縦板の後端部にはそれぞれ、カウンターウェイトが取付け可能なカウンターウェイト取付部分が連結されている。
特開2003−27522号公報
特許文献1記載の旋回フレームでは、上記のように、底板の前方側に旋回ベアリングに拘束される非拘束部分を有し、前後方向に延びる縦板の後端部にカウンターウェイト取付部分が連結されている。そのため、作業機械の使用時では、旋回フレームの縦板は、前方側を旋回ベアリングに拘束された状態で後方側がカウンターウェイトの荷重を受けるので、片持ち梁のように曲げ荷重を受ける。したがって、縦板は、この曲げ荷重に耐え得る曲げ剛性を必要とする。
しかし、縦板の曲げ剛性を向上するために、縦板全体の厚さを厚くすれば、旋回フレームの重量が増加するので、旋回フレームの軽量化と剛性確保とを両方させることが難しい。
本発明はかかる問題を解消するためになされたものであり、軽量化と剛性確保とを両立させることが可能な旋回フレームを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明の作業機械の旋回フレームは、下部走行体の上部に旋回ベアリングを介して旋回自在に取り付けられた作業機械の旋回フレームであって、前記旋回フレームの底部を構成する底板であって、当該底板の前側の部分において、前記旋回ベアリングに固定されることによって当該旋回ベアリングに拘束される被拘束部分を有する底板と、前記底板の前後方向に延びるように当該底板に立設された一対の縦板と、前記縦板の後端部に連結され、カウンターウェイトが取り付け可能な形状を有する一対のカウンターウェイト取付け部と、前記縦板を補強する補強部とを備えており、 前記補強部は、前記縦板において、前記一対のカウンターウェイト取付け部に取り付けられる前記カウンターウェイトによって前記一対の縦板に与えられる曲げ荷重によって前記縦板の内部に生じる主応力の向きと大きさから求められた力線の少なくとも一部に沿う位置に、配置されていることを特徴とする。
本発明は、縦板がカウンターウェイトから受ける曲げ荷重によって当該縦板に生じる内部応力(あるいはひずみ)が大きい部分に補強部を選択的に設けることにより、旋回フレームの軽量化と剛性との両立を達成するものである。本発明者は、このような内部応力(あるいはひずみ)が大きい部分を線状につなげたものを力線として把握することによって当該力線との関係において補強部の配設位置を決定することが可能であることを見出した。
すなわち、一対のカウンターウェイト取付け部にカウンターウェイトが取り付けられた状態では、カウンターウェイトによって一対の縦板に与えられる曲げ荷重によって縦板の内部に主応力が生じるが、その主応力の向きと大きさから縦板の内部を通る力線が一義的に求められる。縦板におけるこの力線が通る部分では、内部応力(あるいはひずみ)が大きいので、その部分は他の部分と比較して補強する必要性が高い。そこで、本発明では、上記のように、縦板における補強がとくに必要な力線に沿う位置に補強部が設けられることにより、縦板全体を厚くして剛性を上げる必要が無くなり、その結果、旋回フレームの軽量化および剛性確保の両立を達成している。
前記一対の縦板は、それぞれ、前方から後方へ向かうにつれて低くなる上面を有するテーパ部分を有しており、前記補強部は、前記テーパ部分において、前記力線のうち、前記底板の前記被拘束部分を拘束する前記旋回ベアリングと前記テーパ部分とが垂直方向において交差する交差位置から前記テーパ部分の前記上面へ延びる部分に沿って設けられた部分を含むのが好ましい。
縦板のテーパ部分の前側の部分は、後側の部分と比べて高くなっているので、当該前側の部分に補強部を設ければ補強部の高さを確保しやすくなる。そこで、補強部は、テーパ部分において、力線の最も前側の部分、すなわち、力線の起点となる旋回ベアリングとテーパ部分とが垂直方向において交差する交差位置から、テーパ部分の上面へ延びる力線の部分に沿って設けられる部分を含むことによって、少ない補強部によって旋回フレームの軽量化および剛性確保の両立を効果的に達成することが可能になる。
前記補強部は、前記力線のうちの前記縦板の前記後端部と前記カウンターウェイト取付け部との連結部分の上端から前記縦板の下面へ延びる部分に沿って設けられた部分を含むのが好ましい。
補強部は、縦板において、力線の最も後側の部分、すなわち、力線の終点となる縦板の後端部とカウンターウェイト取付け部との連結部分の上端から、前記縦板の下面へ延びる部分に沿って部分的に設けられることによって、少ない補強部によって旋回フレームの軽量化および剛性確保の両立を効果的に達成することが可能になる。
前記一対の縦板は、それぞれ、前方から後方へ向かうにつれて低くなる上面を有するテーパ部分と、当該テーパ部分の後端から後方へ前記テーパ部分の前記上面の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で延びる上面を有し、エンジンを下方から支持することが可能な高さを有する支持部分と、を有しており、前記カウンターウェイト取付け部は、前記支持部分の後端部に連結され、前記補強部は、前記力線のうちの前記テーパ部分の前記上面と前記支持部分の前記上面との境界部から前記縦板の下面へ延びる部分に沿って設けられた部分を有するのが好ましい。
一対のカウンターウェイト取付け部にカウンターウェイトが取り付けられた状態では、縦板において垂直断面の断面積の変化率が最も大きく変化する部分である、テーパ部分の上面と支持部分の上面との境界部に応力集中が発生しやすく、上記の力線が当該境界部を通る位置に存在することが旋回フレームの応力解析によって確認されている。そこで、上記のように、補強部が、力線のうちの上記の境界部から縦板の下面へ延びる部分に沿って設けられた部分を有することにより、少ない補強部によって旋回フレームの軽量化および剛性確保の両立を効果的に達成することが可能になる。
前記補強部は、前記縦板に対して前記力線に沿って固定された長尺の部材で構成されるのが好ましい。かかる構成によれば、既存の旋回フレームの縦板に長尺の部材で構成された補強部を力線に沿って固定することにより、既存の旋回フレームを利用して軽量化および剛性確保の両立した旋回フレームを得ることが可能である。
前記補強部は、前記縦板と一体形成され、当該縦板の側面から突出したものであるのが好ましい。かかる構成によれば、補強部を縦板と一体形成することにより、補強部の取付け作業が不要になるとともに補強部が縦板から脱落するおそれが無い。
以上説明したように、本発明の作業機械の旋回フレームによれば、旋回フレームの軽量化と剛性確保とを両立させることが可能である。
本発明の作業機械の旋回フレームの側面図である。 図1の旋回フレームの正面図である。 図1の旋回フレームの平面図である。 (a)は図1の旋回フレームにおいて、カウンターウェイトの荷重によって縦板に生じるひずみエネルギー分布から導き出された力線を示す図、(b)は(a)の旋回フレームの平面図である。 図1の旋回フレームにおいて、旋回ベアリングと縦板との交差位置Pから縦板のテーパ部分の上面へ斜め上後方へ延びる力線の部分に沿って補強部が配置された状態を示す図である。 図1の旋回フレームにおいて、縦板の後端部の上端から縦板の下面へ斜め下前方へ延びる力線の部分に沿って補強部が配置された状態を示す図である。 図1の旋回フレームにおいて、テーパ部分の上面と支持部分の上面との境界部から縦板の下面へ斜め下前方へ延びる力線の部分に沿って補強部が配置された状態を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の作業機械の旋回フレームの実施形態についてさらに詳細に説明する。
図1〜3に示される作業機械の旋回フレーム1は、下部走行体および上部旋回体を有する作業機械(例えば、パワーショベルなど)における当該上部旋回体の台座部分を構成する。旋回フレーム1は、下部走行体の上部に旋回ベアリングBを介して旋回自在に取り付けられる。
旋回フレーム1は、当該旋回フレーム1の底部を構成する底板2と、一対の縦板3と、一対のカウンターウェイト取付け部4と、複数のエンジンマウント5と、当該一対の縦板3を補強する補強部6とを備えている。
底板2は、その前側において、旋回ベアリングBに固定されることによって当該旋回ベアリングBに拘束される被拘束部分2aを有する。被拘束部分2aは、旋回ベアリングBの外周円よりも大きい面積を有する。
一対の縦板3は、底板2に対して直角に立設されている。具体的には、一対の縦板3は、互いに離間した位置で平行状態を維持しながら底板2の前後方向に延びるように底板2の上に立てられ、底板2に溶接などによって接合されている。
一対の縦板3は、それぞれ、テーパ部分3aと、支持部分3bとを有する。テーパ部分3aは、前方から後方へ向かうにつれて低くなる上面3a1を有する、支持部分3bは、当該テーパ部分3aの後端から後方へ水平に延びる上面3b1を有する。支持部分3bの高さは、エンジンEを下方から支持することが可能な高さに設定されている。
なお、支持部分3bの上面3b1は、テーパ部分3aの上面3a1の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で後方へ延びていればよく、本発明では支持部分3bの上面3b1が水平に延びることに限定されない。
一対のカウンターウェイト取付け部4は、カウンターウェイトCWが取り付け可能な形状(例えば直方体の箱形形状など)を有する。カウンターウェイト取付け部4は、支持部分3bの後端部に連結されている。
複数(本実施形態では4個)のエンジンマウント5は、それぞれ、エンジンEを載置することが可能な形状を有する。図1および図3では、4個のエンジンマウント5のうち旋回フレーム1の前方側の2個のエンジンマウント5は、テーパ部分3aにおける境界部3cの直前の位置に連結され、後方側の2個のエンジンマウント5は、支持部分3bに連結されている。4個のエンジンマウント5の上面の高さは、同じ高さになるように設定される。したがって、エンジンEは、4個のエンジンマウント5の上面に載置されてねじなどで当該エンジンマウント5に固定される。これにより、エンジンEは、4個のエンジンマウント5によって、支持部分3bおよび境界部3cの上方の位置で安定した状態で水平に支持される。
補強部6は、一対の縦板3の側面(例えば、当該一対の縦板3の互いに向かい合う面と反対側の旋回フレーム外側を向く面)に設けられている。補強部6は、一対のカウンターウェイト取付け部4に取り付けられるカウンターウェイトCWによって一対の縦板3に与えられる曲げ荷重によって縦板3の内部に生じる主応力の向きと大きさから求められた力線Lに沿う位置に、配置されている。図1に示される力線Lは、縦板3の内部を前方から後方側へ向けてジグザグに延びた形状を有する。なお、力線Lの求め方については後段で具体的に説明する。
この力線Lは、縦板3がカウンターウェイトCWから受ける曲げ荷重によって当該縦板3に生じる内部応力(あるいはひずみ)が大きい部分を線状につなげたものに対応するものである。本実施形態の旋回フレーム1は、この力線Lに沿って補強部6を配置することにより、旋回フレーム1の軽量化および剛性確保の両立を達成するものである。
すなわち、一対のカウンターウェイト取付け部4にカウンターウェイトCWが取り付けられた状態では、カウンターウェイトCWによって一対の縦板3に与えられる曲げ荷重によって縦板3の内部に主応力が生じるが、その主応力の向きと大きさから縦板3の内部を通る力線Lが一義的に求められる。縦板3におけるこの力線Lが通る部分では、内部応力(あるいはひずみ)が大きいので、その部分は他の部分と比較して補強する必要性が高い。そこで、本実施形態の旋回フレーム1では、上記のように、縦板3における補強がとくに必要な力線に沿う位置に補強部6が設けられることにより、縦板3全体を厚くして剛性を上げる必要が無くなり、その結果、旋回フレーム1の軽量化および剛性確保の両立を達成している。
縦板3に設けられる補強部6は、縦板3の内部を前後方向にジグザグに延びる力線Lに沿う形状を有している。具体的には、補強部6は、ジグザグに延びる力線Lの各線分ごとに沿う複数の直線的な帯状部分6a〜6eを有する。
補強部6の幅や断面形状は、カウンターウェイトCWによって一対の縦板3に与えられる曲げ荷重による縦板3の撓み量等を考慮して、以下のようにして決定される。
まず縦板3の剛性の目標として定めた縦板3の撓み量がδF としたとき、補強部6が固定されていない状態の縦板3のみの撓み量が例えば1.1δFになっている場合を想定する。そのとき、力線Lに沿って発生している主応力が σnとすると、このσnを10%減らすことで縦板3の撓み量が10%低減する。ここで、縦板3に固定される補強部6の形状を決定するためには、力線Lに沿って設けられる補強部6の幅を例えばWとすると、縦板3の力線Lに沿う部分の幅Wの部分の断面積Aに対して、縦板3と補強部6の断面積の総和を断面積Aの1.1倍になるように設定する(例えば、縦板3の厚さに対して0.1倍の厚さを有する補強板6を取り付けたり、または、当該補強板6を縦板3と一体形成する)。これにより、縦板3の力線Lに沿って発生する主応力を10%低減することが可能となる。ただし、縦板3に対しては曲げによる荷重によって主応力が発生しているため、曲げによる応力を低減するために断面2次モーメントを10%向上させる必要がある。これらの、断面積、断面2次モーメントを考慮して、補強部6の幅や形状を決定することが可能である。図1の力線Lで考えた場合、力線Lに直交する断面Bでは主応力低減のための断面積を考慮し、縦板3における垂直方向の断面Aでは曲げ荷重によって断面Aにおいて発生する曲げモーメントによる曲げ応力低減のために断面2次モーメント(すなわち断面係数)を考慮する必要がある。
補強部6の帯状部分6a〜6eは、すべて縦板3の表面に配置されてもよいし、これら帯状部分6a〜6eのうちのいずれか1つまたは数個が配置されてもよい。例えば、図5〜7に示されるように、補強部6の帯状部分6a〜6eのうちの帯状部分6a、6e、6cのみを縦板3に設けてもよい。
すなわち、図1および図5に示されるように、補強部6の帯状部分6aは、縦板3のテーパ部分3aにおいて、力線Lのうち、底板2の被拘束部分2aを拘束する旋回ベアリングBとテーパ部分3aとが垂直方向において交差する交差位置P(図4〜5参照)からテーパ部分3aの上面3a1へ斜め上後方に向けて延びる部分に沿って設けられている。
上記のように図1に示される旋回フレーム1では、 縦板3のテーパ部分3aの前側の部分は、後側の部分と比べて高くなっているので、当該前側の部分に補強部6を設ければ補強部6の高さを確保しやすくなる。そこで、補強部6は、テーパ部分3aにおいて、力線Lの最も前側の部分、すなわち、力線Lの起点となる旋回ベアリングBとテーパ部分3aとが垂直方向において交差する交差位置Pから、テーパ部分3aの上面3a1へ延びる力線Lの部分に沿って設けられる帯状部分6aを含むことによって、少ない補強部6によって旋回フレーム1の軽量化および剛性確保の両立を効果的に達成することが可能になる。
また、図1および図6に示されるように、補強部6の帯状部分6eは、力線Lのうちの縦板3の後端部とカウンターウェイト取付け部4との連結部分7の上端7aから縦板3の下面(具体的には支持部分3bの下面3b2)へ斜め下前方へ向けて延びる部分に沿って設けられている。したがって、縦板3において、力線Lの最も後側の部分、すなわち、力線Lの終点となる縦板3の後端部とカウンターウェイト取付け部4との連結部分7の上端7aから、縦板3の下面3b2へ延びる部分に沿って補強部6の帯状部分6eが部分的に設けられることによって、少ない補強部6によって旋回フレーム1の軽量化および剛性確保の両立を効果的に達成することが可能になる。
また、図1および図7に示されるように、補強部6は、力線Lのうちのテーパ部分3aの上面3a1と支持部分の上面3b1との境界部3cから縦板3の下面(具体的には、テーパ部分3aの下面3a2および支持部分3bの下面3b2)へ斜め下前方(または斜め下後方)へ延びる部分に沿って設けられた帯状部分6cを有する。
一対のカウンターウェイト取付け部4にカウンターウェイトCWが取り付けられた状態では、縦板3において垂直断面の断面積の変化率が最も大きく変化する部分である、テーパ部分3aの上面3a1と支持部分の上面3b1との境界部3cに応力集中が発生しやすく、上記の力線Lが当該境界部3cを通る位置に存在することが後述の旋回フレーム1の応力解析によって確認されている。そこで、上記のように、補強部6が、力線Lのうちの上記の境界部3cから縦板3の下面(例えばテーパ部分3aの下面3a2)へ延びる部分に沿って設けられた帯状部分6cを有することにより、少ない補強部6によって旋回フレーム1の軽量化および剛性確保の両立を効果的に達成することが可能になる。
本実施形態の旋回フレーム1では、補強部6は、縦板3に対して力線Lに沿って固定された長尺の部材で構成されているので、既存の旋回フレームの縦板3に長尺の部材で構成された補強部6を力線Lに沿って固定することにより、既存の旋回フレームを利用して軽量化および剛性確保の両立した旋回フレームを得ることが可能である。この場合、補強部6は、縦板3と異なる材料で製造することも可能であり、補強部6の材料選定の範囲が拡大される。
なお、補強部6は、鋳造などによって縦板3と一体形成され、当該縦板3の側面から突出したものであってもよい。この場合、補強部6の取付け作業が不要になるとともに補強部6が縦板3から脱落するおそれが無い。
(力線の求め方についての説明)
縦板3における補強部6の位置を決める基準となる力線Lは、以下のように旋回フレーム1の応力解析によって決定される。
ここでは、旋回フレーム1が受ける荷重のうち、カウンターウェイトCWから受ける荷重が最も大きいので、カウンターウェイトCWから受ける荷重に着目して、旋回フレーム1の応力解析が行なわれる。
旋回フレーム1は、カウンターウェイトCWがカウンターウェイト取付け部4に取り付けられた状態では、カウンターウェイトCWから下方向への荷重を常時受けている。
また、旋回フレーム1は、作業機械の動作中では、底板2が旋回ベアリングBに結合された状態で、上下方向にゆれたり、左右方向に旋回したり、または上部旋回体ととともに前後方向に移動する。このとき、旋回フレーム1は、カウンターウェイト取付け部4に取り付けられたカウンターウェイトCWが上下、左右、前後方向に移動するときに発生する荷重をそれぞれの方向に受ける。
そのため、旋回フレーム1は、カウンターウェイトからの上記の荷重を受けることによって揺れや変形をするおそれがある。そこで、これらの揺れや変形を抑えるために縦板3での剛性を確保する必要性がある。
そこで、縦板3の軽量化および剛性確保を両立するために、以下のような応力解析を用いて図4(a)に示される縦板3の内部に生じる力線Lを求め、当該力線Lに沿って補強部6が配置される。
なお、ここでいう力線Lとは、縦板3の内部の応力場の流れを表す応力線に相当するものであり、当該力線Lは縦板3に発生する主応力方向から求められる。より具体的には、発生する主応力ベクトル図から主応力ベクトルの大きさと方向から力線Lが求められる。
まず応力解析をする前の事前の準備として、図4(a)に示されるように、旋回フレーム1の縦板3と旋回ベアリングBとの垂直方向における交差位置P、カウンターウェイトCWの重心位置G,およびカウンターウェイトCWがカウンターウェイト取付け部4に締結される締結位置Kが設定される。
これらの位置を設定後、カウンターウェイトCWの上下、左右、前後方向における一方向のみ(例えば下方向のみ、左方向のみなど)にそれぞれの方向について、カウンターウェイトCWの重心位置に荷重を与えるという条件をコンピュータに与えることによって、旋回フレーム1の応力解析を行う。
次いで、カウンターウェイトCWの上下、左右、前後方向についてのそれぞれの方向に荷重をかけた場合の応力解析結果に基づいて、これらの応力解析結果の総和から縦板3に発生するひずみエネルギー分布と主応力ベクトル線図が求められる。
そして、これらのひずみエネルギー分布と主応力ベクトル線図から縦板3の内部に生じる力線Lが想定される。例えば、主応力ベクトル線図に基づいて、力線Lの角度が決定される。また、ひずみエネルギー分布に基づいて、ひずみエネルギーが高い箇所が力線Lの始点あるいは終点として設定される。この手法の順序をとることで、例えば図4(a)に示される力線Lが想定される。すなわち、力線Lは、コンピュータなどによる応力解析で求めた主応力の分布のうち当該主応力が大きい部分を結んだ線状の部分によって画定される。
上記のように縦板3を応力解析した場合、曲げを受ける梁部材に近いひずみエネルギー分布、主応力ベクトルが示される。そのため、想定される力線Lは、図4(a)に示されるようにトラス構造のようになる。具体的には、図4(a)に示される力線Lは、縦板3の内部を前方から後方側へ向けてジグザグに延びた形状を有する。より具体的には、力線Lは、異なる方向に延びながら互いにつながる5本の直線で構成される。
図4(a)、(b)に示されるように、旋回フレーム1の前後方向において、力線Lの前側の端部は、縦板3と旋回ベアリングBとの垂直方向における交差位置Pに位置する。力線Lは、この交差位置Pを始点として、後方へジグザグに延び、境界部3cを経由した後、支持部分3bの上面3b1の後端を終点として終わる。
具体的には、力線Lは、まず、交差位置Pから斜め上後方延びてテーパ部分3aの上面3a1の位置3dに当たる。力線Lは、さらに、力線Lが当たった上面3a1の位置3dで折れ曲がって斜め下後方へ延びてテーパ部分3aの下面3a2の位置3eに当たる。そして、力線Lは、力線Lが当たった下面3a2の位置3eで折れ曲がって斜め上後方へ延びてテーパ部分3aの上面3a1と支持部分3bの上面3b1との境界部3cに当たる。そして、力線Lは、境界部3cで折れ曲がって斜め下後方へ延びて支持部分3bの下面3b2に当たる。そして、力線Lは、下面3b2における力線Lが当たった位置3fで折れ曲がって斜め上後方へ延びて支持部分3bの上面3b1の後端、すなわち、縦板3の後端部とカウンターウェイト取付け部4との連結部分7の上端7aに当たって終わる。
なお、上記の力線Lは、5本の直線で構成されているが、これに限定されない。旋回フレーム1の寸法および縦板3の寸法次第では、力線Lを構成する直線は、3本あるいは4本になることがある。
縦板3において上記の力線Lが通る部分は、縦板3内部における主応力の分布のうち当該主応力が大きい部分であり、言い換えれば、内部応力(あるいはひずみ)が大きい。したがって、この力線Lに沿う部分は、他の部分と比較して補強する必要性が高い。そこで、上記の図1に示される旋回フレーム1のように、縦板3における補強がとくに必要な力線Lに沿う位置に補強部6が選択的に設けられることにより、旋回フレーム1の軽量化および剛性確保の両立を達成している。
なお、上記の縦板3は、前方から後方へ向かうにつれて低くなる上面を有するテーパ部分3aと、当該テーパ部分3aの後端から後方へ当該テーパ部分3aの上面3a1の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で延びる上面3b1を有し、エンジンを下方から支持することが可能な高さを有する支持部分3bとを有しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明では、一対の縦板は、底板の前後方向に延びるように当該底板に立設されたものであれば、これら縦板の形状は限定されない。したがって、本発明の縦板には、例えば、前方端部から後方端部まで全体的に連続的に低くなる上面を有するテーパ状の縦板、または全体的に平坦な上面を有する矩形の縦板なども含まれる。これらの場合も、力線Lに沿う位置に補強部6を設けることにより、旋回フレーム1の軽量化と剛性確保との両立を達成することが可能である。
1 旋回フレーム
2 底板
2a 被拘束部分
3 縦板
3a テーパ部分
3b 支持部分
3c 境界部
4 カウンターウェイト取付け部
6 補強部
6a〜6e 帯状部分
B 旋回ベアリング
CW カウンターウェイト
E エンジン
L 力線
P 交差位置

Claims (6)

  1. 下部走行体の上部に旋回ベアリングを介して旋回自在に取り付けられた作業機械の旋回フレームであって、
    前記旋回フレームの底部を構成する底板であって、当該底板の前側の部分において、前記旋回ベアリングに固定されることによって当該旋回ベアリングに拘束される被拘束部分を有する底板と、
    前記底板の前後方向に延びるように当該底板に立設された一対の縦板と、
    前記縦板の後端部に連結され、カウンターウェイトが取り付け可能な形状を有する一対のカウンターウェイト取付け部と、
    前記縦板を補強する補強部と
    を備えており、
    前記補強部は、前記縦板において、前記一対のカウンターウェイト取付け部に取り付けられる前記カウンターウェイトによって前記一対の縦板に与えられる曲げ荷重によって前記縦板の内部に生じる主応力の向きと大きさから求められた力線の少なくとも一部に沿う位置に、配置されている、
    作業機械の旋回フレーム。
  2. 前記一対の縦板は、それぞれ、前方から後方へ向かうにつれて低くなる上面を有するテーパ部分を有しており、
    前記補強部は、前記テーパ部分において、前記力線のうち、前記底板の前記被拘束部分を拘束する前記旋回ベアリングと前記テーパ部分とが垂直方向において交差する交差位置から前記テーパ部分の前記上面へ延びる部分に沿って設けられた部分を含む、
    請求項1に記載の作業機械の旋回フレーム。
  3. 前記補強部は、前記力線のうちの前記縦板の前記後端部と前記カウンターウェイト取付け部との連結部分の上端から前記縦板の下面へ延びる部分に沿って設けられた部分を含む、
    請求項1または2に記載の作業機械の旋回フレーム。
  4. 前記一対の縦板は、それぞれ、前方から後方へ向かうにつれて低くなる上面を有するテーパ部分と、当該テーパ部分の後端から後方へ前記テーパ部分の前記上面の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で延びる上面を有し、エンジンを下方から支持することが可能な高さを有する支持部分と、を有しており、
    前記カウンターウェイト取付け部は、前記支持部分の後端部に連結され、
    前記補強部は、前記力線のうちの前記テーパ部分の前記上面と前記支持部分の前記上面との境界部から前記縦板の下面へ延びる部分に沿って設けられた部分を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の作業機械の旋回フレーム。
  5. 前記補強部は、前記縦板に対して前記力線に沿って固定された長尺の部材で構成される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の作業機械の旋回フレーム。
  6. 前記補強部は、前記縦板と一体形成され、当該縦板の側面から突出したものである、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の作業機械の旋回フレーム。
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