JP6694677B2 - 旋回フレーム、およびそれを備えた作業機械 - Google Patents
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Description
当該一対の補強部同士を相互に連結する梁と、前記一対の補強部の互いに対向する側の反対側に配置された一対の後方補強板とを備えており、前記補強部は、互いに上下に離間して対向する上板および下板と、当該上板と下板とを連結するとともに当該上板と下板との間の空間部の側方周囲を覆う側面構成部分とを有し、当該上板、下板および側面構成部分によって中空の箱体形状の前記補強部が形成され、前記補強部は、前記カウンターウェイトが取り付けられるカウンターウェイト取付部分と、当該カウンターウェイト取付部分よりも前方側に位置する梁連結部分とを有しており、前記カウンターウェイト取付部分および前記梁連結部分は、前記中空の箱体形状の前記補強部を構成するように一体形成され、前記一対の補強部のそれぞれの前記梁連結部分は、当該梁連結部分同士が互いに対向する内側の側面および当該内側の側面の反対側を向く外側の側面をそれぞれ有し、前記梁は、前記梁連結部分の前記内側の側面に溶接されることによって前記一対の補強部を連結し、前記後方補強板は、前記梁連結部分の前記外側の側面に溶接されることによって当該梁連結部分に連結されることを特徴とする。
また、上記の構成によれば、上板と下板とこれらの間の空間部を覆う側面構成部分とを組み合わせることによって、補強部を容易に製造することが可能である。しかも、補強部は中空の箱体形状であるので、旋回フレームの軽量化が可能である。
(1)
本実施形態の作業機械の上部旋回体2を構成するアッパーフレーム3では、縦板22の後方側端部22aに設けられた補強部23は、カウンターウェイト取付部分23aの前方側に位置する梁連結部分23bを有しており、梁24は梁連結部分23bに溶接されることによって一対の補強部23同士を相互に連結することにより、補強部23は縦板22および梁24によって支持されるので、ねじり剛性などの剛性の向上が可能である。しかも、梁24は縦板22ではなく補強部23を構成する梁連結部分23bに溶接されるので、梁24の溶接作業時において補強部23が妨げになるおそれがなく、溶接施工性が改善する。
本実施形態のアッパーフレーム3では、カウンターウェイト取付部分23aは、カウンターウェイト12が載ることが可能な載置面23cと、当該載置面23cから垂直方向に延びて当該カウンターウェイト取付部分23aを貫通する貫通孔23dを有している。貫通孔23dは、梁連結部分23bに連結された梁24よりも後方側に位置している。そのため、カウンターウェイト12をカウンターウェイト取付部分23aに取り付けるときには、カウンターウェイト12を載置面23cに載せた状態で、梁24の後方側においてボルトBなどの固定部材を下方から貫通孔23dを挿通させることにより、カウンターウェイト12の取付け作業を梁24に干渉されることなく容易に行うことが可能である。
本実施形態のアッパーフレーム3では、貫通孔23dは、縦板22が前後方向Yに延びる後方側の延長線E上に位置している。そのため、カウンターウェイト取付部分23aがカウンターウェイト12から受ける荷重は貫通孔23dに貫通するボルトBなどの固定部材で受けることによって縦板22の延長線上で受けることが可能になる。その結果、当該荷重による縦板22のねじれを抑えることが可能であり、アッパーフレーム3の剛性の向上を図ることが可能である。
本実施形態のアッパーフレーム3では、補強部23は、図4〜6に示されるように、互いに上下に離間して対向する上板31および下板32と、当該上板31と下板32とを連結するとともに当該上板31と下板32との間の空間部34の側方周囲を覆う側面構成部分33とを有している。当該上板31、下板32および側面構成部分33によって中空の箱体形状の補強部23が形成されている。この構成では、上板31と下板32とこれらの間の空間部34を覆う側面構成部分33とを組み合わせることによって、補強部23を容易に製造することが可能である。しかも、補強部23は中空の箱体形状であるので、アッパーフレーム3の軽量化が可能である。
本実施形態のアッパーフレーム3では、同じL字形状の一対の対向部材35を組み合わせて上板31と下板32との間の空間部34の側方周囲を取り囲む側面構成部分33を形成することによって、中空の箱体形状の補強部23を容易に形成することが可能である。
また、補強部23を構成する対向部材35は、前後方向部分35aと幅方向部分35bとを有する簡単な構成なので、量産しやすい。
本実施形態の作業機械は、 上記実施形態のアッパーフレーム3と、アッパーフレーム3の補強部23におけるカウンターウェイト取付部分23aに取り付けられたカウンターウェイト12とを備えている。したがって、梁24が一対の補強部23同士を連結することにより、ねじり剛性などの剛性の向上が可能である。しかも、梁24は縦板22ではなく補強部23を構成する梁連結部分23bに溶接されるので、梁24の溶接作業時において補強部23が妨げになるおそれがなく、溶接施工性が改善する。
(A)
なお、上記の実施形態では、補強部23の側面構成部分33として、一対のL字状の対向部材35を組み合わせたものが示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明では、上板31と下板32との間の空間部34の側方周囲を囲む形状であれば種々の形状の側面構成部分33を採用してもよい。例えば、本発明の変形例として、図7に示されるように、側面構成部分33は、縦板22の延長部分37とコの字状部分とを組み合わせた構造でもよい。すなわち、図7に示される側面構成部分33は、縦板22の後方側端部22aから後方側に延長された延長部分37と、当該延長部分37におけるアッパーフレーム3の幅方向を向く側面に取り付けられた側面取付部分38とを有する。図7に示されるように、縦板22の延長部分37は、縦板22aの後方側端部22aから梁24よりも後方側に延びている。
上記の実施形態では、カウンターウェイト取付部分23aの一例として、ボルトBなどの固定部材が挿入可能な貫通孔23dが形成された例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、貫通孔を有しないカウンターウェイト取付部分を採用してもよい。その場合、例えば、図5に示されるカウンターウェイト取付部分23aの載置面23cと当該載置面23cに接触するカウンターウェイト12の水平面12bとの間に凹部と凸部とを組み合わせた嵌合部を設けてもよい。
上記の実施形態では、中空の箱体形状の補強部23を例にあげて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、縦板22の後方側端部22aよりも曲げ剛性が高い構造を有する補強部23であれば種々の形態のものが補強部として採用され得る。したがって、鋳鉄などで製造された中実のブロックなどからなる補強部を採用してもよい。
3 アッパーフレーム(旋回フレーム)
12 カウンターウェイト
21 底板
22 縦板
22a 後方側端部
23 補強部
23a カウンターウェイト取付部分
23b 梁連結部分
23c 載置面
23d 貫通孔
24 梁
31 上板
32 下板
33 側面構成部分
35 対向部材
35a 前後方向部分
35b 幅方向部分
37 延長部分
38 側面取付部分
38a 前後方向部分
38b 前側幅方向部分
38c 後側幅方向部分
Claims (6)
- 作業機械の上部旋回体を構成する旋回フレームであって、
底板と、
当該底板の幅方向に互いに離間して当該底板の前後方向に延びるように当該底板から立設された一対の縦板と、
各縦板の後方側端部に連結され、当該後方側端部よりも上下方向の曲げ剛性が高い構造を有する一対の補強部と、
当該一対の補強部同士を相互に連結する梁と、
前記一対の補強部の互いに対向する側の反対側に配置された一対の後方補強板と
を備えており、
前記補強部は、
互いに上下に離間して対向する上板および下板と、
当該上板と下板とを連結するとともに当該上板と下板との間の空間部の側方周囲を覆う側面構成部分とを有し、
当該上板、下板および側面構成部分によって中空の箱体形状の前記補強部が形成され、
前記補強部は、前記カウンターウェイトが取り付けられるカウンターウェイト取付部分と、当該カウンターウェイト取付部分よりも前方側に位置する梁連結部分とを有しており、
前記カウンターウェイト取付部分および前記梁連結部分は、前記中空の箱体形状の前記補強部を構成するように一体形成され、
前記一対の補強部のそれぞれの前記梁連結部分は、当該梁連結部分同士が互いに対向する内側の側面および当該内側の側面の反対側を向く外側の側面をそれぞれ有し、
前記梁は、前記梁連結部分の前記内側の側面に溶接されることによって前記一対の補強部を連結し、
前記後方補強板は、前記梁連結部分の前記外側の側面に溶接されることによって当該梁連結部分に連結される
ことを特徴とする旋回フレーム。 - 前記カウンターウェイト取付部分は、前記カウンターウェイトが載ることが可能な載置面と、当該載置面から垂直方向に延びて当該カウンターウェイト取付部分を貫通する貫通孔を有しており、
前記貫通孔は、前記梁連結部分に連結された前記梁よりも後方側に位置している、
請求項1に記載の旋回フレーム。 - 前記貫通孔は、前記縦板が前後方向に延びる後方側の延長線上に位置している、
請求項2に記載の旋回フレーム。 - 前記側面構成部分は、互いに同一の形状を有する一対の対向部材によって構成され、
前記対向部材は、前記旋回フレームの前後方向に延びる前後方向部分と、当該前後方向部分の前端または後端のいずれか一方の端部から前記旋回フレームの幅方向に延びる幅方向部分とを有しており、
前記一対の対向部材は、それぞれの前記前後方向部分同士互いに離間して向かい合うとともに、それぞれの前記幅方向部分同士互いに離間して向かい合うように、配置され、
一方の前記対向部材の前記前後方向部分の先端部が他方の前記対向部材の前記幅方向部分の先端部に連結され、他方の前記対向部材の前記前後方向部分の先端部が一方の前記対向部材の前記幅方向部分の先端部に連結され、それによって、前記一対の対向部材の前記前後方向部分および前記幅方向部分によって前記上板と前記下板との間の前記空間部の側方周囲が覆われている、
請求項1に記載の旋回フレーム。 - 前記側面構成部分は、前記縦板の後方側端部から後方側に延長された延長部分と、当該延長部分における前記旋回フレームの幅方向を向く側面に取り付けられた側面取付部分とを有し、
前記側面取付部分は、前記旋回フレームの前後方向に延びる前後方向部分と、当該前後方向部分の前端から前記幅方向に延びる前側幅方向部分と、当該前後方向部分の後端から前記幅方向に延びる後側幅方向部分とを有し、
前記前側幅方向部分および前記後側幅方向部分のそれぞれの先端部は、前記延長部分の側面に連結され、それによって、前記前後方向部分は、前記延長部分から離間した位置に配置され、それによって、前記延長部分と前記前後方向部分と前記前側幅方向部分と前記後側幅方向部分とによって前記上板と前記下板との間の前記空間部の側方周囲が覆われている、
請求項1に記載の旋回フレーム。 - 請求項1に記載の旋回フレームと、
前記旋回フレームの前記補強部における前記カウンターウェイト取付部分に取り付けられたカウンターウェイトとを
備えている作業機械。
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