JP2020060015A - キャブ及び作業機械 - Google Patents
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- E02F9/163—Structures to protect drivers, e.g. cabins, doors for cabins; Falling object protection structure [FOPS]; Roll over protection structure [ROPS]
Abstract
Description
上記パイプレイヤは、履帯式トラクタにカウンターウェイト、ブーム、ウインチを装備した車両であり、石油や天然ガスの輸送のためのパイプラインの敷設工事に利用される(例えば、特許文献1参照。)。
作業機械に用いられるキャブには、転倒時にキャブ内の乗員を保護するために、ROPS(rollover protective structure)と呼ばれる転倒時保護構造を備えている。ROPSの規格は、車両重量によって異なっており、車両重量が大きいほうが強度を求められる。
本発明では、複数種類または複数サイズの作業機械に対して用いることが可能なROPS一体型キャブおよび作業機械を提供することを目的とする。
また、他の発明に係る作業機械は、キャブを備える。キャブは、第1ピラーと、第2ピラーと、ビームとを備える。第2ピラーは、第1ピラーの後方に配置されている。ビームは、第1ピラーと第2ピラーの間に配置されている。ビームは、内板と、外板と、補強部材と、を有する。外板は、内板の外側に配置されている。補強部材は、外板と内板の間に配置され、内板に固定されている。
(パイプレイヤ1の概要構成)
図1は、本実施の形態のパイプレイヤ1の外観を示す斜視図である。
パイプレイヤ1は、車両本体2と、作業機7を有する。車両本体2は、操作者と作業機7の操縦のための機器を内部に入れて保護するためのキャブ10を備える。以下の説明において、前後方向とは、キャブ10の運転席に着座した操作者から見た車体の前後方向を意味する。また、左右方向、或いは、側方とは、パイプレイヤ1の車幅方向を意味し、キャブ10の運転席に着座した操作者から見た左右の方向である。また、図1において前方向を矢印Fで示し、後ろ方向を矢印Bで示し、右方向を矢印Rで示し、左方向を矢印Lで示している。
カウンターウェイト3は、車両本体2の右側面側に取り付けられている。ブーム4は、車両本体2の左側面側に取り付けられている。すなわち、ブーム4は、カウンターウェイト3と反対側の車両本体2の側部に取り付けられている。ブーム4は、後述のウインチ装置6から張り出されるワイヤロープにより懸架されている。ブーム4の下部は、車両本体2に対して車両本体2の前後方向に沿う軸により揺動可能に取り付けられている。また、ブーム4の先端には、荷であるパイプを吊るためのフック5が吊るされている。
図2は、キャブ10を左側面側から視た斜視図である。図3は、キャブ10を右側面側から視た斜視図である。
キャブ10は、内部に空間S1を有し、その空間S1には、運転席やステアリング操作のためのハンドルやジョイスティックレバー、ブーム4およびウインチ装置6を操作するためのレバー、各種の表示装置等が配置されている。
キャブ10は、床枠部21と、天井部22と、前面パネル部23と、前方ピラー24と、側面パネル部25と、後方ピラー26と、ビーム27と、前方ピラー28と、側面パネル部29と、後方ピラー30と、ビーム31と、後面パネル部32と、補強部材33、34(後述する図6、図9参照)と、を有する。
前面パネル部23は、内部空間S1の前側に配置され、床枠部21と天井部22の間を繋いでいる。前面パネル部23は、上部に窓が配置される窓枠を有している。
前方ピラー24は、前面パネル部23の後方(矢印B)であって前面パネル部23よりも左方向(矢印L)側に配置されている。前方ピラー24は、床枠部21から上方に向かって形成されており、天井部22に繋がっている。前面パネル部23と前方ピラー24の間には、図示していないがドアが設けられる。
ビーム27は、前方ピラー24と後方ピラー26の間に配置されている。ビーム27は、前方ピラー24の上端と後方ピラー26の上端とを、それぞれと溶接されることにより繋いでおり、天井部22にも溶接により固定されている。なお、ビーム27の構造については、後段にて詳述する。
次に、キャブ10の右側面側に配置された前方ピラー28と、側面パネル部29と、後方ピラー30と、ビーム31とについて説明する。
前方ピラー28は、図3に示すように、前面パネル部23の後方(矢印B)であって前面パネル部23よりも右方向(矢印R)側に配置されている。前方ピラー28は、床枠部21から上方に向かって形成されており、天井部22に繋がっている。前面パネル部23と前方ピラー28の間には、図示していないがドアが設けられる。前方ピラー28は、前方ピラー24と左右方向において対向して配置されている。
前方ピラー28、側面パネル部29、後方ピラー30、およびビーム31によって囲まれた部分に窓が配置される。
ビーム27には、補強部材33(後述する図4)が配置され、ビーム31には、補強部材34(後述する図9)が配置されている。
ビーム27とビーム31の内部構造は、概ね同様であるため、ビーム27を例に挙げて説明する。
図4は、図3のAA´間の矢示断面図である。図4に示すように、ビーム27は、内板41と、外板42とを有する。図5は、内板41および補強部材33を示す斜視図である。内板41は、断面視L字形状の部材であり、平板状の部材からプレス成形などによって形成される。内板41は、側壁部411と、水平部412とを有する。側壁部411は、鉛直方向に沿って配置される。水平部412は、側壁部411の下端から左方向(矢印L)(外側ともいえる)に向かって突出するように設けられている。
外板42は、内板41の左方向(矢印L)側(外側ともいえる)を覆うように配置されている。外板42は、平板状の部材からプレス成形などによって形成されている。外板42は、図4に示すように、天井部421と、湾曲部422と、側壁部423と、接続部424とを有する。
このような形状の内板41と外板42によって、内板41と外板42の間に空間S2が形成されている。
ビーム27への補強部材33の配置構造と、ビーム31への補強部材33の配置構造は同様であるため、ビーム27への補強部材の配置構造を例に挙げて説明する。
複数の突出部54は、複数の貫通孔413に対応する位置に形成されており、貫通孔413に突出部54が挿入される(図5の点線矢印参照)。このように、本実施の形態ではホゾ構造が用いられており、貫通孔413に突出部54を挿入後、突出部54と、その近傍の内板41の部分とを溶接することによって内板41に補強部材33が固定される。
図6は、外板42を外した状態のビーム27を示す図である。図7(a)は、図6のB部拡大図である。図7(b)は、間隔G2を示すための図7(a)の正面模式図である。図8(a)は、図6のC部拡大図である。図8(b)は、間隔G3を示すための図8(a)の正面模式図である。なお、図7(a)および図8(a)では、外板42が二点鎖線で示されている。また、図7(b)および図8(b)では、間隔G2、G3の位置を説明するために間隔G2、G3を実際よりも大きく図示している。
(1)
本実施の形態のキャブ10は、パイプレイヤ1(作業機械の一例)に用いられるキャブ10であって、前方ピラー24、28(第1ピラーの一例)と、後方ピラー26、30(第2ピラーの一例)と、ビーム27、31(ビームの一例)と、補強部材33、34と、を備える。後方ピラー26、30は、前方ピラー24、28の後方に配置されている。ビーム27は、前方ピラー24と後方ピラー26の間に配置されている。ビーム31は、前方ピラー28と後方ピラー30の間に配置されている。補強部材33は、ビーム27に設けられている。補強部材34は、ビーム31に設けられている。
以上のように、種類の異なる作業機械やサイズの異なる作業機械に用いることが可能なキャブを提供することができる。
本実施の形態のキャブ10では、ビーム27、31は、内板41と、外板42と、を有する。外板42は、内板41の外側に配置されている。補強部材33、34は、外板42と内板41の間に配置され、内板41に固定されている。
これによって、転倒時に外板42が補強部材33、34に当接するため、キャブ10の強度を向上することができる。
本実施の形態のキャブ10では、補強部材33、34は、第1部分51と、第2部分52と、第3部分53と、を有する。第1部分51は、板状であって、内板41から外板42に向かって形成されている。第2部分52は、板状であって、第1部分51よりも下方に対向して配置され、内板41から外板42に向かって形成されている、第3部分53は、板状であって、第1部分51の外板42側の先端と第2部分52の外板42側の先端の間を繋ぐ。
このように、補強部材33、34が内板41から外板42に突出するように構成されており、転倒時に外板42が補強部材33、34に当たるため、キャブ10の強度を向上することができる。
本実施の形態のキャブ10では、補強部材33は、前方ピラー24および後方ピラー26の少なくとも一方と間隔G2または間隔G3を空けて配置されている。また、補強部材34は、前方ピラー28および後方ピラー30の少なくとも一方と間隔を空けて配置されている。
本実施の形態のキャブ10では、第3部分53は、外板42に対向する平面53aを有する。
これによって、外力の衝撃を面で受けることができ、強度を向上することができる。
本実施の形態のキャブ10では、外板42は、平面53aに対向し、平面53aと平行な側壁部423(平行部分の一例)を有する。側壁部423と平面53aの間には所定の間隔G1が形成されている。
例えば、補強部材33、34が外板42に当接するような設計の場合、寸法誤差によって補強部材33、34が外板42の取り付け位置よりも突出すると、外板42を取り付けることができなくなるおそれがある。このため、寸法誤差を考慮した場合であっても外板42と補強部材33、34の間に所定の間隔を生じるように設計することによって、製造時の寸法誤差に対応することができる。
本実施の形態のキャブ10では、内板41には、貫通孔413が形成されている。補強部材33、34は、第1部分51または第2部分52の外板42とは反対側の端に設けられた突出部54を有する。突出部54は、貫通孔413に挿入されている。
このように、ホゾ構造を用いることにより、補強部材33、34の突出部54と内板41を溶接すれば良いため、製造が容易となる。
また、外板42に貫通孔を形成して補強部材を固定するよりも内板41に貫通孔413を形成することにより、突出部54がキャブ10の内側に隠れるため、外観上好ましい。
本実施の形態のパイプレイヤ1(作業機械の一例)は、キャブ10を備える。キャブ10は、前方ピラー24、28(第1ピラーの一例)と、後方ピラー26、30(第2ピラーの一例)と、ビーム27、31(ビームの一例)とを備える。後方ピラー26は、前方ピラー24の後方に配置されている。後方ピラー30は、前方ピラー28の後方に配置されている。ビーム27は、前方ピラー24と後方ピラー26の間に配置されている。ビーム31は、前方ピラー28と後方ピラー30の間に配置されている。ビーム27は、内板41と、外板42と、補強部材33と、を有する。ビーム31は、内板41と、外板42と、補強部材34とを有する。外板42は、内板41の外側に配置されている。補強部材33は、外板42と内板41の間に配置され、内板41に固定されている。補強部材34は、外板42と内板41の間に配置され、内板41に固定されている。
以上のように、種類の異なる作業機械やサイズの異なる作業機械に用いることが可能なキャブを提供することができる。
以上、本開示の一実施の形態について説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施の形態では、補強部材33、34は、内板41に固定されているが外板42の内側面に固定されていてもよい。
上記実施の形態では、ホゾ構造を用いて補強部材33、34を内板41に固定しているが、このような構造に限らなくても良い。例えば、補強部材33、34の第1部分51の端51aが上方に向かって曲げられ、第2部分52の端52aが下方に向かって曲げられ、夫々の曲げられた部分が内板41の表面と溶接されてもよい。
上記実施の形態では、補強部材33は、前方ピラー24と後方ピラー26の双方に非接触であるが、少なくとも一方に非接触であればピラーに受けた力を逃がすことができるため、前方ピラー24と後方ピラー26のいずれか一方に接触していてもよい。
また、補強部材34も同様であり、前方ピラー28と後方ピラー30の双方に非接触であるが、前方ピラー28と後方ピラー30のいずれか一方に接触していてもよい。
上記実施の形態では、第1部分51の端51aと第2部分52の端52aの双方に突出部54が形成されているが、内板41に固定さえできれば、どちらか一方のみに設けられていてもよい。また、突出部54の数も複数に限らず、内板41に固定さえできれば1つであっても良い。
上記実施の形態では、左側面側のビーム27と右側面側のビーム31の双方に補強部材33、34が設けられているが、ROPS試験を満たすことができれば、どちらか一方にのみ設けられていてもよい。
(F)
上記実施の形態では、本実施の形態のキャブ10を用いる作業機械の一例としてパイプレイヤを例に挙げて説明したが、パイプレイヤに限らなくても良く、例えば、ブルドーザ等であってもよい。
24、28 :前方ピラー(第1ピラーの一例)
26、30 :後方ピラー(第2ピラーの一例)
27、31 :ビーム
33、34 :補強部材
Claims (8)
- 作業機械に用いられるキャブであって、
第1ピラーと、
前記第1ピラーの後方に配置された第2ピラーと、
前記第1ピラーと前記第2ピラーの間に配置されたビームと、
前記ビームに設けられた補強部材と、を備えた、
キャブ。 - 前記ビームは、
内板と、
前記内板の外側に配置された外板と、を有し、
前記補強部材は、前記外板と前記内板の間に配置され、前記内板に固定されている、
請求項1に記載のキャブ。 - 前記補強部材は、
前記内板から前記外板に向かって形成された板状の第1部分と、
前記第1部分に対向し、前記内板から前記外板に向かって形成された板状の第2部分と、
前記第1部分の前記外板側の先端と前記第2部分の前記外板側の先端の間を繋ぐ板状の第3部分と、を有する
請求項2に記載のキャブ。 - 前記補強部材は、前記第1ピラーおよび前記第2ピラーの少なくとも一方と間隔を空けて配置されている、
請求項1に記載のキャブ。 - 前記第3部分は、前記外板に対向する平面を有する、
請求項3に記載のキャブ。 - 前記外板は、前記平面に対向し、前記平面と平行な平行部分を有し、
前記平行部分と前記平面の間には所定の間隔が形成されている、
請求項5に記載のキャブ。 - 前記内板には、貫通孔が形成されており、
前記補強部材は、
前記第1部分または前記第2部分の前記外板とは反対側の端に設けられた突出部を更に有し、
前記突出部は、前記貫通孔に挿入されている、
請求項3に記載のキャブ。 - キャブを備える作業機械であって、
前記キャブは、
第1ピラーと、
前記第1ピラーの後方に配置された第2ピラーと、
前記第1ピラーと前記第2ピラーの間に配置されたビームと、を備え、
前記ビームは、
内板と、
前記内板の外側に配置された外板と、
前記外板と前記内板の間に配置され、前記内板に固定されている補強部材と、を有する、
作業機械。
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