JP2017108714A - 魚釣用スピニングリール - Google Patents
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しかしながら、リール本体を小型化すると、ボディ内の空間が狭小となる。よって、スプール往復動装置を構成する部品、例えば、連動歯車や摺動子等を収容するための空間も狭小となり、連動歯車の小径化を招く。この結果、スプール往復動装置の摺動子のストロークが短縮してしまい、所定の糸巻容量が確保できなくなってしまう等、スプール往復動装置の機能が低下する。
また、カバー部材が構成部材及び後部開口部を覆うため、海水や塵埃が構成部材に付着したり、リール本体内に入り込んだりするおそれがない。
また、架橋部を形成することで、側部開口部を周方向に連続させること、言い換えると側部開口部を円形に形成することができる。
さらに、蓋部材及び側部開口部が円形になっていることから、蓋部材から側部開口部に作用する荷重(例えばハンドル操作の際に発生する荷重)は、側部開口部の全周に均一に分散する。よって、ボディ(側部開口部)の一部に荷重(応力)が集中し難く、ボディの耐久性が優れる。
なお、ボディ10と蓋部材30と保護カバー40との詳細については後述する。
スプール軸8の後部8aは、駆動軸筒7の後端よりも後方に突出し、ボディ10内に位置している。
そのほか、ボディ10内には、左右方向に延在するハンドル軸5と、ハンドル軸5に固定されるドライブギャ6及び歯車6aと、スプール往復動装置70とが組み付けられている。
ハンドル軸5の左端部は、蓋部材30を貫通するとともに、ハンドル5aに設けられた連結軸5bと螺合し、ハンドル軸5とハンドル5aとが一体になっている。
ハンドル軸5において左右方向中央部よりも左寄りの位置に、ピニオンギャ7aに噛合するドライブギャ6が固定されている。
なお、ハンドル軸5において左右方向中央部よりも右寄りの位置に、歯車6aが固定されている。
以上から、ハンドル5aの巻き取り操作が行われると、巻き取り操作による駆動力がハンドル軸5、ドライブギャ6、ピニオンギャ7aを介して駆動軸筒7に伝達し、駆動軸筒7とともにロータ2が回転する。
図4に示すように、摺動子72には、スプール軸8の後端から後方に突出する突出部8bが連結し、摺動子72とスプール軸8が一体になっている。
なお、摺動子72と突出部8bとは図示しないボルトにより抜け止めされている。
スプール往復動装置70の連動歯車74は、ハンドル軸5から後方下側の位置に設けられてボディ10の底部に位置し(図3参照)、歯車6aの後側と噛合している。
以上から、ハンドル5aの巻き取り操作が行われると、巻き取り操作による駆動力が歯車6aを介して連動歯車74に伝達し、連動歯車74を回転する。また、連動歯車74の偏芯突部75は、摺動子72の案内溝73の側面を押圧し、摺動子72とスプール軸8(スプール3)が前後方向に往復運動する。
なお、スプール往復動装置70の構成の詳細については後述する。
なお、筒部21の左端部が側部開口部13を構成している。
右側中央孔23は、ハンドル軸5の右端部が貫通する孔であり、右壁部22の中央部に設けられている。
また、リブ24の上部には、ガイド軸71の前端71aを支持するガイド軸支持孔24aが形成されている。
一方で、リブ24の下部には、スプール軸8の後部8aを後方に貫通させるための貫通孔24bが形成されている。また、貫通孔24bには、駆動軸筒7の後端を支持するカラー8cが嵌め込まれている(図4参照)。
より詳細に説明すると、筒部21の内周面21aは、ハンドル軸5の中心軸01を中心とする円形状に形成され、かつ、ドライブギャ6の大きさに対応している。
筒部21の外周面21bは、ハンドル軸5の中心軸01を中心とする略円形状に形成され、かつ、筒部21の厚み(径方向の肉厚)が周方向において略均一になっている。
このため、筒部21は、従来の筒部(側面視矩形筒状の筒部)よりも小型化しており、筒部21の内周面21aとドライブギャ6との間には、不要な空間が生じないようになっている。
また、図5(b)に示すように、後部開口部15は、筒部21において左右方向の中央部のみを貫通し、後部開口部15の開口(孔)と側部開口部13の開口(孔)とが連続しないようになっている。
言い換えると、側部開口部13と後部開口部15との間には、側部開口部13と後部開口部15とのそれぞれの開口の端縁を構成する円弧状の架橋部14が延在している。
このため、本実施形態によれば、後部開口部15の開口(孔)と側部開口部13の開口(孔)とが連続する場合よりも、筒部21の強度が向上している。
また、保護カバー40の前面は、後方に凹状に形成され、保護カバー40の前面側に収容空間が形成されている。よって、後部開口部15を介してボディ10内から後方に突出する部品の一部を保護カバー40内に収容することができる。
保護カバー40とボディ10との間には、シール部材50が設けられ、保護カバー40とボディ10との合わせ面から内部に水が浸入しないようになっている(図4、図6参照)。
図6に示すように、連動歯車74は、後部開口部15を貫通するように外部後方からボディ10に組み付けられ、後部開口部15から後方に突出する連動歯車74の一部(後部領域)が保護カバー40内に収容されている。
連動歯車74は、ハンドル軸5の回転をスプール軸8の前後往復動に変換する変換駆動部材として偏芯突部75を介して摺動子72と共に協働する。
図2に示すように、蓋部材30は、円形状に形成されている。
また、蓋部材30の中央部には、ハンドル軸5の左端部が貫通する左側中央孔31が形成されている。
また、蓋部材30の外周端には、右方に延びて側部開口部13の内側に挿入される円筒状の挿入部33が形成されている。
図7に示すように、挿入部33の外周面には、先端側(右端側)から基部側(左端側)に向って順に、雄ねじ部33aと、収容凹部33cと、当接面33bとが形成されている。
これによれば、ハンドル軸5の右側を支持するボディ10の右側中央孔23と、ハンドル軸5の左側を支持する蓋部材30の左側中央孔31との中心が一致し、同芯度が得られる。よって、ハンドル軸5は、リール本体1に対して左右方向に延在するように支持され、ハンドル軸5の回転がスムーズとなる。
従来の構成によれば、複数のねじにより蓋部材がボディに固定され、蓋部材に作用した荷重がボディにおいてねじが締結された部位のみに作用し、荷重が集中していた。
一方で、本実施形態によれば、雄ねじ部33aと当接面33bとを介して、挿入部33の全周が円形の側部開口部13により支持されている。よって、蓋部材30に作用した荷重は、側部開口部13の全周に均一に分散する。
また、保護カバー40が連動歯車74及び後部開口部15を覆うため、海水や塵埃が連動歯車74に付着したり、ボディ10内に浸入したりするおそれがない。
たとえば、ボディ10に架橋部14が形成されておらず、側部開口部13と後部開口部15とが連続していてもよい。
また、ボディ10と蓋部材30との結合は、雌ねじ部13bと雄ねじ部33aとの螺合でなくてもよく、ボルトによる固定であってもよい。
また、筒部21の形状は、円筒状でなく、矩形状であってもよい。
上記のような変形例であっても、連動歯車74の後部をボディ10外(保護カバー40内)に配置することで連動歯車(構成部材)74の小型化を回避することができる。
例えば、ピニオンギャ7aを有する駆動軸筒7に連動回転する公知の螺軸(構成部材)に摺動子72を係合させてなるスプール往復動装置に実施してもよい。
1 リール本体
5 ハンドル軸
6 ドライブギャ
10 ボディ
13 側部開口部
14 架橋部
15 後部開口部
21 筒部
22 右壁部
30 蓋部材
33 挿入部
33a 雄ねじ部
33b 当接面
40 保護カバー(カバー部材)
70 スプール往復動装置
71 ガイド軸
72 摺動子
74 連動歯車(構成部材)
Claims (4)
- 側部開口部が形成され、内部にスプール往復動装置が収容支持されるボディと、
前記側部開口部を塞ぐ蓋部材と、
前記ボディの後部に取り付けられるカバー部材と、
を備え、前記ボディと前記蓋部材とでハンドル軸を回転自在に支持する魚釣用スピニングリールであって、
前記ボディの後部には、前記スプール往復動装置を構成する構成部材の少なくとも一部を受け入れて後方に配置するための後部開口部が形成され、
前記カバー部材は、前記後部開口部及び前記構成部材を覆うことを特徴とする魚釣用スピニングリール。 - 前記ボディは、前記側部開口部と前記後部開口部との間に延在し、前記側部開口部と前記後部開口部とのそれぞれの開口の端縁を成す架橋部を有し、
前記側部開口部と前記蓋部材とは、円形に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。 - 前記側部開口部には、雌ねじ部が設けられ、
前記蓋部材には、雄ねじ部が設けられ、
前記蓋部材が前記側開口部に着脱可能に螺合固定していることを特徴とする請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。 - 前記蓋部材には、前記側部開口部の内周面に当接し、前記側部開口部との同芯度を得るための当接部が形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の魚釣用スピングリール。
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