JP6917282B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents
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Description
また、従来のボディの側面には、複数の雌ねじ孔が形成されている。そして、その雌ねじ孔に螺合する複数のねじによって蓋部材を締結し、蓋部材がボディに固定されている。
このような螺合による固定構造によれば、軸受部材の螺合によりボディの強度の向上を図ることができる。また、ハンドル操作時に軸受部材に作用するハンドル軸の荷重は、周方向に分散し、リール本体の耐久性が向上する。さらに、従来のボディに形成していた雌ねじ孔が不要となり、ボディが小型化する。
一方で前記発明によれば、従来ボディに形成されていた雌ねじ孔が不要となり、ねじの支持強度が低下するという問題は生じない。よって、ボディの内周面に凹状部を形成することが可能である。
また、ボディの上部は、脚部が接続し強度が高くなっている。よって、ボディの上部は、必要とされる強度を損なわない程度に凹状部によって軽量化することが可能である。
以上から、本発明によれば、ボディに必要な強度を残しつつ、ボディの軽量化を達成することができる。
また、ボディ10の側部開口部13に軸受部材30が装着され、ボディ10の後部に保護カバー34が装着されている。
図2に示すように、ボディ10は、駆動装置を収容するための内部空間が形成されている。以下において、ボディ10の内部空間をボディ10内又は収容空間S1と称する場合がある。
また、前基部11cと後基部11dとの間には、左右方向に貫通する孔部11eが形成されている。
そのほか、ボディ前部12には、ボディ前部12内に収容される部品の保護や美観向上のため、有底円筒状のカバー12bが装着されている。
ハンドル軸5の左端は、ボディ10の左側に配置されたハンドル5a(図1参照)に連結している。よって、ハンドル5aの巻き取り操作が行われると、ドライブギャ6及び歯車6aがハンドル軸5の中心軸O2を中心に回転する。そして、巻き取り操作による駆動力は、ドライブギャ6に噛合するピニオンギャ7a(駆動軸筒7)に伝達し、ロータ3が回転する。
連動歯車38は、ハンドル軸5から後方下側の位置に設けられ、歯車6aの後側と噛合している。
また、ハンドル5aの巻き取り操作が行われると、歯車6aに噛合する連動歯車38が回転する。そして、連動歯車38の偏芯突部38aが摺動子37の案内溝37aの前面又は後面を押圧し、摺動子37とスプール軸8(スプール4)が前後方向に往復運動する。
また、後部開口部15は、保護カバー34により閉塞されている。保護カバー34は、前方に向って開口する有底筒状を呈し、保護カバー34の前面側に収容空間S2が形成されている。よって、後部開口部15を介してボディ10外に配置されたスプール往復動装置35の一部は、収容空間S2内に収容されている。
図4に示すように、ボディ10は、左側に向って開口する有底箱状(有底筒状)に形成されている。よって、ボディ10は、円板状の右壁部20と、右壁部20の周端縁から左側に延びる筒状の筒部21と、を備える。
また、筒部21の左端部が側部開口部13を構成している。
リブ24は、右側中央孔23よりも前側かつ下側に形成されている。つまり、ボディ10内(収容空間S1)の上側には、リブ24が形成されていない。このため、ボディ10内(収容空間S1)の上側は、後述する凹状部22を形成するための工具を配置するための空間S3となっている。
より詳細に説明すると、筒部21の内周面21aは、ハンドル軸5の中心軸O2を中心とする円形状を呈し、ドライブギャ6の形状(円形)と対応している。このため、筒部21の内周面21aとドライブギャ6との間に不要な空間が形成されないようになっており、筒部21が従来の筒部(側面視矩形筒状の筒部)よりも小型化している。
ここで、従来のボディの筒部は、雌ねじ孔の周囲が肉厚に形成され、雌ねじ孔が所定の支持強度(ねじを支持する強度)を有するように形成されていた。つまり、従来の筒部(側面視矩形筒状の筒部)の厚み(径方向の肉厚)は周方向に均一になっていなかった。
よって、厚みが周方向において略均一となっている本実施形態の筒部21は、従来筒部に形成されていた雌ねじ孔を有していない分だけ、従来の筒部よりも小型化している。
このような構造によれば、後部開口部15の開口(孔)と側部開口部13の開口(孔)とが連続する場合よりも、筒部21の強度が向上し、ボディ10の耐久性が向上する。
また、筒部21の内周面21aのうち上方に位置する内周上方面21cには、脚部11の基部11bに向けて窪む凹状部22が形成され、ボディ10が軽量化している。なお、凹状部22は、ボディ10の上部において必要とされる強度を損なわない程度の深さとなっている。
また、本実施形態においては、切削する部位(筒部21の内周上方面21c)の下方に空間S3が形成され、切削作業が容易になっている。
図5に示すように、凹状部22の左端22a及び右端22bは、脚部11の基部11bの左端及び右端よりも左右方向内側に位置している。よって、凹状部22は、左右方向において脚部11の基部11bと重なる範囲で形成されている。
なお、中央凹状部22eの上方は、孔部11eが配置されており、前基部11c、後基部11dよりも強度が低い。このため、中央凹状部22eの切削量(肉抜き量)は、前凹状部22c、後凹状部22dよりも少ない。
以上のように、本実施形態の凹状部22は、円弧状に切削された複数の窪みにより構成されている。
図5に示すように、側部開口部13(筒部21の左端部)は、ボディ10内に各部品を組み込むための孔である。
側部開口部13の内周面13aは、筒部21の内周面21aと略同一径の円形状に形成されている(図2参照)。このため、ボディ10を大型化することなく比較的大径のドライブギャ6を筒部21内に容易に組み付けることができる。
また、側部開口部13の内周面13aには、雌ねじ13bが形成されている。
軸受部材30は、側部開口部13を閉塞する環状の蓋部31と、蓋部31の中央部で左右方向に開口する円筒部32と、蓋部31の内面(右側面)から右側に突出し側部開口部13内に挿入される挿入部33と、を備える。
なお、円筒部32内には、図示しない軸受が内嵌され、その軸受に支持されるハンドル軸5が円筒部32内を貫通している。
このような螺合による固定構造によれば、ボディ10内に挿入部33(軸受部材30)が螺合し、ボディ10の強度が格段に向上する。また、挿入部33の全周が筒部21(側部開口部13)に支持されているため、ハンドル操作時において軸受部材30に作用するハンドル軸5の荷重は、筒部21(側部開口部13)の全周に分散する。よって、従来、ハンドル軸5の荷重が蓋部材を固定する複数のねじに集中していたが、本実施形態によれば、上記のように筒部21(側部開口部13)の周方向に分散し、ボディ10の耐久性が向上する。
よって、雌ねじ部13b上に凹状部22が形成されると雌ねじ部13bの一部が欠け、軸受部材30の固定強度が低下するが、本実施形態によれば、軸受部材30の固定強度が高く、軸受部材30が支持するハンドル軸5が安定し、ハンドル5aの操作性が良好となる。
例えば、側部開口部13の端面の方に、軸受部材30に向って突出し、かつ、外周面に雄ねじ部が形成された挿入部を形成し、一方で、軸受部材30の方に、内周面に雌ねじ部が形成された凹部を形成してもよい。
また、実施形態の脚部11の基部11bは、前基部11cと後基部11dとを備え、二股状に形成されているが、二股に分かれることなく一つの基部により構成されていてもよい。
また、実施形態において、凹状部22が脚部11の基部11bの左右端よりも内側に収まるように形成されているが、基部11bの左右端を超えて外側に形成されていてもよい。
2 リール本体
10 ボディ
11 脚部
11a 釣竿装着部
11b 基部
11c 前基部
11d 後基部
11e 孔部
13 側部開口部
13b 雌ねじ部
15 後部開口部
21 筒部
21c 内周上方面
22 凹状部
22a 前凹状部
22b 後凹状部
30 軸受部材
33 挿入部
33a 雄ねじ部
35 保護カバー
Claims (2)
- 釣竿装着部を有する脚部が上部に一体に形成され、内部に駆動装置を収容するボディと、
螺合により前記ボディの側部開口部に締結されて前記ボディに固定する軸受部材と、
前記ボディと前記軸受部材とに回転自在に支持されるハンドル軸と、を備えた魚釣用スピニングリールにおいて、
前記ボディの内周面のうち上方に位置する内周上方面には、前記脚部の基部に向けて窪む凹状部が形成されており、
前記ボディの内周面には、前記軸受部材が螺合するための雌ねじ部が形成され、
前記凹状部は、前記雌ねじ部に対して前記ハンドル軸方向の内側に離間して形成されていることを特徴とする魚釣用スピニングリール。 - 前記脚部の基部は、前後方向に分岐する二股形状であり、
前記凹状部は、前記二股形状に対応して窪んでいることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
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