JP2017103384A - インプリントモールド及びその製造方法、並びにインプリント方法 - Google Patents

インプリントモールド及びその製造方法、並びにインプリント方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐薬品(溶剤)性を有するとともに、高強度の樹脂材料からなる凹凸パターンを有するインプリントモールド及びその製造方法、並びに当該インプリントモールドを用いたインプリント方法を提供する。【解決手段】第1面10A及び当該第1面10Aに対向する第2面10Bを有する基板10と、第1面10A上に形成されてなる樹脂製の凹凸パターン13とを備えるインプリントモールド1を製造する方法は、樹脂材料により構成される凹凸パターン13を基板10の第1面10A上に形成する凹凸パターン形成工程と、凹凸パターン13にエネルギー線を照射することで、凹凸パターン13を構成する樹脂材料のガラス転移温度を上昇させるエネルギー線照射工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、インプリントモールド及び当該インプリントモールドを製造する方法、並びに当該インプリントモールドを用いたインプリント方法に関する。
微細加工技術としてのインプリント技術は、基材の表面に凹凸パターンが形成されてなる型部材(インプリントモールド)を用い、当該凹凸パターンをインプリント材料等の被加工物に転写することで凹凸パターンを等倍転写するパターン形成技術である(特許文献1参照)。
上記インプリントモールドは、一般に、石英基板等の無機物の切削加工(機械加工)、エッチング等により凹凸パターンを形成することで製造される。切削加工(機械加工)においては、ミクロン単位の寸法の凹凸パターンを形成することができるが、エッチングによれば、サブミクロン以下、ナノ単位の寸法の凹凸パターンを形成することができる。また、切削加工(機械加工)やエッチングにおいては、ピラー状、ホール状、ラインアンドスペース状等の単純な形状の凹凸パターンであれば容易に形成することができるものの、レンズ状(曲面状)、階段状等の複雑な形状の凹凸パターンを形成するのは極めて困難である。
一方で、基材上に形成されたフォトレジスト膜に対して露光・現像処理を施すことにより凹凸パターンを形成するフォトリソグラフィ技術を用いれば、複雑な形状の凹凸パターンを容易に形成することができる。例えば、基材上のフォトレジスト膜に対して階調露光を行うことで、レンズ状(曲面状)の凹凸パターンを形成する技術が知られている(特許文献2参照)。
このようにして形成される、レジスト材料からなる凹凸パターンをインプリントモールドの凹凸パターンとして利用すれば、複雑な形状の凹凸パターンを被加工物に転写することができる。従来、ガラス基板上にレジスト材料からなる凹凸パターンを形成することで、レジスト材料からなる凹凸パターンを有するインプリントモールドを製造する方法が提案されている(特許文献3参照)。
米国特許第5,772,905号 国際公開第2014/054250号 特開2013−16734号公報
上記特許文献2及び上記特許文献3に開示されているようにレジスト材料により凹凸パターンを形成することで、複雑な形状の凹凸パターンを有するインプリントモールドであっても容易に製造することができ、当該インプリントモールドを用いることで、複雑な形状の凹凸パターンを被加工物に転写することも可能となる。
インプリントモールドの凹凸パターンを被加工物に転写する際には、被加工物としてのインプリント樹脂にインプリントモールドの凹凸パターンを接触させるが、当該凹凸パターンを構成するレジスト材料の多くは、インプリント樹脂に含まれる溶剤等に対する耐性が低いため、凹凸パターンを構成するレジスト材料がインプリント樹脂に含まれる溶剤等により浸食され、凹凸パターンの形状が崩れてしまうという問題がある。
また、有機レジスト材料により構成される凹凸パターンは、石英基板等の無機物を加工して形成される凹凸パターンに比して低強度であるため、インプリントモールドを剥離する際に印加される応力により、当該凹凸パターンが破損してしまうという問題もある。
上記課題に鑑みて、本発明は、耐薬品(溶剤)性を有するとともに、高強度の樹脂材料からなる凹凸パターンを有するインプリントモールド及びその製造方法、並びに当該インプリントモールドを用いたインプリント方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基板と、前記第1面上に形成されてなる樹脂製の凹凸パターンとを備えるインプリントモールドを製造する方法であって、樹脂材料により構成される凹凸パターンを前記基板の前記第1面上に形成する凹凸パターン形成工程と、前記凹凸パターンにエネルギー線を照射することで、前記凹凸パターンを構成する樹脂材料のガラス転移温度を上昇させるエネルギー線照射工程とを含むことを特徴とするインプリントモールドの製造方法を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、凹凸パターンを構成する樹脂材料のガラス転移温度を上昇させる程度にまで、当該凹凸パターンにエネルギー線を照射することで、当該凹凸パターンの耐薬品(溶剤)性を向上させることができるとともに、強度も向上させることができる。よって、インプリント処理時に破損や変形の生じ難い、樹脂材料からなる凹凸パターンを有するインプリントモールドを製造することができる。
また、有機レジスト材料により構成される凹凸パターンは、無機物の凹凸パターンに比して耐熱性が低く、被加工物への転写処理時等に凹凸パターンに印加され得る熱により、当該凹凸パターンが変形してしまうおそれがある。しかしながら、上記発明(発明1)によれば、凹凸パターンを構成する樹脂材料のガラス転移温度を上昇させる程度にまで当該凹凸パターンにエネルギー線を照射することで、当該凹凸パターンの耐熱性を向上させることができるため、インプリント処理時に印加され得る熱による凹凸パターンの変形を抑制することができる。
上記発明(発明1)において、前記凹凸パターン形成工程において、前記基板の前記第1面上に形成された樹脂膜にエネルギー線を照射することで前記凹凸パターンの潜像を形成し、当該樹脂膜に現像処理を施すことで前記凹凸パターンを形成し、前記エネルギー線照射工程において、前記エネルギー線を照射した後の前記凹凸パターンを構成する樹脂材料のゲル分率が90%以上となるように、前記凹凸パターンに前記エネルギー線を照射するのが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)において、前記エネルギー線照射工程により前記エネルギー線が照射された前記凹凸パターンを加熱してもよいし(発明3)、前記エネルギー線照射工程において、前記凹凸パターンに前記エネルギー線を照射しながら、当該凹凸パターンを加熱してもよい(発明4)。
上記発明(発明3)において、前記凹凸パターンの加熱温度が、前記エネルギー線を照射する前の前記樹脂材料のガラス転移温度よりも高く、前記エネルギー線を照射した後の前記樹脂材料のガラス転移温度よりも低いのが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)において、前記エネルギー線が照射された前記凹凸パターンを被覆する被覆層を形成する被覆層形成工程をさらに含むのが好ましい(発明6)。
また、本発明は、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基板と、前記第1面上に形成されてなる樹脂製の凹凸パターンとを備えるインプリントモールドを製造する方法であって、樹脂材料により構成される凹凸パターンを前記基板の前記第1面上に形成する凹凸パターン形成工程と、前記凹凸パターンにエネルギー線を照射するエネルギー線照射工程と、前記エネルギー線が照射された前記凹凸パターンを被覆する被覆層を形成する被覆層形成工程とを含み、前記エネルギー線照射工程において、前記エネルギー線が照射された後の前記凹凸パターンを構成する樹脂材料のゲル分率が50%以上になるように、前記凹凸パターンに前記エネルギー線を照射することを特徴とするインプリントモールドの製造方法を提供する(発明7)。
上記発明(発明7)によれば、樹脂材料により構成される凹凸パターンが被覆層により被覆されていることで、インプリント処理時等にインプリント樹脂と、樹脂材料により構成される凹凸パターンとが直接的に接触するのを防止することができるため、凹凸パターンが薬品(溶剤)により浸食されるのを防止することができる。また、樹脂材料により構成される凹凸パターンに対し、インプリント処理時に紫外線等が照射されると、当該樹脂材料からガスが発生することがあり、凹凸パターンを被覆する被覆層が部分的に剥がれたり、破れたりするおそれがあるが、上記発明(発明7)によれば、凹凸パターンを構成する樹脂材料のゲル分率が50%以上になるように当該凹凸パターンにエネルギー線が照射されることで、凹凸パターンに対し紫外線等が照射されても、凹凸パターン(樹脂材料)からのガスの発生を抑制することができるため、被覆層に部分的剥離や破れ等が生じるのを防止することができる。
上記発明(発明6,7)において、前記被覆層が、無機物により構成されているのが好ましく(発明8)、クロム系化合物により構成されているのが好ましく(発明9)、前記被覆層の厚さが、10〜100nmであるのが好ましい(発明10)。
インプリントモールドの凹凸パターンが樹脂材料により構成されることで、同様に有機物であるインプリント樹脂と密着性が高く、硬化したインプリント樹脂からインプリントモールドを剥離する際に、凹凸パターンに対し大きな剥離応力が印加され得る。その結果、樹脂材料により構成される凹凸パターンの破損・変形等が生じるおそれがあるが、上記発明(発明6〜10)によれば、凹凸パターン上に被覆層が形成されていることで、凹凸パターンに対して印加される剥離応力を低減することができる。
さらに、本発明は、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、前記基部の前記第1面上に形成されてなる、ノボラック系樹脂により構成される凹凸パターンとを備え、前記凹凸パターンを構成する前記ノボラック系樹脂のゲル分率が、90%以上であることを特徴とするインプリントモールドを提供する(発明11)。
上記発明(発明11)において、前記凹凸パターン上に被覆層が形成されているのが好ましい(発明12)。
さらにまた、本発明は、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、前記基部の前記第1面上に形成されてなる、ノボラック系樹脂により構成される凹凸パターンと、前記凹凸パターンを被覆する被覆層とを備え、前記凹凸パターンを構成する前記ノボラック系樹脂のゲル分率が、50%以上であることを特徴とするインプリントモールドを提供する(発明13)。
さらに、本発明は、上記発明(発明1〜10)に係るインプリントモールドの製造方法により製造されたインプリントモールドを用いてインプリント処理を行うインプリント方法であって、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基材の当該第1面上のインプリント樹脂に前記インプリントモールドの前記凹凸パターンを転写する工程と、前記凹凸パターンが転写された前記インプリント樹脂から、前記インプリントモールドを剥離する工程とを有することを特徴とするインプリント方法を提供する(発明14)。
本発明によれば、耐薬品性を有するとともに、高強度の樹脂材料からなる凹凸パターンを有するインプリントモールド及びその製造方法、並びに当該インプリントモールドを用いたインプリント方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。 図2は、本発明の実施の形態におけるインプリント方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。 図3は、試験例1におけるガラス転移温度の測定結果を示すグラフ(TG曲線)である。 図4は、試験例4におけるインプリント処理後の凹凸パターンの高さ測定結果を示すグラフである。 図5は、試験例5におけるインプリント処理時の剥離力の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。
《インプリントモールドの製造方法》
[基板準備工程]
まず、第1面10A及びそれに対向する第2面10Bを有し、第1面10A上に反射防止膜11及びフォトレジスト膜12がこの順に積層形成されてなるインプリントモールド用基板10を準備する(図1(A)参照)。
インプリントモールド用基板10としては、例えば、インプリントモールドを製造する際に一般的に用いられる基板(例えば、石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス等のガラス基板、ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板等の樹脂基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板;ニッケル基板、チタン基板、アルミニウム基板等の金属基板;シリコン基板、窒化ガリウム基板等の半導体基板等)を用いることができる。
インプリントモールド用基板10の厚さは、基板の強度、取り扱い適性等を考慮し、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定され得る。なお、本実施形態において「透明」とは、波長300〜450nmの光線の透過率が85%以上であることを意味し、好ましくは90%以上である。
反射防止膜11としては、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属;窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等の無機物からなる単層膜、又はこれらの材料のうちから任意に選択した2種以上を積層した積層膜を用いることができる。後述する露光工程において、フォトレジスト膜12の所定の部位にエネルギー線を照射して露光するが(図1(B)参照)、反射防止膜11が設けられていることで、インプリントモールド用基板10からのエネルギー線の反射を抑制することができるため、凹凸パターン13(図1(C)参照)を高精度に形成することができる。なお、同様の効果を得られる限りにおいて、反射防止膜11を構成する材料として有機物を用いてもよい。
反射防止膜11を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、CVD、スパッタリング法等により、インプリントモールド用基板10の第1面10A上に反射防止膜11を構成する材料を成膜する方法等が挙げられる。
反射防止膜11の膜厚は、反射防止膜11を構成する材料に応じて適宜設定され得る。なお、本実施形態において製造されるインプリントモールド1を用いてインプリント処理を実施する際に、当該インプリントモールド1の第2面10B側からインプリント樹脂21にエネルギー線(紫外線)を照射する場合、反射防止膜11が設けられていることで、当該反射防止膜11によりエネルギー線(紫外線)が遮られてしまうことがある。そのため、凹凸パターン13の形成に影響を与えないのであれば、反射防止膜11が設けられていなくてもよい。
フォトレジスト膜12を構成するフォトレジスト材料としては、後述する露光工程(図1(B)参照)におけるエネルギー線の照射により、現像工程(図1(C)参照)後にインプリントモールド用基板10上から消失し得る樹脂材料を含有する。すなわち、当該フォトレジスト材料は、エネルギー線の照射により現像液への溶解性を示すポジ型レジストである。なお、本実施形態において、フォトレジスト材料は、ポジ型レジストに限定されるものではなく、ネガ型レジストであってもよい。
フォトレジスト材料に含まれる樹脂材料としては、例えば、ノボラック系樹脂材料、レゾール系樹脂材料、フェノール系樹脂材料、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂材料およびそれらの変性物や複合材料等が挙げられる。
反射防止膜11上にフォトレジスト膜12を形成する方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、反射防止膜11上にフォトレジスト材料を、スピンコーター、スプレーコーター等の塗工機を用いて塗布し又は反射防止膜11上に上記樹脂成分を含有するドライフィルムレジストを積層し、所望により所定の温度で加熱(プリベーク)する方法等が挙げられる。
このようにして形成されたフォトレジスト膜12の膜厚は、インプリントモールド用基板10上に形成される凹凸パターン13の形状、寸法、アスペクト比等に応じて適宜設定され得るが、通常0.1〜10μm程度である。
[露光工程]
次に、フォトレジスト膜12に対してエネルギー線を照射して、当該フォトレジスト膜12に所定のパターン形状の潜像12’を形成する(図1(B)参照)。この露光工程において用いられるエネルギー線としては、フォトレジスト膜12の種類に応じて適宜選択され得るものであるが、例えば、電子線等の荷電粒子線;DUV、EUV(波長13.5nm)等の短波長(200nm以下)の紫外線;X線(波長10nm以下);ArFエキシマレーザ(発振波長193nm)等が挙げられる。
かかる露光工程においては、フォトレジスト膜12に対して、DUV露光装置、EUV露光装置、電子線描画装置、X線露光装置、エキシマレーザ露光装置等の露光装置を用いて、所定のパターン形状を有するマスクを介した露光、又は当該マスクを介さない電子線の直接照射により描画等を行う。
フォトレジスト膜12に対するエネルギー線の照射量(積算露光量)は、特に限定されるものではなく、フォトレジスト膜12を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)、フォトレジスト膜12の膜厚や光透過率等に応じて適宜設定され得るが、例えば、10〜1000mJ/cm2程度である。
一般に、フォトリソグラフィ技術において、フォトレジスト膜の膜厚が増大するに従い、意図する断面形状、寸法等を有する凹凸パターンを形成するのが困難になる傾向がある。そのため、最終的に凹凸パターンの高さが十分に高く、かつ高精度の寸法で凹凸パターン13を形成するためには、フォトレジスト膜12の形成工程、露光工程及び現像工程の一連の工程を複数回繰り返すのが好ましい。このとき、フォトレジスト材料を凹凸パターンに重ねて塗布することになるため、下地となる凹凸パターンを構成するレジストが、上から重ねて塗布されたフォトレジスト材料により浸食されるのを防止する必要がある。したがって、フォトレジスト膜12の形成工程、露光工程及び現像工程の一連の工程を複数回繰り返して凹凸パターン13を形成する場合には、各現像工程後に凹凸パターンにエネルギー線(紫外線等)を照射し(図1(D)参照)、凹凸パターンを構成する樹脂材料のガラス転移温度を上昇させつつ、その上から重ねて塗布されるフォトレジスト材料中の溶剤に対する薬品耐性を向上させるのがより好ましい。すなわち、フォトレジスト膜12の形成工程、露光工程(図1(B)参照)、現像工程(図1(C)参照)及びエネルギー線照射工程(図1(D)参照)の一連の工程を複数回繰り返すのが好ましいということができる。
本実施形態の露光工程において、フォトレジスト膜12に対して所定の階調数にて階調露光を施してもよい。階調露光を施すことで、複雑な立体形状を有する凹凸パターンを形成することができる。
[現像工程]
露光工程が施されたインプリントモールド用基板10に所定の現像液を用いた現像処理を施し、上記露光工程においてエネルギー線が照射され、現像液への溶解性が増大したフォトレジスト膜12(露光工程によりパターン状に形成された潜像12’の部分)を除去し、エネルギー線が照射されなかった部分を残存させる(図1(C)参照)。現像処理の方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、液盛り(パドル)法、ディッピング(浸漬)法、スプレー法等を用いることができる。
現像工程において用いられ得る現像液としては、フォトレジスト材料の種類(樹脂成分の種類)に応じて適宜選択すればよく、例えば、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド(TMAH)等のアルカリ現像液;キシレン系等の有機溶剤等を用いることができる。
このようにして現像処理を施した後、純水等によるリンス処理を行い、インプリントモールド用基板10上の現像液及び現像液に溶解したフォトレジスト材料(樹脂成分)を洗い流し、乾燥させることで、インプリントモールド用基板10上に所定形状の凹凸パターン13を形成することができる。
[エネルギー線照射工程]
上述のようにしてインプリントモールド用基板10の第1面10A上に形成された凹凸パターン13に、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度を上昇させる程度に、エネルギー線を照射する(図1(D)参照)。凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度を上昇させる程度にまでエネルギー線を照射することで、後述する実施例からも明らかなように、凹凸パターン13の耐薬品(溶剤)性を向上させ得るとともに、強度も向上させることができる。凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度を上昇させる程度にまでエネルギー線を照射すると、当該樹脂材料の架橋反応が進行し、ゲル分率が増大すると考えられる。例えば、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料がノボラック系樹脂材料である場合、エネルギー線照射後のゲル分率が50〜99%程度に増大する。凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)の架橋反応が進行してゲル分率が増大することにより、凹凸パターン13の耐薬品(溶剤)性が向上するとともに、強度も向上すると考えられる。特に、凹凸パターン13を構成する樹脂材料のゲル分率が90%以上に増大するようにエネルギー線を照射することで、凹凸パターン13の耐熱性をも向上させることができる。
なお、ゲル分率とは、樹脂材料を任意の溶剤に浸漬させ、架橋して溶剤に溶解せずに残存している部分をゲルと定義したときに、溶剤に溶解させる前の樹脂材料の重量に対するゲル部分の重量の比を意味するものである。そのため、本実施形態においては、一般的にフォトレジスト材料中の溶剤であるキシレン、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(PGMEA)、2−ブタノン(MEK)、4−メチル−2−ペンタノン(MIBK)、酢酸−n−ブチル、酢酸エチル、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)等から、目的とするプロセスに合わせて好適な溶剤を選択し、凹凸パターン13から切り欠いた切片をサンプルとして当該溶剤に浸漬させることで、ゲル分率を求めることができる。また、後述するインプリント方法において、実際に使用するインプリント樹脂(光硬化性樹脂材料)や、それに含まれるモノマー、オリゴマー等に上記サンプルを浸漬させてゲル分率を求めてもよい。
また、凹凸パターン13にエネルギー線を照射することで、凹凸パターン13(樹脂材料)からガスを抜くことができる。フォトレジスト材料(樹脂材料)により構成される凹凸パターン13を有するインプリントモールド1を用いたインプリント処理時に、インプリント樹脂21を硬化させるためのエネルギー線(紫外線等)が凹凸パターン13にも照射される。このインプリント処理時のエネルギー線(紫外線等)の照射により、凹凸パターン13からガスが発生してしまうと、転写パターンに欠陥を生じさせるおそれがあるとともに、インプリントモールド1が後述する被覆層14を有する場合には、被覆層14が破れたり、凹凸パターン13から被覆層14の一部が剥離したりするおそれがある。しかし、本実施形態のように、凹凸パターン13にエネルギー線を照射して凹凸パターン13(樹脂材料)からガスを抜いておくことで、インプリント処理時のエネルギー線(紫外線等)の照射により凹凸パターン13からガスが発生をするのを抑制することができ、転写パターンの欠陥や、被覆層14の破れ・部分的剥離等が生じるのを防止することができる。例えば、凹凸パターン13を構成する樹脂材料として用いられるノボラック系樹脂においては、紫外線を照射することでアゾ基が脱離して窒素ガスが発生するが、被覆層14を形成する前に十分に凹凸パターン13に紫外線を照射することで、インプリント処理時に照射されるエネルギー線(紫外線)が被覆層14を透過した場合であっても、凹凸パターン13を構成する樹脂材料(ノボラック系樹脂)から窒素ガスが発生するのを防止することができる。よって、窒素ガスに起因する被覆層14の破れや部分的剥離が生じるのを防止することができる。
凹凸パターン13に対するエネルギー線の照射量(積算照射量)は、凹凸パターン13を構成する樹脂材料のゲル分率が50%以上となるような照射量であるのが好ましく、当該ゲル分率が90%以上となるような照射量であるのが特に好ましい。凹凸パターン13に対するエネルギー線の照射量が、凹凸パターン13を構成するゲル分率が50%未満となるような照射量であると、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度を効果的に上昇させるのが困難となるおそれがあるとともに、ガスの発生を抑制するのが困難となるおそれがある。なお、上記ゲル分率が90%未満となるような照射量である場合には、特に耐薬品(溶剤)性の効果的な向上が見込めないおそれがあるが、後述する被覆層14が形成されていることで、耐薬品(溶剤)性を担保することができる。
凹凸パターン13に照射されるエネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線等が挙げられるが、凹凸パターン13を構成する樹脂材料に応じ、当該樹脂材料の架橋反応を進行させ、ガラス転位温度を変化(上昇)させることのできるエネルギー線、すなわち当該樹脂材料が効率的にエネルギーを吸収可能なエネルギー線を選択するのが好ましいと考えられる。
凹凸パターン13にエネルギー線を照射した後、加熱処理を行ってもよい。加熱処理を行うことで、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)の架橋反応をより進行させることができるとともに、凹凸パターン13からの脱ガスもより進行させることができるため、凹凸パターン13の耐薬品(溶剤)性、強度をより向上させるという効果が奏され得る。かかる加熱処理における加熱温度及び加熱時間は、エネルギー線が照射されることによって、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度が上昇しているが、その上昇したガラス転移温度未満であるのが好ましく、エネルギー線の照射前におけるフォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度以上であるのが特に好ましい。エネルギー線の照射により上昇したガラス転移温度以上の温度で加熱すると、凹凸パターン13が変形するおそれがある。
[被覆膜形成工程]
上記のようにしてエネルギー線が照射された凹凸パターン13を被覆する被覆層14を形成する(図1(E)参照)。被覆層14を形成することで、凹凸パターン13とインプリント樹脂21との密着力が低下するため、硬化したインプリント樹脂21からインプリントモールド1を容易に剥離することができる。特に、上記エネルギー線照射工程において、凹凸パターン13を構成する樹脂材料のゲル分率が50%以上90%未満となるような照射量でエネルギー線が照射されている場合には、本実施形態における被覆膜形成工程(図1(E)参照)は必須の工程となる。
被覆層14を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、クロム等の金属;窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物;フッ化炭素等のフッ素系化合物;シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物等、無機物、その酸化物、窒化物等の無機化合物が挙げられる。特に、被覆層14がフッ素系化合物から構成されていると、硬化したインプリント樹脂21からインプリントモールド1をより容易に剥離することができる。
被覆層14は、それを構成する上記材料による単層構造であってもよいし、上記材料から任意に選択される2種以上を積層した積層構造(多層構造)であってもよい。被覆層14が積層構造(多層構造)である場合、当該被覆層14の最表層がフッ素系化合物からなる層であると、硬化したインプリント樹脂21からインプリントモールド1をより容易に剥離することができるため特に好ましい。
上記のように凹凸パターン13を被覆層14で被覆することで、凹凸パターン13とインプリント樹脂21とが直接に接触することがない。そのため、凹凸パターン13がインプリント樹脂21に含まれる溶剤により浸食され、損傷、変形するのを防止することができる。その結果、十数回程度のインプリント処理を繰り返したとしても、剥離力が上昇するという現象も確認されなくなり、剥離力は安定する。
また、凹凸パターン13の損傷、変形等が生じると、インプリント樹脂21の表面濡れ性が変化し、インプリント処理時におけるインプリント樹脂21の濡れ広がり状態が変化してしまうおそれがある。しかしながら、凹凸パターン13を被覆層14で被覆することで、凹凸パターン13の損傷、変形によるインプリント樹脂21の表面濡れ性の変化も生じなくなるため、インプリント処理時におけるインプリント樹脂21の塗れ広がり状態が安定する。その結果、インプリント樹脂21の供給量や塗布方法を、インプリント樹脂21の濡れ広がり状態の変化に応じて変更する必要がなくなるため、安定したインプリント処理プロセスを構築することができる。
さらに、被覆層14が積層構造(多層構造)であって、例えば、オプツール(ダイキン工業社製)のように酸化物との結合性が良好なフッ素化合物系の材料からなる層を最外層として形成する場合、シリコン酸化膜等の酸化物で凹凸パターン13を被覆し、その上に上記材料を塗布することで、ナノオーダーのフッ化物薄膜で被覆された表面を有する被覆層14を形成することができる。このような被覆層14を有するインプリントモールド1を、工業的な大量生産を目的としたインプリント処理に用いると、最初にフッ化物薄膜が損傷・変形し、その段階で剥離力が変化(増大)する。したがって、この剥離力をモニタリングすることで最外層のフッ化物薄膜の劣化が確認することができるため、当該剥離力を指標としてフッ化物薄膜を再生することで、凹凸パターン13、ひいてはインプリントモールド1の寿命をさらに延ばすことができる。
被覆層14の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば、凹凸パターン13の凸部の高さ及び幅(短手方向の幅)のうちの小さい方の1/100〜1/10程度、好ましくは5〜300nm程度、より好ましくは10〜100nm程度である。被覆層14が厚すぎる(300nm超である)と、凹凸パターン13の隣接する凸部間の凹部の寸法(幅)が小さい場合に、当該凹部が被覆層14にて埋まってしまい、凹凸パターン13の形状が損なわれるおそれがある。また、本実施形態において製造されるインプリントモールド1を用いてインプリント処理を実施する際に、当該インプリントモールド1の第2面10B側からインプリント樹脂21にエネルギー線を照射することが困難となるおそれがある。一方、被覆層14が薄すぎる(5nm未満である)と、被覆層14の緻密性に問題が生じ、インプリントモールド1の剥離時の応力に耐えられずに、被覆層14の破れや剥離等が生じるおそれがある。また、凹凸パターン13表面の一部において被覆層14が十分に形成されないという問題が生じ得ることで、インプリントモールド1の剥離時に、当該被覆層14が十分に形成されていない箇所に応力が集中してしまい、凹凸パターン13が破損、変形するおそれがある。
被覆層14を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、ALD(Atomic Layer Deposition)、CVD、スパッタリング等の気相成膜法であってもよいし、表面被覆剤を塗布する液相成膜法であってもよい。本実施形態において、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)の耐薬品(溶剤)性が向上しているため、液相成膜法において用いられる表面被覆剤に含まれる溶剤によって、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)が浸食されるのを防止することができる。
被覆層14は、被覆層14を構成する材料等に応じて、80〜120℃程度の加熱雰囲気下で凹凸パターン13上に形成されてもよい。これにより、緻密な被覆層14を形成することができるとともに、凹凸パターン13に対する密着性を向上させることができる。本実施形態においては、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度を上昇させているため、加熱雰囲気下で被覆層14を形成しても、凹凸パターン13の変形等を防止することができる。
上述のようにして製造されるインプリントモールド1における凹凸パターン13は、フォトレジスト材料(樹脂材料)により構成されるため、本実施形態によれば、複雑な立体的形状を有する凹凸パターン13を有するインプリントモールド1を製造することも可能となる。そして、当該凹凸パターン13がフォトレジスト材料(樹脂材料)により構成されることによる弊害(耐薬品(溶剤)性、耐熱性、強度等)に関しては、凹凸パターン13に所定のエネルギー量のエネルギー線を照射することで解決される。よって、本実施形態によれば、耐薬品(溶剤)性及び耐熱性を有するとともに、強度の高い、樹脂材料からなる凹凸パターン13を有するインプリントモールド1を製造することができる。
《インプリント方法》
次に、上述のようにして製造されるインプリントモールド1を用いたインプリント方法について説明する。図2は、本実施形態におけるインプリントモールドを用いたインプリント方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。
上記インプリントモールド1と、第1面20A及びそれに対向する第2面20Bを有する被転写基材20とを準備し、インプリントモールド1の凹凸パターン13上にインプリント樹脂21を供給する(図2(A)参照)。被転写基材20としては、例えば、PETフィルム基板等のフレキシブル基材を好適に用いることができるが、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス基板、シリコン基板、窒化ガリウム基板、ニッケル基板、チタン基板、アルニウム基板等のリジッド基材を用いてもよい。インプリント樹脂21としては、従来公知の紫外線硬化性樹脂等を用いることができる。
インプリント樹脂21の供給量は、本実施形態におけるインプリント方法により作製される転写パターン22(図2(C)参照)の残膜厚の設計値及びインプリントモールド1の凹凸パターン13の容積等に応じて適宜算出し、決定され得る。
続いて、インプリント樹脂21に被転写基材20の第1面20Aを接触させ、被転写基材20の第1面20Aとインプリントモールド1の凹凸パターン13との間にインプリント樹脂21を展開させる。そして、その状態でインプリント樹脂21にエネルギー線(紫外線等)を照射して、当該インプリント樹脂21を硬化させる(図2(B)参照)。
本実施形態において、インプリントモールド1の凹凸パターン13は、フォトレジスト材料(樹脂材料)により構成されているが、フォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度が上昇する程度にエネルギー線が照射されていることで、当該フォトレジスト材料(樹脂材料)が十分に架橋し、ゲル分率が高い(90%以上)、すなわち耐薬品(溶剤)性の向上したものとなっている。そのため、仮に被覆層14が完全に凹凸パターン13を被覆できておらず、凹凸パターン13の一部がインプリント樹脂21に接触したとしても、当該凹凸パターン13がインプリント樹脂21中の溶剤により浸食されるのを防止することができる。なお、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率が50%以上90%未満である場合であっても、凹凸パターン13を被覆する被覆層14が形成されていることで、凹凸パターン13がインプリント樹脂21中の溶剤により浸食されるのが防止され得る。
最後に、硬化したインプリント樹脂21とインプリントモールド1とを剥離する(図2(C)参照)。これにより、被転写基材20の第1面20A上に、インプリントモールド1の凹凸パターン13が転写されてなる転写パターン22を形成することができる。
本実施形態において、フォトレジスト材料(樹脂材料)により構成される、インプリントモールド1の凹凸パターン13は、フォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度が上昇する程度にエネルギー線が照射されることで、高強度のものとなっている。そのため、インプリント樹脂21の展開時にかかる圧力や、インプリントモールド1の剥離時に凹凸パターン13に応力が印加されても、当該凹凸パターン13の変形や破損を防止することができる。また、凹凸パターン13上に被覆層14が形成されていることで、インプリントモールド1を容易に剥離することができる。したがって、転写パターン22に欠陥を生じさせることがなく、高精度の転写パターン22を形成することができる。
なお、本実施形態においては、凹凸パターン13に所定のエネルギー線が照射されていることで、インプリント樹脂21を硬化させる際にエネルギー線(紫外線等)が照射されても、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)からガスが発生することがない。そのため、凹凸パターン13上に被覆層14を安定的に密着させることができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態において、インプリントモールド用基板10上の反射防止膜11とフォトレジスト膜12との間に、シランカップリング剤等の密着層が設けられていてもよい。これにより、反射防止膜11に対する凹凸パターン13の密着性を向上させることができる。
上記実施形態において、インプリントモールド1の凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率が90%以上である場合には、当該凹凸パターン13を被覆する被覆層14が形成されていなくてもよい。被覆層14が形成されていない場合であっても、凹凸パターン13に所定のエネルギー線が照射されて、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度が上昇し、当該フォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率が90%以上となっていれば、当該凹凸パターン13がインプリント樹脂21に接触しても、インプリント樹脂21中の溶剤により浸食されるのが防止される。
上記実施形態において、インプリントモールド1の第1面10A上における凹凸パターン13の形成されている領域以外の領域に、凹凸構造が形成されていてもよい。このような凹凸構造として、例えば、被転写基材20との位置合わせに用いられるアライメントマーク等が挙げられる。このような凹凸構造を形成する場合において、インプリントモールド用基板10上の反射防止膜11は、インプリントモールド用基板10をエッチング加工するためのハードマスクとして用いられ得る。
上記実施形態において、凹凸パターン13は、少なくとも一部がフォトレジスト材料(樹脂材料)により構成されており、それ以外の他の材料により構成されるものを含んでいてもよい。例えば、インプリントモールド1は、インプリント用基板10をエッチング加工して形成された凹凸パターンと、フォトレジスト材料(樹脂材料)により構成される凹凸パターン13とを含むものであってもよい。
上記実施形態において製造されたインプリントモールド1をマスターモールドとして用い、当該マスターモールドを用いたインプリント処理によりレプリカモールドを作製してもよい。
以下、実施例、試験例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、下記の実施例等によって何ら限定されるものではない。
〔試験例1〕
シリコンウエハ(150mmφ,厚さ:0.63mm)上にポジ型フォトレジストを塗布、ポジ型フォトレジストに紫外線を照射(積算露光量:6000mJ/cm2)したサンプル1と、紫外線を照射しなかったサンプル2とを準備し、各サンプルのガラス転移温度を、示差熱重量測定装置(リガク社製,製品名:TG−DTA8120)を用いて、昇温速度10℃/minの条件にて測定した。
結果を図3に示す。
図3に示すTG曲線から明らかなように、紫外線を照射しなかったサンプル2においては、100℃近傍と270℃近傍に重量減少開始点を有することが確認された。また、150℃近傍にピークトップを有する発熱ピークが確認された。この発熱ピークは、ポジ型フォトレジストに未硬化成分が含まれることを示唆するものである。
一方、紫外線を照射したサンプル1においては、120℃近傍に重量減少開始点を有することが確認された。このことは、紫外線の照射により、100℃近傍の重量減少開始点が高温側にシフトしたことを意味する。また、270℃近傍に重量減少変曲点が確認されないことから、紫外線の照射により耐熱性が向上していると推認される。この結果から、紫外線の照射によりポジ型フォトレジストにおいて重合反応が進行し、架橋反応が進行したものと考えられる。
〔試験例2〕
上記サンプル1及びサンプル2のフォトレジスト膜上にクロム膜(厚さ:100nm)をスパッタリングにより形成し、各サンプルのクロム膜上に紫外線を照射した(積算露光量:500mJ/cm2)。そして、紫外線照射後の各サンプルのクロム膜表面を、顕微鏡を用いて観察した。
その結果、サンプル2のクロム膜には破れや、フォトレジスト膜とクロム膜との界面剥離と考えられるシワの発生が確認されたが、サンプル1のクロム膜には当該破れやシワの発生は確認された。この結果から、サンプル2においては、紫外線の照射によりフォトレジストからガスが発生し、そのガスの発生によりクロム膜に破れやシワが発生したものと推認される。
〔試験例3〕
サンプル1のポジ型フォトレジスト膜のゲル分率及びサンプル2のポジ型フォトレジスト膜のゲル分率を、以下のようにして求めた。
サンプル1及びサンプル2のフォトレジスト膜の一部を切り欠き、当該切片を23℃の試験溶剤(キシレン)に5分間浸漬させた。その後、試験溶剤をエアブローにより乾燥させ、得られた残渣の重量を測定し、試験溶剤に浸漬する前の切片の重量及び残渣の重量からゲル分率(%)を算出した。
その結果、サンプル1のゲル分率は91%であり、サンプル2のゲル分率は0%であった。この結果から、所定の紫外線(エネルギー線)が照射されたポジ型フォトレジストにおいては、ゲル分率を上昇させ得ることが確認された。
〔実施例1〕
第1面及びそれに対向する第2面を有し、第1面上に酸窒化クロムからなる反射防止膜11が形成されてなる石英基板10(152mm×152mm,厚さ:6.35mm)を準備し、当該反射防止膜11上にポジ型フォトレジスト(GRX−M220,長瀬産業社製)をスピンコートにより塗布し、フォトレジスト膜12を形成した。
当該フォトレジスト膜12に対し、レーザ露光装置を用いて露光し、アルカリ現像液にて現像して凹凸パターン13を形成した。かかる凹凸パターン13に対し、紫外線を照射し(積算露光量:6000mJ/cm2)、インプリントモールド1を作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は91%であった。
〔実施例2〕
凹凸パターン13に対する紫外線の積算露光量が10000mJ/cm2となるように紫外線を照射した以外は実施例1と同様にしてインプリントモールド1を作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は98%であった。
〔実施例3〕
凹凸パターン13に紫外線を照射した後、加熱温度100℃、加熱時間60分の条件にてインプリントモールド1に加熱処理を施した以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド1を作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は92%であった。
〔実施例4〕
加熱温度130℃にした以外は、実施例3と同様にしてインプリントモールド1を作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は94%であった。
〔実施例5〕
紫外線を照射した凹凸パターン13上にクロムからなる被覆層14をスパッタリングにより形成した以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールドを作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は98%であった。一部を切り欠いて得た切片を使用してゲル分率を求めたために、被覆層14面からの侵食は生じなかったものの、破断面の部分にてフォトレジスト材料(樹脂材料)の溶解が生じたものと考えられる。
〔実施例6〕
紫外線を照射した凹凸パターン13上にシリコン酸化膜からなる被覆層14をALDにより形成した以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールドを作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は98%であった。これは実施例5と同様の現象である。
〔実施例7〕
紫外線を照射した凹凸パターン13上にDS−PC−3B(ハーベス社製)をディップ法により塗布した後、ブタノールを使用して同じくディップ法によりリンスし、ホットプレートにて80℃、30分の加熱処理を行うことで、シラン化合物からなる被覆層14を形成した以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールドを作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は97%であった。
〔実施例8〕
凹凸パターン13に対する紫外線の積算露光量が4000mJ/cm2となるように紫外線を照射した以外は実施例5と同様にしてインプリントモールド1を作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は87%であった。
〔比較例1〕
凹凸パターン13に紫外線を照射しなかった以外は実施例1と同様にしてインプリントモールドを作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は0%であった。
〔比較例2〕
凹凸パターン13に対する紫外線の積算露光量が4000mJ/cm2となるように紫外線を照射した以外は実施例1と同様にしてインプリントモールド1を作製した。
上記インプリントモールド1における凹凸パターン13の一部を切り欠いて得た切片を用い、試験例3と同様にして当該凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を求めたところ、ゲル分率は53%であった。
〔試験例4〕
実施例1及び比較例1〜2のインプリントモールドの凹凸パターン13上に紫外線硬化性樹脂21(BCP−34,三洋化成社製)を塗布し、コロナ処理した表面を有するPETフィルムにて押圧することで、インプリントモールドとPETフィルムとの間に紫外線硬化性樹脂21を展開させ、PETフィルムを介して紫外線硬化性樹脂21に無電極ランプシステムのDバルブ(ヘレウス社製)を用いて紫外線を照射し(積算露光量:500mJ/cm2)、紫外線硬化性樹脂21を硬化させた。その後、PETフィルムを剥離した。
上記インプリント処理(紫外線硬化性樹脂21の塗布、硬化、PETフィルムの剥離の一連の処理)を5回行い、各インプリント処理後にインプリントモールドの凹凸パターン13の高さを、表面形状計測機P−15(KLA社製)を用いて測定し、積算高さ減少量を算出した。結果を図4に示す。
図4に示すように、比較例1及び比較例2(4000mJ/cm2を照射)のインプリントモールドにおいては、3回のインプリント処理にて凹凸パターンが消失してしまうか、あるいは減少が激しいことが確認された。一方、実施例1のインプリントモールドにおいては、5回のインプリント処理後であっても凹凸パターン13が残存しており、凹凸パターン13の高さがほとんど減少しないことが確認された。この結果及び試験例1〜2の結果から、フォトレジスト材料(樹脂材料)のガラス転移温度が上昇する程度のエネルギー線を凹凸パターン13に照射して、凹凸パターン13を構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)のゲル分率を90%以上に上昇させることで、耐薬品(溶剤)性及を有するとともに、高強度の樹脂材料からなる凹凸パターン13を有するインプリントモールド1を製造可能であることが確認された。
〔試験例5〕
実施例1〜5及び比較例1〜2のインプリントモールドを用いて、試験例3と同様のインプリント処理を5回行い、毎回のインプリント処理時における剥離力を測定した。また、比較例1のインプリントモールドを用い、紫外線硬化性樹脂に対し積算露光量2000mJ/cm2にて紫外線を照射した以外は、試験例4と同様のインプリント処理を5回行い、毎回のインプリント処理時における剥離力を測定した(比較例1’)。剥離力の測定は、各サンプルを固定し、PETフィルムをサンプルに対して垂直に引き上げることで、これに要する応力をデジタルフォースゲージ(DPS−50R:イマダ社製)を用いて計測し行われた。結果を図5に示す。
図5に示すように、実施例1〜5のインプリントモールドにおいては、比較例1(比較例1’)及び比較例2のインプリントモールドに比して剥離力の増大を抑制可能であることが確認された。比較例1において剥離力が増大するのは、凹凸パターンを構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)が、紫外線硬化性樹脂の溶剤により浸食され、凹凸パターンと紫外線硬化性樹脂との界面において粘着性を有する層が生成されるためであると推認される。また、比較例2において剥離力の上昇が確認されたのは、凹凸パターンを構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)の架橋反応が完全ではないことを示唆する図4と併せて考えると、比較例1と同様に架橋されていない部分が浸食され、架橋が進んだ部分ごと剥離が進んでしまったのだと考えられる。
一方、実施例1〜5のインプリントモールドにおいては、凹凸パターンを構成するフォトレジスト材料(樹脂材料)が、紫外線硬化性樹脂の溶剤により浸食され難いため、剥離力が増大するのを抑制することができたものと推認される。また、図5への掲載は割愛したが、実施例6〜8は、いずれも実施例5と同等の結果であった。
本発明は、インプリントモールドを用いてインプリント工程を実施するような微細加工技術分野において有用である。
1…インプリントモールド
10…インプリントモールド用基板
10A…第1面
10B…第2面
11…反射防止膜
12…フォトレジスト膜
13…凹凸パターン
14…被覆層
20…被転写基材
20A…第1面
20B…第2面
21…インプリント樹脂
22…転写パターン

Claims (14)

  1. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基板と、前記第1面上に形成されてなる樹脂製の凹凸パターンとを備えるインプリントモールドを製造する方法であって、
    樹脂材料により構成される凹凸パターンを前記基板の前記第1面上に形成する凹凸パターン形成工程と、
    前記凹凸パターンにエネルギー線を照射することで、前記凹凸パターンを構成する樹脂材料のガラス転移温度を上昇させるエネルギー線照射工程と
    を含むことを特徴とするインプリントモールドの製造方法。
  2. 前記凹凸パターン形成工程において、前記基板の前記第1面上に形成された樹脂膜にエネルギー線を照射することで前記凹凸パターンの潜像を形成し、当該樹脂膜に現像処理を施すことで前記凹凸パターンを形成し、
    前記エネルギー線照射工程において、前記エネルギー線を照射した後の前記凹凸パターンを構成する樹脂材料のゲル分率が90%以上となるように、前記凹凸パターンに前記エネルギー線を照射することを特徴とする請求項1に記載のインプリントモールドの製造方法。
  3. 前記エネルギー線照射工程により前記エネルギー線が照射された前記凹凸パターンを加熱する加熱工程をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のインプリントモールドの製造方法。
  4. 前記エネルギー線照射工程において、前記凹凸パターンに前記エネルギー線を照射しながら、当該凹凸パターンを加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載のインプリントモールドの製造方法。
  5. 前記凹凸パターンの加熱温度が、前記エネルギー線を照射する前の前記樹脂材料のガラス転移温度よりも高く、前記エネルギー線を照射した後の前記樹脂材料のガラス転移温度よりも低いことを特徴とする請求項3に記載のインプリントモールドの製造方法。
  6. 前記エネルギー線が照射された前記凹凸パターンを被覆する被覆層を形成する被覆層形成工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法。
  7. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基板と、前記第1面上に形成されてなる樹脂製の凹凸パターンとを備えるインプリントモールドを製造する方法であって、
    樹脂材料により構成される凹凸パターンを前記基板の前記第1面上に形成する凹凸パターン形成工程と、
    前記凹凸パターンにエネルギー線を照射するエネルギー線照射工程と、
    前記エネルギー線が照射された前記凹凸パターンを被覆する被覆層を形成する被覆層形成工程と
    を含み、
    前記エネルギー線照射工程において、前記エネルギー線が照射された後の前記凹凸パターンを構成する樹脂材料のゲル分率が50%以上になるように、前記凹凸パターンに前記エネルギー線を照射することを特徴とするインプリントモールドの製造方法。
  8. 前記被覆層が、無機物により構成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載のインプリントモールドの製造方法。
  9. 前記被覆層が、クロム系化合物により構成されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法。
  10. 前記被覆層の厚さが、10〜100nmであることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法。
  11. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、
    前記基部の前記第1面上に形成されてなる、ノボラック系樹脂により構成される凹凸パターンと
    を備え、
    前記凹凸パターンを構成する前記ノボラック系樹脂のゲル分率が、90%以上であることを特徴とするインプリントモールド。
  12. 前記凹凸パターン上に被覆層が形成されていることを特徴とする請求項11に記載のインプリントモールド。
  13. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、
    前記基部の前記第1面上に形成されてなる、ノボラック系樹脂により構成される凹凸パターンと、
    前記凹凸パターンを被覆する被覆層と
    を備え、
    前記凹凸パターンを構成する前記ノボラック系樹脂のゲル分率が、50%以上であることを特徴とするインプリントモールド。
  14. 請求項1〜10のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法により製造されたインプリントモールドを用いてインプリント処理を行うインプリント方法であって、
    第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基材の当該第1面上のインプリント樹脂に前記インプリントモールドの前記凹凸パターンを転写する工程と、
    前記凹凸パターンが転写された前記インプリント樹脂から、前記インプリントモールドを剥離する工程と
    を有することを特徴とするインプリント方法。
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