JP2017103355A - コイル部品の製造方法、コイル部品、及び電源回路ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】端子電極をめっき形成する際に、不要な部分にめっきが形成される事態を抑制する。【解決手段】コイル部品10の製造方法は、主面7aを有すると共に、コイル12と該コイル12の両端部E1、E2それぞれから主面7aまで延びて該主面7aに露出する一対の引出導体19A、19Bとを内部に有する素体7を準備する工程と、素体7の主面7a上に絶縁層30を形成する工程と、素体7の主面7a上に、該主面7aに露出した一対の引出導体19A、19Bと電気的に接続される一対の端子電極20A、20Bをめっき形成する工程とを含み、絶縁層30は、一対の端子電極20A、20Bの間の少なくとも一部に形成される。【選択図】図8

Description

本発明は、コイル部品の製造方法、コイル部品、及び電源回路ユニットに関する。
従来のコイル部品として、例えば特許文献1には、コイルと、コイルを覆う磁性複合材と、コイルの両端部を部品表面に引き出す一対の引出導体と、を備えたコイル部品であって、部品表面に、磁性複合材と引出導体とが露出したコイル部品が開示されている。
特開2015−76606号公報
ここで、コイル部品の搭載方式の一つとして、搭載面積の縮小に有利なフリップチップ方式が知られている。上記特許文献1に記載されたようなコイル部品を、フリップチップ方式で搭載する場合には、部品表面上に、引出導体に接続される端子電極が設けられる。このような端子電極をめっきにより設ける場合、部品表面に露出している磁性複合材に不要なめっきが形成される事態が生じ得る。
そこで、本発明は、端子電極をめっき形成する際に、不要なめっきが形成される事態を抑制することができるコイル部品の製造方法、コイル部品、及び電源回路ユニットを提供することを目的とする。
本発明に係るコイル部品の製造方法は、主面を有すると共に、コイルと該コイルの両端部それぞれから主面まで延びて該主面に露出する一対の引出導体とを内部に有する磁性素体を準備する工程と、磁性素体の主面上に絶縁層を形成する工程と、磁性素体の主面上に、該主面に露出した一対の引出導体と電気的に接続される一対の端子電極をめっき形成する工程とを含み、絶縁層は、一対の端子電極の間の少なくとも一部に形成される。
本発明に係るコイル部品の製造方法では、磁性素体の主面上の一対の端子電極の間の少なくとも一部に絶縁層が形成された後に、一対の端子電極がめっき形成される。一対の端子電極のめっき形成時に、絶縁層が形成された部分、すなわち、一対の端子電極の間の少なくとも一部には、めっきが形成されない。したがって、端子電極をめっき形成する際に、不要なめっきが形成される事態を抑制することができる。その結果、例えば一対の端子電極の間に端子電極同士をつなぐようなめっきが形成される事態を抑制でき、そのようなめっきにより端子電極同士が導通して短絡が生じてしまう可能性を低下させることが可能となる。
本発明に係るコイル部品の製造方法において、絶縁層は、一対の端子電極の間において、一対の端子電極が隣り合っている方向に交差する方向に延びて主面を横断してもよい。この場合、絶縁層が、一対の端子電極が隣り合っている方向に交差する方向に延びて主面を横断するため、不要なめっきが形成される事態がより抑制される。さらに、当該絶縁層によって、主面における一対の端子電極の間の短絡ルートが完全に遮られる。よって、端子電極のめっき形成によって一対の端子電極が導通して短絡が生じてしまう可能性をより確実に低下させることができる。
本発明に係るコイル部品の製造方法において、絶縁層は、主面の全領域を覆うと共に引出導体に対応する位置に孔を有し、孔を介して端子電極と引出導体とが電気的に接続されてもよい。この場合、端子電極の導通に必要な孔以外の部分は絶縁層で覆われ、不要なめっきが形成される事態がより一層抑制される。さらに、当該絶縁層によって一対の端子電極の間がより確実に絶縁されるため、端子電極のめっき形成によって端子電極同士が導通して短絡が生じてしまう可能性をより一層確実に低下させることができる。
本発明に係るコイル部品の製造方法において、絶縁層を形成する工程では、主面上に絶縁性樹脂を塗布して絶縁層を形成してもよい。この場合、絶縁性樹脂を用いて絶縁層を形成することができる。
本発明に係るコイル部品は、主面を有すると共に、コイルと該コイルの両端部それぞれから主面まで延びて該主面に露出する一対の引出導体とを内部に有する磁性素体と、磁性素体の主面上に設けられた絶縁層と、磁性素体の主面上に設けられ、該主面に露出した一対の引出導体と電気的に接続される、めっき電極である一対の端子電極と、を備え、絶縁層は、一対の端子電極の間の少なくとも一部に形成されている。
本発明に係るコイル部品では、磁性素体の主面上のめっき電極である一対の端子電極の間の少なくとも一部に絶縁層が形成されている。よって、絶縁層が形成された部分、すなわち、一対の端子電極の間の少なくとも一部には、めっきが形成されていない。したがって、不要なめっきが形成される事態を抑制することができる。その結果、例えば一対の端子電極の間に端子電極同士をつなぐようなめっきが形成される事態を抑制でき、そのようなめっきにより端子電極同士が導通して短絡が生じてしまう可能性を低下させることが可能となる。
本発明に係る電源回路ユニットは、上記のコイル部品を備えている。本発明に係る電源回路ユニットによれば、不要なめっきが形成される事態を抑制することができるコイル部品を備えているため、例えば不要なめっきにより端子電極同士が導通して短絡が生じてしまう可能性を低下させ、ひいては電源回路ユニット全体としての短絡発生の可能性を低下させることができる。
本発明によれば、端子電極をめっき形成する際に、不要なめっきが形成される事態を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る電源回路ユニットを示す斜視図である。 図1の電源回路ユニットの等価回路を示す図である。 本発明の一実施形態に係るコイル部品の斜視図である。 図3のIV-IV線に沿った断面図である。 コイル部品の分解斜視図である。 コイル部品の製造工程を説明する図である。 コイル部品の製造工程を説明する図である。 コイル部品の製造工程を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係る電源回路ユニット1の全体的な構成を説明する。本実施形態で説明する電源回路ユニットは、例えば、直流電圧の電圧変換(降圧)をおこなうスイッチング電源回路ユニット等である。図1及び図2に示されるように、電源回路ユニット1は、回路基板2と、電子部品3、4、5、6、10とを備えている。具体的には、回路基板2上に、電源IC3、ダイオード4、コンデンサ5、スイッチング素子6、及びコイル部品10が搭載された構成となっている。
図3〜図5を参照して、コイル部品10の構成について説明する。図3は、コイル部品10の斜視図である。図4は、図3のIV-IV線に沿った断面図である。図5は、コイル部品の分解斜視図である。図5の分解斜視図では、図3の磁性樹脂層18の図示を省略している。
図3に示されるように、コイル部品10は、後述するコイル12が内部に設けられた素体7(磁性素体)と、素体7の主面7a上に設けられた絶縁層30とを備えている。素体7は、直方体形状の外形を有している。直方体形状には、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。素体7は、主面7aを有しており、主面7aは長辺および短辺を有する矩形状をなしている。矩形状には、角部が丸められている矩形が含まれる。
主面7aには、絶縁層30を介して端子電極20A、20Bが設けられている。端子電極20Aは、主面7aにおける一方の短辺に沿っており、端子電極20Bは、主面7aにおける他方の短辺に沿っている。端子電極20A、20Bは、主面7aにおける長辺に沿った方向に互いに離間している。
素体7は、例えば磁性材料で構成されている。具体的には、素体7は、磁性基板11と、磁性樹脂層18とで構成されている。
磁性基板11は、例えばフェライト等の磁性材料で構成された略平板状の基板である(図5参照)。磁性基板11は、素体7の、主面7aとは反対側に位置している。
磁性樹脂層18は、磁性基板11上に形成されており、後述するコイル12(図4及び図5参照)を内部に備えている。磁性樹脂層18の磁性基板11側の面18bとは反対側の面18aは、素体7の主面7aを構成している。磁性樹脂層18は、磁性粉とバインダ樹脂との混合物であり、磁性粉の構成材料は例えば鉄、カルボニル鉄、ケイ素、クロム、ニッケル、又はホウ素等であり、バインダ樹脂の構成材料は例えばエポキシ樹脂である。磁性樹脂層18の全体の90%以上が、例えば磁性粉で構成されていてもよい。
素体7の主面7aに設けられた一対の端子電極20A、20Bはいずれも、膜状であり、平面視で略長方形形状を呈している。端子電極20A、20B各面積は、略同じである。端子電極20A、20Bは、例えばCu等の導電性材料によって構成されている。端子電極20A、20Bは、めっき形成により形成されためっき電極である。端子電極20A、20Bは、単層構造でも複数層構造でもよい。
図4及び図5に示されるように、コイル部品10の素体7は、内部に、(具体的には、磁性樹脂層18内)において、コイル12、被覆部17、引出導体19A、19Bを有する。
コイル12は、平面視において矩形状に巻回されている。コイル12は、例えばCu等の金属材料で構成されており、その軸心が主面7aに直交する方向に沿って延びている。コイル12は、二層のコイル導体層で構成されており、コイル導体層として下コイル部13及び上コイル部14を備えると共に連結部15、16を備える。下コイル部13と上コイル部14とは、主面7aに直交する方向(コイル12の軸心方向)に並んでおり、上コイル部14が下コイル部13よりも主面7a側に位置している。下コイル部13と上コイル部14とは、巻回方向が同じである。連結部15は、下コイル部13と上コイル部14との間に介在して、下コイル部13の最も内側の巻回部分と上コイル部14の最も内側の巻回部分とを連結している。連結部16は、下コイル部13から主面7a側に延び、下コイル部13と引出導体19Bとを連結している。
被覆部17は、絶縁性を有し、絶縁性樹脂で構成されている。被覆部17に用いられる絶縁性樹脂としては、例えばポリイミド、又はポリエチレンテレフタレートが挙げられる。被覆部17は、素体7内において、コイル12の下コイル部13及び上コイル部14を一体的に覆っている。被覆部17は、下コイル部13、上コイル部14、及び連結部15のそれぞれを個別に覆っている。被覆部17は、積層構造を有し、本実施形態では五層の絶縁性樹脂層17a、17b、17c、17d、17eで構成されている(図5参照)。絶縁性樹脂層17aは、下コイル部13の下側(磁性基板11側)に位置し、平面視におけるコイル12の形成領域と略同じ領域に形成されている。絶縁性樹脂層17bは、下コイル部13の同一層内の周囲及び巻回部分の間を埋めており、コイル12の内径に対応する領域は開いている。絶縁性樹脂層17bは、磁性基板11に直交する方向に沿って延びている。絶縁性樹脂層17cは、下コイル部13と上コイル部14との間に挟まれる位置にあり、コイル12の内径に対応する領域が開いている。絶縁性樹脂層17dは、上コイル部14の同一層内の周囲及び巻回部分の間を埋めており、コイル12の内径に対応する領域が開いている。絶縁性樹脂層17eは、上コイル部14の上側(主面7a側)に位置し、コイル12の内径に対応する領域が開いている。
一対の引出導体19A、19Bは、例えばCuで構成されており、コイル12の両端部E1、E2それぞれから主面7aに直交する方向に沿って延びている。
引出導体19Aは、上コイル部14の最外の巻回部分に設けられたコイル12の一方の端部E1に接続されている。引出導体19Aは、磁性樹脂層18を貫通するようにしてコイル12の端部E1から素体7の主面7aまで延びて、主面7aに露出している。引出導体19Aの露出した部分に対応する位置に、端子電極20Aが設けられている。引出導体19Aは、絶縁層30の貫通孔31a内の導体部31によって、端子電極20Aに接続されている。これにより、引出導体19A及び導体部31を介して、コイル12の端部E1と端子電極20Aとが電気的に接続されている。
引出導体19Bは、下コイル部13の最外の巻回部分に設けられたコイル12の他方の端部E2に接続されている。引出導体19Bは、磁性樹脂層18を貫通するようにしてコイル12の端部E2から素体7の主面7aまで延びて、主面7aに露出している。引出導体19Bの露出した部分に対応する位置に、端子電極20Bが設けられている。引出導体19Bは、絶縁層30の貫通孔32a内の導体部32によって、端子電極20Bに接続されている。これにより、引出導体19B及び導体部32を介して、コイル12の端部E2と端子電極20Bとが電気的に接続されている。
素体7の主面7a上に設けられた絶縁層30は、主面7a上の一対の端子電極20A、20Bの間に介在している。本実施形態では、絶縁層30は、一対の引出導体19A、19Bを露出させているように、主面7aの全領域を覆うように設けられていると共に、長辺方向(一対の端子電極20A、20Bが隣り合っている方向)に交差する方向に延びて主面7aを横断する部分を含む。絶縁層30は、引出導体19A、19Bに対応する位置に貫通孔31a、32a(孔)を有している。貫通孔31a、32a内には、Cu等の導電性材料によって構成された導体部31、32が設けられている。絶縁層30は、絶縁性材料により構成されており、例えばポリイミド、エポキシ等の絶縁性樹脂で構成されている。
次に、図6〜図8を参照して、コイル部品10の製造方法について説明する。図6〜図8は、コイル部品10の製造工程を説明する図である。
まず、図6の(a)に示されるように、磁性基板11の上に絶縁性樹脂ペーストパターンを塗布して、被覆部17の絶縁性樹脂層17aを形成する。続いて、図6の(b)に示されるように、絶縁性樹脂層17aの上に、下コイル部13をめっき形成するためのシード部22を形成する。シード部22は、所定のマスクを用いてめっきやスパッタリング等により形成することができる。続いて、図6の(c)に示されるように、被覆部17の絶縁性樹脂層17bを形成する。この絶縁性樹脂層17bは、磁性基板11の全面に絶縁性樹脂ペーストを塗布した後、シード部22に対応する部分を除去することで得ることができる。すなわち、絶縁性樹脂層17bは、シード部22を露出させる機能を有する。この絶縁性樹脂層17bは、磁性基板11上に立設された壁状の部分であり、下コイル部13形成される領域を画成する。続いて、図6の(d)に示されるように、絶縁性樹脂層17bの間においてシード部22を用いて、めっき層24を形成する。このとき、絶縁性樹脂層17bの間に画成された領域を充たすように成長するめっきが、下コイル部13となる。その結果、下コイル部13の巻回部分が隣り合う絶縁性樹脂層17bの間に位置するようになる。
続いて、図7の(a)に示されるように、絶縁性樹脂ペーストパターンを下コイル部13の上に塗布することにより、被覆部17の絶縁性樹脂層17cを形成する。その際、絶縁性樹脂層17cに、連結部15、16を形成するための開口部15’、16’を形成する。続いて、図7の(b)に示されるように、絶縁性樹脂層17cの開口部15’、16’に、連結部15、16をめっき形成する。
続いて、図7の(c)に示されるように、上述した工程と同様にして、絶縁性樹脂層17cの上に、上コイル部14および被覆部17の絶縁性樹脂層17d、17eを形成する。具体的には、図6の(b)〜(d)に示す手順と同様に、上コイル部14をめっき形成するためのシード部を形成し、上コイル部14が形成される領域を画成する絶縁性樹脂層17dを形成し、絶縁性樹脂層17dの間において上コイル部14をめっき形成する。
そして、絶縁性樹脂ペーストパターンを上コイル部14の上に塗布することにより、被覆部17の絶縁性樹脂層17eを形成する。その際、絶縁性樹脂層17eに、引出導体19A、19Bを形成するための開口部19A’、19B’を形成する。以上のように、被覆部17は、複数の絶縁性樹脂層17a〜17eを含む積層構造を有し、これらの絶縁性樹脂層17a〜17eによって、下コイル部13及び上コイル部14が取り囲まれる。
続いて、図7の(d)に示されるように、めっき層24のうち、下コイル部13及び上コイル部14を構成していない部分(下コイル部13及び上コイル部14の内径部及び外周部に対応する部分)をエッチング処理によって除去する。換言すると、図7の(c)の被覆部17に覆われていないめっき層24除去する。続いて、図8の(a)に示されるように、絶縁性樹脂層17eの開口部19A’に対応する位置に引出導体19Aを形成すると共に、開口部19B’に対応する位置に引出導体19Bを形成する。具体的には、所定のマスクを用いてめっきやスパッタリング等により、開口部19A’、19B’上に引出導体19A、19Bのためのシード部を形成し、当該シード部を用いて引出導体19A、19Bをめっき形成する。
続いて、図8の(b)に示されるように、磁性基板11の全面に磁性樹脂を塗布すると共に所定の硬化処理をおこない、磁性樹脂層18を形成する。それにより、被覆部17及び引出導体19A、19Bの周りが磁性樹脂層18で覆われる。このとき、コイル12の内径部分に磁性樹脂層18が充填される。続いて、図8の(c)に示されるように、引出導体19A、19Bが磁性樹脂層18から露出するように研磨する。
上記工程により、素体7の主面7aから引出導体19A、19Bが露出する素体7が得られ、素体7を準備する工程が終了する。
続いて、図8の(d)に示されるように、端子電極20A、20Bをめっき形成する前に、主面7a上に絶縁性樹脂ペースト等の絶縁性材料を塗布することにより、絶縁層30を形成する。絶縁層30を形成する際、主面7aの全体を覆うと共に、一対の引出導体19A、19Bに対応する位置に貫通孔31a、32aを形成し、絶縁層30から一対の引出導体19A、19Bを露出させる。具体的には、一旦、主面7aの全領域に絶縁性材料を塗布し、その後、引出導体19A、19Bに対応する箇所の絶縁層30を除去する。
そして、絶縁層30上に、所定のマスクを用いてめっきやスパッタリング等により、端子電極20A、20Bに対応する領域にシード部(図示せず)を形成する。シード部は、絶縁層30の貫通孔31a、32aから露出する引出導体19A、19B上にも形成される。続いて、当該シード部を用いて、端子電極20A、20Bを、無電解めっきにより形成する。このとき、めっきは、絶縁層30の貫通孔31a、32aを埋めるように成長して導体部31、32を形成すると共に、絶縁層30上の端子電極20A、20Bを形成する。以上によって、コイル部品10が形成される。
以上、本実施形態に係るコイル部品10の製造方法によれば、素体7の主面7a上の一対の端子電極20A、20Bの間の少なくとも一部に絶縁層30が形成された後に、一対の端子電極20A、20Bがめっき形成される。一対の端子電極20A、20Bのめっき形成時に、絶縁層30が形成された部分、すなわち、一対の端子電極20A、20Bの間の少なくとも一部には、めっきが形成されない。したがって、端子電極20A、20Bをめっき形成する際に、不要なめっきが形成される事態を抑制することができる。その結果、例えば一対の端子電極20A、20Bの間に端子電極20A、20B同士をつなぐようなめっきが形成される事態を抑制でき、そのようなめっきにより端子電極20A、20B同士が導通して短絡が生じてしまう可能性を低下させることが可能となる。
また、絶縁層30が、一対の端子電極20A、20Bが隣り合っている方向に交差する方向に延びて主面7aを横断する部分を有するため、不要なめっきが形成される事態がより抑制される。さらに、当該絶縁層30によって、主面7aにおける一対の端子電極20A、20Bの間の短絡ルートが完全に遮られる。よって、端子電極20A、20Bのめっき形成によって一対の端子電極20A、20Bが導通して短絡が生じてしまう可能性をより確実に低下させることができる。
また、端子電極20A、20Bの導通に必要な貫通孔31a、32a以外の部分は絶縁層で覆われ、不要なめっきが形成される事態がより一層抑制される。さらに、当該絶縁層30によって一対の端子電極20A、20Bの間がより確実に絶縁されるため、端子電極20A、20Bのめっき形成によって端子電極20A、20B同士が導通して短絡が生じてしまう可能性をより一層確実に低下させることができる。
また、本実施形態に係るコイル部品10の製造方法によれば、絶縁性樹脂を用いて絶縁層30を形成することができる。
上述したコイル部品10によれば、素体7の主面7a上のめっき電極である一対の端子電極20A、20Bの間の少なくとも一部に絶縁層30が形成されている。よって、絶縁層30が形成された部分、すなわち、一対の端子電極20A、20Bの間の少なくとも一部には、めっきが形成されていない。したがって、不要なめっきが形成される事態を抑制することができる。その結果、例えば一対の端子電極20A、20Bの間に端子電極20A、20B同士をつなぐようなめっきが形成される事態を抑制でき、そのようなめっきにより端子電極20A、20B同士が導通して短絡が生じてしまう可能性を低下させることが可能となる。
上述した電源回路ユニット1によれば、不要なめっきにより端子電極20A、20B同士が導通して短絡が生じてしまう可能性を低下させることができるコイル部品10を備えているため、電源回路ユニット1全体としての短絡発生の可能性を低下させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他に適用してもよい。
例えば、上述した実施形態では、絶縁層30は、素体7の主面7aの全体を覆うように設ける態様を示したが、これに限られず、主面7aにおける一対の端子電極20A、20Bの間の少なくとも一部に設けられていればよい。例えば、絶縁層30は、主面7aの長辺方向(一対の端子電極20A、20Bが隣り合っている方向)に交差する方向に延びて主面7aを横断する形状であってもよい。
上記実施形態では、端子電極20A、20Bが絶縁層30上に設けられているとしたが、これに限られない。例えば、端子電極20A、20Bの形成領域に対応する寸法形状の貫通孔を絶縁層30に設け、端子電極20A、20Bが素体7の主面7aに直接設けられていてもよい。
上記実施形態では、端子電極20A、20Bと導体部31、32とを一度に形成する態様を示したが、別々に形成してもよい。このとき、端子電極20A、20Bの構成材料と導体部31、32の構成材料とを異ならせてもよい。
コイル導体層の数等は、上記実施形態に限られない。例えば、コイル12を構成するコイル導体層の数は二つに限られず、一つ又は三つ以上であってもよい。
1…電源回路ユニット、7…素体(磁性素体)、7a…主面、10…コイル部品、12…コイル、19A、19B…引出導体、20A、20B…端子電極、30…絶縁層、31a、32a…貫通孔(孔)E1、E2…端部。

Claims (6)

  1. 主面を有すると共に、コイルと該コイルの両端部それぞれから前記主面まで延びて該主面に露出する一対の引出導体とを内部に有する磁性素体を準備する工程と、
    前記磁性素体の前記主面上に絶縁層を形成する工程と、
    前記磁性素体の前記主面上に、該主面に露出した前記一対の引出導体と電気的に接続される一対の端子電極をめっき形成する工程とを含み、
    前記絶縁層は、前記一対の端子電極の間の少なくとも一部に形成される、コイル部品の製造方法。
  2. 前記絶縁層は、前記一対の端子電極の間において、前記一対の端子電極が隣り合っている方向に交差する方向に延びて前記主面を横断する、請求項1に記載のコイル部品の製造方法。
  3. 前記絶縁層は、前記主面の全領域を覆うと共に前記引出導体に対応する位置に孔を有し、前記孔を介して前記端子電極と前記引出導体とが電気的に接続される、請求項1又は2に記載のコイル部品の製造方法。
  4. 前記絶縁層を形成する工程では、前記主面上に絶縁性樹脂を塗布して前記絶縁層を形成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコイル部品の製造方法。
  5. 主面を有すると共に、コイルと該コイルの両端部それぞれから前記主面まで延びて該主面に露出する一対の引出導体とを内部に有する磁性素体と、
    前記磁性素体の前記主面上に設けられた絶縁層と、
    前記磁性素体の前記主面上に設けられ、該主面に露出した前記一対の引出導体と電気的に接続される、めっき電極である一対の端子電極と、を備え、
    前記絶縁層は、前記一対の端子電極の間の少なくとも一部に形成されている、コイル部品。
  6. 請求項5に記載のコイル部品を備える電源回路ユニット。
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