JP2017199718A - 電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】特性の安定化が図られた電子部品およびその製造方法を提供する。【解決手段】コイル部品10は、磁性基板11と、磁性基板11の主面上に並設された絶縁性樹脂層17bの複数の壁部40と、磁性基板11の主面上において隣り合う一対の壁部40の間を埋めるように設けられた下コイル部13の巻回部分であって、磁性基板11の主面上に配されたシード部22とシード部22上にめっき成長させためっき部24とを有する下コイル部13の巻回部分とを備えている。そして、隣り合う一対の壁部40の離間距離が、シード部22の幅(すなわち、壁部40の並び方向におけるシード部22の長さ)より短く、かつ、各壁部40と磁性基板11との間にシード部22の端部が挟まれている。【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品およびその製造方法に関する。
従来から、基体上に導体パターンを電解めっきにて形成する技術が知られており、このような技術を用いた電子部品として、例えば、下記特許文献1にはコイル部品が開示されており、下記特許文献2にはバランが開示されている。
特開2013−225718号公報 特開2012−205195号公報
しかしながら、基体上に設けられた絶縁構造物の間に、導体パターンを電解めっきにて形成する場合には以下に示すような問題があった。
すなわち、基体上に導体パターンをめっき成長させる際、基体と絶縁構造物とによって画成される隅部にめっきが十分に入り込まず、該隅部に空隙が生じる事態が起こり得る。このような隅部に生じた空隙は、電子部品の特性(たとえば、コイル部品のインダクタンス)のバラツキや劣化を招く。
そこで、本発明は、特性の安定化が図られた電子部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電子部品は、基体と、基体の主面上に並設された絶縁性を有する複数の壁部と、基体の主面上において隣り合う一対の壁部の間を埋めるように設けられた導体パターンであって、基体の主面上に配されたシード部と該シード部上にめっき成長させためっき部とを有する導体パターンとを備え、隣り合う一対の壁部の離間距離が、該壁部の並び方向におけるシード部の長さより短く、かつ、壁部それぞれと基体との間にシード部の一部が挟まれている。
上記電子部品においては、導体パターンのシード部の一部が基体と壁部との間に挟まれているため、隅部を埋めるようにしてめっき部が成長する。そのため、隅部に空隙が生じる事態が回避され、電子部品の特性の安定化が図られる。
本発明の他の態様に係る電子部品は、導体パターンが、基体の主面上に設けられた平面コイルの巻回部である。電子部品がコイル部品である場合には、コイル部品のインダクタンスの安定化が図られる。
本発明の一態様に係る電子部品の製造方法は、基体の主面上に、導体パターンのシード部を設ける工程と、基体の主面上のシード部を挟む位置に、絶縁性を有する複数の壁部を並設する工程と、シード部を用いた電解めっきにより、隣り合う一対の壁部の間を埋めるように導体パターンのめっき部を成長させる工程とを備え、複数の壁部を並設する工程では、隣り合う一対の壁部の離間距離を、該壁部の並び方向におけるシード部の長さより短くして、壁部それぞれと基体との間にシード部の一部を挟む。
上記電子部品の製造方法においては、複数の壁部を並設する工程において、導体パターンのシード部の一部を基体と壁部との間に挟むことで、めっき部を成長させる工程では、基体と壁部とで画成される隅部を埋めるようにしてめっき部が成長する。そのため、隅部に空隙が生じる事態が回避され、電子部品の特性の安定化が図られる。
本発明の様々な態様によれば、電子部品の特性の安定化が図られる。
本発明の一態様に係るコイル部品の斜視図である。 図1に示したコイル部品のII−II線断面図である。 図1に示したコイル部品の分解斜視図である。 図1に示したコイル部品を作製する手順を示した図である。 基板と樹脂壁とによって画成される隅部のめっき成長前の状態を示した図である。 基板と樹脂壁とによって画成される隅部のめっき成長後の状態を示した図である。 図1に示したコイル部品を作製する手順を示した図である。 図1に示したコイル部品を作製する手順を示した図である。 従来技術に係るコイル部品の隅部の状態を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、実施形態に係る電子部品であるコイル部品10の構成について説明する。
図1、2に示されるように、コイル部品10は、コイル12が内部に設けられた素体7と、素体7の主面7a上に設けられた絶縁層30とを備えている。素体7は、直方体形状の外形を有している。直方体形状には、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。素体7は、主面7aを有しており、主面7aは長辺および短辺を有する矩形状をなしている。矩形状には、角部が丸められている矩形が含まれる。
主面7aには、絶縁層30を介して端子電極20A、20Bが設けられている。端子電極20Aは、主面7aにおける一方の短辺に沿っており、端子電極20Bは、主面7aにおける他方の短辺に沿っている。端子電極20A、20Bは、主面7aにおける長辺に沿った方向に互いに離間している。
素体7は、例えば磁性材料で構成されている。具体的には、素体7は、磁性基板11(基体)と、磁性樹脂層18とで構成されている。
磁性基板11は、例えばフェライト等の磁性材料で構成された略平板状の基板である。磁性基板11は、素体7の、主面7aとは反対側に位置している。
磁性樹脂層18は、磁性基板11上に形成されており、コイル12を内部に備えている。磁性樹脂層18の磁性基板11側の面18bとは反対側の面18aは、素体7の主面7aを構成している。磁性樹脂層18は、磁性粉とバインダ樹脂との混合物であり、磁性粉の構成材料は例えば鉄、カルボニル鉄、ケイ素、クロム、ニッケル、又はホウ素等であり、バインダ樹脂の構成材料は例えばエポキシ樹脂である。磁性樹脂層18の全体の90%以上が、磁性粉で構成されていてもよい。
素体7の主面7aに設けられた一対の端子電極20A、20Bはいずれも、膜状であり、平面視で略長方形形状を呈している。端子電極20A、20B各面積は、略同じである。端子電極20A、20Bは、例えばCu等の導電性材料によって構成されている。端子電極20A、20Bは、めっき形成により形成されためっき電極である。端子電極20A、20Bは、単層構造でも複数層構造でもよい。
図2および図3に示されるように、コイル部品10の素体7は、内部に、(具体的には、磁性樹脂層18内)において、コイル12、被覆部17、引出導体19A、19Bを有する。なお、図3の分解斜視図では、磁性樹脂層18の図示を省略している。
コイル12は、平面視において矩形状に巻回されている。コイル12は、例えばCu等の金属材料で構成されており、その軸心が主面7aに直交する方向に沿って延びている。コイル12は、二層の平面コイル導体層で構成されており、導体パターンとして下コイル部13及び上コイル部14の平面コイルを備えると共に連結部15、16を備える。下コイル部13と上コイル部14とは、主面7aに直交する方向(コイル12の磁芯方向)に並んでおり、上コイル部14が下コイル部13よりも主面7a側に位置している。下コイル部13と上コイル部14とは、巻回方向が同じである。連結部15は、下コイル部13と上コイル部14との間に介在して、下コイル部13の最も内側の巻回部分と上コイル部14の最も内側の巻回部分とを連結している。連結部16は、下コイル部13から主面7a側に延び、下コイル部13と引出導体19Bとを連結している。下コイル部13および上コイル部14はいずれも、後述するとおり、シード部22と、シード部22上にめっき成長させためっき部24とで構成されている。
被覆部17は、絶縁性を有し、絶縁性樹脂で構成されている。被覆部17に用いられる絶縁性樹脂としては、例えばポリイミド、アクリル又はエポキシが挙げられる。被覆部17は、素体7内において、コイル12の下コイル部13及び上コイル部14を一体的に覆っている。被覆部17は、下コイル部13、上コイル部14、及び連結部15のそれぞれを個別に覆っている。被覆部17は、図3に示すように、積層構造を有し、本実施形態では五層の絶縁性樹脂層17a、17b、17c、17d、17eで構成されている。
絶縁性樹脂層17aは、下コイル部13の下側(磁性基板11側)に位置し、平面視におけるコイル12の形成領域と略同じ領域に形成されている。絶縁性樹脂層17bは、下コイル部13の同一層内の周囲及び巻回部分の間を埋めており、コイル12のコアに対応する領域に開口が設けられている。絶縁性樹脂層17bは、図2に示した断面図のとおり、磁性基板11の法線方向に沿って延びる複数の壁部が磁性基板11の面方向に並んだ断面形状を呈する。絶縁性樹脂層17cは、下コイル部13と上コイル部14との間に挟まれる位置にあり、コイル12のコアに対応する領域に開口が設けられている。絶縁性樹脂層17dは、上コイル部14の同一層内の周囲及び巻回部分の間を埋めており、コイル12のコアに対応する領域に開口が設けられている。絶縁性樹脂層17dも、絶縁性樹脂層17b同様、磁性基板11の法線方向に沿って延びる複数の壁部が磁性基板11の面方向に並んだ断面形状を呈する。絶縁性樹脂層17eは、上コイル部14の上側(主面7a側)に位置し、コイル12のコアに対応する領域に開口が設けられている。
一対の引出導体19A、19Bは、例えばCuで構成されており、コイル12の両端部それぞれから主面7aに直交する方向に沿って延びている。
引出導体19Aは、上コイル部14の最も外側の巻回部分に設けられたコイル12の一方の端部に接続されている。引出導体19Aは、磁性樹脂層18を貫通するようにしてコイル12の端部から素体7の主面7aまで延びて、主面7aに露出している。引出導体19Aの露出した部分に対応する位置に、端子電極20Aが設けられている。引出導体19Aは、絶縁層30の貫通孔31a内の導体部31によって、端子電極20Aに接続されている。これにより、引出導体19A及び導体部31を介して、コイル12の端部と端子電極20Aとが電気的に接続されている。
引出導体19Bは、下コイル部13の最も外側の巻回部分に設けられたコイル12の他方の端部に接続されている。引出導体19Bは、磁性樹脂層18を貫通するようにしてコイル12の端部から素体7の主面7aまで延びて、主面7aに露出している。引出導体19Bの露出した部分に対応する位置に、端子電極20Bが設けられている。引出導体19Bは、絶縁層30の貫通孔32a内の導体部32によって、端子電極20Bに接続されている。これにより、引出導体19B及び導体部32を介して、コイル12の端部と端子電極20Bとが電気的に接続されている。
素体7の主面7a上に設けられた絶縁層30は、主面7a上の一対の端子電極20A、20Bの間に介在している。本実施形態では、絶縁層30は、一対の引出導体19A、19Bを露出させているように、主面7aの全領域を覆うように設けられていると共に、長辺方向(一対の端子電極20A、20Bが隣り合っている方向)に交差する方向に延びて主面7aを横断する部分を含む。絶縁層30は、引出導体19A、19Bに対応する位置に貫通孔31a、32aを有している。貫通孔31a、32a内には、Cu等の導電性材料によって構成された導体部31、32が設けられている。絶縁層30は、絶縁性材料により構成されており、例えばポリイミド、エポキシ等の絶縁性樹脂で構成されている。
次に、上述したコイル部品10を作製する手順について、図4〜図8を参照しつつ説明する。
まず、図4の(a)に示されるように、磁性基板11の上に絶縁性樹脂を塗布した後、フォトリソグラフィー等の手法でパターニングして、被覆部17の絶縁性樹脂層17aを形成する。続いて、図4の(b)に示されるように、絶縁性樹脂層17aの上に、下コイル部13を形成するためのシード部22をパターニング形成する。シード部22は、無電解めっきやスパッタリング、CVD等により形成した電極膜を、ドライフィルムや液体レジスト等の所定のレジストを用いて、エッチング(たとえば、ウェットエッチング、RIEやミリング等のドライエッチング)することにより得られる。上記レジストの剥離には、IPAやアセトン等の有機溶剤を用いることができる。シード部22は、コイル12の構成材料と同じ材料(本実施形態では、Cu)で構成され、Ni等で構成することもできる。また、シード部22は、構成材料が異なる層が複数積層された多層構造とすることもできる。シード部22の厚さは、一例として、100nmである。シード部22は、その幅(図4の横方向長さ)が、壁状の絶縁性樹脂層17b(壁部40)の離間距離よりも長くなるようにパターニングされる。
続いて、図4の(c)に示されるように、被覆部17の絶縁性樹脂層17bを形成する。この絶縁性樹脂層17bは、磁性基板11の全面に絶縁性樹脂を塗布した後、フォトリソグラフィー等の手法で所定領域(すなわち、壁部40として残す領域以外の領域)を選択的に除去することで得られる。絶縁性樹脂層17bは、磁性基板11上に立設された複数の壁部40を有する断面形状を呈し、隣り合う壁部40の間に下コイル部13の各巻回部分が形成されるべき空間を画成する。絶縁性樹脂層17bの壁部40は、シード部22を挟む位置に設けられる。
磁性基板11上に絶縁性樹脂層17bが形成されると、図5に示すように、磁性基板11と絶縁性樹脂層17bの壁部40とによって隅部Cが画成される。このとき、シード部22の幅が壁部40の離間距離よりも長くなるようにパターニングされているため、壁部40の離間距離はシード部22の幅より短くなっており、図5に示すように、絶縁性樹脂層17bの壁部40と磁性基板11との間にシード部22の端部22aが挟まれる。より具体的には、図4におけるシード部22の左右両方の端部22aが、絶縁性樹脂層17bの壁部40と磁性基板11との間に挟まれる。
続いて、図4の(d)に示されるように、絶縁性樹脂層17bの間においてシード部22を用いて、硫酸銅めっき浴等の電解めっきにより、下コイル部13のCuで構成されるめっき部24を形成する。めっき部24は、絶縁性樹脂層17bの壁部40の間に画成された空間を充たすように成長する。このめっき部24と、上述のシード部22とで、下コイル部13が構成される。その結果、下コイル部13の巻回部分が隣り合う絶縁性樹脂層17bの壁部40の間に位置するようになる。
このとき、シード部22の端部22aが、磁性基板11上の絶縁性樹脂層17aと絶縁性樹脂層17bの壁部40との間に挟まれているため、図6に示すように、上述した隅部Cを埋めるようにしてめっき部24が成長する。これは、隅部Cにシード部22が存在するため、めっき成長の初期段階から、隅部C近傍のめっき成長が進行するからである。その結果、隅部Cに隙間なく入り込んだめっき部24が得られる。
続いて、図7の(a)に示されるように、絶縁性樹脂を下コイル部13の上に塗布した後、フォトリソグラフィー等の手法でパターニングすることにより、被覆部17の絶縁性樹脂層17cを形成する。その際、絶縁性樹脂層17cに、連結部15、16を形成するための開口部15’、16’を形成する。続いて、図7の(b)に示されるように、絶縁性樹脂層17cの開口部15’、16’に、連結部15、16をめっき形成する。
続いて、図7の(c)に示されるように、上述した工程と同様にして、絶縁性樹脂層17cの上に、上コイル部14および被覆部17の絶縁性樹脂層17d、17eを形成する。具体的には、図4の(b)〜(d)に示す手順と同様に、上コイル部14をめっき形成するためのシード部22を形成し、上コイル部14が形成される空間を画成する絶縁性樹脂層17dを形成し、絶縁性樹脂層17dの間において上コイル部14をめっき形成する。上コイル部14のシード部22の幅は、絶縁性樹脂層17dの壁部40の離間距離よりも長くなるようにパターニングされる。
そのため、絶縁性樹脂層17c上に絶縁性樹脂層17dが形成されると、絶縁性樹脂層17cと絶縁性樹脂層17dの壁部40とによって、図5に示した隅部Cと同様の隅部が画成され、かつ、壁部40の離間距離より広い幅のシード部の端部が、絶縁性樹脂層17cと絶縁性樹脂層17dの壁部40との間に挟まれる。したがって、絶縁性樹脂層17dの間においてシード部を用いて、電解めっきによりめっき成長をおこなうと、上述した下コイル部13のめっき部24同様、上コイル部14のめっき部24も、絶縁性樹脂層17cと絶縁性樹脂層17dの壁部40とで画成された隅部に隙間なく入り込む。
そして、絶縁性樹脂を上コイル部14の上に塗布した後、フォトリソグラフィー等の手法でパターニングすることにより、被覆部17の絶縁性樹脂層17eを形成する。その際、絶縁性樹脂層17eに、引出導体19A、19Bを形成するための開口部19A’、19B’を形成する。以上のように、被覆部17は、複数の絶縁性樹脂層17a〜17eを含む積層構造を有し、これらの絶縁性樹脂層17a〜17eによって、下コイル部13及び上コイル部14が取り囲まれる。
続いて、図7の(d)に示されるように、めっき部24のうち、下コイル部13及び上コイル部14を構成していない部分(下コイル部13及び上コイル部14のコア及び外周部に対応する部分)をエッチング処理によって除去する。換言すると、図7の(c)の被覆部17に覆われていないめっき部24を除去する。続いて、図8の(a)に示されるように、絶縁性樹脂層17eの開口部19A’に対応する位置に引出導体19Aを形成すると共に、開口部19B’に対応する位置に引出導体19Bを形成する。具体的には、所定のマスクを用いてめっきやスパッタリング等により、開口部19A’、19B’上に引出導体19A、19Bのためのシード部を形成し、当該シード部を用いて引出導体19A、19Bをめっき形成する。
続いて、図8の(b)に示されるように、磁性基板11の全面に磁性樹脂を塗布すると共に所定の硬化処理をおこない、磁性樹脂層18を形成する。それにより、被覆部17及び引出導体19A、19Bの周りが磁性樹脂層18で覆われる。このとき、コイル12のコア部分に磁性樹脂層18が充填される。続いて、図8の(c)に示されるように、引出導体19A、19Bが磁性樹脂層18から露出するように研磨する。
上記工程により、素体7の主面7aから引出導体19A、19Bが露出する素体7が得られ、素体7を準備する工程が終了する。
続いて、図8の(d)に示されるように、端子電極20A、20Bをめっき形成する前に、主面7a上に絶縁性樹脂等を塗布した後、フォトリソグラフィー等の手法でパターニングすることにより、絶縁層30を形成する。絶縁層30を形成する際、主面7aの全体を覆うと共に、一対の引出導体19A、19Bに対応する位置に貫通孔31a、32aを形成し、絶縁層30から一対の引出導体19A、19Bを露出させる。具体的には、一旦、主面7aの全領域に絶縁性材料を塗布し、その後、引出導体19A、19Bに対応する箇所の絶縁層30を除去する。
そして、絶縁層30上に、所定のマスクを用いてめっきやスパッタリング等により、端子電極20A、20Bに対応する領域にシード部(図示せず)を形成する。シード部は、絶縁層30の貫通孔31a、32aから露出する引出導体19A、19B上にも形成される。続いて、当該シード部を用いて、端子電極20A、20Bを、無電解めっきにより形成する。このとき、めっきは、絶縁層30の貫通孔31a、32aを埋めるように成長して導体部31、32を形成すると共に、絶縁層30上の端子電極20A、20Bを形成する。以上によって、コイル部品10が形成される。
以上において説明したとおり、コイル部品10は、磁性基板11と、絶縁性樹脂層17aを介して磁性基板11の主面上に並設された絶縁性樹脂層17bの複数の壁部40と、磁性基板11の主面上において隣り合う一対の壁部40の間を埋めるように設けられた下コイル部13の巻回部分であって、磁性基板11の主面上に絶縁性樹脂層17aを介して配されたシード部22とシード部22上にめっき成長させためっき部24とを有する下コイル部13の巻回部分とを備えている。
そして、隣り合う一対の壁部40の離間距離が、シード部22の幅(すなわち、壁部40の並び方向におけるシード部22の長さ)より短く、かつ、各壁部40と磁性基板11との間にシード部22の端部が挟まれている。
このようなコイル部品10においては、図6に示したように、下コイル部13の巻回部分のシード部22の端部が磁性基板11と絶縁性樹脂層17bの壁部40との間に挟まれているため、磁性基板11と絶縁性樹脂層17bの壁部40とで画成される隅部Cを埋めるようにしてめっき部24が成長する。
ここで、図9に、従来技術に係るコイル部品の隅部Cの状態を示す。図9において、符号22Aは、従来技術に係るシード部を示し、符号24Aは、従来技術に係るめっき部を示している。図9に示すように、従来技術においては、シード部22Aの幅が短いため、壁部40に達しておらず、壁部40と磁性基板11上の絶縁性樹脂層17aとの間にシード部22Aの端部が入り込んでいない。そのため、磁性基板11と絶縁性樹脂層17bの壁部40とで画成される隅部Cにめっき部24Aが入り込みにくく、隅部Cにおいて空隙Gが生じる事態が起こり得る。このような空隙Gは、コイル巻回部の体積減少を招き、コイル特性(たとえば、インダクタンス)を低下させるため、コイル特性のバラツキや劣化を招くことなる。
一方、上述したコイル部品10およびその製造方法によれば、磁性基板11上の絶縁性樹脂層17aと絶縁性樹脂層17bの壁部40とで画成される隅部Cに空隙Gが生じる事態が回避されて、コイル特性の安定化が図られる。加えて、コイル部品10においては、上記空隙Gにより、信号ロスが生じやすくなる。これは、場所によって上記空隙Gの大きさが異なり、コイル12の断面形状(断面積)に差異が生じることによる。このような信号ロスは、高周波数領域において用いられるコイル部品10において顕著である。さらに、大きさの異なる空隙Gが生じる事態を回避することで、断面形状(断面積)が均一なコイル12が得られるため、直流および低周波領域においても信号ロスを抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他に適用してもよい。
例えば、上述した実施形態では、電子部品として、コイル部品を例に説明したが、バラン等の電子部品であってもよい。また、上述した実施形態では、2層のコイル部を含むコイル部品について説明したが、1層のコイル部を含むコイル部品や、3層以上のコイル部を含むコイル部品であってもよい。さらに、上述した実施形態では、磁性基板11上に、絶縁性樹脂層17aを設ける態様を示したが、絶縁性樹脂層17aは、適宜省略することができる。
10…コイル部品、11…磁性基板、12…コイル、13…下コイル部、22、22A…シード部、24、24A…めっき部、40…壁部。

Claims (3)

  1. 基体と、
    前記基体の主面上に並設された絶縁性を有する複数の壁部と、
    前記基体の主面上において隣り合う一対の前記壁部の間を埋めるように設けられた導体パターンであって、前記基体の主面上に配されたシード部と該シード部上にめっき成長させためっき部とを有する導体パターンと
    を備え、
    前記隣り合う一対の壁部の離間距離が、該壁部の並び方向における前記シード部の長さより短く、かつ、前記壁部それぞれと前記基体との間に前記シード部の一部が挟まれている、電子部品。
  2. 前記導体パターンが、前記基体の主面上に設けられた平面コイルの巻回部である、請求項1に記載の電子部品。
  3. 基体の主面上に、導体パターンのシード部を設ける工程と、
    前記基体の主面上の前記シード部を挟む位置に、絶縁性を有する複数の壁部を並設する工程と、
    前記シード部を用いた電解めっきにより、隣り合う一対の前記壁部の間を埋めるように導体パターンのめっき部を成長させる工程と
    を備え、
    前記複数の壁部を並設する工程では、前記隣り合う一対の壁部の離間距離を、該壁部の並び方向における前記シード部の長さより短くして、前記壁部それぞれと前記基体との間に前記シード部の一部を挟む、電子部品の製造方法。
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