JP2017101992A - 災害状況監視・警報・避難誘導システム - Google Patents

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達也 河村
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修平 藤田
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Abstract

【課題】災害時の現場を監視し、警報を発し、避難誘導を行うシステム【解決手段】災害時の観測対象に対し、2次元ドットパターン光を照射し、観測対象から反射される光を時系列的に撮像し、その電気信号から観測対象の3次元形状を演算し、演算結果から得られた観測対象の3次元形状の時系列から、以後発生する観測対象の変位を予測し、変位の時系列から危険度を数値化し、危険度を警報として出力する。【選択図】図21

Description

本発明は、災害時の現場を監視し、警報を発し、避難誘導を行うシステムに関する。
現在、多発する自然災害に対処するために、予め災害の発生が予見される場所の状況を監視し、または災害が発生した時には2次災害を防止するためにその場所の状況を監視し、危険な状況になれば、直ちに警告を発するとともに危険な状況を伝えて、避難等の処置を行うことが求められている。
災害現場において状況監視のために土砂などの動きを計測する方法として、伸縮計やプリズムを災害現場で崖や道路に設置し、伸縮計の伸縮やプリズムからの反射光の時間的な変化から地面の変化を測定するシステムが知られている。たとえば、特許文献1(日本国特開2003−315114号公報)は、土砂災害危険個所の地面に設置されたプリズムの反射光の時間的な変化から地面の変化を測定するための土砂災害監視システムを開示している。しかし、このようなシステムにおいては、予め伸縮計やプリズムを設置する場所が限定される上に、その設置のために災害現場に踏み入る必要があり、さらに、一度崩落した現場では2次災害を防止するために設置のために近づくことすら出来なくなる。また、予め災害の発生が予測できなかった場所では測定ができない。
災害が発生した現場では、土石流に巻き込まれた人や重機を用いて復旧作業を行う作業員などがいる。また、避難のために災害現場の近くを通行する避難者も存在する。彼らに2次災害が発生する危険性を伝えるためには、現状では監視人が目視で現場の状況を見て異常な動きがあれば拡声器で警告を発生している。従って、土砂の僅かな動きや予兆を見逃す恐れがあり、また監視人が目の届かない場所での動きは知ることができない。
さらに、監視員が異常を検知して避難を呼びかけようとしても、現場全体の危険状態を把握できないと、避難の緊急性や避難の経路を的確に判断できないことが起こる。作業者も警告を聞いただけでは、どこに逃げてよいのか分からず、作業開始時に予め避難方向を決めていても、危険状況によってはその方向が最悪になる場合もある。近くを通過する避難者は、危険状況が分からず作業員よりももっと悪い状態に陥ることになる。このため現場に容易に設置できる可搬型で、かつ高性能の災害状況監視・警報・避難誘導システムの開発が望まれる。
また災害現場の状況を伝えるために、消防庁などの各機関は独自の通信手段を持っている。これらの通信手段は、災害時に一般の通信手段が輻輳して使えなくなることを考慮して、特定の通信帯域を使っているが、その帯域は狭く、瞬時に送れる情報量は極めて少ない。このため災害時に設置される災害管理センタに通信する手段も少ない情報量となるため、刻々と変化する災害現場の情報を的確に伝達できる手段の確立が望まれる。
特開2003−315114号公報
任意の災害発生現場に持ち運び、広範囲の災害現場の3次元形状を同時に測定して、時系列的なデータとして記録し、このデータを基に危険状態を検知して警報を出すとともに、災害管理センタに狭い通信帯域を使って危険状態を通信する。さらに通信された情報を基に避難経路を提示する。このようなシステムは、これまで存在しなかった。
このような状況下、本発明者らは、災害が発生する危険がある区域、又はそのような災害が既に発生している区域に携行して設置し、種々の対象物(崖、斜面上の土砂、陥没道路、倒壊家屋、瓦礫、流木など)の形状(隆起や陥没の度合いなど)の変化を、広範囲に測定して、危険状態を検知して、警告を発するとともに狭い通信帯域で災害センタに瞬時送信し広域避難方策を策定できるシステムを開発するために、鋭意検討を重ねた。その結果、本発明者らは、そのようなシステムは、(1)災害現場に持ち運んで設置し、災害現場の任意の範囲を3次元計測できる装置、(2)測定範囲内の対象物の動きを示す時系列のデータから危険状態を表す指標にまとめる装置、(3)危険状態を表す指標を基に警報を発し避難方向を提示する装置、(4)危険状態を表す指標を伝達する装置、(5)危険状態を表す指標を基に避難経路を示す装置、を包含するシステムによって実現されることを知見した。上記の知見に基づいて、本発明は完成された。
本発明の災害状況監視・警告・避難誘導システムを用いると、土砂崩れ、洪水などの災害が発生する危険がある任意の区域、又はそのような災害が既に発生している任意の区域に3次元測定機を携行して設置し、種々の対象物(崖、斜面上の土砂、陥没道路、倒壊家屋、瓦礫、流木など)の形状(隆起や陥没の度合いなど)の変化を広い範囲で一度に測定できる。さらに、時系列的に測定データを記憶し、これらの大量のデータを基に災害の危険状態を表す有益な指標としてまとめることができる。これにより、危険な状態の情報を伝えやすくなり、危険状態の判断をし易くなる。すなわち、大量の情報量が圧縮されているので、災害無線のような狭い通信路でも危険状態を表す情報を瞬時に伝えることができる。例えば、災害現場での作業員や近くを通過する避難者に向けて瞬時に危険状態を警告し、避難する方向を的確に指示できる。また、複数の監視箇所からの危険状態を表す情報を同時に災害センタに集めることができるため、広い範囲の災害状況をリアルタイムに俯瞰することができ、適切な避難誘導を行うことができる。さらに、災害センタからその避難誘導情報を一斉に各監視箇所に置かれた計測装置に送っておくことにより、避難者の携帯端末が災害センタと交信できないときにも計測装置と近接場通信を行うことにより避難経路を知ることができる。
実施の形態1に係る災害状況監視・警報・避難誘導システムの概念図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムのブロック図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムの一部のブロック図である。 測定対象の変位を測定する原理を表わす概念図である。 測定対象と測定機器の位置関係を表わす概念図である。 崖崩れ現場における土石の動きを表わす模式図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムの動作を示すフローチャートである。 崖崩れ現場における変位を示すグラフである。 実施の形態2に係る災害状況監視・警報・避難誘導システムの概念図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムの動作を示すフローチャートである。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムが投影するパターンの一例を示す概念図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムの一部の構成を示す断面図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムの一部の構成を示す平面図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムの一部の時系列動作を示す概念図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムの一部の時系列動作を示す概念図である。 東京都の防災マップの一部を引用した平面図である。 実施の形態3に係る災害状況監視・警報・避難誘導システムの一部の構成を示すブロック図である。 同災害状況監視・警報・避難誘導システムの概念図である。 倒壊警戒建造物における変位を示すグラフである。 同倒壊警戒建造物変位の導関数のグラフである。 同倒壊警戒建造物の揺れに関するグラフである。 避難誘導の一例を示す概念図である。
本発明による災害状況監視・警報・避難誘導システムは、災害時の観測対象に対し、2次元ドットパターン光を照射するための照射光学系と、その2次元ドットパターン光が観測対象から反射される光を時系列的に撮像し、得られた2次元画像情報を電気信号として出力するカメラと、得られた電気信号から、反射光以外の電気信号を除去し、その電気信号を時系列的に記憶する手段とからなる3次元計測装置と、3次元計測装置が取得した2次元画像情報を基に、観測対象の3次元形状を演算し、その演算結果を演算装置記憶する演算装置とで構成される。この演算装置は、演算結果から得られた観測対象の3次元形状の時系列から、以後発生する観測対象の変位を予測し、変位の時系列から危険度を数値化し、危険度を警報として出力する演算機能を有する。
以下、本発明について添付の図面に参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態に係る災害状況監視・警報・避難誘導システムを表わす概念図である。図に示すような災害現場で、土石流(観測対象10)が流れ出し、家屋を押し流し、道路を塞ぐような災害が発生したしたとき、消防団や救急援助隊が駆けつけ、家屋に取り残された人の救出や、道路の復旧活動を行う。また、避難する人235が通りかることも、災害の救援のために車236で駆けつける作業員もいる。このとき再び土石が動き始める、または新たな土石流が流れてきて救助活動中の作業員111が被害にあう、いわゆる2次災害が心配される。そのために、救出や復旧活動の遅れ、人命の損失、避難路が確保できず集落が孤立するなどの事態が発生する。
本発明は、任意の災害現場に携行して設置でき、現場の危険状況を監視しながら、危険が及ぶ状況になったら作業監督110や作業員111に警告を発し、適切な避難経路を指示するシステムを提供する。
まず、災害現場に3次元計測装置101を携行して、災害現場の3次元形状を広範囲に計測できる位置に設置する。3次元計測装置101は観測対象10の3次元形状を計測するために、3次元計測装置に内蔵される照射光学系から2次元ドットパターン光303を観測対象10に照射する。2次元ドットパターン光303が照射されている範囲をドットパターン光照射領域152として示す。この2次元ドットパターン光303は観測対象10の形状に沿って照射され、その観測対象10からの反射光を、3次元計測装置101中に備えられた高速ゲート動作が可能なカメラ204(図1で非表示)を用いて時系列的に撮像し、2次元画像情報として取得する。その撮像領域は、計測領域150として表示した。計測領域150は、ドットパターン光照射領域152と一致するよう調整する。
時系列的に撮像して得られた、2次元画像情報は、カメラ204から電気信号として出力され、危険度演算装置102に送られ、観測対象10がどの程度危険かを危険度として算出する。その危険度に応じて危険度演算装置102は、送受信機212を介して作業監督110が携行する端末155に警告を送り、また災害現場の手前の道路に「危険進入禁止」などの照射メッセージ230を投影するメッセージプロジェクタ103に無線で警告を送り、メッセージを照射させる。
図2は、3次元計測装置101のブロック図であるが、同時に危険度演算装置102等を含む災害状況監視・警報・避難誘導システム全体の構成も示している。3次元計測装置101は、2次元ドットパターンの投影装置(照射ユニット200)と、そのドットの位置を撮像する撮像装置(カメラ204)、及びそれらを制御するためのPC444、及び携行性を確保するためのバッテリーパック446から構成される。
照射ユニット200は、観測対象10に、光のスポットを任意の2次元格子(2次元ドットパターン光303)として照射する照射光学系211、照射光学系211内の半導体レーザ(非表示)を冷却するペルチエ素子(非表示)を駆動するためのペルチエドライバ430および、そのドライバの電源電圧を得るためのDC/DCコンバータ431、照射光学系211の半導体レーザをパルス駆動するためのLDドライバ440およびそのドライバを制御するためのマイコン442で構成される。
このマイコン442は、観測対象10に照射された2次元ドットパターン光303を撮像するためのカメラ204に対しカメラトリガ信号を送り、撮像するタイミングの制御も行う。カメラ204は、高速ゲート動作が可能で、あらかじめ定められた時間窓の間だけ光信号を取得し低雑音でドットパターンの位置座標を読み取ることができる。図3は、図2のブロック図の一部分を、ドットパターンの位置座標の読み取り過程に関してより詳細に記述したブロック図である。
図3でPC444は、記憶部1(551)と、記憶部2(552)と除去演算部533とを有し、これらにより、撮像データの電気信号から反射光以外の電気信号を除去するよう構成されている。
カメラ204は、照射した2次元ドットパターン光303による反射光を撮像し、カメラ204内部のCCD550は、2次元画像情報CmnをPC444内の記憶部1(551)に電気信号554として出力し、記憶部1(551)はその電気信号554をAmnとして記憶する。
続いてカメラ204は、2次元ドットパターン光303照射を行わない状態で撮像し、カメラ204内部のCCD550は、2次元画像情報CmnをPC444内の記憶部2(552)に電気信号556として出力し、記憶部2(552)はその電気信号555をBmnとして記憶する。
電気信号554(Amn)と電気信号555(Bmn)は、PC444内の除去演算部553に送られ、電気信号554(Amn)から反射光以外の電気信号555(Bmn)が除去された電気信号(Dmn)が得られる。これにより信号対雑音比(S/N)をあげ、ドットの2次元位置情報をより正確に確定出来る。
3次元計測装置101は、S/Nの高い電気信号から各ドットの2次元位置情報を確定し、時系列的な位置情報として記憶装置に記憶する。
読み取ったドットパターン中の各ドットの2次元位置情報は、危険度演算装置102に送られ、演算装置は2次元位置情報を基に、観測対象10の3次元形状を演算し、演算結果を記憶する。演算結果から得られた観測対象の3次元形状の時系列情報から、崖崩れなどを起こす予兆としてどれだけ変位しているかをリアルタイムで演算し、以後発生する観測対象の変位を予測し、その変位の時系列から、観測対象の危険度を数値化する。
危険度が設定値を超えた場合は、危険度を警報として出力し、送受信機212で危険度を送信し、メッセージプロジェクタ103で危険進入禁止などの照射メッセージ230(図1)を道路に投影する。送受信機212で送られる警報は、現場の作業監督110が携帯している端末155で受け取ることができる。
以下で本実施の形態の3次元計測装置101を用いて、観測対象10の変位を測定する原理について図4Aを用いて説明する。図では観測対象10の表面のみを記載し、表面10aとしている。観測対象10が、前方にhだけ変位した場合については、観測対象10の表面を表面10bとして表わしている。
カメラ204は、表面10aの法線(正面)方向から撮像するよう設置する。照射ユニット200は、カメラ204の横方向にWだけ離れた位置に設置し、表面10aの法線方向から角度θだけ斜めの方向にセットする。現場の状況からカメラ204の撮影方向が、図4Bに示すように、観測対象10に対して斜め方向に設置せざるを得ない場合でも、照射光学系(照射ユニット200)が照射する2次元ドットパターン光303の照射方向が、観測対象10の正面方向となす角度を角度1とし、カメラ204の撮像方向がなす角度を角度2としたときに、角度1は角度2よりも大であるように設置する。
図4Aにおいて、照射ユニット200を用いて、表面10aに、ドットパターンを角度θで、斜め方向から照射する。図では2次元ドットパターン光303中の1個のドットのみを表記する。表面10aには、1個のドットがドットd1として投影される。このドットd1の位置座標を、カメラ204を用いて読み取る。
ついで観測対象10が前方にhだけ変位し、表面10bまで移動したとする。このとき表面10bに投影されるドットは、ドットd2の位置に移動する。この横方向のドットの移動距離dは、d=d2―d1として求めることができる。比例関係から
d/h=W/L=tan(θ)となるから、表面10aが表面10bまで移動した場合の変位量を求めることができる。
このようなドットパターンの変位量を実際の観測対象10で測定し、観測対象10の位置、照射ユニット200の位置、およびカメラ204の位置を危険度演算装置102にインプットし、崖崩れの起きた観測対象10の変位量を絶対値として求めることができる。
図1で示したように、カメラ204の撮像範囲は計測領域150として示してあり、この領域はドットパターン光照射領域152と整合させておく。この計測領域150は、災害現場の広い範囲について3次元形状を同時に測定できるように設定する。広い範囲を測定する理由について図5を用いて説明する。図は大雨によって崖崩れした現場(崖崩れ警戒領域15)をモデル化したもので、図5(a)は崩落現場を上から見た平面図、図4(b)は崩落の縦方向の断面図、図5(c)は崩落の中央部の横断面図である。図中で区分領域15a、区分領域15b、区分領域15c、区分領域15d、区分領域15fは崩落個所内での位置を指し、その位置によって圧力の掛かり方が異なり、それぞれの区分領域の動きの方向も異なっている。
降り続ける雨を吸いながら崩落した後部(区分領域15a)は、ゆっくり先端部(区分領域15d、区分領域15f)に向かって動いていく。区分領域15dは当初その圧力に押されながらも下方への動きを示さないが、ゆっくり膨らんでいき、後部からの圧力に耐えきらなくなると一挙に動き出し、大規模な崩落となることで2次災害を引き起こす。従って、この場合の危険性を知るために、後部の動きと先端部分の膨らみについて、全体の広い範囲を観測し、総合的に危険度を判定する。
この例で述べたように、区分領域15dが動いていなくても、後部からの圧力に耐えきらなくなる直前であった場合に、作業員が重機で先端部(区分領域15d、区分領域15f)の土砂を取り除き始めると、圧力に耐えきれず土砂が一気に流れ出し、2次災害を引き起こす可能性がある。ここで動きと言っているのは、3次元形状の特定の点の時系列的な変位と、それから演算して求める速度、加速度の変化を総称している。また3次元データを時系列的に集めたものを4次元情報と呼ぶことにする。
ドットパターン光照射領域152をカメラ204で撮像する際に、観測対象10が静止していれば表面の各ドットの位置は変化しない。しかしながら観測対象10が動いたり、上部の土石の圧力で膨らんだりすれば、表面のドットの位置もそれにつれて変化する。この位置の変化を時系列的に取得し、後述する所定のアルゴリズムで演算処理を行い、対象となる崩落部の危険度を予測することができる。
ここで、危険度というのは危険な状態を定量的に表現したものであり、土砂が流れだす、又はビルが倒壊するという最悪の状態を1として危険な状態の程度を数値として表わす。危険な状態の表現には、今現在の状態だけではなく、ある時間経過後の状態を予想したものも含まれる。今は動かなくても20分後に突如として崩壊することもあり得るからである。予測を行うためには前記4次元情報と3次元形状の時間的な変化を推定するモデルと気象若しくは地質の基礎データなどが必要となる。以下でこの危険度を算出するアルゴリズムについて説明を行う。
図6は本実施の形態に基づく、災害状況監視・警報・避難誘導システムの動作についてのフローチャートである。危険状態を演算する装置では、図6に示すフローで危険度を演算する。ステップS1で災害状況監視・警報・避難誘導システムの動作を開始する。ステップS2において、3次元計測装置101の4次元データのメモリからデータを読取るとともに、気象や地質の基礎データも読み取る。気象や地質の基礎データは予め現場に駆け付ける前に危険度演算装置102の中のメモリに入れておいたものを読み出し、後述する災害無線で変化する気象情報を受信し、後述する演算に反映させていく。
次に、ステップS3において、災害対象の指定を行う。このステップはステップS10として流れを説明している。災害が崖崩れなのか、地震なのかを選択する。さらにステップS11において、3次元計測装置101に搭載されたカメラ204から取り込んだ現場の映像を基に画面に計測する輪郭を表示し、ステップS12において、その形状を手動で修正し、3次元的な形状として3次元計測装置101に認識させる。これらのデータに基づいて、ステップS13において危険度を演算する災害対象の規模と特性(土石流なのか、土石の堆積だけなのか、家屋が含まれているのか等、後述のモデル演算に使用する特性)を手動で入力する。
ステップS14で、ステップS4に進み外部データの読み取りを行う。詳細なフロー7はステップS15のフローに示す。ステップS16では、現場における外部データの読み取りとして、最新情報の気象データと、降水量や風速等を読み込む。ステップS17の地質データの読み取りは、現場に来る前に前もって読み込んでおいたものの中で、最も現場の状況に合ったものを選択する。ステップS18からステップS5の危険度の演算に移る。
ステップS19に危険度の演算のフローを示す。危険度の演算過程において、まずステップS20で、災害の観測対象により危険度を判定する基準を選択するために、災害対象の演算モデルを選択する。モデルの選択は、ステップS24の流れで行う。ステップS25において、土木関係の各研究機関が作成した土石流に関する災害予測モデルを選択し、さらにステップS26で、災害現場に適するモデルを選択し、危険度演算装置102に設定する。ステップS27からステップS21の災害対象物の動きの予測に移る。
観測対象10の動きの予測は、3次元形状の時間的な変化を推定する災害対象の演算モデルに、すでに取り込んである気象及び地質の基礎データを適用する。
そしてそのモデルに現場で取得するデータが入力される。現場では、観測対象10に照射する2次元ドットパターン光303は、観測対象10の全体に照射され、すべての2次元ドットパターン303の位置情報が時系列的に取り込まれる。危険度演算装置102では、刻々と観測される変位情報を入力して演算を行う。危険度の演算は、観測対象10の全体及び、前記観測対象10の部分についてそれぞれ演算を行う。この変位情報は、短い間隔で連続的に計測することにより、観測部分の位置(座標)、速度、及び加速度として出力され、この演算結果に基づき、観測対象10の部分的な動きの予測と、それらを統合した全体的な動きの予測が同時に得られる。このようにして測定された観測対象10の3次元形状の時系列的変化から、危険度を判定する基準と比較し危険度を算出する。
ここで災害対象の部分的及び全体の動きの予測をし、危険度を判定する方法について説明を行う。図7は、図5で示した降水による崖崩れ警戒領域における観測対象10の表面175に対して照射された2次元ドットパターン光303の各ドットの位置を時系列的に測定したデータを基に、変位の情報をモデル化してプロットしたものである。
図で点線の矢印176は、崖崩れの下部の位置を示し、点線の矢印178は崖崩れの最上部の位置を示す。グラフの横軸は崖崩れの水平方向の位置を表し、矢印176と矢印178の先が指し示す位置は、崖における下部の位置と上部の位置に対応している。
ある時刻tに表面175に照射された2次元ドットパターン光303の各ドットの位置を基準値とし、それ以降の時刻tやtで測定された各ドットの位置の基準値からのずれ(変化量)をグラフの縦軸とし、このずれを崖崩れの水平方向の位置の関数として表している。グラフでは、時刻tに測定され、ずれの値が基準値であるためゼロである白丸170と、時刻tにおけるドットの位置と時刻tにおけるドットの位置の差分値(ずれ)を表すハッチを施した丸171と、時刻tにおけるドットの位置と時刻tにおけるドットの位置の差分値を表す黒丸172がプロットされている。
すなわち崖の表面175は、時刻tから時刻tまでの間に、白丸170の位置からハッチを施した丸171まで動いている。同様に崖の表面175は、時刻tから時刻tまでの間に、白丸170の位置から黒丸172まで動いている。時刻tにおけるドットの変位はわずかであり、危険度は低いと判定できる。それに対して黒丸172のプロットは、崖の水平方向の後方部(上部)でマイナスとなり凹みを示し、崖の水平方向の手前(下部)でずれ(変形)が増加しプラスの値を示している。この関連した動きから危険度が演算される。現時点で静止して見える崖崩れ現場が、実際には上部から下部へと土石が押され、下部が膨らみ、崩落直前であることを示している。
図6のS20で選択したモデルから、この状況は崖崩れの確率が90%以上であると出力され、危険度が最高レベルの1であると判定される。
この様に時系列的に、土石流の先端部分の膨らみの成長や、中部や上部の土砂の凹みや傾きを同時に観測し、それらの部分の動きから全体として2次崩壊が起こる時刻を予測できる。この予測により、今現在が崩壊に至るどの状態(時間的な余裕など)にあるかを知ることができ、ステップS6でそれらを何段階かに分け危険度の警告は、数値化した危険度として危険度演算装置102に接続された送受信機から無線で送られる。
危険度演算装置102は、ステップS7の警告発生として、全体の危険度の段階に応じて作業員111や作業監督110に警告を発する。危険度の警告は送受信機212を介して作業員111や作業監督110に予め配られた端末155に送られる。またブザー又は発光により危険であることを知らせる。危険度演算装置102による指示で、回転警告灯による光やサイレンによる音を発生させて行う警告も有効である。Wi−Fiによる無線であれば、送信する情報量を多くすることが出来る。また、危険度演算装置102は、警報画像を道路等に投影するメッセージプロジェクタ103にも警報を発信し、現場を通りかかる車両にその先が危険だという情報を与える。
この警報は危険度の演算結果より、退避時間を考慮して20分前に警告を出すことも、救助活動の緊急度に対応して崩落が近い危険度2の時に警告を出すこともできる。避難に時間的に余裕が無い時は警告だけでなく、避難の方向を指示する必要がある。この場合には、土石流の各部分の危険度から土石流のどこが、より危険かを知ることができるので、危険度演算装置102は、一番危険度の低い方向を現場の作業監督110が持っている端末155に、災害現場に向かってどちらが安全かを表示または音声で伝える。作業員111に方向を指示する端末155を予め与えておいてもよい。
次いで及びステップS8の危険度通信について説明する。危険度を求めるためには、大量の4次元情報が必要となるが、これを無線などの通信により遠隔にある災害管理センタの演算装置に伝送し処理させることは、伝送に時間を要し災害現場の状況変化に対応できない。従って、3次元計測装置101に近接して危険度演算装置102を設けて高速データ転送を行う。災害管理センタなどの遠隔地に送るときは、危険度という少ない情報量に集約して送信する。これにより膨大な生データを送ることによる災害時の無線の輻輳を避けることができる。
また、危険度という情報は、計測装置に近い災害現場の作業員111に伝えるときにも有効である。どこがどれだけ動いているという情報を貰うより、危険度がどの程度あるかを教えてもらえれば安心して作業に専念できる。作業員111の持っている端末155は災害用の無線であり、混信を避けるために通信路を選択する方式である。このため通信帯域が狭くなり、瞬時に多くの情報を伝えることができない。警告と方向程度の少ない情報量であれば災害用の無線でも確実に伝えることができる。
[実施の形態2]
本実施の形態は、実施の形態1の災害状況監視・警報・避難誘導システムに、警報の表示に関する新たな機能を加えたものである。観測対象10のドットパターン光照射領域152と、照射領域が、同じになるように、所定のパターンを重ねて照射する光学系を加え、その照射パターンで危険度を知らせる機能である。
このパターンは、災害の状況に応じて可変であり、観測対象をゾーン区分分けしたものであり、ゾーン区分ごとの前記危険度に対応したパターンで、
その区分のどこが危険かを災害現場に直接表示をする機能である。この機能を追加することで土石災害の復旧作業を行う作業員や、避難のために現場を通過する一般の人たちの安全度を向上させる方法について説明を行う。
図8は、本実施の形態に係る災害状況監視・警報・避難誘導システムを説明する概念図である。図中で3次元計測装置101は、図2で説明した変位測定用ドットパターンを投影するための照射ユニット200とそのドットパターンの位置を測定するためのカメラ204に加えて、測定領域をゾーンに分けて表示するためのゾーン区分表示ユニット450を有している。照射ユニット200とゾーン区分表示ユニット450は同一筐体に収められている。
図8で崖崩れ警戒領域15は実線で、その周辺領域15’は点線で表記されている。この崖崩れ警戒領域15に対して、ゾーン区分表示ユニット450から、赤色の4個の矩形で表されたゾーン区分表示光403が投影される。あらかじめ崖崩れ警戒領域15を、区分された領域(区分領域15a、区分領域15b、区分領域15c、区分領域15d)に分け、その区分にA、B、C、Dなどの名前を付けたものを、ゾーン区分表示光403として測定領域に投影する。これにより現在どこに崖崩れの危険が有り、どこが計測されているかを作業監督110や、作業員111が知ることが出来る。
図8において、照射ユニット200から放射される青色レーザの2次元ドットパターン光303は、崖崩れ警戒領域15上のドットパターン光照射領域152に投影される。投影されたドットパターンの位置情報は、計測領域150全体にわたり、カメラ204によって時系列的に取得され、図8で示す流れに沿って危険度演算装置102によって、危険度の演算が行われる。
危険度の演算は、あらかじめゾーン区分された領域(区分領域15a、区分領域15b、区分領域15c、区分領域15d)ごとに求め、それぞれの区分領域における危険度を算出し、危険度が高いと判定されれば、3次元計測装置101に接続された、コントローラー270を介して、赤色回転警告灯280、サイレン285、及びWi−Fiを用いた送受信機290を動作させ、作業監督110および作業員111に警告を発する。
図9は本実施の形態のフローチャートである。図6で示した実施の形態1のフローチャートにおけるながれとの違いは、ステップS3とステップS5の間に挿入されたゾーン投影というステップZ1が加えられた点にある。このステップZ1で、計測領域150に合わせたゾーン区分表示光403が投影される。他は実施の形態1と同じであるためフローチャートの説明はここでは繰り返さない。
本実施の形態では、照射ユニット200の筺体中に設置された、ゾーン区分表示ユニット450(図11に詳細表示)を用いて、図8に示すように、現在の計測領域150がどの領域であるか、どこを危険な崖崩れ領域として警戒すべきであるかを、赤色の半導体レーザ光で常時投影することが可能である。これにより作業員111は、どこに崩落の危険性があるのかを認識しながら作業を行うことができる。さらに危険度が高まり、回転警告灯280やサイレン発生器285などで警告が発せられた場合、作業員111は、ただちに崖の方角を向き、崖崩れの現場においてゾーン区分のどこが危険かを表す画像を見ることで、直感的に崩落危険度が高い領域を避けて避難することが可能となる。
図10は、ゾーン区分表示ユニット450が崖の壁面に投影するパターンの種類を表わしている。図中で(1)はゾーン区分表示700を表わし、4個のゾーン区画を表わす四角形の境界線と、個々のゾーン区分の名前を表すA,B,C.D等の文字(ゾーン区分表示名720)を常時投影する。このパターンが投影されていると、作業員111は作業中に現在どこが崖崩れ警戒領域15として計測されているかを把握することができる。
図10の(2)から(16)までは、ゾーン区分危険表示710で、4区画に分けたゾーンのうち、どこが崩落の危険性が高いかをハッチングを施した四角形(危険区分表示730)で示している。壁面が危険な状態になった場合は、その危険場所に対応したゾーン区分危険表示710が投影され、壁面で赤色のハッチングが投影されている部分が崩落する危険個所であることを表示する。例をあげれば、ゾーン区分危険表示710の(6)が表示されれば、4区画に分けたゾーンのうち左方2か所のゾーンに崩落の危険が有り、作業員は右方に避難すれば良いことがわかる。ゾーン区分危険表示710の(16)が表示されれば、4区画すべてに崩落の危険が有り、各々の作業員111は自分がいる場所に応じて、直ちに左右どちらか近い方の安全な領域に逃げる必要があることを意味している。
このゾーン区分危険表示710の各種パターンは、現場の状況に対応して、瞬時に切り替わる必要がある。このパターンは、半導体レーザ光と、ターレットに設置した複数の回折格子素子の一つを、投影する画像に応じて選択して組み合わせることで可変であり、ゾーン区分表示ユニット450を用いて行う。図11は、崖崩れ警戒領域に2次元ドットパターン光303を照射するための照射ユニット200を表している。ゾーン区分表示ユニット450はこの照射ユニット200の中に設置されている。
照射ユニット200の中には、ペルチエ冷却素子401で一定の温度に保たれた青色半導体レーザ素子411と、同じくペルチエ冷却素子401で一定の温度に保たれた赤色半導体レーザ素子410が、ともに設置されている。青色半導体レーザ素子411から放射された青色レーザ光は、測定パターン表示用回折格子素子415を通過してドットパターンに分かれ2次元ドットパターン光303として崖崩れ警戒領域15に投影される。本実施の形態では、2次元ドットパターン光303を発生する半導体レーザとして、青色半導体レーザ411を用いたが、これを他の波長領域で発振する半導体レーザを選んでも同様の測定ができることは明らかである。
図11に示すように、ゾーン区分表示ユニット450内の赤色半導体レーザ素子410のレーザ光は、図12に平面図を示した回折格子素子保持用ターレット420に嵌め込まれた、16個のゾーン区分表示用回折格子素子402(図10の(1)〜(16)に対応)の一つを通過することにより、所望の形状のパターン光に変換される。変換された光は、ゾーン区分表示光403となって、崖崩れ警戒領域15に照射される。警報を発する必要がない場合は、図10の(1)ゾーン区分表示700を表すパターンを表示しておく。危険度が所定のレベルを超えた場合は、そのゾーンに対応したパターンを発生する回折格子素子402を選択するように、ターレット用回転軸421の周りに、回折格子素子保持用ターレット420を回転させ、瞬時に警告画面を表示できる。
上記の説明では、このパターンは、観測対象を4分割する例について述べたが、観測対象をn分割するような区分けを表すパターンの場合は、ターレットは、少なくとも区分けの組み合わせ数の個数の回折格子素子を保持できるようにし、回折格子素子の一つは、ゾーン区分を表示し、残りの回折格子素子は、ゾーン区分別に危険度を表示させる。ここでは、ゾーン区分表示に用いる半導体レーザ素子として、赤色半導体レーザをパルス動作させて用いたが、より視認度の高い緑色半導体レーザをパルス動作させても良い。
図13を用いて、崖崩れの表面についての変位の計測と、その表面に投影するゾーン区分ごとの危険度の表示について、1つのタイムスパン4における時間的な流れを説明する。
まず変位の計測についての説明を行う。3次元計測装置101のカメラ204は、図中のカメラトリガ511がオンの時だけ、崖崩れの表面を撮像するよう設定してある。カメラ204による撮像は、青色半導体レーザ発光512が起こっているタイムスパン1と、青色半導体レーザが発光していないタイムスパン2の両方の場合について設定され、それぞれのタイムスパンで、測定画像の各画素における光の強度が電気信号に変換される。この操作により、タイムスパン1の電気信号からタイムスパン2の電気信号を引き去ることで、崖崩れの表面について、青色半導体レーザ発光512の反射光による光入力の電気信号から、太陽光などの背景光による光入力の電気信号を除くことができる。計測では、カメラおよび処理装置が可能な範囲でタイムスパン4におけるデータ取得を高速の繰り返しで行い、信号を積分することでSN比の向上を図る。
次に危険度の表示に関する時系列を説明する。ゾーン区分表示光403として照射される赤色半導体レーザ発光513は、カメラ204がデータ取得するタイムスパン1とタイムスパン2と時間的に重ならない、タイムスパン3においてのみ発光するように設定してある。これによりゾーン区分表示光403が、測定する信号出力に重畳することを回避できる。短いパルスである青色半導体レーザ発光512と較べ、赤色半導体レーザ発光513は小出力ではあるが、長い時間発光させることで、積分値としての光強度を確保し、作業員の目に対する安全を確保しつつ、視認度を高めている。
以下で危険度の段階に応じて、このゾーン区分危険表示710の表示方式を変える方法について説明する。危険度が高い場合のゾーン区分危険表示710については、より作業員111の注意を引きやすいようにパターンの投影画像を点滅し危険度を表示する。
パターンの投影画像を点滅させる方法について、図13及び14を用いて説明する。パターンの投影画像の点滅は、以下のようにして行う。図13に示すように2次元ドットパターン光303の発光中に、カメラ204の撮像が行われるタイムスパン1と、2次元ドットパターン光303の非発光中にカメラ204の撮像が行われるタイムスパン2と、カメラ204の撮像を行わず赤色半導体レーザ発光513による投影パターンのみを発光させるタイムスパン3を組み合わせてタイムスパン4とする。図14でこのタイムスパン4を任意の回数(n回)繰返して得られるタイムスパンをタイムスパン5とする。これに対してタイムスパン1とタイムスパン2と、投影パターン(赤色半導体レーザ発光513)を発光させないタイムスパン6との組み合わせからなるタイムスパン7を任意の回数(n回)繰りかえして得られるタイムスパンをタイムスパン8とする。
このタイムスパン5とタイムスパン8とを交互に組み合わせることで作業員111にとってゾーン区分危険表示710の点滅と認識させることが出来る。このnの回数を大きくとると、点滅はゆっくり瞬いて見え、小さくとると素早く瞬いて見える。本実施の形態では、この赤色光の点滅の速度で危険度を伝達する。
また危険度に応じて、ゾーン区分危険表示710に照射するレーザ光の色を変えることで、伝達する情報量を増加できる。ゾーン区分表示ユニット450の中に比視感度の高い緑色半導体レーザを追加し、危険度が低い場合は、緑色発光でゾーン区分表示700を表示し、より視認性を高くすることも可能である。
[実施の形態3]
首都直下の地震のように、広域に渡って発生する災害の場合には、同時に複数個所の倒壊危険建造物による災害場所が発生する。このような場合には、実施の形態1で説明した3次元計測装置101と危険度演算装置102からなる災害状況監視・警報・避難誘導システムを首都圏の複数の場所に配置する。
図15は、東京都の防災マップ(http://map.bousai.metro.tokyo.jp/help.html#map)の一部を引用したものである。図には太い線で、帰宅者支援対象道路605が表示されている。帰宅者支援対象道路605には、現段階では土石災害関係のみが危険場所として地図上に示されている。また参考情報としてルートの検索もできるようになっており、移動時には実際の標識や案内板に従うように指示されている。
このような帰宅者支援対象道路605に、地震により倒壊寸前のビルが3ヶ所あるとして、災害状況監視・警報・避難誘導システムの動作を説明する。この倒壊寸前のビルがある場所を、道路の3ヶ所の三角印610で示す。それらが倒壊すると帰宅者の通行が妨害される、または消火活動や被災者支援のための車両の通行が遮断される恐れがある。
倒壊寸前のビルが倒壊してしまえば、人や車の通行は完全に遮断される。しかしながら倒壊寸前のビルがまだ倒壊していない場合、そこを通過してよいか、通過を禁止すべきかの情報を危険度として通過者に与えることが出来れば、避難者の選択肢が増え、より安全が確保できる。
それらの危険度を知るために、図16に示すように3次元測定装置101と危険度演算装置102を組み合わせ、セット920、セット930、及びセット940、として上記の3つの場所610に設置する。これらセットは、送受信機212を介して危険度の情報を災害管理センタ910とやり取りする。またセット間でも、セットが装備する送受信機212を介して、危険度の情報を相互に授受する。
図16において、上記3つの場所に設置したセット920、セット930、セット940では、それぞれの3次元計測装置101で測定したデータを基に、それぞれの危険度演算装置102で対応する倒壊警戒建造物の危険度を算出する。個々の危険度情報は、セット中の送受信機212を介して無線で災害情報を統括管理する災害管理センタ910に送信する。
災害管理センタ910では、それぞれの危険度情報を受信装置911で受信し、データ蓄積サーバ912へ蓄積していく。別々の場所からの危険度のデータは同時に避難経路演算装置913に取り込まれ、演算結果である避難経路をデータ蓄積サーバ912へ送り蓄積する。これにより、セット920が監視している倒壊警戒建造物の危険度は高いが、セット930、セット940が監視している倒壊警戒建造物の危険度は低く、まだ通行可能であると避難経路を策定できる。
策定された避難経路は、災害管理センタ910の発信装置914から、セット920、セット930、セット940へと送られ、危険度演算装置102に最新のナビゲーションデータとして蓄積される。このデータは、後述するように、セットのいずれかの通信領域に入った通過者に対して送信され、どのルートを通ればより安全かをナビゲーションする。
図17を用いて、倒壊警戒建造物600がある場所に設置されたセット930(3次元計測装置101と危険度演算装置102)の働きを説明する。3次元測定装置101の照射ユニット200からドットパターンである2次元ドットパターン光303が倒壊警戒建造物600に照射される。この2次元ドットパターン光303が照射される範囲を仮想的にドットパターン光照射領域152としてビルの周りに矩形の点線で表示している。
このドットパターン光照射領域152中のドットパターンの位置をカメラ204で撮像する。カメラ204の計測領域150は、ドットパターン光照射領域152と一致させる。時系列的に測定されたドットの位置情報は、危険度演算装置102に送られ、実施の形態1と同様の方法で地震時の観測対象10である倒壊警戒建造物600の変形の検知を始める。 この変位の観測は、2次元ドットパターン光303の縦方向のドットの変位を時系列的に測定する。
図18は、倒壊警戒建造物600の変形を3次元計測装置101で計測し、そのデータを危険度演算装置102で解析した結果について、3次元変位情報をモデル化してプロットしたグラフである。図の横軸は倒壊警戒建造物600の表面に照射されたドットパターンの、高さ方向の位置座標である。図では2次元ドットパターン光303の縦方向のある1列のみを表記してある。この図で左方が建造物の下方であり、右方は建物の上部に対応している。
図の縦軸は、測定時刻t、測定時刻t、及び測定時刻t、において測定された揺れによる変形の大きさをドットの変位量(任意単位)で表したものである。図の縦軸でプラス側は、建物が手前に撓んでいることを示し、マイナスは建物が反対側に撓んでいることを示す。
倒壊警戒建造物600の表面の変位量の表し方について説明する。測定時刻tに撮像された表面の位置を基準とし、白丸620で表す。変位量はゼロとする。
測定時刻tで測定されたドットの位置の基準とのずれをハッチ付の丸621と623で表す。測定時刻tで測定されたドットの位置の基準とのずれを黒丸622と624で表す。建物がすでに傾いている場合は、その傾いた状態が基準値となり、この場合も白丸の縦座標の値はゼロである。
測定開始時に建造物が揺れ続けていて、静止しない場合は、変位のプラス側の変位とマイナス側の変位の中間点を基準に取る。
ここで使用しているカメラ204は、高速で2次元画像の取り込みが可能であり、揺れの過程における途中の位置のデータも数多く取得できる。ここで表記してあるドットの位置は、連続的に取られた2次元画像情報の中で一番揺れの振幅が大きい時刻のデータを、各時刻における変位とし、プラス側及びマイナス側のデータとして選ぶ。
また振動の1周期分の変位が測定できるため、その中央値を中間点としてもよい。
黒丸624は地震の揺れにより建物が手前に揺れた場合であり、黒丸622は建物が反対側に揺れた場合の差分値である。このように建物の変位を倒壊警戒建造物600の高さの関数で表し危険度を以下の方法で算出する。
倒壊警戒建造物600の、各高さにおける変位の絶対値や、各高さの中央値の鉛直からのずれの程度や、前記関数の導関数の不連続性から危険度を判定する。
図19は、測定時刻tで測定されたドットの変位量を(黒丸624)をドットの高さ方向の位置(倒壊警戒建造物600の高さ方向)の関数で表し、その関数の導関数を表したグラフである。
倒壊警戒建造物600の下部領域625についての導関数627と、建物の上部領域626における導関数628とは、不連続点629を有している。地震の揺れをしなやかな撓みで受け止める免震性に優れた建物の場合は、建物が変位しても、その変位の建物の高さに関する関数の導関数は連続である。これに対して免震性に乏しく、強い揺れに対して鉄骨が塑性変形したり、建材が脆性破壊を起こすような場合は、建物の変位の建物の高さに関する関数の導関数は不連続となる。
図20は、測定時刻t、測定時刻t及び測定時刻tで測定した、倒壊警戒建造物600の振動の中央値を建物の高さの関数としてあらわしたグラフである。横軸は中央値のずれの大きさで、中央値が右側にあると建物が手前に傾いていることを表している。
図で630は鉛直、631は、測定時刻tにおける中央値、632は測定時刻tにおける中央値、631は測定時刻tにおける中央値である。測定時刻tにおいては、建物は揺れているとしても前後にほぼ均等に揺れる場合である。測定時刻tにおいては、建物が手前に傾いた状態で揺れていることを表し、測定時刻tにおいては、建物がさらに傾いた上に、中間部634において中折れ状態となり、破壊が起きたことがわかる。
この建物の建設時の設計データから選ばれた倒壊モデルに対して、図18、図19及び図20で示した時刻tにおけるデータを適用すると、計測中の倒壊警戒建造物600の危険度は、以下の理由から最大値のレベル1となる。
(1)建物の上部の揺れの最大値がモデルにおける揺れの許容値を越えている。
(2)プラス側の揺れとマイナス側の揺れの中間値がプラス側にずれており、建物が手前に傾いた状態で揺れている。
(3)揺れの最大振幅時における建物が高さ方向において中折れ状態となっている。
この危険度がレベル1という情報は、セット920中の送受信機212によって警告が実施の形態1のように、現場の復旧作業員や、帰宅のために通過する人たちに向かって発せられる。伝える方法は実施の形態1と同様なものが使える。
危険度の通信は、現場の人たちの避難だけでなく、広域の避難に役立たせるために、図15で示したように災害管理センタ910に伝えられる。この危険度のデータは、電波情報として少ない情報量であるため、電波の輻輳を受けることなく、災害無線によって災害管理センタ910に送信され、瞬時に避難経路演算装置913に取り込まれる。同様にセット920やセット940からも危険度のデータが災害管理センタ910に送られる。
その結果、その瞬間における総合的な災害危険度を基に最適の避難経路を演算し続けることが可能である。演算結果である避難経路はデータ蓄積サーバ912へ送られ、順次最新状況の結果に更新される。最新の災害状況について情報を求める人々は、スマートフォンなどの機器から受信装置911を介して災害管理センタ910に問い合わせる。災害管理センタ910は、その問い合わせに対して発信装置914で情報を問い合わせた人たちに最新の災害状況を送信し、問い合わせた人たちは、最新の災害状況を知ることができる。
災害管理センタ910が更新した最新の災害状況は、各現場に置かれたセット920、930、940にも送信装置914を介して送られる。各セットの危険度演算装置102はこの情報を基に、Wi−Fiを用いて近隣領域を通過する車や、通行人にナビゲーション(避難経路)に関する情報をリアルタイムに発信する。この情報は災害無線などの電波の帯域と異なり、Wi−Fiであるため電波が輻輳することなく、ナビゲーションという比較的重い内容を送信できる。
図18はモデル化した避難経路に設置されたセットが行う、避難誘導(ナビゲーション)の一例を説明するための概念図である。図中で実線の四角の枠は、図14に示した帰宅者支援道路605をモデル化した街のブロック805であり、ハッチングを施した四角マークは、図14では三角印610で示した、倒壊警戒建造物B1、倒壊警戒建造物B2、倒壊警戒建造物B3を表わし、図15で述べたセット920、セット930、セット940は、それぞれセットD1、セットD2、セットD3として図18に設置された位置を表わしている。またすでに崩壊して通行が出来ない場所は、崩壊部810として図中に表示してある。
通行が必要な通行車両800の運転者は、予め自身が持つ端末を、各セットのWi−Fi無線モジュールの送信領域内に入ると、自動的に避難通路を受信するように設定しておく。通行が必要な通行車両800が、各セットのWi−Fi送信領域内に入ってくると、通過者が携帯する端末が自動的にオン状態となり、各セット内の危険度演算装置102からの案内が受信されるようになる。案内は崩壊部810や危険度80%と算出した倒壊警戒建造物B1の道路部分を避けて、点線の分岐点820を右折して通行するように指示する。右折したブロックには、危険度20%と算出された倒壊警戒建造物B2が存在するが、危険度が低いためそのまま進行する。
次いで分岐点830での左折を案内される。左折後のブロックは危険度10%と算出された倒壊警戒建造物B3が存在するが危険度が低いため通過を案内され、そのまま問題なく目的経路840に至る。
車以外の通過者も、各セットのWi−Fi無線モジュールの範囲内に入ったら自動的に避難通路を受信するように設定しておくことにより、災害管理センタ910にアクセスしてアクセス量が多くつながりにくくなっている場合や、ビルの間で災害管理センタ910からの電波が届きにくくなっている場合でも、Wi−Fi無線を介して最新の避難経路を入手することができる。倒壊可能性のある危険なビルに対して、それぞれセット(災害状況監視・警報・避難誘導システム)が設置してあれば、避難する間に次々と、各セットのWi−Fi無線モジュールからの信号の受信範囲内に入った段階で自動的に避難通路を受信することができる。
1 タイムスパン
2 タイムスパン
3 タイムスパン
4 タイムスパン
5 タイムスパン
6 タイムスパン
7 タイムスパン
8 タイムスパン
10 観測対象
10a 表面
10b 表面
15 崖崩れ警戒領域
15’ 周辺領域
15a 区分領域
15b 区分領域
15c 区分領域
15d 区分領域
15f 区分領域
101 3次元計測装置
102 危険度演算装置
103 メッセージプロジェクタ
110 作業監督
111 作業員
150 計測領域
152 ドットパターン光照射領域
155 端末
170 白丸
171 ハッチを施した丸
172 黒丸
175 表面
176 点線
178 点線
200 照射ユニット
204 カメラ
211 照射光学系
212 送受信機
230 照射メッセージ
235 避難する人
236 通過車両
270 コントローラー
280 回転警告灯
285 サイレン発生器
290 送受信機
303 2次元ドットパターン光
401 ぺルチエ冷却素子
402 ゾーン区分表示用回折格子素子
403 ゾーン区分表示光
410 赤色半導体レーザ素子
411 青色半導体レーザ素子
415 測定パターン表示用回折格子素子
420 回折格子素子保持用ターレット
421 ターレット用回転軸
430 ペルチエドライバ
431 DC/DCコンバータ
440 LDドライバ
442 マイコン
444 PC
446 バッテリーパック
450 ゾーン区分表示ユニット
511 カメラトリガ
512 青色半導体レーザ発光
513 赤色半導体レーザ発光
600 倒壊警戒建造物
605 帰宅者支援対象道路
610 三角印
620 白丸(測定時刻t:基準値)
621 ハッチを施した丸(測定時刻t
622 黒丸(測定時刻t
623 ハッチを施した丸(測定時刻t
624 黒丸(測定時刻t
625 建造物下部の揺れ
626 建造物上部の揺れ
627 ドット変位量の導関数
628 ドット変位量の導関数
629 ドット変位量の導関数の不連続
630 鉛直
631 測定時刻tにおける中央値
632 測定時刻tにおける中央値
633 測定時刻tにおける中央値
634 中折れ点
700 ゾーン区分表示
710 ゾーン区分別危険表示
720 ゾーン区分名表示
730 危険区分表示
800 通行車両
805 町のブロック
810 崩壊部
820 分岐点
830 分岐点
840 目的経路
910 災害管理センタ
911 受信装置
912 データ蓄積サーバ
913 避難経路演算装置
914 送信装置
920 セット
930 セット
940 セット
B1 倒壊警戒建造物
B2 倒壊警戒建造物
B3 倒壊警戒建造物
d ドットの変位量
d1 ドット
d2 ドット
D1 セット
D2 セット
D3 セット
S1〜S27 フローチャートステップ
Z1 フローチャートステップ

Claims (19)

  1. 観測対象に2次元ドットパターン光を照射するための照射光学系と、
    前記2次元ドットパターン光が観測対象から反射される光を時系列的に撮像し、
    得られた2次元画像情報を電気信号として出力するカメラと、
    前記電気信号から、前記反射光以外の電気信号を除去する手段と、
    前記電気信号から各ドットの2次元位置情報を確定し、
    時系列な位置情報として記憶する3次元計測装置と、
    前記各ドットの前記2次元位置情報を基に前記観測対象の3次元形状を演算し、
    前記演算結果を記憶する演算装置とを備え、
    前記演算装置は、
    前記演算結果から得られた前記観測対象の前記3次元形状の時系列から、
    前記観測対象の変位を予測し、
    前記変位の時系列から危険度を数値化し、
    前記危険度を警報として出力する、
    災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  2. 前記危険度は、
    前記観測対象に対応する、危険度を判定する基準を選択し、
    測定された前記観測対象の3次元形状の時系列的な変化から、
    前記基準との比較で算出される危険度である請求項1記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  3. 前記危険度は、
    前記観測対象が倒壊警戒建造物である場合において、
    前記2次元ドットパターン光の縦方向のドットの変位を時系列的に測定し、
    前記変位を前記倒壊警戒建造物の高さの関数で表し、
    前記変位の大きさならびに、
    前記関数の導関数の不連続性から導かれる、
    請求項2記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  4. 前記危険度は、
    前記観測対象が地震時の倒壊警戒建造物である場合において、
    前記2次元ドットパターン光の縦方向のドットに関する変位を時系列的に測定し、
    前記変位による振動の1周期について中央値を算出し、前記中央値の鉛直からのずれを前記建造物の高さの関数として演算し、
    前記ずれが、前記鉛直に対して傾く程度の割合、
    ならびに前記関数の導関数の不連続性から導かれる、
    請求項2記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  5. 前記危険度は、
    前記観測対象が崖崩れである場合において、
    前記観測対象の表面に照射された、前記2次元ドットパターン光の各ドットの位置を時系列的に測定し、
    ある時刻に照射された、前記2次元ドットパターン光の各ドットの位置を基準の位置とし、
    前記基準の位置からの前記各ドットの位置のずれを時系列的に測定し、
    前記位置のずれを前記崖崩れの水平方向の位置の関数として求め、
    前記水平方向の位置の手前における前記ずれの増加と、
    前記水平方向の後方部の凹みとの関連から演算される、請求項2記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  6. 前記危険度の警告は、数値化された危険度として、前記演算装置に接続された送受信機によって無線で送られる請求項1記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  7. 前記危険度の警告は、前記演算装置が出す指示により、回転警告灯による光、サイレンによる音、Wi−Fiによる無線で伝達される請求項1記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  8. 前記照射光学系が照射する2次元ドットパターン光の照射方向が、
    前記観測対象の正面方向となす角度を角度1とし、
    前記カメラの撮像方向が前記観測対象の正面方向となす角度を角度2としたときに、
    角度1は角度2よりも大である請求項1記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  9. 前記観測対象に照射する前記2次元ドットパターン光は、
    前記観測対象の全体に照射され、
    前記危険度の演算は、前記観測対象の全体及び、前記観測対象の部分についてそれぞれ演算を行う請求項1記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  10. 前記観測対象に照射される前記2次元ドットパターン光の照射領域と、
    照射領域が、前記照射領域と同じになるように、所定のパターンを重ねて照射する光学系を有する、
    請求項1記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  11. 前記パターンは、
    災害の状況に応じて可変であり、
    前記観測対象をゾーン区分分けしたものであり、
    前記ゾーン区分ごとの前記危険度に対応したパターンである、
    請求項9記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  12. 前記パターンは、
    半導体レーザ光と、
    ターレットに設置した複数の回折格子素子の一つを、
    投影する画像に応じて選択して組み合わせることで可変である
    請求項11記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  13. 前記パターンは、
    前記観測対象をn分割するような区分けを表すパターンであり、
    前記ターレットは、少なくとも前記区分けの組み合わせ数の前記回折格子素子を保持し 、
    前記回折格子素子の一つは、前記ゾーン区分を表示し、
    残りの前記回折格子素子は、前記ゾーン区分別に危険度を表示する請求項12記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  14. 前記半導体レーザ光は、赤色半導体レーザもしくは、
    緑色半導体レーザをパルス動作さて得られる請求項12記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  15. 前記パターンの発光は、前記カメラの撮像時以外で発光するように時間設定された請求項14記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  16. 前記パターンの投影画像の点滅により、危険度を表示する請求項13記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  17. 前記パターンの投影画像の点滅は、
    前記2次元ドットパターン光の発光中に前記カメラの撮像が行われるタイムスパン1と、前記2次元ドットパターン光の非発光中に前記カメラの撮像が行われるタイムスパン2と、前記カメラの撮像を行わず前記投影パターンを発光させるタイムスパン3との組み合わせからなるタイムスパン4を任意の回数繰返して得られるタイムスパン5と、
    前記タイムスパン1と前記タイムスパン2と、前記投影パターンを発光させないタイムスパン6との組み合わせからなるタイムスパン7を任意の回数繰りかえして得られるタイムスパン8とし、
    前記タイムスパン5と前記タイムスパン8とを交互に設定することで点滅と認識させる、請求項16記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  18. 前記点滅の速度は、前記タイムスパン4の繰り返しの回数と、前記タイムスパン7の繰り返しの回数とを選ぶことで可変であり、
    前記繰り返しの速さにより、前記危険度を伝達する請求項17記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
  19. 地震時に複数個所の倒壊警戒建造物に対して設置された複数の災害状況監視・警報・避難誘導システムは、
    前記送受信機を介して、前記危険度を警報として相互に授受するとともに、
    防災管理センタへ前記送受信機を介して、前記危険度の情報を送信し、
    前記防災管理センタは、前記情報を蓄積したデータに基づき作成した避難通路を送信し、前記複数の災害状況監視・警報・避難誘導システムは、
    前記避難通路の情報を前記送受信機で受け、
    Wi−Fi無線により付近を通行する避難者に避難通路を案内する請求項6記載の災害状況監視・警報・避難誘導システム。
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