JP2017099061A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過電流を抑制することが可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】直流電源100が接続される入力側からトランスTrを介して出力側へと電力を供給するフォワードアクティブクランプ型の電力変換装置であって、直流電源100とチョークコイルL3第3スイッチング素子Q3と、第3スイッチング素子Q3がOFFである場合に、チョークコイルL3と負極側とを通電可能に接続する通電規制素子Dをさらに備え、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2をOFFとする期間と、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をOFFとし、第2スイッチング素子Q2をONとする期間とを含む制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、直流電源から供給される電力を変圧して出力側へと供給する電力変換装置に関する。
直流電源を用いて容量負荷へ充電を行うものとして、特許文献1記載の電源制御装置がある。特許文献1記載の電源制御装置は、主蓄電装置と、主蓄電装置の電力ラインの間に接続される容量負荷と、主蓄電装置の電力ラインの間に、双方向コンバータを介して容量負荷と並列接続された補機用蓄電装置とを備えている。主蓄電装置と補機用蓄電装置との間での電力の授受は、双方向コンバータを用いて行われる。また、補機用蓄電装置の電力を双方向コンバータを用いて容量負荷へ供給することにより、容量負荷の電圧が主蓄電装置の電圧と等しくなるまで充電が行われる。
特開2007−295699号公報
特許文献1記載の電源制御装置における双方向コンバータが、補機用蓄電池側にチョークコイルを備える電流入力型プッシュプル方式DCDCコンバータであった場合には、容量負荷への充電は、チョークコイルの電流の増加と減少を繰り返すことにより行われる。また、特許文献1記載の電源制御装置では、システムの低コスト化や小型化の観点から、突入電流を防止するための制限抵抗等が設けられていない。
ここで、チョークコイルの電流が減少するための条件は、補機用蓄電池の電圧が、容量負荷の電圧を、双方向コンバータを構成するコイルの巻数比で除算した値より小さいことである。したがって、充電の開始時等、容量負荷の電圧が小さい場合には、チョークコイルの電流は増加し続けることとなる。その結果として、DCDCコンバータの劣化や破損につながるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は過電流を抑制することが可能な電力変換装置を提供することにある。
本発明は、直流電源が接続される入力側から、トランスを介して出力側へと電力を供給する電力変換装置であって、トランスの入力側として設けられる第1コイルと、第1コイルと並列接続される第1スイッチング素子、及び第1コイルと直列接続される第2スイッチング素子を備えるスイッチング回路と、スイッチング回路と直流電源との間に設けられるチョークコイルと、直流電源とチョークコイルとの接続を切り替える第3スイッチング素子と、第3スイッチング素子がOFFである場合に、チョークコイルとスイッチング回路とを通電可能に接続する通電規制素子と、トランスの出力側に設けられ、第1コイルと磁気的に結合し、トランスの出力側として設けられる第2コイルと、第2コイルと並列接続又は直列接続される、第3スイッチング素子とコンデンサとの直列接続体と、を備え、第1スイッチング素子、第3スイッチング素子、及び第4スイッチング素子をONとし、第2スイッチング素子をOFFとする期間と、第1スイッチング素子、第3スイッチング素子、及び第4スイッチング素子をOFFとし、第2スイッチング素子をONとする期間とを含む制御を行う。
上記構成では、第1スイッチング素子、第3スイッチング素子、及び第4スイッチング素子をONとし、第2スイッチング素子をOFFとする期間において、チョークコイルに流れる電流を増加させることができる。一方、第1スイッチング素子、第3スイッチング素子、及び第4スイッチング素子をOFFとし、第2スイッチング素子をONとする期間では、直流電源が切り離された状態で、第1コイル側から第2コイル側からへと電力を供給することとなるため、第2コイル側の電圧に関わらず、チョークコイルに流れる電流を減少させつつ電力を供給することができる。ゆえに、第2コイル側の電圧が低い場合においてもチョークコイルの電流を減少させる期間を設けることができ、チョークコイルの電流が過剰に増加することを抑制することができる。
第1実施形態における電力変換装置の回路図である。 第1実施形態における第1モードのタイムチャートである。 制御Aが行われる場合の電流経路である。 制御Bが行われる場合の電流経路である。 第1実施形態における第2モードのタイムチャートである。 制御Cが行われる場合の電流経路である。 制御部が実行する一連の処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における第1モードのタイムチャートである。 第2実施形態における第2モードのタイムチャートである。 第2実施形態における制御を示す制御ブロック図である。 第3実施形態における第1モードのタイムチャートである。 第3実施形態における第2モードのタイムチャートである。 第4実施形態における第1モードのタイムチャートである。 第4実施形態における第2モードのタイムチャートである。 第5実施形態における第1モードのタイムチャートである。 制御Dが行われる場合の電流経路である。 第6実施形態における電力変換装置の回路図である。 電力変換装置の別の例を示す図である。 電力変換装置の別の例を示す図である。
以下、各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る電力変換装置の回路図である。本実施形態に係る電力変換装置は、入力側に設けられた直流電源である二次電池100から供給される電力を、トランスTrを介して出力側へと供給するものである。
トランスTrの入力側として設けられる第1コイルL1には、MOSFETである第2スイッチング素子Q2が直列接続されて直列接続体をなし、その直列接続体にMOSFETである第1スイッチング素子Q1が並列接続されている。より具体的には、第1コイルL1の一端に第1スイッチング素子Q1のドレインが接続されており、第1コイルL1の他端に第2スイッチング素子Q2のドレインが接続されている。そして、第1スイッチング素子Q1のソースと第2スイッチング素子Q2のソースが接続されている。なお、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2によりスイッチング回路を構成するということができる。
第1スイッチング素子Q1のドレインと第1コイルL1との接続点は、チョークコイルL3の一端に接続されており、チョークコイルL3の他端は、第3スイッチング素子Q3を介して二次電池100の正極に接続されている。チョークコイルL3と第3スイッチング素子Q3との間と、第1スイッチング素子Q1のソース及び第2スイッチング素子Q2のソースの接続点とは、通電規制素子であるダイオードDにより接続されており、且つ、その接続点は、二次電池100の負極に接続されている。ダイオードDは、二次電池100の正極側から負極側への通電を許可せず、二次電池100の負極側から正極側への通電を許可するように接続されている。また、二次電池100にはコンデンサ101が並列接続されている。なお、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3には、それぞれ、第1寄生ダイオードd1、第2寄生ダイオードd2、第3寄生ダイオードd3が逆方向への通電を可能とするように並列接続されている。
トランスTrの出力側には第1コイルL1と磁気的に結合する第2コイルL2が設けられている。第1コイルL1と第2コイルL2との巻数比は、1:Nである。出力側では、MOSFETである第4スイッチング素子Q4とコンデンサC4とが直列接続されて直列接続体をなし、その直列接続体と第2コイルL2とが並列接続されて並列接続体をなしている。その並列接続体には、MOSFETである第5スイッチング素子Q5が直列接続されている。より具体的には、第2コイルL2の一端とコンデンサC4の一端とが接続され、コンデンサC4の他端と第4スイッチング素子Q4のドレインが接続され、第2コイルL2の他端と第4スイッチング素子Q4のソースが接続されている。第2コイルL2と第4スイッチング素子Q4のソースとの接続点には、第5スイッチング素子Q5のドレインが接続されている。なお、第4スイッチング素子Q4、第5スイッチング素子Q5には、それぞれ、第4寄生ダイオードd4、第5寄生ダイオードd5が逆方向への通電を可能とするように並列接続されている。
第2コイルL2とコンデンサC4との接続点は、正極側出力端子200aに接続されており、第5スイッチング素子Q5のソースは負極側出力端子200bに接続されている。この正極側出力端子200a、負極側出力端子200bには、コンデンサ201が並列接続されている。
電力変換装置は、二次電池100の電圧である入力側電圧VLを検出する入力側電圧検出部102、チョークコイルL3を流れる電流(入力側の回路を流れる電流)であるリアクトル電流ILを検出する入力電流検出部103、及び、出力側の電圧(コンデンサ201の電圧)である出力側電圧VHを検出する出力側電圧検出部202を備えている。検出された入力側電圧VL、出力側電圧VH、及びリアクトル電流ILは、制御部10へ入力される。
制御部10は、入力された入力側電圧VL、出力側電圧VH、及びリアクトル電流ILに基づいて演算を行い、第1〜第5スイッチング素子Q1〜Q5へ制御信号を送信する。このとき、コンデンサ201への充電の進行具合に応じて、第1モードの制御及び第2モードの制御の一方を選択して制御を行う。このとき、入力側電圧VLに巻数比Nを乗算した値よりも大きい値として所定値V1を設け、出力側電圧VHが所定値V1以下である場合には第1モードの制御を行い、出力側電圧VHが所定値V1よりも大きければ、第2モードの制御を行う。なお、制御部10は出力側から入力側への電力の供給についての制御も行うが、この制御については周知のものであるため、その説明を省略する。
第1モードの制御について、図2のタイムチャートを用いて説明する。第1モードでは、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御Aと、第2スイッチング素子Q2をONとし、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、第4スイッチング素子Q4及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御Bとを交互に行う。なお、第5スイッチング素子Q5については、OFF状態を継続するということもできる。制御Aから制御Bへの切り替えは、リアクトル電流ILが所定の第1指令値Iref1となることを条件に行われる。制御Aが行われる期間と制御Bが行われる期間との合計を、1制御周期とする。また、制御Aが行われる期間と制御Bが行われる期間との長さの比を、1未満の数であるDを用いて、D:(1−D)とする。
制御Aにおけるリアクトル電流ILの時間変化量は、入力側電圧VLを自己インダクタンスLで除算したものとなるため、リアクトル電流ILは直線的に単調増加する。第1コイルL1から第2コイルL2へと供給される電流を示す出力電流ICは、第1コイルL1には通電がなされないためゼロである。第2コイルL2に印加される電圧である励磁電圧VTは、第2コイルL2側でコンデンサC4を含む閉回路が形成されるため、コンデンサC4の電圧であるコンデンサ電圧VCと等しい。コンデンサC4の電圧であるコンデンサ電圧VCは、制御Aの期間の長さを制御Bの期間の長さで除算した値に、出力側電圧VHを乗算した値となる。励磁電流IMの時間変化量は、励磁電圧VTを励磁インダクタンスで除算したものであるため、直線的に単調減少する。
この制御Aが行われる際の電流経路について、図3を用いて説明する。第1コイルL1側では、第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3がONであり、第2スイッチング素子Q2がOFFであるため、二次電池100から供給される電流は、第3スイッチング素子Q3、チョークコイルL3、第1スイッチング素子Q1を通過する経路をとることとなる。第2コイル側では、第4スイッチング素子Q4がONとされることにより、第2コイルL2、コンデンサC4、及び、第4スイッチング素子Q4と第4寄生ダイオードd4との並列接続体を含んで構成される閉回路が形成される。これにより、励磁電流IMが負の値をとる場合、第2コイルL2、コンデンサC4、第4スイッチング素子Q4の順に励磁電流IMが流れ、励磁電流IMが正の値を取る場合、第2コイルL2、第4スイッチング素子Q4及び第4寄生ダイオードd4、コンデンサC4の順に励磁電流IMが流れることとなる。
制御Bにおけるリアクトル電流ILの時間変化量は、出力側電圧VHを自己インダクタンスLと巻数比Nとの積で除算したものとなるため、リアクトル電流ILは直線的に単調減少する。第1コイルL1から第2コイルL2へと供給される電流を示す出力電流ICは、リアクトル電流ILを巻数比Nで除算した値となる。第2コイルL2に印加される電圧である励磁電圧VTは出力側電圧VHと等しい。コンデンサC4の電圧であるコンデンサ電圧VCは、制御Aの場合と同様に、制御Aの期間の長さを制御Bの期間の長さで除算した値に、出力側電圧VHを乗算した値となる。励磁電流IMの時間変化量は、励磁電圧VTを励磁インダクタンスで除算したものであるため、直線的に単調増加する。
この制御Bが行われる際の電流経路について、図4を用いて説明する。第1コイルL1側では、第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3がOFFであり、第2スイッチング素子Q2がONであるため、二次電池100と第1コイルL1とは遮断状態となり、チョークコイルL3に蓄積された電流は、チョークコイルL3、第1コイルL1、第2スイッチング素子Q2、ダイオードDを通過する経路をとることとなる。第2コイル側では、第4スイッチング素子Q4がOFFとされため、電流は第5寄生ダイオードd5、第2コイルL2を通過する経路をとることとなり、コンデンサ201への充電が行われる。
第1モードでは、このように制御Aと制御Bとが交互に繰り返されるため、電圧変換式は次式(1)で表されることとなる。
Figure 2017099061
続いて第2モードの制御について、図5のタイムチャートを用いて説明する。第2モードでは、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御Aと、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3をONとし、第1スイッチング素子Q1、第4スイッチング素子Q4及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御Cとを交互に行う。なお、第3スイッチング素子Q3については、ON状態を継続するということができ、第5スイッチング素子Q5については、OFF状態を継続するということもできる。制御Aから制御Cへの切り替えは、リアクトル電流ILが所定の第2指令値Iref2となることを条件に行われる。制御Aが行われる期間と制御Cが行われる期間との合計を、1制御周期とする。また、制御Aが行われる期間と制御Cが行われる期間との長さの比を、1未満の数であるDを用いて、D:(1−D)とする。
制御Aでは第1モードと同様の制御が行われ、制御Aが行われる際の電流経路は、図3で示したものと同様である。そのため、制御Aについての説明は省略する。
制御Cにおけるリアクトル電流ILの時間変化量は、入力側電圧VLを自己インダクタンスLで除算した値から、出力側電圧VHを自己インダクタンスLと巻数比Nとの積で除算した値を減算したものとなる。第2モードでは、上述した通り、出力側電圧VHは、入力側電圧VLと巻数比Nとの積よりも大きいため、リアクトル電流ILは直線的に単調減少する。第1コイルL1から第2コイルL2へと供給される電流を示す出力電流ICは、リアクトル電流ILを巻数比Nで除算した値となる。第2コイルL2に印加される電圧である励磁電圧VTは出力側電圧VHと等しい。コンデンサC4の電圧であるコンデンサ電圧VCは、制御Aの期間の長さを制御Cの期間の長さで除算した値に、出力側電圧VHを乗算した値となる。励磁電流IMの時間変化量は、励磁電圧VTを励磁インダクタンスで除算したものであるため、直線的に単調増加する。
この制御Cが行われる際の電流経路について、図6を用いて説明する。第1コイルL1側では、第1スイッチング素子Q1がOFFであり、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3がONであるため、電流は、二次電池100、第3スイッチング素子Q3、チョークコイルL3、第1コイルL1、第2スイッチング素子Q2を通過する経路をとることとなる。第2コイル側では、第4スイッチング素子Q4がOFFとされため、電流は第5寄生ダイオードd5、第2コイルL2を通過する経路をとることとなり、コンデンサ201への充電が行われる。
続いて、制御部10が実行する一連の処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。図7のフローチャートに係る制御は、所定の制御周期で実行される。
まず、起動要求を取得したか否かを判定する(S101)。この起動要求の指令信号は、例えば、上位の制御装置であるECU等から送信される。起動要求を取得していない場合(S101:NO)、一連の制御を行わず、待機状態を継続する。
起動要求を取得すれば(S101:YES)、出力側電圧VHを取得し(S102)、その出力側電圧VHが所定値V1以下であるか否かを判定する(S103)。出力側電圧VHが所定値V1以下であれば(S103:YES)、第1モードでの制御を行う(S104)。出力側電圧VHが所定値V1以下でなければ(S103:NO)、第2モードで制御を行う(S105)。
第1モード及び第2モードの一方の制御が所定時間行われた後、制御の終了判定を行う(S106)。S106の処理では、例えば、出力側電圧VHを取得し、その出力側電圧VHが所定の上限値以上となったか否かを判定すればよい。なお、出力側電圧VHが所定の上限値以上となったか否かの判定は、S103で否定的な判定がなされた後に行うものとしてもよい。制御を終了すると判定した場合(S106:YES)、一連の処理を終了して起動要求がなされるまで待機する。制御を終了すると判定しない場合(S106:NO)、終了要求を取得したか否かを判定する(S107)。この終了要求の指令信号は、ECU等の上位の制御装置から送信される。終了要求を取得すれば(S107:YES)、一連の処理を終了して起動要求がなされるまで待機する。終了要求を取得しなければ(S107:NO)、S102以降の処理を再度実行する。
なお、図7のフローチャートでは、コンデンサ201への充電制御に関する制御のみを示しているが、電力変換装置はコンデンサ201への充電制御以外の電力変換も行う。例えば、正極側出力端子200a及び負極側出力端子200bを介して供給される電力を降圧し、二次電池100への充電を行う制御が挙げられる。その制御は、周知の制御であるため、説明を省略する。
上記構成により、本実施形態に係る電力変換装置は以下の効果を奏する。
・第1モードでは、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2をOFFとする制御Aにより、リアクトル電流ILを増加させることができる。一方、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をOFFとし、第2スイッチング素子Q2をONとする制御Bでは、二次電池100が切り離された状態で、第1コイルL1側から第2コイルL2側からへと電力を供給することとなるため、第2コイルL2側の電圧に関わらず、リアクトル電流ILを減少させつつ電力を供給することができる。ゆえに、第2コイルL2側の電圧が低い場合においてもリアクトル電流ILを減少させる期間を設けることができ、リアクトル電流ILが過剰に増加することを抑制することができる。
・コンデンサ201への充電が進行した場合等、出力側電圧VHが所定値V1より大きくなった場合には、第2モードの制御を行うものとしている。この第2モードでは、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2をOFFとする制御Aにより、リアクトル電流ILを増加させることができる。一方、第1スイッチング素子Q1、及び第4スイッチング素子Q4をOFFとし、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3をONとする制御Cでは、リアクトル電流ILを減少させることができる。ゆえに、充電が進行したコンデンサ201への充電を迅速に行いつつ、リアクトル電流ILの過剰な増加を抑制することができる。
<第2実施形態>
本実施形態では、第1モード及び第2モードにおける制御が、第1実施形態と一部異なっている。図8は、本実施形態での第1モードにおける第1〜第5スイッチング素子Q1〜Q5の開閉状態と、そのときのリアクトル電流ILとを示している。また、図9は、第2モードにおける第1〜第5スイッチング素子Q1〜Q5の開閉状態と、そのときのリアクトル電流ILとを示している。
第1モードでは、制御Aが行われる期間と制御Bが行われる期間との和を1制御周期Tsとしている。すなわち、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3及び第4スイッチング素子Q4のON制御が開始されてから、第2スイッチング素子Q2のON制御が終了するまでの期間が1制御周期Tsである。第2モードでは、制御Aが行われる期間と制御Cが行われる期間との和を1制御周期Tsとしている。すなわち、第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4のON制御が開始されてから、第2スイッチング素子Q2のON制御が終了するまでの期間が1制御周期Tsである。なお、第1モードにおける1制御周期Tsと第2モードにおける1制御周期Tsは等しくてもよいし、等しくなくてもよい。
第1モードでは、制御Aから制御Bへと切り替える時期を可変とすることにより、リアクトル電流ILの平均値IL_aveが第1指令値Iref1となるように制御する。制御Aにおけるリアクトル電流ILの増加量と、制御Bにおけるリアクトル電流ILの減少量が等しければ、リアクトル電流ILの過剰な増加を抑制することができる。制御Aが行われる期間と制御Bが行われる期間との長さの比を、1未満の数であるDを用いてD:(1−D)とすると、次式(2)が成立し、次式(3)によりDが求まる。
Figure 2017099061
Figure 2017099061
加えて、低調波発振を抑制すべく、リアクトル電流ILにスロープ電流Isを加算した値が第1補正指令値Iref1*となるように、制御Aから制御Bへと切り替えるタイミングを制御する。スロープ電流Isは、直線的に増加する仮想的な値であり、第1モードにおけるスロープ電流Isの時間当たりの増加量はm1である。制御Aにおけるリアクトル電流ILの増加量をΔILとし、スロープ電流Isの増加量をΔIsとすれば、第1補正指令値Iref1*は次式(4)で算出することができる。なお、次式(4)において、電力変換装置の電力変換効率をηとしており、各スイッチング素子、トランスTrが損失の無い理想的なものであれば、ηは1である。
Figure 2017099061
第2モードでは、制御Aから制御Cへと切り替える時期を可変とすることにより、リアクトル電流ILの平均値IL_aveが第2指令値Iref2となるように制御する。第2モードにおいても、第1モードと同様に、制御Aにおけるリアクトル電流ILの増加量と、制御Cにおけるリアクトル電流ILの減少量が等しければ、リアクトル電流ILの過剰な増加を抑制することができる。制御Aが行われる期間と制御Cが行われる期間との長さの比を、1未満の数であるDを用いてD:(1−D)とすると、次式(5)が成立し、次式(6)によりDが求まる。
Figure 2017099061
Figure 2017099061
加えて、第2モードにおいても第1モードと同様に低調波発振を抑制すべく、リアクトル電流ILにスロープ電流Isを加算した値が第2補正指令値Iref2*となるように、制御Aから制御Bへと切り替えるタイミングを制御する。第2モードにおけるスロープ電流Isの時間当たりの増加量はm2であり、第1モードにおけるスロープ電流Isの時間当たりの増加量であるm1よりも大きな値である。制御Aにおけるリアクトル電流ILの増加量をΔILとし、スロープ電流Isの増加量をΔIsとすれば、第2補正指令値Iref2*は次式(7)で算出することができる。なお、次式(7)において、電力変換装置の電力変換効率をηとしており、各スイッチング素子、トランスTrが損失の無い理想的なものであれば、ηは1である。
Figure 2017099061
続いて、制御部10が実行する処理を、図10の制御ブロック図により説明する。定電流制御部20では、第1モードにおけるリアクトル電流ILの指令値である第1指令値Iref1、及び、第2モードにおけるリアクトル電流ILの指令値である第2指令値Iref2をメモリから読み出す。
定電流制御部20において、第1指令値Iref1は、加算部21に入力される。その加算部21には、電流補正部22により算出された電流補正項が入力される。電流補正部22が算出する電流補正項は上式(4)の右辺の第2項及び第3項である。一方、第2指令値Iref2は、加算部23に入力される。その加算部23には、電流補正部24により算出された電流補正項が入力される。電流補正部24が算出する電流補正項は上式(7)の右辺の第2項〜第4項である。加算部21では第1指令値Iref1と電流補正項が加算され、第1補正指令値Iref1*が出力される。加算部23では第2指令値Iref2と電流補正項が加算され、第2補正指令値Iref2*が出力される。
定電流制御部20からは、第1補正指令値Iref1*、及び、第2補正指令値Iref2*が出力され、モード選択部30へ入力される。モード選択部30には、さらに、入力側電圧VL及び出力側電圧VHも入力され、その出力側電圧VHと、入力側電圧VLに基づいて得られる所定値V1とを比較する。そして、第1補正指令値Iref1*及び第2補正指令値Iref2*のいずれを出力するかを決定して出力する。
モード選択部30から出力された第1補正指令値Iref1*及び第2補正指令値Iref2*の一方は、ピーク電流制御部40に入力され、DA変換器41においてアナログ値に変換され、コンパレータ42のマイナス端子に入力される。
一方、ピーク電流制御部40のスロープ補償部43は、レジスタの値により得られるスロープ電流Isの値を信号として生成し、DA変換器44に入力する。このスロープ電流Isは、上述した通り、各制御周期において0Aから直線的に単調増加する鋸歯状波の信号であり、第1モードと第2モードとで、スロープ電流Isの時間当たりの増加量であるm1,m2を異なるものとしている。そして、DA変換器44によりアナログ波形とされたスロープ電流Isとリアクトル電流ILとを、加算部45において加算して、コンパレータ42のプラス端子に入力する。なお、スロープ補償部43が直接アナログ波形を生成し、DA変換器44を介さずコンパレータ42に入力するものとしてもよい。
コンパレータ42は、マイナス端子に入力された第1補正指令値Iref1*及び第2補正指令値Iref2*の一方と、プラス端子に入力された、リアクトル電流ILにスロープ電流Isが加算された値との比較を行う。そして、プラス端子の入力値がマイナス端子の入力値よりも小さい期間において、ハイ状態の信号をRSフリップフロップ46のS端子に入力し、プラス端子の入力値がマイナス端子の入力値よりも大きい期間において、ロー状態の信号をRSフリップフロップ46のS端子に入力する。また、RSフリップフロップ46のR端子には、クロック47からクロック信号が入力される。
第1モードにおいて、入力された信号がローの状態となれば、リアクトル電流ILにスロープ電流Isを加算した値が第1補正指令値Iref1*を超えたことを意味する。そのため、RSフリップフロップ46は第2スイッチング素子Q2をONとし、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする信号を送信し、制御Aから制御Bへと切り替える。そして、1制御周期が経過すれば、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする信号を送信することにより、制御Bから制御Aへと切り替える。
第2モードにおいて、入力された信号がローの状態となれば、リアクトル電流ILにスロープ電流Isを加算した値が第2補正指令値Iref2*を超えたことを意味する。そのため、RSフリップフロップ46は第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3をONとし、第1スイッチング素子Q1、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする信号を送信し、制御Aから制御Cへと切り替える。そして、1制御周期が経過すれば、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする信号を送信することにより、制御Cから制御Aへと切り替える。
RSフリップフロップ46の出力は、Duty制限部48へ入力される。このDuty制限部48へは、上限設定部49により設定されたDuty値の上限値も入力される。このDuty値の上限値は、入力側電圧VLが高いほど小さく設定されるものである。すなわち、入力側電圧VLが高いほど、制御Aにおけるリアクトル電流ILの時間変化量が大きくなるため、1制御周期でのリアクトル電流ILの増加量が過剰とならないように、Duty値の上限値を設定する。Duty制限部48では、各制御の期間の長さが上限値を超えていればその上限値に設定される。すなわち、上限値を超えていれば、RSフリップフロップ46へ入力された信号がローであっても、制御Aから制御B又は制御Cへと切り替えられる。そして、第1〜5スイッチング素子Q1〜Q5へ制御信号が送信される。
上記構成により、本実施形態に係る電力変換装置は、第1実施形態に係る電力変換装置が奏する効果に加えて、以下の効果を奏する。
・ピーク電流制御部40において、定電流制御部20から入力された各指令値を用いて定電流制御を行っている。これにより、入力側電圧VLに変化が生じた場合等において、過電流に対するロバスト性を向上させることができる。
・第3モードでリアクトル電流ILについてのピーク電流制御を行ううえで、スロープ電流Isを加算するものとしている。これにより、リアクトル電流ILの低調波発振を抑制することができる。
<第3実施形態>
本実施形態では、回路構成は第1実施形態と同等であり、第1モード及び第2モードの制御の一部が第1実施形態に係る電力変換装置と一部異なっている。
図11は制御部10が実行する第1モードの処理を示すタイムチャートである。本実施形態では、制御Aから制御Bへと切り替える際に、第1〜第4スイッチング素子Q1〜Q4をいずれもONとし、第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御ABを行うものとし、オーバーラップタイムを設けるものとしている。
スイッチング素子をOFFからONへと切り替える際には、ただちにONとならないため、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をOFFとするタイミングで第2スイッチング素子Q2をONとすれば、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2がいずれもOFFとなる期間が生ずる可能性がある。このとき、チョークコイルL3との接続状態を遮断することとなるため、アバランシェ電流が生ずることとなる。本実施形態では、制御ABを行うことによりオーバーラップタイムを設けているため、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2が共にOFFとなることが無く、アバランシェ電流の発生を抑制することができる。
第1モードの制御では、加えて、制御Bから制御Aへと切り替える際に、第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3をONとし、第2スイッチング素子Q2、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御BAを行うものとし、デッドタイムを設けるものとしている。
スイッチング素子をONからOFFへと切り替える際に、付随してON状態からOFF状態となるダイオードはただちにOFFとならず、リカバリが行われることとなるため、第2スイッチング素子Q2をOFFとするタイミングで第5寄生ダイオードd5がリカバリとなった状態で、第4スイッチング素子Q4をONとすれば、ON期間の重複が生ずる可能性がある。すなわち、制御Bから制御Aへと切り替える際に、第5寄生ダイオードd5のON期間と第4スイッチング素子Q4のON期間とが重複し、出力側の回路において短絡が生ずることとなる。本実施形態では、制御Bから制御Aへの切り替えの際に第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3をONとし、第2スイッチング素子Q2、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御ABを行うものとしているため、第5寄生ダイオードd5のリカバリに必要な時間を確保することができ、出力側の回路における短絡を抑制することができる。
図12は制御部10が実行する第2モードの処理を示すタイムチャートである。本実施形態では、制御Aから制御Cへと切り替える際に、第1〜第4スイッチング素子Q1〜Q4をいずれもONとし、第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御ABを行うものとし、オーバーラップタイムを設けるものとしている。また、制御Cから制御Aへと切り替える際に、第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3をONとし、第2スイッチング素子Q2、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御CAを行うものとし、デッドタイムを設けるものとしている。
この第2モードにおけるオーバーラップタイムの効果、及びデッドタイムの効果は、第1モードと同等のものであるため、その説明を省略する。
なお、第1モードについてのみ本実施形態のごとく制御を行うものとし、第2モードについてのみ本実施形態のごとく制御を行うものとしてもよい。
上記構成により、本実施形態に係る電力変換装置は、第1実施形態に係る電力変換装置が奏する効果に加えて、入力側の回路におけるアバランシェ電流を抑制することができ、また、出力側の回路における短絡を抑制することができる。
<第4実施形態>
本実施形態では、第5スイッチング素子Q5として、ONとした場合に双方向への電流の流通が可能である素子を採用している。そして、制御B及び制御Cにおいて、第1コイルL1側から第2コイルL2側へと電力を供給する際に、第5スイッチング素子Q5をONとすることにより、同期整流するものとしている。
図13は、本実施形態における第1モードのタイムチャートである。第1〜第4スイッチング素子Q1〜Q4の制御は、第1実施形態と同様のものとなる。制御Aから制御Bへと切り替えるべく、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をOFFとし、第2スイッチング素子Q2のONとした時点から所定時間後に、第5スイッチング素子Q5をONとし、同期整流を行う。一方、第2スイッチング素子Q2のON制御を終了する時点の所定時間前に、第5スイッチング素子Q5をOFFとする。
続いて、本実施形態における第2モードの制御について、図14のタイムチャートを用いて説明する。第1〜第4スイッチング素子Q1〜Q4の制御は、第1実施形態と同様のものとなる。制御Aから制御Cへと切り替えるべく、第1スイッチング素子Q1、及び第4スイッチング素子Q4をOFFとし、第2スイッチング素子Q2のONとした時点から所定時間後に、第5スイッチング素子Q5をONとし、同期整流を行う。一方、第2スイッチング素子Q2のON制御を終了する時点の所定時間前に、第5スイッチング素子Q5をOFFとする。
上記構成により、本実施形態における電力変換装置は、第1実施形態に準ずる効果を奏する。
<第5実施形態>
本実施形態では、回路構成は第1実施形態と同等であり、第1モードの制御が第1実施形態と異なっている。本実施形態における第1モードの制御について、図15のタイムチャートを用いて説明する。第1モードの制御において、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5については、第1実施形態と同様の制御を行う。一方、第3スイッチング素子Q3の制御については、他のスイッチング素子よりも位相を遅らせるものとする。すなわち、第3スイッチング素子Q3のON制御の始期及びON制御の終期を、第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4よりも遅らせるものとする。なお、第1モードでは制御Bが行われる期間を設けるため、第3スイッチング素子Q3のON制御の終期については、第2スイッチング素子Q2のON制御の終期よりも早めるものとしている。
したがって、本実施形態では、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御A、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3をONとし、第1スイッチング素子Q1、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御C、第2スイッチング素子Q2をONとし、第1スイッチング素子Q1、第3スイッチング素子Q3、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御B、第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4をONとし、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、及び第5スイッチング素子Q5をOFFとする制御Dを順に行うこととなる。
制御Aでは、第1実施形態と同様に、リアクトル電流ILは直線的に単調増加する。制御Aにおける電流経路は、図3で示したものとなる。
制御Cでは、入力側電圧VLに巻数比Nを乗算した値が出力側電圧VHよりも大きければ、リアクトル電流ILは単調増加し、入力側電圧VLに巻数比Nを乗算した値が出力側電圧VHよりも小さければ、リアクトル電流ILは単調増加する。またリアクトル電流ILの時間変化量は、制御Aよりも小さい。なお、制御Cにおける電流経路は、図6で示したものとなる。
制御Bでは、第1実施形態と同様に、リアクトル電流ILは単調減少する。制御Bにおける電流経路は、図4で示したものとなる。
制御Dでは、チョークコイルL3と二次電池100との電気的な接続が遮断され、且つ、チョークコイルL3と第1コイルL1との電気的な接続も遮断される。したがって、リアクトル電流ILは変化せず、一定の値を取ることとなる。
この制御Dが行われる際の電流経路について、図16を用いて説明する。第1コイルL1側では、第1スイッチング素子Q1がONであり、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3がOFFであるため、リアクトル電流ILは、チョークコイルL3、ダイオードDを通過する閉経路をとることとなる。第2コイルL2側では、第4スイッチング素子Q4がONとされることにより、第2コイルL2、コンデンサC4、及び、第4スイッチング素子Q4と第4寄生ダイオードd4との並列接続体を含んで構成される閉回路が形成される。これにより、励磁電流IMが負の値をとる場合、第2コイルL2、コンデンサC4、第4スイッチング素子Q4の順に励磁電流IMが流れ、励磁電流IMが正の値を取る場合、第2コイルL2、第4寄生ダイオードd4、コンデンサC4の順に励磁電流IMが流れることとなる。
第1モードでは、このように制御A、制御C、制御B、制御Dの順に制御が行われるため、電圧変換式は次式(8)で表されることとなる。なお、第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4のON期間の長さと、第2スイッチング素子Q2のON期間の長さとの比を、1未満の数であるDを用いてD:(1−D)としている。また、第3スイッチング素子Q3のON期間の長さをD’としている。DとD’とは、等しい値であってもよいし、異なる値であってもよい。
Figure 2017099061
なお、本実施形態における第3スイッチング素子Q3の制御について、以下のように変更することができる。
第3スイッチング素子Q3のON制御の始期及びON制御の終期を共に遅らせるものとしたが、ON制御の始期を第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4と同期させ、ON制御の終期をずらすものとしてもよい。この場合には、制御Dが行われる期間が設けられず、制御A、制御C、制御Bの順に行われることとなる。また、ON制御の終期を第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4と同期させ、ON制御の始期をずらすものとしてもよいこの場合には、制御Cが行われる期間が設けられず、制御A、制御B、制御Dの順に行われることとなる。
第3スイッチング素子Q3のON制御の始期及びON制御の終期を共に遅らせるものとしたが、第3スイッチング素子Q3の位相を早めることにより、ON制御の始期及びON制御の終期を共に早めることとしてもよい。この場合には、制御A、制御D、制御B、制御Cの順に制御が行われることとなる。なお、この場合についても、ON制御の始期及び終期の一方のみを早めるものとしてもよい。
第3スイッチング素子Q3のON制御の始期を第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4のON制御の始期よりも早め、第3スイッチング素子Q3のON制御の終期を第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4のON制御の終期よりも遅らせてもよい。この場合には、制御A、制御C、制御B、制御Cの順に制御が行われることとなる。
第3スイッチング素子Q3のON制御の始期を第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4のON制御の始期よりも遅らせ、第3スイッチング素子Q3のON制御の終期を第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4のON制御の終期よりも早めてもよい。この場合には、制御A、制御D、制御B、制御Dの順に制御が行われることとなる。
上記構成により、本実施形態における電力変換装置は、第1実施形態に準ずる効果を奏する。
<第6実施形態>
本実施形態では、出力側の回路が、第1実施形態に係る電力変換装置と異なっている。図17は本実施形態に係る電力変換装置の回路図である。
トランスTrの出力側を構成する第2コイルL2の一端は正極側出力端子200aに接続されており、他端は第5スイッチング素子Q5のドレインに接続されている。第2コイルL2と第5スイッチング素子Q5のドレインとの接続点は、コンデンサC4aを介して第4スイッチング素子Q4aのソースに接続されており、第5スイッチング素子Q5のソースは第4スイッチング素子Q4aのドレインに接続されている。この第5スイッチング素子Q5のソースと第4スイッチング素子Q4aのドレインとの接続点は、負極側出力端子200bに接続されている。なお、第4スイッチング素子Q4aには第4寄生ダイオードd4aが逆方向に並列接続されており、第5スイッチング素子Q5には第5寄生ダイオードd5が逆方向に並列接続されている。トランスTrの入力側の構成は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
なお、制御部10が実行する処理については、第1実施形態と同様のものであり、第1実施形態の処理に第2〜第5実施形態の処理を追加して行うものとしてもよい。
<変形例>
・各実施形態では、負極側から正極側への通電を可能とし、正極側から負極側への通電を遮断する通電規制素子として、ダイオードDを用いるものとしているが、ダイオードDの代わりにスイッチング素子を設け、そのスイッチング素子を第3スイッチング素子Q3と同期させて駆動するものとしてもよい。
・各実施形態において、チョークコイルL3を二次電池100の正極側に設けるものとしたが、図18や図19に示すように、チョークコイルL3aを、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2の接続点と二次電池100の負極との間に設けてもよい。
・第1、第2モードの制御を行ううえで、リアクトル電流ILが指令値となることを条件に制御を切り替えるピーク電流制御を行うものとしている。この点、各モードにおいて、各制御を行う期間の長さを予め定めておき、リアクトル電流ILの値に関わらず制御を行うものとしてもよい。こうすることにより、制御の簡略化が可能となる。また、この場合には、各制御を行う期間の長さを、入力側電圧VLや出力側電圧VHの値に応じて可変に設定するものとしてもよい。
・第1、第2モードの制御を行ううえで、第5スイッチング素子Q5は常にOFFであるため、第5スイッチング素子Q5を設けないものとしてもよい。
・各実施形態において、各スイッチング素子に対して逆方向に並列接続される寄生ダイオードに加えて、寄生ダイオードとは異なるダイオードを逆方向に並列接続するものとしてもよい。
・各実施形態において、スイッチング素子をMOSFETとしたが、他のスイッチング素子を採用することも可能である。
100…二次電池、101…コンデンサ、103…入力電流検出部、202…出力側電圧検出部、C4…コンデンサ、C4a…コンデンサ、D…ダイオード、L1…第1コイル、L2…第2コイル、L3…チョークコイル、L3a…チョークコイル、Q1…第1スイッチング素子、Q2…第2スイッチング素子、Q3…第3スイッチング素子、Q4…第4スイッチング素子、Q4a…第4スイッチング素子、Tr…トランス。

Claims (6)

  1. 直流電源(100)が接続される入力側から、トランス(Tr)を介して出力側へと電力を供給する電力変換装置であって、
    トランス(Tr)の入力側として設けられる第1コイル(L1)と、
    前記第1コイルと並列接続される第1スイッチング素子(Q1)、及び前記第1コイルと直列接続される第2スイッチング素子(Q2)を備えるスイッチング回路と、
    前記スイッチング回路と前記直流電源(100)との間に設けられるチョークコイル(L3,L3a)と、
    前記直流電源と前記チョークコイルとの接続を切り替える第3スイッチング素子(Q3)と、
    前記第3スイッチング素子がOFFである場合に、前記チョークコイルと前記スイッチング回路とを通電可能に接続する通電規制素子(D)と、
    前記トランスの前記出力側に設けられ、前記第1コイルと磁気的に結合し、前記トランスの出力側として設けられる第2コイル(L2)と、
    前記第2コイルと並列接続又は直列接続される、第4スイッチング素子(Q4,Q4a)とコンデンサ(C4,C4a)との直列接続体と、を備え、
    前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び前記第4スイッチング素子をONとし、前記第2スイッチング素子をOFFとする期間と、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び前記第4スイッチング素子をOFFとし、前記第2スイッチング素子をONとする期間とを含む制御を行う、電力変換装置。
  2. 前記第2コイル側の電圧である出力電圧を検出する電圧検出部(202)をさらに備え、
    前記出力電圧が所定値よりも小さい場合には、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び前記第4スイッチング素子をONとし、前記第2スイッチング素子をOFFとする期間と、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び前記第4スイッチング素子をOFFとし、前記第2スイッチング素子をONとする期間とを含む第1モードの制御を行い、
    前記出力電圧が前記所定値よりも大きい場合には、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び前記第4スイッチング素子をONとし、前記第2スイッチング素子をOFFとする期間と、前記第1スイッチング素子、及び前記第4スイッチング素子をOFFとし、前記第2スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子をONとする期間とを含み、且つ、前記第3スイッチング素子のON状態を継続する第2モードの制御を行う、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記チョークコイルの電流値を検出する電流検出部(103)をさらに備え、
    前記電流値のピーク値が予め定められた値である指令値となるように、各スイッチング素子を制御する、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記電流値に鋸歯状波であるスロープ信号を加算するスロープ補償部(43)をさらに備え、
    前記電流値に前記スロープ信号を加算した値が前記指令値となるように、前記スイッチング素子を制御する、請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記チョークコイルの電流値を検出する電流検出部(103)をさらに備え、
    前記電流値のピーク値が予め定められた値である指令値となるように、各スイッチング素子を制御し、前記第1モードにおける前記指令値と、前記第2モードにおける前記指令値とは異なる値である、請求項2に記載の電力変換装置。
  6. 前記電流値に鋸歯状波であるスロープ信号を加算するスロープ補償部(43)をさらに備え、
    前記電流値に前記スロープ信号を加算した値が前記指令値となるように、前記スイッチング素子を制御し、前記スロープ信号の時間変化量を、前記第1モードと前記第2モードとで異なる値とする、請求項5に記載の電力変換装置。
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