JP2017096205A - 電動ポンプ - Google Patents

Abstract

【課題】簡便な構造で、モータハウジングに、ポンプハウジングを正しく取付けることができる電動ポンプを提供する。【解決手段】電動ポンプ１０は、支持シャフト３１の先端部３３を嵌めるシャフト嵌合穴４２を有している。シャフト嵌合穴４２に加えて、電動ポンプ１０は、モータハウジング３０とポンプハウジング４０の間に、第２の嵌合部６０Ａを備えている。第２の嵌合部６０Ａは円形凸部６１と、この円形凸部６１を収納する円形凹部６２からなる。【効果】第２の嵌合部が、モータハウジングとポンプハウジングの相対ずれの発生を防止する。ずれが発生しないため、支持シャフトが傾くことが無く、インペラがポンプハウジングに接触する心配もなくなる。【選択図】図２

Description

本発明は、ボルトで連結するモータハウジングとポンプハウジングに、電動モータ及びインペラが収納されている電動ポンプに関する。

小型の電動ポンプは、各種の構造のものが知られている（例えば、特許文献１（図１）参照。）。

特許文献１を次図に基づいて説明する。
図７（ａ）は従来の電動ポンプの断面図であり、電動ポンプ１００は、電動モータ１０１を収納するモータハウジング１０２と、支持シャフト１０３に回転自在に取付けられたローター１０４と、このローター１０４に一体的形成されているインペラ１０５と、このインペラ１０５を囲うと共に流体通路１０６を有するポンプハウジング１０７と、このポンプハウジング１０７とモータハウジング１０２を連結するボルト１０８と、モータハウジング１０２を更に囲うアウターケース１０９とを備えている。

分解図である図７（ｂ）に基づいて、従来の電動ポンプ１００の組み立て手順を説明する。
モータハウジング１０２から延ばした支持シャフト１０３にローター１０４を取付ける。支持シャフト１０３の先端部１１１はインペラ１０５から突き出ている。また、モータハウジング１０２に、Ｏリングなどのシール材１１２が嵌められ、このシール材１１２の外側位置にて、雌ねじ部１１３が設けられている。図では１個を示したが、雌ねじ部１１３は所定ピッチで５個程度設けられる。

一方、ポンプハウジング１０７は、シャフト嵌合穴１１４と、流体通路１０６と、ボルト穴１１５を備えている。ボルト１０８の呼び径ｄａに対して、ボルト穴１１５の径Ｄａは、大きく設定される。そのため、ボルト穴１１５とボルト１０８との間には、片側当たりＣの隙間（以下、「片側すきま」と記す。）が発生する。

なお、ＪＩＳ Ｂ１００１に、ｄａが４ｍｍであればＤａは４．８ｍｍと規定され、ｄａが６ｍｍであればＤａは７ｍｍと規定され、ｄａが８ｍｍであればＤａは１０ｍｍと規定されている。
よって、径の差（Ｄａ−ｄａ）がほぼ１．０ｍｍ、片側すきまＣが半分のほぼ０．５ｍｍとなる

図７（ｂ）にて、先ず、支持シャフト１０３の先端部１１１に、シャフト嵌合穴１１４を嵌めるようにして、モータハウジング１０２にポンプハウジング１０７を重ねる。
次に、ボルト１０８をボルト穴１１５に通し、雌ねじ部１１３へねじ込む。
このときに、片側すきまＣの存在により、モータハウジング１０２に対してポンプハウジング１０７が支持シャフト１０３の直角方向（図面左右方向）へずれる可能性がある。
ずれると、支持シャフト１０３が傾き、インペラ１０５とポンプハウジング１０７とが接触する虞がある。

また、複数本のボルト１０８を均等に締める必要がある。不均等であると、強く締めた部位でモータハウジング１０２にポンプハウジング１０７が密着し、弱く締めた部位ではモータハウジング１０２とポンプハウジング１０７の間に隙間ができ、結果として、モータハウジング１０２に対してポンプハウジング１０７が傾斜する。
ポンプハウジング１０７が傾斜すると、インペラ１０５とポンプハウジング１０７とが接触する虞がある。

インペラ１０５がポンプハウジング１０７に接触すると、摩耗粉が発生し、この摩耗粉がコンタミ（異物）となって流体通路１０６に入ってしまう。インペラ１０５が変形し、所定のポンプ性能が発揮されなくなる。接触により、電動モータ１０１の負荷が増加し、電動モータ１０１の発熱、消費電力の増加、モータの脱調に至る。期待されるポンプ性能が発揮されないと、冷却水温が上昇し、エンジンのオーバーヒートを招く。

支持シャフト１０３の径を増加する又は高強度材料を使用して曲げ剛性を高めることで、傾きを軽減することはできる。しかし、径を増加すると電動モータ１０１が大型化し、重量増加を招く。また、高強度材料に変更するとコスト上昇を招く。

軽量化やコストダウンが求められる中、簡便な構造で、モータハウジング１０２に、ポンプハウジング１０７を正しく取付けることができる電動ポンプが求められる。

特開２００９−１２７４５０号公報

本発明は、簡便な構造で、モータハウジングに、ポンプハウジングを正しく取付けることができる電動ポンプを提供することを課題とする。

請求項１に係る発明は、電動モータを収納するモータハウジングと、このモータハウジングで一端が支持され前記電動モータのローターを支える支持シャフトと、前記ローターに取付けられたインペラと、このインペラを囲うと共に流体通路を有するポンプハウジングと、このポンプハウジングと前記モータハウジングを連結するボルトとを備えている電動ポンプにおいて、
前記ポンプハウジングは、前記支持シャフトを嵌合するシャフト嵌合穴を備え、
前記モータハウジングと前記ポンプハウジングとの間に、前記シャフト嵌合穴とは別に第２の嵌合部を備えていることを特徴とする。

請求項２に係る発明では、第２の嵌合部は、支持シャフトを中心とする円形凸部とこの円形凸部を収納する円形凹部からなり、モータハウジングに円形凸部と円形凹部の一方を備え、ポンプハウジングに円形凸部と円形凹部の他方を備えていることを特徴とする。

請求項３に係る発明では、第２の嵌合部は、モータハウジングとポンプハウジングの少なくとも一方の外周部から支持シャフトに沿って延ばされた位置決め片又は位置決めリングと、モータハウジングとポンプハウジングの少なくとも他方に設けられ位置決め片又は位置決めリングが嵌る外周面とからなることを特徴とする。

請求項４に係る発明では、第２の嵌合部は、支持シャフトを中心とする円形凸部とこの円形凸部を収納する円形凹部からなり、モータハウジングに円形凸部と円形凹部の一方を備え、ポンプハウジングに円形凸部と円形凹部の他方を備えていると共に、モータハウジングとポンプハウジングの少なくとも一方の外周部から支持シャフトに沿って延ばされた位置決め片又は位置決めリングと、モータハウジングとポンプハウジングの少なくとも他方に設けられ位置決め片又は位置決めリングが嵌る外周面とからなることを特徴とする。

請求項５に係る発明では、円形凸部は、先尖り形状の円錐台であることを特徴とする。

請求項６に係る発明では、第２の嵌合部における隙間は、ボルトとこのボルトが通過するボルト穴とに存在する隙間よりは小さく設定され且つ支持シャフトとシャフト嵌合穴とに存在する隙間よりは大きく設定されていることを特徴とする。

請求項７に係る発明では、ポンプハウジングは金属で構成され、モータハウジングは樹脂で構成されていることを特徴とする。

請求項１に係る発明では、モータハウジングとポンプハウジングとの間に、シャフト嵌合穴とは別に第２の嵌合部を備えている。第２の嵌合部が、モータハウジングとポンプハウジングの相対ずれの発生を防止する。ずれが発生しないため、支持シャフトが傾くことが無く、インペラがポンプハウジングに接触する心配もなくなる。

加えて、第２の嵌合部のガイド作用により、モータハウジングに対するポンプハウジングの傾きが是正されるため、ボルトの締め付け作業が容易になる。
よって、本発明によれば、簡便な構造で、モータハウジングに、ポンプハウジングを正しく取付けることができる電動ポンプが提供される。

請求項２に係る発明では、第２の嵌合部は、支持シャフトを中心とする円形凸部とこの円形凸部を収納する円形凹部からなる。円形凸部や円形凹部であれば、機械加工による仕上げが容易になる。また、複数のボルトは、支持シャフトを囲うように配置するが、円形凸部や円形凹部の縁とボルトの距離が一定になるため、ボルトの締め付け具合を容易に揃えることができる。

請求項３に係る発明では、第２の嵌合部は、モータハウジングとポンプハウジングの少なくとも一方の外周部から支持シャフトに沿って延ばされた位置決め片又は位置決めリングである。位置決め片又は位置決めリングは、モータハウジング又はポンプハウジングに容易に一体形成できる。

請求項４に係る発明では、円形凸部と円形凹部の嵌合と、位置決め片又は位置決めリングからなる嵌合との両方が可能となり、モータハウジングとポンプハウジングの相対ずれの発生や、傾きの発生を、より確実に防止することができる。

請求項５に係る発明では、円形凸部は、先尖り形状の円錐台であり、先尖り形状あるため、円形凹部に円形凸部を容易に挿入することができる。加えて、円筒状の円形凹部に円錐台状の円形凸部を嵌めると、円筒の中心に円錐台の中心が合致する。いわゆる、センターリング作業が発揮されるため、モータハウジングにポンプハウジングを、より正しく取付けることができる。

請求項６に係る発明では、第２の嵌合部における隙間は、ボルトとこのボルトが通過するボルト穴とに存在する隙間よりは小さく設定されている。第２の嵌合部でモータハウジングに対するポンプハウジングの位置が決められるため、ボルト穴へ容易にボルトを通すことができ、ボルトの締結作業が容易になる。
また、第２の嵌合部における隙間は、支持シャフトとシャフト嵌合穴とに存在する隙間よりは大きく設定されている。支持シャフトとシャフト嵌合穴とは高い精度で仕上げ加工を施す必要があるが、第２の嵌合部はそれよりは低い精度で仕上げることができ、第２の嵌合部の仕上げ加工コストを低減することができる。

請求項７に係る発明では、ポンプハウジングは金属で構成されるため、外部配管が接続される吸入口や吐出口の剛性を高めることができる。また、モータハウジングは樹脂で構成されているため、樹脂一体成形法により、ステーターや支持シャフトをモータハウジングに容易に一体化することができる。

本発明に係る電動ポンプ断面図である。 電動ポンプの分解図である。 図２の３−３矢視図に位置決め片を加えた図である。 図３の４−４線断面図にポンプハウジングを加えた図である。 変更例を示す図である。 さらなる変更例を示す図である。 従来の電動ポンプの断面図である。

本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。

図１に示すように、電動ポンプ１０は、電動モータ２０を収納するモータハウジング３０と、このモータハウジング３０で一端部３２が支持され電動モータ２０のローター２１を回転自在に支える支持シャフト３１と、ローター２１に取付けられたインペラ２２と、このインペラ２２を囲うと共に流体通路４１を有するポンプハウジング４０と、このポンプハウジング４０とモータハウジング３０を連結するボルト５１と、モータハウジング３０を更に囲うアウターケース５２とを備えている。

電動モータ２０は、ローター２１とステーター２３とからなり、この例ではローター２１にインペラ２２が一体形成されており、インペラ２２はローター２１と共に回転する。
モータハウジング３０は、好ましくは、樹脂製である。ステーター２３及び支持シャフト３１は樹脂で一体成形される。

支持シャフト３１は、下端の一端部３２がモータハウジング３０に固定され、上に延び、他端部（先端部３３）が小径部とされる。この支持シャフト３１で、中空モータ軸２４を介してローター２１が回転自在に支持される。中空モータ軸２４を金属、ローター２１（磁石を除くモールド部分）を樹脂とすることができる。なお、中空モータ軸２４を省略して、ローター２１を直接支持シャフト３１に回転自在に取付けることは差し支えない。

流体通路４１を有するポンプハウジング４０は、支持シャフト３１の先端部３３を嵌合するシャフト嵌合穴４２を有すると共にインペラ２２の上方位置に吸入口４３を備える。シャフト嵌合穴４２は、ポンプハウジング４０に一体形成されたボス４４に機械加工により形成される。

また、吸入口４３には外部から配管がねじ込みなどにより接続される。
シャフト嵌合穴４２には支持シャフト３１の力が掛かり、加えて吸入口４３には外部配管の力が掛かるため、ポンプハウジング４０は剛性（強度）が要求される。そこで、ポンプハウジング４０は、アルミニウムダイカスト品のような金属で構成することが望まれる。ただし、強度的な要求がクリアできる場合は、ポンプハウジング４０を樹脂とすることは差し支えない。

図２に示すように、電動ポンプ１０は、支持シャフト３１の先端部３３を嵌めるシャフト嵌合穴４２を有している。支持シャフト３１の先端部３３の径（外径）をｄ１とし、シャフト嵌合穴４２の径（穴径）をＤ１とすると、Ｄ１はｄ１より僅かに大径とする。

このような、シャフト嵌合穴４２に加えて、電動ポンプ１０は、モータハウジング３０とポンプハウジング４０の間に、第２の嵌合部６０Ａを備えている。
第２の嵌合部６０Ａは、例えば、支持シャフト３１を中心とする同心円状の円形凸部６１と、この円形凸部６１を収納する円形凹部６２からなる。円形凸部６１の径をｄ２とし、円形凹部６２の径をＤ２とすると、Ｄ２はｄ２より僅かに大径とする。

モータハウジング３０には、円形凸部６１を囲う位置にＯリングなどのシール材５３を取付け、このシール材５３を囲う位置に雌ねじ部３４を設ける。雌ねじ部３４は、所定ピッチで複数個（例えば５個）設ける。
ポンプハウジング４０には、雌ねじ部３４に対応する位置にボルト穴４５を設け、このボルト穴４５にボルト５１を通すようにする。ボルト５１の呼び径をｄ３とし、ボルト穴４５の径をＤ３とすると、Ｄ３は１．０ｍｍ程度ｄ３より大径である。

あるモデルにおけるＤ１〜Ｄ３とｄ１〜ｄ３は、次の通りである。

シャフト嵌合部と支持シャフトにおける隙間（片側すきま）は、（Ｄ１−ｄ１）／２で計算され、０．０５ｍｍである。
円形凹部と円形凸部からなる第２の嵌合部における隙間（片側すきま）は、（Ｄ２−ｄ２）／２で計算され、０．１５ｍｍである。
ボルト穴とボルトにおける隙間（片側すきま）は、（Ｄ３−ｄ３）／２で計算され、０．５ｍｍである。

円形凹部と円形凸部からなる第２の嵌合部における隙間０．１５ｍｍは、ボルトとボルト穴とに存在する隙間０．５ｍｍよりは小さい。
また、円形凹部と円形凸部からなる第２の嵌合部における隙間０．１５ｍｍは、支持シャフトとシャフト嵌合穴とに存在する隙間０．０５ｍｍよりは大きい。

図２にて、支持シャフト３１の先端部３３にシャフト嵌合穴４２を嵌めるようにして、モータハウジング３０にポンプハウジング４０を近づける。シャフト嵌合穴４２に支持シャフト３１の先端部３３がある程度嵌った時点で、円形凸部６１に円形凹部６２が嵌り始める。円形凸部６１と円形凹部６２との隙間の方が、支持シャフト３１とシャフト嵌合穴４２との隙間より大きいため、円形凸部６１に円形凹部６２が簡単に且つ確実に嵌る。よって、嵌合作業が容易になる。

円形凸部６１と円形凹部６２からなる第２の嵌合部６０Ａでの嵌合が終了したら、ボルト穴４５にボルト５１を通し、このボルト５１を雌ねじ部３４へねじ込む。
仮に、第２の嵌合部６０Ａが設けられていなければ、表１により、ボルト５１の締め付け時に、最大０．５ｍｍだけモータハウジング３０に対してポンプハウジング４０がずれる可能性がある。

これに対して、本発明によれば、第２の嵌合部６０Ａが設けられているため、表１により、最大０．１５ｍｍだけモータハウジング３０に対してポンプハウジング４０がずれる可能性がある。ずれが０．１５ｍｍであれば、インペラ２２がポンプハウジング４０に触れる心配はない。

なお、実施例では、モータハウジング３０に円形凸部６１を設け、ポンプハウジング４０に円形凹部６２を設けたが、モータハウジング３０に円形凹部６２を設け、ポンプハウジング４０に円形凸部６１を設けてもよい。

インペラ２２がポンプハウジング４０に接触しないため、摩耗粉が発生することがなく、電動モータ２０に余分な負荷が掛かることもなく、電動ポンプ１０の本来の性能が発揮される。
そして、第２の嵌合部６０Ａは、モータハウジング３０に数ミリ程度突出させた円形凸部６１と、ポンプハウジング４０に数ミリ程度窪ませた円形凹部６２とからなり、これらの円形凸部６１と円形凹部６２を設けたことにより電動ポンプ１０が大型化することはなく、電動ポンプ１０の製造コストが増加することもない。

加えて、第２の嵌合部６０Ａがガイド作用を発揮し、モータハウジング３０に対するポンプハウジング４０の傾きを防止するため、雌ねじ部３４へボルト５１を締め付ける際の締め付け作業に、それほどの慎重さは必要ない。よって、ボルト５１の締め付けが容易に行える。

さらには、円形凸部６１が、正円であるため、複数の雌ねじ部３４が支持シャフト３１を中心に等距離Ｌに配置することができる。結果、複数の雌ねじ部３４において、円形凸部６１と雌ねじ部３４との間の距離Ｌを揃えることができ、複数のボルト５１の締め付け性能を容易に揃えることができる。

以上により、モータハウジング３０に、ポンプハウジング４０が正しく取付けられた図１に示す電動ポンプ１０が提供される。

次に、第２の嵌合部６０Ａの変更例を説明する。
図２の３−３矢視図に位置決め片を追加した図が、図３である。
図３に示すように、モータハウジング３０の外周部から複数個（この例では３個）の位置決め片６４を延ばしてもよい。

図３の４−４線断面図にポンプハウジングを加えた図が、図４である。
図４に示すように、第２の嵌合部６０Ｂは、モータハウジング３０の外周部から支持シャフト３１に沿って延ばされた位置決め片６４、６４と、ポンプハウジング４０に形成された外周面６５、６５とからなる。
外周面６５、６５に位置決め片６４、６４が摺りながら嵌ることで、モータハウジング３０に対してポンプハウジング４０が正確に位置決めされる。

次に、第２の嵌合部６０Ａのさらなる変更例を説明する。
図５に示すように、この電動ポンプ１０は、２種類の第２の嵌合部６０Ｃ、６０Ａを有している。
１種類目の第２の嵌合部６０Ｃは、ポンプハウジング４０の外周部から支持シャフト３１に沿って延ばされた位置決め片６４、６４と、モータハウジング３０に形成された外周面６５、６５とからなる。
外周面６５、６５に位置決め片６４、６４が摺りながら嵌ることで、モータハウジング３０に対してポンプハウジング４０が正確に位置決めされる。

２種類目の第２の嵌合部６０Ａは、モータハウジング３０に設けた円形凸部６１と、ポンプハウジング４０に設けた円形凹部６２とからなる。円形凸部６１に円形凹部６２が嵌ることで、モータハウジング３０に対してポンプハウジング４０が正確に位置決めされる。
２種類の第２の嵌合部６０Ｃ、６０Ａで、モータハウジング３０に対するポンプハウジング４０のずれを防止するため、ずれ防止効果が倍増する。

図５において、位置決め片６４、６４と干渉しない位置にて、モータハウジング３０から更に位置決め片（図４、符号６４、６４）を延ばしても良い。上下から位置決め片６４、６４、６４、６４を延ばすことで、ずれ防止効果が更に増す。

位置決め片６４は、複数個を連続させたような位置決めリングであってもよい。この場合は対応する外周面は円周面となる。

第２の嵌合部６０Ａ〜６０Ｃの形態を、複数種類説明したが、これらを組み合わせることで異なる形態とすることができる。形態の一覧を次に示す。

すなわち、パターンＡは図２で示され、パターンＣは図４で示され、パターンＧは図５で示される。
パターンＪは、モータハウジングに円形凸部と、位置決め片と、ポンプハウジングから延びる位置決め片を受ける外周面を設けると共に、ポンプハウジングに円形凹部と、位置決め片と、モータハウジングから延びる位置決め片を受ける外周面を設けてなる。

また、図６（ａ）に示す円形凸部６１と円形凹部６２に対して、図６（ｂ）に示すように、円形凸部６１を先尖り状の円錐台にしても良い。このときのテーパー角（片テーパー角）θは、任意であるが、２°〜１０°の範囲から選択することが推奨される。

円筒状の円形凹部６２に円錐台状の円形凸部６１を嵌めると、円筒の中心に円錐台の中心が合致する。いわゆる、センターリング作用が発揮されるため、モータハウジング３０にポンプハウジング４０を、より正しく取付けることができる。

本発明は、ボルトで連結するモータハウジングとポンプハウジングを有する電動ポンプに好適である。

１０…電動ポンプ、２０…電動モータ、２１…ローター、２２…インペラ、２３…ステーター、３０…モータハウジング、３１…支持シャフト、３２…支持シャフトの一端部、３３…支持シャフトの先端部、４０…ポンプハウジング、４１…流体通路、４２…シャフト嵌合穴、４４…ボス、４５…ボルト穴、５１…ボルト、５２…アウターケース、５３…シール材、６０Ａ、６０Ｂ、６０Ｃ…第２の嵌合部、６１…円形凸部、６２…円形凹部、６４…位置決め片、６５…外周面。

Claims (7)

1. 電動モータを収納するモータハウジングと、このモータハウジングで一端が支持され前記電動モータのローターを支える支持シャフトと、前記ローターに取付けられたインペラと、このインペラを囲うと共に流体通路を有するポンプハウジングと、このポンプハウジングと前記モータハウジングを連結するボルトとを備えている電動ポンプにおいて、
   前記ポンプハウジングは、前記支持シャフトを嵌合するシャフト嵌合穴を備え、
   前記モータハウジングと前記ポンプハウジングとの間に、前記シャフト嵌合穴とは別に第２の嵌合部を備えていることを特徴とする電動ポンプ。
2. 前記第２の嵌合部は、前記支持シャフトを中心とする円形凸部とこの円形凸部を収納する円形凹部からなり、前記モータハウジングに前記円形凸部と前記円形凹部の一方を備え、前記ポンプハウジングに前記円形凸部と前記円形凹部の他方を備えていることを特徴とする請求項１記載の電動ポンプ。
3. 前記第２の嵌合部は、前記モータハウジングと前記ポンプハウジングの少なくとも一方の外周部から前記支持シャフトに沿って延ばされた位置決め片又は位置決めリングと、前記モータハウジングと前記ポンプハウジングの少なくとも他方に設けられ前記位置決め片又は前記位置決めリングが嵌る外周面とからなることを特徴とする請求項１記載の電動ポンプ。
4. 前記第２の嵌合部は、前記支持シャフトを中心とする円形凸部とこの円形凸部を収納する円形凹部からなり、前記モータハウジングに前記円形凸部と前記円形凹部の一方を備え、前記ポンプハウジングに前記円形凸部と前記円形凹部の他方を備えていると共に、前記モータハウジングと前記ポンプハウジングの少なくとも一方の外周部から前記支持シャフトに沿って延ばされた位置決め片又は位置決めリングと、前記モータハウジングと前記ポンプハウジングの少なくとも他方に設けられ前記位置決め片又は前記位置決めリングが嵌る外周面とからなることを特徴とする請求項１記載の電動ポンプ。
5. 前記円形凸部は、先尖り形状の円錐台であることを特徴とする請求項２又は請求項４記載の電動ポンプ。
6. 前記第２の嵌合部における隙間は、前記ボルトとこのボルトが通過するボルト穴とに存在する隙間よりは小さく設定され且つ前記支持シャフトと前記シャフト嵌合穴とに存在する隙間よりは大きく設定されていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項記載の電動ポンプ。
7. 前記ポンプハウジングは金属で構成され、前記モータハウジングは樹脂で構成されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項記載の電動ポンプ。

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