JP2017095045A - 車両用照明構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で意匠性に優れた車両用照明構造を提供する。【解決手段】ドア開口部40を開閉するドア本体20を備えた車両における車両用照明構造であって、ドア本体20に配設され、紫外光を照射可能なLED31と、ドア開口部40の下縁部40Aに配設され、LED31からの紫外光によって励起されて蛍光により発光する発光部45と、を備え、ドア本体20の開閉動作に伴って、発光部45に対するLED31からの紫外光の照射領域31Aが変位することで、発光部45における発光範囲が変位する構成とされている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用照明構造に関する。
従来、車両用照明構造として、下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に開示の構成は、紫外線反応型の暗所発光用蛍光インキにより板状体に社名、標語、記号、図形、文字、もしくは図柄の表示物が印刷されるか、または印刷が施されたラベルが貼着された表示体と、前記表示体に紫外線を照射させて前記表示物を発光させる紫外線発光器と、を備えている。そして、紫外線発光器が、表示体に対して分離されて適当な距離および適当な角度にて車体内もしくは車体装備品に取付けられることが記載されている。
実用新案登録第3147029号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、紫外線発光器(光源)と、表示体(発光部)との位置関係が常時一定とされており、その照明態様がワンパターンで、乗員の目を引くような意匠を実現することができない。
一方、車両用照明構造において、発光部における発光範囲を変位させてその意匠性を向上するための構成として、例えば、複数の光源を配列した上で、各光源の点灯タイミングをずらすような構成では、構造が複雑となり、問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、簡易な構成で意匠性に優れた車両用照明構造を提供すること目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用照明構造は、ドア開口部を開閉するドア本体を備えた車両における車両用照明構造であって、前記ドア本体と前記ドア開口部の開口縁とのいずれか一方に配設され、紫外光を照射可能な光源と、前記ドア本体と前記ドア開口部の開口縁とのいずれか他方に配設され、前記光源からの前記紫外光によって励起されて蛍光により発光する発光部と、を備え、前記ドア本体の開閉動作に伴って、前記発光部に対する前記光源からの前記紫外光の照射領域が変位することで、前記発光部における発光範囲が変位する構成とされている。本発明によれば、ドア本体の開閉動作と発光部における発光範囲とを連動させることができ、簡易な構成で意匠性に優れた車両用照明構造を提供することができる。
上記構成において、前記ドア本体は、前記ドア開口部に対してスライド移動することで当該ドア開口部を開閉する構成とされており、前記光源は、前記ドア本体に配設されており、前記発光部は、前記ドア開口部の開口縁のうち、車両下側に設けられたスカッフプレートに配設されていてもよい。このような構成によれば、乗員の乗降に際して、特に目につきやすいスカッフプレートにおいて、ドア本体のスライド動作と発光部における発光範囲とを連動させることができ、特に意匠性に優れる。
上記構成において、前記ドア本体は、前記ドア開口部に対してスライド移動することで当該ドア開口部を開閉する構成とされており、前記光源は、前記ドア本体に配設されており、前記発光部は、前記ドア開口部の開口縁に配設されており、前記ドア本体が閉じた状態から開いた状態へと変更される過程で、前記発光部に対する前記光源からの前記紫外光の照射領域が前記発光部における車両前側領域から全域へと変位することで、前記ドア本体が開いた状態では前記発光部の全域が発光する構成とされていてもよい。このような構成によれば、ドア本体が開く過程で、発光部が発光範囲を漸次拡大していき、その後、ドア本体が開いた状態とされて、乗員が乗降する際には、発光部の全域を視認することができ、特に意匠性に優れる。
上記構成において、前記発光部は、発光することで、車両前側から順次に識別可能な識別情報を有していてもよい。このような構成によれば、ドア本体が閉じた状態から開いた状態に変化する際に、発光部の識別情報を順次に認識することができ、乗員の目を引く意匠を実現することができる。
上記構成において、前記光源は、前記ドア本体が閉じた状態から開いた状態へと変更される際に、前記紫外光を照射しない消灯状態から前記紫外光を照射する点灯状態へと変更される構成であってもよい。このような構成によれば、ドア本体の動作と光源の点灯とを連動させるうえで、特に好適である。
本発明によれば、簡易な構成で意匠性に優れた車両用照明構造を提供することができる。
本発明の実施形態1に係るドア本体が閉じた状態を示す側面図 図1のドア本体が開いた状態を示す側面図 車両用照明構造を示す斜視図 車両用照明構造を示す断面図(図3のIV−IV線断面図) 光源の照射領域と発光部の発光範囲を示す説明図 本発明の実施形態2に係る車両用照明構造を示す斜視図 ドア本体が閉じた状態を示す説明図 ドア本体が開いた状態を示す説明図 本発明の実施形態3に係るドア本体が開いた状態を示す説明図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図5によって説明する。本実施形態では、車両10における車両用照明構造について例示する。車両10は、図1及び図2に示すように、いわゆるワンボックスタイプであり、後部座席12への乗降口として機能するドア開口部40と、ドア開口部40を開閉するドア本体20と、を備えている。なお、以下の説明では、図1及び図2の左側を車両前方とし、右側を車両後方として説明する。
ドア本体20は、図4に示すように、ドアパネル21と、ドアパネル21の車室内側に配されるドアトリム23と、を備えている。ドアパネル21は、金属製のアウタパネル21A及びインナパネル21Bから構成されている。ドアトリム23は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂製のトリムボードを主体に構成されている。
ドア本体20は、図1及び図2に示すように、ドア開口部40に対してスライド移動することで当該ドア開口部40を開閉するスライドドアとされている。ドア本体20は、図1に示すようにドア開口部40を閉塞する閉じた状態と、図2に示すようにドア開口部40を開放する開いた状態とを、スライド動作によって変更可能な構成とされている。ドア本体20には、これを閉じた状態から開いた状態ヘと変更するためのドアハンドル部24が車両前方に設けられている。
ドアハンドル部24には、図3及び図4に示すように、使用者が把持して操作する把持部が設けられている。この把持部は、ドア本体20の内側と外側にそれぞれ配設されている。ドアハンドル部24における把持部以外の部分は、ドア本体20の内部に設けられており、その図示を省略する。なお、ドアハンドル部24は、把持部以外の各種スイッチによっても適宜操作可能とされてもよい。
ドアトリム23には、図4に示すように、その車両前方かつ車両上方にドアハンドル部24が配置されている。そして、ドアトリム23には、ドアハンドル部24の把持部の下方が車室内に膨出する膨出部25が設けられている。膨出部25は、ドア本体20が開いた状態においても、ドア開口部40内に位置する部分とされる。この膨出部25の下面は、車室内側かつ車両下側を向く傾斜面25Aとなっている。この傾斜面25Aには、光源ユニット30が一部露出する形で配設されている。光源ユニット30は、後部座席12に着座した乗員の目の高さより低い位置に配されるとともに、膨出部25の奥方に位置して、直接的に乗員に視認され難い配置となっている。
光源ユニット30は、図3及び図4に示すように、LED(光源)31と、LED31からの光を導光するライトガイド32と、ドアトリム23の板面に沿って延在するとともに、ライトガイド32から出射された光透過性を有するカバー部33と、ライトガイド32を車室外側から覆う形で、これを収容する光透過性を有しないケーシング34と、を備えて構成されている。光源ユニット30は、ドアトリム23に対して固定され、ドアトリム23(ドア本体20)に付随して、共に移動する構成となっている。
LED31は、紫外光を照射可能な構成とされている。具体的には、LED31は、後述する蛍光体を発光可能な所定の波長域、例えば、360nm〜400nm程度の波長域の紫外線を照射するものとされている。LED31からの紫外線は、蛍光体の励起に必要なエネルギーを有すると共に、人体の皮膚等への影響もないことが確認されている。
LED31は、ドア本体20が閉じた状態から開いた状態へと変更される際に、前記紫外光を照射しない消灯状態から前記紫外光を照射する点灯状態へと変更される構成である。具体的には、LED31には、図示しないワイヤーハーネスを介して電力が供給されており、ドア開口部40の開口縁に設けられたスイッチ(不図示)が、ドア本体20が開いた状態であることを検知すると、LED31に電力が供給され、これが点灯する仕組みとなっている。つまり、LED31は、ドア本体20と連動して点灯/消灯する、いわゆるドア連動の光源である。また、LED31は、夜間等、外部の照度が低いときにのみ点灯状態となる光源である。
ライトガイド32は、図3に示すように、長手状をなし、長手方向を車両前後方向に沿わせる姿勢で配置されている。ライトガイド32は、その一端面がLED31からの紫外光が入射される光入射面とされるとともに、その一側面が光入射面から入射した紫外光が出射される光出射面とされている。つまり、ライトガイド32は、点状光源であるLED31からの紫外光を、面状に配光して、所定の照射領域31Aに照射するレンズのような機能を有している。なお、ライトガイド32から紫外光が出射される態様については、後に説明する。
ドア開口部40は、図3に示すように、車両10の側面に開口する形で設けられている。ドア開口部40は、その開口縁が主に、車両外側においては、車両ボディで構成されるとともに、車両内側においては車両用内装材で構成されている。なお、本願において「開口縁」とは、開口部の内面及び開口部に隣接して所定の領域を有する部分を意味するものとする。ドア開口部40の開口縁のうち下縁部40Aは、車両外側がサイドシル41で構成されるとともに、車両内側がスカッフプレート42で構成されている。
スカッフプレート42は、図4に示すように、車室フロア面14に連なるフロア連接部42Aと、フロア連接部42Aより一段低いステップ部42Bとを備え、階段状に構成されている。ステップ部42Bは、その上面が車両前後方向に沿って長い長方形をなし、乗員が乗降時に利用するための踏み台としての役目を果たす。言い換えれば、ステップ部42Bは、車両10に乗降する乗員の足元において、特に乗員の目を引きやすい部分であると言える。このステップ部42Bには、上面に加飾パネル44が配設されている。
加飾パネル44は、図3及び図4に示すように、合成樹脂製や金属製等の板状部材で構成され、車両前後方向に沿って延びる長手状をなしている。加飾パネル44は、その周囲の照度が低いときにその意匠を構成する発光部45と、周囲の照度が高いときにその意匠を構成する非発光意匠部46と、を有している。非発光意匠部46としては、板状部材の表面にメッキ調の加飾処理がされることで、可視光下で識別可能な金属光沢を有する意匠を例示することができる。また、半透光性を有する非発光意匠部46を、発光部45の表側に積層する形で配設して、発光部45を保護するコーティング層として機能させてもよい。なお、非発光意匠部46の態様はこれに限られず、例えば別の態様として、後述する発光部45における識別情報が板状部材の表面に立体的に刻印された意匠等であってもよい。
発光部45は、LED31からの紫外光によって励起されて蛍光により発光する構成とされている。具体的には、発光部45は、360nm〜400nm程度の波長域の紫外線で励起される蛍光体を含有する蛍光塗料を板状部材に塗布することで塗膜状に構成されている。或いは、発光部45は、同様の波長域で励起される蛍光体が内部に分散して配合された透明な樹脂材料で構成することもできる。蛍光体としては、一種類のものを用いてもよく、異なる色味に発光する多種類のものを適宜組み合わせて用いてもよい。この蛍光体は半透明なものが採用されており、発光部45は、光透過性を有し、可視光下において、視認され難い構成とされている。つまり、加飾パネル44は、可視光下においては、非発光意匠部46に係る意匠が視認される一方、発光部45に係る意匠が視認され難い構成とされている。
発光部45は、図6に示すように、発光することで、車両前方から順次に識別可能な識別情報を有している。識別情報としては、文字列、記号、図案等が車両前方から配列された、例えば、会社名、商品名、商標、あるいはロゴマークなどを例示することができる。各図においては、識別情報として、車両前方から配列された「ABCDE」のアルファベットからなるものを例示する。また、各図において、発光部45において、発光状態の部分を実線で示すとともに、非発光状態の部分を点線で示している。
続いて、本実施形態における車両用照明構造の作用について説明する。
まず、昼間等、周囲の照度が高い場合には、LED31は消灯状態とされ、加飾パネル44は可視光下において非発光意匠部46に係る意匠を呈している。また、夜間等、周囲の照度が低い場合であって、ドア本体20が閉じた状態では、LED31は消灯状態とされ、また、加飾パネル44は後部座席12とドア本体20との間において、乗員に視認され難い位置に配されており、目につきにくい状態となっている。
次に、夜間等、周囲の照度が低い場合であって、ドア本体20が閉じた状態から開いた状態に変更されると、LED31が点灯状態とされ、加飾パネル44は発光部45に係る意匠を呈する。この際、ドア本体20の開閉動作に伴って、発光部45に対するLED31からの紫外光の照射領域31Aが変位することで、発光部45における発光範囲45Aが変位する構成とされている。本実施形態では、ドア本体20が閉じた状態から開いた状態へと変更される過程で、発光部45に対するLED31からの紫外光の照射領域31Aが発光部45における車両前側領域から全域へと変位することで、ドア本体20が開いた状態では発光部45の全域が発光する構成とされている。この具体的な態様について次述する。
ドア本体20が閉じた状態において、乗員がドアハンドル部24を操作すると、ドア本体20が車両後方に向けてスライド移動を開始する。すると、LED31が消灯状態から点灯状態に変更される。図1に示すように、LED31からの紫外光は、ライトガイド32によって車両下方かつ車両前方に配光されて、加飾パネル44の車両前方をその照射領域31Aとして出射される。ドア本体20が閉じた状態から開いた状態へと変更される初期段階では、照射領域31Aと発光部45とが重ならず、発光部45は発光しない状態となっている(図5(a)参照)。なお、図5においては、紫外光の照射領域31Aを網掛け状に示している。この際、紫外光や発光部45が車内又は車外の乗員に視認されないばかりか、非発光意匠部46も視認され難く、乗員は加飾パネル44に注目することがない。
さらにドア本体20が車両後方に向けてスライド移動すると、これに付随して紫外光の照射領域31Aも車両後方に向けて移動する。そして、照射領域31Aと発光部45とが一部重なると、発光部45において、照射領域31Aと重なる車両前側の部分が発光し、照射領域31Aと重ならない車両後側の部分が発光しない状態となる(図5(b)参照)。この際、乗員は、あたかも何もないところから、識別情報の先頭部分が浮かびあがったような印象を受ける。
さらにドア本体20が車両後方に向けてスライド移動すると、照射領域31Aと発光部45とが重なる領域が車両前側から後側に向けて漸次拡大していき、発光部45における発光範囲45Aが同様に漸次拡大していく。つまり、発光部45における発光範囲45Aの拡大は、ドア本体20のスライド移動と同じタイミング及び同じ速度で行われる。このため、発光部45はドア本体20の動作との調和がとれた審美性に優れた意匠を呈する。この過程で、乗員は、先頭から順次発光していく識別情報を順に認識していくことができる。
そして、図2に示すように、ドア本体20が開いた状態に至ると、照射領域31Aが発光部45の全域と重なり、発光部45の全域が発光した状態となる(図5(c)参照)。すると、乗員は、発光部45の全域が発光した状態で識別情報の全体を認識可能となる。また、乗員は、この発光部45によりステップ部42Bの位置を確認して、これに足を掛けて車両10を乗降することができる。なお、ドア本体20が開いた状態から閉じた状態に変更される際には、上述の態様とは逆の態様で、発光部45およびLED31の状態が変更される。
続いて、本実施形態における車両用照明構造の効果について説明する。
本実施形態の車両用照明構造は、ドア開口部40を開閉するドア本体20を備えた車両10における車両用照明構造であって、ドア本体20に配設され、紫外光を照射可能なLED31と、ドア開口部40の下縁部40Aに配設され、LED31からの紫外光によって励起されて蛍光により発光する発光部45と、を備え、ドア本体20の開閉動作に伴って、発光部45に対するLED31からの紫外光の照射領域31Aが変位することで、発光部45における発光範囲45Aが変位する構成とされている。本実施形態によれば、ドア本体20の開閉動作と発光部45における発光範囲45Aとを連動させることができ、簡易な構成で意匠性に優れた車両用照明構造を提供することができる。詳細には、一般的な車両用照明構造として、発光部の裏面側にこれと一体的に光源を配して、発光部を裏面側から光を照射する構造が知られている。このような構造において、仮にドア本体の開閉動作と発光部における発光範囲とを連動させようとする場合には、例えば、発光部に沿って複数の光源を配列した上で、各光源の点灯タイミングをずらして、発光部における発光範囲を変位させるような構成が考えらえる。しかしながら、このような構成では、光源を発光部に沿って複数設ける必要があり、また、その点灯タイミングをドア本体の動作と同期させる必要があり、構成が複雑となることが懸念された。本願発明者は、鋭意検討した結果、光源として紫外光を用いるとともに、光源と発光部とのいずれか一方をドア本体に、他方をドア開口部の開口縁にそれぞれ配設することを新たに着想した。つまり、光源として紫外光を用いることで、光源と発光部を分離した場合であっても、光源からの光が直接的に視認されることがなく、あたかも発光部自体が光っているように見えることを利用して、これらを分離するとともに、光源または発光部のいずれか一方がドア本体に付随して移動可能な車両用照明構造を新たに開発した。このようにして開発された本実施形態の車両用照明構造は、その構成が簡易である上に、人間の視覚に認知され易い動きを伴った意匠を呈するから、その意匠性に優れている。
また、本実施形態では、ドア本体20は、ドア開口部40に対してスライド移動することで当該ドア開口部40を開閉する構成とされており、LED31は、ドア本体20に配設されており、発光部45は、ドア開口部40の開口縁のうち、車両下方に設けられたスカッフプレート42に配設されている。このような構成によれば、乗員の乗降に際して、特に目につきやすいスカッフプレート42において、ドア本体20のスライド動作と発光部45における発光範囲45Aとを連動させることができ、特に意匠性に優れる。
また、本実施形態では、ドア本体20は、ドア開口部40に対してスライド移動することで当該ドア開口部40を開閉する構成とされており、LED31は、ドア本体20に配設されており、発光部45は、ドア開口部40の下縁部40Aに配設されており、ドア本体20が閉じた状態から開いた状態へと変更される過程で、発光部45に対するLED31からの紫外光の照射領域31Aが発光部45における車両前側領域から全域へと変位することで、ドア本体20が開いた状態では発光部45の全域が発光する構成とされている。このような構成によれば、ドア本体20が開く過程で、発光部45が発光範囲45Aを漸次拡大していき、その後、ドア本体20が開いた状態とされて、乗員が乗降する際には、発光部45の全域を視認することができ、特に意匠性に優れる。
また、本実施形態では、発光部45は、発光することで、車両前側から順次に識別可能な識別情報を有している。このような構成によれば、ドア本体20が閉じた状態から開いた状態に変化する際に、発光部45の識別情報を順次に認識することができ、乗員の目を引く意匠を実現することができる。
また、本実施形態では、LED31は、ドア本体20が閉じた状態から開いた状態へと変更される際に、紫外光を照射しない消灯状態から紫外光を照射する点灯状態へと変更される構成である。このような構成によれば、ドア本体20の動作とLED31の点灯とを連動させるうえで、特に好適である。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図6から図8によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態では、ドア本体がドア開口部を開閉する態様が上記実施形態と異なる。
ドア本体120は、図7及び図8に示すように、ドア開口部40に対して回動することで当該ドア開口部40を開閉するヒンジドアとされている。このドア本体120は、その車両前端部を軸Lとしてドア開口部40の前縁部に対して回動可能に取り付けられている。そして、ドア本体120は、ドア開口部40を閉塞する閉じた状態と、ドア開口部40を開放する開いた状態とを、回動動作によって変更可能な構成とされている。また、ドア本体120には、アームレストを構成する膨出部(不図示)の下方に光源ユニット30(LED31)が配されている。
本実施形態では、ドア開口部40の開口縁のうち下縁部40Aに発光部145が設けられている。具体的には、発光部145は、スカッフプレート142と、後部座席12の前方に配されたフロアマット15に設けられている。発光部145のうち、スカッフプレート142に設けられた部分は、例えば、上記実施形態1に開示の発光部45と同様の構成とされている。また、発光部145のうち、フロアマット15に設けられた部分は、例えば、フロアマット15の表面に半透明性の蛍光体により模様等を施すことにより構成されている。図7においては、発光部145が発光することで、星柄の模様を呈するフロアマット15について例示する。
そして、夜間等、周囲の照度が低い場合であって、ドア本体120が閉じた状態から開いた状態に変更されると、LED31が点灯状態とされ、フロアマット15及びスカッフプレート142が発光部145に係る意匠を呈する。本実施形態では、ドア本体120が閉じた状態から開いた状態へと変更される過程で、発光部145に対するLED31からの紫外光の照射領域31Aがフロアマット15からスカッフプレート142へと変位することで、発光部145における発光範囲45Aがフロアマット15に設けられた部分からスカッフプレート142に設けられた部分へと変位する構成とされている。
<実施形態3>
次に、本発明の実施形態3を図9によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態では、光源と発光部の配置構成が上記実施形態と異なる。
本実施形態では、ドア本体220がヒンジドアとされる構成において、LED31がドア開口部40の開口縁に配設され、発光部245がドア本体220に配設されている。具体的には、LED31はドア開口部40の開口縁のうち後縁部40Bに配設され、発光部245はドアトリム23の車両下側かつ後側における意匠面に形成されている。発光部245は、いわゆるカーテシーランプのような役割を果たす。
そして、夜間等、周囲の照度が低い場合であって、ドア本体220が閉じた状態から開いた状態に変更されると、LED31が点灯状態とされ、ドアトリム23が発光部245に係る意匠を呈する。本実施形態では、ドア本体220が閉じた状態から開いた状態へと変更される過程で、LED31からの発光部245の距離が大きくなる。すると、発光部245に対するLED31からの紫外光の照射領域31Aが次第に大きくなる一方、単位面積当たりの強度は小さくなる。これに伴い、発光部245における発光範囲45Aが次第に大きくなるように変位するとともに、発光部245における輝度が次第に小さくなるように変化する構成とされている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ドア本体として、車両の側面に配されたサイドドアを例示したが、これに限定されない。ドア本体は、例えば、車両の後部開口を開閉するバックドアであってもよい。
(2)上記実施形態以外にも、光源の構成は適宜変更可能である。例えば、光源は、その紫外光がライトガイドを介して配光されず、直接的に発光部に照射される構成であってもよい。
(3)上記実施形態以外にも、発光部の構成は適宜変更可能である。例えば、発光部は、加飾パネルに形成されるものではなく、粘着シート等に印刷されたものをスカッフプレート等の部材に貼り付ける構成であってもよい。
(4)上記実施形態以外にも、光源及び発光部の配置は適宜変更可能である。例えば、光源をドア本体の上面に配設するとともに、発光部をドア開口部に上縁部において天井用内装材に形成してもよい。また、発光部の配設場所は、車両用内装材に限られず、サイドシル等の車両ボディであってもよい。
(5)上記実施形態1では、発光部が識別情報を有する構成を例示したが、発光部の構成はこれに限定されない。例えば、発光部は、スカッフプレートのステップ部に、車両前方向に沿って延設されたストライプ形状をなす構成であってもよい。
10…車両、20,120,220…ドア本体、31…LED(光源)、31A…照射領域、40…ドア開口部、40A…下縁部(開口縁)、40B…後縁部、42,142…スカッフプレート、45,145,245…発光部、45A…発光範囲

Claims (5)

  1. ドア開口部を開閉するドア本体を備えた車両における車両用照明構造であって、
    前記ドア本体と前記ドア開口部の開口縁とのいずれか一方に配設され、紫外光を照射可能な光源と、
    前記ドア本体と前記ドア開口部の開口縁とのいずれか他方に配設され、前記光源からの前記紫外光によって励起されて蛍光により発光する発光部と、を備え、
    前記ドア本体の開閉動作に伴って、前記発光部に対する前記光源からの前記紫外光の照射領域が変位することで、前記発光部における発光範囲が変位する構成とされている車両用照明構造。
  2. 前記ドア本体は、前記ドア開口部に対してスライド移動することで当該ドア開口部を開閉する構成とされており、
    前記光源は、前記ドア本体に配設されており、
    前記発光部は、前記ドア開口部の開口縁のうち、車両下側に設けられたスカッフプレートに配設されている請求項1に記載の車両用照明構造。
  3. 前記ドア本体は、前記ドア開口部に対してスライド移動することで当該ドア開口部を開閉する構成とされており、
    前記光源は、前記ドア本体に配設されており、
    前記発光部は、前記ドア開口部の開口縁に配設されており、
    前記ドア本体が閉じた状態から開いた状態へと変更される過程で、前記発光部に対する前記光源からの前記紫外光の照射領域が前記発光部における車両前側領域から全域へと変位することで、前記ドア本体が開いた状態では前記発光部の全域が発光する構成とされている請求項1又は請求項2に記載の車両用照明構造。
  4. 前記発光部は、発光することで、車両前側から順次に識別可能な識別情報を有している請求項3に記載の車両用照明構造。
  5. 前記光源は、前記ドア本体が閉じた状態から開いた状態へと変更される際に、前記紫外光を照射しない消灯状態から前記紫外光を照射する点灯状態へと変更される構成である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用照明構造。
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