JP2017094749A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構造で且つ簡単な操作で、インクジェットヘッドのノズル面と送り経路上の記録媒体とのギャップを精度良く調整することができるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】記録媒体Wに印刷を行うインクジェットヘッド15を有する印刷部5と、記録媒体Wにインクジェットヘッド15が対峙するように印刷部5を支持する一対のサイドフレーム62を有すると共に、記録媒体Wを送り経路3に沿って送る媒体送り機構12を有する装置本体4と、一対のサイドフレーム62に対し印刷部5を離接方向に平行移動させて、インクジェットヘッド15のノズル面と送り経路3上の記録媒体Wとのギャップを調整するギャップ調整部150と、を備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、いわゆるペーパーギャップを調整するギャップ調整部を備えたインクジェット記録装置に関するものである。
従来、この種のギャップ調整部を備えたインクジェット記録装置として、記録媒体の搬送ユニットを昇降させて、搬送ユニットと記録ヘッドとの間の間隙を調整するユニット昇降機構を備えた画像記録装置が知られている(特許文献1参照)。
この画像記録装置は、布帛や樹脂フィルム等の大判の記録媒体に画像記録を行うプリンタ本体と、プリンタ本体を支持する支持基台と、を備えている。支持基台は、左右の鉛直枠体と、鉛直枠体の内側に配設した左右のユニット支持部材とを有しており、この左右のユニット支持部材に、記録媒体をベルト搬送する搬送ユニットが支持されている。そして、各鉛直枠体と各ユニット支持部材との間に、搬送ユニットを昇降させる左右一対のユニット昇降機構が介設されている。
各ユニット昇降機構は、鉛直枠体に設けた操作ハンドルと、ユニット支持部材を前後2箇所(記録媒体の送り方向の2箇所)において昇降させる一対のリードねじ機構と、一対のリードねじ機構を作動させる動力伝達機構と、を有している。一対のリードねじ機構は、それぞれ雄ねじを形成した第1回転軸および第2回転軸を有し、この第1回転軸および第2回転軸の各雄ねじが、ユニット支持部材に設けた雌ねじに螺合している。また、動力伝達機構は、操作ハンドルの回転動力を第1回転軸に伝達する歯車列と、第1回転軸と第2回転軸とを連動して回転させる連結ベルトと、を有している。
各ユニット昇降機構において、操作ハンドルを回転操作すると、動力伝達機構および一対のリードねじ機構を介して、各ユニット支持部材が昇降する。すなわち、搬送ユニットは、記録ヘッドの主走査方向において、一方のユニット昇降機構により左半部の高さ調整が行われ、他方のユニット昇降機構により右半部の高さ調整が行われる。これにより、導入する記録媒体の厚みに応じて、搬送ユニットと記録ヘッドとの間の間隙調整が行われる。
特開2005−225041号公報
このような従来の画像記録装置(インクジェット記録装置)では、記録ヘッド(プリンタ本体)に対し、搬送ユニットを左右の半部ずつ高さ調整を行う構成であるため、調整幅が大きい場合において別々に調整を行うと、リードねじ機構の雄ねじと雌ねじとが相互にかしいだ状態となる。このため、一対のユニット昇降機構を交互に或いは同時に、少しずつ調整する必要があり、調整作業が煩雑になる問題がある。また、高さ調整の出力端がリードねじであるため、ミクロン単位の微調整を行うことは不可能であり、印刷(記録)品質を高めることができない問題がある。さらに、重量物である搬送ユニットを昇降させるため、支持基台を、搬送ユニットを直接支持するユニット支持部材と、ユニット支持部材を介して搬送ユニットを間接支持する鉛直枠体と、の2つの機台(架台)で構成する要があり、支持基台が大型化および複雑化する問題があった。
本発明は、単純な構造で且つ簡単な操作で、インクジェットヘッドのノズル面と送り経路上の記録媒体とのギャップを精度良く調整することができるインクジェット記録装置を提供することをその課題としている。
本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体に印刷を行うインクジェットヘッドを有する印刷部と、記録媒体が配置される配置面を有する配置部と、記録媒体にインクジェットヘッドが対峙するように印刷部を支持する支持部とを有する装置本体と、配置面に対し印刷部を離接方向に平行移動させて、インクジェットヘッドのノズル面と配置面とのギャップを調整するギャップ調整部と、を備え、ギャップ調整部は、配置部を挟んで配設された第1調整部および第2調整部と、第1調整部を作動させる入力部と、第1調整部および第2調整部を連動させる連動部と、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、ギャップ調整部により、ノズル面と配置面との間のギャップ調整を、装置本体の配置面に対し印刷部を離接方向に平行移動させることで実施している。このため、印刷部を支持する構造体と配置部を支持する構造体と、を支持部に兼用させることができ、構造体をコンパクトで単純な構造とすることができる。また、配置部に比して印刷部は軽量であるため、ギャップ調整部の構造を単純化することができ、簡単な操作で且つ高い精度のギャップ調整を行うことができる。
また、連動部により、入力部からの動力を第1調整部および第2調整部に同時に伝達することができ、印刷部を離接方向に同時に移動させることができる。これにより、第1調整部と第2調整部とを別々に操作する必要がなく、ギャップ調整のための操作を単純化することができると共に、ギャップ調整を安定化させることができる。
なお、離接方向は、配置面と印刷部とが対峙している方向であり、例えば上下に対峙している場合には上下方向(昇降方向)となり、前後に対峙している場合には、前後方向となる。
この場合、第1調整部は、支持部に設けられ、入力部に連結されたウォーム・ウォームホイールと、支持部に設けられ、同軸上においてウォームホイールに固定した第1カムと、第1カムに転接する第1カムフォロアと、を有していることが好ましい。
この構成によれば、ウォーム・ウォームホイールにより、支持部からの回転動力を十分に減速して第1カムに伝達することができ、且つ第1カムにより第1カムフォロアを微小移動させることができる。これにより、第1調整部をコンパクトに構成することができると共に、ギャップを精度良く調整することができる。なお、ギャップ調整の調整幅が大きい場合には、必ずしも第1カムのカム曲線は、回転に対し変位(移動距離)がリニアである必要はなく、カム曲線により適宜調整することが好ましい。
また、連動部は、一方の端部を第1カムに軸着されたシャフトを有し、第2調整部は、支持部に設けられ、シャフトの他端部が軸着された第2カムと、第2カムに転接する第2カムフォロアと、を有していることが好ましい。
この構成によれば、上記と同様に、シャフトを介して減速された回転動力を第2カムに伝達することができ、且つ第2カムにより第2カムフォロアを微小移動させることができる。これにより、第2調整部をコンパクトに構成することができると共に、ギャップを精度良く調整することができる。
この場合、第1カムおよび第2カムは、それぞれ偏心カムで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、第1カムおよび第2カムに簡単に形成(製造)することができる。また、偏心カムのカム面(カム曲線)は円形であるため、回転に対する変位は、軸に近い円弧部分および遠い円弧部分では細かく、中間の円弧部分では荒くなる。一方、記録媒体は、厚みの異なる複数種のものが対象となる。したがって、複数種の記録媒体の厚みを勘案して、どの円弧部分を使用するかを決定することが好ましい。なお、精度良く連動させるために、第1カムおよび第2カムは、そのカム面および軸孔を同時に製作することが好ましい。また、シャフトも、その両端部の軸着部を同時に製作することが好ましい。
また、入力部は、ウォームに連結された手動操作用の操作ハンドルと、操作ハンドルを任意の回転位置でロックするロック機構と、を有していることが好ましい。
この構成によれば、ギャップの調整後に、ロック機構により操作ハンドルをロックしておくことで、振動等によるギャップの狂いを有効に防止することができる。なお、ロック機構は、操作ハンドルの軸を挟持および挟持解除する構成とすることが好ましい。
一方、ギャップの寸法を測定するギャップ測定部を、更に備え、ギャップ測定部は、支持部において、測定端を離接方向の接触方向に向けて取り付けられたダイヤルゲージと、第1調整部に取り付けられ、ダイヤルゲージの測定端が当接する当接片と、を有していることが好ましい。
この構成によれば、支持部に取り付けられるダイヤルゲージを、離接方向の接触方向に向けて取り付けるようにしているため、ダイヤルゲージのスピンドル(測定端)は、ギャップが大きくなると縮み、小さくなると延びることになる。したがって、ダイヤルゲージの測定値が、直接ギャップの寸法を表示する使用形態となり、ギャップ調整をミス無く行うことができる。
実施形態に係るインクジェット記録装置を模式的に表した断面構造図である。 ギャップ調整部の全体斜視図である。 ギャップ調整部の左調整部の正面図である。 ギャップ調整部の右調整部の正面図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。このインクジェット記録装置は、いわゆるリール・ツー・リールの形式で除給材される布帛(原反)に、専用に染料インクを用いインクジェット方式で文様等を印刷する(捺染)するものである。なお、以下の説明では、布帛である記録媒体の正逆送り方向をX軸方向と、X軸方向に直交する方向をY軸方向と、X軸方向およびY軸方向に直交する方向をZ軸方向と、規定する。
図1は、インクジェット記録装置の断面構造図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置1は、ロール状に巻回された記録媒体Wを繰り出して送る繰出部2と、繰り出された記録媒体Wを送り経路3に沿って印刷のために送る装置本体4と、装置本体4の上側に配設され、装置本体4と協働して記録媒体Wにインクジェット方式で印刷を行う印刷部5と、印刷部5により印刷された記録媒体Wを、装置本体4の送り方向下流側において巻き取って回収する巻取部6と、これら構成装置を統括制御する制御部7と、を備えている。
装置本体4は、鋼材を組んで構成した本体用機台11と、本体用機台11に支持され、記録媒体Wをベルト搬送によりX軸方向に間欠送りする媒体送り機構12と、を有している。印刷部5は、インクジェットヘッド15を有するキャリッジユニット14と、キャリッジユニット14をY軸方向に往復動させるヘッド移動機構16と、を有している。一方、繰出部2は、記録媒体Wを繰り出す繰出しユニット18と、繰り出され記録媒体Wの弛みを取る弛取りユニット19と、を有している。また、巻取部6は、記録媒体Wを巻き取る巻取りユニット21と、巻取りユニット21に間紙Pを供給する間紙ユニット22と、記録媒体Wを巻き取る前に記録媒体Wに浸み込んだ染料インクの溶剤(水分)を気化させるヒーターユニット23とを有し、これらを巻取部用機台24に搭載して構成されている。
繰出しユニット18から繰り出されて記録媒体W(布帛)は、弛取りユニット19により張られるようにして弛みが取られ、媒体送り機構12に送り込まれる。媒体送り機構12に送り込まれた記録媒体Wは、表面に粘着されるようにしてベルト搬送される。このベルト搬送では、記録媒体WがX軸方向に間欠送りされる(副走査)一方、これに同期してキャリッジユニット14がY軸方向に往復動し、インクジェットヘッド15からインク吐出が行われる(主走査)。
このようにして、印刷が行われた後、記録媒体Wの印刷済み部分(捺染済み部分)は、媒体送り機構12から巻取部6に送り出される。巻取部6では、媒体送り機構12から送り出された記録媒体Wに、間紙ユニット22から間紙Pが連続的に供給され、記録媒体Wと間紙Pとが重なってヒーターユニット23に送られる。ヒーターユニット23では、間紙Pと共に記録媒体Wが加熱され、染料インクの溶剤(水分)が気化される。このようにして、乾燥処理された捺染済みの記録媒体Wは、間紙Pと共に巻取りユニット21に巻き取られる。
図1に示すように、繰出しユニット18は、上記の本体用機台11に固定された左右(Y軸方向)一対のT字状フレーム32、および一対のT字状フレーム32間に渡した複数本の棒状フレーム33から成る繰出しフレーム31と、一対のT字状フレーム32に両持ちで支持され、Y軸方向に延在する2本の繰出し側ロッドベース34と、2本の繰出し側ロッドベース34にスライド自在に支持された一対の繰出し軸突起35と、を有している。各繰出し軸突起35の先端部は円錐台形状に形成されており、一対の繰出し軸突起35は、記録媒体Wの幅に対応させた相互の幅寄せにより、それぞれの先端部をロール状の記録媒体Wのコアに嵌入させて、記録媒体Wを水平に支持している。
一対の繰出し軸突起35には、それぞれモーター駆動の幅移動ユニット36が組み込まれており、記録媒体Wに軸方向の巻ズレが生じている場合(検出)に、一対の繰出し軸突起35を2本の繰出し側ロッドベース34上において微小移動させ、記録媒体Wの媒体送り機構12に対する幅方向の位置ズレ、すなわち媒体送り機構12において記録媒体Wが蛇行(斜行)するのを防止している。
また、一対の繰出し軸突起35の一方には、モーター駆動の回転ユニット37が組み込まれており、この回転ユニット37により、一対の繰出し軸突起35を繰出し回転させて記録媒体Wを繰り出すようにしている。本実施形態では、記録媒体Wに一定のテンションを与えつつ繰り出すテンションモードと、可能な限りテンションを少なくして繰り出す弛みモードとがあり、記録媒体W別にモード切替えを行うようにしている。
テンションモードは、伸縮性の低い通常の布帛(記録媒体W)を対象とするものであり、この場合に制御部7は、回転ユニット37の制御系において、負荷(テンション)を取得し、この負荷が所定の値になるように回転ユニット37を制御するようにしている。
一方、弛みモードは、例えばストッキング地のように伸縮性の高い布帛(記録媒体W)を対象とするものであり、この場合には、繰り出した記録媒体Wがいったん下方に弛んでから(図1では破線で示す)、弛取りユニット19に送り込まれるように制御する。具体的には、弛ませた記録媒体Wの下端位置を検出するようにし、下端位置が所定の位置を越え弛みが大きくなったところで、回転ユニット37による記録媒体Wの繰出し動作を停止させるようにしている。
弛取りユニット19は、後述する媒体送り機構12のサイドフレーム62に固定された左右(Y軸方向)一対のL字状フレーム42、および一対のL字状フレーム42間に渡したロッドフレーム43から成る弛取りフレーム41と、一対のL字状フレーム42に両持ちで回転自在に支持されたローラー群44と、を有している。ローラー群44は、繰出しユニット18から送り込まれた記録媒体Wの送り経路3を複数個所で屈曲させるべく、送り方向の上流側から第1ローラー45、第2ローラー46、第3ローラー47および第4ローラー48の順で配設されている。
第1ローラー45は、摩擦係数の高いローラーで構成されており、その両端部を各L字状フレーム42の内側に取り付けた一対の傾斜ブロック49に載置されている。上流側が弛んだ状態の記録媒体Wは、この第1ローラー45の部分で第2ローラー46に向かって斜め外方に経路変更される。媒体送り機構12の間欠送りにより記録媒体Wが引かれる(送り)と、記録媒体Wと第1ローラー45との間の摩擦力により、第1ローラー45は、一対の傾斜ブロック49を上るように移動する。また、記録媒体Wの送りが停止すると、第1ローラー45は自重により一対の傾斜ブロック49を下って元の位置に戻る。これにより、送られてゆく記録媒体Wに適度なテンションが付与されると共に、間欠送りのショックが吸収される。
第1ローラー45を通過した記録媒体Wは、第2ローラー46でUターンするようにして第3ローラー47および第4ローラー48に達する。第3ローラー47および第4ローラー48は、上下に近接して配設されており、両端部を一体に形成した一対の軸受部51に回転自在に支持されている。また、各軸受部51は、L字状フレーム42に回動自在に支持され、一方の軸受部51には、第3ローラー47および第4ローラー48の上下の配置角度を調整する角度調整ユニット52が組み込まれている。
第3ローラー47および第4ローラー48を通過する記録媒体Wは、「S」字状に経路変更されるが、記録媒体Wの種別に応じてこの「S」字カーブを変形調整し、記録媒体W別に適度なテンションを付与できるようにしている。これにより、記録媒体Wは、部分的な弛みや皺が解消されて、媒体送り機構12に送り込まれる。なお、これらのローラー45,46,47,48は、記録媒体Wに中心から外側に向かう分力が作用するよう、中高の形状とすることが好ましい。
図1に示すように、媒体送り機構12は、上記の本体用機台11上に載置固定した左右(Y軸方向)一対のサイドフレーム62を有する本体フレーム61と、一対のサイドフレーム62に支持され、無端の搬送ベルト64を有するベルト搬送ユニット63と、ベルト搬送ユニット63の下側に配設したベルト洗浄ユニット65と、を備えている。また、媒体送り機構12は、上流側においてベルト搬送ユニット63に上側から臨む押圧ローラー66と、下流側においてベルト搬送ユニット63に対し斜め上方に配設された分離ローラー67と、を備えている。
本体フレーム61は、厚手の板材で構成された一対のサイドフレーム62と、一対のサイドフレーム62を連結する前後(X軸方向)一対の連結フレーム71と、を有しており、一対のサイドフレーム62の部分で本体用機台11に載置固定されている。また、本体フレーム61は、一対の連結フレーム71間に位置して、一対のサイドフレーム62を連結すると共に、上記のベルト洗浄ユニット65を支持する支持フレーム72を有している。各サイドフレーム62には、ベルト搬送ユニット63を取り付けるための切欠き部や、印刷部5を取り付けるための切欠き部が適宜設けられ、またベルト洗浄ユニット65を点検するための開口部が形成されている。
ベルト搬送ユニット63は、送り方向の下流側に位置する駆動プーリー81と、送り方向の上流側に位置する従動プーリー82と、駆動プーリー81および従動プーリー82間に架け渡した無端の搬送ベルト64と、を有している。また、ベルト搬送ユニット63は、従動プーリー82の近傍に位置して、搬送ベルト64の走行をガイドする第1ガイドプレート83と、印刷部5の直下に位置して、搬送ベルト64の走行をガイドする第2ガイドプレート84と、上記の支持フレーム72の直上に位置して、裏側に回り込んだ搬送ベルト64の走行をガイドする第3ガイドプレート85と、を有している。
第1ガイドプレート83および第2ガイドプレート84は、相互の表面が面一(同一水平面)となるように配設した状態で、一対のサイドフレーム62間に架け渡されており、本体フレーム61の一部としても機能している。また、第1ガイドプレート83は、従動プーリー82から離れた直後の搬送ベルト64(の上側)が水平に走行するようにガイドし、第2ガイドプレート84は、印刷領域に位置する搬送ベルト64(の上側)に、弛みが生じないようにガイドしている。したがって、第2ガイドプレート84の直上に位置する搬送ベルト64は、プラテンとして機能する。さらに、第3ガイドプレート85は、ベルト洗浄ユニット65により突き上げ力を受ける搬送ベルト64を、押さえるようにガイドしている(詳細は後述する)。
駆動プーリー81および従動プーリー82は、専用の軸受を介して、一対のサイドフレーム62に回転自在に支持されており、駆動プーリー81の一方の軸端には、搬送ベルト64を間欠で走行させる搬送モーター86が連結されている。搬送ベルト64は、外周面(表面)に粘着性を有する(粘着処理)幅広の特殊なベルトで構成され、記録媒体Wを貼着してこれをX軸方向に送る。これにより、記録媒体Wは、印刷部5の直下において、捲れ等を生ずることなく印刷送り(間欠送り)される。
従動プーリー82の上側には、弛取りユニット19から送り込まれた記録媒体Wを、搬送ベルト64に貼着する押圧ローラー66が配設されている。押圧ローラー66は、サイドフレーム62に回動自在に支持された一対の支持アーム87の先端部に、回転自在に支持されている。また、押圧ローラー66は、所定の弾力性と自重を有しており、その自重により、従動プーリー82の直上において記録媒体Wを搬送ベルト64に押し付ける。すなわち、押圧ローラー66と従動プーリー82とは、搬送ベルト64を挟んでニップローラーとして機能し、走行する搬送ベルト64に記録媒体Wを連続的に貼着する。なお、各支持アーム87の中間位置には、支持アーム87を回動させるためのエアーシリンダー88が連結されており、一対のエアーシリンダー88を同期駆動させることにより、押圧ローラー66が搬送ベルト64から引き離される。
一方、駆動プーリー81の斜め上方には、印刷後の記録媒体Wを搬送ベルト64から引き剥がして、巻取部6に送り込む分離ローラー67が配設されている。分離ローラー67は、サイドフレーム62から延びる一対のサブフレーム89に回動自在に支持されている。この場合、分離ローラー67は、駆動プーリー81を周回して裏側に回り込む搬送ベルト64から記録媒体Wを相対的に引き剥がすものであるが、実際の動作では、搬送ベルト64からの引き剥がし力は、記録媒体Wの種別で異なるものとなる。このため、記録媒体Wの種別により、搬送ベルト64が周回を開始する位置で剥がれ始めるものと、ある程度周回が進んだ位置で剥がれ始めるものとがある。但し、引き剥がしのポイントが裏側に回り込むと、記録媒体Wが搬送ベルト64に巻き込まれるおそれが生ずる。
そこで、本実施形態では、搬送ベルト64から分離ローラー67に送られてゆく記録媒体Wの角度を位置検出し、この位置検出の検出結果に基づいて巻取りユニット21を巻取り駆動し、引き剥がしのポイントが搬送ベルト64の裏側に回り込むのを防止している。
図1に示すように、ベルト洗浄ユニット65は、搬送ベルト64の下側において上記の支持フレーム72に支持され、搬送ベルト64を横断するようにY軸方向に延在している。ベルト洗浄ユニット65は、支持フレーム72に載置されるユニットベース91と、ユニットベース91に立設するように設けた昇降シリンダー92と、昇降シリンダー92により昇降される洗浄ユニット本体93と、洗浄ユニット本体93の昇降をガイドする一対の昇降ガイド94と、を備えている。
また、洗浄ユニット本体93は、Y軸方向に延在すると共に洗浄液を貯留する箱状の洗浄容器96と、洗浄容器96に収容した回転ブラシ97と、回転ブラシ97を回転させる洗浄モーター98と、搬送ベルト64に付着した洗浄液を相対的に掻き取るワイパー99と、を有している。ワイパー99は、洗浄容器96の内側に取り付けられ、「V」字状に配設した2枚のワイピングブレード99aで構成され、走行する搬送ベルト64に接触して洗浄液を掻き取るようにしている。なお、最終的に搬送ベルト64に残った洗浄液は、ウエスで拭き取るようにしている。また、洗浄液は、外部タンクとの間でフィルタリングしながら循環させることが好ましい。
粘着性を有する搬送ベルト64には、経時的に糸くずや塵埃が付着するため、ベルト洗浄ユニット65により、搬送ベルト64の定期的な洗浄を実施する。この洗浄作業では、回転ブラシ97およびワイパー99が搬送ベルト64に接触する位置まで洗浄ユニット本体93を上昇させた後、搬送ベルト64を走行させると共に走行に対し逆方向となるよう回転ブラシ97を回転させる。このとき、搬送ベルト64は、上記の第3ガイドプレート85により押さえられ、水平姿勢を維持したまま回転ブラシ97と接触する。これにより、搬送ベルト64(の粘着面)は、連続的にブラッシング洗浄される。なお、洗浄後の搬送ベルト64には、粘着力を回復させるべく粘着処理を行うことが好ましい。
図1に示すように、印刷部5は、送り経路3(ベルト搬送ユニット63)を跨ぐようにY軸方向に延在するプリンターフレーム101と、プリンターフレーム101に支持されたヘッド移動機構16と、ヘッド移動機構16に搭載されてY軸方向に往復動するキャリッジユニット14と、これらを覆うプリンターカバー102と、を備えている。また、特に図示しないが、印刷部5には、インクジェットヘッド15を保守するキャップユニットやクリーニングユニットが搭載されている。なお、印刷部5における、いわゆるペーパーギャップ(ワークギャップ)は、各種の記録媒体Wにおいてその厚みに幅があるため、装置本体4(媒体送り機構12)に対し、印刷部5全体を昇降させることにより調整される。
図1に示すように、プリンターフレーム101は、Y軸方向に延在する板金製の梁状フレーム104と、梁状フレーム104を両端部で支持する板金製の一対の立設フレーム105とを有し、一対の立設フレーム105の部分で、上記のサイドフレーム62に支持されている。なお、プリンターカバー102は、このプリンターフレーム101に取り付けられている。
キャリッジユニット14は、カラープリント用の複数色のノズル列を有するインクジェットヘッド15と、ノズル面が下向きになるようにインクジェットヘッド15を保持するキャリッジ107と、を有している。なお、各ノズル列に供給される各色の染料インクは、いわゆるオフキャリッジのインクタンクから供給される。
ヘッド移動機構16は、キャリッジユニット14を片持ちでY軸方向にスライド自在に支持するキャリッジガイド111と、キャリッジガイド111を往復動させるベルト伝導機構112と、ベルト伝導機構112を駆動させるキャリッジモーター113と、を有している。キャリッジガイド111は、下側のメインガイド114と上側のサブガイド115とから成り、メインガイド114およびサブガイド115は、その両端部で上記一対の立設フレーム105に支持されている。ベルト伝導機構112は、タイミングベルト116を有し、タイミングベルト116の一部がキャリッジユニット14(キャリッジ107)に固定されている。
キャリッジモーター113によりタイミングベルト116を正逆走行させると、キャリッジユニット14が、キャリッジガイド111に案内されてY軸方向に往復動する。キャリッジガイド111の移動位置は、リニアエンコーダーにより検出され、この検出結果と印刷データに基づいて、インクジェットヘッド15から各色の染料インクが選択的に吐出される。これにより、記録媒体Wへの印刷(捺染)が行われる。
図1に示すように、巻取部6は、X軸方向において本体用機台11に着脱自在に連結した巻取部用機台24と、巻取部用機台24の上部に支持されたヒーターユニット23と、巻取部用機台24の下部に支持された巻取りユニット21および間紙ユニット22と、を備えている。捺染された記録媒体Wは、インクが裏移りしない厚手の記録媒体Wをそのまま巻き取る方式と、インクが裏移りしやすい薄手の記録媒体Wに間紙Pを重ねて巻き取る方式があり、実施形態の巻取部6は、いずれの方式にも対応可能な設計となっている。以下、後者の方式を採用した場合について説明する。
巻取部用機台24は、上水平フレーム部121と、下水平フレーム部122と、上水平フレーム部121および下水平フレーム部122を連結する鉛直フレーム部123とを有し、アルミニウムの押出し形材を縦横に組んで構成されている。そして、鉛直フレーム部123の部分で、本体用機台11に着脱自在に連結されている。
ヒーターユニット23は、円弧状の放熱面125aを有する放熱プレート125と、放熱プレート125に内貼りしたヒーター126と、を有している。また、ヒーターユニット23は、その上半部を上水平フレーム部121に載置した状態で、上水平フレーム部121に設けた左右の固定部材127により、上水平フレーム部121に取り付けられている。放熱プレート125の上端部は、上記の分離ローラー67に近接し且つ分離ローラー67より僅かに低い位置に配設されている。また、放熱プレート125の上端部は、この部分に下方から導入される間紙Pを経路変更するために、下向きの円弧状に折曲げ形成されている。
分離ローラー67を通過した記録媒体Wは、放熱プレート125の上端部で下方から送られてくる間紙Pと重なり、放熱プレート125の円弧状の外面(放熱面125a)に添って下方に送られる。放熱面125aに摺接しながら上下方向に送られてゆく記録媒体Wおよび間紙Pは、ヒーター126により連続的に加熱される。この加熱により、記録媒体Wに浸み込んだ染料インクの溶剤(水分)が気化し、布帛に染料が定着する。
間紙ユニット22は、ロール状の間紙Pを繰り出す間紙ローラー131と、繰り出された間紙Pを放熱プレート125の上端部に向かって経路変更するガイドバー132と、を有している。ガイドバー132は、下水平フレーム部122と鉛直フレーム部123とを連結する斜材の部分に固定されている。また、間紙ローラー131は、制動機構を組み込んだ一対の軸受ユニット133を介して、下水平フレーム部122の前部に支持されている。この一対の軸受ユニット133により、間紙Pは、弛みを生ずることなく繰り出される。
巻取りユニット21は、上記の繰出しユニット18と同様に、下水平フレーム部122の後部に支持され、Y軸方向に延在する2本の巻取り側ロッドベース135と、2本の巻取り側ロッドベース135にスライド自在に支持された一対の巻取り軸突起136と、を有している。また、巻取りユニット21は、放熱プレート125の下端部と一対の巻取り軸突起136との間の送り経路3に位置して、記録媒体Wおよび間紙Pに張りを与えるテンションローラー137を有している。
各巻取り軸突起136の先端部は円錐台形状に形成されており、一対の巻取り軸突起136は、記録媒体Wの幅に対応させた相互の幅寄せにより、それぞれの先端部を、記録媒体Wを巻き取る巻取りコアに嵌入させて、これを水平に支持している。一対の巻取り軸突起136の一方には、モーター駆動の回転ユニット138が組み込まれており、一対の巻取り軸突起136を巻取り回転させて、記録媒体Wおよび間紙Pを同時に巻き取るようにしている。そして、回転ユニット138は、上述のように、分離ローラー67の近傍において、分離ローラー67に送られてゆく記録媒体Wの角度検出に基づいて、制御される。
テンションローラー137は、下水平フレーム部122の後部に回動自在に支持された一対の回動アーム139の先端部に、回転自在に支持されている。そして、テンションローラー137は、巻取りコアに巻き取られる記録媒体Wおよび間紙Pの間紙P側に転接し、その自重により記録媒体Wおよび間紙Pを下方に回動付勢している。これにより、記録媒体Wおよび間紙Pに適度なテンションが付与され、記録媒体Wおよび間紙Pは、巻き締めるようにして巻取りコアに巻き取られる。
次に、図2ないし図4を参照して、インクジェットヘッド15の、いわゆるペーパーギャップを調整するギャップ調整部150について説明する。
上述のように、印刷部5におけるペーパーギャップ(ワークギャップ)は、装置本体4(媒体送り機構12)に対し、印刷部5全体を昇降させることにより調整される。また、記録媒体Wには、極めて厚いもの(最大8mm厚)が想定される。このため、ギャップ調整部150は、送り経路3(ベルト搬送ユニット63)を跨ぐように配設された印刷部5に対し、その左部(図1における手前側)と右部(図1における奥側)と、を同時に昇降(平行移動)させるようにしている。なお、請求項に言う「配置部」は、搬送ベルト64(ベルト搬送ユニット63)で構成され、「配置面」は、搬送ベルト64の表面で構成されている。また、請求項に言う「離接方向」は、印刷部5を昇降させる方向である。
図2に示すように、ギャップ調整部150は、印刷部5の一方の端部(左部)を昇降させる左調整部151(第1調整部)と、印刷部5の他方の端部(右部)を昇降させる右調整部152(第2調整部)と、左調整部151の調整動作と右調整部152の調整動作とを連動させる連結シャフト156を有する連動部153と、ギャップ調整に伴ってギャップ寸法を計測し表示するギャップ測定部154と、を備えている。また、ギャップ調整部150は、連動部153を備えていることから、左調整部151および右調整部152の一方(実施形態のものは、左調整部151)を調整動作させる手動の入力部155を備えている。なお、ギャップ測定部154も左調整部151側に組み込まれている。
図2および図3に示すように、入力部155は、グリップ162を有するホイール型の操作ハンドル161と、操作ハンドル161に軸着したハンドル軸163と、ハンドル軸163を回転自在に支持する2つのラジアル軸受164と、2つのラジアル軸受164およびハンドル軸163を介して操作ハンドル161を支持するハンドルベース165と、ハンドルベース165に支持され、ハンドル軸163の回転をロック・アンロックするロック機構166と、を有している。そして、2つのラジアル軸受164の間に位置して、ハンドル軸163には、後述するウォーム195が軸着されている。
操作ハンドル161は、外部に露出しており、グリップ162を握って正逆回転させることにで、ペーパーギャップが調整される。なお、実施形態の入力部155は、手動としているが、これをモーター駆動としてもよい。
ハンドルベース165は、ハンドル軸163に沿って長方形に形成され、その下側に直交するように設けた取付ブロック167を介して、上記のサイドフレーム62(左側のサイドフレーム62の下端部)に支持されている。また、取付ブロック167には、これを貫通するようにストッパーねじ168が螺合している。このストッパーねじ168の先端(上端)に、後述する垂直板188の下端が当接することにより、ギャップ調整の下動端位置が規制される。これにより、誤ったハンドル操作が行われても、インクジェットヘッド15のノズル面が搬送ベルト64の表面に接触することがない。
ロック機構166は、ハンドル軸163を挟持および挟持解除することにより、ハンドル軸163の回転をロック・アンロックするものであり、操作ハンドル161の近傍に位置して、ハンドルベース165に支持された機構本体171と、機構本体171を挟持および挟持解除操作するロック操作部172と、を有している。ロック操作部172は、操作ハンドル161の奥側に露出させた一文字状の操作稈173と、操作稈173に軸着した段付きのロッド軸174とから成り、ロッド軸174の先端部には雄ねじ(図示省略)が形成されている。一方、機構本体171は、ハンドル軸163を断面方向において包み込むように設けた割スリット175付のブロックで構成され、割スリット175の上側にロッド軸174の雄ねじ螺合する雌ねじが、下側にバカ孔が形成されている(いずれも、図示省略)。
操作稈173を正回転させてロッド軸174をねじ込むと、機構本体171における割スリット175の上側部分がハンドルベース165に引き付けられ、ハンドル軸163が挟持される(ロック)。逆に、操作稈173を逆回転させてロッド軸174を緩めると、ハンドル軸163が挟持解除される(アンロック)。ギャップ調整の一連の作業では、先ず操作ハンドル161をロック解除し、ギャップ測定部154の表示を見ながら操作ハンドル161を操作してギャップ調整を行う。そして、ギャップ調整後、操作ハンドル161をロックする手順となる。このように、操作ハンドル161をロックしておくことで、振動等により設定したペーパーギャップが狂うことがない。
左調整部151は、印刷部5の左端部、すなわち上記の左側の立設フレーム105のベース(一方の脚部)が着座する左着座プレート181と、左着座プレート181を下側から支持する左ブラケット部182と、左ブラケット部182を昇降自在にガイドする左昇降ガイド183と、入力部155に連結されたウォーム・ウォームホイール184と、ウォーム・ウォームホイール184の回転を左ブラケット部182の昇降動に変換する左カム機構185と、を有している。
左ブラケット部182は、左着座プレート181を支持する水平板187と、水平板187の一方の端部から下垂した垂直板188と、水平板187および垂直板188の内側に離間して設けた一対の補強板189と、で構成されている。また、垂直板188には、上記連動部153の連結シャフト156が遊挿される長孔(図示省略)が形成されている。
左昇降ガイド183は、上記左側のサイドフレーム62の外面に固定した一対のスライドガイド183aと、スライドガイド183aに係合する一対のスライダ(図示省略)とから成り、この一対のスライダが、左ブラケット部182の垂直板188の背面に固定されている。したがって、左ブラケット部182は、サイドフレーム62の下半部において、サイドフレーム62から外側に突出した状態で、昇降自在に構成されている。なお、請求項に言う「一方の支持部」は、左側のサイドフレーム62により構成されている。
左カム機構185は、ウォーム・ウォームホイール184のウォームホイール194と同軸上に設けた偏心カム191と、垂直板188の上部中央に設けたカムフォロア192(ローラーフォロア)と、で構成されている。偏心カム191およびウォームホイール194は、上記の連結シャフト156の左端部に軸着されおり、この連結シャフト156を介して、サイドフレーム62に回転自在に支持されている。また、ウォーム195は、上述のようにハンドル軸163の先端に軸着されており、ラジアル軸受164、ハンドルベース165および取付ブロック167を介して、サイドフレーム62に支持されている。
操作ハンドル161を正逆回転させると、ウォーム・ウォームホイール184を介して、偏心カム191が減速回転し、これにカム係合するカムフォロア192を、そのカム曲線に従って昇降させる。これにより、カムフォロア192が取り付けられた左ブラケット部182が、サイドフレーム62に対し昇降することになる。
ギャップ測定部154は、操作ハンドル161の上側に配設したダイヤルゲージ201と、ダイヤルゲージ201を支持するゲージフレーム202と、ダイヤルゲージ201のスピンドル201a(測定端)が当接する「L」字状の当接プレート203(当接片)と、を有している。ゲージフレーム202は、ハンドルベース165に取り付けられ、取付ブロック167を介してサイドフレーム62に支持されている。一方、当接プレート203は、左ブラケット部182の一方の補強板189に取り付けられている。左ブラケット部182を介して当接プレート203が上昇するとスピンドル201aが縮み、下降するとスピンドル201aが延び、ペーパーギャップを直接測定できるようになっている。
なお、実施形態のダイヤルゲージ201は、最初にゼロ点補正を行うが、このゼロ点は、インクジェットヘッド15のノズル面が、搬送ベルト64の表面から2mm〜3mm(実施形態のものは2.7mm)の位置としている。したがって、導入する記録媒体Wの厚み分、印刷部5を昇降調整すれば、所定のペーパーギャップを加味した調整を行うことができる。もっとも、ゼロ点を搬送ベルト64の表面とし、ペーパーギャップを間接的に測定する(この場合は、いわゆるプラテンギャップとなる)ようにしてもよい。
図2および図4に示すように、右調整部152は、一部を除いて左調整部151と略同一の形態を有し、左調整部151から入力する回転動力で作動する。すなわち、右調整部152は、印刷部5の右端部、すなわち上記の右側の立設フレーム105のベース(他方の脚部)が着座する右着座プレート211と、右着座プレート211を下側から支持する右ブラケット部212と、右ブラケット部212を昇降自在にガイドする右昇降ガイド213と、後述する連結シャフト156の回転を右ブラケット部212の昇降動に変換する右カム機構214と、を有している。なお、立設フレーム105のベースが左右で大きさが異なるため、左着座プレート181と右着座プレート211と、および左ブラケット部182と右ブラケット部212とは、それぞれ大きさが異なるものとなっている。一方、左カム機構185と右カム機構214とは、全く同一のものが用いられている。
右ブラケット部212は、左ブラケット部182と同様に、右着座プレート211を支持する水平板216と、水平板216から下垂した垂直板217と、水平板216および垂直板217の内側に離間して設けた一対の補強板218と、で構成されている。また、垂直板217には、上記の連結シャフト156が遊挿される長孔217aが形成されている。
同様に、右昇降ガイド213は、上記右側のサイドフレーム62の外面に固定した一対のスライドガイド213aと、スライドガイド213aに係合する一対のスライダ213bとから成り、この一対のスライダ213bが、右ブラケット部212の垂直板217の背面に固定されている。したがって、右ブラケット部212は、サイドフレーム62の下半部において、サイドフレーム62から外側に突出した状態で、昇降自在に構成されている。なお、請求項に言う「他方の支持部」は、右側のサイドフレーム62により構成されている。
右カム機構214は、連結シャフト156と同軸上に設けた偏心カム221と、垂直板217の上部中央に設けたカムフォロア222(ローラーフォロア)と、で構成されている。偏心カム221は、連結シャフト156の右端部に軸着されおり、この連結シャフト156を介して、サイドフレーム62に回転自在に支持されている。連結シャフト156が正逆回転すると、偏心カム221が回転し、これにカム係合するカムフォロア222を、そのカム曲線に従って昇降させる。これにより、カムフォロア222が取り付けられた右ブラケット部212が、サイドフレーム62に対し昇降することになる。
連動部153は、左調整部151の偏心カム191と右調整部152の偏心カム221とを連結する連結シャフト156と、連結シャフト156を両持ちで回転自在に支持する左右一対の軸受ユニット225と、を有している。左側の軸受ユニット225は、左側のサイドフレーム62に貫通するように取付けられ、右側の軸受ユニット225は、右側のサイドフレーム62に貫通するように取付けられている。すなわち、連結シャフト156は、一対の軸受ユニット225を介して、左右のサイドフレーム62に回転自在に軸支されている。連結シャフト156の左端部は、段付きの軸となっており、この部分に、左調整部151の偏心カム191およびウォームホイール194が、回転止めとなるようにキー接合(軸着)されている。同様に、連結シャフト156の右端部には、右調整部152の偏心カム221が、回転止めとなるようにキー接合(軸着)されている。
なお、言うまでもないが、左調整部151の偏心カム191と右調整部152の偏心カム221とは、全く同一のものであり(カムフォロア192,222も同様)、軸孔に形成するキー溝を含め、同一の加工装置で加工することが好ましい。また、連結シャフト156の両端部の加工においても同様である。
このように、本実施形態のギャップ調整部150では、左カム機構185と右カム機構214とが連結シャフト156により連結されているため、操作ハンドル161を正逆回転させることで、印刷部5の左部および右部を同時に、且つ平行移動するように昇降させることができる。左調整部151と右調整部152とを別々に操作する必要がなく、ギャップ調整のための操作を単純化することができると共に、ギャップ調整を安定化させることができる。
また、媒体送り機構12(ベルト搬送ユニット63)を支持する左右一対のサイドフレーム62に、ギャップ調整部150を介して印刷部5を支持することができるため、本体フレーム61廻りをコンパクトで単純な構造とすることができる。さらに、媒体送り機構12に比して印刷部5は軽量に構成することができるため、左カム機構185および右カム機構214により、ギャップ調整部150の構造を単純化することができ、簡単な操作で且つ高い精度のギャップ調整を行うことができる。したがって、各種厚みの異なる記録媒体に対し、印刷品質(捺染品質)を向上させることができる。
なお、本発明は、いわゆるラインプリンタや、インクジェットヘッド15をXY方向(主走査方向および副走査方向)に移動させるタイプのプリンタにも、適用することが可能である。
1 インクジェット記録装置、3 送り経路、4 装置本体、5 印刷部、11 本体用機台、12 媒体送り機構、14 キャリッジユニット、15 インクジェットヘッド、16 ヘッド移動機構、61 本体フレーム、62 サイドフレーム、63 ベルト搬送ユニット、64 搬送ベルト、101 プリンターフレーム、104 梁状フレーム、105 立設フレーム、150 ギャップ調整部、151 左調整部、152 右調整部、153 連動部、154 ギャップ測定部、155 入力部、156 連結シャフト、161 操作ハンドル、163 ハンドル軸、166 ロック機構、171 機構本体、172 ロック操作部、182 左ブラケット部、183 左昇降ガイド、184 ウォーム・ウォームホイール、185 左カム機構、191 偏心カム、192 カムフォロア、201 ダイヤルゲージ、202 ゲージフレーム、203 当接プレート、212 右ブラケット部、213 右昇降ガイド、214 左カム機構、221 偏心カム、222 カムフォロア、W 記録媒体
本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体に印刷を行うインクジェットヘッドを有する印刷部と、記録媒体が配置される配置面を有する配置部と、記録媒体にインクジェットヘッドが対峙するように印刷部を支持する支持部とを有する装置本体と、配置面に対し印刷部を離接方向に平行移動させて、インクジェットヘッドのノズル面と配置面とのギャップを調整するギャップ調整部と、を備え、ギャップ調整部は、配置部を挟んで配設された第1調整部および第2調整部と、第1調整部を作動させる入力部と、第1調整部および第2調整部を連動させる連動部と、を有していることを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録装置は、 記録媒体に印刷を行うインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドを前記記録媒体の幅方向両端で鉛直方向に支持する一対の立設部を有する印刷部と、前記記録媒体が配置されるベルト状の配置面を有し、前記配置面に配置された前記記録媒体を搬送する媒体送り機構と、前記媒体送り機構の両端を支持する一対の支持部と、前記配置面に対し前記印刷部を離接方向に平行移動させて、前記インクジェットヘッドのノズル面と前記配置面とのギャップを調整するギャップ調整部と、を備え、前記ギャップ調整部は、前記媒体送り機構を挟んで配設された第1調整部および第2調整部と、前記第1調整部を作動させる入力部と、前記第1調整部および前記第2調整部を連動させる連動部と、を有し、前記第1調整部および前記第2調整部は、それぞれ前記一対の支持部に支持され、かつ、それぞれ前記一対の立設部を支持しつつ前記ギャップを調整することを特徴とする。

Claims (6)

  1. 記録媒体に印刷を行うインクジェットヘッドを有する印刷部と、
    前記記録媒体が配置される配置面を有する配置部と、前記記録媒体に前記インクジェットヘッドが対峙するように前記印刷部を支持する支持部とを有する装置本体と、
    前記配置面に対し前記印刷部を離接方向に平行移動させて、前記インクジェットヘッドのノズル面と前記配置面とのギャップを調整するギャップ調整部と、を備え、
    前記ギャップ調整部は、前記配置部を挟んで配設された第1調整部および第2調整部と、前記第1調整部を作動させる入力部と、前記第1調整部および前記第2調整部を連動させる連動部と、を有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1調整部は、
    前記支持部に設けられ、前記入力部に連結されたウォーム・ウォームホイールと、
    前記支持部に設けられ、同軸上において前記ウォームホイールに固定した第1カムと、
    前記第1カムに転接する第1カムフォロアと、を有していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記連動部は、一方の端部を前記第1カムに軸着されたシャフトを有し、
    前記第2調整部は、
    前記支持部に設けられ、前記シャフトの他端部が軸着された第2カムと、
    前記第2カムに転接する第2カムフォロアと、を有していることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1カムおよび前記第2カムは、それぞれ偏心カムで構成されていることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記入力部は、
    前記ウォームに連結された手動操作用の操作ハンドルと、
    前記操作ハンドルを任意の回転位置でロックするロック機構と、を有していることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記ギャップの寸法を測定するギャップ測定部を、更に備え、
    前記ギャップ測定部は、
    前記支持部において、測定端を前記離接方向の接触方向に向けて取り付けられたダイヤルゲージと、
    前記第1調整部に取り付けられ、前記ダイヤルゲージの前記測定端が当接する当接片と、を有していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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