JP2017088346A - シート供給装置および画像読み取り装置および画像形成装置 - Google Patents

シート供給装置および画像読み取り装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】積載板上のシート部材の積載量によらず確実にその最上のものを安定して送出高さにすることができるシート供給装置,およびそれを備えた画像読み取り装置,画像形成装置を提供すること。【解決手段】本シート供給装置は,積載板と,積載されている最上のシート部材のものを送出する送出部材と,回転により押上部位で積載板を押し上げる押上部材と,最上のシート部材が送出高さに達しているか否かを検知する送出高さセンサと,押上部材の駆動源と,積載板を押上方向と逆向きに押し付ける弾性部材とを有しており,駆動源は,最上のシート部材が送出高さに達すると駆動を停止するようになっている。ここで弾性部材は,最上のシート部材が送出高さに位置している状態において,その押付力Kと,積載板の総重量による重力Mとの総押付負荷Lが,押上部材の回転角当たりの積載板の移動量hとともに,シート部材の量が少ないほど小さくなるものである。【選択図】図8

Description

本発明は,積載板にシート部材を積層状態で積載し,そのシート部材を最上のものから1枚ずつ送出するシート供給装置に関する。さらに詳細には,画像読み取りのための原稿シートの送出あるいは画像形成のための媒体シートの送出を行うシート供給装置,およびそれを備えた画像読み取り装置,画像形成装置に関するものである。
従来から,コピー機等における原稿読み取り部では,原稿積載板を備えている。この原稿積載板上にシート状の原稿を積層状態で積層すると,その最上のものから1枚ずつ送出され,画像の読み取りに供されるようになっている。同様に給紙部(給紙カセット,手差し給紙部等)においても,積層状態で積層された印刷用紙(媒体シート)の最上のものから1枚ずつ送出され,画像の形成に供されるようになっている。
このようなものの従来例として,特許文献1に記載されているものが挙げられる。この例は給紙部に係るものであるが,被記録媒体(印刷用紙)を積層状に積載する「載置板」と,その載置板を上昇させる「上昇機構」とを有している。さらに,上昇機構の押し上げ力を抑制する「押圧手段」を備えている。そして,この押圧手段の押圧力と,載置板の積載媒体を含めた総重量との合算の押圧力が,載置板上の「最上位の被記録媒体が同一高さに位置する場合において常に一定となる」ようにしている。これにより,「載置板上の被記録媒体の載置量の変動による最上位の被記録媒体の高さのバラツキを抑制」できるとしている(同文献の請求項2,[0018]等)。
特開2005−225602号公報
しかしながら前記した従来の技術には,以下に説明するような問題点があった。すなわち実際には,最上位の被記録媒体(シート部材)の高さのバラツキをあまり抑制できないのである。このため,最上位の被記録体の供給が安定せず,給紙ミスが発生する傾向がある。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,積載板上のシート部材の積載量が多くても少なくても,確実にその最上のものの高さを安定して送出高さにすることができるシート供給装置,およびそれを備えた画像読み取り装置,画像形成装置を提供することにある。
本発明の一態様におけるシート供給装置は,シート部材を積載する上下方向に可動な積載板と,積載板に積載されているシート部材のうち最上のものを送出する送出部材と,積載板の下側に位置し,軸回りに回転可能であるとともに,回転により軸から離れた押上部位で積載板を押し上げる押上部材と,積載板に積載されているシート部材のうち最上のものが前記送出部材による送出高さに達しているか否かを検知する送出高さセンサーと,押上部材を軸回りに回転させて,積載板に載置されているシート部材のうち最上のものが送出高さに達するまで積載板を押し上げさせる駆動源とを有するシート供給装置であって,駆動源の駆動に抗して押上部材を,積載板を押し上げる向きと逆向きに押し付ける弾性部材を有し,駆動源は,積載板に積載されているシート部材のうち最上のものが送出部材による送出高さに達したことが検知されると駆動を停止するものであり,弾性部材は,積載板に積載されているシート部材のうち最上のものが送出高さに位置している状態において,その押付力と,積載板およびその上に積載されているシート部材の総重量による重力との合計による,押上部材への総押付負荷が,押上部材の回転角当たりの積載板の移動量とともに,積載板に積載されているシート部材の量が少ないほど小さくなるものである。
上記態様におけるシート供給装置では,駆動源からの駆動により,押上部材が軸回りに回転させられることで,押上部材の押上部位が上昇する。これにより積載板が押し上げられる。こうして,積載板に積載されているシート部材のうち最上のものが送出部材による送出高さに達していることが送出高さセンサーにより検知されるまで,駆動源により押上部材が押し上げられる。ここで,押上部材には,弾性部材の弾力による,押上と逆向きの押付力が掛かるようになっている。最上のシート部材が送出高さに位置しているときにおける押上部材の回転角当たりの積載板の移動量は,シート部材の量が少ないほど小さくなる。そして,弾性部材の押付力と積載板およびシート部材の総重量による重力との合計による総押付負荷もこれとともに,シート部材の量が少ないほど小さくなるようにされている。これにより,積載板の最終的な停止位置のシート部材の量によるバラツキが効果的に抑えられている。
ここで弾性部材は,一端が,押上部材における積載板側の部位に接触するとともに,他端が,押上部材や積載板の移動とともには移動しない固定位置に固定されているものであることが好ましい。これにより,弾性部材の弾力で,押上部材を,押し上げ方向と逆向きに押し付けることができる。
また,駆動源はDCモーターで十分である。また,積載板およびその上に積載されているシート部材の総重量が,積載板に積載できる最大サイズのシート部材が積載されている場合のものであることが好ましい。慣性の大きい大サイズの原稿に対して積載板の最終的な停止位置の安定化を図ることが好ましいからである。
また,本発明の別の態様における画像読み取り装置は,前述のいずれかの態様のシート供給装置と,そのシート供給装置から供給されたシート部材の画像を読み取る読み取り部とを有するものである。また,本発明の別の態様における画像形成装置は,前述のいずれかの態様のシート供給装置と,そのシート供給装置から供給されたシート部材に画像を形成する画像形成部とを有するものである。
本構成によれば,積載板上のシート部材の積載量が多くても少なくても,確実にその最上のものの高さを安定して送出高さにすることができるシート供給装置,およびそれを備えた画像読み取り装置,画像形成装置が提供されている。
実施の形態に係る画像形成装置の正面図である。 実施の形態に係る画像形成装置における読み取り部の斜視図である。 読み取り部の断面図である。 読み取り部の一部の透視斜視図である。 読み取り部における押上部材とその周辺を示す拡大斜視図である。 押上部材による押上動作を説明する重ね図である。 比較例の場合における,積載板の移動量および押上負荷と,原稿積載量との関係を表すグラフである。 実施の形態の場合における,積載板の移動量および押上負荷と,原稿積載量との関係を表すグラフである。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1に示す画像形成装置1に本発明を適用したものである。図1の画像形成装置1は,画像形成部10,給紙部11,読み取り部12を備えている。画像形成部10は,例えば特開2006−113470号公報の図1に記載されているような公知の画像形成機構を内蔵しており,用紙上にトナー像を形成するものである。給紙部11には,複数の用紙カセットが内蔵されており,画像形成部10へ供給するための用紙を貯蔵している。読み取り部12は,原稿の画像を読み取るものである。
読み取り部12は図2の斜視図に示すように,ユーザーがシート状の原稿を積載するための原稿載置部20と,読み取り済みの原稿が排出される原稿排出部21とを有している。原稿載置部20には,サイド規制板22と,原稿挿入センサー23とが設けられている。サイド規制板22は,原稿載置部20に積載される原稿の側方端部を規制して幅方向に揃えるものである。原稿挿入センサー23は,原稿が原稿載置部20に積載されたことを検知するセンサーである。
読み取り部12について,図3によりさらに説明する。読み取り部12には,上述したものの他,積載板24が設けられている。積載板24は,原稿載置部20とともに,原稿を積載するものである。積載板24は,積載されている原稿の,画像読み取りのための送出方向における先端側の部分の下側に位置する。積載板24はさらに,昇降移動が可能となっている。積載されている原稿を,後述する送出高さまで持ち上げるためである。本形態の積載板24における昇降移動は,その後部25を中心とする回転揺動により,その先端部26を持ち上げる形式の動きである。この他,積載板24の昇降移動の形式としては,全体が平行移動により昇降する形式も可能である。
積載板24の上方には,ピックローラー27とレジストセンサー28とが設けられている。ピックローラー27は,積載板24上に積載されている原稿のうち最上の1枚を送出するローラーである。レジストセンサー28は,積載板24上に積載されている原稿のうち最上のものが,ピックローラー27による送出に適した高さ(以下,「送出高さ」という)に達しているか否かを検知するセンサーである。積載板24上の原稿の枚数が少ないほど,その最上のものが送出高さに達するためには,積載板24を大きく上昇させる必要がある。
読み取り部12にはさらに,ピックローラー27により送出された原稿の搬送を開始する入口ローラー29が設けられている。また,原稿を一定の搬送速度で搬送する搬送ローラー30,31,32が配置されている。これにより,原稿が原稿搬送経路S上を搬送されるようになっている。そして,原稿搬送経路Sに沿って,第1読み取りセンサー33,第2読み取りセンサー34が配置されている。第1読み取りセンサー33は原稿の第1面の画像を読み取るセンサーであり,第2読み取りセンサー34は原稿の第2面の画像を読み取るセンサーである。さらに排紙ローラー35が設けられている。排紙ローラー35は,読み取りが済んだ原稿を原稿排出部21に排出するローラーである。第1読み取りセンサー33および/または第2読み取りセンサー34で取得された画像データに基づき,画像形成部10での画像形成がなされるようになっている。
上記の読み取り部12において,積載板24の下側には,押上部材36が設けられている。押上部材36は,積載板24を上昇させる部材であり,回転軸37を中心に回転移動するものである。回転軸37は,読み取り部12における固定された位置に回転可能に設けられている。そして押上部材36は回転軸37に対して固定的に取り付けられており,回転軸37が回転すると一体的に揺動移動するようになっている。回転軸37および押上部材36の回転角は,最大でも90°程度で十分である。図3中に示される押上部材36は,その回転範囲内で最も寝た位置にあり,積載板24を上昇させていない状態である。この状態から回転軸37が図中で反時計回りに回転すると,押上部材36が起き上がり,その回転軸37から離れた位置である押上部位38が積載板24の下面を押し上げることとなる。押上部材36の詳細について,図4,図5によりさらに説明する。
図4は,読み取り部12における原稿載置部20付近の部分についての斜視図であり,一部内部の状況を破線で示している。図4に示されるように原稿載置部20には,駆動モーター39が搭載されている。駆動モーター39として使用可能なモーターの種類は,DCモーターやステッピングモーター等である。ここでは,DCモーターであることとする。駆動モーター39は,回転軸37および押上部材36の駆動源であり,減速ギヤ40を介して回転軸37を駆動するようになっている。原稿載置部20にはさらに,サイド規制板22を連結して左右対称に位置させる連結機構41が内蔵されている。図4ではこれらの他,前述のピックローラー27,レジストセンサー28,および入口ローラー29が見えている。
図5に,押上部材36の周辺部分の拡大斜視図を示す。図5においては,連結機構41やピックローラー27,レジストセンサー28,入口ローラー29を取り外した状態を示している。図5に示される押上部材36も図3中に示したのと同様に,その回転範囲内で最も寝た位置にある。図5に示されるように押上部材36には,規制バネ42が付設されている。規制バネ42には,2箇所のコイル部43と,それらの間のカンチレバー部44とが設けられている。規制バネ42は,1本のワイヤーをこのように成形したものであり,ワイヤーの両端は,図5中ではコイル部43の背後で,回転軸37等の下方の底面45に押し当てられている。その押し当て位置は,回転軸37が回転して押上部材36が起き上がっても,またそれにより積載板24が上昇しても移動しない位置である。
規制バネ42のコイル部43は,その中に回転軸37が通るように配置されている。ただし,コイル部43と回転軸37とは接触していない。規制バネ42のカンチレバー部44は,押上部材36における回転軸37と押上部位38との間の中腹位置46にその上面側から接触している。これにより規制バネ42は押上部材36を,その起き上がり方向とは逆向きに押し付けている。規制バネ42の全体で見ると,押上部材36の中腹位置46に接触しているカンチレバー部44が「一端」であり,コイル部43の背後で底面45に押し当てられている2箇所が「他端」である。
図3や図5には押上部材36を最も寝た状態で示したが,駆動モーター39により回転軸37を図3中で反時計回りに回転させると,押上部材36が起き上がってくる。これにより押上部材36の押上部位38の位置が上昇する。そのため,積載板24が押し上げられて上昇する。この積載板24の上昇は当然,積載板24自体の重さおよびその上の原稿の重さの重力に抗して行われる。さらに前述のように,規制バネ42の弾力も,押上部材36に対して下向きに作用している。よって,積載板24の上昇は,積載板24および原稿の重力と,規制バネ42の弾力との合計の負荷に抗して行われる。なお,積載板24の上昇の際に規制バネ42の他端は,底面45により移動が規制されているため,その位置に固定されている。
この上昇により,積載板24に積載されている原稿のうち最上のものを,前述の送出高さへ向けて持ち上げる。このため,積載板24上の原稿の最上の高さが,レジストセンサー28により監視されている。最上の原稿が送出高さに達すると,駆動モーター39の駆動が停止される。このため積載板24は,もとの位置からある程度上昇した状態で停止する。このとき,積載板24上の原稿の最上のものが,前述の送出高さにある。この状態で読み取りのための原稿の搬送が開始される。このため,ピックローラー27による原稿の送出が安定して行われる。
ここで,最上の原稿が送出高さに達したことがレジストセンサー28により検知されてから,積載板24の上昇が停止しきるまでにはある程度のタイムラグがある。このタイムラグの間にも積載板24は多少上昇する。このため,レジストセンサー28で検知する送出高さは,真の送出高さより若干低めに設定されている。積載板24の上昇が停止しきったときに最上の原稿が真の送出高さになるようにするためである。
さらに,積載板24の上昇が停止しきったときの最上の原稿の位置は,積載板24上の原稿の量が多い場合でも少ない場合でも真の送出高さに一致するようになっていなければならない。本形態ではそのことを,規制バネ42の強さの選択により実現している。以下,このことについて説明する。
このためまず,押上部材36による積載板24の押上の詳細について,図6により説明する。図6では,回転軸37を中心とする回転により押上部材36が起き上がって行く過程を重ね図として示している。ここで図6を子細に見ると,押上部材36の起き上がりの初期(図6中のA)と終期(同B)とで,状況が少し異なることが分かる。すなわち,初期Aと終期Bとでは,押上部材36の回転角θが同じであっても,その間の押上部位38の上昇幅h1,h2は異なっている。具体的にはh1>h2で,終期Bには初期Aより上昇幅が小さいのである。このことは,押上部材36の回転角θ当たりの積載板24の移動(上昇)量(以下,単に「移動量」という)が,終期Bには初期Aより小さいことを意味する。
積載板24上の原稿の量が多い場合には,図6中の初期Aの状態のうちに最上の原稿が送出高さに達することになる。一方,原稿の量が少ない場合には,図6中の終期Bの状態になってから最上の原稿が送出高さに達することになる。つまり,原稿の量が多い場合には積載板24の移動量が大きい状態で停止に至る一方,原稿の量が少ない場合には積載板24の移動量が小さい状態になってから停止に至るのである。
これをグラフに表したのが図7である。図7の横軸は,積載板24上の原稿の量であり,左が「少」で右が「多」である。図7中には,次の5本のグラフを表示している。
・積載板移動速度(二点鎖線V):送出高さ到達直前における積載板24の単位時間当たりの移動(上昇)量である。
・積載板移動量(破線h):送出高さ到達直前における,押上部材36の回転角θ当たりの積載板24の移動(上昇)量である。
・押上部材抑制力(細実線K):規制バネ42が送出高さ到達時に押上部材36に対して及ぼす弾力である。
・積載板重量による負荷(一点鎖線M):積載板24(積載している原稿を含む)が重力により押上部材36に対して及ぼす負荷である。
・押上部材抑制力と積載板重量による総負荷(実線L):押上部材抑制力(K)と積載板重量による負荷(M)との合計である。
hで示される「積載板移動量」は,要するに,最上の原稿が送出高さにある状態(厳密にいえば到達により駆動モーター39の駆動が停止される直前)における,押上部材36の回転角θ当たりの積載板24の上昇量である。前述の説明より,原稿の量が多いときにはこの上昇量が大きい(図6中の初期Aのh1)一方,原稿の量が少ないときにはこの上昇量が小さい(図6中の終期Bのh2)。このためhのグラフは,図7中で水平とはならず右上がりとなる。
Kで示される「押上部材抑制力」は,規制バネ42の弾力であるから,規制バネ42の変位量が増すほど,そのバネ定数に比例して強くなっていく。最上の原稿が送出高さに到達したときにおける規制バネ42の初期状態からの変位量は当然,原稿の量が多いとき(初期A)よりも少ないとき(終期B)の方が大きい。このためKのグラフは,図7中でhのグラフとは逆に左上がりとなる。
Mで示される「積載板重量による負荷」は,積載板24の上昇量には依存しないが,積載している原稿の量が多いほど当然強い。このためMのグラフは,図7中でKのグラフとは逆に右上がりとなる。なお,その傾斜は,積載している原稿の用紙サイズに左右されるが,ここでは,積載板24に積載可能な最大サイズ(例えばA3サイズ)であることとする。
Lで示される「押上部材抑制力と積載板重量による総負荷」は,上記のKとMとの合計である。駆動モーター39の駆動力はこの総負荷Lに対抗しつつ積載板24を上昇させるのである。比較例である図7では,この総負荷Lが水平となっている。すなわち,積載板24の上昇移動に対する,最上の原稿が送出高さに到達した時点での総抵抗力は,原稿の多寡にかかわらず一定ということである。このことは,送出高さ到達の時点での駆動モーター39の回転速度が,原稿の多寡にかかわらず一定であるということを意味する。しかしこのことは,送出高さ到達の時点での積載板24の移動速度Vは原稿の積載量により異なることを意味する。駆動モーター39の回転速度が一定ならば,積載板24の移動速度Vは前述の積載板24の移動(上昇)量hに比例するからである。このため図7中でのVのグラフは,hのグラフに沿った右上がりとなっている。
そうすると,その後のタイムラグの間における積載板24の上昇量は,その直前の時点での積載板24の移動(上昇)速度Vに依存することとなる。このため,積載板24が最終的に停止しきる位置が,図7中のグラフVの傾斜に基づき,原稿の量の多寡によってばらついてしまうのである。従来技術欄に示した特許文献1の技術ではこのようなことになる。
そこで本形態では,積載板24の移動量および押上負荷と,原稿の量との関係が,図7ではなく図8のグラフのようになるようにしている。図8中にも5本のグラフが描かれており,それぞれの意味は図7中におけるものと同じである。図8のグラフの図7のグラフに対する相違点は,グラフK,グラフL,グラフVにある。グラフMおよびグラフhは,図7と図8とで同じである。すなわち図8においても,押上部材36の回転角θ当たりの積載板24の移動(上昇)量hは,原稿の量が少なくなるほど小さくなっている(グラフhが左下がり)。
図8中のグラフKは,図7中のグラフKよりも緩い傾斜とされている。すなわち,本形態の読み取り部12では,規制バネ42として,弾力の立ち上がりが緩めなものが選ばれている。これにより図8中のグラフLは,図7中のグラフLが水平であったのと異なり,右上がりに傾斜したものとなっている。より詳細には,図8中でグラフLがグラフhとほぼ平行になるようにされている。つまり,最上の原稿が送出高さにある状態において,押上部材36への総押付負荷が,押上部材36の回転角θ当たりの積載板24の移動量hとともに,原稿の量が少ないほど小さくなっている。
このため本形態では,送出高さ到達の時点での駆動モーター39の回転速度が原稿の量によって異なり,原稿が多いとき(総負荷Lが大)には遅く,原稿が少ないとき(総負荷Lが小)には速いことになる。
結果として本形態では,送出高さ到達の時点での積載板24の移動(上昇)速度Vが,原稿の量の多寡によらず一定となっている。原稿が多いときには駆動モーター39の回転速度が遅い(図8中でグラフLが高い位置にある)がそのときの上昇量hは大きい(図8中でグラフhが高い位置にある)一方で,原稿が少ないときには駆動モーター39の回転速度が速い(図8中でグラフLが低い位置にある)がそのときの上昇量hは小さい(図8でグラフhが低い位置にある)からである。これにより,積載板24の最終的な停止位置の原稿積載量によるばらつきが効果的に抑制されている。こうして,原稿の量の多寡にかかわらず常に安定して原稿の送出を開始することができるようになっている。
以上詳細に説明したように本実施の形態の画像形成装置1によれば,押上部材36の回転移動により積載板24を上昇させてその最上の原稿を送出位置にするとともに,規制バネ42で押上部材36を下向きに押さえ付ける構成の読み取り部12を使用している。ここにおいて,最上の原稿が送出高さにある状態にて,押上部材36への総押付負荷が,押上部材36の回転角θ当たりの積載板24の移動量hとともに,原稿の量が少ないほど小さくなるように構成している。こうして,送出高さ到達の時点での駆動モーター39の回転速度とそのときの積載板24の移動量hとを相補的な関係とすることで,積載板24の最終的な停止位置の原稿積載量によるばらつきを抑えて原稿を安定して送出できるようにしている。
これにより本形態では,駆動モーター39の種類としては低コストなDCモーターで十分となっている。また,その駆動制御に関しても,単純なオンオフ制御で十分で,特別に精密な速度制御をする必要はない。むろんこのことは必須ではなく,DCモーター以外のモーターを使っても構わないし,速度制御を精密に行うことを妨げるものではない。
特に本形態では,上記の図8中のグラフhとグラフLとが,積載板24に積載可能な最大サイズの原稿が積載された場合に平行になるようにしている。このため,積載板24の最終的な停止位置の安定性は,積載板24に積載された原稿が最大サイズのものであった場合に最も良好に達成されるようになっている。大サイズの原稿は慣性も大きく,その積載量により積載板24の最終的な停止位置に及ぼす影響が小サイズのものと比べて大きい傾向があるので,このことの意義は大きい。ただしこのことは必須ではなく,最大サイズの原稿に合わせた設定とする代わりに,最も高頻度に使用されるサイズの原稿(例えばA4サイズ)に合わせた設定としてもよい。
また本形態では,上記のような積載板24の上昇機構を,読み取り部12に適用している。読み取り部12に積層される原稿は,ジョブにより,1枚だけのこともあれば百枚を超えるようなこともあり,ページ数の多寡のバリエーションが大きい。このため,原稿の多寡により積載板24の最終的な停止位置に及ぼす影響が,給紙部11の場合よりも大きい傾向がある。このため,本発明を適用する意義が大きい。とはいえむろん,給紙部11においても本質的には同じ問題があるので,給紙部11(用紙カセットの他に手差しトレイも含む)に本発明を適用してもよい。その場合例えば,特開2009−001390号公報に記載されている給紙装置における「押上板12」の上昇機構に本発明を適用すればよい。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,前記形態では,押上部材36の回転軸37は,原稿の幅方向に平行に配置されている。しかしこれに限らず,回転軸37が原稿の送出方向に平行となる配置でもよいし,幅方向と送出方向との間の斜めの方向であってもよい。また,規制バネ42の形状および配置は,図5に示した通りでなくてもよい。すなわち,コイル部43が1箇所だけの完全片持ち型でもよい,コイル部43の存在自体も必須ではない。要は,押上部材36における回転軸37から離れた箇所を押圧できればよい。
また,前記形態では,読み取り部12と画像形成部10とを併せ持つコピー機型の画像形成装置1を例として挙げたが,このことも必須ではない。読み取り部12だけで画像形成部10も給紙部11も持たない構成の装置にも本発明の適用は可能である。逆に,給紙部11に本発明を適用する場合,読み取り部12を持たない構成であってもよい。また,画像形成部10の構成としては,トナー式に限らず,液状の発色材で画像を形成する形式のものでもよい。また,カラー画像でなくモノクロ画像のみを形成できるものでもよい。また,画像形成装置1は,公衆回線経由で印刷ジョブの送受信をする機能を持つものであってもよい。
1 画像形成装置
10 画像形成部
11 給紙部
12 読み取り部
20 原稿載置部
24 積載板
27 ピックローラー(送出部材)
28 レジストセンサー(送出高さセンサー)
33 第1読み取りセンサー(読み取り部)
34 第2読み取りセンサー(読み取り部)
36 押上部材
37 回転軸
38 押上部位
39 駆動モーター
42 規制バネ(弾性部材)
44 カンチレバー部(一端)

Claims (5)

  1. シート部材を積載する上下方向に可動な積載板と,
    前記積載板に積載されているシート部材のうち最上のものを送出する送出部材と,
    前記積載板の下側に位置し,軸回りに回転可能であるとともに,回転により軸から離れた押上部位で前記積載板を押し上げる押上部材と,
    前記積載板に積載されているシート部材のうち最上のものが前記送出部材による送出高さに達しているか否かを検知する送出高さセンサーと,
    前記押上部材を軸回りに回転させて,前記積載板に載置されているシート部材のうち最上のものが前記送出高さに達するまで前記積載板を押し上げさせる駆動源とを有するシート供給装置であって,
    前記駆動源の駆動に抗して前記押上部材を,前記積載板を押し上げる向きと逆向きに押し付ける弾性部材を有し,
    前記駆動源は,前記積載板に積載されているシート部材のうち最上のものが前記送出部材による送出高さに達したことが検知されると駆動を停止するものであり,
    前記弾性部材は,
    前記積載板に積載されているシート部材のうち最上のものが前記送出高さに位置している状態において,
    その押付力と,前記積載板およびその上に積載されているシート部材の総重量による重力との合計による,前記押上部材への総押付負荷が,
    前記押上部材の回転角当たりの前記積載板の移動量とともに,前記積載板に積載されているシート部材の量が少ないほど小さくなるものであることを特徴とするシート供給装置。
  2. 請求項1に記載のシート供給装置であって,前記弾性部材は,
    一端が,前記押上部材における前記積載板側の部位に接触するとともに,
    他端が,前記押上部材や前記積載板の移動とともには移動しない固定位置に固定されているものであることを特徴とするシート供給装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のシート供給装置であって,
    前記駆動源がDCモーターであり,
    前記積載板およびその上に積載されているシート部材の総重量が,前記積載板に積載できる最大サイズのシート部材が積載されている場合のものであることを特徴とするシート供給装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のシート供給装置と,
    前記シート供給装置から供給されたシート部材の画像を読み取る読み取り部とを有することを特徴とする画像読み取り装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のシート供給装置と,
    前記シート供給装置から供給されたシート部材に画像を形成する画像形成部とを有することを特徴とする画像形成装置。
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