JP2017084509A - 燃料電池セルスタック - Google Patents

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Abstract

【課題】発電効率、耐久性を向上させるのに有利な燃料電池セルスタックを提供する。【解決手段】燃料電池セルスタック1は、第1導電性酸化物41を含むカソード23を備え、電解質として固体電解質を利用する複数の平板形の燃料電池単セル2と、燃料電池単セル2間に介在し、集電部31を備えるとともにその表面に第2導電性酸化物42を含む被覆層32を備える金属製のセパレータ3と、カソード23とセパレータ3との間に配置されたコンタクト層4と、を有している。コンタクト層4は、カソード23に接する内層40aと、内層40aおよび被覆層32に接する外層40bとを有している。内層40aは、第3導電性酸化物43と第1導電性酸化物41とを含んでいる。外層40bは、第3導電性酸化物43と第2導電性酸化物42とを含んでいる。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池セルスタックに関し、さらに詳しくは、電解質として固体電解質を利用する燃料電池セルスタックに関する。
従来、特許文献1に開示されるように、アノードと固体電解質層とカソードとを有する平板形の燃料電池単セルがセパレータにより挟持されてなる燃料電池セルスタックが知られている。同文献では、カソード側のセパレータと燃料電池単セルとの接触を良好に保つため、両者の間に、カソード面に接触する舌片を有する金属製の接続部材を挿入する技術が記載されている。
特開2007−265896号公報
しかしながら、電解質として固体電解質を利用する燃料電池セルスタックは、一般に、700℃〜900℃程度で作動させることが多い。そのため、上記燃料電池セルスタックでは、高温での使用が進むにつれ、クリープによって金属製の接続部材が劣化し、カソードとセパレータとの間の接触抵抗が大きくなる。それ故、上記燃料電池セルスタックは、発電効率、耐久性を向上させることが難しい。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、発電効率、耐久性を向上させるのに有利な燃料電池セルスタックを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、第1導電性酸化物(41)を含むカソード(23)を備え、電解質として固体電解質を利用する複数の平板形の燃料電池単セル(2)と、
該燃料電池単セル間に介在し、集電部(31)を備えるとともにその表面に第2導電性酸化物(42)を含む被覆層(32)を備える金属製のセパレータ(3)と、
上記カソードと上記セパレータとの間に配置されたコンタクト層(4)と、を有しており、
該コンタクト層は、上記カソードに接する内層(40a)と、該内層および上記被覆層に接する外層(40b)とを有しており、
上記内層は、第3導電性酸化物(43)と上記第1導電性酸化物とを含んでおり、
上記外層は、上記第3導電性酸化物と上記第2導電性酸化物とを含んでいる、燃料電池セルスタック(1)にある。
上記燃料電池セルスタックによれば、カソードとセパレータとの間のコンタクト層における内層は、第3導電性酸化物と第1導電性酸化物とを含んでいる。つまり、内層は、カソードに含まれる第1導電性酸化物と同じ材料が第3導電性酸化物に複合化されている。また、コンタクト層における外層は、第3導電性酸化物と第2導電性酸化物とを含んでいる。つまり、外層は、セパレータ表面の被覆層に含まれる第2導電性酸化物と同じ材料が第3導電性酸化物に複合化されている。そのため、上記燃料電池セルスタックは、製造時の熱処理等によって、内層とカソードとの界面、外層とセパレータとの界面における焼結性が促進され、化学的な結合によって内層とカソードとの接合、外層とセパレータとの接合が強固なものになる。また、内層と外層とは、いずれも同じ第3導電性酸化物を含んでおり、骨格が同じ材料であるため、両者の接合性も高い。それ故、上記燃料電池セルスタックは、内層とカソードとの界面、外層とセパレータとの界面における接触抵抗が低減され、発電効率、耐久性を向上させるのに有利である。なお、上記コンタクト層は、導電性酸化物により形成されているので、金属のように作動温度でクリープすることがない。そのため、上記コンタクト層は、耐久時の微構造変化を抑制することができる。それ故、上記燃料電池セルスタックは、この観点からも、耐久性の向上に有利である。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1の燃料電池セルスタックにおける断面の一部を模式的に示した説明図である。 実施形態1の燃料電池セルスタックにおける、コンタクト層周辺の微構造を模式的に示した説明図である。
(実施形態1)
実施形態1の燃料電池セルスタックについて、図1、図2を用いて説明する。図1、図2に例示されるように、本実施形態の燃料電池セルスタック1は、複数の平板形の燃料電池単セル2と、燃料電池単セル2間に介在するセパレータ3と、カソード23とセパレータ3との間に配置されており、内層40aと外層40bとを備えるコンタクト層4と、を有している。
燃料電池単セル2は、電解質として固体電解質を利用する固体電解質型の燃料電池である。なお、固体電解質として固体酸化物セラミックスを用いる燃料電池は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)と称される。燃料電池単セル2は、具体的には、アノード21と固体電解質層22とカソード23とを有している。
本実施形態では、固体電解質層22とカソード23との間に、さらに、中間層24を有する例が示されている。中間層24は、主に、カソード材料と固体電解質層材料との反応を抑制するための層である。また、アノード21は、単層から構成されている例が示されているが、複数層から構成されていてもよい。アノード21を複数層から構成する場合、アノード21は、固体電解質層22側に配置される活性層(不図示)と、活性層における固体電解質層22側と反対側に配置される拡散層(不図示)とを有する構成とすることができる。活性層は、主に、アノード側における電気化学的反応を高めるための層である。拡散層は、供給される燃料ガスを拡散させることが可能な層である。燃料電池単セル2は、具体的には、電極であるアノード21を支持体とするアノード支持型とされている。
燃料電池単セル2において、アノード材料としては、例えば、Ni、NiO等の触媒と、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)等の酸化ジルコニウム系酸化物等の固体電解質との混合物などを例示することができる。なお、NiOは、発電時の還元雰囲気でNiとなる。本実施形態では、アノード材料は、具体的には、NiまたはNiOとイットリア安定化ジルコニアとの混合物を用いることができる。アノード21の厚みは、ガス拡散、電気抵抗、強度などの観点から、例えば、好ましくは、100〜800μm、より好ましくは、200〜700μmとすることができる。
燃料電池単セル2において、電解質として利用される固体電解質としては、例えば、上記酸化ジルコニウム系酸化物を好適に用いることができる。固体電解質としては、イオン伝導度、機械的安定性、他の材料との両立、燃料ガス雰囲気での化学的な安定性等の観点から、イットリア安定化ジルコニアが好適である。固体電解質層22の厚みは、オーミック抵抗の低減などの観点から、好ましくは3〜20μm、より好ましくは5〜15μmとすることができる。
燃料電池単セル2において、中間層材料としては、例えば、CeO、または、CeOにGd、Sm、Y、La、Nd、Yb、Ca、および、Hoから選択される1種または2種以上の元素等がドープされたセリア系固溶体等の酸化セリウム系酸化物などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。中間層24の厚みは、オーミック抵抗の低減、カソード23からの元素拡散の抑制等の観点から、好ましくは1〜20μm、より好ましくは5〜15μmとすることができる。
燃料電池単セル2において、カソード23は、第1導電性酸化物41を含んでいる。第1導電性酸化物41としては、具体的には、例えば、ランタンストロンチウムコバルタイト(以下、「LSC」という場合がある。)、ランタンストロンチウム鉄コバルタイト(以下、「LSCF」という場合がある。)、ランタンストロンチウムマンガナイト(以下、「LSM」という場合がある。)等の遷移金属ペルブスカイト型酸化物などを用いることができる。これらは1種または2種以上併用することができる。この場合には、カソードの活性向上に有利である。また、カソード23は、上記酸化ジルコニウム系酸化物を含んでいてもよい。カソード23の厚みは、ガス拡散性、電極反応抵抗、集電性などの観点から、好ましくは20〜100μm、より好ましくは30〜80μmとすることができる。なお、上述したLSCは、具体的には、La1−XSrCoO3−δ(0.2≦X≦0.7)、LSCFは、具体的には、La1−XSrCo1−YFe3−δ(0.2≦X≦0.7、0.5≦Y≦0.95)、LSMは、具体的には、La1−XSrMnO3−δ(0.1≦X≦0.5)とすることができる。
セパレータ3は、金属製である。なお、金属には合金が含まれる。セパレータ3を構成する金属としては、具体的には、例えば、フェライト系ステンレス鋼、フェライト系耐熱クロム合金などを例示することができる。セパレータ3は、集電部31を備えるとともにその表面に第2導電性酸化物42を含む被覆層32を備えている。なお、被複層32は、集電部31の先端等、集電部31の表面の一部を覆っていてもよいし、集電部31の表面全体を覆っていてもよい。集電部31は、具体的には、例えば、セパレータ3の表面に形成されたエンボス等の突起部、セパレータ3の表面に設けられたステンレスメッシュ等の集電体(不図示)などを例示することができる。つまり、セパレータ3は、セパレータ本体の一部が集電機能を有していてもよいし、セパレータ3に別途集電体が設けられていてもよい。本実施形態では、集電部31は、セパレータ3の表面に形成されたエンボス等の突起部とされている。なお、突起部間は、酸化剤ガスの流路とされている。
第2導電性酸化物42としては、具体的には、例えば、スピネル型構造を有するマンガンコバルト系酸化物(以下、「MC」という場合がある。)などを用いることができる。マンガンコバルト系酸化物は、セパレータ3にCrが含まれる場合に、Crの蒸散を防ぎ、カソード23のCr被毒抑制に効果がある。そのため、この場合には、カソード23のCr被毒抑制に有利である。なお、MCは、具体的には、Mn3−XCo(1.5≦X≦2)とすることができる。
コンタクト層4において、内層40aは、カソード23に接しており、第3導電性酸化物43と第1導電性酸化物41とを含んでいる。一方、外層40bは、内層40aおよび被覆層32に接しており、第3導電性酸化物43と第2導電性酸化物42とを含んでいる。
コンタクト層4における第3導電性酸化物43としては、具体的には、例えば、ランタンニッケルフェライト(以下、「LNF」という場合がある。)などを用いることができる。ランタンニッケルフェライトは、他の導電性酸化物に比べ、電気抵抗が低い。そのため、この場合には、コンタクト層4の骨格の電子導電性を確実なものとすることができ、カソード23とセパレータ3との間の電子導電経路を確保しやすくなる。よって、この場合には、上記作用効果と相まって、発電効率の向上に有利な燃料電池セルスタック1を得やすくなる。なお、LNFは、具体的には、LaNi1−XFe3−δ(0.3≦X≦0.7)とすることができる。
内層40aにおける第1導電性酸化物41は、カソード23における第1導電性酸化物41と同じものが用いられる。第1導電性酸化物41が上述したものである場合には、内層40aの電気抵抗の増加を抑制しやすい。とりわけ、第3導電性酸化物43がLNFである場合に、第1導電性酸化物41を上述した導電性酸化物より構成することにより、内層40aとカソード23との接合性向上、内層40aとカソード23との界面における接触抵抗の低減に有利である。また、外層40bにおける第2導電性酸化物42は、被覆層32における第2導電性酸化物42と同じものが用いられる。第2導電性酸化物42が上述したものである場合には、外層40bの電気抵抗の増加を抑制しやすい。とりわけ、第3導電性酸化物43がLNFである場合に、第2導電性酸化物42を上述したMCより構成することにより、外層40bとセパレータ3との接合性向上、外層40bとセパレータ3との界面における接触抵抗の低減に有利である。なお、上記にいう「同じもの」とは、厳密に化学組成が一致していることまでが要求されるのではなく、化学組成が異なっていても導電性酸化物として同種であればよいことを意味する。例えば、La0.6Sr0.4CoO3−δとLa0.4Sr0.6CoO3−δは、化学組成が異なる。しかしながら、これらはいずれもランタンストロンチウムコバルタイトであり、同種であると評価されるものである。他の導電性酸化物についても同様である。また、上記にいう「同じもの」には、粒子径が異なるものも含まれる。
燃料電池セルスタック1において、内層40aは、カソード23側からセパレータ3側に向かって第1導電性酸化物41の濃度が低くなり、外層40bは、セパレータ3側からカソード23側に向かって第2導電性酸化物42の濃度が低くなる構成とすることができる。この場合には、内層40aにおけるカソード23との界面付近に、カソード23に含まれる第1導電性酸化物41と同じ材料を多く存在させることができる。また、外層40bにおけるセパレータ3との界面付近に、セパレータ3表面の被覆層32に含まれる第2導電性酸化物42と同じ材料を多く存在させることができる。そのため、この場合には、内層40aとカソード23との界面、外層40bとセパレータ3との界面における焼結性が促進されやすくなり、内層40aとカソード23との接合、外層40bとセパレータ3との接合をより強固にしやすくなる。それ故、この場合には、内層40aとカソード23、外層40bとセパレータ3との界面における接触抵抗の低減が確実なものとなり、発電効率、耐久性を向上させやすい燃料電池セルスタック1が得られる。なお、上記にいう濃度は、EDXまたはEPMAにより測定することができる。
燃料電池セルスタック1において、外層40bにおける第3導電性酸化物43と第2導電性酸化物42との体積比は、具体的には、例えば、6:4〜9:1の範囲内、好ましくは、6.5:3.5〜8.5〜1.5の範囲内とすることができる。この場合には、コンタクト層4の骨格を形成する第3導電性酸化物43を十分確保することができるため、外層40bにおける電子導電経路を確保しやすくなる。この際、第3導電性酸化物43がLNFであり、第2導電性酸化物42がMCである場合には、MCよりもLNFの方が電気抵抗が低いため、外層40bの電気抵抗の増加が抑制されやすく、上記効果を得やすくなる。
燃料電池セルスタック1において、内層40aにおける第3導電性酸化物43と第1導電性酸化物41との体積比は、具体的には、例えば、6:4〜9:1の範囲内、6.5:3.5〜8.5〜1.5の範囲内とすることができる。この場合には、コンタクト層4の骨格を形成する第3導電性酸化物43を十分確保することができるため、内層40aにおける電子導電経路を確保しやすくなる。この際、第3導電性酸化物43がLNFであり、第1導電性酸化物41がLSC、LSFC、LSMより選択される少なくとも1種である場合には、LSC等よりもLNFの方が電気抵抗が低いため、内層40aの電気抵抗の増加を抑制しやすく、上記効果を得やすくなる。
燃料電池セルスタック1において、外層40bの厚みは、内層40aの厚み以下、好ましくは、内層40aの厚み未満とすることができる。第1導電性酸化物41に比べ第2導電性酸化物42の方が電気抵抗が高いものが用いられることが多い。そのため、この場合には、コンタクト層4全体の電気抵抗を低くしやすく、発電性能の向上に有利な燃料電池セルスタック1が得られる。
燃料電池セルスタック1において、内層40aの厚みは、具体的には、例えば、電気抵抗の低減、接合強度などの観点から、0.4〜0.8mm、好ましくは、0.5〜0.6mmとすることができる。また、外層40bの厚みは、具体的には、例えば、電気抵抗の低減、接合強度などの観点から、0.1〜0.4mm、好ましくは、0.2〜0.3mmとすることができる。コンタクト層4全体の厚みは、具体的には、例えば、電気抵抗の低減、接合強度などの観点から、0.5〜1.2mm、好ましくは、0.7〜0.9mmとすることができる。
燃料電池セルスタック1は、例えば、以下のようにして製造することができるが、これに限定されるものではない。
燃料電池単セル2と、セパレータ3と、内層形成用ペースト(不図示)と、外層形成用ペースト(不図示)とを準備する。内層形成用ペーストは、具体的には、第3導電性酸化物粉末と、第1導電性酸化物粉末と、バインダーとを含むことができる。外層形成用ペーストは、具体的には、第3導電性酸化物粉末と、第2導電性酸化物粉末と、バインダーとを含むことができる。
次いで、セパレータ3の集電部31における被覆層32表面に、スクリーン印刷法等の塗布法を用いて、外層形成用ペーストを塗布する。次いで、塗布された外層形成用塗布層(不図示)の表面に、上記と同様に内層形成用ペーストを塗布し、内層形成用塗布層(不図示)を形成する。次いで、燃料電池単セル2とセパレータ3とを交互に積層し、スタック化する。この際、セパレータ3は、集電部31側が燃料電池単セル2のカソード23側を向くように配置される。なお、燃料電池単セル2は、セル外周縁がフレーム(不図示)によって支持されていてもよい。また、燃料電池単セル2のカソード23表面における集電部31と対応する位置に、内層形成用ペースト、外層形成用ペーストを順次塗布した後、スタック化することもできる。
次いで、熱処理を実施する。熱処理は、具体的には、例えば、燃料電池セルスタック1の作動温度よりも高い温度で行われることが好ましい。この場合には、燃料電池セルスタック1の作動時における内層40aとカソード23との界面、外層40bとセパレータ3との界面における接合状態の変化が生じ難く、接合安定性が高まるからである。燃料電池セルスタック1の作動温度が、例えば、700℃とされる場合、熱処理温度は、例えば、850℃とすることができる。なお、熱処理は、燃料電池セルスタック1の作動時の昇温により行ってもよいし、燃料電池セルスタック1の作動時の昇温とは別に行ってもよい。
燃料電池セルスタック1によれば、カソード23とセパレータ3との間のコンタクト層4における内層40aは、第3導電性酸化物43と第1導電性酸化物41とを含んでいる。つまり、内層40aは、カソード23に含まれる第1導電性酸化物41と同じ材料が第3導電性酸化物43に複合化されている。また、コンタクト層4における外層40bは、第3導電性酸化物43と第2導電性酸化物42とを含んでいる。つまり、外層40bは、セパレータ3表面の被覆層32に含まれる第2導電性酸化物42と同じ材料が第3導電性酸化物43に複合化されている。そのため、燃料電池セルスタック1は、製造時の熱処理等によって、内層40aとカソード23との界面、外層40bとセパレータ3との界面における焼結性が促進され、化学的な結合によって内層40aとカソード23との接合、外層40bとセパレータ3との接合が強固なものになる。また、内層40aと外層40bとは、いずれも同じ第3導電性酸化物43を含んでおり、骨格が同じ材料であるため、両者の接合性も高い。それ故、燃料電池セルスタック1は、内層40aとカソード23との界面、外層40bとセパレータ3との界面における接触抵抗が低減され、発電効率、耐久性を向上させるのに有利である。なお、コンタクト層4は、導電性酸化物により形成されているので、金属のように作動温度でクリープすることがない。そのため、コンタクト層4は、耐久時の微構造変化を抑制することができる。それ故、燃料電池セルスタック1は、この観点からも、耐久性の向上に有利である。
(実験例)
<燃料電池単セル>
NiO粉末(平均粒子径:0.8μm)と、8YSZ粉末(平均粒子径:0.4μm)と、カーボン(造孔剤)と、ポリビニルブチラール(バインダー)と、酢酸イソアミル、2-ブタノールおよびエタノール(混合溶媒)とをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。NiO粉末と8YSZ粉末の質量比は、60:40とした。上記スラリーを、ドクターブレード法を用いて、プラスチック基材上に層状に塗工し、乾燥させることにより、アノード形成用シートを準備した。なお、上記平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定した体積基準の累積度数分布が50%を示すときの粒子径(直径)d50である(以下、同様)。
8mol%のYを含むイットリア安定化ジルコニア(以下、8YSZ)粉末(平均粒子径:0.4μm)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミル、2-ブタノールおよびエタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。このスラリーを、ドクターブレード法を用いて、プラスチック基材上に層状に塗工し、乾燥させることにより、固体電解質層形成用シートを準備した。
10mol%のGdがドープされたセリア(以下、10GDC)粉末(平均粒子径:0.8μm)と、エチルセルロース(バインダー)と、テルピネオール(溶媒)とをボールミルにて混合することにより、中間層形成用ペーストを準備した。
LSC粉末(La0.6Sr0.4CoO3−δ、平均粒子径:1μm)と、エチルセルロースと、テルピネオールとをボールミルにて混合することにより、カソード形成用ペーストを準備した。
アノード形成用シート上に固体電解質層形成用シートを積層し、積層体を得た。得られた積層体は、静水圧プレス(CIP)成形法を用いて圧着し、その後、脱脂した。なお、CIP成形条件は、温度80℃、加圧力50MPa、加圧時間10分という条件とした。
上記積層体を1350℃で2時間焼成した。これにより、アノード(400μm)に固体電解質層(10μm)が接合された焼結体を得た。
上記焼結体における固体電解質層の表面に、中間層形成用ペーストをスクリーン印刷法にて印刷し、1100℃で120分間焼付けすることによって中間層(厚み5μm)を形成した。
上記焼結体における中間層の表面に、カソード形成用ペーストをスクリーン印刷法にて印刷し、1000℃で2時間焼付けすることによって層状のカソード(厚み60μm)を形成した。
このようにして、アノード、固体電解質層、中間層、および、カソードがこの順に積層されて互いに接合されており、アノードを支持体とする燃料電池単セルを準備した。
<セパレータ>
フェライト系ステンレス鋼製のセパレータを準備した。セパレータは、複数の突起部よりなる集電部と、集電部の表面に被覆されたMC(Mn1.5Co1.5よりなる被覆層(厚み10μm)とを片側面に有している。
<内層形成用ペースト、外層形成用ペースト>
エチルセルロース(バインダー)とテルピネオール(溶媒)とを質量比7:3で配合し、混練機を用いてビヒクルを調製した。
LNF粉末(LaNi0.6Fe0.43−δ、平均粒子径:1.0μm)とLSC粉末(La0.6Sr0.4CoO3−δ、平均粒子径:1.0μm)とを体積比8:2で配合し、ボールミルにて乾式混合することにより、混合粉末Aを得た。同様に、上記LNF粉末とMC粉末(Mn1.5Co1.5、平均粒子径:0.5μm)とを体積比8:2で配合し、ボールミルにて乾式混合することにより、混合粉末Bを得た。
混合粉末Aとビヒクルとを質量比4:5で配合し、3本ロールにて混練することにより、内層形成用ペーストを準備した。同様に、混合粉末Bとビヒクルとを質量比4:5で配合し、3本ロールにて混練することにより、外層形成用ペーストを準備した。
<燃料電池セルスタック>
セパレータの集電部先端における被覆層表面に、スクリーン印刷法を用いて、外層形成用ペースト、内層形成用ペーストをこの順で印刷した。次いで、燃料電池単セルとセパレータとを交互に積層し、スタック化した。次いで、これを850℃で2時間、熱処理した。これにより燃料電池単セルのカソードとセパレータの集電部における被覆層とがコンタクト層に化学的に結合された燃料電池セルスタックを得た。コンタクト層の厚みは0.7mm、内層の厚みは0.5mm、外層の厚みは0.2mmであった。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 燃料電池セルスタック
2 燃料電池単セル
21 アノード
23 カソード
3 セパレータ
31 集電部
32 被覆層
4 コンタクト層
40a 内層
40b 外層
41 第1導電性酸化物
42 第2導電性酸化物
43 第3導電性酸化物

Claims (8)

  1. 第1導電性酸化物(41)を含むカソード(23)を備え、電解質として固体電解質を利用する複数の平板形の燃料電池単セル(2)と、
    該燃料電池単セル間に介在し、集電部(31)を備えるとともにその表面に第2導電性酸化物(42)を含む被覆層(32)を備える金属製のセパレータ(3)と、
    上記カソードと上記セパレータとの間に配置されたコンタクト層(4)と、を有しており、
    該コンタクト層は、上記カソードに接する内層(40a)と、該内層および上記被覆層に接する外層(40b)とを有しており、
    上記内層は、第3導電性酸化物(43)と上記第1導電性酸化物とを含んでおり、
    上記外層は、上記第3導電性酸化物と上記第2導電性酸化物とを含んでいる、燃料電池セルスタック(1)。
  2. 上記内層は、上記カソード側から上記セパレータ側に向かって上記第1導電性酸化物の濃度が低くなり、
    上記外層は、上記セパレータ側から上記カソード側に向かって上記第2導電性酸化物の濃度が低くなる、請求項1に記載の燃料電池セルスタック。
  3. 上記第3導電性酸化物は、ランタンニッケルフェライトである、請求項1または2に記載の燃料電池セルスタック。
  4. 上記第1導電性酸化物は、ランタンストロンチウムコバルタイト、ランタンストロンチウム鉄コバルタイト、および、ランタンストロンチウムマンガナイトからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池セルスタック。
  5. 上記第2導電性酸化物は、スピネル型構造を有するマンガンコバルト系酸化物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池セルスタック。
  6. 上記外層における上記第3導電性酸化物と上記第2導電性酸化物との体積比は、6:4〜9:1の範囲内にある、請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池セルスタック。
  7. 上記内層における上記第3導電性酸化物と上記第1導電性酸化物との体積比は、6:4〜9:1の範囲内にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池セルスタック。
  8. 上記外層の厚みは、上記内層の厚み以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池セルスタック。
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