JP2017083794A - 光学体、および表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射率の波長依存性が低く、より入射光の反射が抑制された光学体、および表示装置を提供する。
【解決手段】基材の表面に形成された凹凸構造を備え、前記凹凸構造の凹凸の平均周期は、可視光帯域に属する波長以下であり、前記基材の平坦面の法線方向における前記凹凸構造の各凹部の底面の位置と、前記底面の位置の中央値との差の標準偏差は、25nm以上である、光学体。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学体、および表示装置に関する。
一般的に、テレビなどの表示装置、およびカメラレンズなどの光学素子では、光の透過を制御するために、光が入射する表面に対して、種々の特性を有する光学体が備えられる。
このような光学体として、例えば、凹凸の平均周期が可視光帯域に属する波長以下であるミクロ凹凸構造(いわゆる、モスアイ構造)を表面に形成した光学体を例示することができる。ミクロ凹凸構造が形成された表面では、屈折率の変化が入射光に対して緩やかになるため、反射の原因となる急激な屈折率の変化が生じない。したがって、光の入射表面にミクロ凹凸構造が形成された光学体は、広い波長帯域にわたって入射光の反射を抑制することができる。
例えば、下記の特許文献1には、陽極酸化法によって、表面にミクロ凹凸構造を形成した反射防止積層体が開示されている。また、下記の特許文献2には、リソグラフィおよびエッチングによって原盤上にミクロ凹凸構造の反転形状を形成し、原盤に形成された反転形状を樹脂材料に転写することで、光学素子を作製する技術が開示されている。
また、下記の特許文献3には、反射率の波長依存性を改善するため、マスクを用いずに基材を直接ドライエッチングすることによって、表面に凹凸構造を形成した光学部材が開示されている。
特開2009−230045号公報 特開2009−258751号公報 特開2013−109228号公報
しかし、特許文献1および2に開示された技術で作製した光学体では、入射光の波長に依存して反射率が変動してしまうという問題があった。これは、特許文献1および2に開示された技術では、凹凸の高さが略一定のミクロ凹凸構造が形成されるため、ミクロ凹凸構造が様々な波長の入射光に対応できないためである。
また、特許文献3に開示された光学部材では、反射率自体が高くなってしまうため、十分な反射抑制効果を得ることができないという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、反射率の波長依存性が低く、より入射光の反射を抑制することが可能な、新規かつ改良された光学体、および表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、基材の表面に形成された凹凸構造を備え、前記凹凸構造の凹凸の平均周期は、可視光帯域に属する波長以下であり、前記基材の平坦面の法線方向における前記凹凸構造の各凹部の底面の位置と、前記底面の位置の中央値との差の標準偏差は、25nm以上である、光学体が提供される。
前記基材の平坦面の法線方向における前記凹凸構造の各凸部の頂点の位置と、前記頂点の位置の中央値との差の標準偏差は、35nm以上であってもよい。
前記光学体の視感反射率であるY値は、0.2%以下であり、前記光学体の反射色相aおよびbの絶対値は、1以下であってもよい。
380nm〜780nmの波長帯域における前記光学体の平均反射率は、0.2%以下であってもよい。
前記凹凸構造と重畳して、前記基材の表面に形成されたマクロ凹凸構造をさらに備え、前記マクロ凹凸構造の凹凸の平均周期は、可視光帯域に属する波長よりも大きくてもよい。
前記凹凸構造の凸部または凹部の平面配列は、六方格子状または四方格子状であってもよい。
前記凹凸構造の凸部または凹部の平面配列は、ランダムな配列であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記の光学体を備える、表示装置が提供される。
本発明によれば、基材の平坦面の法線方向におけるミクロ凹凸構造の凹部の底面の位置のばらつきを大きくすることができるため、ミクロ凹凸構造は、様々な波長の入射光に対応して反射を抑制することができるようになる。
以上説明したように本発明によれば、光学体の反射率の波長依存性を低下させ、より入射光の反射を抑制することが可能である。
本発明の一実施形態に係る光学体を厚み方向に切断した断面形状を模式的に示した断面図である。 図1の部分領域Xを拡大して模式的に示した拡大断面図である。 変形例に係る光学体を厚み方向に切断した断面形状を模式的に示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る光学体の作製に用いられる原盤を模式的に示した斜視図である。 原盤の作製方法を説明する概略図である。 制御機構が生成するパルス信号を説明する模式図である。 原盤基材の露光に用いられる露光装置の具体的構成を説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係る光学体を作製する転写装置の構成を示す模式図である。 AFMを用いて測定した実施例2に係る光学体の表面形状を表す斜視図である。 実施例1〜3、比較例1および2に係る光学体の反射率を入射光の波長ごとに評価したグラフ図である。 光学体の凹部の底面の位置と該底面の位置の中央値との差の標準偏差と、光学体のY値との相関関係を示す散布図である。 実施例4および比較例3に係る光学体の反射率を入射光の波長ごとに評価したグラフ図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.光学体の構造>
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る光学体の構造について説明する。図1は、本実施形態に係る光学体1を厚み方向に切断した断面形状を模式的に示した断面図である。
図1に示すように、光学体1は、基材11の表面に形成されたミクロ凹凸構造13を有する。
基材11は、透明性を有する材料で構成される。例えば、基材11は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、またはポリメチルメタアクリレートなどの透明な樹脂基板、セルローストリアセテート(TAC)、または環状オレフィン・コポリマー(COC)などの透明樹脂フィルム、あるいは石英ガラス、ソーダライムガラス、または鉛ガラスなどの透明なガラス基板などであってもよい。ただし、基材11は、上記に限定されず、公知の他の透明な材料によって構成されてもよい。
なお、上記において「透明」とは、可視光帯域(おおよそ360nm〜830nm)に属する波長の光の透過率が高いことを意味する。例えば、「透明」とは、可視光帯域に属する波長の光の透過率が70%以上であることを意味してもよい。
ミクロ凹凸構造13は、基材11の上に形成される凹凸構造である。ミクロ凹凸構造13は、基材11の平坦面12に対して凸である凸部131と、基材11の平坦面12に対して凹である凹部133と、を有する。
ミクロ凹凸構造13の凹凸の平均周期は、可視光帯域に属する波長以下(例えば、830nm以下)であり、好ましくは、100nm以上350nm以下である。ここで、ミクロ凹凸構造13における凹凸の平均周期は、互いに隣り合う凸部131の頂点間の平均距離、または互いに隣り合う凹部133の底面の中心間の平均距離を意味する。ミクロ凹凸構造13が形成された基材11の表面では、入射光に対して屈折率が緩やかに変化するため、反射の原因となる急激な屈折率の変化が生じない。そのため、ミクロ凹凸構造13は、可視光を含む幅広い波長帯域の入射光に対する基材11の反射率を低下させることができる。
ミクロ凹凸構造13の平面配列は、例えば、基材11の平坦面と平行な面上に、凸部131または凹部133が周期的に配列された二次元配列であってもよく、周期性を有さないランダムな二次元配列であってもよい。ミクロ凹凸構造13の凸部131または凹部133が周期的に配列されている場合、凸部131または凹部133の二次元配列パターンは、六方格子状パターンであってもよく、四方格子状パターンであってもよい。
また、凸部131または凹部133の二次元配列パターンが、六方格子状または四方格子状パターンである場合、凸部131または凹部133同士の距離(ピッチともいう)は、例えば、100nm以上350nm以下であってもよく、好ましくは150nm以上280nm以下であってもよい。凸部131または凹部133同士の距離が100nm未満である場合、ミクロ凹凸構造13の形成が困難になるため好ましくない。また、凸部131または凹部133同士の距離が350nmを超える場合、可視光の回折が生じる可能性があるため好ましくない。なお、凸部131または凹部133同士の距離は、配列方向によって異なっていてもよく、同一であってもよい。
ここで、図示しないが、従来技術のように、基材11の平坦面12の法線方向におけるミクロ凹凸構造13の凹部133の底面の位置が略一定である場合、入射光に対する基材11の反射率は、凹部133の深さに応じた波長依存性を有してしまう。このような光学体では、反射光において、相対的に反射率が高い波長の割合が顕著に増大してしまうため、反射光に色味が生じてしまう(すなわち、反射光が色相を含んでしまう)。また、相対的に反射率が高い波長の帯域によっては、視感反射率であるY値が増加してしまう。
一方、本実施形態に係る光学体1では、図1に示すように、基材11の平坦面12の法線方向におけるミクロ凹凸構造13の凹部133の底面の位置が、所定の程度以上にばらついている。これにより、本実施形態に係る光学体1は、様々な波長の光に対応して反射を抑制することができるため、反射率の波長依存性を低下させることができる。そのため、本実施形態に係る光学体1は、反射光に色味を生じさせることなく、入射光の反射を抑制することができる。
次に、図2を参照して、ミクロ凹凸構造13の構造をより具体的に説明する。図2は、図1の部分領域Xを拡大して模式的に示した拡大断面図である。
図2に示すように、本実施形態に係る光学体1のミクロ凹凸構造13では、基材11の平坦面12の法線方向における凹部133の底面の位置がばらついている。具体的には、基材11の平坦面12の法線方向における各凹部133の底面の位置と、凹部133の底面の位置の中央値との差の標準偏差は、25nm以上である。ミクロ凹凸構造13の凹部133の底面の位置のばらつきが上記の大きさ以上である場合、光学体1の反射率の波長依存性を顕著に低下させることができる。
なお、凹部133の底面の位置と、該底面の位置の中央値との差の標準偏差の上限値は特に限定されない。ただし、該標準偏差が25nmを超えて過剰に大きい場合、波長依存性の低減効果が飽和し、かつ他の光学特性への影響が生じる可能性がある。そのため、凹部133の底面の位置と、該底面の位置の中央値との差の標準偏差の上限値は、200nmとしてもよい。
ここで、上述した各凹部133の底面の位置と、凹部133の底面の位置の中央値との差の標準偏差の算出方法について、図2を参照して、より詳細に説明する。
まず、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)などを用いて、所定の領域(例えば、2μm四方など)の光学体1の表面形状を測定する。次に、測定した表面形状からミクロ凹凸構造13の断面形状を算出した後、基材11の平坦面12の法線方向における各凹部133の底面の位置を計測する。この時、各凹部133の底面の位置は、例えば、凹部133Bの底面の位置が最も基材11の平坦面12側に近いものをゼロ点(基準点)として計測してもよい。
続いて、基材11の平坦面12の法線方向における各凹部133の底面の位置の中央値(メジアン値ともいう)を算出する。これにより、基材11の平坦面12の法線方向における各凹部133の底面の位置と、該底面の位置の中央値との差の標準偏差を算出することができる。なお、図2では、各凹部133の底面の位置の中央値をBmとして示した。また、基材11の平坦面12側から最も遠い凹部133Aの底面の位置をBaで示し、基材11の平坦面12側に最も近い凹部133Bの底面の位置をBbで示した。
また、図2に示すように、本実施形態に係る光学体1のミクロ凹凸構造13では、基材11の平坦面12の法線方向における凸部131頂点の位置も、ばらついていることが好ましい。具体的には、基材11の平坦面12の法線方向における各凸部131の頂点の位置と、凸部131の頂点の位置の中央値との差の標準偏差は、35nm以上が好ましい。ミクロ凹凸構造13の凸部131の頂点の位置のばらつきが上記の大きさ以上である場合、光学体1の反射率の波長依存性をさらに低下させることができる。
なお、凸部131の頂点の位置と、該頂点の位置の中央値との差の標準偏差の上限は、特に限定されない。ただし、該標準偏差が35nmを超えて過剰に大きい場合、波長依存性の低減効果が飽和し、かつ他の光学特性に影響が生じる可能性がある。そのため、凸部131の頂点の位置と、該頂点の位置の中央値との差の標準偏差の上限値は、200nmとしてもよい。
各凸部131の頂点の位置と、凸部131の頂点の位置の中央値との差の標準偏差についても、凹部133の底面の位置と同様に算出することができる。
まず、AFMなどを用いて、同様に、所定の領域(例えば、2μm四方など)の光学体1の表面形状を測定し、ミクロ凹凸構造13の断面形状を算出した後、基材11の平坦面12の法線方向における各凸部131の頂点の位置を計測する。この時、各凸部131の頂点の位置は、例えば、凹部133Bの底面の位置が最も基材11の平坦面12側に近いものをゼロ点(基準点)として計測してもよい。
続いて、基材11の平坦面12の法線方向における各凸部131の頂点の位置の中央値(メジアン値ともいう)を算出する。これにより、基材11の平坦面12の法線方向における各凸部131の頂点の位置と、該頂点の位置の中央値との差の標準偏差を算出することができる。なお、図2では、各凸部131の頂点の位置の中央値をTmとして示した。また、基材11の平坦面12側から最も遠い凸部131Aの頂点の位置をTaで示し、基材11の平坦面12側に最も近い凸部131Bの頂点の位置をTbで示した。
ここで、凸部131の頂点の位置の中央値Tmと、凹部133の底面の位置の中央値Bmとの差がミクロ凹凸構造13の凸部131の平均高さhである。本実施形態に係る光学体1において、凸部131の平均高さhは、例えば、100nm以上400nm以下であってもよく、好ましくは、200nm以上300nm以下であってもよい。
以上のような構造を有する光学体1は、反射率の波長依存性を低下させることができる。具体的には、本実施形態に係る光学体1は、反射色相(a,b)の絶対値を1以下とすることができる。反射色相(a,b)は、反射光の色をL表色系にて表した際の(L,a,b)であり、反射色相(a,b)が0に近いほど反射光が白色に近いことを表す。したがって、本実施形態に係る光学体1は、反射率の波長依存性を低下させることができるため、反射光に色味を生じさせないようにすることができる。
また、以上のような構造を有する光学体1は、入射光の反射をさらに抑制することが可能である。具体的には、本実施形態に係る光学体1は、視感反射率であるY値を0.2%以下とすることができる。Y値(視感反射率)は、反射光の色をYxy表色系にて表した際の(Y,x,y)であり、Y値(視感反射率)が低いほど、反射が抑制されていることを表す。したがって、本実施形態に係る光学体1は、入射光の反射をさらに抑制することが可能である。
また、以上のような構造を有する光学体1は、特に、可視光帯域に属する波長の光の反射を抑制することができる。具体的には、本実施形態に係る光学体1は、380nm〜780nmの波長帯域における平均反射率を0.2%以下とすることができる。これにより、本実施形態に係る光学体1は、表示装置等の表示面に用いられた場合、人が視認可能な可視光帯域に属する波長の光の反射を抑制することができる。よって、本実施形態に係る光学体1は、表示装置等の視認性を顕著に向上させることができる。
<2.変形例>
次に、図3を参照して、本実施形態に係る光学体の変形例について説明する。図3は、本変形例に係る光学体1Aを厚み方向に切断した断面形状を模式的に示した断面図である。
図3に示すように、光学体1Aは、基材11の表面に形成されたミクロ凹凸構造13に加えて、さらにミクロ凹凸構造13と重畳形成されたマクロ凹凸構造14を有する。
本変形例に係る光学体1Aにおいて、基材11の材質は、図1で示した光学体1と実質的に同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、光学体1Aにおいても、ミクロ凹凸構造13の凹凸の平均周期は、可視光帯域に属する波長以下(例えば、830nm以下)である。また、基材11の平坦面12の法線方向におけるミクロ凹凸構造13の各凹部133の底面の位置と、凹部133の底面の位置の中央値との差の標準偏差は、25nm以上である。
マクロ凹凸構造14は、基材11の平坦面12に対して凸である山部141と、基材11の平坦面12に対して凹である谷部143と、を有する。マクロ凹凸構造14の凹凸の平均周期は、可視光帯域に属する波長よりも大きく(例えば、830nm超)、好ましくは、1μm以上100μm以下である。ここで、マクロ凹凸構造14における凹凸の平均周期は、互いに隣り合う山部141間、または谷部143間の平均距離を意味する。
このようなマクロ凹凸構造14は、例えば、凹凸の平均周期が1μm以上100μm以下である粗面構造であってもよい。マクロ凹凸構造14は、基材11の表面に入射する光を散乱させることができるため、光学体1Aにさらに防眩効果を付与することができる。したがって、本変形例に係る光学体1Aは、ミクロ凹凸構造13に起因する反射抑制効果と、マクロ凹凸構造14に起因する防眩効果とを有するため、表示装置等の表示面に用いることで、表示面の視認性を顕著に向上させることができる。
<3.光学体の作製方法>
続いて、図4〜図8を参照して、本実施形態に係る光学体1の作製方法について説明する。図4は、本実施形態に係る光学体1の作製に用いられる原盤2を模式的に示した斜視図である。
本実施形態に係る光学体1は、例えば、図4に示した原盤2を用いたロールツーロール(roll−to−roll)方式のナノインプリント法によって作製することができる。
ロールツーロール方式のナノインプリント法は、具体的には、外周面に凹凸構造が形成された原盤を回転させながら樹脂製の基材等に押圧することによって、原盤の外周面に形成された凹凸構造を基材等に転写する方法である。本実施形態に係る光学体1は、例えば、ミクロ凹凸構造13が外周面に形成された原盤を回転させながら基材11に押圧することで、効率的に作製することができる。
図4に示すように、本実施形態に係る光学体1を作製する原盤2は、例えば、外周面に凹凸構造23が形成された円筒または円柱形状の原盤基材21からなる。
原盤基材21は、例えば、円筒または円柱形状の部材である。原盤基材21の形状は、図4で示すように内部に空洞を有する中空の円筒形状であってもよく、内部に空洞を有さない中実の円柱形状であってもよい。原盤基材21の材料は、特に限定されず、溶融石英ガラスおよび合成石英ガラスなどの石英ガラス(SiO)、ステンレス鋼などの金属、ならびにステンレス鋼などの金属の外周面をSiO等で被覆したものなどを用いることができる。
原盤基材21の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば、軸方向の長さは100mm以上であってもよく、外径は50mm以上300mm以下であってもよい。また、原盤基材21が円筒形状である場合、円筒の厚みは2mm以上50mm以下であってもよい。
凹凸構造23は、原盤基材21の外周面に形成され、光学体1の表面に形成されたミクロ凹凸構造13を反転した構造である。凹凸構造23は、ミクロ凹凸構造13を反転した構造であるため、凹凸構造23の凹凸の平均周期は、ミクロ凹凸構造13と同様に可視光帯域に属する波長以下(例えば、830nm以下)である。また、凹凸構造23の凹部の底面の位置、および凸部の頂点の位置は、上述したように、原盤基材21の外周面の法線方向において、所定のばらつきを有する。
なお、凹凸構造23の平面配列は、例えば、凹凸が周期的に配列された二次元配列であってもよく、凹凸が周期性を有さないランダムな二次元配列であってもよい。例えば、凹凸構造23は、凸部または凹部が六方格子状または四方格子状に配列されていてもよい。
続いて、図5〜7を参照して、原盤2の作製方法について説明する。図5は、原盤2の作製方法を説明する概略図である。
原盤2は、例えば、原盤基材21の外周面に無機系材料からなるレジスト層を成膜する成膜工程と、レーザ光を照射することでレジスト層に潜像を形成する露光工程と、潜像が形成されたレジスト層を現像する現像工程と、現像されることでパターンが形成されたレジスト層をマスクとしてエッチングすることで、原盤基材21の外周面に凹凸構造23を形成するエッチング工程とを順次実行することによって作製することができる。
まず、成膜工程では、原盤基材21の外周面に無機系材料からなるレジスト層が成膜される。レジスト層を形成する無機系材料としては、例えば、タングステン、またはモリブデンなどの1種または2種以上の遷移金属を含む金属酸化物を用いることができる。レジスト層は、例えば、スパッタ法を用いることで成膜することができる。
続いて、図5に示すように、露光工程では、原盤基材21の外周面に形成されたレジスト層に対して、露光装置3からレーザ光30を照射することで、レジスト層に凹凸構造23に対応する潜像23Aが形成される。
次に、現像工程では、潜像23Aが形成されたレジスト層を現像することで、潜像23Aに対応するレジストパターンがレジスト層に形成される。例えば、レジスト層が無機系材料で形成される場合、レジスト層は、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液などのアルカリ系溶液によって現像される。
続いて、エッチング工程では、レジストパターンが形成されたレジスト層をマスクとして原盤基材21をエッチングすることで、潜像23Aに対応する凹凸構造23が原盤基材21の外周面に形成される。原盤基材21のエッチングには、ドライエッチングまたはウェットエッチングのいずれも使用することができる。例えば、原盤基材21の材質が石英ガラス(SiO)である場合、フッ化炭素系ガスを用いたドライエッチング、またはフッ化水素酸等を用いたウェットエッチングによって原盤基材21をエッチングすることができる。
本実施形態に係る原盤2の作製方法では、露光工程において、露光装置3によるレーザ光30の照射を適切に制御することによって、上述した凹凸構造23を原盤基材21の外周面に形成することができる。以下では、図5を参照しながら、本実施形態に係る原盤2の作製方法において使用される露光装置3について説明する。
図5に示すように、露光装置3は、レーザ光30を発するレーザ光源31と、レーザ光源31によるレーザ光30の発振を制御する制御機構47とを備える。
レーザ光源31は、レーザ光30を発する光源である。レーザ光源31は、例えば、半導体レーザなどであってもよい。レーザ光源31が発するレーザ光30の波長は、特に限定されないが、例えば、400nm〜500nmの青色光帯域の波長であってもよい。
制御機構47は、レーザ光源31の発振を制御するための制御信号を生成する。制御機構47は、ランダム性を有するパルス信号を生成することで、凹凸構造23の配置および高さに可視光波長以上の領域でランダム性(すなわち、ばらつき)を持たせることができる。ここで、ランダム性を有するパルス信号とは、具体的には、ランダムに位相変調されたパルス信号、またはランダム信号(疑似ランダム信号も含む)であってもよい。
露光装置3は、例えば、軸中心に回転する原盤基材21に対して、原盤基材21の軸方向(矢印Rの方向)に沿ってレーザ光30の照射位置を移動させながら、レーザ光30の照射を行う。これにより、原盤基材21は、露光装置3によってスパイラル状に露光され、潜像23Aが形成されることになる。
ここで、図6を参照して、制御機構47が生成するランダム性を有するパルス信号について具体的に説明する。図6は、制御機構47が生成するパルス信号を説明する模式図である。
図6の(A)に示すパルス信号は、周期がPであり、パルス幅がDである周期的な矩形波である。例えば、制御機構47が図6の(A)に示すパルス信号を生成する場合、レーザ光30の照射時間および非照射時間の長さが一定になる。したがって、露光により熱反応したレジスト層の領域の大きさも周期的になるため、レジスト層には、周期的な潜像23Aが形成されることになる。よって、現像後のレジスト層では、レジストが溶解して開口した領域と、レジストが残存する領域とが一定の大きさで周期的に配列されるため、原盤基材21には、エッチングによって一定の深さの凹部と、一定の高さの凸部が形成されることになる。
一方、本実施形態において、制御機構47は、図6の(B)または(C)に示すようなランダム性を有するパルス信号を生成する。
図6の(B)に示すパルス信号は、周期がP1、P2、P3、P4、・・・とランダムであり、またパルス幅もD1、D2、D3、D4、・・・とランダムな矩形波である。例えば、制御機構47が図6の(B)に示すパルス信号を生成する場合、レーザ光30の照射時間および非照射時間の長さがランダムになる。したがって、露光により熱反応したレジスト層の領域の大きさがレーザ光30の照射量に応じてランダムに変動するため、レジスト層には、ランダムな大きさの潜像23Aが形成されることになる。よって、現像後のレジスト層では、レジストが溶解して開口した領域と、レジストが残存する領域とがランダムな大きさで配列されるため、原盤基材21には、エッチングによって、ばらついた深さを有する凹部と、ばらついた高さを有する凸部が形成されることになる。
このようなランダムなパルス信号によって凹凸構造23が形成された原盤2を用いて作製した光学体1は、上述したように、光学体1の基材11の平坦面12の法線方向における各凹部133の底面の位置と、凹部133の底面の位置の中央値との差の標準偏差は25nm以上となる。また、該光学体1は、基材11の平坦面12の法線方向における各凸部131の頂点の位置と、凸部131の頂点の位置の中央値との差の標準偏差は35nm以上とすることができる。
また、図6の(C)に示すパルス信号は、周期がPであり、パルス幅がDである矩形波をランダムに位相変調したパルス信号である。位相変調とは、周期における波形の立ち上がりのタイミングを変動させることであり、図6の(C)に示すように、位相変調されたパルス信号は、図6の(A)に示すパルス信号に対して、波形の立ち上がりおよび立下りのタイミングが変動することになる。
例えば、制御機構47が図6の(C)に示すパルス信号を生成する場合、レーザ光30の照射時間の長さは一定であるものの、非照射時間の長さが位相の変調量に応じてランダムに変動する。したがって、露光により熱反応していない領域の大きさが潜像23Aの位置によってランダムに変動するため、露光により熱反応していない領域の大きさは、隣接する潜像23Aを露光したパルス信号の位相の変調量に応じてランダムに変動することになる。よって、現像後のレジスト層では、レジストが残存する領域の大きさが、隣接したレジストパターンを露光したパルス信号の位相の変調量に応じてランダムに変動するため、原盤基材21には、エッチングによって、ばらついた高さを有する凸部が形成されることになる。
なお、制御機構47が図6の(C)に示すパルス信号を生成する場合、レーザ光30の照射時間の長さが一定であるため、原盤基材21に形成された凹凸構造23の平面配列は、ランダムな配列ではなく、略周期的な配列となる。
また、制御機構47が図6の(C)に示すようなランダムに位相変調されたパルス信号を生成する場合、露光装置3は、パルス信号の位相変調量を変化させることにより、原盤基材21の外周面の法線方向における凹凸構造23の凹部の底面の位置、および凸部の頂点の位置のばらつきの大きさを制御することができる。
すなわち、本実施形態では、原盤2の作製に用いるレーザ光源31の発振を制御するパルス信号の位相変調量を制御することで、原盤2によって作製された光学体1の基材の平坦面の法線方向における凹部の底面の位置のばらつき、および凸部の頂点の位置のばらつきを制御することができる。
例えば、光学体1において、上述したように、光学体1の基材の平坦面の法線方向における各凹部133の底面の位置と、凹部133の底面の位置の中央値との差の標準偏差を25nm以上にする場合、パルス信号の位相変調量をパルス信号の周期の10%以上とすればよい。また、光学体1において、上述したように、光学体1の基材の平坦面の法線方向における各凸部131の頂点の位置と、凸部131の頂点の位置の中央値との差の標準偏差を35nm以上にする場合、パルス信号の位相変調量をパルス信号の周期の10%以上とすればよい。
以上にて説明したように、本実施形態に係る光学体1を作製する原盤2では、外周面にパターンを形成する露光工程において、レーザ光30の照射を制御するパルス信号に所定のランダム性を付与する。これにより、原盤2の凹凸構造23の凹部の底面の位置、および凸部の頂点の位置に所定のばらつきを持たせることができる。したがって、上述した原盤2は、外周面に形成された凹凸構造23を樹脂等に転写することで、本実施形態に係る光学体1を作製することができる。
ここで、円柱または円筒形状である原盤基材21への露光は、例えば、図7を参照して具体的に説明する露光装置3によって実行することができる。図7は、原盤基材21の露光に用いられる露光装置3の具体的構成を説明する説明図である。
図7に示すように、露光装置3は、レーザ光源31と、第1ミラー33と、フォトダイオード(PhotoDiode:PD)34と、集光レンズ36と、電気光学偏向素子(Electro Optic Deflector:EOD)39と、コリメータレンズ38と、第2ミラー41と、ビームエキスパンダ(Beam expander:BEX)43と、対物レンズ44と、を備える。また、レーザ光源31は、制御機構47によって制御され、レーザ光源31から発振されたレーザ光30は、スピンドルモータ45によって回転するターンテーブル46上に載置された原盤基材21に照射される。
レーザ光源31は、上述したように、原盤基材21の外周面に成膜されたレジスト層を露光するレーザ光30を発振する光源である。レーザ光源31は、例えば、400nm〜500nmの青色光帯域の波長のレーザ光を発する半導体レーザであってもよい。レーザ光源31から出射されたレーザ光30は、平行ビームのまま直進し、第1ミラー33で反射される。
また、第1ミラー33にて反射されたレーザ光30は、集光レンズ36によって電気光学偏向素子39に集光された後、コリメータレンズ38によって、再度、平行ビーム化される。平行ビーム化されたレーザ光30は、第2ミラー41によって反射され、移動光学テーブル42上に水平に導かれる。
第1ミラー33は、偏光ビームスプリッタで構成され、偏光成分の一方を反射させ、偏光成分の他方を透過させる機能を有する。第1ミラー33を透過した偏光成分は、フォトダイオード34によって光電変換され、光電変換された受光信号は、レーザ光源31に入力される。これにより、レーザ光源31は、入力された受光信号によるフィードバックに基づいてレーザ光30の出力調整等の制御を行うことができる。
電気光学偏向素子39は、レーザ光30の照射位置をナノメートル程度の距離で制御することが可能な素子である。露光装置3は、電気光学偏向素子39により、原盤基材21に照射されるレーザ光30の照射位置を微調整することが可能である。
移動光学テーブル42は、ビームエキスパンダ43と、対物レンズ44とを備える。移動光学テーブル42に導かれたレーザ光30は、ビームエキスパンダ43により所望のビーム形状に整形された後、対物レンズ44を介して、原盤基材21の外周面に形成されたレジスト層に照射される。
ここで、ターンテーブル46により原盤基材21を回転させながら、レーザ光30を原盤基材21の軸方向(すなわち、矢印R方向)に移動させ、レジスト層へレーザ光30を間欠的に照射することで原盤基材21への露光が行われる。なお、レーザ光30の照射位置の移動は、ターンテーブル46の移動によって行われてもよく、レーザ光源31を含むレーザヘッドの移動によって行われてもよい。
また、露光装置3は、レーザ光30の照射時間および照射位置を制御する制御機構47を備える。制御機構47は、フォーマッタ48と、ドライバ49とを備え、レーザ光30の照射時間および照射位置を制御する。
ドライバ49は、フォーマッタ48が生成したランダム性を有するパルス信号に基づいてレーザ光源31の発振を制御する。また、ドライバ49は、露光された二次元配列が周ごとに原盤基材21の軸方向に同期するように、一周ごとにフォーマッタ48からのパルス信号と、スピンドルモータ45のサーボ信号とを同期させている。このような露光装置3により、原盤基材21へのパターン形成が行われる。
露光装置3によって露光された原盤基材21は、上述したように、現像工程、およびエッチング工程を経ることで、外周面に凹凸構造23が形成された原盤2を作製することができる。このようにして作製された原盤2を転写することで、本実施形態に係る光学体1を効率的に作製することができる。具体的には、図8に示す転写装置5を用いることで、原盤2の外周面に形成された凹凸構造23を転写した光学体1を連続的に作製することができる。
本実施形態に係る光学体1を作製する転写装置5について、図8を参照して説明すると以下のとおりである。図8は、本実施形態に係る光学体1を作製する転写装置5の構成を示す模式図である。
図8に示すように、転写装置5は、原盤2と、基材供給ロール51と、巻取ロール52と、ガイドロール53、54と、ニップロール55と、剥離ロール56と、塗布装置57と、光源58とを備える。すなわち、図8に示す転写装置5は、ロールツーロール方式のナノインプリント転写装置である。
基材供給ロール51は、例えば、シート形態の基材11がロール状に巻かれたロールであり、巻取ロール52は、凹凸構造23(すなわち、ミクロ凹凸構造13の反転構造)を転写した樹脂層62が積層された光学体1を巻き取るロールである。また、ガイドロール53、54は、転写前の基材11または光学体1を搬送するロールである。ニップロール55は、樹脂層62が積層された基材11を原盤2に押圧するロールであり、剥離ロール56は、凹凸構造23を樹脂層62に転写した後、樹脂層62が積層された光学体1を原盤2から剥離するロールである。
塗布装置57は、コーターなどの塗布手段を備え、光硬化樹脂組成物を基材11に塗布し、樹脂層62を形成する。塗布装置57は、例えば、グラビアコーター、ワイヤーバーコーター、またはダイコーターなどであってもよい。また、光源58は、光硬化樹脂組成物を硬化可能な波長の光を発する光源であり、例えば、紫外線ランプなどであってもよい。なお、樹脂層62は、熱硬化する樹脂組成物で形成されていてもよい。
なお、光硬化性樹脂組成物は、所定の波長の光が照射されることによって硬化する樹脂である。具体的には、光硬化性樹脂組成物は、アクリル樹脂アクリレート、エポキシアクリレートなどの紫外線硬化樹脂であってもよい。また、光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、開始剤、フィラー、機能性添加剤、溶剤、無機材料、顔料、帯電抑制剤、または増感色素などを含んでもよい。
転写装置5では、まず、基材供給ロール51からガイドロール53を介して、基材11が連続的に送出される。送出された基材11に対して、塗布装置57により光硬化樹脂組成物が塗布され、基材11に樹脂層62が積層される。また、樹脂層62が積層された基材11は、ニップロール55によって原盤2に押圧される。これにより、原盤2の外周面に形成された凹凸構造23が樹脂層62に転写される。凹凸構造23が転写された樹脂層62は、光源58からの光の照射により硬化される。これにより、ミクロ凹凸構造13が樹脂層62に形成される。ミクロ凹凸構造13が形成された光学体1は、剥離ロール56により原盤2から剥離され、ガイドロール54を介して巻取ロール52に送出され、巻き取られる。
以上の転写装置5によれば、原盤2の外周面に形成された凹凸構造23が転写され、ミクロ凹凸構造13が表面に形成された光学体1を効率的に作製することが可能である。
以下では、実施例および比較例を参照しながら、本実施形態に係る光学体について、さらに具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本実施形態に係る光学体およびその製造方法の実施可能性および効果を示すための一条件例であり、本発明に係る光学体およびその製造方法が以下の実施例に限定されるものではない。
<第1の実験例>
(実施例1)
以下の工程により、実施例1に係る光学体を作製した。まず、円筒形状の石英ガラスからなる原盤基材(軸方向長さ480mm×外径直径132mm)の外周面に、酸化タングステンを含む材料にて、スパッタ法でレジスト層を約50〜60nm成膜した。次に、露光装置を用いて、レーザ光による熱反応リソグラフィを行い、レジスト層に潜像を形成した。
露光パターンは、原盤基材の周方向に沿って円形のドットが約230nmのピッチごとに列(トラック)になって配列され、隣接するトラック同士の間隔が約150nmである六方格子状の配列とした(すなわち、隣接するトラック同士は、互い違いに半ピッチずつずれる)。このような露光パターンを露光する矩形波(27MHz、デューティー比60%)を、さらに周期の17%にてランダムに位相変調したパルス信号を用いて露光を行った。
続いて、露光後の原盤基材をNMD3(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38質量%水溶液)(東京応化工業製)にて現像処理することにより、潜像が形成されたレジストを溶解し、レジスト層にドットアレイ状の凹凸構造を形成した。次に、該レジスト層をマスクにして、CHFガス(30sccm)を用いて、ガス圧0.5Pa、投入電力200Wにて反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を行い、原盤基材を60〜120分間エッチングした。
以上の工程により、外周面に凹凸構造が形成された原盤を作製した。さらに、作製した原盤を用いて光学体を作製した。具体的には、転写装置にて原盤の外周面に形成された凹凸構造を紫外線硬化樹脂に転写し、実施例1に係る光学体を作製した。また、光学体の基材には、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、紫外線硬化樹脂は、メタルハライドランプにより、1000mJ/cmの紫外線を1分間照射することで硬化させた。なお、作製した光学体の凸部または凹部の平面配列は、略六方配列状であった。
(実施例2)
露光に用いるパルス信号の位相変調量を周期の11%とした以外は、実施例1と同様の方法にて原盤を作製した。また、実施例1と同様の方法にて、原盤の外周面に形成された凹凸構造を転写した光学体を作製した。なお、作製した光学体の凸部または凹部の平面配列は、略六方配列状であった。
(実施例3)
露光に用いるパルス信号の周期およびデューティー比をランダムに変調した以外は、実施例1と同様の方法にて原盤を作製した。また、実施例1と同様の方法にて、原盤の外周面に形成された凹凸構造を転写した光学体を作製した。なお、作製した光学体の凸部または凹部の平面配列は、ランダムな配列であった。
(比較例1)
露光に用いるパルス信号を位相変調せず、周期信号のまま使用した以外は、実施例1と同様の方法にて原盤を作製した。また、実施例1と同様の方法にて、原盤の外周面に形成された凹凸構造を転写した光学体を作製した。なお、作製した光学体の凸部または凹部の平面配列は、六方配列状であった。
(比較例2)
露光に用いるパルス信号の位相変調量を周期の8%とした以外は、実施例1と同様の方法にて原盤を作製した。また、実施例1と同様の方法にて、原盤の外周面に形成された凹凸構造を転写した光学体を作製した。なお、作製した光学体の凸部または凹部の平面配列は、略六方配列状であった。
(評価結果)
上記にて作製した実施例1〜3、比較例1および2に係る光学体の表面形状を原子間力顕微鏡(AFM)にて評価した。AFMを用いて測定した実施例2に係る光学体の表面形状の斜視図を代表例として図9に示す。
なお、AFMは、SPA400(日立ハイテックサイエンス製)を用い、スキャン速度0.7Hzのダイナミックフォースモードにて、光学体の2μm四方の領域の表面形状を測定した。探針には、先端去率半径7nm、バネ定数26N/mのSI−DF40P2を用いた。
図9を参照すると、実施例2に係る光学体は、凸部が六方格子状の二次元配列にて、周期的に配列されていることがわかる。また、凸部の高さは、各凸部で一定ではなくばらついていることがわかる。
また、各光学体の測定領域の中央のトラックから、各凸部の頂点を通る直線を抽出し、該直線を切断線とする光学体の断面形状を算出した。算出した断面形状から上述した算出方法によって、凸部の高さ、凸部の頂点の位置と該頂点の位置の中央値との差の標準偏差、および凹部の底面の位置と該底面の位置の中央値との差の標準偏差を算出した。算出結果を以下の表1に示す。
続いて、実施例1〜3、比較例1および2に係る光学体の光学特性を分光光度計にて評価した。評価結果を以下の表1に示す。
なお、分光光度計には、V550(日本分光製)を用い、絶対反射率測定器には、ARV474S(日本分光製)を用いた。正反射測定モードにて、入射光角度5°の正反射を350nm〜800nmの範囲において波長分解能1nmで測定した。その結果を図10に示す。図10は、実施例1〜3、比較例1および2に係る光学体の反射率を入射光の波長ごとに評価したグラフ図である。
また、正反射光の色調から視感反射率(Y値ともいう)および反射色相(a,b)を算出した。ここで、視感反射率(Y値)は、正反射光の色をYxy表色系にて表した際の(Y,x,y)であり、視感反射率(Y値)が低いほど、正反射が抑制されていることを表す。また、反射色相(a,b)は、反射光の色をL表色系にて表した際の(L,a,b)であり、反射色相(a,b)がそれぞれ0に近いほど、反射光に色味がなく、白色に近いことを表す。
なお、表1において、「凹部のばらつき」とは、基材の平坦面の法線方向における各凹部の底面の位置と、該底面の位置の中央値との差の標準偏差を表し、「凸部のばらつき」とは、基材の平坦面の法線方向における各凸部の頂点の位置と、該頂点の位置の中央値との差の標準偏差を表す。
表1および図10を参照すると、実施例1〜3に係る光学体は、凹部のばらつき(標準偏差)が25nm以上であるため、350nm〜800nmの波長全域で反射率が低いことがわかる。一方、比較例1および2に係る光学体は、凹部のばらつき(標準偏差)が25nm未満であるため、特に450nm〜600nmの波長帯域で反射率が他の波長帯域と比較して高くなっていることがわかる。したがって、実施例1〜3に係る光学体は、反射色相aおよびbの絶対値が比較例1および2に対して小さく、1以下となっており、反射光に色味が生じていないことがわかる。
また、実施例1〜3に係る光学体は、380nm〜780nmの平均反射率、および視感反射率(Y値)が、比較例1および2に係る光学体に対して低く、両方とも0.2%以下となっていることがわかる。したがって、実施例1〜3に係る光学体は、比較例1および2に係る光学体に対して、反射をより抑制することができることがわかる。
ここで、実施例1〜3、比較例1および2における凹部のばらつきと、視感反射率であるY値との相関関係を図11に示す。図11は、横軸に、各光学体の凹部の底面の位置と該底面の位置の中央値との差の標準偏差を取り、縦軸にY値を取った散布図である。
図11に示すように、光学体の平坦面の法線方向における凹部の底面の位置のばらつきが大きくなるほど、Y値が低くなり、反射が抑制されることがわかる。また、標準偏差が25nm以上である場合、光学体の平坦面の法線方向における凹部の底面の位置のばらつきが大きくなることによるY値の低下は、飽和に達していることがわかる。したがって、本実施形態に係る光学体では、光学体の平坦面の法線方向における凹部の底面の位置の標準偏差を25nm以上とすることにより、視感反射率であるY値を顕著に減少させることができることがわかる。
<第2の実験例>
(実施例4)
以下の工程により、実施例4に係る光学体を作製した。まず、実施例2と同様にして、原盤基材に対してレジストの成膜、露光、および現像を行い、レジスト層上に凹凸構造(すなわち、ミクロ凹凸構造)を形成した。なお、露光に用いるパルス信号の位相変調量は、周期の11%とした。
次に、ミクロ凹凸構造が形成されたレジスト層上に、SiOからなる無機レジスト層を1000nm成膜した。なお、無機レジスト層は、Siターゲットを用いた酸素添加スパッタにて成膜した。続いて、ノボラック系樹脂であるP4210(AZ製)をアセトンに20倍(質量比)にて希釈した溶液を用いて、スプレーコーティングにてP4210を無機レジスト層上に微粒子化しながら噴霧した。これにより、無機レジスト層上にマクロ凹凸構造を備える有機レジスト層を成膜した。なお、マクロ凹凸構造の凹凸の平均周期は、おおよそ1μm以上であり、可視光帯域に属する波長よりも大きかった。
その後、有機レジスト層をマスクにして、CHFガス(30sccm)およびCFガス(30sccm)を用いて、ガス圧0.5Pa、投入電力200Wにて反応性イオンエッチングを行い、無機レジスト層を30分間エッチングした。続いて、無機レジスト層およびレジスト層をマスクにして、CHFガス(30sccm)を用いて、ガス圧0.5Pa、投入電力200Wにて反応性イオンエッチングを行い、原盤基材を60〜120分間エッチングした。
以上の工程により、外周面に、マクロ凹凸構造とミクロ凹凸構造とが重畳形成された原盤を作製した。さらに、作製した原盤を用いて、実施例1と同様の方法で光学体を作製した。
(比較例3)
露光に用いるパルス信号を位相変調せず、周期信号のまま使用した以外は、実施例4と同様の方法にて原盤を作製した。また、作製した原盤を用いて、実施例1と同様の方法で光学体を作製した。
(評価結果)
続いて、実施例4、および比較例3に係る光学体の反射率を分光光度計にて評価した。なお、反射率の測定方法および測定装置は、第1の実験例と同様のものを用いた。評価結果を図12に示す。図12は、実施例4および比較例3に係る光学体の反射率を入射光の波長ごとに評価したグラフ図である。
図12に示すように、凹凸の平均周期が可視光帯域に属する波長以下のミクロ凹凸構造に、凹凸の平均周期が可視光帯域に属する波長よりも大きいマクロ凹凸構造が重畳された光学体であっても、実施例3に係る光学体は、比較例4に係る光学体に対して、350nm〜800nmの波長全域で反射率を低下させることができることがわかった。実施例3に係る光学体は、ミクロ凹凸構造による反射率低下効果と、マクロ凹凸構造による防眩効果とを有するため、表示装置等の表示面に用いることで、表示面の視認性を顕著に向上させることができる。
以上にて説明したように、本実施形態に係る光学体1によれば、基材11の平坦面12の法線方向におけるミクロ凹凸構造13の凹部133の底面の位置のばらつきを大きくすることで、様々な波長の入射光に対応して反射を抑制することができる。したがって、本実施形態に係る光学体1は、反射率の波長依存性を低下させることにより、幅広い波長帯域で反射率を低下させることができる。これにより、本実施形態に係る光学体1は、反射光に色味が生じることを抑制することができる。
本実施形態に係る光学体1は、波長依存性が低く、かつより低い反射率を有するため、例えば、表示装置等の表示面に用いることで、表示面の視認性を顕著に向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 光学体
2 原盤
11 基材
12 平坦面
13 ミクロ凹凸構造
14 マクロ凹凸構造
21 原盤基材
23 凹凸構造
131 凸部
133 凹部
141 山部
143 谷部

Claims (8)

  1. 基材の表面に形成された凹凸構造を備え、
    前記凹凸構造の凹凸の平均周期は、可視光帯域に属する波長以下であり、
    前記基材の平坦面の法線方向における前記凹凸構造の各凹部の底面の位置と、前記底面の位置の中央値との差の標準偏差は、25nm以上である、光学体。
  2. 前記基材の平坦面の法線方向における前記凹凸構造の各凸部の頂点の位置と、前記頂点の位置の中央値との差の標準偏差は、35nm以上である、請求項1に記載の光学体。
  3. 前記光学体の視感反射率であるY値は、0.2%以下であり、
    前記光学体の反射色相aおよびbの絶対値は、1以下である、請求項1または2に記載の光学体。
  4. 380nm〜780nmの波長帯域における前記光学体の平均反射率は、0.2%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学体。
  5. 前記凹凸構造と重畳して、前記基材の表面に形成されたマクロ凹凸構造をさらに備え、
    前記マクロ凹凸構造の凹凸の平均周期は、可視光帯域に属する波長よりも大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学体。
  6. 前記凹凸構造の凸部または凹部の平面配列は、六方格子状または四方格子状である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学体。
  7. 前記凹凸構造の凸部または凹部の平面配列は、ランダムな配列である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学体。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学体を備える、表示装置。

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