JP2020118909A - 凹凸構造の形成方法、基材の製造方法および基材 - Google Patents

凹凸構造の形成方法、基材の製造方法および基材 Download PDF

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Abstract

【課題】モアレおよびヘイズを抑制可能な凹凸構造の形成方法、凹凸構造を備えた基材の製造方法および凹凸構造を備えた基材を提供する。【解決手段】レジストを二次元状にパターン露光し、現像を行うことにより、レジストに凹凸構造を形成する凹凸構造の形成方法において、第1方向へのパターン露光を、レジスト上における照射位置の第1方向への移動と、パルス信号による照射ビームの照射のオンオフとによって行い、パルス信号におけるパルスの位相ずれ、第1方向に沿った基準線に対する照射位置の第2方向へのずれ、および第2方向への移動の距離のうちの少なくとも1つを一定の範囲内でランダムに変動させて二次元状にパターン露光する。【選択図】図3

Description

本開示は、凹凸構造の形成方法、凹凸構造を表面に有する基材の製造方法、および凹凸構造を表面に備えた基材に関する。
表面反射による透過光の損失を低減するために光学部材の光入射面に反射防止構造あるいは反射防止膜が設けられる場合がある。例えば、可視光に対する反射防止構造としては、凸部もしくは凹部が可視光の波長よりも短い間隔で周期的に設けられた微細凹凸構造、いわゆるモスアイ構造が知られている。
広い波長領域に亘る十分な反射防止性能と、広い入射光角度範囲における十分な反射防止性能とを実現するために、特許文献1においては、凸部を六方格子状に配列した配列パターンにおいて、凸部間に凸部頂点と凹部の底との中間の高さを有する尾根を有する凹凸構造とすることを提案している。
また、特許文献2においては、反射防止特性を向上させ、かつ作製を容易にするため、凹凸構造を厚さ方向に垂直ないずれか一の面方向に関して非対称な形状を有するものとすることが提案されている。
特開2013−254026号公報 特開2017−97344号公報
しかしながら、特許文献1のように、凹部と凸部との間に尾根を設けた凹凸構造では、凹部と凸部の周期構造に凸部と尾根、あるいは凹部と尾根との周期構造を備えた構造となる。凸部と尾根、あるいは凹部と尾根との周期構造を示す部分では十分な反射防止性能が得られず、凹部と凸部との周期構造領域と比較して光の反射が大きくなる。そのため、基板全体を視認する視認者に対して表面ざらつき感を与える(ヘイズを生じる)恐れがある。
特許文献2では、さらに、凸部をランダムに配置することにより高い反射防止特性が得られることが開示されている。凸部の配置が完全な周期性を有する場合、干渉縞(モアレ)が生じる恐れがあるが、特許文献2に開示されているように凸部をランダムに配置することでモアレを抑制する効果が得られ、結果として反射防止特性が高まることが期待される。しかしながら、凸部を完全にランダムな配置とする場合には、ヘイズが高くなる恐れがある。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであって、モアレおよびヘイズを抑制可能な凹凸構造の形成方法、凹凸構造を備えた基材の製造方法および凹凸構造を備えた基材を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1>
レジストへの、レーザ光もしくは電子線からなる照射ビームによる第1方向へのパターン露光と、照射ビームの照射位置の第1方向と交差する第2方向への移動とを繰り返してレジストを二次元状にパターン露光し、現像を行うことにより、レジストに凹凸構造を形成する凹凸構造の形成方法であって、
第1方向へのパターン露光を、レジスト上における照射位置の第1方向への移動と、パルス信号による照射ビームの照射のオンオフとによって行い、
パルス信号におけるパルスの位相ずれ、第1方向に沿った基準線に対する照射位置の第2方向へのずれ、および第2方向への移動の距離のうちの少なくとも1つを一定の範囲内でランダムに変動させて二次元状にパターン露光する凹凸構造の形成方法。
<2>
照射ビームのエネルギーを一定の範囲内でランダムに変動させる<1>に記載の凹凸構造の形成方法。
<3>
パルス信号におけるパルス高およびパルス幅の少なくとも一方を一定の範囲内でランダムに変動させる<2>に記載の凹凸構造の形成方法。
<4>
第1方向および第2方向が直交座標におけるx方向およびy方向である<1>から<3>のいずれかに記載の凹凸構造の形成方法。
<5>
第1方向および第2方向が極座標における周方向および半径方向である<1>から<3>のいずれかに記載の凹凸構造の形成方法。
<6>
<1>から<5>のいずれかに記載の凹凸構造の形成方法を用いて、基材上に設けられているレジストに凹凸構造を形成し、
凹凸構造をマスクとして基材をエッチングし、
基材の表面に凹凸構造を形成する、凹凸構造を表面に有する基材の製造方法。
<7>
基材として光学基材を用い、凹凸構造を光学基材の表面に反射防止構造として形成する<6>に記載の基材の製造方法。
<8>
第1方向および第1方向と交差する第2方向に配列された複数の凸部もしくは複数の凹部を備えた凹凸構造であって、第1方向に配列された凸部もしくは凹部の少なくとも一方の部位の、第1方向への配置ピッチおよび第1方向に沿った基準線からの距離、並びに、第2方向に配列された部位の、第2方向への配置ピッチおよび第2方向に沿った基準線からの距離の少なくとも1つが一定の範囲でランダムに変動している凹凸構造を表面に備えた基材。
<9>
第1方向の一列に配列された部位の形状および大きさは均一である<8>に記載の基材。
<10>
凹凸構造が反射防止構造である<8>または<9>に記載の基材。
<11>
反射防止対象の波長範囲の最小波長をλmin、最大波長をλmaxとした場合、第1方向および第2方向における部位の配置ピッチがλminより小さい<10>に記載の基材。
<12>
凸部の高さもしくは凹部の深さがλmax/2以上である<11>に記載の基材。
<13>
複数の凸部の先端における平坦部の平均直径、もしくは複数の凹部の底面における平坦部の平均直径がλmin/10以下である<10>から<12>のいずれかに記載の基材。
本開示の凹凸構造の形成方法および凹凸構造を備えた基材の製造方法によれば、モアレおよびヘイズを抑制可能な凹凸構造を形成することができ、モアレおよびヘイズを抑制可能な凹凸構造を備えた基材を得ることができる。
本発明の一実施形態の凹凸構造を有する基材の製造方法工程を示す図である。 本発明の実施形態の凹凸構造の形成方法に用いられる露光装置の構成図を示す図である。 第1の実施形態の凹凸構造の形成方法を説明するための図である。 第1の実施形態の凹凸構造の形成方法における二次元露光パターンを示す模式図である。 第2の実施形態の凹凸構造の形成方法を説明するための図である。 第2の実施形態の凹凸構造の形成方法における二次元露光パターンを示す模式図である。 第3の実施形態の凹凸構造の形成方法を説明するための図である。 第3の実施形態の凹凸構造の形成方法における二次元露光パターンを示す模式図である。 走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)画像である。 第4の実施形態の凹凸構造の形成方法における二次元露光パターンを示す模式図である。 第5の実施形態の凹凸構造の形成方法を説明するための図である。 第5の実施形態の凹凸構造の形成方法における二次元露光パターンを示す模式図である。 第6の実施形態の凹凸構造の形成方法を説明するための図である。 第6の実施形態の凹凸構造の形成方法における二次元露光パターンを示す模式図である。 一実施形態の凹凸構造を有する基材の一部の平面模式図である。 一実施形態の凹凸構造を有する基材の一部の断面模式図である。 第1方向に沿った基準線を規定する方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
「凹凸構造を表面に有する基材の作製方法」
本開示の凹凸構造を備えた基材の製造方法およびその基材の製造方法において用いられる凹凸構造の形成方法について説明する。
一実施形態の凹凸構造10を備えた基材1の製造方法は、図1に示すように、基材1A上に備えられたレジスト30への、レーザ光もしくは電子線からなる照射ビームBによる第1方向へのパターン露光と、照射ビームBの照射位置の第1方向と交差する第2方向への移動とを繰り返してレジスト30に対して二次元状のパターン露光を行う(ST1)工程と、露光されたレジスト30を現像し(ST2)、レジストに凹凸構造31を形成する(ST3)工程と、その凹凸構造31を備えたレジスト30Mをマスクとして基材1Aをエッチングし(ST4)、基材の表面に凹凸構造10を形成する(ST5)工程とを含む。
そして、基材の製造方法におけるパターン露光を行う工程と、現像によりレジストに凹凸構造を形成する工程とを含む凹凸構造の形成方法は、本開示の凹凸構造の形成方法によって行う。
基材1(1A)は特に制限なく、シリコンウエハ等の原盤として用いる基材、および樹脂あるいはガラスなどの透明な光学基材などが挙げられる。
レジスト30は、レーザ光もしくは電子線からなる照射ビームに応じて適宜選択される。レジスト30はポジ型であってもネガ型であってもよい。
「凹凸構造の形成方法」
本開示の凹凸構造の形成方法では、レジスト30への、レーザ光もしくは電子線からなる照射ビームによる第1方向へのパターン露光と、照射ビームBの照射位置の第1方向と交差する第2方向への移動とを繰り返してレジスト30を二次元状にパターン露光する。その後、パターン露光されたレジスト30を現像処理することにより、レジスト30に凹凸構造を形成する。第1方向へのパターン露光は、レジスト上における照射位置の第1方向への移動と、パルス信号による照射ビームBの照射のオンオフとによって行う。そして、二次元状のパターン露光を行う際に、パルス信号におけるパルスの位相ずれ、第1方向に沿った基準線に対する照射位置の第2方向へのずれ、および第2方向への移動の距離のうちの少なくとも1つを一定の範囲内でランダムに変動させる。
ここで、「一定の範囲」とは、変動されるパルスの位相ずれ、照射位置の第2方向へのずれ、および第2方向への移動距離の各パラメータによって異なり、それぞれについて適宜設定される。本明細書における「ランダムに」とは、周期性を有さず、各パラメータが一定の範囲の中心(平均)近傍にピークを有する分布を示すことをいう。この場合の分布の形状は、特に限定されないが、例えば、ガウス分布などが挙げられる。なお、分布を求める場合には、同一パラメータについて100個以上のデータをサンプリングすることとする。
以下において、第1方向および第2方向を直交座標におけるx方向およびy方向として説明するが、第1方向および第2方向は極座標における周方向(θ方向)および径方向(r方向)であってもよい。第1方向が、直交座標におけるx方向である場合、第1方向に沿った基準線は、x方向に平行な直線である。第1方向が、極座標における周方向である場合、第1方向に沿った基準線は、曲線(円)である。
パターン露光に際しては、形成すべき凹凸構造の凸部もしくは凹部のいずれか一方となる領域(以下において、露光領域)のみを露光する。二次元状の露光パターンにおいて、露光領域は第1方向および第1方向と交差する第2方向に配列されている。本開示の凹凸構造の形成方法によれば、この露光領域の配列が、完全な周期配列ではなく、第1方向および第2方向の少なくとも一方においてゆらぎを有する、すなわち、一定の範囲でランダムに変動したものとなる。したがって、現像後において形成される凸部もしくは凹部の配列は露光領域の配列に応じたゆらぎを有するものとなる。
本開示の凹凸構造の形成方法を用いれば、凸部もしくは凹部の配置が完全な周期性を有するものではなく、かつ、完全にランダムでもない凹凸構造を有する基材を作製することができる。このような凹凸構造を光学部材の表面に備えることで、完全な周期性を有する凹凸構造と比較してモアレを抑制し、かつ完全にランダムな凹凸構造と比較してヘイズを抑制した反射防止構造とすることができる。
レジストへのパターン露光には、例えば、電子線露光装置100を用いる。図2に示す電子線露光装置100は、一面にレジスト30を備えた基材1Aを載置するx−yステージ102と電子線源104と、x−yステージによるx−y方向への移動および電子線源104からの電子線の照射のオンオフを制御する制御部106とを備えている。x−yステージ102に代えて、回転ステージを備えてもよい。回転ステージを備えた場合には、第1方向および第2方向がθ方向およびr方向となる。
また、電子線露光装置に代えてレーザ露光装置を用いてもよい。
図2の電子線露光装置100を用いた第1〜第6の実施形態の凹凸構造の形成方法における露光方法を説明する。
第1の実施形態の凹凸構造の形成方法では、パターン露光に際して、図3のAに示すように、一定のパルス高Hおよび一定のパルス幅Wを有するパルス信号で照射ビームの照射のオンオフがなされる。
x方向へのパターン露光時において、パルスに対応させて照射ビームによる照射位置のy方向へのずれを一定の範囲でランダムに変動させる。すなわち、図3のBに示すように、照射位置のy方向位置を照射のオンオフのタイミングと同期させて変化させる。
これによって、図3のCに示すように、x方向に配列された露光領域32、はある基準線に対してy方向にランダムなずれを有するものとなる。なお、各露光領域32の形状および大きさは同等である。ここでの基準線とは、二次元露光パターンの設計時に予め定められるx方向に平行な線である。
ここで、
なお、照射位置のy方向へのずれを一定の範囲でランダムに変動させる際の「一定の範囲」とは、例えば、基準線X1を中心として±y方向に、y方向への移動距離pyの半分py/2の範囲、すなわち、基準線X1のy座標をyとした場合、y−py/2からy+p/2の範囲であり、より好ましくは、y−p/4からy+p/4の範囲である。但し、一定の範囲はy−p/20からy+p/20の範囲よりも広い範囲とする。
x方向の一行目である基準線X1に沿った露光領域32の露光が終了した後、照射位置をy方向へ移動し、二行目の基準線X2に沿った露光領域32の露光を行う。本実施形態においては、y方向への移動距離pyは一定とする。照射位置のy方向への移動距離とは、y方向への照射ビーム送り量と同義である。
以上のx方向へのパターン露光と、y方向への移動とを繰り返すことによって、図4に示す二次元露光パターンが形成される。
図4において、x方向に隣接する露光領域32間の距離、すなわちピッチpxは一定であり、y方向に隣接する露光領域32間の距離は、露光におけるy方向への移動距離pyと等しく、かつ一定である。他方x方向に配列された露光領域32は基準線Xn(nはx方向に平行な基準線の行番号)に対してランダムにy方向に変動した配置となっている。なお、本明細書において、露光領域32間の距離とは各露光領域32の中心間の距離をいう。
上記のように二次元状にパターン露光されたレジスト30を現像することによりレジスト30に凹凸構造を形成する。レジスト30がポジ型である場合、図4に示す露光領域が現像により除去されて、複数の凹部が互いに離隔して配置されて、残ったレジストからなる凸部が全体に亘って一部連続した部分を有する凹型の凹凸構造が形成される。レジストがネガ型である場合、図4に示す露光領域以外が除去され露光領域が現像後に残り、複数の凸部は互いに離隔して配置されているが、凹部14は全体に亘って連続した部分を有する凸型の凹凸構造が形成される。
第2の実施形態の凹凸構造の形成方法では、パターン露光に際して、図5のAに示すように、一定のパルス高Hおよび一定のパルス幅Wを有するパルス信号で照射ビームの照射のオンオフがなされる。ここでは、第1方向へのパターン露光時のパルス信号の位相を一定の範囲でランダムに変動させている。すなわち、第1方向へのパターン露光時において、パルス間の間隔(パルスの周期)をランダムに変動させている。
第1方向へのパターン露光時のパルス信号の位相を一定の範囲でランダムに変動させる際の「一定の範囲」とは、例えば、パルスの基準周期がTである場合、T−T/2からT+T/2の範囲であり、より好ましくは、T−T/4からT+T/4の範囲である。但し、一定の範囲はT−T/20からT+T/20よりも広い範囲とする。なお、パルスの基準周期とは、二次元露光パターンの設計時に予め定められるパルス信号の周期である。
このようにして第1方向へのパターン露光を行うことによって、図5のBに示すように、x方向に配列された露光領域32は、露光領域32間の距離がランダムに変動したものとなる。なお、各露光領域32の形状および大きさは同等であり、各露光領域32の中心はx方向に平行な基準線X1上に位置している。
x方向の一行目である基準線X1に沿った露光領域32の露光が終了した後、照射位置をy方向へ移動し、二行目の基準線X2に沿った露光領域32の露光を行う。本実施形態においては、y方向への移動距離pyを一定とし、第1方向への露光開始タイミングおよび位置を一致させている。
以上のx方向へのパターン露光と、y方向への移動とを繰り返すことによって、図6に示す二次元露光パターンが形成される。
図6において、x方向に延びる各基準線X1、X2、X3…に沿って配列された露光領域32は、各基準線上において、隣接する露光領域32間の距離、すなわちピッチpxがランダムに変動している。kはx方向に配列された露光領域32の番号であり、k番目の露光領域とk+1番目の露光領域との距離をpkと表す。他方、y方向に隣接する露光領域32間の距離は、照射ビームの照射位置のy方向への移動距離pyと等しく、一定である。
次いで、上記のように二次元状にパターン露光されたレジストを現像することによりレジストに凹凸構造を形成する。
第3の実施形態の凹凸構造の形成方法では、パターン露光に際して、図7に示すように、一定のパルス高Hおよび一定のパルス幅Wを有するパルス信号で照射ビームの照射のオンオフがなされる。第1方向へのパターン露光時におけるパルス間の間隔も一定である。図7は、x方向への走査露光時におけるパルス信号とレジスト上の露光位置との関係を示している。ここでは、複数の基準線X1,X2,X3,X4に沿った方向へのパターン露光における描画開始部分のパルス信号を示している。本実施形態の凹凸構造の形成方法においては、図7に示すように、x方向に沿った複数の基準線X1、X2…間における書き始めのパルス信号の位相を一定の範囲でランダムに変動させている。ここで「一定の範囲」とは、例えば、パルスの基準周期がTである場合、T−T/2からT+T/2の範囲であり、より好ましくは、T−T/4からT+T/4の範囲である。但し、一定の範囲はT−T/20からT+T/20よりも広い範囲とする。
x方向の一行目である基準線X1に沿った露光領域32の露光が終了した後、照射位置をy方向へ移動し、二行目の基準線X2に沿った露光領域32の露光を行う。本実施形態においては、照射位置のy方向への移動距離pyは一定であるが、第1方向への書き始めのパルス信号の位相ズレによって露光開始位置がずれる。このように、第1方向へのパターン露光と、照射位置のy方向への移動を繰り返す際に、y方向への移動後のパルス信号の位相をランダムに変化させることによって、図8に示す二次元露光パターンが形成される。
図8に示す二次元露光パターンにおいて、露光領域32のx方向への配置ピッチは一定である。また、露光領域32のy方向への配置ピッチは露光時における照射位置のy方向への移動距離pyと等しく、一定である。一方、X方向に沿った基準線X1、X2…間における露光領域32の配置は互いに位相がずれたものとなっており、y方向に配列された露光領域32に注目した場合、y方向に平行な基準線Y1に対して、露光領域32がx方向に一定の範囲でランダムにずれて配置されたものとなっている。
次いで、上記のように二次元状にパターン露光されたレジストを現像することによりレジストに凹凸構造を形成する。
なお、上記の方法によって形成された凹凸構造を備えたレジストをマスクとして基材をエッチングして凹型の凹凸構造を備えた基材を作製し、これを原盤としてNi(ニッケル)電鋳を行い、反転凹凸構造となる凸型の凹凸構造が形成されたNi電鋳品の表面SEM画像を図9に示す。図9において、白く観察される箇所が凸部42であり、黒く網目状に観察される部分が凹部44である。図9に示される凸部42は、図8に示した露光領域32に対応した配置パターンで形成される。
第4の実施形態の凹凸構造の形成方法では、パターン露光に際して、図3のAで示した、一定のパルス高Hおよび一定のパルス幅Wを有するパルス信号で照射ビームの照射のオンオフがなされる。但し、基準線X1に沿った露光領域の露光が終了した後照射位置をy方向へ移動させる際の移動距離を一定の範囲でランダムに変動させる。ここで「一定の範囲」とは、例えば、基準移動距離pyを中心として±py/2の範囲、すなわち、py−py/2からpy+py/2の範囲であり、より好ましくは、py−py/4からpy+py/4の範囲である。但し、一定の範囲はpy−py/20かpy−py/20よりも広い範囲とする。なお、基準移動距離とは、二次元露光パターンの設計時にあらかじめ定められるy方向への基準となるピッチである。
x方向へのパターン露光と、移動距離を一定の範囲でランダムに変動させたy方向への移動を繰り返すことによって、図10に示す二次元露光パターンが形成される。
図10において、x方向に隣接する露光領域32間の距離、すなわちピッチpxは一定である。他方、y方向に隣接する露光領域32間の距離は、露光時におけるy方向への移動距離pyと等しく、ランダムに変動したものとなっている。
次いで、上記のように二次元状にパターン露光されたレジストを現像することによりレジストに凹凸構造を形成する。
第1の実施形態の凹凸構造の形成方法から第4の実施形態の凹凸構造の形成方法は2以上を組み合わせて用いてもよい。すなわち、二次元露光パターンにおいて露光領域の配列にゆらぎを持たせるために、以下の1)〜4)の2以上を組み合わせてもよい。1)x方向へのパターン露光時において、照射ビームによる照射位置のy方向位置を一定の範囲でランダムに変動させる。2)x方向へのパターン露光時のパルス信号の位相を一定の範囲でランダムに変動させる。3)x方向に沿った複数の基準線X1、X2…間における書き始めのパルス信号の位相を一定の範囲でランダムに変動させる。4)、基準線X1に沿った露光領域の露光が終了した後照射位置をy方向へ移動させる際の移動距離を一定の範囲でランダムに変動させる。
さらに、照射ビームのエネルギーを一定の範囲内でランダムに変動させてもよい。照射ビームのエネルギーを変動させる方法としては、例えば、パルス信号におけるパルス高およびパルス幅の少なくとも一方を一定の範囲内でランダムに変動させる方法が挙げられる。照射ビームのエネルギーを変えると、露光量領域のサイズが変わる。すなわち、照射ビームのエネルギーを露光領域毎でランダムに変動させることにより、露光領域のサイズがランダムに変動する。
第5の実施形態の凹凸構造の形成方法では、図11のAに示すように、パルス信号のパルス幅およびパルス間隔を一定とし、パルス高を個々の露光領域毎で一定の範囲でランダムに変動させてパターン露光を行う。パルス高が異なると、図11のBに示すように、露光領域32の大きさ(サイズ)、すなわち露光面積が異なるものとなる。パルス高が高いほど露光面積が大きくなる。パルス高を変動させる一定の範囲は、例えば、基準パルス高Hの±20%の範囲、すなわち0.8Hから1.2Hの範囲などであるが、この範囲は、レジストの特性に応じて適宜定めればよい。なお、基準パルス高とは、二次元露光パターンの設計時に予め定められる標準のサイズの露光領域32を描画するためのパルス高である。
また、本実施形態においては、既述の第4の実施形態と同様に、基準線X1に沿った露光領域の露光が終了した後照射位置をy方向へ移動させる際の移動距離pyを一定の範囲でランダムに変動させる。これによって、図12に示す二次元露光パターンが形成される。
図12において、x方向に隣接する露光領域32間の距離、すなわちピッチpxは一定である。他方、y方向に隣接する露光領域32間の距離は、二次元パターン露光時における、照射位置のy方向への移動距離pyと等しく、ランダムに変動したものとなっている。さらに、パルス高の変動に伴って露光領域32の大きさがランダムに変動したものとなっている。
次いで、上記のように二次元状にパターン露光されたレジストを現像することによりレジストに凹凸構造を形成する。
なお、第5の実施形態においては、パルス高の変動と、y方向への移動距離pyをランダムに変動させてパターン露光を行うこととしたが、パルス高の変動と、z方向に隣接する露光領域間の距離、すなわちピッチpxの変動を組み合わせてもよい。あるいはパルス高の変動と、パルス信号の位相の変動とを組み合わせてパターン露光を行ってもよい。
第6の実施形態の凹凸構造の形成方法では、図13のAに示すように、x方向のパターン露光時において、パルス信号のパルス高Hは一定とし、パルス幅を個々の露光領域毎で一定の範囲でランダムに変動させてパターン露光を行う。パルス幅が異なると、図13のBに示すように、露光領域の大きさ、すなわち露光面積が異なるものとなる。パルス幅が広いほど露光面積が大きくなる。パルス幅を変動させる一定の範囲は、例えば、基準パルス幅Wの±20%の範囲、すなわち0.8W〜1.2Wの範囲などであるが、この範囲は、レジストの特性に応じて適宜定めればよい。なお、基準パルス幅とは、二次元露光パターンの設計時に予め定められる標準の露光領域32サイズを描画するためのパルス幅である。
本実施形態においては、さらに、第2の実施形態の場合と同様に、x方向へのパターン露光時のパルス信号の位相をランダムに変動させている。すなわち、x方向へのパターン露光時において、パルス間の間隔(パルスの周期)をランダムに変動させている。これによって、各露光領域32のサイズが変動していることに加え、x方向に沿った基準線X1上に形成される露光領域32間の距離がランダムに変動したものとなる。
基準線X1に沿った露光領域32の露光が終了した後、照射位置をy方向へ移動させる。本実施形態においては、y方向への移動距離pyは一定とし、第1方向への露光開始タイミングおよび位置を一致させている。
以上のx方向へのパターン露光と、y方向への移動とを繰り返すことによって、図14に示す二次元露光パターンが形成される。
図14において、x方向に隣接する露光領域32間の距離、すなわちピッチpxがランダムに変動している。他方、y方向に隣接する露光領域間の距離は、二次元パターン露光時における、照射位置のy方向への移動距離pyと等しく、一定である。x方向に延びる各基準線X1、X2、X3…に沿って配列された露光領域32は、各基準線内において、および各基準線間でもそのピッチのずれはランダムに変動した配置となっている。さらに、パルス幅の変動に伴って露光領域32の大きさがランダムに変動したものとなっている。
次いで、上記のように二次元状にパターン露光されたレジストを現像することによりレジストに凹凸構造を形成する。
以上のような第1〜第6の実施形態の凹凸構造の形成方法によって形成されたレジストの凹凸構造をマスクとして用い、基材の表面をエッチングすることによって、凹凸構造を表面に有する基材を作製することができる。
上記基材の製造方法によれば、第1方向および第1方向と交差する第2方向に配列された複数の凸部もしくは複数の凹部を備えた凹凸構造であって、第1方向に配列された凸部もしくは凹部の少なくとも一方の部位の、第1方向への配置ピッチおよび第1方向に沿った基準線からの距離、並びに、第2方向に配列された部位の、第2方向への配置ピッチおよび第2方向に沿った基準線からの距離の少なくとも1つが一定の範囲でランダムに変動している凹凸構造を表面に備えた基材を得ることができる。ここで、「凸部もしくは凹部の少なくとも一方の部位」の「部位」とは凸部もしくは凹部である。
「凹凸構造を表面に有する基材」
本開示の凹凸構造を表面に有する基材の一実施形態を説明する。
図15は一実施形態の凹凸構造を表面に有する基材1の平面図であり、図16は基材1の一部の断面を示す図である。
本実施形態の基材1は、一面に複数の凸部12が第1方向(x方向)および第2方向(y方向)に配列されて、凸部12と凸部間の凹部14とからなる凹凸構造10を備えている。すなわち、凹凸構造10は、複数の凸部は互いに離隔して配置されているが、凹部14は全体に亘って連続した部分を有する凸型の凹凸構造である。なお、凹凸構造の凸部と凹部とが逆転して、複数の凹部が互いに離隔して配置されて、凸部が全体に亘って一部連続した部分を有する、凹型の凹凸構造を備えていてもよい。凹型の凹凸構造の場合は、下記の説明において、凸部を凹部と読み替え、高さを深さと読み替えればよい。
以下において、第1方向および第2方向を直交座標におけるx方向およびy方向として説明する。形成方法の場合と同様に、第1方向および第2方向は極座標における周方向(θ方向)および径方向(r方向)であってもよい。
x方向の凸部の配置ピッチpxは、各凸部の中心を通ってy方向に平行な線分を仮定し、隣り合う凸部の線分間の距離で定義される。x方向に配列されている凸部12の平均ピッチpxは、x方向に隣り合う凸部12の配置ピッチを少なくとも10か所抽出し、その平均値とする。
y方向への凸部12の配置ピッチpyは、x方向の基準線を決定した上で、y方向に隣り合う基準線間の距離で定義される。y方向に配列されている凸部12の平均ピッチpyは、隣り合う基準線間の配置ピッチを少なくとも10か所抽出し、その平均値とする。
x方向に沿った基準線Xnは以下のように求める。まず、x方向に連続して配置された10個以上の凸部を抽出する。そして、図17に示すように、隣り合う凸部12の中心を結ぶベクトルvn(mはx方向に配列された凸部の番号である。)を第1方向および第2方向の成分(Δxn、Δyn)に分解し、y方向の成分の総和Δyn=Δyn+Δyn+Δyn+…)を求める。y方向のベクトル成分の総和Δynが、抽出された凸部のうちの1つ目の凸部(ここでは、x方向の最も原点側の凸部)のy方向座標ynから基準線Xnのy座標までのずれに相当する。すなわち、y座標(yn+Δyn)を通って第1方向に平行な線が基準線Xnである。
図15において、x方向に配列されている凸部12は、例えば、破線で示されている基準線Xnからの距離が一定の範囲でランダムに変動して配置されている。ここで、凸部12の基準線Xnからの距離とは、平面視における凸部12の中心位置と基準線Xnとのy方向距離、すなわちy方向へのずれdyである。図15に示すように、各凸部12は基準線Xnに対して、y方向へのずれdyがランダムなものとなっている。ここで、「一定の範囲」とはy方向への平均ピッチpyの半分以下すなわちpy/2以下の範囲、より好ましくはpy/4以下の範囲である。但し、一定の範囲はpy/20よりも広い範囲とする。
すなわち、基材1は、凸部の配置が完全な周期性を有するものではなく、かつ、完全にランダムでもない凹凸構造を有する基材である。このような凹凸構造を光学部材の表面に備えることで、完全な周期性を有する凹凸構造と比較してモアレを抑制し、かつ完全にランダムな凹凸構造と比較してヘイズを抑制した反射防止構造とすることができる。なお、この基材1を原盤として反転凹凸構造を有するナノインプリント用のモールドを作製してもよい。さらにそのモールドを用いてナノインプリントにより、さらに反転凹凸構造を有する基材を作製することもできる。
図15に示す基材1は、例えば、第1の実施形態の凹凸構造の形成方法を用いて作製することができる。なお、第1の実施形態の凹凸構造の形成方法におけるパターン露光の際の基準線と基材1上における基準線とはほぼ一致するが、ずれていてもよい。
本開示の凹凸構造を備えた基材としては、その凹凸構造が、凸部のX方向への配置ピッチpx、px、px…が一定の範囲でランダムに変動した配列パターンを有していてもよい。ここで「一定の範囲」とは、例えば、平均ピッチpxを中心として±px/2の範囲、すなわちpx−px/2からpx+px/2の範囲であり、より好ましくは、px−px/4からpx+px/4の範囲である。但し、一定の範囲はpx−px/20からpx+px/20の範囲よりも広い範囲とする。
このような凹凸構造を有する基材は、例えば、第2の実施形態の凹凸構造の形成方法を用いて作製することができる。なお、基材における凸部のx方向への配置ピッチのランダムさは、第2の実施形態の凹凸構造の形成方法のパターン露光におけるパルス位相ずれのランダムさと対応したものとなる。
本開示の凹凸構造を備えた基材としては、その凹凸構造が、y方向に配列されている凸部の、y方向に沿った基準線(例えば、図中Y)からのx方向距離(x方向へのずれ)が一定の範囲でランダムに変動した配置パターンを有していてもよい。ここで、「一定の範囲」とはx方向への平均ピッチpxの半分以下すなわちpx/2以下の範囲、より好ましくはpx/4以下の範囲である。但し、一定の範囲はpx/20よりも広い範囲とする。
このような凹凸構造を有する基材は、例えば、第3の実施形態の凹凸構造の形成方法を用いて作製することができる。なお、基材におけるy方向に沿った基準線からのx方向へのずれのランダムさは、第3の実施形態の凹凸構造の形成方法のパターン露光における各行の書き始めのパルス位相ずれのランダムさと対応したものとなる。
本開示の凹凸構造を備えた基材としては、その凹凸構造が、凸部のy方向への配置ピッチpy、py、py…が一定の範囲でランダムに変動した配列パターンを有していてもよい。ここで、「一定の範囲」とは、例えば、平均ピッチpyを中心として±py/2の範囲、すなわちpy−py/2からpy+py/2の範囲であり、より好ましくは、py−py/4からpy+py/4の範囲である。但し、一定の範囲はpy−py/20からpy+py/20の範囲よりも広い範囲とする。
このような凹凸構造を有する基材は、例えば、第4の実施形態の凹凸構造の形成方法を用いて作製することができる。なお、基材における凸部のy方向への配置ピッチのランダムさは、第4の実施形態の凹凸構造の形成方法のパターン露光におけるy方向移動距離のランダムさと対応したものとなる。基材における凸部のy方向への配置ピッチの平均ピッチと、パターン露光時の基準移動距離とはほぼ同等となるが、ずれていてもよい。
本開示の凹凸構造を備えた基材としては、凸部の二次元配列が、x方向の配置ピッチ、x方向に沿った基準線からのずれ、y方向の配置ピッチ、およびy方向に沿った基準線からのずれのうちの2以上を含んでいてもよい。
さらに、本開示の凹凸構造を備えた基材においては、凹凸構造における凸部の大きさ、もしくは凹型の凹凸構造における凹部の大きさが一定の範囲内でランダムに変動していてもよい。ここで凸部の大きさは、凸部の高さの半分の高さにおける、基材底面に平行な断面の面積で定義する。凹部の大きさは、凹部の最大深さの半分の深さにおける、基材底面に平行な断面の面積で定義する。少なくとも10個の凸部(もしくは凹部)を抽出し、それらの面積の平均値を凸部(もしくは凹部)の大きさの平均サイズSとする。ここで、「一定の範囲」とは、例えば、一定の範囲はS−S/20からS+S/20の範囲よりも広い範囲である。
このような凹凸構造を有する基材は、例えば、第5の実施形態の凹凸構造の形成方法あるいは第6の実施形態の凹凸構造の形成方法を用いて作製することができる。
基材として光学基材を用いた場合、光学基材の表面に設けられた凹凸構造は反射防止構造として機能させることができる。既述の通り、凸部の大きさも平均的な大きさに対してランダムに変動していてもよいが、凸部の形状および大きさは均一であることがより好ましい。上記の配列ピッチおよび基準位置等は、図9に示すような凹凸構造の表面SEM画像を用いても求めることができる。
凹凸構造が反射防止構造である場合には、反射防止対象の波長範囲の最小波長をλmin、最大波長をλmaxとした場合、第1方向および第2方向における凸部の平均配置ピッチがλminより小さいことが好ましい。また、凸部の高さはλmax/2以上であることが好ましい。凹型凹凸構造の場合には、凹部の深さがλmax/2以上であることが好ましい。反射防止対象が可視光である場合、反射防止対象の波長範囲は380nm〜780nmであり最小波長が380nm、最大波長が790nmである。
なお、凸型凹凸構造の場合には、凸部の先端における平坦部の直径はλmin/10以下であることが好ましく、凸部の先端に平坦部がないことがより好ましい。また、凹型凹凸構造の場合には、凹部の底面における平坦部の直径がλmin/10以下であることが好ましく、凹部の底面に平坦部がないことがより好ましい。なお、いずれの場合も平坦部の直径とは、平坦部の面積に相当する、真円の直径である円相当径をいうものとする。この円相当径は凹凸構造の表面SEM画像から求めることができる。
1,1A 基材
10 凹凸構造
12 凸部
14 凹部
30,30M レジスト
31 レジストに設けられた凹凸構造
32 露光領域
42 凸部
44 凹部
100 電子線露光装置
102 ステージ
104 電子線源
106 制御部
B 照射ビーム
H パルス高
W パルス幅
Xn,X1,X2,X3,X4…… x方向に沿った基準線
Y1 y方向に沿った基準線

Claims (13)

  1. レジストへの、レーザ光もしくは電子線からなる照射ビームによる第1方向へのパターン露光と、前記照射ビームの照射位置の前記第1方向と交差する第2方向への移動とを繰り返して前記レジストを二次元状にパターン露光し、現像を行うことにより、前記レジストに凹凸構造を形成する凹凸構造の形成方法であって、
    前記第1方向へのパターン露光を、前記レジスト上における前記照射位置の前記第1方向への移動と、パルス信号による前記照射ビームの照射のオンオフとによって行い、
    前記パルス信号におけるパルスの位相ずれ、前記第1方向に沿った基準線に対する前記照射位置の前記第2方向へのずれ、および前記第2方向への前記移動の距離のうちの少なくとも1つを一定の範囲内でランダムに変動させて前記二次元状にパターン露光する凹凸構造の形成方法。
  2. 前記照射ビームのエネルギーを一定の範囲内でランダムに変動させる請求項1に記載の凹凸構造の形成方法。
  3. 前記パルス信号におけるパルス高およびパルス幅の少なくとも一方を一定の範囲内でランダムに変動させる請求項2に記載の凹凸構造の形成方法。
  4. 前記第1方向および前記第2方向が直交座標におけるx方向およびy方向である請求項1から3のいずれか1項に記載の凹凸構造の形成方法。
  5. 前記第1方向および前記第2方向が極座標における周方向および半径方向である請求項1から3のいずれか1項に記載の凹凸構造の形成方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の凹凸構造の形成方法を用いて、基材上に設けられているレジストに凹凸構造を形成し、
    該凹凸構造をマスクとして前記基材をエッチングし、
    該基材の表面に凹凸構造を形成する、凹凸構造を表面に有する基材の製造方法。
  7. 前記基材として光学基材を用い、前記凹凸構造を前記光学基材の表面に反射防止構造として形成する請求項6に記載の基材の製造方法。
  8. 第1方向および前記第1方向と交差する第2方向に配列された複数の凸部もしくは複数の凹部を備えた凹凸構造であって、前記第1方向に配列された前記凸部もしくは前記凹部の少なくとも一方の部位の、該第1方向への配置ピッチおよび該第1方向に沿った基準線からの距離、並びに、前記第2方向に配列された前記部位の、該第2方向への配置ピッチおよび該第2方向に沿った基準線からの距離の少なくとも1つが一定の範囲でランダムに変動している凹凸構造を表面に備えた基材。
  9. 前記第1方向の一列に配列された前記部位の形状および大きさは均一である請求項8に記載の基材。
  10. 前記凹凸構造が反射防止構造である請求項8または9に記載の基材。
  11. 反射防止対象の波長範囲の最小波長をλmin、最大波長をλmaxとした場合、前記第1方向および前記第2方向における前記部位の配置ピッチがλminより小さい請求項10に記載の基材。
  12. 前記凸部の高さ、もしくは前記凹部の深さがλmax/2以上である請求項11に記載の基材。
  13. 前記複数の凸部の先端における平坦部の平均直径、もしくは前記複数の凹部の底面における平坦部の平均直径がλmin/10以下である請求項10から12のいずれか1項に記載の基材。
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