図1に示すように、本発明のスロットマシン(遊技機)10は、収納箱11と、前面扉12とを備えている。収納箱11には、後述する第1〜第3リール20a〜20cがユニット化されたリールユニットや、後述する払い出し口27を介してメダル受け皿28にメダルの払い出しを行うホッパ装置などが収納されている。前面扉12は、上扉12aと下扉12bとに分割されており、これら上扉12a及び下扉12bはそれぞれ収納箱11に軸着され、開閉自在に支持されている。
上扉12aには、各種画像を表示する液晶ディスプレイ13、各種音声を出力するスピーカ14、様々な点灯態様で点灯するランプ15a〜15c、光源の周りを反射板が回転する回転灯16など各種の演出装置が設けられている。スロットマシン10では、これら演出装置を制御することによって遊技を演出する。なお、演出装置は、前述のものに限定されず、例えば、モータやアクチュエータにより可動する可動式の役物(図示せず)を演出装置として設けてもよい。
また、上扉12aには、表示窓17が設けられており、表示窓17の背後には回転自在なリール20a〜20cが配置されている。リール20a〜20cの外周面には複数種類の図柄が配列されており、リール20a〜20cが停止した状態では、表示窓17を介して1リールあたり3つの図柄が視認可能となっている(表示窓17に1リールあたり3つの図柄が表示される)。
下扉12bには、メダルを投入するメダル投入口22、クレジットされたメダルを1枚ずつベットするための1ベットボタン23a、クレジットされたメダルをベット可能な上限数まで一括でベットするためのMAXベットボタン23b、遊技を開始する際に操作されるスタートレバー24、回転しているリールを停止させるためのストップボタン26a〜26c、メダルを払い出す払い出し口27、払い出し口27から払い出されたメダルを受けるメダル受け皿28が設けられている。
スロットマシン10では、メダル投入口22にメダルを投入してこのメダルをベット、または、1ベットボタン23aやMAXベットボタン23bを操作してクレジットされたメダルをベットすることで、スタートレバー24の操作が有効化され、有効化されたスタートレバー24が操作されると遊技が開始される。遊技が開始されると、当選役抽選テーブルを用いた当選役抽選が行われて複数種類の当選役のいずれかまたはハズレが決定されるとともに、リール20a〜20cが回転を開始する。
回転を開始したリール20a〜20cは、回転速度が一定速度に到達するまで加速され、回転速度が一定速度に到達すると一定速度のまま継続して回転する定常回転となる。リール20a〜20cが定常回転となると、ストップボタン26a〜26cの操作が有効化され、有効化されたストップボタン26a〜26cを操作することによって、操作されたストップボタンに対応するリールを停止させることができる。そして、全てのリール20a〜20cが停止された際に当選役が入賞となると、入賞した当選役に対応する処理が行われる。
スロットマシン10では、当選役として、リプレイ、小役、ボーナスの3種類が設けられている。そして、リプレイが入賞すると、再遊技処理が実行される。再遊技処理は、リプレイが入賞した遊技にベットした数(ベット数)と同数のメダルを、次回の遊技に対して自動的、すなわち、メダル投入口22へのメダルの投入や1ベットボタン23aやMAXベットボタン23bの操作無しにベットする処理である。また、小役が入賞すると、入賞した小役の種類に対応した枚数(払出数)のメダルを払い出す払い出し処理が行われる。さらに、ボーナスが入賞すると、ボーナス状態へと移行させる遊技状態移行処理が行われる。
なお、ボーナスは、当選役抽選に当選した回の遊技で入賞させることができなかった場合でも次回以降の遊技に入賞の権利が持ち越される。一方、小役は、当選役抽選に当選した回の遊技で入賞させることができなければ入賞の権利が消滅し、いわゆる取りこぼしとなる。また、リプレイは、取りこぼしとはならないように設計(図柄の配列や後述する停止制御の内容が決定)されている。
また、下扉12bには、演出ボタン(演出モード選択手段)29が設けられている。演出ボタン29は、演出に関する選択や決定などを行うために設けられ、本実施形態では、回転操作と押圧操作とが可能な操作スイッチを演出ボタン29として用いている。
図2に示すように、スロットマシン10では、例えば、遊技状態の切替時など所定の契機となると、演出モード選択画面13aが液晶ディスプレイ13に表示される。そして、この演出モード選択画面13aが表示された状態で演出ボタン29を回転操作すると、この回転操作に応じて正面(画面の中央部)に表示される演出モードが順次切り替わり、演出ボタン29を押圧操作すると、この押圧操作時に正面に表示されている演出モードが以降の演出モードとして決定され、この決定以降はこのようにして選択(決定)された演出モードで遊技が演出される。
スロットマシン10では、主に液晶ディスプレイ13を用いて演出を行う「液晶モード」と、主にランプ15a〜15cを用いて演出を行う「ランプモード」と、主に回転灯16を用いて演出を行う「回転灯モード」と、これら3種類の演出モードの演出をバランス良く実行する「バランスモード」と、の4種類の演出モードが設けられている。そして、演出ボタン29を操作することで、これら4種類演出モードのいずれかを選択(決定)できる。
図3に示すように、スロットマシン10の内部には、スロットマシン10の各部を制御することによって、遊技の実行及び進行を制御するメイン制御基板30と、液晶ディスプレイ13及びスピーカ14を制御することによって、演出の実行及び進行を制御するサブ制御基板(演出制御手段)31とが設けられている。メイン制御基板30とサブ制御基板31とは電気的に接続されており、メイン制御基板30からサブ制御基板31へは遊技状態を示す情報など各種情報の送信が可能となっているが、サブ制御基板31からメイン制御基板30へは情報を送信できないようになっている(情報の通信はメイン制御基板30からサブ制御基板31への一方通行となっている)。
メイン制御基板30には、メダルのベット処理を行うベット処理部32、当選役抽選を行う当選役抽選部(当選役抽選手段)34、リール20a〜20cの回転を制御するリールコントローラ(停止制御手段)36、メダルの払い出しを行う払出制御部38が設けられている。
ベット処理部32には、ベットされたメダルの枚数をカウントするためのベットカウンタ32aが設けられており、ベット処理では、このベットカウンタ32aの値の変更が行われる。ベット処理部32は、メダル投入口22にメダルが投入されると、図示しないメダルセンサによりこれを検出し、投入されたメダル1枚につきベットカウンタ32aの値を「1」上昇させる。スロットマシン10では、3枚ベットで遊技が行われ、ベット処理部32は、メダル投入口22にメダルが投入されると、「3」を上限としてベットカウンタ32aの値を上昇させる。なお、ベットカウンタの値が「3」である状態、または、遊技中にメダル投入口22にメダルが投入された場合、このメダルは払い出し口27から払い出されて遊技者に返却、または、スロットマシン10にクレジット(貯留)され、ベットカウンタ32aの値は変化しない。
また、ベット処理部32は、スロットマシン10にクレジットされたメダルが存在する状態で、1ベットボタン23aまたはMAXベットボタン23bが操作されると、操作されたベットボタンの種類に対応する数だけベットカウンタ32aの値を上昇させ、上昇させた値に対応する値をクレジット数から減算する。すなわち、1ベットボタン23aの操作毎に、ベットカウンタ32aの値を「1」上昇させ、上昇分だけクレジット数を減算する。また、MAXベットボタン23bが操作された場合は、値が「3」となるまでベットカウンタ32aの値を上昇させ、上昇させた分だけクレジット数を減算する。なお、ベットカウンタ32aの値が「3」である状態、または、遊技中に1ベットボタン23aまたはMAXベットボタン23bが操作された場合、この操作は無効とされ、ベットカウンタ32aの値やクレジット数は変化しない。
メイン制御基板30は、ベットカウンタ32aの値が「3」となると、スタートレバー24の操作を有効化し、有効化されたスタートレバー24の操作に基づいてスロットマシン10の各部を制御して遊技を開始させるとともに、遊技が開始されたタイミングや、遊技が終了したタイミングなど、予め定められた所定の契機となるとベットカウンタ32aの値を「0」に戻す。また、メイン制御基板30は、遊技の終了に伴って停止表示された図柄組合せがリプレイに対応するものであった場合、すなわち、遊技においてリプレイが入賞した場合には、前述した再遊技処理も行う。
当選役抽選部34は、遊技の開始に伴って当選役抽選テーブルを用いた当選役抽選を行う。当選役抽選テーブルは、複数の当選エリアのそれぞれに対して乱数が対応付けされたものであり、各当選エリアには当選役のいずれかまたはハズレが対応付けされている。乱数は、例えば、65536個用意され、各々の乱数が何れかの当選エリアに対応付けされている。そして、当選役抽選では、図示しない乱数発生器により発生された乱数を当選役抽選テーブルに照合していずれの当選エリアに該当するかが判定され、該当する当選エリアに対応付けされた当選役が当選となる。
リールコントローラ36は、メイン制御基板30の制御のもと、スタートレバー24の操作に応答してリール20a〜20cの回転を開始させるとともに、ストップボタン26a〜26cの操作に応答して操作されたストップボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う。
停止制御においてリールコントローラ36は、当選役抽選で当選した当選エリアに対応付けされた当選役が入賞するようにリール20a〜20cの回転を停止させる。また、複数の当選役が対応付けされた当選エリアが当選役抽選で決定された状態(複数の当選役が重複当選している状態)では、優先順位の高い当選役が優先的に入賞するようにリール20a〜20cの停止制御を行う。スロットマシン10では、「リプレイ>小役>ボーナス」の順番で優先順位が設定されており、複数種類の当選役が重複当選している状態では、この優先順位に従ってリール20a〜20cの停止制御が行われる。さらに、スロットマシン10では、複数の当選役が重複当選している際に、ストップボタンの操作順序(押し順)に応じて、重複当選している当選役のいずれを優先的に入賞させる停止制御を行うかが変化する場合も設けられている。
なお、当選役が入賞するように停止制御を行うとは、ストップボタンが操作されたときに、当選役が入賞となる図柄組合せを構成する図柄(当選図柄)が、入賞有効ライン(当選図柄が並ぶと当選役が入賞となるライン)から所定の引き込み範囲内に存在する場合に、当選図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることを示している。このため、当選役が入賞するように停止制御が行われても、ストップボタンの操作タイミング次第で、当選役が入賞するか否かが決まる場合もある(当選役が入賞するように停止制御を行っても、必ずしも当選役が入賞するとは限らない)。ただし、前述のようにリプレイについては、取りこぼしがないように設計されており、必ず入賞するようになっている。
払出制御部38は、当選役が入賞すると、入賞した当選役に対応する払出数のメダルを遊技者に付与する。各当選役と、各当選役の入賞時に払い出すメダルの払出数との関係は、図示しない払出テーブルに規定されており、払出制御部38は、当選役が入賞となった場合、払出テーブルを参照して入賞した当選役に対応する払出数を検出する。そして、クレジット数が最大数(本実施形態では「50」枚)となるまでは、払出数をクレジット数に加算し、クレジット数が最大数を超える分についてはホッパ装置を駆動してメダル受け皿28に払い出す。
サブ制御基板31には、メイン制御基板30から当選役抽選の結果や遊技結果など現在の遊技状態に関する情報が入力される。また、サブ制御基板31には、演出ボタン29が回転操作または押圧操作されると、この旨を示す操作信号が入力される。サブ制御基板31は、演出ボタン29からの操作信号に基づいて演出モードの切り替えを行うとともに、現在の選択中の演出モードの種類、及び、メイン制御基板30から入力された情報に基づいて、演出装置(すなわち、液晶ディスプレイ13、スピーカ14、ランプ15a〜15c、回転灯16など)を制御することにより遊技を演出する。
サブ制御基板31には、演出データ(演出を実行するために必要な画像データや音声データ、画像や音声の再生プログラムなど)が格納される演出格納部40、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」、「バランスモード」の4種類の演出モード間で演出モードを切り替える演出モード切替部41、遊技開始に伴って演出抽選を実行し、今回の遊技で実行する演出の種類を決定する演出決定部42が設けられている。
図4に示すように、演出格納部40は、周知のRAMなどから構成され、演出格納部40には、スロットマシン10で実行される全ての演出の演出データが格納される。前述のように、スロットマシン10では、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」、「バランスモード」の4種類の演出モードが設けられている。そして、本実施形態では、「液晶モード」の演出として演出A1〜A5の5種類の演出が設けられ、「ランプモード」の演出として演出B1〜B5の5種類の演出が設けられ、「回転灯モード」の演出として演出C1〜C5の5種類の演出が設けられている。また、「バランスモード」では、他の演出モードの演出が行われる。すなわち、本実施形態では、スロットマシン10で実行される全ての演出は、演出A1〜A5、演出B1〜B5、演出C1〜C5の合計15種類の演出であり、これら15種類の演出を実行するために必要な演出データが演出格納部40に格納されている。
図5に示すように、演出モード切替部41は、例えば、遊技状態の切替時など所定の契機となると、演出モード選択画面13a(図2参照)を液晶ディスプレイ13に表示し、演出ボタン29の操作を通じて入力される操作信号に基づいて、演出モードの切り替えを行う。具体的には、演出ボタン29の回転操作に対応して正面に表示する演出モードが切り替わるように演出モード選択画面13aの表示内容を更新するとともに、演出ボタン29が押圧操作されると、この時点で正面に表示されている演出モードを以降の演出モードとして設定する(演出モードを切り替える)。
図6に示すように、演出決定部42には、演出抽選で用いられる演出抽選テーブルA〜Dが格納されている。
演出抽選テーブルAは、「液晶モード」の演出(すなわち、演出A1〜A5)の中から、いずれかを決定するために用いられる演出抽選テーブルであり、演出A1〜A5のそれぞれに乱数(本実施形態では、0〜65535の65536個の乱数のいずれか)が対応付けされている。
演出抽選テーブルBは、「ランプモード」の演出(すなわち、演出B1〜B5)の中からいずれかを決定するために用いられる演出抽選テーブルであり、演出B1〜B5のそれぞれに乱数(本実施形態では、0〜65535の65536個の乱数のいずれか)が対応付けされている。
演出抽選テーブルCは、「回転灯モード」の演出(すなわち、演出C1〜C5)の中からいずれかを決定するために用いられる演出抽選テーブルであり、演出C1〜C5のそれぞれに乱数(本実施形態では、0〜65535の65536個の乱数のいずれか)が対応付けされている。
一方、演出抽選テーブルDは、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」のうちのいずれの演出モードの演出を実行するかを決定するために用いられる演出抽選テーブルであり、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」のそれぞれに乱数(本実施形態では、0〜65535の65536個の乱数のいずれか)が対応付けされている。
図7に示すように、演出決定部42は、遊技開始に伴って、現在選択されている演出モードを判定する。そして、現在選択されている演出モードが、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」のいずれかである場合、演出抽選テーブルA〜Cのうち、現在の演出モードに対応する演出抽選テーブルを用いた演出抽選を行って実行する演出を決定する。演出抽選では、図示しない乱数発生器により発生された乱数を、演出抽選テーブルA〜Cのうち、現在の演出モードに対応する演出抽選テーブルに照合し、いずれの演出に該当するかが判定され、該当する演出が当選となる。そして、該当する演出が今回の遊技で実行する演出として決定される。なお、現在の演出モードに対応する演出抽選テーブルとは、現在選択されている演出モードが、「液晶モード」である場合は「演出抽選テーブルA」であり、「ランプモード」である場合は「演出抽選テーブルB」であり、「回転灯モード」である場合は「演出抽選テーブルC」である。
一方、演出決定部42は、現在選択されている演出モードが「バランスモード」である場合、2回の演出抽選により、今回の遊技で実行する演出を決定する。具体的には、1回目の演出抽選では、「演出抽選テーブルD」を用いて、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」のうちのいずれの演出モードの演出を実行するかを決定する。また、2回目の演出抽選では、1回目の演出抽選で決定された演出モードに対応する演出テーブルを用いた演出抽選により、今回の遊技で実行する演出を決定する。なお、1回目の演出抽選で決定された演出モードに対応する演出抽選テーブルとは、1回目の演出抽選で決定された演出モードが、「液晶モード」である場合は「演出抽選テーブルA」であり、「ランプモード」である場合は「演出抽選テーブルB」であり、「回転灯モード」である場合は「演出抽選テーブルC」である。
サブ制御基板31は、上述のようにして演出決定部42が決定した演出の演出データを、演出格納部40にアクセスして読み出し、演出装置(液晶ディスプレイ13、スピーカ14、ランプ15a〜15c、回転灯16など)を制御して出力(再生)する。これにより遊技が演出される。
以上のように、スロットマシン10では、特定の演出装置を用いた演出に特化した複数種類の演出モード(本実施形態では、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」)を設け、これらの演出モードを遊技者が選択できるようにしたので、特定の演出装置による演出を好む遊技者の要望を満たすことができる。また、スロットマシン10では、全ての演出装置をバランスよく用いる演出モード(「バランスモード」)も設け、このモードも他の演出モードと同様に遊技者の選択対象としている。このため、特定の演出装置に特化した演出を好まずにバランスのよい演出を好む遊技者の要望も満たすことができる。
なお、本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく、細部の構成については適宜変更できる。例えば、演出モードの種類や数、及び、各演出モードの具体的な演出内容については自由に設定できる。このため、主として可動式役物を用いて演出を行う「役物モード」を設けてもよい。この場合、演出モードの選択時に遊技者が「役物モード」を選択できるように構成するとともに、「バランスモード」の1回目の演出抽選で抽選対象となる演出モードに「役物モード」を加えればよい。もちろん、「役物モード」以外の演出モードを設けて、演出モード選択時の選択対象としたり、「バランスモード」の1回目の演出抽選の抽選対象に加えてもよい。
また、主として用いる演出装置が同じであっても演出内容によって遊技者の好みが分かれる場合もある。このような場合としては、例えば、主として液晶ディスプレイを用いた演出であるが、一方は海を舞台にストーリーが展開され、他方は山を舞台にストーリーが展開されるなどの場合が挙げられる。このように、主として用いる演出装置が同じであっても演出内容が異なる演出については、演出モードを分けて、それぞれを個別の演出モードとして扱ってもよい。
また、上記実施形態では、「バランスモード」において、他の全ての演出モードを抽選対象として1回目の演出抽選を行う例で説明をしたが、「バランスモード」の1回目の演出抽選の抽選対象となる演出モードは2つ以上であればよいので、「バランスモード」の1回目の演出抽選においては、「バランスモード」以外の演出モードのうちの一部の演出モードのみを抽選対象として演出抽選を行ってもよい。また、「バランスモード」を複数種類設け、「バランスモード」の種類によって1回目の演出抽選で抽選対象とする演出モードの種類を異ならせてもよい。
また、上記実施形態では説明を省略したが、「バランスモード」の1回目の演出抽選における各演出モードの当選確率(演出抽選テーブルD(図6参照)において各演出モード割り当てる乱数の数)については、同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。さらに、1回目の演出抽選における各演出モードの当選確率が異なる複数の「バランスモード」を設け、それぞれを個別の「バランスモード」として扱ってもよい。
以下、上述のように1回目の演出抽選において抽選対象となる演出モードの種類や数、当選確率を異ならせることによって複数種類の「バランスモード」を設ける場合について、「バランスモードA」〜「バランスモードH」の8つの「バランスモード」を設けた例について、図8を用いて説明を行う。
図8に示すように、本例では、前述した「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」の3種類の演出モードに加えて、「バランスモードA」〜「バランスモードH」の8種類の「バランスモード」を設けている。そして、演出モード選択時には、これら11種類の演出モードのいずれかを選択できる。
「バランスモードA」は、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」の3種類の演出モードの全てが等しい当選確率(33%)に設定された演出抽選テーブルaを用いて1回目の演出抽選が行われるモードである。
「バランスモードB」は、「液晶モード」、「ランプモード」、「回転灯モード」の3種類の演出モードの当選確率が、それぞれ、70%(液晶モード)、20%(ランプモード)、10%(回転灯モード)に設定された演出抽選テーブルbを用いて1回目の演出抽選が行われるモードである。
「バランスモードC」は、「液晶モード」、「ランプモード」の2種類の演出モードの全てが等しい当選確率(50%)に設定された演出抽選テーブルcを用いて1回目の演出抽選が行われるモードである。
「バランスモードD」は、「液晶モード」、「ランプモード」の2種類の演出モードの当選確率が、それぞれ、70%(液晶モード)、30%(ランプモード)に設定された演出抽選テーブルdを用いて1回目の演出抽選が行われるモードである。
「バランスモードE」は、「ランプモード」、「回転灯モード」の2種類の演出モードの全てが等しい当選確率(50%)に設定された演出抽選テーブルeを用いて1回目の演出抽選が行われるモードである。
「バランスモードF」は、「ランプモード」、「回転灯モード」の2種類の演出モードの当選確率が、それぞれ、70%(ランプモード)、30%(回転灯モード)に設定された演出抽選テーブルfを用いて1回目の演出抽選が行われるモードである。
「バランスモードG」は、「液晶モード」、「回転灯モード」の2種類の演出モードの全てが等しい当選確率(50%)に設定された演出抽選テーブルgを用いて1回目の演出抽選が行われるモードである。
「バランスモードH」は、「液晶モード」、「回転灯モード」の2種類の演出モードの当選確率が、それぞれ、70%(液晶モード)、30%(回転灯モード)に設定された演出抽選テーブルhを用いて1回目の演出抽選が行われるモードである。
本例のように、1回目の演出抽選において抽選対象となる演出モードの種類や数、当選確率を異ならせることによって複数種類の「バランスモード」を設けた場合でも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本例のように、複数種類の「バランスモード」を設けることにより、遊技者の希望により近い演出状態で演出を行うことができる。
また、上記実施形態では、「バランスモード」において、2回の演出抽選を行う例(1回目の演出抽選で演出モードを決め、1回目の演出抽選で決定された演出モードの中からいずれの演出を実行するかを2回目の演出抽選で決定する例)で説明をしたが、「バランスモード」において1回の演出抽選により実行する演出の種類を決定してもよい。この場合、前述した演出抽選テーブルD(図6参照)に代えて、演出格納部40(図4参照)に格納された演出のうち「バランスモード」において実施対象となる演出を抽選対象とした演出抽選テーブルを設け、「バランスモード」ではこの演出抽選テーブルを用いた1回の演出抽選により、実行する演出の種類を直接(演出モードの決定を介することなく)決定すればよい。
また、上記実施形態では、「バランスモード」においては、いずれの演出モードの演出を実行するかが遊技毎に決定される例で説明をしたが、いずれの演出モードの演出を実行するかが所定期間毎に切り替わるように構成してもよい。具体的には、「バランスモード」においては、第1演出モード(例えば、「液晶モード」)の中から実行する演出を決定する第1演出状態を、第1期間(例えば、30ゲーム)継続し、この後に、第2演出モード(例えば、「ランプモード」)の中から実行する演出を決定する第2演出状態を、第2期間(例えば、30ゲーム)継続し、この後に、第3演出モード(例えば、「回転灯モード」)の中から実行する演出を決定する第3演出状態を、第3期間(例えば、30ゲーム)継続し、この後に、第1演出状態に戻るといった構成が考えられる。
なお、上記の例では、第1〜第3の各期間の長さが等しい例で説明をしたが、第1〜第3の各期間の長さが互いに異なっていてもよい。これら、第1〜第3の各期間の長さはそれぞれ自由に設定できる。もちろん、第1〜第3の各期間の長さは予め定められたものであってもよいし、例えば、第1演出状態へと移行する際に、第1期間の長さを決定するための抽選を行うといったように、第1〜第3の各期間の長さを抽選により決定してもよい。また、現在の遊技状態が残り10ゲームで終了する場合には、現在の遊技状態が終了するタイミングに合わせて演出状態も切り替えるといったように、遊技状態に応じて第1〜第3の各期間の長さを決定してもよい。
さらに、上記の例では、第1〜第3の3つの演出状態を切り替える例で説明をしたが、切り替える演出状態の数や種類(すなわち、実行する演出の演出モードと、この演出を実行する期間との組み合わせの数や種類(組み合わせ方))は上記の例に限定されず自由に設定できる。また、上記の例では、演出状態が予め設定された順番に従って切り替わる例で説明をしたが、次にどの演出状態へと切り替えるかについては自由に設定できるので、例えば、抽選により切り替え先の演出状態を決定してもよい。
また、演出状態の切り替えパターンを複数用意しておき、例えば、第1パターン(第1、第2、第3の順番で演出状態を切り替えるパターン)で演出状態を切り替えた後は、第2パターン(第2、第1、第3の順番で演出状態を切り替えるパターン)で演出状態を切り替えるといったように、演出状態の切り替えパターンに従って演出状態を切り替えてもよい。もちろん、いずれのパターンで演出を切り替えるかについても、予め設定された順番で各パターンを切り替える構成に限定されず、切り替え先のパターンを抽選により決定してもよい。また、複数用意された切り替えパターンのいずれで演出状態を切り替えるかを遊技者に選択させる構成としてもよい。