JP2017077858A - ハブユニット軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハブボルト孔にハブボルトを圧入する際に、ハブボルト孔の軸芯方向にハブボルトの姿勢を保持することが可能なハブユニット軸受を提供する。【解決手段】ハブボルト孔30にハブボルト70をセレーション嵌合することで、車輪側構成品をハブ輪に取り付け固定するハブユニット軸受であって、ハブボルト孔30は、反取付平面20a側から連続して徐々に小径となるように形成される第一面取り部31と、ハブボルト70のセレーション部70cが食い込んでセレーション嵌合する嵌合部33と、第一面取り部31と嵌合部33との間で連続して形成されるガイド部34が設けられており、ガイド部34は、ハブボルト70のセレーション部70cの外径よりも僅かに大径で、かつ嵌合部33にセレーション嵌合される前のハブボルト70をハブボルト孔30の軸芯方向に真っ直ぐに姿勢を保持可能な内径を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、車輪側構成品を連結固定するための連結ボルトが、回転輪側フランジにセレーション嵌合で取り付けられているハブユニット軸受に関する。
なお、本願の明細書及び特許請求の範囲において、軸方向に関して「内」とは、ハブユニット軸受を懸架装置に組み付けた状態で車体の幅方向中央寄りとなる側を言い、図1乃至図5において右側を言う。反対に、軸方向に関して「外」とは、車体の幅方向外寄りとなる側を言い、図1乃至図5において左側を言うものとする。
ハブユニット軸受は、例えば、車体側構成品であるナックルに固定され、非回転状態に保持される環状の外輪(静止輪)と、車輪側構成品であるホイールやブレーキロータなどに接続され、外輪に対向して相対回転可能に配されるハブ輪(回転輪)と、外輪とハブ輪のそれぞれの対向面に設けられる軸方向で複列の内側軌道面及び外側軌道面と、内側軌道面及び外側軌道面の間にそれぞれ組み込まれる複数個の転動体と、を有し、ハブ輪における軸方向外側の外径には、ハブフランジ100が、径方向で外側に向けて突設されている。ハブフランジ100の軸方向外側には、ホイールやブレーキロータ200などを固定する取付平面101が設けられている(図5参照)。
ハブフランジ100には、周方向に複数個のハブボルト孔102を備えており、ハブボルト孔102には、ホイールやブレーキロータ200を、ハブフランジ100の取付平面101にナットで連結固定するためのハブボルト(連結ボルト)300がセレーション嵌合されている。
ハブフランジ100のハブボルト孔102にハブボルト300を圧入する際に、ハブボルト300が傾いてしまう(ハブボルト孔の孔軸芯に対してハブボルトのボルト軸芯が傾く)と、次のような問題が生じ得る。
(1)ハブボルト300の軸芯と、ハブフランジ100の取付平面101との直角度が悪くなり、ホイールやブレーキロータ200の取り付けに支障を来たす虞がある。
(2)ハブボルト300の頭部301とハブフランジ100の反取付平面103との間に隙間が生じ、ハブボルト300の強度が低下してしまう。
(3)治工具類との干渉が生じ、ハブユニット軸受の組み立てや搬送に支障を来たす虞がある。
そこで、上述の課題を解決すべく特許文献1が提供されている。
すなわち、ハブボルト孔102は、孔軸方向の中央に設けた円筒状の嵌合部102aと、嵌合部102aと連続して両端側に設けたテーパ状の面取り部102b,102cとで構成している。そして、このハブボルト孔102にセレーション嵌合されるハブボルト300は、軸外周に設けたセレーション部302と、セレーション部302の反頭部側に設けた根元小径部303とを含んで構成され、根元小径部303がハブボルト孔102の嵌合部102aよりも僅かに小径に形成されているものとしている。
特許文献1によれば、ハブボルト300の根元小径部303の軸方向寸法が長い場合には、ハブボルト300の圧入前にハブボルト300をハブボルト孔102に挿入した際に、嵌合部102aに根元小径部303が保持されることでハブボルト300を真っ直ぐに立たせる(ハブボルト孔102の軸芯方向にハブボルト300を保持する)ことが可能であるとしている。
しかし、特許文献1の構造では、ハブフランジ幅やセレーション幅の制約、あるいはブレーキロータなどとの干渉等を考慮すると、ハブボルト300の圧入の際にハブボルト300を真っ直ぐに立たせる程に根元小径部303の軸方向寸法を長くすることは困難、かつ現実的ではなく、課題解決に寄与するものではなかった。
特開2005−054999号公報
本発明は従来技術の有するこのような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、ハブボルト孔にハブボルトを圧入する際に、ハブボルト孔の軸芯方向にハブボルトの姿勢を保持することが可能なハブユニット軸受を提供することにある。
この目的を達成するために、第1の本発明は、相対回転可能に配される静止輪及び回転輪と、
前記静止輪と前記回転輪の間に組み込まれる複数個の転動体と、を含み、
前記回転輪の外径にはフランジが径方向で外方に向けて突設され、
前記フランジには、ボルト孔が設けられるとともに、軸方向外側にはボルトを介して車輪側構成品をナットで連結固定するための取付平面を備え、
前記フランジのボルト孔には、セレーション部を有するボルトをセレーション嵌合することで、前記車輪側構成品を回転輪に取り付け固定するハブユニット軸受であって、
前記ボルト孔は、
前記ボルト挿入側である反取付平面側から連続して徐々に小径となるように形成される第一面取り部と、
前記ボルトのセレーション部が食い込んでセレーション嵌合する嵌合部と、を含み、
前記第一面取り部と前記嵌合部との間には、当該第一面取り部と嵌合部とにそれぞれ連続して形成されるガイド部が設けられており、
前記ガイド部は、前記ボルトのセレーション部外径よりも僅かに大径で、かつ前記嵌合部にセレーション嵌合される前の前記ボルトをボルト孔の軸芯方向に保持可能な内径を有していることを特徴とするハブユニット軸受としたことである。
第2の本発明は、相対回転可能に配される静止輪と回転輪と、
前記静止輪と前記回転輪の間に組み込まれる複数個の転動体と、を含み、
前記回転輪の外径にはフランジが径方向で外方に向けて突設され、
前記フランジには、ボルト孔が設けられるとともに、軸方向外側にはボルトを介して車輪側構成品をナットで連結固定するための取付平面を備え、
前記フランジのボルト孔には、セレーション部を有するボルトをセレーション嵌合することで、前記車輪側構成品を回転輪に取り付け固定するハブユニット軸受であって、
前記ボルト孔は、
前記ボルト挿入側である反取付平面側から連続して徐々に小径となるように形成される第一面取り部と、
前記ボルトのセレーション部が食い込んでセレーション嵌合する嵌合部と、を含み、
前記ボルトは、前記セレーション部における反ボルト頭部側に、前記嵌合部よりも小径である根元小径部を備えるとともに、前記セレーション部側から連続して徐々に小径となるテーパ面を備えており、
前記第一面取り部は、前記テーパ面、あるいはセレーション部の稜線のいずれかが当接して前記ボルトをボルト孔の軸芯方向に保持可能な開き角を有し、
前記第一面取り部の開き角は、前記テーパ面の開き角以下であることを特徴とするハブユニット軸受としたことである。
本発明によれば、ハブボルト孔にハブボルトを圧入する際に、ハブボルト孔の軸芯方向にハブボルトの姿勢を保持することが可能なハブユニット軸受を提供することができた。
本発明ハブユニット軸受の第一実施形態を示す概略縦断面図である。 本実施形態の要部を示す部分概略断面図で、(a)はボルト孔にボルトをセレーション嵌合させる前の段階で、ボルトのセレーション部が、ボルト孔のガイド部に位置し、ボルト孔の孔軸芯方向にボルトが保持されている状態を示し、(b)はボルト孔にボルトがセレーション嵌合されている状態を示す。 本実施形態の要部を分解して示す部分概略断面図である。 本発明ハブユニット軸受の第二実施形態の要部を示す部分概略断面図で、(a)はボルトのテーパ面とボルト孔の第一面取り部とが当接してボルト孔の孔軸芯方向にボルトが保持されている状態を示し、(b)はボルトのセレーション部の稜線とボルト孔の第一面取り部とが当接してボルト孔の孔軸芯方向にボルトが保持されている状態を示す。 従来技術のハブユニット軸受を部分的に拡大して示す概略縦断面図である。
以下、本発明ハブユニット軸受の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1乃至図3は本発明の第一実施形態、図4は本発明の第二実施形態を示す。なお、本実施形態は、本発明の一実施形態であって、何等これに限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
「第一実施形態」
図1乃至図3は本発明ハブユニット軸受の第一実施形態の概略図を示し、本実施形態では、自動車のナックル(車体側構成品)にナックルボルトを介して固定する固定フランジ5を外径面に備えるとともに、内周面に複列の外輪軌道(静止側軌道面)7a,7bを備えた中空円筒状の外輪(静止輪)1と、軸方向外側(図中A1で示すアウトボード側)の外径面に、ホイール80やブレーキロータ90などの(車輪側構成品)をボルト(ハブボルト)70・ナット71を介して連結固定するための車輪支持用フランジ(ハブフランジ)20を備えるとともに、外輪1内に配される外径面に内輪軌道(回転側軌道面)21を備え、外輪1と相対回転可能に配される中実円筒状のハブ輪(回転輪)19と、内輪軌道(回転側軌道面)27を備え、ハブ輪19の軸方向内側(図中A2で示すインボード側)の外径面に形成された小径の段部23に外嵌めされて配される別体で中空円筒状の内輪(回転側の軌道輪)25と、保持器28,28に保持され、それぞれの外輪軌道7a,7bと内輪軌道21,27とによって軸方向で複列に構成された外側軌道面50と内側軌道面60に組み込まれる複数個の転動体(玉)29と、を少なくとも含む、内輪回転タイプ従動輪用のハブユニット軸受(いわゆるハブIIIと称される複列玉軸受)を想定している。
なお、図中A3は軸方向、A4は径方向をそれぞれ示す。
また、図1乃至図3では、本発明の実施の一形態をわかり易く説明するために、嵌合部33とガイド部34との径の違いを多少強調して描写している。
本発明のハブユニット軸受は、ハブ輪(回転輪)19とハブボルト70の構成、すなわち、ハブボルト70をハブフランジ20のハブボルト孔30にセレーション嵌合する前のボルト姿勢保持構造に特徴的部分を有するものであるため、本実施形態では特徴的部分の説明に留める。その他の構成、例えば、外輪1、別体の内輪25、保持器28、転動体29、及び外側軌道面50と内側軌道面60などの構成は、特に図示形態に限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。また、その他の構成などを備えるものであっても本発明の範囲内である。
ハブ輪19は、円筒状に形成され、外径面の軸方向外側寄りにハブフランジ20を突設して構成されている(図1参照。)。
また、ハブフランジ20よりも軸方向外側には、ホイール80やブレーキロータ90などを芯出しするためのパイロット部22を有している。
ハブフランジ20は、ハブ輪19の軸方向外側の外径面から外輪1を径方向で外方に越える所定高さをもって突設されるとともに、周方向にわたって連続し、あるいは間欠的に環状に設けられ、周方向に所定間隔をあけて複数個のボルト孔(ハブボルト孔)30を備えている(図1、図2参照。)。
ハブボルト孔30は、ハブ輪19にハブボルト70を介してホイール80やブレーキロータ90などを固定するための取付孔であって、ハブボルト挿入側である反取付平面20a側から連続して徐々に小径となるように形成される第一面取り部(反取付平面20a側の面取り部)31と、取付平面20b側から連続して徐々に小径となるように形成される第二面取り部(取付平面20b側の面取り部)32と、第二面取り部32と連続して円筒状に設けられ、ハブボルト70のセレーション部70cが食い込んでセレーション嵌合する嵌合部33と、第一面取り部31と嵌合部33との間で連続して形成される円筒状のガイド部34とで構成されている(図2及び図3参照。)。
第一面取り部31は、ハブボルト孔30にハブボルト70を挿入する際に、ハブボルト70を差し込み易くするためのガイドとして機能するとともに、軸方向寸法を小さくし、ハブボルト頭部70aと軸部70bをつなぐ隅R部との干渉防止を図っている。また、第一面取り部31は、バリ取りの目的も兼ねている。なお、本実施形態において、第一面取り部31と第二面取り部32の開き角を異にするよう構成しているが限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
また、本実施形態では、第二面取り部32の長さを長く、かつ開き角を大きく取っている。これは、ハブボルト70が食い込むことによって生じる嵌合部33の変形が取付平面20bに及ばないように取付平面20bとの距離を大きくとることで、取付平面20b側の平坦度を保持するためである。
嵌合部33は、ハブボルト70のセレーション部70cの外径よりも小径の円筒状に形成されている。すなわち、ハブボルト70の圧入時に食い込むことでセレーション嵌合可能な程度の内径に形成されている(図2及び図3参照。)。
なお、嵌合部33は、ハブボルト70の圧入時にセレーション部70cが食い込み可能なように、セレーション部70cよりも低い硬度に処理されている。具体的には、ハブ輪19の硬度は熱間鍛造後の冷却速度で調整するが、ハブ輪19の嵌合部33以外は、高い硬度としてハブフランジ20の強度を保つと共に変形防止を図るのが好ましいため、その場合は嵌合部33のみに誘導加熱等の方法で焼鈍を追加することもできる。
ガイド部34は、嵌合部33の内径よりも大径で、ハブボルト70のセレーション部70cの外径よりも僅かに大径で、かつ前記セレーション部70cが位置した際に、ハブボルト70をハブボルト孔30の軸芯C1方向に保持可能な内径を有した円筒状に形成されている(言い換えると、セレーション部70cの外径が摺接する程度の内径を有している。図1乃至図3参照。)。
すなわち、嵌合部33の内径をr1、ガイド部34の内径をr2、セレーション部70cの外径をr3としたとき、r1<r3<r2の関係を有している。
また、上述したとおり、第一面取り部31の軸方向寸法を小さくしたことにより、ハブボルト孔30内においてガイド部34の軸方向寸法を大きく取ることが可能であり、ハブボルト70の圧入前の姿勢保持を安定させることが出来る。
本実施形態では、ガイド部34よりも嵌合部33のほうが軸方向長さが大きくなるように設定している(図2及び図3参照。)。
ガイド部34は、ある程度の軸方向長さを有していれば、ハブボルト孔30の軸芯C1方向にハブボルト70の軸芯C2を合わせるように姿勢を保持することが可能であって、セレーション嵌合の強度を低下させないためである。具体的には、嵌合部33はガイド部34の倍近い軸方向長さを有するように設定されている。
なお、ハブボルト孔30の穿設数は本発明の範囲内で設計変更可能であって特に限定解釈されるものではない。
ハブボルト70は、ハブフランジ20の反取付平面20aに当接するハブボルト頭部70aと、ハブボルト頭部70aよりも小径で、ハブボルト頭部70aと連続して形成される軸部70bとで構成されている(図1乃至図3参照。)。
軸部70bは、ハブボルト孔30に嵌合させた際に、ハブボルト孔30の第二面取り部32から軸方向外側に突出し、ホイール80やブレーキロータ90などをナット71で締め付け固定可能な長さに形成されている。
軸部70bは、ハブボルト頭部70a寄りの一部にセレーション部70cが形成されている。
セレーション部70cは、ハブボルト頭部70a寄りの軸部70bの一部に、軸方向所定長さで形成されている(図2及び図3参照。)。
例えば、軸部70bの外径面から薄肉のリブ状に立ち上がり、軸方向に所定長さで形成されるとともに、軸部70bの周方向に複数配列されることにより、外径面に複数の凹凸を形成している。
本実施形態のセレーション部70cは、ハブボルト孔30の嵌合部33とガイド部34を合わせた軸方向長さと略同じ軸方向長さに形成されている。
セレーション部70cは、上述したとおり、ハブボルト孔30の嵌合部33の内径よりも大径で、かつガイド部34の内径よりも僅かに小径に形成されている。ガイド部34の内径よりも僅かに小径とは、ガイド部34の内径に摺接して軸方向に移動可能な程度の外径であれば、ハブボルト70の圧入前において、ハブボルト70をハブボルト孔30内に真っ直ぐに立たせる(ハブボルト孔30の軸芯C1方向にハブボルト70の軸芯C2を合わせるように姿勢を保持する)ことが可能であり、最も好ましいが、限定されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
また、軸部70bは、セレーション部70cにおける反ボルト頭部側に前記嵌合部33よりも僅かに小径である根元小径部70eを備えているとともに、セレーション部70cから連続して徐々に小径となるテーパ面70dを備えている。
本実施形態によれば、ハブフランジ20の軸方向内側から反取付平面側に形成されている第一面取り部31にガイドされてハブボルト孔30内にハブボルト70が挿入される。
そして、挿入されたハブボルト70のセレーション部70cが、ガイド部34内に到達すれば、ハブボルト70をハブボルト孔30内に真っ直ぐに立たせる(ハブボルト孔30の軸芯C1方向にハブボルト70の軸芯C2を合わせるように姿勢を保持する)ことが可能である(図2及び図3参照。)。
従って、ハブボルト孔30の軸芯C1方向にハブボルト70の軸芯C2を合わせるように姿勢を真っ直ぐに保持されているため、ハブボルト70のセレーション部70cを嵌合部33に圧入させていくときに、セレーション部70cが傾くことなく食い込んでしっかりと固定できる。
このような次第であるため、ハブボルト70の軸芯C1と、ハブフランジ20の取付平面20bとの直角度が悪くなることもなく、ホイール80やブレーキロータ90の取り付けに支障を来たす虞もない。
また、ハブボルト70の頭部70aとハブフランジ20の反取付平面20aとの間に隙間が生じ、ハブボルト70の強度が低下してしまうという虞もない。
さらに、治工具類との干渉が生じ、ハブユニット軸受の組み立てや搬送に支障を来たすといった虞もない。
「第一実施形態の他の形態」
本実施形態では、ハブボルト孔30の嵌合部33とガイド部34とを合わせた軸方向長さが、ハブボルト70のセレーション部70cの軸方向長さと同じ長さとしており、ガイド部34は、圧入前においてハブボルトを真っ直ぐに姿勢保持する機能を有しているが、圧入後(セレーション嵌合後)には、セレーション部70cのハブボルト頭部寄りの一部が摺接している状態であるが、セレーション部70cの全領域が嵌合部33とガイド部34の全領域にセレーション嵌合するように構成することも可能で本発明の範囲内である。
例えば、図示はしないがその一例を説明すると、嵌合部33よりもガイド部34が僅かに大径に形成されている構成であることから、セレーション部70cにあっても、嵌合部33にセレーション嵌合する第一領域とガイド部34にセレーション嵌合する第二領域とを有するように段差状に形成するものとすればよい。
すなわち、第一領域は第一実施形態と同様に嵌合部33よりも大径でガイド部34よりも小径に形成し、第二領域はガイド部34よりも大径に形成するものとすればよい。なお、ガイド部34にあっても嵌合部33と同様に低い硬度に焼鈍処理してもよい。
従って、このように構成することにより、圧入前にはセレーション部70cの第一領域がガイド部34に摺接するようにして位置する。このとき第二領域はガイド部34よりも軸方向内側に位置している。そして、その状態から圧入すると、前記第一領域が嵌合部33に食い込んでいくと同時に、前記第二領域がガイド部34に食い込んでいき、セレーション部70cの第一領域と第二領域の全領域が、嵌合部33とガイド部34の全領域にセレーション嵌合される。これにより、圧入前のボルト姿勢保持を図りつつ、セレーション嵌合の強度が向上する。
「第二実施形態」
図4は本発明ハブユニット軸受の第二実施形態を示す。
本実施形態では、第一実施形態で説明したセレーション嵌合前のボルト姿勢保持構造とは異なる保持構造を有していることを特徴としている。なお、本実施形態におけるその他の構成及びその他の作用効果は、第一実施形態と同様であるため説明は省略する。
以下、本実施形態に特徴的なボルト姿勢保持構造及び特有の作用効果についてのみ説明する。
本実施形態のハブボルト孔30は、ハブボルト70のセレーション部70cが食い込み固定される円筒状の嵌合部33と、嵌合部33の軸方向のそれぞれの端部からそれぞれ取付平面20b側と、反取付平面20a側へと連続して設けられる第一面取り部31と第二面取り部32とを備えて構成されており、ガイド部34を備えていない点で第一実施形態と構成を異にしている。
ハブボルト70は、ハブボルト頭部70aと軸部70bとで構成され、軸部70bのハブボルト頭部70a寄りにセレーション部70cを設け、そして、反ボルト頭部側に前記嵌合部33よりも僅かに小径である根元小径部70eを備えるとともに、セレーション部70cから連続して徐々に小径となるテーパ面70dを備えて構成されている点においては第一実施形態と同じである。
図4(a)に示す本実施形態では、テーパ面70dを第一面取り部31に当接させる構成を採用することにより、ハブボルト70の圧入前において、ハブボルト70をハブボルト孔30内に真っ直ぐに立たせる(ハブボルト孔30の軸芯C1方向にハブボルト70の軸芯C2を合わせるように姿勢を保持する)ものとしたハブボルトの姿勢保持構造を想定している。
すなわち、本実施形態では、セレーション部70cの外径が第一面取り部31の最大径部分(ボルト挿入口側)よりも小さく形成され、かつ根元小径部70eよりもセレーション部70c寄りのテーパ面70dが嵌合部33よりも大径に形成されている。
そして、第一面取り部31の開き角R1は、テーパ面70dの開き角R2以下となるように設定している。本実施形態では、第一面取り部31の開き角R1と、テーパ面70dの開き角R2とが略同一に設定されている。
本実施形態によれば、ハブボルト70の圧入前において、ハブボルト70のテーパ面70dを第一面取り部31に面で当接させることが可能であるため、ハブボルト70をハブボルト孔30内に真っ直ぐに立たせる(ハブボルト孔30の軸芯C1方向にハブボルト70の軸芯C2を合わせるように姿勢を保持する)ことが可能である。また、本実施形態によれば、テーパ面70dを第一面取り部31に面で当接させた際に、根元小径部70eが嵌合部33内に略摺接状態で位置しているため、併せて前記姿勢保持効果が向上する。
そして、ハブボルト70を圧入していくと、第一面取り部31から嵌合部33に向けてセレーション部70cが食い込んでセレーション嵌合される。このような構成であるため、本実施形態では、嵌合部33とともに第一面取り部31にもセレーション部70cが食い込んでいくため、嵌合部33とともに第一面取り部31もセレーション部70cよりも低い硬度に焼鈍処理してもよい。
次に図4(b)に示す本実施形態について説明する。
本実施形態では、セレーション部70cの稜線を第一面取り部31に当接させる構成を採用することにより、ハブボルト70の圧入前において、ハブボルト70をハブボルト孔30内に真っ直ぐに立たせる(ハブボルト孔30の軸芯C1方向にハブボルト70の軸芯C2を合わせるように姿勢を保持する)ものとしたハブボルトの姿勢保持構造を想定している。
ハブボルト孔30とハブボルト70の構成にあっては、略図4(a)で示す構成と同じであるが、本実施形態では、第一面取り部31の構成を異にしている。すなわち、セレーション部70cの稜線を第一面取り部31に当接させてハブボルト70をハブボルト孔30内に真っ直ぐに立たせる保持構造を採用するため、その開き角R1をテーパ面70dの開き角R2よりも小さくなるように設定している。
このように構成することによって、本実施形態のハブボルト70は、セレーション部70cの稜線を第一面取り部31に当接させることができ、これにより、ハブボルト70の圧入前において、ハブボルト70をハブボルト孔30内に真っ直ぐに立たせる(ハブボルト孔30の軸芯C1方向にハブボルト70の軸芯C2を合わせるように姿勢を保持する)ことが可能となる。また、図4(b)に示す実施形態によっても、テーパ面70dを第一面取り部31に稜線で当接させた際に、この根元小径部70eが嵌合部33内に略摺接状態で位置しているため、併せて前記姿勢保持効果が向上する。
ハブボルト70のセレーション部70cの加工方法は特に限定されないが、例えば転造ではなく、ダイスによる切削により作られる場合、テーパ面70dは膨らみを伴うことがないため、きれいなテーパ面を得ることが可能である。また、テーパ面70dとセレーション部70cの稜線もシャープに現れるため、本実施形態は、セレーション部70cがダイスによって切削加工されるハブボルトを使用する場合に特に有効である。
本発明は、ハブフランジにハブボルトを持つハブユニット軸受であればすべて利用可能で、従動輪用または駆動輪用の内輪回転のハブユニット軸受や、外輪回転タイプのハブユニット軸受、あるいはハブフランジとハブボルトを持たないハブユニット軸受とハブスピンドルとの組合せ軸受などにも利用可能である。
1 外輪(静止輪)
19ハブ輪(回転輪)
20 ハブフランジ
20a 反取付平面
20b 取付平面
22 パイロット部
29 転動体
30 ハブボルト孔
31 第一面取り部
33 嵌合部
34 ガイド部
70 ハブボルト
70c セレーション部
80 ホイール(車輪側構成品)
90 ブレーキロータ(車輪側構成品)

Claims (2)

  1. 相対回転可能に配される静止輪及び回転輪と、
    前記静止輪と前記回転輪の間に組み込まれる複数個の転動体と、を含み、
    前記回転輪の外径にはフランジが径方向で外方に向けて突設され、
    前記フランジには、ボルト孔が設けられるとともに、軸方向外側にはボルトを介して車輪側構成品をナットで連結固定するための取付平面を備え、
    前記フランジのボルト孔には、セレーション部を有するボルトをセレーション嵌合することで、前記車輪側構成品を回転輪に取り付け固定するハブユニット軸受であって、
    前記ボルト孔は、
    前記ボルト挿入側である反取付平面側から連続して徐々に小径となるように形成される第一面取り部と、
    前記ボルトのセレーション部が食い込んでセレーション嵌合する嵌合部と、を含み、
    前記第一面取り部と前記嵌合部との間には、当該第一面取り部と嵌合部とにそれぞれ連続して形成されるガイド部が設けられており、
    前記ガイド部は、前記ボルトのセレーション部外径よりも僅かに大径で、かつ前記嵌合部にセレーション嵌合される前の前記ボルトをボルト孔の軸芯方向に保持可能な内径を有していることを特徴とするハブユニット軸受。
  2. 相対回転可能に配される静止輪と回転輪と、
    前記静止輪と前記回転輪の間に組み込まれる複数個の転動体と、を含み、
    前記回転輪の外径にはフランジが径方向で外方に向けて突設され、
    前記フランジには、ボルト孔が設けられるとともに、軸方向外側にはボルトを介して車輪側構成品をナットで連結固定するための取付平面を備え、
    前記フランジのボルト孔には、セレーション部を有するボルトをセレーション嵌合することで、前記車輪側構成品を回転輪に取り付け固定するハブユニット軸受であって、
    前記ボルト孔は、
    前記ボルト挿入側である反取付平面側から連続して徐々に小径となるように形成される第一面取り部と、
    前記ボルトのセレーション部が食い込んでセレーション嵌合する嵌合部と、を含み、
    前記ボルトは、前記セレーション部における反ボルト頭部側に、前記嵌合部よりも小径である根元小径部を備えるとともに、前記セレーション部側から連続して徐々に小径となるテーパ面を備えており、
    前記第一面取り部は、前記テーパ面、あるいはセレーション部の稜線のいずれかが当接して前記ボルトをボルト孔の軸芯方向に保持可能な開き角を有し、
    前記第一面取り部の開き角は、前記テーパ面の開き角以下であることを特徴とするハブユニット軸受。
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