JP2017076091A - 定着装置およびこれを備える画像形成装置 - Google Patents

定着装置およびこれを備える画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単且つ安価な構成で、定着ニップが異なる状態のいずれであるかを認識する定着装置等提供する。
【解決手段】定着装置12は、定着ベルト30に圧接して定着ニップNを形成する加圧ローラー31と、ニップ圧を変更する圧力変更部50と、加圧ローラー31の回転を検知する回転検知センサー48と、ニップ圧を検知する圧力検知センサー60と、2つのセンサー48,60の検知結果に基づいて定着ニップNの状態を認識する制御装置と、を備え、圧力変更部50は、第1〜第3の圧力の間でニップ圧を変更し、制御装置は、定着ベルト30の回転を検知し、且つ第1の圧力を検知した場合、加圧状態Hであることを認識し、定着ベルト30の回転を検知し、且つ第1の圧力を検知しない場合、減圧状態であることを認識し、定着ベルト30の回転を検知せず、且つ第1の圧力を検知しない場合、ジャム処理状態であることを認識する。
【選択図】図4

Description

本発明は、シートにトナー像を定着させる定着装置およびこれを備える画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、用紙等のシート上に転写されたトナー像を定着させる定着装置を備えている。
例えば、特許文献1に記載の定着装置は、発熱ベルトに圧接される加圧ローラーを回転させるモーターを備えている。発熱ベルトと加圧ローラーとの間には、用紙を挟み込む定着ニップが形成されている。モーターが加圧ローラーを用紙の搬送方向(第1の方向)に回転させると、ニップ圧切り替え機構は定着ニップを加圧状態に保持する。一方、モーターが加圧ローラーを第1の方向とは逆方向(第2の方向)に回転させると、ニップ圧切り替え機構は定着ニップを減圧状態に保持する。この定着装置は、定着ニップを加圧状態から減圧状態にすることで、ニップ圧を低下させ、発熱ベルトと加圧ローラーとの相互圧接による変形を防止している。
特開2014−164173号公報
ところで、上記のような定着装置では、定着ニップにおいて用紙詰り(ジャム)が発生することがある。詰まった用紙を除去する場合、定着ニップは、減圧状態よりも更に減圧された状態(ジャム処理状態)に移行(遷移)されることが好ましい。すなわち、定着ニップは、加圧状態、減圧状態およびジャム処理状態の3つの状態のいずれかに保持されることが好ましい。
しかしながら、上記した定着装置は、モーターの正逆回転に対応した2つの状態に定着ニップを保持することしかできなかった。つまり、上記した定着装置は、異なる3つの状態のいずれかに定着ニップを保持することができなかった。
仮に、上記した定着装置において、異なる3つの状態のいずれかに定着ニップを保持する場合、3つの状態に対応する3通りのニップ圧を検知する必要がある。通常、3通りのニップ圧を検知するためには、2つの圧力検知用のセンサーが、2つのアクチュエーターの位置を検知することが必要になる。このように複数のセンサーや複数のアクチュエーターが必要になるため、装置の複雑化やコスト増加という問題が生じる。
他にも、ホームポジションに移動させたアクチュエーターを基準にして、1つの圧力検知用のセンサーで3通りのニップ圧を検知することも考えられる。この場合、センサーがどのニップ圧を検出していても必ずアクチュエーターをホームポジションに移動させなければならない。このため、アクチュエーターの不必要な移動が発生すると共に動作制御が複雑になるという問題もあった。
本発明は上記した課題を解決すべく、簡単且つ安価な構成で、定着ニップが異なる3つの状態のいずれであるかを認識するための定着装置およびこれを備える画像形成装置を提供する。
上記した目的を達成するため、本発明の定着装置は、回転可能に設けられ、熱源に加熱される定着部材と、回転可能に設けられ、前記定着部材に圧接して定着ニップを形成する加圧部材と、前記加圧部材を変位させて前記定着ニップに働くニップ圧を変更する圧力変更部と、前記定着部材の回転を検知する回転検知部と、前記ニップ圧を検知する圧力検知部と、前記回転検知部と前記圧力検知部との検知結果に基づいて前記定着ニップの状態を認識する制御部と、を備え、前記圧力変更部は、トナー像を定着させるシートを挟持可能な第1の圧力と、前記第1の圧力よりも減圧された第2の圧力と、前記第2の圧力よりも減圧された第3の圧力と、の間で前記ニップ圧を変更可能に構成され、前記制御部は、前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知し、且つ前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知した場合、前記圧力変更部が前記ニップ圧を前記第1の圧力とした加圧状態であることを認識し、前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知し、且つ前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知しない場合、前記圧力変更部が前記ニップ圧を前記第2の圧力とした減圧状態であることを認識し、前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知せず、且つ前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知しない場合、前記圧力変更部が前記ニップ圧を前記第3の圧力としたジャム処理状態であることを認識する。
ところで、定着装置は、定着部材の局所的な加熱を防止するために、定着部材の回転状態を検知する回転検知部を標準的に備えている。この構成によれば、制御部は、標準的に設けられる回転検知部と1つの圧力検知部との検知結果を利用して、異なる3つの状態のいずれかに保持された定着ニップ(ニップ圧)を認識する。これにより、1つの圧力検知部を追加するだけという簡単且つ安価な構成で、定着ニップが異なる3つの状態のいずれであるかを制御部に認識させることができる。つまり、制御部は、ニップ圧を管理することができる。
この場合、前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知せず、且つ前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知した場合、前記制御部は、前記圧力変更部を制御して前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知しないように前記ニップ圧を低下させる減圧処理と、前記減圧処理後に、前記回転検知部の検知結果を再確認するリトライ処理と、を実行することが好ましい。
ここで、回転検知部が定着部材の回転を検知せず、且つ圧力検知部が第1の圧力を検知した場合、定着部材および加圧部材の回転開始に必要なトルク(初期トルク)が、第1の圧力よりも大きいことが想定される。この場合、定着部材を回転させることができない。この構成によれば、制御部が圧力変更部を制御してニップ圧を低下させるため、定着部材および加圧部材の回転を開始させることができる。また、制御部がリトライ処理を行うことで、減圧処理後における定着部材および加圧部材の回転を適切に認識することができる。
この場合、前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知した後に前記定着部材の回転を検知しなくなった場合、前記制御部は、前記圧力変更部を制御して前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知するように前記ニップ圧を増加させる加圧処理と、前記加圧処理後に、前記回転検知部の検知結果を再確認するリトライ処理と、を実行することが好ましい。
ここで、回転検知部が途中で定着部材の回転を検知しなくなった場合、ニップ圧が第2の圧力と第3の圧力との中間の圧力であることが想定される。この構成によれば、制御部が圧力変更部を制御してニップ圧を増加させるため、定着部材を再び回転させることができる。また、制御部がリトライ処理を行うことで、加圧処理後における定着ニップの状態を適切に認識することができる。
この場合、前記加圧部材を回転駆動させる定着駆動部と、可撓性を有し無端状に形成される前記定着部材としての定着ベルトを前記加圧部材に押し付ける押圧部材と、前記定着ベルトの回転軸方向両端部に装着される一対のキャップと、を更に備え、前記一対のキャップは、前記ニップ圧を前記第1の圧力または前記第2の圧力とした場合に前記定着ベルトと共に回転し、前記ニップ圧を前記第3の圧力とした場合に回転を停止し、前記回転検知部は、前記一対のキャップの少なくとも一方の回転を検知することが好ましい。
この構成によれば、各キャップは、定着ベルトに連れ回り可能に設けられ、ニップ圧に応じて回転または回転停止する。これにより、回転検知部はキャップを介して定着ベルトの回転状態を適切に検知することができる。
この場合、前記圧力変更部は、前記加圧部材を回転可能に支持し、前記定着部材に対して接離方向に移動可能に設けられる保持部と、前記保持部にカム面を接触させつつ前記回転軸を中心に回転することで前記ニップ圧を変更する偏心カムと、前記偏心カムを回転駆動させるカム駆動部と、を含むことが好ましい。
この構成によれば、偏心カムの回転角度を制御することで、ニップ圧を一意的に切り替えることができる。
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートにトナー像を転写させる画像形成部と、前記シートに前記トナー像を定着させる上記のいずれかの定着装置と、を備えている。
この構成によれば、定着部材の過剰加熱を防止するために標準的に設けられる回転検知部と1つの圧力検知部との検知結果を利用して、制御部は、異なる3つの状態のいずれかに保持された定着ニップ(ニップ圧)を簡単且つ安価に認識することができる。
本発明によれば、簡単且つ安価な構成で、定着ニップが異なる3つの状態のいずれであるかを認識することができる。
本発明の一実施形態に係るプリンターの内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置を模式的に示す縦断面図である。 図2のIII−III断面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置(加圧状態)を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置(減圧状態)を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置(ジャム処理状態)を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るプリンターの制御装置等を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の初期化処理を示すフローチャートである。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下、各図に示す方向を基準に説明する。
図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置としてのプリンター1について説明する。図1はプリンター1の内部構造を模式的に示す断面図である。
プリンター1は、装置本体2と、給紙カセット3と、排紙トレイ4と、を備えている。給紙カセット3は、装置本体2の下部で前後方向に挿脱可能に設けられている。給紙カセット3には、枚葉のシートS(の束)が収容されている。排紙トレイ4は、装置本体2の上面に設けられている。なお、シートSは、紙製に限らず、樹脂フィルム等であってもよい。
また、プリンター1は、給紙部10と、画像形成部11と、定着装置12と、排紙部13と、制御装置14と、を装置本体2内に備えている。給紙部10は、給紙カセット3から排紙トレイ4まで延びる搬送路15の上流側に設けられている。画像形成部11は、搬送路15の中間部に設けられている。定着装置12は、搬送路15にて画像形成部11よりも下流側に設けられている。排紙部13は、搬送路15の下流端部に設けられている。制御装置14(制御部)は、プリンター1の動作を統括制御する。なお、搬送路15の下方には、シートSの両面に印刷を行うための反転搬送路16が形成されている。
給紙部10は、給紙カセット3内のシートSを1枚ずつ搬送路15の下流側に向けて送り出す。画像形成部11は、シートSにトナー像を転写させる。画像形成部11は、トナーコンテナ20と、ドラムユニット21と、光走査装置22と、を有している。トナーコンテナ20および光走査装置22は、排紙トレイ4の下側に設けられている。ドラムユニット21は、光走査装置22の下側に設けられている。
トナーコンテナ20は、例えば、黒色のトナー(現像剤)を収容している。ドラムユニット21は、感光体ドラム23と、帯電装置24と、現像装置25と、転写ローラー26と、クリーニング装置27と、を有している。感光体ドラム23は、駆動機構(図示せず)に回転駆動される。帯電装置24、現像装置25、転写ローラー26およびクリーニング装置27は、感光体ドラム23の周囲に転写プロセス順に配置されている。転写ローラー26は、下側から感光体ドラム23に圧接して転写ニップ26aを形成している。
定着装置12は、いわゆる摺動ベルト方式を採用しており、可撓性を有する定着ベルト30に圧接して定着ニップNを形成する加圧ローラー31を含んでいる。なお、定着装置12の詳細は後述する。
ここで、プリンター1の動作について説明する。制御装置14は、入力された画像データに基づいて、以下のように画像形成処理を実行する。
帯電装置24は、感光体ドラム23の表面を帯電させる。光走査装置22は、感光体ドラム23に向けて画像データに対応した露光(図1の破線矢印参照)を行う。現像装置25は、感光体ドラム23の表面に形成された静電潜像をトナー像に現像する。一方、給紙カセット3から供給されたシートSは、搬送路15を搬送されて転写ニップ26aまで到達する。転写バイアスが印加された転写ローラー26は、転写ニップ26aを通過するシートSにトナー像を転写させる。定着装置12は、定着ニップNを通過するシートSを加圧しながら加熱して、シートSにトナー像を定着させる。定着処理後のシートSは、排紙部13によって排紙トレイ4上に排出される。クリーニング装置27は、転写後に感光体ドラム23の表面に残ったトナーを除去する。
次に、図2ないし図7を参照して、定着装置12について説明する。図2は定着装置12を模式的に示す縦断面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。図4は定着装置12(加圧状態H)を示す側面図である。図5は定着装置12(減圧状態L)を示す側面図である。図6は定着装置12(ジャム処理状態J)を示す側面図である。図7は制御装置14等を示すブロック図である。
図2に示すように、定着装置12は、定着ベルト30と、加圧ローラー31と、定着駆動部32と、IH定着ユニット33と、押圧部材34と、左右一対のキャップ35と、回転検知機構36と、圧力変更機構37と、を含んでいる。
図2および図3に示すように、定着部材としての定着ベルト30は、可撓性を有し無端状に形成されている。定着ベルト30は、例えば、外径20〜50mm程度の左右方向(回転軸方向)に長い円筒状に形成されている。定着ベルト30は、回転軸Aを中心に回転(周回走行)可能に設けられている。なお、図示は省略するが、定着ベルト30は、内側から基材層、弾性層、離型層を積層して形成されている。基材層は、例えば、ニッケル(厚さ30〜50μm)またはポリイミド樹脂(厚さ50〜100μm)で形成されている。ポリイミド樹脂には、銅、銀、アルミニウム等の金属粉末が混合されることが好ましい。弾性層は、例えば、シリコンゴム(厚さ100〜500μm)で形成され、離型層は、例えば、フッ素系樹脂(厚さ15〜50μm)で形成されている。
加圧部材としての加圧ローラー31は、前後方向に長い円筒状に形成されている。加圧ローラー31は、回転軸Bを中心に回転可能に設けられている。加圧ローラー31は、定着ベルト30の下側から定着ベルト30に圧接するように配置されている。定着ベルト30と加圧ローラー31との間には、定着ニップNが形成されている。加圧ローラー31は、円筒状の芯材31aの周面に弾性層31bと離型層31cとを積層して形成されている。芯材31aは、例えば、ステンレスやアルミニウム等の金属で形成されている。弾性層31bは、例えば、シリコンゴムやシリコンスポンジで形成され、離型層31cは、例えば、フッ素系樹脂で形成されている。
定着駆動部32は、モーターやギア列(図示せず)を含んでいる。定着駆動部32は、芯材31aの一端部(右端部)に固定された駆動ギア38に接続されている。定着駆動部32は、加圧ローラー31を軸周りに回転駆動させる。
IH定着ユニット33は、定着ベルト30の上側(定着ニップNの反対側)に配置されている。IH定着ユニット33は、ユニットケース33aと、IHコイル33bと、を含んでいる。ユニットケース33aは、定着ベルト30の上側外面に沿って円弧状に形成されている。熱源としてのIHコイル33bは、ユニットケース33aの内部に収納されている。IHコイル33bに高周波電流を流すことで磁界が発生し、定着ベルト30が加熱される。
押圧部材34は、定着ベルト30を加圧ローラー31に押し付けるために、定着ベルト30の内側に配置されている。押圧部材34は、支持部材40と、押圧パッド41と、ベルトガイド42と、を含んでいる。
支持部材40は、固定部40aと、左右一対のシャフト部40bと、を有している。固定部40aは、左右方向に長い略直方体状に形成され、定着ベルト30の内側に配置されている。左右一対のシャフト部40bは、固定部40aの左右両端部に連設されている(図2参照)。左右一対のシャフト部40bは、定着ベルト30の左右両端部から外側に突出している。なお、図示は省略するが、各シャフト部40bは、円柱状に形成されている。
押圧パッド41は、例えば、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂製で、左右方向に長い略直方体状に形成されている。押圧パッド41は、固定部40aの下面に固定されている。押圧パッド41の下面には、摺接シート43が固定されている。すなわち、押圧パッド41は、摺接シート43および定着ベルト30を挟んで加圧ローラー31に対向して配置されている。なお、押圧パッド41の下面には、エラストマーの層が形成されていることが好ましい。摺接シート43は、例えば、耐熱性および耐摩耗性を有するフッ素系樹脂で形成されている。定着ベルト30の内周面には、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、PTFE等から成るコーティングが施されている。
ベルトガイド42は、固定部40aの上面に固定されている。ベルトガイド42は、定着ベルト30の上側内面に沿って円弧状に形成されている。ベルトガイド42の外周面(上面)は、定着ベルト30の内周面に接触している。すなわち、押圧部材34は、定着ベルト30の内側に張架されている。このため、定着ベルト30は、上下方向に長い楕円形に変形している。ベルトガイド42は、透磁率の大きな合金で形成され、IHコイル33bによって加熱される。なお、支持部材40の固定部40a、押圧パッド41およびベルトガイド42は、それぞれ、略同一の左右方向の長さに形成されている。
図2に示すように、左右一対のキャップ35は、それぞれ、有底円筒状に形成されている。左右一対のキャップ35は、定着ベルト30の左右方向(回転軸方向)両端部に装着されている。詳細には、キャップ35の内部に定着ベルト30の外端部が嵌り込むようになっている。各キャップ35の外周面には、第1接続ギア35aが形成されている。各キャップ35の底部(左右外端面)の中央には、シャフト部40bを遊挿させるための円形の挿通穴35bが穿設されている。なお、各シャフト部40bには、各キャップ35の離脱を防止するための寄り止め部材40cが固定されている。
各キャップ35の内周面と定着ベルト30の各端部外周面との間には、弾性部材44が介設されている。各弾性部材44は、例えば、シリコンゴム製で円環状に形成されている。なお、各弾性部材44は、キャップ35の内周面に接着されている。
図2および図4に示すように、回転検知機構36は、第2接続ギア45と、第3接続ギア46と、回転パルス板47と、回転検知センサー48と、を備えている。
第2接続ギア45は、右側のキャップ35の第1接続ギア35aに噛み合っている。第3接続ギア46は、第2接続ギア45に噛み合っている。回転パルス板47は、第3接続ギア46の右側で、第3接続ギア46と同軸上に固定されている。回転パルス板47には、3つの遮光片47aが周方向に等間隔に並設されている。
回転検知部としての回転検知センサー48は、例えば、フォトインタラプターであって、回転パルス板47(各遮光片47a)を挟み込むように発光部48aと受光部48bとが配置されている。回転パルス板47が回転すると、各遮光片47aは、発光部48aと受光部48bとの間を通過するときに発光部48aから受光部48bに向かう光を遮る。回転パルス板47の回転に伴って各遮光片47aが遮光と遮光解除とを繰り返すことで、回転検知センサー48は、定着ベルト30(キャップ35)の回転を検知する。
なお、回転検知センサー48は、各接続ギア35a,45,46を介して右側のキャップ35の回転を検知しているが、本発明はこれに限定されない。回転検知センサー48は、単一または複数設けられ、左右一対のキャップ35の少なくとも一方の回転を検知すればよい。
圧力変更機構37は、圧力変更部50と、圧力検知センサー60と、を有している。圧力変更部50は、加圧ローラー31を変位させて定着ニップNに働くニップ圧を変更する。圧力検知部としての圧力検知センサー60は、ニップ圧を検知する。
圧力変更部50は、保持部51と、左右一対の偏心カム52と、アクチュエーター53と、カム駆動部54と、を含んでいる。保持部51は、定着ベルト30に対して接離方向(上下方向)に移動可能に設けられている。各偏心カム52は、カム回転軸52aを中心に回転可能に設けられている。カム駆動部54は、各偏心カム52を回転駆動させる。
図4に示すように、保持部51は、左右一対の保持アーム55と、左右一対の押圧アーム56と、左右一対の押圧バネ57と、を有している。
左右一対の保持アーム55は、加圧ローラー31の下側(定着ニップNの反対側)に配置されている。左右一対の保持アーム55は、加圧ローラー31の芯材31aの左右両側を回転可能に支持している。各保持アーム55の前部には、アーム回動軸55aが設けられている。各保持アーム55は、アーム回動軸55aを中心にして回動可能に設けられている。
左右一対の押圧アーム56は、左右一対の押圧アーム56の下側に配置されている。各保持アーム55と同様に、各押圧アーム56も、アーム回動軸55aを中心にして回動可能に設けられている。各押圧アーム56の下面には、偏心カム52のカム面58が摺接するカムフォロア部56aが形成されている。
左右一対の押圧バネ57は、保持アーム55と押圧アーム56との間に架設されている。各押圧バネ57は、各アーム55,56の後部に配置されている。各押圧バネ57は、保持アーム55に対して押圧アーム56を引き離す方向に付勢している。
各偏心カム52は、外周面に沿ってカム面58を形成し、カム回転軸52aからカム面58までの距離を一定としない所謂円板カムである。各偏心カム52は、保持部51(各押圧アーム56のカムフォロア部56a)にカム面58を接触させつつ回転することでニップ圧を変更する。なお、各押圧バネ57の付勢力によって、各押圧アーム56(カムフォロア部56a)は、各偏心カム52(カム面58)に押し付けられている。なお、左右一対の偏心カム52は、同一形状であるため、以下、1つの偏心カム52に着目して説明する。
カム面58は、加圧カム面58aと、減圧カム面58bと、ジャム処理カム面58cと、を連続させて形成されている。加圧カム面58aは、保持部51を介して加圧ローラー31を定着ベルト30に向けて押圧し、ニップ圧を第1の圧力(P1)にするような偏心半径を有している。減圧カム面58bは、保持部51を介して加圧ローラー31を定着ベルト30に向けて押圧し、ニップ圧を第2の圧力(P2)にするような偏心半径を有している(図5参照)。ジャム処理カム面58cは、定着ベルト30に対する加圧ローラー31の押圧を解除して、ニップ圧を第3の圧力(P3)にするような偏心半径を有している(図6参照)。
以上のように、圧力変更部50は、各偏心カム52を回転させることで、第1の圧力(P1)と、第2の圧力(P2)と、第3の圧力(P3)と、の間でニップ圧を変更可能に構成されている。すなわち、偏心カム52の回転角度を制御することで、ニップ圧を一意的に切り替えることができる。なお、第1の圧力(P1)は、通常の画像形成を行う際のニップ圧であって、トナー像を定着させるシートSを挟持可能な圧力である。第2の圧力(P2)は第1の圧力(P1)よりも減圧されており、第3の圧力(P3)は第2の圧力(P2)よりも減圧されている。
アクチュエーター53は、各偏心カム52のカム回転軸52aの一側(右側)に固定されている。つまり、アクチュエーター53は、カム回転軸52aを中心に各偏心カム52と一体となって回転する。
カム駆動部54は、モーターやギア列(図示せず)を含んでいる。カム駆動部54は、カム回転軸52aの一端部(右端部)に固定された入力ギア(図示せず)に接続されている。カム駆動部54は、カム回転軸52aを中心に各偏心カム52を回転駆動させる。
図2に示すように、圧力検知センサー60は、例えば、フォトインタラプターであって、アクチュエーター53を挟み込むように発光部60aと受光部60bとが配置されている。アクチュエーター53は、カム回転軸52a周りに回転し、発光部60aと受光部60bとの間に位置するときに発光部60aから受光部60bに向かう光を遮る。これにより、圧力検知センサー60は、アクチュエーター53を検知する。
なお、圧力検知センサー60がアクチュエーター53を検知した状態で、偏心カム52は、加圧カム面58aを保持部51のカムフォロア部56aに接触させた状態になっている。つまり、このとき、圧力検知センサー60は、ニップ圧として第1の圧力(P1)を検知する。
図7に示すように、定着駆動部32、回転検知センサー48、カム駆動部54および圧力検知センサー60等は、制御装置14に電気的に接続され、制御装置14によって制御される。制御装置14(制御部)は、回転検知センサー48と圧力検知センサー60との検知結果に基づいて定着ニップNの状態を認識する。なお、図示は省略するが、制御装置14には、プリンター1の各部(装置)も接続されて適宜制御される。
なお、ニップ圧を第1の圧力(P1)または第2の圧力(P2)とした場合、加圧ローラー31は、定着ベルト30に食い込むように押し付けられる。一方、ニップ圧を第3の圧力(P3)とした場合、加圧ローラー31は、定着ベルト30に軽く接触または定着ベルト30から離間している。制御装置14は、圧力変更部50(カム駆動部54)を制御して、ニップ圧を適宜設定する。具体的には、プリンター1の電源が投入されると、制御装置14は、画像形成部11や定着装置12等の各部を制御して画像形成処理の開始準備(初期化)を実行する。初期化処理が実行されると、ニップ圧は第2の圧力(P2)に設定される。そして、画像形成(印刷)を行う場合、ニップ圧は第1の圧力(P1)に設定される。定着ニップNにおいてシートSの搬送不良(ジャム)が発生すると、ニップ圧は第3の圧力(P3)に設定される。
上記した左右一対のキャップ35は、ニップ圧を第1の圧力(P1)または第2の圧力(P2)とした場合に定着ベルト30と共に回転し、ニップ圧を第3の圧力(P3)とした場合に回転を停止する。したがって、ニップ圧が第1の圧力(P1)または第2の圧力(P2)である場合、定着ベルト30は、回転する加圧ローラー31に従動して回転する。これに対し、ニップ圧が第3の圧力(P3)である場合、定着ベルト30は、加圧ローラー31に従動して回転しない。以上のように、各キャップ35は、定着ベルト30に連れ回り可能に設けられ、ニップ圧に応じて回転または回転停止する。これにより、回転検知センサー48はキャップ35を介して定着ベルト30の回転状態を適切に検知することができる。
ここで、定着装置12の作用について説明する。プリンター1の電源が投入されると、制御装置14は、初期化処理を実行し、定着装置12は、定着ニップNのニップ圧を第2の圧力(P2)とした減圧状態Lに遷移するように制御される。定着ニップNを減圧状態Lにすることで、ニップ圧を低下させ、定着ベルト30と加圧ローラー31との相互圧接による変形を防止している。
以下、主に図8を参照して、定着装置12の初期化処理について説明する。図8は定着装置12の初期化処理を示すフローチャートである。
まず、定着駆動部32は、制御装置14に駆動制御され、駆動ギア38を介して加圧ローラー31を回転させる(ステップS1)。なお、このとき、IHコイル33bは駆動されておらず、定着ベルト30は加熱されていない。
続いて、制御装置14は、圧力検知センサー60の検出結果を参照する(ステップS2)。圧力検知センサー60がアクチュエーター53を検知(第1の圧力(P1)を検知)した場合(ステップS2でYES)、制御装置14は、回転検知センサー48の検出結果を参照する(ステップS3)。回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知した場合(ステップS3でYES)、制御装置14は、ニップ圧を第1の圧力(P1)とした加圧状態H(図4参照)であることを認識する(ステップS4)。
続いて、制御装置14は、ニップ圧を第1の圧力(P1)から第2の圧力(P2)になるように、カム駆動部54を制御する(ステップS5)。すなわち、圧力検知センサー60がアクチュエーター53(第1の圧力(P1))を検知しなくなるように、制御装置14がカム駆動部54の駆動を制御する。なお、制御装置14のメモリー(図示せず)には、ニップ圧の変更に対応するカム駆動部54の駆動時間(または回転角度)等が予め記憶されている。
制御装置14は、メモリーに記憶された駆動時間等に基づいてカム駆動部54を駆動させる。カム駆動部54は、減圧カム面58bをカムフォロア部56aに圧接させるまで偏心カム52を回転させる(図4で時計周りに回転)。保持部51のカムフォロア部56aは、相対的に加圧カム面58aから減圧カム面58bに摺動する。減圧カム面58bがカムフォロア部56aに圧接した状態では、アクチュエーター53が圧力検知センサー60の発光部60aと受光部60bとの間から離脱する(図5参照)。このため、圧力検知センサー60は、アクチュエーター53(第1の圧力(P1))を検知しなくなり、制御装置14は、ニップ圧を第2の圧力(P2)とした減圧状態Lであることを認識する(ステップS6)。そして、制御装置14は、初期化処理を終了する。
次に、ステップS3において、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知しない場合(ステップS3でNO)、ニップ圧が第1の圧力(P1)で、且つ、定着ベルト30および加圧ローラー31の回転開始に必要なトルク(初期トルク)が、第1の圧力(P1)よりも大きいことが想定される。この場合、定着ベルト30を回転させることができない。そこで、制御装置14は、圧力変更部50を制御して圧力検知センサー60が第1の圧力(P1)(アクチュエーター53)を検知しないようにニップ圧を低下させる減圧処理を実行する(ステップS7)。減圧処理では、カム駆動部54は、制御装置14に駆動制御され、減圧カム面58bをカムフォロア部56aに圧接させるまで偏心カム52を回転させる(図5参照)。
続いて、制御装置14は、減圧処理後に、回転検知センサー48の検知結果を再確認するリトライ処理を実行する(ステップS8)。リトライ処理では、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知した場合(ステップS8でYES)、制御装置14は、ニップ圧を第2の圧力(P2)とした減圧状態Lであることを認識する(ステップS6)。そして、制御装置14は、初期化処理を終了する。なお、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知しない場合(ステップS8でNO)、制御装置14は、エラー処理(例えば、液晶画面(図示せず)にエラーメッセージを表示)を行い(ステップS9)、初期化処理を終了する。
次に、圧力検知センサー60がアクチュエーター53を検知しない(第1の圧力(P1)を検知しない)場合(ステップS2でNO)、制御装置14は、回転検知センサー48の検出結果を参照する(ステップS10)。回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知した場合(ステップS10でYES)、制御装置14は、定着ニップNのニップ圧を第2の圧力(P2)とした減圧状態Lであることを認識する(ステップS11)。
続いて、制御装置14は、所定時間経過後に、回転検知センサー48の検知結果を参照し定着ベルト30が回転しているか否かを判断する(ステップS12)。回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知した場合(ステップ12でYES)、制御装置14は、減圧状態Lの維持を認識し(ステップS13)、初期化処理を終了する。なお、制御装置14のメモリーには、ステップS11からステップS12を実行するまでの所定時間が予め記憶されている。
次に、回転検知センサー48が途中で定着ベルト30の回転を検知しなくなった場合(ステップS12でNO)、ニップ圧が第2の圧力(P2)と第3の圧力(P3)との中間の圧力(以下、「中間圧力」ともいう。)であることが想定される。つまり、カムフォロア部56aが、減圧カム面58bとジャム処理カム面58cとの間のカム面58に接触している。そこで、制御装置14は、圧力変更部50を制御して回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知するようにニップ圧を増加させる加圧処理を実行する(ステップS14)。加圧処理では、制御装置14は、ニップ圧を中間圧力から第2の圧力(P2)になるように、カム駆動部54を駆動制御する。すなわち、カム駆動部54は、減圧カム面58bをカムフォロア部56aに圧接させるまで偏心カム52を回転させる(図5参照)。
続いて、制御装置14は、加圧処理後に、回転検知センサー48の検知結果を再確認するリトライ処理を実行する(ステップS8)。リトライ処理では、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知した場合(ステップS8でYES)、制御装置14は、減圧状態Lであることを認識し(ステップS6)、初期化処理を終了する。なお、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知しない場合(ステップS8でNO)、制御装置14は、例えば、エラー処理を実行し(ステップS9)、初期化処理を終了する。
次に、ステップS10において、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知しない場合(ステップS10でNO)、制御装置14は、定着ニップNのニップ圧を第3の圧力(P3)としたジャム処理状態J(図6参照)であることを認識する(ステップS15)。
続いて、制御装置14は、ニップ圧を第3の圧力(P3)から第2の圧力(P2)になるように、カム駆動部54を駆動制御し(ステップS16(図6で偏心カム52を反時計周りに回転))、初期化処理を終了する。
次に、定着装置12による定着処理について説明する。制御装置14は、定着駆動部32およびIHコイル33bを駆動制御する。定着駆動部32は、駆動ギア38を介して加圧ローラー31を回転させる。ここで、定着ニップNは減圧状態Lになっているため、定着ベルト30は、加圧ローラー31に従動して回転する(図5参照)。また、IHコイル33bには、電源(図示せず)から高周波電流が供給され、IHコイル33bから磁界が発生する。この磁界の作用によって定着ベルト30に渦電流が発生し、定着ベルト30が加熱される。なお、当該磁界はベルトガイド42を加熱し、定着ベルト30はベルトガイド42によっても加熱される。なお、制御装置14は、回転検知センサー48の検知結果に基づいて定着ベルト30の回転状態を判定する。仮に、定着ベルト30が回転していない場合は、定着ベルト30の局所的な加熱を防止するために、IHコイル33bの駆動と停止する。
次に、制御装置14は、ニップ圧を第2の圧力(P2)(図5参照)から第1の圧力(P1)(図4参照)になるように、カム駆動部54を駆動制御する。すなわち、カム駆動部54は、加圧カム面58aをカムフォロア部56aに圧接させるまで偏心カム52を回転させる。なお、第1の圧力(P1)へのニップ圧の変更は、定着駆動部32およびIHコイル33bの駆動制御よりも前に実行されてもよい。
次に、制御装置14は、既に説明した画像形成処理(定着処理を除く。)を実行する。定着装置12は、定着ニップNを通過するシートSを加熱しながら加圧して、トナー像をシートSに定着させる。
以上説明したように、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知し、且つ圧力検知センサー60が第1の圧力(P1)を検知した場合、制御装置14は、圧力変更部50がニップ圧を第1の圧力(P1)とした加圧状態H(図4参照)であることを認識する。また、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知し、且つ圧力検知センサー60が第1の圧力(P1)を検知しない場合、制御装置14は、圧力変更部50がニップ圧を第2の圧力(P2)とした減圧状態L(図5参照)であることを認識する。さらに、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知せず、且つ圧力検知センサー60が第1の圧力(P1)を検知しない場合、制御装置14は、圧力変更部50がニップ圧を第3の圧力(P3)としたジャム処理状態J(図6参照)であることを認識する。
以上説明した本実施形態に係る定着装置12によれば、制御装置14は、標準的に設けられる回転検知センサー48と1つの圧力検知センサー60との検知結果を利用して、異なる3つの状態のいずれかに保持された定着ニップN(ニップ圧)を認識する。これにより、1つの圧力検知センサー60を追加するだけという簡単且つ安価な構成で、定着ニップNが異なる3つの状態のいずれであるかを制御装置14に認識させることができる。つまり、制御装置14は、ニップ圧を管理することができる。
また、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知せず、且つ圧力検知センサー60が第1の圧力(P1)を検知した場合、制御装置14は、圧力変更部50を制御してニップ圧を低下させる(ステップS7)。このため、定着ベルト30および加圧ローラー31の回転を開始させることができる。また、制御装置14がリトライ処理を行うことで、減圧処理後における定着ベルト30および加圧ローラー31の回転を適切に認識することができる。
また、回転検知センサー48が定着ベルト30の回転を検知した後に定着ベルト30の回転を検知しなくなった場合、制御装置14は、圧力変更部50を制御してニップ圧を増加させる(ステップSS14)。このため、定着ベルト30を再び回転させることができる。また、制御装置14がリトライ処理を行うことで、加圧処理後における定着ニップNの状態を適切に認識することができる。
なお、本実施形態では、制御装置14は、プリンター1を統括制御するものであったが、これに限らず、定着装置12を制御する専用の制御部を設けてもよい。上記した初期化処理の手順は、一例であって、適宜、実行手順を変更してもよい。
なお、本実施形態の説明では、一例として、本発明をモノクロのプリンター1に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、カラープリンター、複写機、ファクシミリまたは複合機等に本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る定着装置およびこれを備える画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えや組み合わせが可能であって、上記実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
1 プリンター(画像形成装置)
11 画像形成部
12 定着装置
14 制御装置(制御部)
30 定着ベルト(定着部材)
31 加圧ローラー(加圧部材)
32 定着駆動部
33b IHコイル(熱源)
34 押圧部材
35 キャップ
48 回転検知センサー(回転検知部)
50 圧力変更部
51 保持部
52 偏心カム
54 カム駆動部
60 圧力検知センサー(圧力検知部)
N 定着ニップ

Claims (6)

  1. 回転可能に設けられ、熱源に加熱される定着部材と、
    回転可能に設けられ、前記定着部材に圧接して定着ニップを形成する加圧部材と、
    前記加圧部材を変位させて前記定着ニップに働くニップ圧を変更する圧力変更部と、
    前記定着部材の回転を検知する回転検知部と、
    前記ニップ圧を検知する圧力検知部と、
    前記回転検知部と前記圧力検知部との検知結果に基づいて前記定着ニップの状態を認識する制御部と、を備え、
    前記圧力変更部は、トナー像を定着させるシートを挟持可能な第1の圧力と、前記第1の圧力よりも減圧された第2の圧力と、前記第2の圧力よりも減圧された第3の圧力と、の間で前記ニップ圧を変更可能に構成され、
    前記制御部は、
    前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知し、且つ前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知した場合、前記圧力変更部が前記ニップ圧を前記第1の圧力とした加圧状態であることを認識し、
    前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知し、且つ前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知しない場合、前記圧力変更部が前記ニップ圧を前記第2の圧力とした減圧状態であることを認識し、
    前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知せず、且つ前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知しない場合、前記圧力変更部が前記ニップ圧を前記第3の圧力としたジャム処理状態であることを認識することを特徴とする定着装置。
  2. 前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知せず、且つ前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知した場合、前記制御部は、
    前記圧力変更部を制御して前記圧力検知部が前記第1の圧力を検知しないように前記ニップ圧を低下させる減圧処理と、
    前記減圧処理後に、前記回転検知部の検知結果を再確認するリトライ処理と、を実行することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知した後に前記定着部材の回転を検知しなくなった場合、前記制御部は、
    前記圧力変更部を制御して前記回転検知部が前記定着部材の回転を検知するように前記ニップ圧を増加させる加圧処理と、
    前記加圧処理後に、前記回転検知部の検知結果を再確認するリトライ処理と、を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記加圧部材を回転駆動させる定着駆動部と、
    可撓性を有し無端状に形成される前記定着部材としての定着ベルトを前記加圧部材に押し付ける押圧部材と、
    前記定着ベルトの回転軸方向両端部に装着される一対のキャップと、を更に備え、
    前記一対のキャップは、前記ニップ圧を前記第1の圧力または前記第2の圧力とした場合に前記定着ベルトと共に回転し、前記ニップ圧を前記第3の圧力とした場合に回転を停止し、
    前記回転検知部は、前記一対のキャップの少なくとも一方の回転を検知することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記圧力変更部は、
    前記加圧部材を回転可能に支持し、前記定着部材に対して接離方向に移動可能に設けられる保持部と、
    前記保持部にカム面を接触させつつ前記回転軸を中心に回転することで前記ニップ圧を変更する偏心カムと、
    前記偏心カムを回転駆動させるカム駆動部と、を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の定着装置。
  6. シートにトナー像を転写させる画像形成部と、
    前記シートに前記トナー像を定着させる請求項1ないし5のいずれかに記載の定着装置と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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