JP2017071302A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ周方向DCに沿ったピッチバリエーションが付与される場合において、ピッチバリエーションによってパターンノイズを確実に低減しつつ、タイヤ周方向における陸部ブロック間の剛性段差に起因する偏摩耗を効果的に抑制し得るタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ10の陸部ブロック50eには、凹状踏面部110及び凹状踏面部120が形成される。凹状踏面部110及び凹状踏面部120は、陸部ブロック50eの踏面53の所定領域に亘って形成される。凹状踏面部110及び凹状踏面部120は、踏面53からタイヤ径方向内側に一段凹んだ浅底面を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、タイヤ周方向における陸部と溝部との比率であるピッチ変化するピッチバリエーションが付与されたタイヤに関する。
従来、乗用自動車などに装着される空気入りタイヤ(以下、タイヤ)では、騒音を抑制するため、様々な技術が採用されている。
例えば、トレッドに形成された溝部(特に、周方向溝)に起因する気柱共鳴音を低減するため、共鳴器として機能する複数の溝部が、タイヤ周方向においてオーバーラップするように陸部ブロックに形成されたタイヤが知られている(特許文献1参照)。
このようなタイヤによれば、パターンノイズが低減するとともに、タイヤ周方向における陸部ブロックの剛性が均一化される方向に作用する。すなわち、タイヤ周方向における陸部ブロック間の剛性の差(以下、剛性段差)が縮小するため、タイヤ周方向における剛性段差に起因する偏摩耗も抑制し得る。
また、パターンノイズを低減するため、タイヤ周方向における陸部ブロックと溝部とのの比率であるピッチが変化するピッチバリエーションを付与することも広く行われている。一般的には、タイヤ周方向において5種類程度のピッチが付与される(特許文献2参照)。
特開2015-113040号公報 特開2007-168572号公報
上述した特許文献1に記載されているタイヤによれば、共鳴器として機能する溝部によるパターンノイズの低減と、タイヤ周方向における剛性段差に起因する偏摩耗の抑制とを両立し得る。しかしながら、当該タイヤのように、共鳴器として機能する溝部をタイヤ周方向においてオーバーラップするように形成するようなトレッドパターンは、他の要求性能との関係から、常に用い得るとは限らない。
一方で、乗用自動車などに装着されるタイヤでは、パターンノイズを低減するための基本的な手段として、ピッチバリエーションの付与は、ほぼ不可避である。このため、ピッチバリエーションが付与されたタイヤでは、特許文献1のような特定の形状の溝部が形成されない限り、タイヤ周方向における陸部ブロック間では、剛性段差が存在する。
このような剛性段差が存在すると、当該陸部ブロック間において摩耗の進行度が異なるため、偏摩耗の原因となり、タイヤの寿命に悪影響をもたらす。勿論、剛性段差を解消するために、タイヤ幅方向に沿った細溝(サイプを含む)を形成することも考えられるが、パターンノイズの低減の観点からは、好ましくない状況となる場合も多い。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、タイヤ周方向に沿ったピッチバリエーションが付与される場合において、ピッチバリエーションによってパターンノイズを確実に低減しつつ、タイヤ周方向における陸部ブロック間の剛性段差に起因する偏摩耗を効果的に抑制し得るタイヤの提供を目的とする。
本発明の一態様に係るタイヤ(タイヤ10)は、タイヤ周方向(タイヤ周方向DC)における陸部と溝部との比率であるピッチ(ピッチP)が異なる複数の陸部ブロック(陸部ブロック50a〜50d)が、タイヤ周方向に沿って繰り返し設けられる。複数の陸部ブロックのうち、タイヤ周方向における剛性が最も高い陸部ブロックである高剛性陸部ブロック(陸部ブロック50e)の少なくとも一部には、タイヤ径方向内側に凹んだ凹状踏面部(凹状踏面部110, 120)が形成される。凹状踏面部は、高剛性陸部ブロックの踏面(踏面53)の所定領域に亘って形成され、踏面からタイヤ径方向内側に一段凹んだ浅底面110aを有する。
本発明の一態様において、凹状踏面部は、タイヤ幅方向における高剛性陸部ブロックの一端部から他端部に亘って形成されてもよい。
本発明の一態様において、凹状踏面部は、トレッド面視において、高剛性陸部ブロックの中心を含む位置に形成されてもよい。
本発明の一態様において、凹状踏面部の延在方向と、タイヤ周方向とが成す角度は、30度以上、60度以下であってもよい。
本発明の一態様において、凹状踏面部は、所定の文字または所定の意味を有する視覚的記号と同形状であってもよい。
本発明の一態様において、浅底面は、複数の凹部と、複数の凸部とが混在した不整な面であってもよい。
本発明の一態様に係るタイヤによれば、タイヤ周方向に沿ったピッチバリエーションが付与される場合において、ピッチバリエーションによってパターンノイズを確実に低減しつつ、タイヤ周方向における陸部ブロック間の剛性段差に起因する偏摩耗を効果的に抑制し得る。
図1は、タイヤ10のトレッド15の一部平面展開図である。 図2は、タイヤ10のピッチPの図示を含むトレッド15の一部平面展開図である。 図3は、陸部ブロック50eの拡大平面図である。 図4は、陸部ブロック50eの一部拡大斜視図である。 図5は、図3に示したF5-F5線に沿った凹状踏面部110を含む陸部ブロック50eの断面図である。 図6は、凹状踏面部110の一部拡大斜視図である。 図7は、タイヤ10AのピッチPの図示を含むトレッド15の一部平面展開図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一または類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
(1)タイヤの概略構成
図1は、本実施形態に係るタイヤ10のトレッド15の一部平面展開図である。タイヤ10は、リムホイール(不図示)に組み付けて使用される空気入りタイヤである。なお、リムホイールに組み付けられたタイヤ10には、窒素ガスなどの不活性ガスを充填してもよい。
図1に示すように、タイヤ10には、タイヤ周方向DCに沿って延びる複数の周方向溝、具体的には、中央周方向溝20、外側周方向溝30及び内側周方向溝40が形成される。
中央周方向溝20は、タイヤ赤道線CLを含む位置に形成される。外側周方向溝30は、タイヤ赤道線CLよりも車両装着時外側に位置する。内側周方向溝40は、タイヤ赤道線CLよりも車両装着時内側に位置する。すなわち、タイヤ10は、車両装着時の位置(外側、内側)が指定される。
中央周方向溝20と外側周方向溝30との間には、中央外側陸部ブロック50が設けられる。また、外側周方向溝30と内側周方向溝40との間には、中央内側陸部ブロック60が設けられる。
さらに、外側周方向溝30の車両装着時外側には、外側陸部ブロック70が設けられる。内側周方向溝40の車両装着時内側には、内側陸部ブロック80が設けられる。
中央外側陸部ブロック50は、タイヤ周方向DCに沿って延びるリブ状の陸部である。中央外側陸部ブロック50は、タイヤ赤道線CLよりもタイヤ幅方向DW外側に形成される。中央外側陸部ブロック50には、凹状踏面部110及び凹状踏面部120が形成される。
中央内側陸部ブロック60も、中央外側陸部ブロック50と同様に、タイヤ周方向DCに沿って延びるリブ状の陸部である。中央外側陸部ブロック50は、タイヤ赤道線CLよりもタイヤ幅方向DW内側に形成される。
外側陸部ブロック70は、トレッド15の車両装着時外側のショルダー部分に設けられる。外側陸部ブロック70には、タイヤ幅方向DWに沿って延在する複数のサイプ(不図示)が形成される。
内側陸部ブロック80は、トレッド15の車両装着時内側のショルダー部分に設けられる。内側陸部ブロック80には、タイヤ周方向DCに沿って延在する複数のサイプ(不図示)、及びタイヤ幅方向DWに沿って延在する複数のサイプ(不図示)が形成される。
(2)中央外側陸部ブロック50の構成
次に、凹状踏面部110及び凹状踏面部120が形成される中央外側陸部ブロック50の具体的な構成について説明する。
図2は、タイヤ10のピッチPの図示を含むトレッド15の一部平面展開図である。図2に示すように、タイヤ10は、複数のピッチPを有する。具体的には、タイヤ10は、ピッチa1〜ピッチa5の5種類のピッチPを有する。
ピッチPとは、タイヤ周方向DCにおける陸部と溝部との比率である。陸部とは、路面と接する部分であり、溝部とは、陸部よりもタイヤ径方向内側に凹んだ部分であり、通常の場合においては路面と接しない部分である。
このように、タイヤ10は複数(5種類)のピッチPを有しており、タイヤ10には、いわゆるピッチバリエーションが付与されている。つまり、タイヤ10には、ピッチPが異なる複数の陸部ブロック50a〜陸部ブロック50eが、タイヤ周方向DCに沿って繰り返し設けられる。本実施形態では、ピッチa1, a2, a3, a4, a4, a5, a5のパターンが、タイヤ周方向DCに沿って繰り返される。
なお、図2に示すように、ピッチPは、当該ピッチP内の溝部(傾斜横溝51(図2において不図示、図3及び図4参照))を基準として、タイヤ赤道線CLの位置において規定される。また、陸部ブロック50a〜陸部ブロック50eは、必ずしもタイヤ幅方向DWに沿った溝部(横溝)によって分割されたものではなく、ピッチa1〜a5によって示されるように、論理的に区画された領域である。
より具体的には、陸部ブロック50aのピッチPは、ピッチa1である。陸部ブロック50aでは、陸部の比率が最も小さく、つまり、タイヤ周方向DCに沿った長さが最も短い。以下同様に、陸部ブロック50b〜50dのピッチPは、ピッチa2〜a4である。
陸部ブロック50eのピッチPは、ピッチa5である。陸部ブロック50eでは、陸部の比率が最も大きく、つまり、タイヤ周方向DCに沿った長さが最も長い。
このように、中央外側陸部ブロック50は、ピッチPが異なる陸部ブロック50a〜陸部ブロック50eを有する。
陸部ブロック50eは、陸部の比率が最も大きいため、陸部ブロック50a〜陸部ブロック50eのうち、タイヤ周方向DCにおける剛性が最も高い。本実施形態において、陸部ブロック50eは、高剛性陸部ブロックを構成する。
なお、タイヤ周方向DCにおける剛性とは、タイヤ周方向DCに沿って延びる中央外側陸部ブロック50の変形のし難さを意味する。実際には、このような剛性は、タイヤ周方向DCにおける陸部ブロック50a〜陸部ブロック50eの長さと、タイヤ幅方向DWにおける中央外側陸部ブロック50の幅との関係によって定まるが、中央外側陸部ブロック50のように、タイヤ幅方向DWにおける幅が一定であり、かつタイヤ周方向DCにおける長さが、タイヤ幅方向DWにおける幅よりも短いか同等の場合には、タイヤ周方向DCにおける長さが長い程、剛性が高くなるとして構わない。
また、図2に示すように、中央外側陸部ブロック50以外の陸部ブロックについても、中央外側陸部ブロック50と同様のピッチPが付与されている。
(3)凹状踏面部110, 120の構成
次に、図3〜図6を参照して、凹状踏面部110及び凹状踏面部120の構成について説明する。図3は、陸部ブロック50eの拡大平面図である。図4は、陸部ブロック50eの一部拡大斜視図である。
図3及び図4に示すように、陸部ブロック50e(高剛性陸部ブロック)には、凹状踏面部110及び凹状踏面部120が形成される。なお、図2に示したように、本実施形態では、凹状踏面部110及び凹状踏面部120が、ピッチa4を有する陸部ブロック50dにも形成されている。
凹状踏面部110及び凹状踏面部120は、陸部ブロック50eの踏面53の所定領域に亘って形成される。踏面53は、陸部ブロック50eが路面と接する部分である。
陸部ブロック50eは、タイヤ幅方向DWにおいて斜めに延びる傾斜横溝51と、傾斜横溝51に連通する傾斜サイプ52とによって分断される。凹状踏面部110は、タイヤ周方向DCにおいて隣接する傾斜横溝51(及び傾斜サイプ52)の間に形成される。凹状踏面部120も凹状踏面部110と同様に、タイヤ周方向DCにおいて隣接する傾斜横溝51(及び傾斜サイプ52)の間に形成される。
より具体的には、凹状踏面部110及び凹状踏面部120は、タイヤ幅方向DWにおける陸部ブロック50eの端部50in(一端部)から端部50out(他端部)に亘って形成される。
また、凹状踏面部110及び凹状踏面部120は、トレッド面視において、陸部ブロック50eの中心54を含む位置に形成される。中心54は、凹状踏面部110(凹状踏面部120)が形成されている陸部ブロック50eとピッチPを示す線との4つの交点(図2参照)を基準とした対角線が交わる位置である。
つまり、凹状踏面部110(凹状踏面部120)は、ピッチa5を有する陸部ブロック50eの中心54を含む位置に形成される。
本実施形態では、凹状踏面部110は、英語の文字(大文字)の形状(ABCDE)を有する。また、凹状踏面部120は、英語の文字(小文字)の形状(abcde)を有する。
なお、凹状踏面部110及び凹状踏面部120の形状は、英語の文字に限定されず、他の言語における所定の文字と同形状であってもよい。また、凹状踏面部110及び凹状踏面部120の形状は、所定の意味を有する視覚的記号と同形状であってもよい。所定の意味を有する視覚的記号とは、例えば、絵文字、製品やブランドを示すロゴやマークが挙げられる。
また、図4に示すように、凹状踏面部110(凹状踏面部120も同様)の延在方向DEと、タイヤ周方向DCとが成す角度θは、30度以上、60度以下であることが好ましい。さらに、凹状踏面部110の延在方向DEは、タイヤ10のトレッド15を加硫成型する金型(不図示)において、加硫中のゴムの逃げ場となる加硫モールドピースの分割線に沿うようにすることがより好ましい。或いは、凹状踏面部110の延在方向DEは、加硫中のゴムの動きを遮る金型のブレードの延在方向に沿うようにすることがより好ましい。
このような形状を有する凹状踏面部110及び凹状踏面部120は、タイヤ径方向内側に凹んでいる。
図5は、図3に示したF5-F5線に沿った凹状踏面部110を含む陸部ブロック50eの断面図である。図6は、凹状踏面部110の一部拡大斜視図である。なお、凹状踏面部120も文字の形状は異なるものの、凹状踏面部110と同様の形状を有する。
図5及び図6に示すように、凹状踏面部110は、踏面53からタイヤ径方向内側に一段凹んだ浅底面110aを有する。踏面53から浅底面110aまでの距離、つまり、凹状踏面部110の深さは、0.1〜1.5ミリメートルであることが好ましい。このように、凹状踏面部110の深さは極めて浅く、凹状踏面部110は、踏面53に刻印されたような形状を有する。
また、本実施形態では、浅底面110aには、複数の凹部112aと、複数の凸部112bとが形成される。具体的には、図6に示すように、複数の凸部112bの間に凹部112aが形成されており、凸部112bと凹部112aとが繰り返し配置されている。このように、浅底面110aは、複数の凹部112aと、複数の凸部112bとが混在した不整な面である。
なお、凸部112bの具体的な形状は問わないが、図6に示すように、例えば、半円状に隆起した形状とすればよい。
(4)作用・効果
上述した実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。上述したように、タイヤ周方向DCにおける剛性が最も高い陸部ブロック50e(高剛性陸部ブロック)には、凹状踏面部110及び凹状踏面部120が形成される。
また、凹状踏面部110(及び凹状踏面部120、以下同)は、陸部ブロック50eの踏面53の所定領域に亘って形成される。さらに、凹状踏面部110は、踏面53からタイヤ径方向内側に一段凹んだ浅底面110aを有する。
このように、陸部ブロック50eに凹状踏面部110が形成されるため、陸部ブロック50eのタイヤ周方向DCにおける剛性は、凹状踏面部110が形成されない場合と比較して、若干であるが低下する。このため、陸部ブロック50eと、他の陸部ブロック(陸部ブロック50a〜陸部ブロック50d)との剛性段差が縮小する。つまり、大ピッチ(ピッチa5)の陸部ブロック50eと、中ピッチ(ピッチP3など)及び小ピッチ(ピッチP1など)の陸部ブロックとの剛性段差が縮小する。
これにより、ピッチバリエーションによってパターンノイズを確実に低減しつつ、タイヤ周方向DCにおける陸部ブロック間の剛性段差に起因する偏摩耗を効果的に抑制し得る。なお、偏摩耗には、初期摩耗時のおける陸部ブロックのタイヤ周方向DCにおける端部の多角形摩耗も含まれる。この結果、タイヤ10の寿命も延ばすことが可能となる。
より具体的には、凹状踏面部110を陸部ブロック50eなどの高剛性陸部ブロックに形成することによって、高剛性陸部ブロックの剛性を微妙に低下させることができるため、結果的に、中央外側陸部ブロック50のタイヤ周方向DCにおける剛性段差が抑制され、中央外側陸部ブロック50のタイヤ周方向DCにおける剛性を均一に近づけることができる。
さらに具体的に説明すると、多角形摩耗の抑制には、タイヤ周方向DCにおいて隣接する中央外側陸部ブロック50の剛性差を小さくすることが有効である。そこで、凹状踏面部110を形成することによって、高剛性陸部ブロックである陸部ブロック50eの一部の剛性を低下させれば、隣接する陸部ブロック50e間の剛性差を小さくすることができる。つまり、タイヤ10では、a1〜a5のピッチが付与されていたが、隣接する陸部ブロック50e間に凹状踏面部110を形成するか否かによって、実質的にさらに多くのピッチが付与されたことと等価となり、結果的に剛性段差を縮小することができる。
例えば、凹状踏面部110が形成されている陸部ブロック50d, 50e、及び凹状踏面部110が形成されていない陸部ブロック50d, 50eを設けることによって、実質的に、a1〜a5のピッチに加え、a4', a5'のピッチが追加されたのと同様の効果(剛性段差の縮小)が得られる。
また、このようなタイヤ10によれば、中央外側陸部ブロック50のタイヤ周方向DCにおける剛性段差が抑制されるため、剛性段差に起因する制動性能の低下も抑制できる。
さらに、タイヤ10によれば、以下のような副次的な効果も奏し得る。具体的には、一般的に、タイヤ10などのゴムを加硫成型して製造される空気入りタイヤは、新品時には、本来の性能を発揮しておらず、加硫時に高温の金型に直接接触するトレッド表面部は過加硫傾向となり、その部分が摩耗するまで一定の時間(慣らし走行期間)を要する。
そこで、このような新品時の性能低下を補うため、特に、制動性能の低下を補うため、踏面にエッジ成分(細溝など)を設けることが広く行われている。凹状踏面部110は、踏面53の所定領域に亘って形成されるため、陸部ブロック50eの微妙な剛性低下に寄与するだけでなく、エッジ成分としても作用する。このため、凹状踏面部110によって、新品時における性能低下も補うことができる。
なお、トレッド15を構成する中央外側陸部ブロック50が摩耗した場合、凹状踏面部110も消滅し、上述したような効果は奏し得なくなる。しかしながら、トレッド15の摩耗が一定程度以上、進行した場合、中央外側陸部ブロック50を構成する陸部ブロック50a〜陸部ブロック50eの剛性も大きく変化するため、上述したような新品時における剛性段差に起因するような問題は、起こり難くなる。また、このような場合、他の要因によるパターンノイズの増大もあり、凹状踏面部110による相対的な寄与度は小さくなるため、凹状踏面部110が消失しても構わない。
本実施形態では、凹状踏面部110は、タイヤ幅方向DWにおける陸部ブロック50eの端部50inから端部50outに亘って形成される。このため、陸部ブロック50eのタイヤ周方向DCにおける剛性をバランス良く低下させることができる。
また、本実施形態では、凹状踏面部110は、トレッド面視において、陸部ブロック50eの中心54を含む位置に形成される。このため、陸部ブロック50eのタイヤ周方向DCにおける剛性をバランス良く低下させることができる。
本実施形態では、凹状踏面部110の延在方向DEと、タイヤ周方向DCとが成す角度θは、30度以上、60度以下である。このため、陸部ブロック50eのタイヤ周方向DCにおける剛性を低下させつつ、凹状踏面部110によるエッジ成分をバランス良く発生させることができる。このようなエッジ成分によって、制動性能だけでなく、操縦安定性(特に、初期操舵時)も向上し得る。
また、凹状踏面部110が文字の形状である場合、タイヤ10の車両への装着時、或いはタイヤ10単体を横置きした場合でも、当該文字の形状を認識し易い。
凹状踏面部110は、所定の文字または所定の意味を有する視覚的記号と同形状とすることができる。この場合、凹状踏面部110を用いて一定の情報伝達を実現できる。また、凹状踏面部110を所定の文字または所定の意味を有する視覚的記号と同形状とすると、ユーザなどに対して、凹状踏面部110に上述したような機能的な特徴があることを気付かせずに、凹状踏面部110を用いた情報伝達や宣伝を実現できる。
また、上述したように、凹状踏面部110の延在方向DEは、タイヤ10のトレッド15を加硫成型する金型において、加硫中のゴムの逃げ場となる加硫モールドピースの分割線に沿うようにすること、或いは加硫中のゴムの動きを遮る金型のブレードの延在方向に沿うようにすることが好ましい。
このようにすると、加硫中における凹状踏面部110周辺のゴムの流れが均一になり易く、凹状踏面部110をより確実に形成することができる。つまり、歩留まりを向上し得る。
本実施形態では、凹状踏面部110の浅底面110aは、複数の凹部112aと、複数の凸部112bとが混在した不整な面である。すなわち、凹状踏面部110の浅底面110aには、微細な凹凸加工が施されるため、浅底面110aによる光の一方向への反射が抑制される。これにより、凹状踏面部110を所定の文字または所定の意味を有する視覚的記号と同形状とした場合において、凹状踏面部110の視認性を向上し得る。
(5)その他の実施形態
以上、実施例に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
例えば、上述した実施形態では、凹状踏面部110及び凹状踏面部120が、ピッチa4を有する陸部ブロック50dにも形成されているが、陸部ブロック50dには、凹状踏面部110及び凹状踏面部120が形成されていなくても構わない。
つまり、凹状踏面部110及び凹状踏面部120は、タイヤ周方向DCにおける剛性が最も高い陸部ブロック50eにのみ形成されていればよい。さらに、凹状踏面部110または凹状踏面部120は、陸部ブロック50eの少なくも一部に形成されていればよい。
或いは、図7に示すように、凹状踏面部110または凹状踏面部120は、全ての陸部ブロック50eに形成されてもよい。図7は、本発明の変更例に係るタイヤ10AのピッチPの図示を含むトレッド15の一部平面展開図である。図7に示すように、タイヤ10Aでは、凹状踏面部110または凹状踏面部120が、全ての陸部ブロック50e(高剛性陸部ブロック)に形成されている。なお、凹状踏面部であれば、凹状踏面部110または凹状踏面部120の何れが陸部ブロック50eに形成されても構わない。
タイヤ10Aによれば、全ての陸部ブロック50eに凹状踏面部110または凹状踏面部120が形成されるため、隣接する陸部ブロック50eの剛性差を小さくできるとともに、剛性差の最大値を小さくすることができるため、陸部ブロック50eの多角形摩耗をより効果的に抑制し得る。
上述した実施形態では、凹状踏面部110及び凹状踏面部120は、所定の文字の形状であったが、凹状踏面部110及び凹状踏面部120の形状は、このような文字や視覚的記号ではなく、一般的な形状(円形や四角形など)でも構わない。
上述した実施形態では、中央外側陸部ブロック50に凹状踏面部110及び凹状踏面部120が形成されていたが、中央外側陸部ブロック50以外の陸部ブロックに凹状踏面部110または凹状踏面部120の少なくとも何れかが形成されてもよい。
但し、凹状踏面部110または凹状踏面部120が形成される陸部ブロックは、タイヤ赤道線CLよりも車両装着時外側となることが好ましい。タイヤ赤道線CLよりも車両装着時内側となる陸部ブロックに凹状踏面部110または凹状踏面部120を形成すると、タイヤ10が装着される車両の一般的な特性(ネガティブキャンバー)によって、凹状踏面部110に雨水が入り込み易く、ウエット性能を阻害するおそれがあるためである。
上記のように、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
10, 10A タイヤ
15 トレッド
20 中央周方向溝
30 外側周方向溝
40 内側周方向溝
50 中央外側陸部ブロック
50a〜50e 陸部ブロック
50in, 50out 端部
51 傾斜横溝
52 傾斜サイプ
53 踏面
54 中心
60 中央内側陸部ブロック
70 外側陸部ブロック
80 内側陸部ブロック
110 凹状踏面部
110a 浅底面
112a 凹部
112b 凸部
120 凹状踏面部

Claims (6)

  1. タイヤ周方向における陸部と溝部との比率であるピッチが異なる複数の陸部ブロックが、タイヤ周方向に沿って繰り返し設けられたタイヤであって、
    複数の前記陸部ブロックのうち、タイヤ周方向における剛性が最も高い陸部ブロックである高剛性陸部ブロックの少なくも一部には、タイヤ径方向内側に凹んだ凹状踏面部が形成され、
    前記凹状踏面部は、
    前記高剛性陸部ブロックが路面と接する踏面の所定領域に亘って形成され、
    前記踏面からタイヤ径方向内側に一段凹んだ浅底面を有するタイヤ。
  2. 前記凹状踏面部は、タイヤ幅方向における前記高剛性陸部ブロックの一端部から他端部に亘って形成される請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記凹状踏面部は、トレッド面視において、前記高剛性陸部ブロックの中心を含む位置に形成される請求項1または2に記載のタイヤ。
  4. 前記凹状踏面部の延在方向と、タイヤ周方向とが成す角度は、30度以上、60度以下である請求項1乃至3の何れか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記凹状踏面部は、所定の文字または所定の意味を有する視覚的記号と同形状である請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記浅底面は、複数の凹部と、複数の凸部とが混在した不整な面である請求項5に記載のタイヤ。
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