JP2017071279A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライ路面およびスノー路面の両方における運動性能を高めた空気入りタイヤを提供する。【解決手段】トレッド面にタイヤ周方向に延びる少なくとも3本の周方向溝A1〜A4を備え、そのうちの隣接する少なくとも1組(2本)の周方向溝の間において、複合ブロック10を周方向に並べる。複合ブロック10とは、周方向溝と横方向溝とで周囲から分断されているとともに、サイプ付き浅溝によって、その表面が区分けされてなるブロックを言う。単純なブロックだけでは、トレッド面の剛性が低くタイヤのドライ性能が低下するが、一部の横方向溝に代えて浅溝を入れることでドライ性能を上げる。ただし、横方向溝を浅溝に代えた分だけスノー性能が落ちるので、それを防止するため、浅溝の底にサイプを追加している。【選択図】図2

Description

本発明は、ドライ路面およびスノー路面の両方において運動性能を高めた空気入りタイヤに関する。
ドライ路面(降雨や積雪の無い路面)およびスノー路面(雪道)における運動性能(加速、制動、旋回、その他)を高めることを目的として、これまで種々のトレッドパターンを備えたタイヤが提案されている。
例えば、特許文献1に開示されたタイヤのトレッド面では、隣接する2本の周方向溝間に形成されるリブ山に対して、溝底に凹部(サイプ)を設けた浅溝を所定間隔で形成し、接地面積を小さくすることで、ロードノイズを低減している。
また、特許文献2では、ショルダ域において、ラグ溝の底にサイプを設けている。溝底に配置したサイプは、長期間の使用によっても消え難いので、サイプによる雪上性能を長期間に渡って継続することが可能となる。
特許第5528208号公報 特許第4718294号公報
本発明は、これまで提案された先行技術とは別のアプローチによって、ドライ路面およびスノー路面の両方におけるタイヤの運動性能を高めることを目的とする。
本発明は、上記課題を有効に解決するために創案されたものであり、以下の特徴を備えたタイヤを提供する。すなわち、本発明のタイヤは、トレッド面にタイヤ周方向に延びる少なくとも3本の周方向溝を備え、そのうちの隣接する少なくとも1組(2本)の周方向溝の間において、当該周方向溝と横方向溝とで周囲から分断された複数のブロックが周方向に並んでいる。そして、当該複数のブロックの全てが、溝底にサイプを備えた1本または複数本のサイプ付き浅溝によって表面が区分けされてなる複合ブロックとされている。
本発明において「複合ブロック」とは、以下の条件(1)および(2)の両方を満たすブロックを意味する。
(1)「複合ブロック」は、「周方向溝」および「横方向溝」によって周囲から分断されている。「横方向溝」は、「周方向溝」と交わる方向に延在し、その深さが「周方向溝」の深さのほぼ0.85〜1.0倍のものを意味する。
(2)「複合ブロック」は、その表面に1本または複数本の「サイプ付き浅溝」を備えている。当該「サイプ付き浅溝」によって、「複合ブロック」は、その表面が複数のサブ領域に区分けされている。
ここで「浅溝」とは、その深さが「周方向溝」の深さのほぼ0.4〜0.6倍のものを意味する。「サイプ」とは、タイヤの分野で一般的に使用される用語であって、「周方向溝」、「横方向溝」、「浅溝」よりも細いスリット状の切込みを言い、一般的には、幅が0.8〜1.5mm程度、深さが2mm以下程度である。
本発明は、車両が前進するときのタイヤ回転方向が指定されたタイヤにも、指定されていないタイヤにも適用可能である。車両が前進するときのタイヤ回転方向が指定されている場合には、上記1組の周方向溝は、当該タイヤを車両に装着した状態で、最も外側に位置する2本の周方向溝であることが好ましい。
上記構成を備えた本発明のタイヤによれば、上記「複合ブロック」の特性を利用して、ドライ性能の低下を防止しつつ、スノー性能を高めることができる。その原理は、実施形態においても説明するが、端的に言うと次の通りである。
すなわち、「周方向溝」と「横方向溝」で分断された単純な「ブロック」だけでは、タイヤのドライ性能が低下する。そこで、一部の「横方向溝」に代えて「浅溝」を入れることでドライ性能を上げる。ただし、「横方向溝」を「浅溝」に代えた分だけスノー性能が落ちる。この「スノー性能落ち」を緩和するため、「浅溝」の底に「サイプ」を追加している。これによって、スノー性能とドライ性能を高い次元で両立することができる。
本発明における主要な用語の意味を説明する図。 実施例1に係るタイヤのトレッドパターンを示す図。 実施例2に係るタイヤのトレッドパターンを示す図。 実施例3に係るタイヤのトレッドパターンを示す図。 比較例1〜4に係るタイヤのトレッドパターンを示す図。
本発明の実施形態を、添付の図面を参照して以下に説明する。まず、図1を参照して、本発明における主要な用語の意味を説明する。各数値およびその大小関係は、単なる例示に過ぎない。
なお、図1中のトレッドパターンは、後述する実施例1のパターンである(図2)。
(a)周方向溝
タイヤの全周に、周方向に延びるように構成された溝を言う。隣接する2つの周方向溝の間には、「リブ山」あるいは「リブ山を横方向溝で分断して構成される複数のブロック」が存在する。
なお、図2において、周方向溝A4は、断続的に存在する複数の傾斜した短い溝から構成されている。そのような構成であっても、全体として1本の溝として認識でき、かつ周方向に延在しているものは、本発明における「周方向溝」に該当する。
一般的には、周方向溝は、トレッド面に存在するすべての溝の中で1番深いものであるが、本発明において、必ずしもその必要はない。
(b)横方向溝
タイヤの幅方向に延びていて、周方向溝と「ほぼ同等の深さ」あるいは、やや浅い溝を言う。
本発明では、「周方向溝」および「横方向溝」で囲まれる島状の部分を「ブロック」と呼ぶ。その中でも、「サイプ付き浅溝」が表面に形成されたブロックを「複合ブロック」と呼ぶ(詳しくは後述する)。「周方向溝」および「横方向溝」で周囲から分断された「ブロック」は独立性が高く、隣接する1の「ブロック」と他の「ブロック」はトレッド面上で独立した挙動を示す。
「周方向溝」の深さをD0、「横方向溝」の深さをD1とすると、次の関係式が成立することが好ましい。 D1=D0×(0.85〜1.0)
D1の値をこのように設定することで、十分なスノー性能(すなわち、雪道における加速、制動、旋回等の運動性能)が得られる。D1がこれよりも浅い場合には、雪柱せん断力が低下してスノー性能が低下する。
(c)浅溝
「横方向溝」よりも浅い溝を言う。
「浅溝」は「ブロック」を分断する程の深さを有しておらず、したがって、浅溝を形成しても、その両側の部位の一体性は、殆ど損なわれない。
「周方向溝」の深さをD0、「浅溝」の深さをD2とすると、次の関係式が成立することが好ましい。 D2=D0×(0.4〜0.6)
D2がこれよりも浅いと、雪柱せん断力が低下してスノー性能が低下する。反対に、これよりも深いと、ブロックの一体性(=剛性)が低下してドライ性能(すなわち、ドライ路面における加速、制動、旋回等の運動性能)が低下する。
「横方向溝」の幅W1は2.5〜8mmが一般的であるが、それに対して、「浅溝」の幅W2はW1以下であることが好ましい。「浅溝」の幅W2が「横方向溝」の幅W1を超えると、トレッド面の剛性が低下するので好ましくない。
(d)サイプ付き浅溝
溝底に「サイプ」が形成された「浅溝」を言う。
「サイプ付き浅溝」も、「浅溝」と同様に、「ブロック」を分断するものではなく、その両側の部位の一体性は、殆ど損なわれない。「サイプ付き浅溝」全体の深さをD3とすると、次の関係式が成立することが好ましい。 D3=D0×(0.6〜1.0)
なお、「サイプ」とは、タイヤの分野において一般的に使用される用語であって、「周方向溝」、「横方向溝」、「浅溝」よりも細いスリット状の切込みを言う。「サイプ」の寸法は、一般的には、幅(W3)0.8〜1.5mmで、深さ2mm以下程度である。
一般に、「サイプ付き浅溝」は、全深さが同じ溝に比べて、地面からの反力に起因する「倒れ」に強い。したがって、雪柱せん断力の低下を防ぎつつ、剛性の低下も防ぐことができる。
本発明では、「浅溝」のスノー性能を高めるため、当該「浅溝」の溝底に「サイプ」を追加しているが、そのための「サイプ」自体の深さは最低でも0.2mm以上であることが好ましい。また、「サイプ」の幅が0.8mmよりも小さいと、スノー性能を高める効果が小さく、反対に幅が1.5mmを超えると、トレッド面の剛性低下が大きくなるので、いずれも好ましくない。
<実施例1>
図2は、実施例1に係るタイヤのトレッドパターンを示している。図示したトレッドパターンは、タイヤ周方向に沿って一部分のみを切り出したものであり、実際には、図中上下にさらに連続するパターンとなる。図2に示したように、パターンの中央部が実際に地面と接触する接地部(トレッド部)であり、その左右両側がショルダ部となる。
実施例1では、周方向溝が4本(A1〜A4)存在するので、リブ山または複数のブロックからなる列が5列存在することとなる。便宜上、これを車両内側から順に、以下のように名付けて図中に表示している。

IN-SH : (インナーショルダ、最も内側)
IN-ME : (インナーメディエイト)
CE : (センター、中央)
OUT-ME : (アウターメディエイト)
OUT-SH : (アウターショルダ、最も外側)
<トレッド面の構成>
実施例1では、周方向溝「A3」と「A4」に挟まれる領域(OUT-ME)において、横方向溝「B」で分断された複数のブロック10が周方向に並んでおり、これらのブロック10の全てが以下に説明する「複合ブロック」として構成している点に特徴がある。
<複合ブロック>
図2中に、複合ブロック10を拡大して示している。本発明において「複合ブロック」とは、次のものを意味する。
(1)「複合ブロック」は、「周方向溝」および「横方向溝」によって周囲から分断されている。「横方向溝」は、「周方向溝」と交わる方向に延在し、その深さが「周方向溝」の深さのほぼ0.85〜1.0倍のものを意味する。
(2)「複合ブロック」は、その表面に1本または複数本の「サイプ付き浅溝」を備えている。当該「サイプ付き浅溝」によって、「複合ブロック」は、その表面が複数のサブ領域に区分けされている。
ここで「浅溝」とは、その深さが「周方向溝」の深さのほぼ0.4〜0.6倍のものを意味する。「サイプ」とは、タイヤの分野で一般的に使用される用語であって、「周方向溝」、「横方向溝」、「浅溝」よりも細いスリット状の切込みを言い、一般的には、幅が0.8〜1.5mm程度、深さが2mm以下程度である。
なお、「サイプ付き浅溝」は、既に説明した通り、その両側の領域を独立したブロックに分断するものではない。
上記(1)および(2)両方の条件を満たすブロックを、本発明において「複合ブロック」とする。図示の例では、複合ブロック10が、その表面に波状サイプをさらに備えている。
実施例1では、周方向溝「A3」と「A4」に挟まれる領域に存在するブロックは、全てが複合ブロック10である。
<複合ブロック10が存在することによる効果>
(ア)
「ブロック」は周方向溝および横方向溝で周囲から分断された島状の部位を言うが、仮に、単純なブロックだけが複数存在している場合を考えると、各ブロックの独立性が高かく、したがって、トレッド面の剛性は低下する。その結果、ドライ性能(すなわち、ドライ路面における加速、制動、旋回等の運動性能)も低下する。
(イ)
上のようなドライ性能の低下を緩和するために、一部の「横方向溝」を「浅溝」に代えることで、トレッド面の剛性を高めることができる。しかし、一部の「横方向溝」が「浅溝」に代わった分だけ、雪道を走行する場合の雪柱せん断力が低下し、したがってスノー性能(すなわち、雪道における加速、制動、旋回等の運動性能)が低下する。
(ウ)
そこで、本発明では、「ブロック」に「浅溝」を設け、さらに、「浅溝」の溝底に「サイプ」を設けている。すなわち、「ブロック」に「サイプ付き浅溝」を設けている(複合ブロック)。「浅溝」の溝底に「サイプ」が存在することで、サイプが存在しない浅溝の場合に比べて、当該浅溝が大きく開くことが可能となり、雪柱せん断力を高めることができる。すなわち、スノー性能を高めることができる。
以上の(ア)、(イ)、(ウ)を手短に言うと、次の通りである。すなわち、「周方向溝」と「横方向溝」で分断された単純な「ブロック」だけでは、タイヤのドライ性能が低下する。そこで、一部の「横方向溝」に代えて「浅溝」を入れることでドライ性能を上げる。ただし、「横方向溝」を「浅溝」に代えた分だけスノー性能が落ちる。この「スノー性能落ち」を緩和するため、「浅溝」の底に「サイプ」を追加している。これによって、スノー性能とドライ性能を高い次元で両立することができる。
以上のように、実施例1では、「OUT-ME」列に属するブロックが全て「複合ブロック10」で構成されている。
「IN-SH」列および「OUT-SH」列では、各ブロックは、「横方向溝」で単純に分断されていて、表面に波状サイプが形成されている。また、「IN-ME」列および「CE」列では、ブロック分けされていないリブ山が連続的に形成されている。ただし、そのリブ山には、一定間隔で「サイプ付き浅溝」が形成されるとともに、各「サイプ付き浅溝」の間には、波状サイプを設けている。
本発明では、「複合ブロック」だけで構成される列がOUT−MEに存在することが好ましい。その理由は、次の通りである。
すなわち、一般的に、IN−MEでは、車両にタイヤを装着する際のキャンバー角に起因して、接地長がout側よりも長くなる傾向にある。接地長が長くなるIN−MEでは、剛性の高さを最優先するのが良い。そのため、タイヤ全周に渡って連続的なリブを設ける。あるいは、そのようなリブに対して、「浅溝」または「サイプ付き浅溝」を設けることで(=深い「横方向溝」は設けないことで)、剛性の高さを確保する。その結果、剛性が若干低いがその分スノー性能を高めることのできる「複合ブロック」は、OUT−MEに設けることとなる。
また、次の理由から、IN-SHおよびOUT-SHには「複合ブロック」を配置しない方が好ましい。
すなわち、ウエット路面でのハイドロプレーニングを防止するには、トレッド面からタイヤ側方(外側)に効率良く水を排出することが必要である。そのため、IN-SHおよびOUT-SHでは、「複合ブロック」を配置するよりも、多くの「横方向溝」を設けて、排水効率を高めることが好ましい。
<実施例2>
図3は、実施例2に係るタイヤのトレッドパターンを示している。実施例2は、実施例1に対して、「IN-ME」列および「CE」列に属するブロック構成のみが異なるので、当該相違点のみを説明する。
周方向溝「A2」と「A3」に挟まれた「CE」列では、横方向溝「B」で分断された複数のブロック20が周方向に並んでおり、これらのブロック20の全てが上記「複合ブロック」とされている。
同様に、周方向溝「A1」と「A2」に挟まれた「IN-ME」列でも、横方向溝「B」で分断された複数のブロック30が周方向に並んでおり、これらのブロック30の全てが上記「複合ブロック」とされている。
すなわち、実施例2では、周方向溝A1〜A4のいずれかの2本で挟まれる全ての列について、当該列(OUT-ME、CE、IN-ME)に属する全てのブロックが上記「複合ブロック」とされている。
<実施例3>
図4は、実施例3に係るタイヤのトレッドパターンを示している。実施例3は、実施例2に対して、各列(OUT-ME、CE、IN-ME)に属する全ての「複合ブロック」が、2本の「サイプ付き浅溝」を備える「複合ブロック」とされている。
実施例3では、実施例1、2とは異なり、各「複合ブロック」が2本の「サイプ付き浅溝」を備えているが故に、ブロック表面は、3つのサブ領域に区分けされている。
<他の実施形態>
(1)
実施例1〜3では、周方向溝が4本存在しているが、本発明においては、周方向溝は少なくとも3本存在すればよい。周方向溝が3本の場合、IN-SHとOUT-SHの間に2列のブロックまたはリブが存在するが、その内の少なくとも1列において、当該列に属するブロックの全てを上記「複合ブロック」とする。5本以上の周方向溝が存在する場合も、同様に考えることができる。
(2)
一般的に、車両用タイヤは、車両が前進するときのタイヤ回転方向が指定されたものと、指定されていないものがある。基本的に、本発明はいずれの場合にも適用できる。しかし、例えば実施例1では、OUT-ME列に属するブロックが全て「複合ブロック10」で構成されていることに意味があり、そのような場合は、タイヤ回転方向が指定されていることが前提となる。
本発明の効果を検証するため、本発明の範疇に属しない4つの比較例を準備した。各比較例の構成を、図5を参照して以下に説明する。比較例1〜4は、周方向溝が4本存在するという点では、実施例1〜3と共通するが、以下に説明するような相違が存在する。
<比較例1>
4本の周方向溝の全てに関して、隣接する周方向溝間に存在するリブ山が、「横方向溝」によって分断されることなく、周方向に連続的に存在する。ただし、各リブ山には、複数の「サイプ付き浅溝」が間隔を置いて形成されていて、「サイプ付き浅溝」間には、波状サイプが形成されている。
「複合ブロック」は、どこにも存在しない。また、上述の通り、「サイプ付き浅溝」によっては、その両側の部位の一体性は殆ど損なわれない。
<比較例2>
4本の周方向溝の全てに関して、隣接する周方向溝間に存在するリブ山が、「横方向溝」によって分断されている。各ブロックには、波状サイプが形成されている。
「複合ブロック」はどこにも存在せず、すべてのブロックが単純なブロックであるが故に、各ブロックの独立性が高い。
<比較例3>
4本の周方向溝の全てに関して、隣接する周方向溝間に存在するリブ山が、「横方向溝」によって分断されることなく、ただ「浅溝」が間隔を置いて形成され、「浅溝」間に波状サイプが設けられている。
「複合ブロック」は、どこにも存在しない。また、上述の通り、「浅溝」によっては、その両側の部位の一体性は殆ど損なわれない。
<比較例4>
4本の周方向溝の全てに関して、隣接する周方向溝間に「複合ブロック」が存在しているが、各列において、周方向溝および横方向溝で周囲から分断された単純な「ブロック」と「複合ブロック」とが繰り返して存在する。
換言すると、比較例4では、ある1つの列に注目した場合に、「複合ブロック」以外に、「横方向溝」だけで挟まれた単純なブロックが混ざっている。
<評価試験>
本発明に係る実施例1〜3のタイヤと、その範疇外である比較例1〜4のタイヤを車両に装着して、以下に説明する比較試験を行った。各タイヤのタイヤサイズおよび使用車両は、下の通りである。
タイヤサイズ:225/50 R 17
使用車両:アウディA4 (2000cc、FFセダン)

<スノー性試験>
車両に各タイヤを装着して、スノー路面を、加速・制動・旋回・レーンチェンジをする走行を実施した。そして、ドライバーによる官能試験により、操縦安定性能を評価した。
比較例1の結果を100とする指数で評価し、指数が大きいほど、スノー操縦安定性能が優れていることを示す。

<ドライ性試験>
車両に各タイヤを装着して、ドライ路面を、加速・制動・旋回・レーンチェンジをする走行を実施した。そして、ドライバーによる官能試験により、操縦安定性能を評価した。
比較例1の結果を100とする指数で評価し、指数が大きいほど、ドライ操縦安定性能が優れていることを示す。
<試験結果>

Figure 2017071279

Figure 2017071279
実施例1〜3のタイヤは、いずれも、スノー性能およびドライ性能の両方について、比較例1の結果を上回っており、これは、本発明によりスノー性能およびドライ性能の両立が高次元で達成されていることを示している。
反対に、比較例2〜4はいずれも、スノー性能またはドライ性能の1つが比較例1よりも劣っている。すなわち、比較例2、4では、ドライ性能が劣っており、比較例3では、スノー性能が劣っている。
比較例2では、すべてのブロックが単純なブロックであるが故に剛性が低く、したがって、ドライ性能が劣っていると考えられる。比較例4では、「複合ブロック」が部分的に存在するが故に、比較例2よりもドライ性能が高いが、実施例1〜3との比較では、ドライ性能が劣る。これは、実施例1〜3のすべてにおいて、1つの列に属するブロックが全て「複合ブロック」であることが、その一因であると考えることができる。
比較例3では、すべての周方向溝間において、リブ山に「浅溝」が設けられているものの、分断されたブロックが存在しないが故に、トレッド面の剛性が高くドライ性能も高いと考えられる。しかし、その分だけスノー性能が低く、スノー性能とドライ性能を両立させるという観点では、実施例1〜3に劣る。
A1〜A4 周方向溝
B 横方向溝
10、20、30、40、50、60 複合ブロック

Claims (4)

  1. トレッド面にタイヤ周方向に延びる少なくとも3本の周方向溝を備え、そのうちの隣接する少なくとも1組(2本)の周方向溝の間において、当該周方向溝と横方向溝とで周囲から分断された複数のブロックが周方向に並んでおり、
    当該複数のブロックの全てが、溝底にサイプを備えた1本または複数本のサイプ付き浅溝によって表面が区分けされてなる複合ブロックである、空気入りタイヤ。
  2. 車両が前進するときのタイヤ回転方向が指定された請求項1記載の空気入りタイヤであって、
    上記1組の周方向溝は、当該タイヤを車両に装着した状態で、最も外側に位置する2本の周方向溝である、空気入りタイヤ。
  3. 上記横方向溝の深さは、周方向溝の深さの0.85〜1.0倍であり、
    上記浅溝の深さは、周方向溝の深さの0.4〜0.6倍であり、
    上記サイプの深さは、2mm以下である、請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記横方向溝の幅寸法は、2.5〜8mmであり、
    上記浅溝の幅寸法は、横方向溝の幅寸法以下であり、
    上記サイプの幅寸法は、0.8〜1.5mmである、請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
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