JP2017066021A - 酸化ジルコニウムナノ粒子 - Google Patents
酸化ジルコニウムナノ粒子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017066021A JP2017066021A JP2016039323A JP2016039323A JP2017066021A JP 2017066021 A JP2017066021 A JP 2017066021A JP 2016039323 A JP2016039323 A JP 2016039323A JP 2016039323 A JP2016039323 A JP 2016039323A JP 2017066021 A JP2017066021 A JP 2017066021A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zirconium oxide
- oxide nanoparticles
- carboxylic acid
- acid
- zirconium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
Abstract
Description
有機酸としては、第1のカルボン酸以外の、カルボキシル基を有するカルボン酸化合物が好ましく用いられる。カルボン酸化合物は酸化ジルコニウムナノ粒子に化学結合するか、或いは水素原子やカチオン性原子と共にカルボン酸やその塩を形成して酸化ジルコニウムナノ粒子に付着するため、本発明において「被覆」とは、カルボン酸化合物が酸化ジルコニウムに化学的に結合した状態、カルボン酸化合物が酸化ジルコニウムに物理的に付着した状態の両方を包含する。
シランカップリング剤としては、加水分解性基−Si−OR9(なお、R9はメチル基又はエチル基)を有する化合物が好ましい。このようなシランカップリング剤としては、官能基を有するシランカップリング剤や、アルコキシシラン等が例示できる。
[X−(CH2)m]4-n−Si−(OR9)n …(1)
(式中、Xは官能基、R9は前記に同じ、mは0〜4の整数、nは1〜3の整数を表す。)で表されるシランカップリング剤が挙げられる。
界面活性剤は、組成物の透明性や分散性の向上させることが可能となる。さらに組成物の低粘度化を達成することもできる。界面活性剤としては、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤等のイオン性界面活性剤、あるいは非イオン系界面活性剤が好適に用いられ、陰イオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、脂肪酸エステルスルフォン酸ナトリウム等の脂肪酸系、アルキルリン酸エステルナトリウム等のリン酸系、アルファオレインスルフォン酸ナトリウム等のオレフィン系、アルキル硫酸ナトリウム等のアルコール系、アルキルベンゼン系等が、陽イオン系界面活性剤としては、例えば、塩化アルキルメチルアンモニウム、塩化アルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム等が、両性イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸系、フォスフォベタイン等のリン酸エステル系が、非イオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の脂肪酸系、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。界面活性剤は、組成物の全成分100質量%に対して、0.1質量%以上5質量%以下添加すると良い。
有機リン化合物としては、例えば、下記式:
前記カルボン酸塩含有組成物と前記酸化ジルコニウム前駆体とを反応させるには、水溶液同士又は水溶液と有機溶媒を混合させるのが好ましい。反応温度は水溶液を保持できる温度であれば特に問わないが、室温から100℃が好ましく、40℃〜80℃がより好ましい。
(ii)の実施形態では、事前に調製した第1のカルボン酸のジルコニウム塩を用いるものである。上記の様な煩雑な工程を経ることなく、水熱反応に供することが出来る利点がある。但し、容易に入手できる化合物が限られているため、目的とする有機基で被覆された酸化ジルコニウム粒子が得られないことがある。
ジルコニウム成分について前記(i)〜(iii)の少なくとも1種と、Al又は希土類元素成分についての前記(i)〜(iii)の少なくとも1種とを水熱反応に供することで酸化ジルコニウムナノ粒子組成物が得られる。前記(i)〜(iii)だけでは、粘度が高く水熱反応が効率的に進行しない場合には、該(i)〜(iii)に対して良好な溶解性を示す有機溶媒を添加すると良い。本発明の酸化ジルコニウムナノ粒子を得るためには、特にジルコニウム成分、Al又は希土類元素成分として、それぞれ第1のカルボン酸のジルコニウム塩、第1のカルボン酸の希土類元素等の塩を用いることが好ましい。
酸化ジルコニウム粒子の結晶構造は、X線回折装置(リガク社製、RINT−TTRIII)を用いて解析した。測定条件は以下の通りである。
X線源:CuKα(0.154nm)
X線出力設定:50kV、300mA
サンプリング幅:0.0200°
スキャンスピード:10.0000°/min
測定範囲:10〜75°
測定温度:25℃
X線回折装置(リガク社製、RINT−TTRIII)を用いて算出される値を元に、計算ソフト(リガク社製、PDXL)を用いて参照強度比法(RIP法)により定量した(ピークの帰属も計算ソフトの指定に従った)。
酸化ジルコニウム粒子の結晶子径は、X線回折装置(リガク社製、RINT−TTRIII)によって解析及び算出される30°のピークの半値幅を元に、計算ソフト(リガク社製、PDXL)を用いて算出した。
TG−DTA(熱重量−示唆熱分析)装置により、空気雰囲気下、室温から800℃まで10℃/分で被覆された酸化ジルコニウム粒子を昇温し、該粒子の重量(質量)減少率を測定した。この重量(質量)減少率により、酸化ジルコニウム粒子を被覆している第1のカルボン酸の割合、及び酸化ジルコニウムの割合を知ることができる。
被覆された酸化ジルコニウム粒子を重クロロホルムに分散させて測定試料とし、Variann社製「Unity Plus」(共鳴周波数:400MHz、積算回数:16回)を用いて測定した。下記の化学シフト(テトラメチルシラン基準)のピークの積分比に基づき、各化合物のモル比を決定した。
i)2−エチルヘキサン酸(1.0−0.5ppm:6H)
ii)2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレート(1.0−0.5ppm:6H)
iii)2−アクリロイロキシエチルコハク酸(6.7−5.7ppm:3H、4.5−
4.0ppm:4H)
iv)3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(6.5−5.5ppm:2H、4.5−4.0ppm:2H、4.0−3.5ppm:9H、1.0−0.5ppm:2H)
蛍光X線分析装置(ZSX PrimusII リガク社製)を用いて、被覆された酸化ジルコニウム粒子中のジルコニウム含有量、イットリウム含有量を測定した。
2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートで被覆された被覆型イットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子1(被覆型YSZ粒子1)の製造
2−エチルヘキサン酸ジルコニウムミネラルスピリット溶液(91.6g、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム含有率44質量%、第一稀元素化学工業社製)に2−エチルヘキサン酸イットリウム(III)(1.3g、イットリウム含有率7.9質量%、三津和化学薬品社製)及び純水(15.7g)を混合し、200mLの水熱合成容器に仕込んだ。この容器を190℃まで加熱し、該温度で16時間保持して反応させた。水熱合成の際の圧力は、1.3MPaG(ゲージ圧)であった。反応後の混合液を取り出し、底部に溜まった沈殿物を濾別して粘調固体を15g回収した。この粘調個体をビーカーに取り、75gのメタノールで洗浄した後、桐山ロートで濾過した。得られた固体を室温にて減圧乾燥し、メタノールを除去することで白色のイットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子1(被覆型YSZ粒子1)を11g回収した。
2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートで被覆された被覆型イットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子2(被覆型YSZ粒子2)の製造
2−エチルヘキサン酸ジルコニウムミネラルスピリット溶液(86.7g、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム含有率44質量%、第一稀元素化学工業社製)に2−エチルヘキサン酸イットリウム(III)(4.8g、イットリウム含有率7.9質量%、三津和化学薬品社製)及び純水(15.0g)を混合し、200mLの水熱合成容器に仕込んだ。この容器を190℃まで加熱し、該温度で16時間保持して反応させた。水熱合成の際の圧力は、1.3MPaG(ゲージ圧)であった。反応後の混合液を取り出し、底部に溜まった沈殿物を濾別して粘調固体を15g回収した。この粘調固体をビーカーに取り、75gのメタノールで洗浄した後、桐山ロートで濾過した。得られた固体を室温にて減圧乾燥し、メタノールを除去することで白色のイットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子2(被覆型YSZ粒子2)を11g回収した。
2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートで被覆された被覆型イットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子3(被覆型YSZ粒子3)の製造
2−エチルヘキサン酸ジルコニウムミネラルスピリット溶液(80.4g、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム含有率44質量%、第一稀元素化学工業社製)に2−エチルヘキサン酸イットリウム(III)(11.7g、イットリウム含有率7.9質量%、三津和化学薬品社製)及び純水(13.8g)を混合し、200mLの水熱合成容器に仕込んだ。この容器を190℃まで加熱し、該温度で16時間保持して反応させた。水熱合成の際の圧力は、1.3MPaG(ゲージ圧)であった。反応後の混合液を取り出し、底部に溜まった沈殿物を濾別して粘調固体を13g回収した。この粘調固体をビーカーに取り、65gのメタノールで洗浄した後、桐山ロートで濾過した。得られた固体を室温で減圧乾燥し、メタノールを除去することで白色のイットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子3(被覆型YSZ粒子3)を10g回収した。
2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートで被覆された被覆型イットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子4(被覆型YSZ粒子4)の製造
2−エチルヘキサン酸ジルコニウムミネラルスピリット溶液(83.0g、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム含有率44質量%、第一稀元素化学工業社製)に2−エチルヘキサン酸イットリウム(III)(6.3g、イットリウム含有率7.9質量%、三津和化学薬品社製)及び純水(15.8g)を混合し、200mLの水熱合成容器に仕込んだ。この容器を190℃まで加熱し、該温度で8時間保持して反応させた。水熱合成の際の圧力は、1.4MPaG(ゲージ圧)であった。反応後の混合液を取り出し、底部に溜まった沈殿物を濾別して粘調固体を13g回収した。この粘調個体をビーカーに取り、70gのメタノールで洗浄した後、桐山ロートで濾過した。得られた固体を室温にて減圧乾燥し、メタノールを除去することで白色のイットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子4(被覆型YSZ粒子4)を10g回収した。
2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートで被覆された被覆型酸化ジルコニウムナノ粒子(被覆型ZrO2粒子)の製造
2−エチルヘキサン酸ジルコニウムミネラルスピリット溶液(90.4g、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム含有率44質量%、第一稀元素化学工業社製)に純水(15.5g)を混合し、200mLの水熱合成容器に仕込んだ。この容器を190℃まで加熱し、該温度で16時間保持して反応させた。水熱合成の際の圧力は、1.3MPaG(ゲージ圧)であった。反応後の混合液を取り出し、底部に溜まった沈殿物を濾別してウェットケーキを15g回収した。この粘調固体をビーカーに取り、75gのメタノールで洗浄した後、桐山ロートで濾過した。得られた固体を室温にて減圧乾燥し、メタノールを除去することで白色の酸化ジルコニウムナノ粒子(被覆型ZrO2粒子)を11g回収した。
2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートと2−アクリロイロキシエチルコハク酸で被覆されたイットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子5(被覆型YSZ粒子5)の製造
実施例2にて得られた被覆型YSZ粒子2(10g)と2−アクリロイロキシエチルコハク酸(1.5g)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(12g、以下「PGMEA」と称する)中で均一分散するまで撹拌混合した。次いで、n−ヘキサン(36g)を添加することで分散粒子を凝集させて溶液を白濁させ、白濁液から凝集粒子を濾過により分離した。その後、分離した凝集粒子をn−ヘキサン(36g)中に添加、10分撹拌後、凝集粒子を濾過により分離し、得られた粒子を室温にて真空乾燥することで、2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートと2−アクリロイロキシエチルコハク酸で表面処理されたイットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子5(被覆型YSZ粒子5)を得た。
得られた被覆型YSZ粒子5を重クロロホルムに分散させて測定資料とし、1H−NMRによる分析を行なった。その結果、2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートと2−アクリロイロキシエチルコハク酸の存在モル比率が29:71であることがわかった。
無機酸化物微粒子含有溶液1の製造
実施例5で得られた被覆型YSZ粒子5(7g)及びメチルエチルケトン(3g)を配合し、均一になるまで撹拌することで、無機酸化物微粒子含有溶液1を得た。
無機酸化物微粒子含有溶液2の製造
実施例5で得られた被覆型YSZ粒子5(7g)、メチルエチルケトン(3g)及びリン酸エステルKAYAMERPM−21(日本化薬社製、0.1g)を配合し、均一になるまで撹拌することで、無機酸化物微粒子含有溶液2を得た。
2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで被覆されたイットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子6(被覆型YSZ粒子6)の製造
実施例2で得られた被覆型イットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子2(10g)を、メチルイソブチルケトン(40g)に分散させて白濁スラリーを調製した。当該溶液に表面処理剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(1.0g、信越化学工業社製、KBM−503)、水(0.9g)を添加し、80℃で1時間加熱還流することで透明分散溶液を得た。次いでn−ヘキサンを添加することで分散粒子を凝集させて溶液を白濁させた。白濁液から凝集粒子を濾過により分離後、室温で加熱乾燥し、2−エチルヘキサン酸及び/又は2−エチルヘキサン酸由来のカルボキシレートと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで被覆されたイットリア安定化酸化ジルコニウムナノ粒子6(被覆型YSZ粒子6)を調製した。
無機酸化物微粒子含有溶液3の製造
実施例8で得られた被覆型YSZ粒子6(7g)及びメチルエチルケトン(3g)を配合し、均一になるまで撹拌することで、無機酸化物微粒子含有溶液3を得た。
無機酸化物微粒子含有溶液4の製造
実施例8で得られた被覆型YSZ粒子6(7g)、メチルエチルケトン(3g)、リン酸エステルPhoslexA−208(1g、SC有機化学社製)を配合し、均一になるまで撹拌することで、無機酸化物微粒子含有溶液4を得た。
被覆型YSZ粒子6のベンジルアクリレート分散体製造
実施例10で得られた無機酸化物粒子含有溶液4(10g)にベンジルアクリレート(7g、日立化成社製)を加え均一になるまで撹拌した。撹拌は継続したまま、50℃/減圧条件でメチルエチルケトンを除去することで、被覆型YSZ粒子6のベンジルアクリレート分散体を14g得た。
無機酸化物微粒子含有組成物の製造
上記被覆型YSZ粒子6のベンジルアクリレート分散体1gにイルガキュア184を0.02g加え、均一になるまで撹拌することで、無機酸化物微粒子含有組成物を得た。
無機酸化物微粒子含有透明硬化膜の製造
実施例12で得た無機酸化物含有組成物をガラス基板の上にのせ、アプリケータで100μmの膜を塗工し、UV硬化させることで無機酸化物微粒子含有透明硬化膜を得た。
被覆型YSZ粒子1の焼成前後での結晶系変化
実施例1で得られた被覆型YSZ粒子1(1g、正方晶/単斜晶=91/9)を燃焼用ボートに計量し、1000℃で3時間、焼成した。回収した被覆型YSZ粒子1の灰分の結晶構造を確認したところ、正方晶/単斜晶=28/72であった。
被覆型YSZ粒子2の焼成前後での結晶系変化
実施例2で得られた被覆型YSZ粒子2(1g、正方晶/単斜晶=94/6)を燃焼用ボートに計量し、1000℃で3時間、焼成した。回収した被覆型YSZ粒子2の灰分の結晶構造を確認したところ、正方晶/単斜晶=98/2であり、結晶系がほとんど変化していないことを確認した。
被覆型YSZ粒子3の焼成前後での結晶系変化
実施例3で得られた被覆型YSZ粒子3(1g、正方晶/単斜晶=100/0)を燃焼用ボートに計量し、1000℃で3時間、焼成した。回収した被覆型YSZ粒子3の灰分の結晶構造を確認したところ、正方晶/単斜晶=100/0であり、結晶系が全く変化していないことを確認した。
被覆型ZrO2粒子の焼成前後での結晶系変化
比較例1で得られた被覆型ZrO2粒子(1g、正方晶/単斜晶=74/26)を燃焼用ボートに計量し、1000℃で3時間、焼成した。回収した被覆型ZrO2粒子の灰分の結晶構造を確認したところ、正方晶/単斜晶=12/88であり、結晶系が大きく変化していることを確認した。
Claims (12)
- 1級カルボン酸及び2級カルボン酸の少なくとも1種であり、炭素数が3以上である第1のカルボン酸で被覆された酸化ジルコニウムナノ粒子であって、
前記酸化ジルコニウムナノ粒子は、イットリウムを含有することを特徴とする酸化ジルコニウムナノ粒子。 - 更に、Al及び希土類元素(イットリウム以外)の少なくとも1種を含有する請求項1に記載の酸化ジルコニウムナノ粒子。
- 前記第1のカルボン酸は、2級カルボン酸、α位以外の炭素原子が枝分かれしたカルボン酸、及び炭素数4〜20の直鎖状カルボン酸よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の酸化ジルコニウムナノ粒子。
- Al及び希土類元素の合計含有量が、ジルコニウムに対する割合で0.1質量%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子。
- 前記第1のカルボン酸以外の有機酸、シランカップリング剤、界面活性剤及び有機リン化合物の少なくとも1種で被覆されている請求項1〜4のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子を含む分散液。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子を含む樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子を含む成型材料。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子から得られるセラミックス材料。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子を500℃以上で焼成することを特徴とするセラミックス材料の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子を含む組成物を500℃以上で焼成することを特徴とするセラミックス材料の製造方法。
- 請求項3〜5のいずれかに記載の酸化ジルコニウムナノ粒子の製造方法であって、
2級カルボン酸、α位以外の炭素原子が枝分かれしたカルボン酸、及び炭素数4〜20の直鎖状カルボン酸よりなる群から選択される少なくとも1種である第1のカルボン酸と、ジルコニウム又はジルコニウム含有化合物とから構成されるジルコニウム原料物質と、
前記第1のカルボン酸と、Al、希土類元素、Al含有化合物及び希土類元素含有化合物の少なくとも1種と、から構成されるAl又は希土類元素原料物質とを、
MgSO4を用いることなく水熱合成することを特徴とする酸化ジルコニウムナノ粒子の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US15/764,048 US20180265372A1 (en) | 2015-09-30 | 2016-09-29 | Zirconium oxide nanoparticles |
EP16851807.4A EP3357866A4 (en) | 2015-09-30 | 2016-09-29 | ZIRCONIUM-NANOPARTICLES |
PCT/JP2016/078932 WO2017057636A1 (ja) | 2015-09-30 | 2016-09-29 | 酸化ジルコニウムナノ粒子 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015194172 | 2015-09-30 | ||
JP2015194172 | 2015-09-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017066021A true JP2017066021A (ja) | 2017-04-06 |
JP6742761B2 JP6742761B2 (ja) | 2020-08-19 |
Family
ID=58491574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016039323A Active JP6742761B2 (ja) | 2015-09-30 | 2016-03-01 | 酸化ジルコニウムナノ粒子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6742761B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019069885A (ja) * | 2017-10-11 | 2019-05-09 | 東京インキ株式会社 | 正方晶酸化ジルコニウムナノ粒子、その製造方法、分散体および樹脂複合体 |
JP2019156812A (ja) * | 2018-03-16 | 2019-09-19 | 株式会社日本触媒 | 複合粒子 |
JP2020075854A (ja) * | 2018-11-05 | 2020-05-21 | 東京応化工業株式会社 | 表面修飾金属酸化物微粒子の製造方法、改質金属酸化物微粒子の製造方法、表面修飾金属酸化物微粒子、及び金属酸化物微粒子分散液 |
WO2020250721A1 (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | Dic株式会社 | 無機微粒子分散体、硬化性組成物及び光学部材 |
WO2021132315A1 (ja) * | 2019-12-24 | 2021-07-01 | 関東電化工業株式会社 | 被覆ジルコニア微粒子及びその製造方法 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000185916A (ja) * | 1998-10-14 | 2000-07-04 | Nippon Shokubai Co Ltd | 金属酸化物系粒子、その製造方法および用途 |
JP2003506309A (ja) * | 1999-08-16 | 2003-02-18 | スリーエム エスペ アクチェンゲゼルシャフト | 酸化添加物を含んだ酸化ジルコニウムセラミックから成る未加工品及びその使用 |
WO2008010533A1 (en) * | 2006-07-18 | 2008-01-24 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Metal oxide nanoparticle and method for producing the same |
JP2008515747A (ja) * | 2004-10-04 | 2008-05-15 | ライプニッツ−インスティトゥート フィア ノイエ マテリアーリエン ゲマインニュッツィゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクタ ハフトゥンク | カスタムな表面化学を有するナノ粒子及び対応するコロイドの製造方法 |
JP2010132494A (ja) * | 2008-12-04 | 2010-06-17 | Sakai Chem Ind Co Ltd | 酸化ジルコニウム分散液とその製造方法とそれを含む樹脂組成物 |
JP2010150066A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Sakai Chem Ind Co Ltd | 酸化ジルコニウム分散液とその製造方法 |
JP2011190148A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 複合セラミックス粉体及びその製造方法並びに固体酸化物形燃料電池 |
JP2012250894A (ja) * | 2011-06-06 | 2012-12-20 | Nippon Shokubai Co Ltd | 有機基で被覆された金属酸化物ナノ粒子の製造方法 |
JP2016028998A (ja) * | 2014-07-18 | 2016-03-03 | 東京インキ株式会社 | 正方晶酸化ジルコニウムナノ粒子、その製造方法、分散体および樹脂複合体 |
-
2016
- 2016-03-01 JP JP2016039323A patent/JP6742761B2/ja active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000185916A (ja) * | 1998-10-14 | 2000-07-04 | Nippon Shokubai Co Ltd | 金属酸化物系粒子、その製造方法および用途 |
JP2003506309A (ja) * | 1999-08-16 | 2003-02-18 | スリーエム エスペ アクチェンゲゼルシャフト | 酸化添加物を含んだ酸化ジルコニウムセラミックから成る未加工品及びその使用 |
JP2008515747A (ja) * | 2004-10-04 | 2008-05-15 | ライプニッツ−インスティトゥート フィア ノイエ マテリアーリエン ゲマインニュッツィゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクタ ハフトゥンク | カスタムな表面化学を有するナノ粒子及び対応するコロイドの製造方法 |
WO2008010533A1 (en) * | 2006-07-18 | 2008-01-24 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Metal oxide nanoparticle and method for producing the same |
JP2010132494A (ja) * | 2008-12-04 | 2010-06-17 | Sakai Chem Ind Co Ltd | 酸化ジルコニウム分散液とその製造方法とそれを含む樹脂組成物 |
JP2010150066A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Sakai Chem Ind Co Ltd | 酸化ジルコニウム分散液とその製造方法 |
JP2011190148A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 複合セラミックス粉体及びその製造方法並びに固体酸化物形燃料電池 |
JP2012250894A (ja) * | 2011-06-06 | 2012-12-20 | Nippon Shokubai Co Ltd | 有機基で被覆された金属酸化物ナノ粒子の製造方法 |
JP2016028998A (ja) * | 2014-07-18 | 2016-03-03 | 東京インキ株式会社 | 正方晶酸化ジルコニウムナノ粒子、その製造方法、分散体および樹脂複合体 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019069885A (ja) * | 2017-10-11 | 2019-05-09 | 東京インキ株式会社 | 正方晶酸化ジルコニウムナノ粒子、その製造方法、分散体および樹脂複合体 |
JP7079585B2 (ja) | 2017-10-11 | 2022-06-02 | 東京インキ株式会社 | 正方晶酸化ジルコニウムナノ粒子、その製造方法、分散体および樹脂複合体 |
JP2019156812A (ja) * | 2018-03-16 | 2019-09-19 | 株式会社日本触媒 | 複合粒子 |
JP7116563B2 (ja) | 2018-03-16 | 2022-08-10 | 株式会社日本触媒 | 複合粒子 |
JP2020075854A (ja) * | 2018-11-05 | 2020-05-21 | 東京応化工業株式会社 | 表面修飾金属酸化物微粒子の製造方法、改質金属酸化物微粒子の製造方法、表面修飾金属酸化物微粒子、及び金属酸化物微粒子分散液 |
WO2020250721A1 (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | Dic株式会社 | 無機微粒子分散体、硬化性組成物及び光学部材 |
WO2021132315A1 (ja) * | 2019-12-24 | 2021-07-01 | 関東電化工業株式会社 | 被覆ジルコニア微粒子及びその製造方法 |
CN114829304A (zh) * | 2019-12-24 | 2022-07-29 | 关东电化工业株式会社 | 包覆的氧化锆微粒和其制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6742761B2 (ja) | 2020-08-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6227013B2 (ja) | 金属酸化物粒子を含む分散体 | |
JP6742761B2 (ja) | 酸化ジルコニウムナノ粒子 | |
JP6278624B2 (ja) | 金属酸化物粒子含有組成物および光学部材 | |
JP6796386B2 (ja) | 酸化ジルコニウムナノ粒子 | |
KR102575562B1 (ko) | 산화지르코늄 나노 입자 | |
JPWO2019017305A1 (ja) | 被覆無機微粒子及びその製造方法 | |
US20180265372A1 (en) | Zirconium oxide nanoparticles | |
WO2017057636A1 (ja) | 酸化ジルコニウムナノ粒子 | |
JP6417528B2 (ja) | 化合物、金属酸化物粒子及び金属酸化物粒子の製造方法 | |
US11208562B2 (en) | Zirconium oxide nanoparticles | |
JP2017214277A (ja) | 酸化ジルコニウムナノ粒子 | |
JP6517106B2 (ja) | 分散液 | |
JP2022033609A (ja) | 金属酸化物ナノ粒子、金属酸化物ナノ粒子を含む組成物及びその硬化物 | |
CN114829304A (zh) | 包覆的氧化锆微粒和其制造方法 | |
JP2016040355A (ja) | 金属酸化物粒子含有組成物および光学部材 | |
JP6219627B2 (ja) | 金属酸化物粒子、金属酸化物粒子含有組成物および光学部材 | |
JP7216541B2 (ja) | 被覆された酸化ジルコニウムナノ粒子と極性溶媒と親水性樹脂を含む組成物 | |
JP6826899B2 (ja) | 無機粒子分散体 | |
JP6293836B2 (ja) | Zr酸化物粒子及びこれを含む組成物 | |
JP2013184933A (ja) | 金属酸化物粒子 | |
JP6030844B2 (ja) | 精製金属カルボン酸化合物の製造方法、及びこれを用いた金属酸化物粒子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181206 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20190621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191112 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20191224 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200311 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200721 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200729 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6742761 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |