JP2017065705A - 開封片付き包装体 - Google Patents

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真之 砂埜
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紘章 石田
真守 藤田
Sanemori Fujita
真守 藤田
一欽 貴嶋
Kazuyoshi Kijima
一欽 貴嶋
幸子 石飛
Sachiko Ishitobi
幸子 石飛
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Abstract

【課題】筒状フィルムの開封を容易かつきれいに行うことができる開封片付き包装体の提供。【解決手段】開封片付き包装体1は、合成樹脂のフィルムが筒状に形成された筒状フィルム5と、筒状フィルムに充填された内容物9と、内容物が充填された筒状フィルムの集束された両端部を結紮して結紮端部を形成する結紮部材6と、筒状フィルムに溶着された合成樹脂のフィルムの開封片10とを備える。筒状フィルムと開封片との溶着は、筒状フィルムの長手方向に対して直交する方向に直線的に延びる一本溶着線11、その一方の末端から、Y字を形成するように開封片の末端に向けて延びる2本の斜め溶着線12、及び、2本の斜め溶着線の反対側の2つの頂点近傍の2つの13、14溶着部により行われている。一本溶着線は、結紮部材6Eの根元から、筒状フィルムの軸方向に筒状フィルムの表面に沿って、直径Ldの0.6倍以上1.5倍以下の距離Lcに形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は開封片付き包装体に関し、特に筒状フィルムの開封を容易かつきれいに行うことができる開封片付き包装体に関する。
ソーセージやプロセスチーズに代表される加工食品が密封された包装体は、一般に、筒状に形成されたフィルム(ケーシング)に内容物が充填され、両端が集束され結紮されて製造されている。このようなロケット包装体のフィルムの開封を容易にするために、小さなフィルムで形成された開封片(開封テープ)の一部を包装フィルムに溶着したものが公知である。このような包装体は、開封片をつまんでめくると溶着部分が起点となって包装フィルムが破壊されるものであり、様々な形態のものがある。
例えば、特許文献1には、ケーシングの一端部近傍の外表面で、円筒状ケーシングの長手方向のシール部の裏側に、開封テープが、その周縁部を非接合部として残し且つケーシングの周方向に延びる接合部を形成するように接合されており、開封テープは、大きさが長手方向の長さ25〜35mm、幅4〜10mm、厚さ0.06〜0.08mmで、長手方向をケーシングの周方向に配してあり、開封テープの接合部の周方向の両端に形成される非接合部の長さは2〜5mm、接合部の周方向の両側に形成される非接合部の幅は1〜3mmであり、接合部は、周方向の両端が略円状に膨らんだ形状となしてあることにより、開封テープの一端を把持して引き剥がす際に該テープが斜上又は斜下方向に引っ張られても、引裂力の方向が周方向に修正され、開封テープが途中で切れたりケーシングの長手方向に裂けたりすることがなく、開封テープが接合されていた部位に周方向の切れ目(スリット)が容易且つ確実に形成されるものが開示されている。
特許文献2には、包装フィルムと開封片とが、開封片の面積よりも小さい面積を占める溶着部により溶着接合されており、溶着部は溶着線からなり、この溶着線には、開封片内にあり且つ開封片端部につまみ代を残して溶着されていない領域を囲む曲線部が含まれていることにより、あるいは主溶着線よりも縁部側にある副溶着線を設けることにより、開封片の縁部にまくれなどが生じても溶着部の一部に応力集中が生じるのを防止するものが開示されている。
特許文献3には、筒状フィルムと開封片との溶着が、筒状フィルムの長手方向に対して直交する方向に直線的に1本が延びる一本溶着線であって、一方の前記結紮部材の根元から、前記筒状フィルムの軸方向に前記筒状フィルムの表面に沿って、前記筒状フィルムの軸直角方向断面における直径の0.6倍以上1.5倍以下の距離に形成された一本溶着線を含んで行われており、開封片が、一本溶着線の長さ以上で、前記筒状フィルムの軸直角方向断面における直径の長さ未満の長さを有する矩形に形成され、一方の結紮部材と一本溶着線との間に存在する開封片の2つの頂点それぞれから2mm以内に開封片の角部を前記筒状フィルムに固定する溶着部が形成されると共に、一本溶着線に対して一方の結紮部材の側とは反対側に存在する開封片の頂点をつまむことができるように構成することにより、1.5倍以下の距離に形成されているので開封片をめくって筒状フィルムを開封する際の開封片付近の内容物に作用する曲げモーメントを内容物が損傷するモーメント未満に抑制することができて、筒状フィルムの開封を容易かつきれいに行うことができるものが開示されている。
特許文献4には、筒状の包装フィルムと開封片との接合部が、頂点、及び、2本の該頂点から開封片の長手方向に延びる短冊状部を含むもの、さらに、接合部が、頂点に連なり短冊状部の反対側に延びる突部を含むものが開示されている。これにより、内容物を包装する筒状の包装フィルムの開封を容易かつきれいに安定して行うことができ、開口部が大きいことが開示されている。
実用新案第2520082号公報 実用新案第2529399号公報 特許第5525785号公報 特表2015−72204号公報
魚肉ソーセージ等のカットテープは、これまでさまざまな工夫がされているが、それでもなお、誰が行っても簡単にうまく開封することができるものとはいえなかった。同じ溶着線の開封片であっても、人によって、つまむ場所や引っ張る方向等が違うため、必ずしも同じ結果が得られなかった。本発明は、誰が行っても筒状フィルムの開封を容易かつきれいに行うことができる開封片付き包装体を提供することを課題とする。
本発明者らは、開封片のめくり方が人によって異なることが、フィルムの開封の成功率のばらつきに影響することを見出し、誰でも同じ箇所をつまみ、同じ方向にめくるような溶着線のデザインについて試行錯誤を行った結果、つまむ場所に手を誘導すること、フィルムの長手方向に直行する裂け目、及び確実なフィルムの開口が必須要件であることを見出した。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る開封片付き包装体は、例えば図1(a)に示すように、合成樹脂のフィルムが筒状に形成された筒状フィルム5と;筒状フィルム5に充填された内容物9と;内容物9が充填された筒状フィルム5の集束された両端部を結紮して結紮端部5E、5Fを形成する結紮部材6と;合成樹脂のフィルムで構成され、筒状フィルム5に溶着された矩形の開封片10とを備え;筒状フィルム5と開封片10との溶着が、筒状フィルム5の長手方向に対して直交する方向に直線的に1本が延びる一本溶着線11であって、一方の結紮部材6Eの根元から、筒状フィルム5の軸方向に筒状フィルム5の表面に沿って、筒状フィルム5の軸直角方向断面における直径Ldの0.6倍以上1.5倍以下の距離Lcに形成された一本溶着線11とその一本溶着線の一方の末端から、Y字を形成するように開封片の長手方向(横幅方向とも記す)末端に向けて延びる2本の斜め溶着線12を含んで行われており;開封片10の長手方向の長さが、溶着線11及び12で構成されるY字の長さ以上で、筒状フィルム5の軸直角方向断面における直径Ldの長さ未満の長さを有し;開封片10の、前記Y字を形成する2本の斜め溶着線12の延びる方向と反対側の2つの頂点(10A及び10B)近傍に前記開封片の2つの角部を前記筒状フィルムに固定する溶着部13及び14が形成され、その2つの溶着部の間にある開封片の頂点10A又は10Bの少なくとも一つが手でつまめるように形成されている。
このように構成すると、2つの頂点(10A及び10B)近傍の溶着部13及び14の間にある開封片の一つの頂点10A又は10Bが開封片の中で一番つまみやすい箇所となる。開封しようとする場合、自然にそこをつまみ、開封片を右方向にめくっていくと、一本溶着線11に至り、一本溶着線11に沿って溶着が剥がれ、Y字の斜め溶着線12に至る。一本溶着線11では、溶着が剥がれても、その部分のフィルムが薄くなるだけで、フィルムが完全に開口しない場合もあるが、Y字状になった斜め溶着線12にいたると、Y字状溶着にしたがって、フィルムに開口部ができる。
すなわち、本構成では、溶着部13及び14により頂点10A又は10Bに手を導く導入部と、一本溶着線11に沿った直線状のフィルムの剥離が生じる段階と、さらに斜め溶着線12によるフィルムの開口の3段階を経ることにより、確実にフィルムの長手方向に直行する裂け目15(図2(c))をいれることができる。
裂け目15ができたら、結紮部材6Eをつまんで引っ張ることによりと、図3に示すように、フィルムの頭部をはがすことができ、さらにフィルムの縦シール5vにそって、フィルムを切り開くことができる。
図1(b)及び(c)に示すように、筒状フィルム5と開封片10との溶着線が、一方の結紮部材6Eの根元から、筒状フィルムの軸方向に筒状フィルムの表面に沿って、筒状フィルムの軸直角方向断面における直径Ldの0.6倍以上の距離Lcに形成されているので筒状フィルムの集束された端部の皺になる部分を避けて溶着することができ、1.5倍以下の距離に形成されているので開封片をめくって筒状フィルムを開封する際の開封片付近の内容物に作用する曲げモーメントを内容物が損傷するモーメント未満に抑制することができて、筒状フィルムの開封を容易かつきれいに行うことができる。
本発明の開封片付き包装体においては、内容物9(例えば図1参照)が、魚肉練り肉を主原料とする魚肉練製品原料あるいは魚肉ソーセージ原料であってもよい。魚肉練り肉は、典型的には、当初糊状であり、加熱する前はゾル状であり、加熱によりゲル状となる。
本発明の構成にすることにより、手が開封片のつまむ場所へ誘導され、フィルムの長手方向に直行する裂け目、及び確実なフィルムの開口が得られ、筒状フィルムの開封を容易かつきれいに行うことができる。
本発明の実施の形態に係る開封片付き包装体を説明する図である。(a)は全体正面図、(b)は一方の結紮端部側の開封片の周辺を示す部分側面図、(c)は開封片付き包装体の軸直角断面図である。 筒状フィルムの開封状況を説明する開封片付き包装体の図である。(a)は図1に示す実施形態の溶着状態とめくる方向を示す図、(b)は開封片をめくる途中の状態を示す図、(c)は開封片をめくったことによりできる裂け目を示す図である。 開封片をめくった後、筒状フィルムを開封する状況を示す図である。 開封片の各種溶着の態様の例を示す部分拡大図である。 実施例における比較例の開封片の溶着線を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
また、以下の説明において、開封片の方向について「上、下、左、右、縦、横」と表現している場合、開封片付き包装体を本願明細書中の図面におけるように配置した場合の開封片の上下左右縦横を意味する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る開封片付き包装体1を説明する。図1は、開封片付き包装体1を説明する図であり、(a)は全体正面図、(b)は一方の結紮端部5E側の開封片10の周辺を示す部分側面図、(c)は開封片付き包装体1の軸直角断面図である。開封片付き包装体1は、合成樹脂のフィルムが筒状に形成された筒状フィルム5と、筒状フィルム5に充填された内容物9と、内容物9が充填された筒状フィルム5の両端部を結紮する結紮部材6と、筒状フィルム5に溶着された開封片10とを備えている。
筒状フィルム5は、帯状の合成樹脂のフィルムが筒状に巻かれ、長手方向に延びる両側辺が重ね合わせられ、重ね合わせられた部分が長手方向に沿って溶着(縦シール5v)されることにより形成されている。筒状フィルム5を形成する帯状の合成樹脂のフィルムは、加熱溶着させるため塩化ビニリデン系樹脂とするのが好ましい。塩化ビニリデン系樹脂としては、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−メチルメタクリレート共重合体、又は塩化ビニリデン−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を好適に用いることができ、特に好ましくは塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体である。帯状のフィルムの両側辺の重ね方は、フィルムの表裏が異なる面を接触させる封筒貼り及びフィルムの表裏のいずれかの同一面同士を接触させる合掌貼りのいずれでもよいが、本実施の形態では封筒貼りとしている(図1(c)参照)。
内容物9は、本実施の形態では、食用としての魚の肉である魚肉練り肉(魚肉練製品及び魚肉ソーセージの原料)が主原料として好適に用いられるが、獣肉の練り肉であってもよい。魚肉練り肉は、典型的には、当初糊状であり、加熱する前はゾル状であり、加熱によりゲル状となる。魚肉練製品と魚肉ソーセージとの違いは、製造方法の違いによる。典型的には蒲鉾や竹輪である魚肉練製品は、魚肉練り肉に食塩を添加して塩ずりした後に、20℃から40℃程度に10分間から20時間程度保つ坐り工程を経て製造される。他方、魚肉ソーセージは、魚肉練り肉の配合仕様として澱粉や油脂などの配合割合が多く、坐り工程を経ずに、加熱工程を経て製造される。このように製造された魚肉練製品と魚肉ソーセージとの性状の違いは、典型的には、その弾力性状であり、魚肉練製品は比較的弾性が大きく、魚肉ソーセージは比較的弾性が小さい。内容物9は、筒状フィルム5に充填される際はゾル状であるため、内容物9を筒状フィルム5に充填する際に内容物9の流路が閉塞されることを回避することができ、内容物9の筒状フィルム5への充填が容易になる。また、内容物9は、保存食品として乾燥・湯煮又は調理を行うことができるものであってもよい。
結紮部材6は、合成樹脂のテープを重ねて加熱溶着することにより構成されている。本実施の形態では、内容物9が充填された筒状フィルム5の端部を束ね(集束)、束ねた部分を合成樹脂のテープで両側から挟み、束ねた部分を合成樹脂のテープと共に溶着することにより構成されている。合成樹脂のテープとしては、筒状フィルム5を形成する帯状のフィルムの材質と同様に、塩化ビニリデン系樹脂とするのが好ましく、塩化ビニリデン系樹脂としては、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−メチルメタクリレート共重合体、又は塩化ビニリデン−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を好適に用いることができ、特に好ましくは塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体である。なお、合成樹脂のテープを用いずに筒状フィルム5を束ねた部分を直に溶着して結紮してもよく、この場合は溶着により溶けた部分が結紮部材6となって溶けた部分の根元が結紮部材6の根元となる。結紮部材6で、内容物9が充填された筒状フィルム5の両端を結紮することにより、筒状フィルム5の両端に結紮端部5E、5Fが形成される。内容物9が充填された筒状フィルム5は、結紮部材6によって、製造される開封片付き包装体1を湯煮しても内容物9が漏れない程度の密封性をもって結紮される。結紮部材6はアルミワイヤクリップなどでもよい。
開封片10は、製造された開封片付き包装体1における筒状フィルム5の開封を容易にするために設けられている部材である。開封片10は、本実施の形態では、合成樹脂のフィルムが長方形に形成されて構成されている。なお、開封片10は、長方形に限定されることなく、正方形(長方形と正方形を総称して「矩形」という)やその他の多角形(例えば三角形や六角形)であってもよい。しかしながら、長方形(矩形)とすることが、用途に最も適しており、また、材料の選定の自由度が高くなり好適である。本実施の形態では、長方形に形成された開封片10の長手方向(横幅方向)の長さが、筒状フィルム5の軸直角断面における直径Ld未満の長さとなっている。開封片10の材質は、筒状フィルム5を形成する帯状のフィルムの材質と同様に、塩化ビニリデン系樹脂とするのが好ましい。開封片10と帯状のフィルムとは、同じ材質であっても異なる材質であってもよい。
開封片10は、筒状フィルム5に対し、長手方向が筒状フィルム5の軸線に直交する向きで筒状フィルム5の軸直角断面において縦シール5vの略対面側(図1(c)参照)に配置されて、溶着により取り付けられている。筒状フィルム5と開封片10との溶着は、筒状フィルム5の長手方向に対して直交する方向に直線的に1本が延びる一本溶着線11で行われる。一本溶着線11は、本実施の形態では、開封片10の長手方向と平行に延びている。さらに、その一本溶着線11の一方の末端から、Y字を形成するように開封片10の末端に向けて延びる2本の斜め溶着線12を設ける。さらに、開封片10の、前記Y字を形成する2本の斜め溶着線の反対側の2つの頂点10A及び10B近傍に前記開封片の角部を前記筒状フィルムに固定する溶着部13及び14が形成され、その2つの溶着部の間にある開封片の頂点10A及び10Bの少なくとも一つが手でつまめるように形成されている。開封片10の長さは、溶着線11及び12で構成されるY字の長さ以上で、筒状フィルム5の軸直角方向断面における直径Ldの長さ未満の長さを有する。
一本溶着線11は、一方の結紮部材6Eの根元から、筒状フィルム5の軸方向に筒状フィルム5の表面に沿って、曲面距離Lcの位置に形成されている。曲面距離Lcは、筒状フィルム5の軸直角方向断面における直径Ldの、0.6倍以上1.5倍以下となっている(0.6Ld≦Lc≦1.5Ld)。このような位置に一本溶着線11が形成されていると、内容物9を損傷させることなく、筒状フィルム5の開封を容易かつきれいに行うことができる。つまり、このような位置に一本溶着線11が形成されていると、曲面距離Lcが直径Ldの0.6倍以上なので、筒状フィルム5の結紮端部5Eの皺になる部分を避けて一本溶着線11を形成することができる。また、曲面距離Lcが直径Ldの1.5倍以下なので、開封片10をめくって筒状フィルム5を開封する際に、開封片10付近の内容物9に作用する曲げモーメントを、内容物9が損傷するモーメント未満に抑制することができる。また、本実施の形態では、開封片10に対する一本溶着線11の位置として、開封片10の縦幅方向(長方形の開封片10の長手方向に直交する方向)の略中央に形成されている。なお、筒状フィルム5の長さ(一方の結紮部材6Eの根元から他方の結紮部材6Fの根元までの距離)は、典型的には直径Ldの3倍を超え、多くは直径Ldの7倍以上となっている。したがって、一本溶着線11は、一方の結紮端部5Eに寄って形成されている。具体的には、例えば魚肉ソーセージの包装体では、長さ10〜30cm、直径12〜50mm程度の範囲に含まれ、多くは長さ15〜25cm、直径12〜30mmである。
以下に、図2(a)を参照して、溶着線及び溶着部の長さ等について、説明する。
一本溶着線11の長さは、3〜11mmが好ましく、開封片10に対する横幅方向の位置は、略中央〜右寄りが好ましい。
2本の斜め溶着線12の長さは2〜5mm、2本の斜め溶着線がなす角度は45〜100度が好ましい。2本の斜め溶着線は同じ長さでも異なる長さでも良いが、筒状フィルム5の長手方向に直行する裂け目を入れるためには同じ長さがより好ましい。また、2本の斜め溶着線の右端は開封片の端10aに到達させるのが好ましく、さらに、開封片の右の上下の頂点10C及び10Dから2mm以内の近傍に到達させるのが好ましい。
開封片の大きさは、上記溶着線が収まる大きさであればよいが、2つの溶着部13及び14とつまむ角(10A又は10B)を設けるために、一本溶着線11の左側に5〜10mmの余裕をもたせるのが好ましい。具体的には、開封片の横幅方向の長さが15〜20mmであり、縦幅方向の長さが5〜15mm程度の大きさが好ましい。
2つの溶着部13及び14と開封片の左の頂点10A及び10Bとの位置関係は以下のとおりである。溶着部13と開封片の頂点10Aとの最短距離、及び溶着部14と開封片の頂点10Bとの最短距離は、どちらか一方が0〜3mmであり、他方が2〜4mmの距離にあることが好ましい。開封片の頂点のなるべく近傍を固定することにより、角部が意図せずにめくれることを抑制することができ、ピンホールの発生を抑制することができるが、一方で、少なくとも一つの頂点をつまみやすくするために、少なくとも一方の頂点と溶着部を2mm以上離し、溶着部13及び14の間にある開封片の角部をつまむように導くことが好ましい。開封片の端部を固定するための溶着であるから、点に近い線でよい。好ましくは1〜3mmであり、線状の場合、一本溶着線11の根本(左端)に向かう方向にするのが好ましい。そうすることにより、より少ない力で開封片を一本溶着線11にむけてめくることができる。具体的には、図2(a)に示すように溶着部13と14をそれぞれ、開封片の辺である10bと10c、10cと10d、又は10bと10dに達する線分の組み合わせとするのが好ましい。
溶着線及び溶着部の線の太さは0.3〜0.7mm程度が好ましく、より好ましくは0.4〜0.6mm程度である。
上記の溶着線の長さ等は、直径15〜30mm程度のソーセージなどの包装体に適している。包装体の大きさがこの範囲でない場合は、直径の大きさに合わせて、適宜、調節することができる。
通常、右利きの人が多いので、上記のような構成がより好ましいが、左右を反転させた形状としてもよい。
以上のように構成されていることで、レトルト工程や包装工程等においても開封片10のめくれを抑制することができ、かつ、裂け目を確実に生じさせることができる。
図4に図1に示した態様以外の溶着線及び溶着部の態様を例示する。筒状フィルム5と開封片10との溶着は、一本溶着線11、2本の斜め溶着線12、及び2つの溶着部13及び14を含む種々の形態を適用することが可能である。図4は、開封片10の各種溶着の態様を示す部分拡大図である。いずれの場合も溶着の態様以外の、筒状フィルム5、結紮部材6、開封片10等の部材自体は、図1に示す開封片付き包装体1と同様の構成となっている。例示のように、溶着部13及び14の間に挟まれる角部は1つでも2つでも良い。また、一本溶着線の長さも3〜11mmの範囲で適宜選択できる。Y字の角度も45〜100度の間で適宜選択できる。Y字の斜め溶着線の端部は開封片の右辺(10a)に達するものでなく、上下の辺(10b、10d)に達するものでもよい。
上述の開封片付き包装体1は、以下の要領で製造される。筒状フィルム5となる帯状のフィルム及び開封片10が、それぞれ原反として製造装置(不図示)に設置される。そして、帯状のフィルムは引き出され、開封片10は所定の大きさ(開封片付き包装体1となったときの大きさ)に切断され、帯状のフィルムと開封片10との溶着が一本溶着線11、2本の斜め溶着線12、及び2つの溶着部13及び14を形成するように行われる。開封片10が溶着された帯状のフィルムは、両側辺が重なるように筒状に巻かれ、重ね合わせられた部分に縦シールがされ、筒状フィルム5が形成される。その後、筒状フィルム5に内容物9が充填され、所定の間隔(開封片付き包装体1となったときの長さ)で内容物9がしごかれて筒状フィルム5内に内容物9の不在部が形成された上で、その不在部が束ねられ、結紮部材6となるテープが巻かれて溶着されることによりシールされる。そして、端部の密封性が保たれるように束ねられた不在部のシールされた部分の中間が切断され、開封片付き包装体1が得られる。開封片付き包装体1は、必要に応じてその後に加熱凝固処理が行われる。
以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
以下、実施例を説明する。以下に示す実施例では、図1に示す開封片付き包装体と比較例として図5に示す溶着線を形成した同様の開封片付き包装体を、以下に示す条件で製造し、筒状フィルム5の開封の容易性についてテストを行った。開封片付き包装体は、筒状フィルム5として塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体を用い、開封片10として塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体を用い、結紮部材6として合成樹脂製テープ部材を用い、内容物9として坐り工程を経ていない魚肉練り肉である魚肉ソーセージ原料を主原料に用いた上で、軸直角断面における直径Ldが23mm、包装体の長さ(両結紮部材6E、6Fの根元間の距離)が170mm、内容物9の充填量を75gの魚肉ソーセージの包装体を製造した。結紮部材6Eの根元から一本溶着線11までの曲面距離Lcは25mmとした。回転式にて118℃で16分間レトルト処理を行って得たものを試料とした。
実施例の、開封片10は、長さは15mm、幅9.5mm、一本溶着線11の長さは4mm、2本の斜め溶着線12の長さは5mm、角度は90度、2つの溶着部13及び14の長さはそれぞれ2.5mm、頂点10Aからの距離1.5mm、頂点10Bからの距離3mmとした。一方、比較例の開封片10は、長さは20mm、幅9.5mm、一本溶着線11の長さは10mm、上向きの2本の斜め溶着線の長さは5mm、下向きの溶着部の長さは2mmとした。
開封の容易性についての評価は、評価者20名に、図3のように開封することを説明したうえで、実施例と比較例の魚肉ソーセージを5本ずつ開封してもらい、開封できたかどうかについて評価させた。
表1に試験結果を示す。本発明により開封片の左端をつかみやすくすることにより、フィルムに直行する裂け目を生じさせることができるようになり、開封の成功率が従来品である比較例よりもはるかに改善した。評価者から、開封片をつまみやすくなったと評価された。
Figure 2017065705
本発明により、魚肉ソーセージなどのフィルムの開封を容易かつきれいに行うことができる開封片付き包装体を提供することができる。
1 開封片付き包装体
5 筒状フィルム
5E、5F 結紮端部
5v 縦シール
6 結紮部材
9 内容物
10 開封片
10A、10B、10C、10D 開封片の頂点
10a、10b、10c、10d 開封片の辺
11 一本溶着線
12 2本のななめ溶着線
13、14 2つの溶着部
15 フィルムの裂け目
Lc 曲面距離
Ld 直径

Claims (7)

  1. 合成樹脂のフィルムが筒状に形成された筒状フィルムと;
    前記筒状フィルムに充填された内容物と;
    前記内容物が充填された前記筒状フィルムの集束された両端部を結紮して結紮端部を形成する結紮部材と;
    合成樹脂のフィルムで構成され、前記筒状フィルムに溶着された開封片とを備え;
    前記筒状フィルムと前記開封片との溶着が、前記筒状フィルムの長手方向に対して直交する方向に直線的に延びる一本溶着線、その一本溶着線の一方の末端から、Y字を形成するように開封片の末端に向けて延びる2本の斜め溶着線を含み;
    前記一本溶着線は、一方の前記結紮部材の根元から、前記筒状フィルムの軸方向に前記筒状フィルムの表面に沿って、前記筒状フィルムの軸直角方向断面における直径の0.6倍以上1.5倍以下の距離に形成されており;
    前記開封片が、前記溶着線により形成されるY字の長さ以上で、前記筒状フィルムの軸直角方向断面における直径の長さ未満の長さを有する矩形に形成され;
    前記開封片の、前記Y字を形成する2本の斜め溶着線の反対側の2つの頂点近傍に前記開封片の角部を前記筒状フィルムに固定する2つの溶着部が形成され、その2つの溶着部の間にある開封片の頂点の少なくとも一つが手でつまめるように形成された;
    開封片付き包装体。
  2. 前記2つの溶着部と2つの頂点との最短距離が、どちらか一方が0〜3mmであり、他方が2〜4mmである請求項1の開封片付き包装体。
  3. 前記2つの溶着部が、1〜3mmの線状に形成されており、その線の方向が前記Y字の一本溶着線に向かうように構成されている請求項1又は2の開封片付き包装体。
  4. 前記一本溶着線の長さが、3〜11mmである請求項1ないし3いずれかの開封片付き包装体。
  5. 前記2本の斜め溶着線の長さが2〜5mmであり、前記2本の斜め溶着線がなす角度が45〜100度である請求項1ないし4いずれかの開封片付き包装体。
  6. 前記開封片の横幅方向の長さが15〜20mmであり、縦幅方向の長さが5〜15mmである請求項1ないし5いずれかの開封片付き包装体。
  7. 前記内容物が、魚肉練り肉を含む;
    請求項1ないし6いずれかの開封片付き包装体。

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