JP2017065691A - 包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内容物をよりスムーズに注出することが可能な包装体を提供すること。【解決手段】 包装体A1は、膨出形状とされた第1殻部111および第1殻部111を囲む第1環状部112を有する第1主板部11と、第1殻部111を覆う第2主板部12と、第1環状部112と第2主板部12との少なくとも一部ずつが接合された接合部2と、第1殻部111および第2主板部12によって規定された流体貯留部3と、流体貯留部3に収容された内容物4と、を備え、少なくとも第1殻部111の内面を含む第2主板部12に接合されていない領域であって撥液処理がされた撥液領域15と、撥液領域15を横断する切断予定線17と、をさらに備える。【選択図】 図7

Description

本発明は、包装体に関する。
液体である内容物を収容する包装体は、内容物を密閉状態で収容するとともに、内容物をスムーズに注出できることが好ましい。特許文献1に開示された包装体においては、カップ状の容器の内面が、撥液処理が施された撥液面とされている。このような包装体によれば、容器内面に内容物が付着することにより注出が阻害されることを防止可能である。
しかしながら、内容物を密閉することを目的として、前記包装体においては、樹脂フィルム等によってカップ状容器が封止されている。このような樹脂フィルムは、カップ状容器のフランジ部に接合されることが一般的である。樹脂フィルムとの接合力を高めようとすると、フランジ部は、撥液処理がなされていない面とされるか、あるいは撥液処理が施されるものの接合によって撥液効果が顕著に低下した面となる。このため、カップ状容器から樹脂フィルムを除去して内容物を注出しようとすると、十分な撥液効果を発揮しないフランジ部に付着してしまうという問題がある。
特開2014−15236号公報
本発明は、上述した事情のもとで考え出されたものであって、内容物をよりスムーズに注出することが可能な包装体を提供することをその課題とする。
本発明によって提供される包装体は、膨出形状とされた第1殻部および該第1殻部を囲む第1環状部を有する第1主板部と、前記第1殻部を覆う第2主板部と、前記第1環状部と前記第2主板部との少なくとも一部ずつが接合された接合部と、前記第1殻部および前記第2主板部によって規定された流体貯留部と、前記流体貯留部に収容された内容物と、を備え、少なくとも前記第1殻部の内面を含む前記第2主板部に接合されていない領域であって撥液処理がされた撥液領域と、前記撥液領域を横断する切断予定線と、をさらに備えることを特徴としている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記切断予定線は、前記第1環状部の周縁に到達している。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第1殻部は、該第1殻部のうち最も深い部位を含む本体部と、該本体部よりも浅く平面視において前記本体部から延出する注出部と、を有しており、前記切断予定線は、前記本体部を避けた位置において前記注出部を横断している。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記撥液領域は、前記第1環状部のうち前記第1殻部の前記内面に繋がる部分を含む。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第2主板部は、平坦形状のフィルムである。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第2主板部は、前記第1殻部を覆うとともに前記流体貯留部を規定する膨出形状とされた第2殻部と、該第2殻部を囲む第2環状部とを有しており、前記撥液領域は、前記第2殻部の内面を含み、前記接合部は、前記第1環状部と前記第2環状部とが接合された部位である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第1主板部と前記第2主板部とは、同一のシート材料によって構成されている。
本発明によれば、前記切断予定線に沿った切断によって前記包装体が開封されると、前記切断予定線に沿った切断箇所において、前記撥液領域が前記第2主板部には囲まれていない外端縁を有する。このため、前記切断箇所が鉛直方向下方に位置するように前記第1主板部を傾けると、前記環状部にまったく触れることなく前記内容物が注出される。この注出においては、前記内容物は、前記撥液領域のみを伝って速やかに流動する。また、前記撥液領域を構成する前記殻部の内面に、前記内容物が付着して残存してしまうことを抑制することが可能である。したがって、前記内容物をよりスムーズに注出することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態に基づく包装体を示す斜視図である。 図1の包装体を示す要部斜視図である。 図1の包装体を示す要部平面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 図1の包装体を示す要部拡大断面図である。 図1の包装体の製造方法の一例を示す断面図である。 図1の包装体を開封した状態を示す斜視図である。 図1の包装体の変形例を示す要部平面図である。 図8のIX−IX線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態に基づく包装体を示す要部平面図である。 本発明の第3実施形態に基づく包装体を示す要部平面図である。 図11のXII−XII線に沿う断面図である。 本発明の第4実施形態に基づく包装体を示す斜視図である。 図13のXIV−XIV線に沿う断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A1は、第1主板部11、第2主板部12、撥液領域15、接合部2、流体貯留部3および内容物4を備えている。
図1は、包装体A1を示す斜視図である。図2は、包装体A1を示す要部斜視図である。図3は、包装体A1を示す要部平面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿う断面図である。図5は、包装体A1を示す要部拡大断面図である。図7は、包装体A1を開封した状態を示す斜視図である。なお、理解の便宜上、図2および図3においては、接合部2を省略している。
第1主板部11は、殻部111および環状部112を有している。殻部111は、膨出形状とされており、本発明で言う第1殻部に相当する。いる。殻部111の形状は、内容物4の種類等に応じて様々に設定される。図示された例においては、殻部111は、本体部111aおよび注出部111bを有する。本体部111aは、殻部111のうち最も深い部位を含む部分である。図示された例においては、本体部111aは、略円錐台形状とされており、円形の底部を有する形状である。注出部111bは、本体部111aよりも浅く、図3に示すように平面視において本体部111aから延出する部分である。図示された例においては、注出部111bは、図中右方に延出する平面視略三角形状である。また、図4に示すように、注出部111bは、本体部111aから離間した先端部(図中右端部)に向かうほど、深さが浅くなるテーパ形状である。注出部111bは、本体部111aの深さ方向の中途部分であって、図示された例においては本体部111aの深さの半分よりも若干浅い程度の部分に連結されている。
環状部112は、平面視において殻部111を囲む部位であり、本発明で言う第1環状部に相当する。環状部112は、殻部111を囲む部位であればその形状は特に限定されない。図示された例においては、環状部112は、平面視における幅が略均一とされている。環状部112は、少なくともその一部が第2主板部12と接合されており、図示された例においては、環状部112の全体が第2主板部12に接合されている。
撥液領域15は、少なくとも殻部111の内面を含んでおり、第2主板部12に接合されていない領域であって、撥液処理がされた領域である。本実施形態においては、殻部111の内面によって撥液領域15が構成されている。図2、図3および図7においては、撥液領域15には、複数の離散点からなる比較的薄いトーンのハッチングが付されている。撥液領域15は、内容物4を良好にはじく機能を果たす面であり、撥液処理が施された領域である。なお、ここでいう撥液処理とは、撥液剤の塗布や混合等、あるいは表面加工により、当該処理を施す前に比して当該領域に接した液体がはじかれる状態になるように処理することをいう。また撥液とは、撥水と撥油を含む概念である。すなわち、本発明における撥液領域とは、撥水処理及び撥油処理の双方或いはいずれか一方の処理が施された面のことをいう。なお、本発明は、殻部111の内面のすべてが完全に撥液領域15を構成する撥液面とされた構成に限定されるものではない。撥液のための加工の制限や殻部111の成形の影響等によって、殻部111の一部が完全な撥液面とされていない構成であってもよい。殻部111の内面の大部分が撥液領域15を構成する撥液面とされることにより、後述する本発明が意図する効果を奏する構成であればよい。
図5に示すように、本実施形態においては、撥液領域15は、微細な凹凸加工が付与された態様とされている。また、微細な凹凸加工とともに内容物4をはじく機能を発揮する要素として、撥液領域15のうち少なくとも凹凸形状とされた部分は、たとえばポリオレフィン系樹脂と撥液剤とを含有する樹脂組成物によって形成されている。前記撥液剤としては、たとえばシリコーン系撥液剤が挙げられる。また、なお、殻部111が成形された後の撥液領域15の凹凸形状の凸部高さは特に限定されないが、通常10μm〜100μmであり、好ましくは20μm〜80μmである。また、隣り合う凸部のピッチ(凸部頂点間の距離)は、通常100μm以下であり、好ましくは80μm以下である。
殻部111には、切断予定線17が形成されている。切断予定線17は、第1主板部11の切断を促す線であり、その具体的構成は特に限定されないが、たとえば第1主板部11の線状部分が所謂ハーフカット等によって周囲よりも減肉された部位である。図3に示すように、切断予定線17は、撥液領域15を横断している。特に、本実施形態においては、撥液領域15のうち殻部111の注出部111bの内面によって構成されている部分を横断している。また、切断予定線17は、注出部111bが本体部111aから延出する方向(図3における図中左右方向)に対して直角である方向(図中上下方向)に延びている。また、本実施形態においては、切断予定線17は、環状部112を横断して環状部112の周縁に到達している。
このような構成の第1主板部11を構成するシート材料は、殻部111の成形手法や、接合部2を形成するための接合手法を適切に行えるものであるとともに、少なくとも殻部111の内面を撥液領域15を構成する撥液面とし得るシート材料が選択される。たとえば、シート材料の主たる部分となる基材を構成する材質は、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂が挙げられ、これらは一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。また、シート材料の基材としては、前記樹脂の単層の合成樹脂製シート、同種又は異種の複数の合成樹脂製シートが積層された積層シートなどが挙げられる。これら合成樹脂製シートには、必要に応じて金属や金属酸化物が蒸着された合成樹脂製シートやエチレン−ビニルアルコール(EVOH)などのバリア機能を有するものを用いてもよい。また、シート材料は、収納された内容物4を透視するためには、透明又は半透明であることが好ましいが、非透明な材質を用いてもよい。さらに、シート材料は、必要に応じて商品名等のデザインが印刷されていてもよい。シート材料の厚みは、特に限定されず、たとえば0.05〜1.0mmであり、好ましくは0.1〜0.6mmである。
撥液領域15を設ける具体的手法としては、上述した基材の片面に上述した撥液のための具体的態様である微細な凹凸加工や表層への撥液剤の混入を行えばよい。あるいは、上述の通り例示された基材の片面に、撥液機能を発揮する撥液フィルムを積層させてもよい。係る撥液フィルムとしては、たとえば従来公知の特開2014−113721号公報に開示の撥液フィルムを採用しうる。また、同様の従来公知の撥液フィルムとして、特開2014−213937号公報、特開2014−24188号公報等に開示の撥液フィルムや特開2015−25053号公報に開示の撥液フィルムを適宜採用してもよい。一方、前記撥液剤は凹凸加工が施された面の上に設けられていてもよく、当該構成の従来公知の撥液フィルムとして、特開2013−208816号公報や特開2013−208817号公報に開示の撥液フィルムが挙げられる。また、撥液処理が施されており撥液面となっていれば凹凸形状は必ずしも必須ではなく、例えば特開2015−25053号公報に開示の撥液フィルムも採用することができる。
第2主板部12は、平坦な部材であり、一部が殻部111を覆っており、他の一部が環状部112と接合されている。このような第2主板部12は、いわば殻部111(流体貯留部3)を封鎖する蓋として機能する。第2主板部12の材質等は特に限定されないが、たとえば樹脂、紙材、あるいは金属シート等を適宜採用できる。図示された例においては、樹脂を主材料とするフィルムが用いられている。第2主板部12の平面視形状は、第1主板部11に対応したティアドロップ形状とされている。なお、第2主板部12のうち殻部111を覆う内面は、撥液領域15を構成する撥液面とされていてもよい。あるいは、蓋として機能する第2主板部12には、内容物4が実質的に付着しないことが想定される場合は、第2主板部12の内面は、撥液面とされていなくてもよい。
接合部2は、第1主板部11と第2主板部12とを互いに固定している部位であり、具体的には、第1主板部11の環状部112と第2主板部12の一部とが接合されたものである。なお、図2、図3および図7においては、接合部2を構成する環状部112に、複数の離散点からなる比較的濃いトーンのハッチングを付している。第1主板部11の環状部112と第2主板部12の一部とを接合する手法は特に限定されないが、たとえばヒートシールを用いることができる。接合部2が設けられることにより、流体貯留部3が密閉されている。なお、接合部2を設けるための接合手法は特に限定されず、第1主板部11と第2主板部12とを適切に接合しうる手法を適宜採用することができる。このような手法としては、上述のヒートシールのほか、接着剤を塗布する手法、接着テープ等の接着層を介在させる手法等が挙げられる。
なお、たとえば片面に撥水面を有するシート材料を用いて第1主板部11を形成した場合、接合部2が形成される前の状態においては、殻部111の内面だけでなく環状部112の上面も撥液領域15を構成しうる撥水面となっている。しかし、たとえばヒートシール等の接合部2を形成する手法を経た後は、環状部112の上面のうち第2主板部12に接合された領域は、十分な撥水機能を発揮することが期待し難い。本実施形態においては、環状部112の上面の全てが、第2主板部12に接合されることにより接合部2を構成している。したがって、本実施形態においては、環状部112の上面は、撥液領域15を構成しない部位として扱う。
流体貯留部3は、内容物4を貯留するための部位である。本実施形態においては、流体貯留部3は、第1主板部11の殻部111と第2主板部12の一部とによって規定されている。流体貯留部3のうち殻部111によって規定された部分は、撥液領域15を構成する撥液面によって規定されている。流体貯留部3のうち第2主板部12によって規定された部分は、上述した通り撥液面であることは必須ではない。
内容物4は、調味料などの食品、飲料、化粧品、薬品等に代表される液体である。内容物4の具体的構成は、特に限定されない。なお、本発明に係る包装体は、後述する効果を奏することから、内容物4は、比較的高粘度の流体であってもよい。なお、本実施形態においては、図4に示すように、図中上下方向が鉛直方向に相当する姿勢に包装体A1が置かれた場合に、内容物4は、切断予定線17には到達していない。また、図示された例においては、内容物4は、注出部111bに到達しておらず、本体部111a内にとどまっている。
図6は、包装体A1の製造方法の一例を示す断面図である。図示された製造方法においては、金型8を用いる。金型8は、保持部81、凹部83および複数の吸引孔84を有する。保持部81は、第1主板部11の材料となるシート材料1Aを保持する部分であり、上面が平坦な部分である。凹部83は、殻部111を形成するための部位であり、保持部81の上面から下方に凹んでいる。複数の吸引孔84は、保持部81の上面および凹部83の内面に開口しており、図示しないポンプなどの吸引源に接続されている。
上述した金型8の上方に、シート材料1Aを配置する。シート材料1Aは、片面に撥液面15Aを有する。この撥液面15Aの一部が、上述した撥液領域15を構成する。シート材料1Aの撥液面15Aは、図中上面に置かれる。なお、成形前のシート材料1Aにおける撥液面15Aの凹凸形状の凸部高さは特に限定されないが、好ましくは10μm〜150μm程度であり、より好ましくは15μm〜100μm、さらに好ましくは20μm〜90μmである。また、隣り合う凸部のピッチは、通常100μm以下であり、好ましくは80μm以下である。また、シート材料1Aは、以下の脱気成形に適した温度に加熱されていることが好ましい。次いで、シート材料1Aを金型8に向けて下降させ、保持部81に保持させる。また、これと同時にあるいはこれに引き続いて、上述した吸引源を稼働させることにより、複数の吸引孔84から吸引する。これにより、金型8とシート材料1Aとの間の空気が脱気され、シート材料1Aが金型8の表面に密着させられる。この際、シート材料1Aのうち金型8の凹部83に密着する部分には、顕著な延伸が施される。この脱気成形を経ることにより、シート材料1Aには、殻部111および環状部112が形成される。この後は、たとえば内容物4の充填、第2主板部12の材料となるフィルム材料とシート材料1Aとの接合による接合部2の形成、および切断工程を経ることにより、包装体A1が得られる。
図7は、包装体A1の開封を示している。切断予定線17を挟んで第1主板部11の両側を把持して第1主板部11を曲げる力を付与すると、第1主板部11は、切断予定線17に沿って切断される。本実施形態においては、この切断により、注出部111bおよび第2主板部12が二分される格好となる。そして、注出部111bおよび第2主板部12のうち本体部111aから離脱した部分を第2主板部12とともに引き上げると、第2主板部12が殻部111のうち本体部111aを含む部分から剥離される。これにより、包装体A1の開封がなされる。切断予定線17は、撥液領域15を横断していたため、切断予定線17に沿った切断箇所において、撥液領域15が第2主板部12には囲まれていない外端縁を有することとなる。
次に、包装体A1の作用について説明する。
本実施形態によれば、図7に示すように、切断予定線17に沿った切断によって包装体A1が開封されると、切断予定線17に沿った切断箇所において、撥液領域15が第2主板部12には囲まれていない外端縁を有する。このため、前記切断箇所が鉛直方向下方に位置するように第1主板部11を傾けると、環状部112にまったく触れることなく内容物4が注出される。この注出においては、内容物4は、撥液領域15のみを伝って速やかに流動する。また、撥液領域15を構成する殻部111の内面に、内容物4が付着して残存してしまうことを抑制することが可能である。したがって、包装体A1によれば、内容物4をよりスムーズに注出することができる。
切断予定線17が第2主板部12の周縁に到達していることにより、第1主板部11を確実かつスムーズに切断することができる。
殻部111が本体部111aと注出部111bとを有する構成であるとともに、切断予定線17が注出部111bを横断している。注出部111bは、本体部111aから平面視において延出しており、本体部111aよりも浅い部位である。これにより、開封した後は、注出部111bを内容物4を外部へとスムーズに導く注出経路として用いることができる。また、図4および図7から理解されるように、注出部111bが切断予定線17によって切断されても、これによって形成される開口部分の深さは、たとえば本体部111aよりも十分に浅いものとなる。このため、切断予定線17に沿った切断の直後に、誤って内容物4がこぼれてしまうことを回避することができる。
図8〜図14は、本発明の変形例および他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図8および図9は、包装体A1の変形例を示している。本変形例においては、注出部111bが略均一な深さであり、上述した例よりも本体部111aの浅い部分に繋がっている。また、注出部111bの平面視形状は、図中左右方向に延びる平行部分を有する形状である。このような注出部111bは、環状部112の一部が若干凹まされた部位であるとも言えるが、第2主板部12に対して接合されておらず、且つ第2主板部12から離間した部分であることから、本実施形態においては、殻部111の一部として位置づけられる。注出部111bの内面は、撥液領域15を構成する撥水面である。
このような変形例によっても、内容物4をよりスムーズに注出することができる。また、注出部111bが、深さがごく浅く、略均一な深さのものとされている。これにより、本変形例の注出部111bは、上述した例の注出部111bと比べて所謂曲げ剛性が顕著に低いものとなっている。したがって、切断予定線17に沿ってより容易に切断することができる。
図10は、本発明の第2実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A2は、殻部111が明確に区分された本体部111aと注出部111bとを有する構成ではない点が、上述した実施形態と異なっている。本実施形態の殻部111は、平面視矩形状の角錐台形状である。切断予定線17は、平面視において殻部111の1つの角部付近を横断している。このような実施形態によっても内容物4をよりスムーズに注出することができる。また、本実施形態から理解されるように、明確に区分された本体部111aと注出部111bとを有する構成ではなくとも、殻部111の形状と切断予定線17を横断させる箇所とによって、本願が意図する効果を奏し得る。
図11および図12は、本発明の第3実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A3は、殻部111だけでなく環状部112の一部によって撥液領域15が構成されている点が、上述した実施形態と異なっている。本実施形態においては、環状部112の全体が平坦形状であるものの、環状部112のうち殻部111の内面に繋がる一部分が、第2主板部12とは接合されていない。この接合されていない部分は、上述した接合による撥液機能の消失が及ばない領域であり、接合部2の形成以降も撥液機能を発揮する。図示された例においては、環状部112の上面のうち殻部111から図中右方に延出する部分が、撥液機能を発揮しており、殻部111の内面とともに撥液領域15を構成している。
切断予定線17に沿った切断により包装体A4を開封すると、環状部112には、殻部111と外部とを繋ぐ、撥液機能を発揮する帯状部分が現れる。開封後の第1主板部11を傾けると、前記帯状部分を伝って、内容物4をスムーズに注出することができる。また、前記帯状部分は、環状部112のうち接合部2を構成することによって撥液機能を発揮しない部分に両側から挟まれている。このため、撥液機能を発揮する前記帯状部分に沿って内容物4を流動させることが可能であり、注出に際して内容物4が側方にこぼれてしまうことなどを防止することができる。
図13および図14は、本発明の第4実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A4は、一対の主板部10、接合部2、流体貯留部3および内容物4を備えている。
一対の主板部10は、互いに対面しており、接合部2が設けられていることに互いに接合されている。一対の主板部10は、各々が殻部101および環状部102を有する。本発明においては、第1主板部と第2主板部を備えることが意図されている。後述するように、本実施形態においては、一対の主板部10は、大きさや形状についてそれぞれが略同じ構成となっている。このため、一対の主板部10の一方を第1主板部と観念した場合、他方の主板部10が第2主板部と観念される。また、第1主板部と観念された主板部10の殻部101は、本発明における第1殻部と観念され、第2主板部と観念された主板部10の殻部101は、本発明における第2殻部と観念される。同様に、第1主板部と観念された主板部10の環状部102は、本発明における第1環状部と観念され、第2主板部と観念された主板部10の環状部102は、本発明における第2環状部と観念される。本実施形態の包装体A4についての以降の説明においては、理解の便宜上、一対の主板部10について、第1主板部および第2主板部を特に区別しない。
主板部10は、たとえば上述のシート材料によって形成されている。本実施形態においては、一対の主板部10は、それぞれが同じ素材あるいは同じ層構造からなる同一のシート材料によって形成されている。本実施形態においては、一対の主板部10は、接合部2によって接合されていることを除き、互いに連結等はされていない。これと異なり、一対の主板部10の端縁同士が折り返し部等によって連結された構成であってもよい。殻部101は、主板部10が部分的に膨出形状に加工された部分である。本実施形態においては、一対の主板部10の殻部101が平面視によって互いに一致しており、これらの殻部101によって規定された空間が流体貯留部3とされている。なお、本発明は、主板部10のそれぞれに殻部101が形成された構成に限定されるものではない。本実施形態と異なり、たとえば一方の主板部10にのみ殻部101が形成され、他方の10が平板状であってもよい。
本実施形態においても、殻部101は、本体部101aおよび注出部101bを有する。一対の主板部10の本体部101aによって、流体貯留部3のうち比較的太径の略楕円柱形状部分が構成されている。また、一対の主板部10の注出部101bによって、流体貯留部3のうち図中上方に延びる比較的細径の略円柱形状部分が構成されている。
環状部102は、殻部101を囲む部分であり、平坦な形状とされている。本実施形態においては、一対の主板部10の環状部102は、平面視において互いに一致しており、平面視略矩形状である。なお、環状部102は、殻部101の全周を完全に囲むものに限定されない。たとえば、環状部102が途切れた部分を有しており、この途切れた部分から殻部101が平面視外方に露出する構成であってもよい。
殻部101の内面は、撥液領域15を構成する撥液面とされている。また、上述した実施形態の変形例に示したように、環状部102の一部が接合されていない等により、撥液領域15を構成していてもよい。一対の主板部10に一対の切欠き部16が設けられている。一対の切欠き部16は、一対の主板部10の幅方向両端縁(図13における図中左右方向両端縁)に設けられており、内方に凹んだ部位である。切欠き部16は、包装体A4を開封する際の起点として用いられる。一対の切欠き部16は、図13における図中上下方向において、略同じ位置に配置されている。図示された例においては、切欠き部16は、略三角形状とされている。
切断予定線17は、撥液領域15を横断しており、殻部101の注出部101bを横断している。また、本実施形態においては、切断予定線17は、一対の切欠き部16の双方に到達している。
本実施形態の接合部2は、一対の主板部10の環状部102同士が接合されたものである。一対の主板部10の環状部102同士を接合する手法は特に限定されず上述した種々の手法を用いることが可能であり、たとえばヒートシールを用いることができる。
このような実施形態によっても、切断予定線17に沿った切断により包装体A4を開封すると、撥液領域15を構成する注出部111bを伝って、内容物4をよりスムーズに注出することができる。
本発明に係る包装体は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る包装体の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A1〜A4 包装体
10 主板部
101 殻部
101a 本体部
101b 注出部
102 環状部
11 第1主板部
111 殻部
111a 本体部
111b 注出部
112 環状部
12 第2主板部
15 撥液領域
16 切欠き部
17 切断予定線
2 接合部
3 流体貯留部
4 内容物

Claims (7)

  1. 膨出形状とされた第1殻部および該第1殻部を囲む第1環状部を有する第1主板部と、
    前記第1殻部を覆う第2主板部と、
    前記第1環状部と前記第2主板部との少なくとも一部ずつが接合された接合部と、
    前記第1殻部および前記第2主板部によって規定された流体貯留部と、
    前記流体貯留部に収容された内容物と、を備え、
    少なくとも前記第1殻部の内面を含む前記第2主板部に接合されていない領域であって撥液処理がされた撥液領域と、
    前記撥液領域を横断する切断予定線と、をさらに備えることを特徴とする、包装体。
  2. 前記切断予定線は、前記第1環状部の周縁に到達している、請求項1に記載の包装体。
  3. 前記第1殻部は、該第1殻部のうち最も深い部位を含む本体部と、該本体部よりも浅く平面視において前記本体部から延出する注出部と、を有しており、
    前記切断予定線は、前記本体部を避けた位置において前記注出部を横断している、請求項1または2に記載の包装体。
  4. 前記撥液領域は、前記第1環状部のうち前記第1殻部の前記内面に繋がる部分を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の包装体。
  5. 前記第2主板部は、平坦形状のフィルムである、請求項1ないし4のいずれかに記載の包装体。
  6. 前記第2主板部は、前記第1殻部を覆うとともに前記流体貯留部を規定する膨出形状とされた第2殻部と、該第2殻部を囲む第2環状部とを有しており、
    前記撥液領域は、前記第2殻部の内面を含み、
    前記接合部は、前記第1環状部と前記第2環状部とが接合された部位である、請求項1ないし4のいずれかに記載の包装体。
  7. 前記第1主板部と前記第2主板部とは、同一のシート材料によって構成されている、請求項6に記載の包装体。
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