JP2017061967A - プーリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カム機構が摩耗した場合に、容易に交換作業を行うことができるプーリ装置を提供する。【解決手段】プーリ装置100は、固定シーブ1と、可動シーブ2と、可動シーブ用ボス4と、スプリング5と、スプリングシート6と、カム機構7と、を備えている。スプリングシート6は、固定シーブ1と一体的に回転する。スプリングシート6は、スプリング5を支持する。カム機構7は、可動シーブ用ボス4及びスプリングシート6に設けられている。カム機構7は、スプリングシート6に対する可動シーブ用ボス4の相対回転を可動シーブ用ボス4の軸方向推力に変換するよう構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、プーリ装置に関するものである。
スクータ型の自動二輪車などでは、ベルト式の無段変速機が採用されている。この無段変速機は、駆動プーリ装置と、従動プーリ装置と、ベルトとを備えている。ベルトは、駆動プーリ装置と従動プーリ装置との間に架けられている。
従動プーリ装置は、可動シーブと固定シーブとによってベルトを挟持している。発進時などの急加速時では、可動シーブが固定シーブよりも回転速度が速くなり互いに相対回転するため、可動シーブと固定シーブとによってベルトをしっかりと挟持できないことがある。これを防ぐために、特許文献1のプーリ装置は、カム機構を備えている。このカム機構は、ドライブプレートと可動シーブ用ボスとに設けられている。可動シーブが固定シーブに対して相対回転すると、カム機構は、その回転を軸方向の推力に変換して可動シーブを固定シーブ側に移動させる。この結果、ベルトは、可動シーブと固定シーブとによってしっかりと挟持される。
特許第3651628号公報
ドライブプレートに形成されたカム機構が摩耗した場合、ドライブプレートを交換する必要がある。このドライブプレートは遠心クラッチを構成するベース部材である。したがって、ドライブプレートを交換するために遠心クラッチ部分を分解する必要があり、交換作業が困難となる。
本発明の課題は、カム機構が摩耗した場合に、容易に交換作業を行うことができるプーリ装置を提供することである。
本発明の第1側面に係るプーリ装置は、固定シーブと、可動シーブと、可動シーブ用ボスと、スプリングと、スプリングシートと、カム機構と、を備えている。可動シーブは、軸方向において固定シーブに対して接近及び離間するように移動可能である。可動シーブ用ボスは、可動シーブから軸方向に延びている。スプリングは、軸方向において、可動シーブを固定シーブに向かって付勢する。スプリングシートは、固定シーブと一体的に回転する。スプリングシートは、スプリングを支持する。カム機構は、可動シーブ用ボス及びスプリングシートに設けられている。カム機構は、スプリングシートに対する可動シーブ用ボスの相対回転を可動シーブ用ボスの軸方向推力に変換するよう構成されている。
この構成によれば、カム機構は、ドライブプレートに設けられるのではなく、スプリングシートに設けられている。このため、カム機構が摩耗した場合は、ドライブプレートではなく、スプリングシートを交換すればよい。ここで、スプリングシートは、ドライブプレートと違って、遠心クラッチの構成部品ではない。このため、スプリングシートを交換する際、遠心クラッチを分解する必要が無く、容易に交換作業を行うことができる。
好ましくは、可動シーブ用ボスは、カム機構を構成するカム部を有する。そして、好ましくは、スプリングシートは、円筒部と、フランジ部と、カム受け部とを有する。円筒部は、可動シーブ用ボスの径方向外側、且つ前記スプリングの径方向内側に配置される。フランジ部は、円筒部から径方向外側に延び、スプリングの一方の端面を支持する。カム受け部は、円筒部の径方向内側に配置される。カム受け部は、カム機構を構成し、カム部と係合する。
好ましくは、スプリングシートは、樹脂製である。
好ましくは、プーリ装置は、固定シーブと一体的に回転するドライブプレートをさらに備える。スプリングシートは、ドライブプレートに嵌合する。
本発明によれば、カム機構が摩耗した場合に、容易に交換作業を行うことができる。
プーリ装置の側面断面図。 スプリングシートの平面図。 図2のIII−III線断面図。 カム機構の動作を説明するための概略図。 ドライブプレートの平面図。 図5のVI−VI線断面図。 変形例に係るカム機構の動作を説明するための概略図。
以下、本発明に係るプーリ装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係るプーリ装置100は、従動側のプーリ装置100である。この従動側のプーリ装置100には、駆動側のプーリ装置(図示省略)からベルト101を介してトルクが伝達される。ベルト101は、トルクを伝達するための部材である。
図1は、プーリ装置100の側面断面図である。なお、以下の説明において、回転軸Oとは、プーリ装置100の回転軸を意味する。径方向とは、回転軸Oを中心とした円の径方向を意味する。径方向の外側とは、径方向において回転軸Oから離れる側を意味し、径方向の内側とは、径方向において回転軸Oに近付く側を意味する。軸方向とは、回転軸Oに沿った方向を意味する。軸方向の第1側とは図1の左側を意味し、軸方向の第2側とは、図1の右側を意味する。周方向とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。
図1に示すように、プーリ装置100は、固定シーブ1と、可動シーブ2と、固定シーブ用ボス3と、可動シーブ用ボス4と、スプリング5と、スプリングシート6と、カム機構7と、遠心クラッチ8と、を備えている。
固定シーブ1は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。固定シーブ1の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。固定シーブ1は、軸方向において、可動シーブ2の第2側に配置されている。固定シーブ1は、軸方向に移動しないように固定されている。
固定シーブ1は、円板状である。固定シーブ1の対向面11は、径方向の外側にいくにしたがって、可動シーブ2から離れるように傾斜している。すなわち、対向面11は、径方向の外側に向かって、軸方向の第2側に傾斜している。なお、固定シーブ1の対向面11は、可動シーブ2に対向する面である。すなわち、固定シーブ1の対向面11は、軸方向の第1側を向いている。
固定シーブ用ボス3は、固定シーブ1と一体的に回転する。本実施形態では、固定シーブ用ボス3と固定シーブ1とは一つの部材で形成されている。なお、固定シーブ用ボス3と固定シーブ1とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転してもよい。固定シーブ用ボス3は、円筒状であって、固定シーブ1から軸方向に延びている。詳細には、固定シーブ用ボス3は、固定シーブ1から軸方向の第1側に延びている。固定シーブ用ボス3の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。
固定シーブ用ボス3の第1端部31に、遠心クラッチ8が取り付けられている。また、固定シーブ用ボス3の第2端部32から、固定シーブ1が径方向外側に延びている。なお、第1端部31は軸方向の第1側の端部であり、第2端部32は軸方向の第2側の端部である。この第1端部31は、互いに平行に延びる取り付け面を外周面に有している。第1端部31は他の部分よりも外径が小さいため、肩部33が形成されている。
出力軸(図示省略)は、固定シーブ用ボス3の内部を、軸方向に延びている。出力軸は、例えば後輪にトルクを伝えるための軸である。出力軸と固定シーブ用ボス3とは相対回転する。なお、出力軸と固定シーブ用ボス3との間に、ベアリング102,103が配置されている。
可動シーブ2は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。可動シーブ2の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動シーブ2は、回転軸Oに沿って移動するように配置されている。すなわち、可動シーブ2は、軸方向に移動するように配置されている。可動シーブ2は、軸方向に移動することによって、固定シーブ1に対して接近及び離間する。可動シーブ2は、軸方向において、固定シーブ1の第1側に配置されている。
可動シーブ2は、円板状である。可動シーブ2の対向面21は、径方向の外側にいくにしたがって、固定シーブ1から離れるように傾斜している。すなわち、対向面21は、径方向の外側に向かって、軸方向の第1側に傾斜している。
可動シーブ2の対向面21は、固定シーブ1に対向する面である。すなわち、可動シーブ2の対向面21は、軸方向の第2側を向いている。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ2の対向面21とは、間隔をあけて対向している。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ2の対向面21とによって、V溝が形成されている。可動シーブ2が軸方向に移動することによって、V溝の溝幅が変わる。このV溝内において、ベルト101が配置されている。なお、固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ2の対向面21とによって、ベルト101を挟持している。
可動シーブ2は、軸方向の第1側に突出する環状の支持壁部22を有している。この支持壁部22は、可動シーブ用ボス4の径方向外側に配置されている。この支持壁部22と可動シーブ用ボス4との間に、スプリング5の端部が配置される。
可動シーブ用ボス4は、可動シーブ2と一体的に回転する。また、可動シーブ用ボス4は、可動シーブ2と一体的に軸方向に移動する。本実施形態では、可動シーブ用ボス4と可動シーブ2とは一つの部材で形成されている。なお、可動シーブ用ボス4と可動シーブ2とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転及び軸方向に移動してもよい。
可動シーブ用ボス4は、円筒状であって、可動シーブ2から軸方向に延びている。詳細には、可動シーブ用ボス4は、可動シーブ2から軸方向の第1側に延びている。すなわち、可動シーブ用ボス4は、固定シーブ1から遠ざかる方向に延びている。可動シーブ用ボス4の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動シーブ用ボス4は、固定シーブ用ボス3の径方向外側に配置されている。すなわち、固定シーブ用ボス3は、可動シーブ用ボス4内を延びている。
可動シーブ用ボス4は、その端部に複数のカム部41を有している。各カム部41は、周方向において間隔をあけて配置されている。各カム部41は、軸方向の第1側に延びている。すなわち、各カム部41は、可動シーブ用ボス4の軸方向の第1側の端部に設けられている。この各カム部41は、カム機構7を構成する。
可動シーブ用ボス4は、グリスを介さずに、固定シーブ用ボス3上を摺動可能である。可動シーブ用ボス4の内周面は、固定シーブ用ボス3の外周面と接触している。詳細には、可動シーブ用ボス4は、ボス本体42と、樹脂部43とを有している。ボス本体42は、円筒形状である。各カム部41は、このボス本体42から軸方向の第1側に延びている。
ボス本体42は、例えば、金属製である。具体的には、ボス本体42は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、ボス本体42は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。このボス本体42の内周面に、樹脂部43が取り付けられている。なお、ボス本体42と樹脂部43との間に、金属層、及び焼結体層などが介在していてもよい。樹脂部43は円筒形状であって、樹脂部43の内周面が固定シーブ用ボス3の外周面と接触している。樹脂部43の摩擦係数は、ボス本体42の摩擦係数よりも小さい。例えば、樹脂部43は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。このように、樹脂部43は、ボス本体42よりも摩擦係数が小さいため、固定シーブ用ボス3上をスムーズに摺動することができる。
スプリング5は、軸方向において可動シーブ2を固定シーブ1に向かって付勢する。すなわち、スプリング5は、可動シーブ2を軸方向の第2側に向かって付勢している。これによって、固定シーブ1と可動シーブ2とが、ベルト101を挟持する。スプリング5は、例えばコイルスプリングとすることができる。スプリング5は、可動シーブ用ボス4を囲むように、可動シーブ用ボス4の径方向外側に配置されている。
スプリングシート6は、スプリング5を支持するように構成されている。図2及び図3に示すように、スプリングシート6は、円筒部61、フランジ部62、及び複数のカム受け部63を有する。スプリングシート6は、例えば樹脂製である。具体的には、スプリングシート6は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。円筒部61、フランジ部62、及び各カム受け部63は、1つの部材によって一体的に形成されている。
円筒部61は、可動シーブ用ボス4の径方向外側に配置されている。また、円筒部61は、スプリング5の径方向内側に配置されている。すなわち、円筒部61は、径方向において、可動シーブ用ボス4とスプリング5との間に配置されている。円筒部61は、スプリング5を径方向において支持している。
フランジ部62は、円筒部61から径方向外側に延びている。詳細には、フランジ部62は、円筒部61の軸方向第1側の端部から径方向外側に延びている。フランジ部62は、環状である。フランジ部62は、スプリング5の軸方向の第1側の端面を支持している。すなわち、フランジ部62は、スプリング5を軸方向において支持している。
各カム受け部63は、円筒部61の径方向の内側に配置されている。詳細には、各カム受け部63は、円筒部61の内周面に形成されている。各カム受け部63は、周方向に延びている。各カム受け部63は、周方向において、互いに間隔をあけて配置されている。なお、この周方向において隣り合うカム受け部63の間を、カム部41が延びている。各カム受け部63は、可動シーブ用ボス4の各カム部41と係合する。この各カム受け部63は、カム機構7を構成する。各カム受け部63は、凹部631を有している。凹部631は、径方向に延びている。この凹部631は、後述するドライブプレート81の一部を収容する。
スプリングシート6は、固定シーブ1と一体的に回転する。詳細には、スプリングシート6は、軸方向の第1側に突出する突出部64を有している。この突出部64が、後述するドライブプレート81の貫通孔814(図5参照)に嵌合する。突出部64は、貫通孔814の外周縁に沿った形状をしている。このドライブプレート81は、固定シーブ用ボス3を介して固定シーブ1と一体的に回転する。このため、ドライブプレート81に取り付けられたスプリングシート6は、固定シーブ1と一体的に回転する。
図1に示すように、カム機構7は、可動シーブ用ボス4とスプリングシート6とに設けられている。詳細には、カム機構7は、複数のカム部41と複数のカム受け部63とから構成される。カム機構7は、スプリングシート6に対する可動シーブ用ボス4の相対回転を、可動シーブ用ボス4の軸方向推力に変換するように構成されている。すなわち、可動シーブ用ボス4がスプリングシート6よりも速い速度で回転すると、カム機構7は、可動シーブ用ボス4を固定シーブ1に向かって移動させる。
詳細には、図4に示すように、可動シーブ用ボス4の各カム部41は、カム面411を有している。カム面411は、回転方向を向き、且つ軸方向の第1側を向くように傾斜している。このカム面411が、スプリングシート6のカム受け部63に当接する。なお、回転方向とは、車両が前進する際に、可動シーブ用ボス4が回転する方向である。
図1に示すように、遠心クラッチ8は、ドライブプレート81、複数のクラッチシュー82、及びクラッチハウジング83を有している。遠心クラッチ8は、固定シーブ1及び可動シーブ2の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。詳細には、遠心クラッチ8は、固定シーブ用ボス3の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。
ドライブプレート81は、固定シーブ用ボス3の第1端部31に取り付けられている。ドライブプレート81は、固定シーブ用ボス3と一体的に回転する。図5及び図6に示すように、ドライブプレート81は、ボス部811と、円板部812とを有している。
ボス部811は、円筒状であって、軸方向に延びている。ボス部811は、固定シーブ用ボス3に取り付けられる。詳細には、ボス部811は、中心部に貫通孔813を有している。この貫通孔813は、固定シーブ用ボス3の第1端部31と係合するような形状である。具体的には、貫通孔813の外周縁は、固定シーブ用ボス3の外周縁とほぼ同じ形状である。
円板部812は、ボス部811から径方向外側に延びている。円板部812は、平板状である。すなわち、円板部812は、実質的に段差部を有していない。なお、円板部812は、平板状でなくてもよいし、段差部を有していてもよい。円板部812は、複数の貫通孔814を有している。各貫通孔814は、軸方向に貫通している。また、各貫通孔814は、周方向に延びている。各貫通孔814は、周方向において、間隔をあけて配置されている。この貫通孔814に、上述したスプリングシート6の突出部65が嵌合する。また、上述した可動シーブ用ボス4の各カム部41は、円板部812と干渉しないよう、貫通孔814内を延びている。なお、隣り合う貫通孔814の間に配置される円板部812の一部が、上述したカム受け部63の凹部631に収容される。
ドライブプレート81は、金属製である。具体的には、ドライブプレート81は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、ドライブプレート81は、炭素鋼、及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。ドライブプレート81は、固定シーブ用ボス3の肩部33と当接することによって、軸方向の第2側への移動が規制される。また、第1端部31に取り付けられた止め輪90によって、ドライブプレート81は軸方向の第1側への移動が規制される。
図1に示すように、各クラッチシュー82は、円周方向の一端部がドライブプレート81に揺動可能に取り付けられている。各クラッチシュー82は、その外周面に摩擦材84を有している。各クラッチシュー82の他端部には、各クラッチシュー82を径方向の内側に付勢するようにリターンスプリング(図示省略)が取り付けられている。
クラッチハウジング83は、各クラッチシュー82を径方向の外側から覆うように配置されている。クラッチハウジング83は、固定シーブ用ボス3に相対回転可能に支持されている。詳細には、クラッチハウジング83は、ボス部831を有している。ボス部831には、スプライン孔8311が形成されている。このスプライン孔8311に、出力軸がスプライン係合することができる。
遠心クラッチ8が伝達状態になると、各クラッチシュー82の摩擦材84は、クラッチハウジング83の内周面と摩擦係合する。また、遠心クラッチ8が遮断状態になると、各クラッチシュー82の摩擦材84は、クラッチハウジング83の内周面から離れる。なお、遠心クラッチ8の伝達状態とは、遠心クラッチ8が、固定シーブ1及び可動シーブ2の回転を出力軸に伝達する状態を意味する。また、遠心クラッチ8の遮断状態とは、遠心クラッチ8が、固定シーブ1及び可動シーブ2の回転を出力軸に伝達しない状態を意味する。
上述したように構成されたプーリ装置は、次のように動作する。
駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が狭くなった場合、ベルト101の巻き付け径が大きくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の外側に移動する。
図1に示すように、従動側のプーリ装置100において、固定シーブ1と可動シーブ2とによって構成される溝の幅は、駆動側のプーリ装置における溝幅と逆に動作する。すなわち、駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の外側に移動すると、従動側のプーリ装置100においてベルト101が径方向の内側へ移動する。
ベルト101が径方向の内側へ移動すると、スプリング5の付勢力に抗して、可動シーブ2が固定シーブ1から離れる方向に移動する。すなわち、可動シーブ2が、軸方向の第1側に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ2との間の溝の幅が広がる。
また、駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が広がった場合、ベルト101の巻き付け径が小さくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の内側に移動する。
駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の内側に移動すると、従動側のプーリ装置100において、ベルト101が径方向の外側へ移動する。そして、スプリング5の付勢力によって、可動シーブ2が固定シーブ1に近付く方向に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ2との間の溝の幅が狭くなる。
次に、カム機構7の動作について説明する。発進時のように急加速したとき、可動シーブ2が固定シーブ1よりも速い速度で回転する。すると、図4に示すように、可動シーブ用ボス4がスプリングシート6よりも速い速度で回転する。すなわち、可動シーブ用ボス4は、スプリングシート6に対して回転方向に相対的に回転する。すると、カム機構7は可動シーブ用ボス4に軸方向の推力を付与し、可動シーブ用ボス4は軸方向の第2側に移動する。詳細には、カム面411がカム受け部63から軸方向の第2側への反力を受け、可動シーブ用ボス4が軸方向の第2側に移動する。この結果、可動シーブ2は固定シーブ1側へ移動し、ベルト101を強固に挟持する。
以上、本実施形態に係るプーリ装置100は、次の特徴を有する。
カム機構7は、ドライブプレート81に設けられるのではなく、スプリングシート6に設けられている。このため、カム機構7が摩耗した場合、特にカム受け部63が摩耗した場合、ドライブプレート81ではなく、スプリングシート6を交換すればよい。ここで、スプリングシート6は、ドライブプレート81と違って、遠心クラッチ8の構成部品ではない。このため、スプリングシート6を交換する際、遠心クラッチ8を分解する必要が無く、容易に交換作業を行うことができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
変形例1
上記実施形態では、各カム部41がカム面411を有しているが、カム受け部63がカム面を有していてもよい。例えば、図7に示すように、スプリングシート6のカム受け部63は、カム面631を有している。このカム面631は、回転方向と逆方向を向くとともに、軸方向の第2側を向くように傾斜している。なお、この場合、スプリングシート6のカム受け部63の強度を向上させるために、金属などの補強部材をカム受け部63の内部に埋設してもよい。
変形例2
上記実施形態では、可動シーブ用ボス4は、グリスを介さずに固定シーブ用ボス3上を摺動しているが、グリスを介して固定シーブ用ボス3上を摺動してもよい。
変形例3
上記実施形態では、ボス部811は、円板部812から軸方向に突出しているが、ボス部811は、円板部812から突出していなくてもよい。すなわち、ボス部811と円板部812との境界に段差部がなく、ボス部811は円板部812の内周端部によって構成されていてもよい。
変形例4
上記実施形態では、ボス部811は、円筒状であるが、ボス部811の形状は特に限定されない。例えば、ボス部811は、多角形状の筒部材であってもよい。また、ボス部811の貫通孔813は、スプライン孔であってもよい。
1 :固定シーブ
2 :可動シーブ
4 :可動シーブ用ボス
5 :スプリング
6 :スプリングシート
7 :カム機構
41 :カム部
61 :円筒部
62 :フランジ部
63 :カム受け部
81 :ドライブプレート
100 :プーリ装置

Claims (4)

  1. 固定シーブと、
    軸方向において前記固定シーブに対して接近及び離間するように移動可能な可動シーブと、
    前記可動シーブから軸方向に延びる可動シーブ用ボスと、
    軸方向において、前記可動シーブを前記固定シーブに向かって付勢するスプリングと、
    前記固定シーブと一体的に回転し、前記スプリングを支持するスプリングシートと、
    前記可動シーブ用ボス及び前記スプリングシートに設けられ、前記スプリングシートに対する前記可動シーブ用ボスの相対回転を前記可動シーブ用ボスの軸方向推力に変換するよう構成されたカム機構と、
    を備える、プーリ装置。
  2. 前記可動シーブ用ボスは、前記カム機構を構成するカム部を有し、
    前記スプリングシートは、
    前記可動シーブ用ボスの径方向外側且つ前記スプリングの径方向内側に配置される円筒部と、
    前記円筒部から径方向外側に延び、前記スプリングの一方の端面を支持するフランジ部と、
    前記円筒部の径方向内側に配置され、前記カム機構を構成し、前記カム部と係合するカム受け部と、
    を有する、
    請求項1に記載のプーリ装置。
  3. 前記スプリングシートは、樹脂製である、
    請求項1又は2に記載のプーリ装置。
  4. 前記固定シーブと一体的に回転するドライブプレートをさらに備え、
    前記スプリングシートは、前記ドライブプレートに嵌合する、
    請求項1から3のいずれかに記載のプーリ装置。
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JPH09287640A (ja) * 1996-04-23 1997-11-04 Honda Motor Co Ltd Vベルト自動変速機のトルクカム機構

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