JP2017061920A - 真空ポンプと永久磁石支承部 - Google Patents

真空ポンプと永久磁石支承部 Download PDF

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Abstract

【課題】半径方向の強度に介して改善されている永久磁石支承部又は永久磁石支承部を有する真空ポンプを提供する。【解決手段】ローター149の回転可能な支承の為、少なくとも一つの永久磁石支承部183を有するターボ分子ポンプ111であって、永久磁石支承部183が、ステーター側の少なくとも一つのリングマグネット197と、ローター149に配置されたローター側のリングマグネット195を有し、内側のリングマグネット197と、外側のリングマグネット195とは同軸に配置されており、内側のリングマグネット197の外側と、これと向き合う外側のリングマグネット195の内側との間に、半径方向に推移する間隙幅を有する半径方向の間隙199が設けられている真空ポンプにおいて、外側のリングマグネット195及び/又は内側のリングマグネット197の軸方向に推移する高さが、間隙幅の3倍以上から5倍以下の領域にある。【選択図】図3

Description

本発明は、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、真空ポンプのローターの回転可能な支承の為に少なくとも一つの永久磁石支承部を有するものに関する。その際、永久磁石支承部は、ステーター側の少なくとも一つのリングマグネットと、ローターに配置されたローター側のリングマグネットを有する。その際、両方のリングマグネットの一方は、内側のリングマグネットであり、これは、他方の外側のリングマグネットの半径方向内側に、外側のリングマグネットと同軸に配置されている。その際、内側のリングマグネットの半径方向外側に向けられた外側と、これと向き合った、外側のリングマグネットの半径方向内側に向けられた内側の間には、半径方向に推移する間隙幅を有する半径方向の間隙が設けられている。
冒頭に記載した形式の真空ポンプが公知である。そのような真空ポンプにおいては、永久磁石支承部は、主として高真空側の支承部として使用される。その際、半径方向における真空ポンプのローターの支承の為に使用される。その際、永久磁石支承部のいわゆる半径方向強度は、真空ポンプ内におけるローターの確実な支承の為に本質的な量である。
ドイツ連邦共和国実用新案第1888854U号明細書 ドイツ連邦共和国特許出願公開第102013218220A1号明細書 ドイツ連邦共和国特許出願公開第10358341A1号明細書
本発明は、半径方向の強度に介して改善されている永久磁石支承部又は永久磁石支承部を有する真空ポンプを提供することを課題とする。
この課題は、請求項1に記載の特徴を有する真空ポンプによって、又は請求項6に記載の特徴を有する永久磁石支承部によって解決される。本発明の好ましい実施形と発展形は、従属請求項に記載されている。
課題は特に、冒頭に記載した形式の真空ポンプが、外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの軸方向に推移する高さが、間隙幅の3倍以上から5倍以下の範囲にあることによって発展していることによって解決される。
支承部強度は、磁石支承間隙と、軸方向に測定される外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの間の比率に依存することが分かった。その際、特に、理想的に支承部強度は、外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの軸方向の高さが、間隙幅の3倍以上から5倍以下の範囲にあるとき、達成されることが可能であることが確認された。
好ましくは、外側のリングマグネットの軸方向高さと内側のリングマグネットの軸方向高さは同じ大きさに形成される。
支承部強度を理想的とすることに関して、更に、外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの半径方向に推移する幅が、各リングマグネットの高さの1.5倍以下であるとき有利である。リングマグネットの半径方向の幅は、よって好ましくはその高さの1.5倍以下である。
好ましくは、外側のリングマグネットの半径方向の幅が、内側のリングマグネットの半径方向の幅と同じである。
好ましくは、外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの半径方向に推移する幅が、各リングマグネットの高さの1.2倍以上、好ましくは1.3倍以上である。外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの半径方向の幅は、よって、好ましくはその高さの1.2倍から1.5倍の間に位置する。これによって、真空ポンプ内においてローターの支承のために可能な限り最善の支承部強度を有する永久磁石支承部が達成されることが可能である。
本発明の好ましい発展形に従い、外側のリングマグネットの積層部と内側のリングマグネットの積層部が設けられており、そして外側のリングマグネットの積層部の各リングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの積層部の各リングマグネットが、間隙幅の3.5倍以上から5倍以下の軸方向で計測した軸方向高さを有する。よって、永久磁石支承部の全てのリングマグネットは、上述した領域にある軸方向高さを有することが可能である。
本発明の好ましい発展形に従い、外側のリングマグネットの積層部と内側のリングマグネットの積層部が設けられており、そして外側のリングマグネットの積層部の各リングマグネットと、内側のリングマグネットの積層部の各リングマグネットは、各積層部のリングマグネットの高さの1.2倍以上から1.5倍以下の範囲にある半径方向に推移する半径方向の幅をゆうする。
本発明の別の好ましい発展形に従い、外側のリングマグネットの積層部と内側のリングマグネットの積層部が設けられており、そして外側のリングマグネットの積層部の各リングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの積層部の各リングマグネットは、各積層部のリングマグネットの高さの1.5倍以下の半径方向に推移する半径方向の幅を有する。
本発明は、また、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプのローターの回転可能な支承の為の永久磁石支承部であって、真空ポンプのステーター内における配置の為に設けられたステーター側の少なくとも一つのリングマグネットと、真空ポンプのローターにおける配置の為に設けられたローター側のリングマグネットを有するものに関する。その際、両方のリングマグネットの一方は、内側のリングマグネットであり、これは、外側の他方のリングマグネットの半径方向内側に、他方のリングマグネットと同軸に、半径方向外側に向けられた内側のリングマグネットの外側と、これと向き合う、半径方向内側に向けられた外側のリングマグネットの内側の間に、半径方向に推移する間隙幅を有する半径方向の間隙が形成されるよう配置されている又は配置可能である。その際、外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットは、間隙幅の3倍以上から5倍以下の範囲にある軸方向に推移する高さを有する。
外側のリングマグネット又は内側のリングマグネットのそのような寸法取りによって、特に、永久磁石支承部の使用の為に、ターボ分子ポンプ内において望まれているような、特に良好な支承部強度が達成されることが可能である。
本発明は、少なくとも一つの外側のリングマグネット及び内側のリングマグネットを有する真空ポンプ、特にターボ分子ポンプの為の永久磁石支承部の製造のための方法にも関する。これは、外側のリングマグネットの半径方向内側に、内側のリングマグネットの半径方向外側に向けられた外側と、これと向き合う、外側のリングマグネットの半径方向内側に向けられた内側の間に、半径方向に推移する間隙幅を有する半径方向の間隙が形成されるよう、外側のリングマグネットと同軸に配置されている、又は配置可能である。その際、外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの軸方向に推移する高さは、間隙幅の3倍以上から5倍以下の範囲にあるように寸法どられている。
好ましくは、外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの半径方向に推移する幅が、各リングマグネットの高さの1.5倍以下であるよう寸法どられる。その上、外側のリングマグネット及び/又は内側のリングマグネットの半径方向に推移する幅は、各リングマグネットの高さの1.2倍以上、好ましくは1.3倍以上であるよう寸法どられることが可能である。
発明に係る方法によって、特に良好な支承部強度を有し、ひいては特に良好に真空ポンプのローターの支承に適している永久磁石支承部が実現されることが可能である。
以下に本発明を、例示的に、添付の図面を参照しつつ好ましい実施形に基づいて説明する。
ターボ分子ポンプの斜視図 図1のターボ分子ポンプの下面図 図2の切断線A−Aに沿ったターボ分子ポンプの断面 図2の切断線B−Bに沿ったターボ分子ポンプの断面図 図2の切断線C−Cに沿ったターボ分子ポンプの断面図 発明に係る永久磁石支承部の一部の断面図
図1に示されるターボ分子ポンプ111はインレットフランジ113によって取り囲まれたポンプインレット115を有している。これに公知の方法で、図示されていないレシーバーが接続されることが可能である。レシーバーからのガスは、ポンプインレット115を介してレシーバーから吸引され、そしてポンプを通してポンプアウトレット117へと搬送される。これには、予真空ポンプ(例えばロータリーポンプのようなもの)が接続されていることが可能である。
インレットフランジ113は、図1の真空ポンプの向きにおいて、真空ポンプ111のハウジング119の上側の端部を形成している。ハウジング119は、下部分121を有する。これには、側方にエレクトロニクスハウジング123が設けられている。エレクトロニクスハウジング123内には、例えば真空ポンプ内に設けられた電動モーター125の駆動の為の、真空ポンプ11の電気的及び/又は電子的なコンポーネントが組み込まれている。エレクトロニクスハウジング123には、アクセサリーの為の複数のコネクター127が設けられている。更に、データインターフェース129(例えばRS485スタンダードに従うもの)と、電源供給コネクター131がエレクトロニクスハウジング123に設けられている。
ターボ分子ンポンプ111のハウジング119には、特にベントバルブの形式のベントインレット133が設けられており、これを介して真空ポンプ111が逃出されることが可能である。下部分121の領域内には、更に、シールガスコネクター135(このシールガスコネクターは、フラッシュガスコネクターとも称される)が設けられている。これを介して、フラッシュガスが電動モーター125の保護の為、ポンプによって搬送されるガスの前にモーター室137(この中に真空ポンプ11の電動モーター125が組み込まれている)内へと運ばれることが可能である。下部分121内には、更に二つの冷却媒体コネクター139が設けられている。その際、当該冷却媒体コネクターの一方は、インレットとして、そして他方の冷却媒体コネクターはアウトレットとして冷却媒体の為に設けられている。この冷却媒体は、冷却目的のために真空ポンプ内に導かれることが可能である。
真空ポンプの下側141は、起立面として使用されることが可能であるので、真空ポンプ11は下側141の上に起立して運転されることが可能である。真空ポンプ11は、しかしまた、インレットフランジ113を介してレシーバーに固定されることが可能であり、これによっていわば吊架されて運転されることが可能である。その上、真空ポンプ111は、図1に示されているのと異なる方式で形成されているとき、運転されることも可能であるよう形成されていることが可能である。下側141が下に向かってではなく、当該側と逆に、又は上に向かって向けられ配置されることが可能であるという真空ポンプの実施形も実現されることが可能である。
図2に表されている下側141には、更にいくつかのねじ143も設けられている。これらによって、真空ポンプのここでは特定されない部材が互いに固定されている。例えば支承部カバー145が下側141に固定されている。
その上、下側141には、複数の固定孔部147が設けられている。これらを介してポンプ11が例えば載置面に固定されることが可能である。
図2から5内には、冷却媒体導管148が表されている。この中では、冷却媒体コネクター139を介して導入及び導出される冷却媒体が循環されることが可能である。
図3から5の断面図が示すように、真空ポンプは、ポンプインレット115に及んでいるプロセスガスをポンプアウトレット117に搬送するための複数のプロセスガスポンプ段を有する。
ハウジング119内には、ローター149が設けられている。このローターは、回転軸151を中心として回転可能なローター軸153を有している。
ターボ分子ポンプ111は、ポンプ作用を奏する、互いに直接に接続された複数のターボ分子的ポンプ段を有する。これは、ローター軸153に固定された半径方向の複数のローターディス155と、そして、ローターディスク155の間に配置され、そしてハウジング119に固定された固定子ディスク157を有している。その際、ローターディスク155及び隣接するステーターディスク157は、各一つのターボ分子的ポンプ段を形成する。ステーターディスク157は、スペーサーリング159によって互いに所望の軸方向間隔に保持されている。
真空ポンプは、その上、半径方向において互いに入れ子式に配置され、そしてポンプ効果を奏する、互いに直列に接続された複数のホルベックポンプ段を有する。ホルベックポンプ段のローターは、ローター軸153に配置されたローターハブ161とローターハブ161に固定され、そしてこれによって担持されるシリンダー側面形状の二つのホルベックロータースリーブ163,165を有している。これらは、回転軸151と同軸に向けられており、そして半径方向において互いに入れ子式に接続されている。更に、シリンダー側面形状の二つのホルベックステータースリーブ167,169が設けられている。これらは、同様に回転軸151に同軸に向けられており、そして半径方向で見て互いに入れ子式に接続されている。
ホルベックポンプ段のポンプ効果を発する表面は、側面によって、つまりホルベックロータースリーブ163、165及び/又はホルベックステータースリーブ167,169の半径方向内側面及び/又は外側面によって形成されている。外側のホルベックステータースリーブ167の半径方向内側面は、外側のホルベックロータースリーブ163の半径方向外側面と、半径方向のホルベック間隙171を形成しつつ向き合っており、そしてこれと共にターボ分子ポンプに続く第一のホルベックポンプ段を形成する。外側のホルベックロータースリーブ163の半径方向内側面は、内側のホルベックステータースリーブ169の半径方向外側面と、半径方向のホルベック間隙173を形成しつつ向かい合っており、これと共に第二のホルベックポンプ段を形成する。内側のホルベックステータースリーブ169の半径方向内側面は、内側のホルベックロータースリーブ165の半径方向外側面と、半径方向のホルベック間隙175を形成しつつ向き合っており、そしてこれと第三のホルベックポンプ段を形成する。
ホルベックロータースリーブ163の下側の端部には、半径方向に推移するチャネルが設けられている。これを介して半径方向外側に位置するホルベック間隙171が中央のホルベック間隙173と接続されている。その上、内側のホルベックステータースリーブ169の上側の端部には、半径方向に推移するチャネルが設けられていることが可能である。これを介して中央のホルベック間隙173が半径方向内側に位置するホルベック間隙175と接続されている。これによって、入れ子式に接続された複数のホルベックポンプ段が直列に互いに接続される。半径方向内側のホルベックロータースリーブ165の下側の端部には、更に、アウトレット117への接続チャネル179が設けられていることが可能である。
上述したポンプ効果を発するホルベックステータースリーブ163,165の表面は、其々、スパイラル形状に回転軸151の周りを軸方向へと推移する複数のホルベック溝を有している。他方で、ホルベックロータースリーブ163、165の向き合った側面は滑らかに形成されており、そしてガスを真空ポンプ11の運転の為に、ホルベック溝内へと前進させる。
ローター軸153の回転可能な支承のために、ポンプアウトレット117の領域にローラー支承部181が、そしてポンプインレット115の領域に永久磁石支承部183が設けられている。
ローラー支承部181の領域には、ローター軸153に、ローラー支承部181の方に向かって増加する外直径を有する円すい形のスプラッシュナット185が設けられている。スプラッシュナット185は、運転媒体貯蔵部の少なくとも一つのスキマーと滑らかに接触している。運転媒体貯蔵部は、互いに積重ねられた吸収性の複数のディスク187を有している。これらは、ローラー支承部181の為の運転媒体(例えば潤滑媒体)を染み込ませられている。
真空ポンプ11の運転中、運転媒体は、毛細管作用によって運転媒体貯蔵部からスキマーを介して回転するスプラッシュナット185へと伝達され、そして遠心力によってスプラッシュにアッと185に沿って、スプラッシュナット92の大きくなる外直径の方向へと、ローラー支承部181に向かって搬送され、そこで例えば潤滑機能を発揮する。ローラー支承部181と運転媒体貯蔵部は、槽形状のインサート189と支承部カバー145によって真空ポンプ内にはめ込まれている。
永久磁石支承部183は、ローター側の支承半部191とステーター側の支承半部193を有する。これらは、各一つのリング積層部を有している。リング積層部は、軸方向に互いに積層された永久磁石の複数のリング195,197を有する。リングマグネット195,197は、半径方向の支承間隙199を形成しつつ向かい合っており、その際、ローター側のリングマグネット195は半径方向外側に、そしてステーター側のリングマグネット197は半径方向内側に配置されている。支承間隙199内に存在する磁場は、リングマグネット195,197の間に磁気的反発力を引き起こす。これらは、ローター軸153の半径方向の支承を行う。ローター側のリングマグネット195は、ローター軸153の担持部分201によって担持されている。これはリングマグネット195を半径方向外側で取り囲んでいる。ステーター側のリングマグネット197は、ステーター側の担持部分203によって担持されており、これは、リングマグネット197を通って延在しており、そしてハウジング119の半径方向の支柱に懸架されている。回転軸151に平行に、ローター側のリングマグネット195は、担持部分203と連結されたカバー要素207によって固定されている。ステーター側のリングマグネット197は、回転軸151に平行に、一方の方向では、担持部分203と接続された固定リング209及び担持部分203と接続された固定リング211によって固定されている。固定リング211とリングマグネット197の間には、更に、さらばね213が設けられていることが可能である。
マグネット支承部の内部には、緊急用又は安全用支承部215が設けられている。これは、真空ポンプ111の通常の運転では、非接触で空転し、そしてローター149がステーターに対して過剰に半径方向に変位した際に干渉し、ローター149の為の半径方向のストッパーを形成する。というのは、ローター側の構造がステーター側の構造と衝突するのが防止されるからである。安全用支承部215はローラー支承部として形成されており、そしてローター149及び/又はステーターと半径方向の間隙を形成する。これは、安全用支承部215が通常のポンプ運転中に干渉しないからである。安全用支承部215が干渉する半径方向の変位は、安全用支承部215が真空ポンプの通常の運転中、干渉が発生しないよう十分大きく寸法どられており、そして同時に、ローター側の構造のステーター側の構造との衝突があらゆる状況で防止されるよう十分小さく寸法どられている。
真空ポンプ11は、ローター149の回転駆動の為の電動モーター125を有している。電動モーター125のアンカーは、ローター149によって形成されている。モーターステーター217を通って延在するローター軸153の部分には、半径方向外側に、又は埋め込まれて、永久磁石装置が設けられていることが可能である。モーターステーター217と、モーターステーター217を通って延在するローター149の部分の間には、中間空間219が設けられている。この空間は、半径方向のモーター間隙を有する。これを介してモーターステーター217と永久磁石装置が駆動トルクの伝達の為に磁気的に影響することが可能である。
モーターステーター217は、ハウジング内において、電動モーター125の為に設けられたモーター空間137の内部に固定されている。シールガスコネクター135を介してシールガス(これはフラッシュガスとも称され、そして空気又は窒素であることが可能である)がモーター室137に至る。シールガスを介して電動モーター125はプロセスガス、例えば腐食作用を有するプロセスガスの部分から保護されることが可能である。モーター室137は、ポンプアウトレット117を介しても真空引きされることが可能である、つまりモーター室137内は少なくとも近似的に、ポンプアウトレット117に接続される予真空ポンプによって引き起こされる真空圧となる。
ローターハブ161とモーター室を画成する壁部221の間には、その上、それ自体公知のいわゆるラビリンスシール223が設けられていることが可能である。特に、半径方向外側に位置するホルベックポンプ段に対するモーター室217のより良好なシールを達成するためである。
発明に係る永久磁石支承部183の図6内に断面で示された部分は、上述の説明に相応して、ローが−側の支承半部191とステーター側の支承半部193を有する。ステーター側の支承半部193は、四つのリングマグネット197を有し、そしてローター側の支承半部191は同様に四つの支承半部195を有する。しかしまた他の数量のリングマグネット195,197が設けられていることも可能である。というのは、各四つのリングマグネットという上述した数量は例に過ぎないからである。
図6内に示されているように、ステーター側の支承半部193の互いに隣接するリングマグネット197は、交互の極性を有する。例えば、ステーター側の支承半部193の上側のリングマグネット197とこれに隣接する上から二番目のリングマグネット197を見ると、両方のリングマグネットのS極Sが互いに近接している。その上、上から二番目のリングマグネット197のと上から三番目のリングマグネット197のN極Nは、互いに近接している。更に、最も下のリングマグネット197と下から二番目のリングマグネット197のS極Sは互いに近接している。同様の事はローター側の支承半部191のリングマグネット195にも宛てはまる。
ローター側の支承半部191とステーター側の支承半部193の間には、支承間隙199が設けられている。支承間隙199は、リング形状の間隙であり、これは、半径方向外側に向けられた、内側のリングマグネット197の外側と、これと向き合っている、外側のリングマグネット195の半径方向内側に向けられた内側から半径方向に推移している。「半径方向」は、回転軸151(図3参照)、又は理想的な場合回転軸151と一致する、リングマグネット195,197の軸方向の中央軸に関する。
半径方向の間隙199は、半径方向に推移する間隙幅dを有する。外側のリングマグネット195と内側のリングマグネット197は、その其々の軸方向(回転軸151または回転軸と一致するリングマグネットの軸方向の中央慈雨に関する)に推移する高さhは、間隙幅dの3倍(含む)から5倍(含む)の間の領域にある。
その上、リングマグネット195、197は、半径方向に推移する幅bを有する。これは、リングマグネット195,197の高さの1.5倍以下である。好ましくは、外側のリングマグネット195と内側のリングマグネットの幅bは、高さhの1.2倍以上である。
リングマグネット195は、外側のリングマグネット195の積層部を形成し、リングマグネット197は、内側のリングマグネット197の積層部を形成する。ここで各リングマグネットは同じ軸方向高さhと同じ半径方向幅bを有する。
図6の永久磁石支承部の利点は、特に良好な支承強度を有することである。その結果、例えばターボ分子ポンプのような真空ポンプのローターの回転可能な支承のために極めて良く適している。
111 ターボ分子ポンプ
113 インレットフランジ
115 ポンプインレット
117 ポンプアウトレット
119 ハウジング
121 下部分
123 エレクトロニクスハウジング
125 電動モーター
127 アクセサリーコネクター
129 データインターフェース
131 電源供給コネクター
133 逃しインレット
135 シールガスコネクター
137 モーター室
139 冷却媒体コネクター
141 下側
143 ねじ
145 支承部カバー
147 固定孔部
148 冷却媒体導管
149 ローター
151 回転軸
153 ローター軸
155 ローターディスク
157 ステーターディスク
159 スペーサーリング
161 ローターハブ
163 ホルベックロータースリーブ
165 ホルベックロータースリーブ
167 ホルベックステータースリーブ
169 ホルベックステータースリーブ
171 ホルベック間隙
173 ホルベック間隙
175 ホルベック間隙
179 接続チャネル
181 ローラー支承部
183 永久磁石支承部
185 スプラッシュナット
187 ディスク
189 インサート
191 ローター側の支承部
193 ステーター側の支承部
195 リングマグネット
197 リングマグネット
199 支承間隙
201 キャリア部分
203 キャリア部分
205 半径方向の支柱
207 カバー要素
209 サポートリング
211 固定リング
213 さらばね
215 緊急用または安全用支承部
217 モーターステーター
219 中間空間
221 壁部
223 ラビリンスハブ
d 間隙幅
h 軸方向の高さ
b 半径方向の幅
N N極
S S極

Claims (13)

  1. 真空ポンプのローター(149)の回転可能な支承の為、少なくとも一つの永久磁石支承部(183)を有する真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、その際、永久磁石支承部(183)が、ステーター側の少なくとも一つのリングマグネット(197)と、ローター(149)に配置されたローター側のリングマグネット(195)を有し、
    その際、両方のリングマグネット(195,197)の一方が、内側のリングマグネット(197)であり、これが、他方の外側のリングマグネット(195)の半径方向内側に配置され、そして外側のリングマグネット(195)と同軸に配置されており、その際、半径方向外側に向けられた内側のリングマグネット(197)の外側と、これと向き合う、半径方向に内側に向けられた外側のリングマグネット(195)の内側の間に、半径方向に推移する間隙幅(d)を有する半径方向の間隙(199)が設けられている真空ポンプにおいて、
    外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)の軸方向に推移する高さ(h)が、間隙幅(d)の3倍以上から5倍以下の領域にあることを特徴とする真空ポンプ。
  2. 外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)の半径方向に推移する幅(b)が、各リングマグネット(195,197)の高さの1.5倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。
  3. 外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)の半径方向に推移する幅(b)が、各リングマグネット(195,197)の高さ(h)の1.2倍以上、好ましくは1.3倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の真空ポンプ。
  4. 外側のリングマグネット(195)の積層部と内側のリングマグネット(197)の積層部が設けられていること、及び、外側のリングマグネットの積層部の各リングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネットの積層部の各リングマグネット(197)が、間隙幅(d)の3倍以上から5倍以下の範囲にある軸方向高さ(h)を有することを特徴とする請求項1から3の少なくとも一項に記載の真空ポンプ。
  5. 外側のリングマグネット(195)の積層部と内側のリングマグネット(197)の積層部が設けられていること、及び外側のリングマグネット(195)の積層部の各リングマグネット及び/又は内側のリングマグネット(197)の積層部の各リングマグネットが、各積層部のリングマグネット(195,197)の高さ(h)の1.2倍以上から1.5倍以下の領域にある、半径方向に推移する幅(b)を有することを特徴とする請求項1から4の少なくとも一項に記載の真空ポンプ。
  6. 真空ポンプ、特にターボ分子ポンプのローター(149)の回転可能な支承のための永久磁石支承部であって、真空ポンプのステーターにおける配置の為に設けられたステーター側の少なくとも一つのリングマグネット(197)と、真空ポンプのローター(149)における配置の為に設けられたステーター側のリングマグネット(195)を有し、その際、両方のリングマグネットの一方が、内側のリングマグネット(197)であり、これが、他方の外側のリングマグネット(195)の半径方向内側に、外側のリングマグネット(195)と同軸に配置されており、又は配置可能であり、内側のリングマグネット(197)の半径方向外側に向けられた外側と、これと向き合った、外側のリングマグネット(195)の半径方向内側に向けられた内側の間に、半径方向に推移する間隙幅(d)を有する半径方向の間隙(199)が形成される永久磁石支承部において、
    外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)が、軸方向に推移する高さ(h)を有し、この高さが、間隙幅(d)の3倍以上から5倍以下の範囲にあることを特徴とする永久磁石支承部。
  7. 外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)の半径方向に推移する幅(b)が、各リングマグネット(195,197)の高さ(h)の1.5倍以下であることを特徴とする請求項6に記載の永久磁石支承部。
  8. 外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)の半径方向に推移する幅(b)が、各リングマグネット(195,197)の高さ(h)の1.2倍以上、好ましくは1.3倍以上であることを特徴とする請求項6または7に記載の永久磁石支承部。
  9. 外側のリングマグネット(195)の積層部及び内側のリングマグネット(197)の積層部を有すること、及び、外側のリングマグネット(195)の積層部の各リングマグネット、及び/又は、内側のリングマグネット(197)の積層部の各リングマグネットが、間隙幅(d)の3倍以上から5倍以下の範囲にある軸方向の高さ(h)を有することを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の永久磁石支承部。
  10. 外側のリングマグネット(195)の積層部と内側のリングマグネット(197)の積層部を有すること、及び外側のリングマグネット(195)の積層部の各リングマグネット及び/又は内側のリングマグネット(197)の積層部の各リングマグネットが、各積層部のリングマグネット(195,197)の高さ(h)の1.2倍以上から1.5倍以下の範囲にある半径方向に推移する幅(b)を有することを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の永久磁石支承部。
  11. 真空ポンプ、特にターボ分子ポンプの為の永久磁石支承部(183)の製造のための方法であって、少なくとも一つの外側のリングマグネット(195)及び内側のリングマグネット(197)を有し、これが、外側のリングマグネット(195)の半径方向内側、及び外側のリングマグネット(195)と同軸に、内側のリングマグネット(197)の半径方向外側に向けられた外側と、これと向き合った、外側のリングマグネット(195)の半径方向内側に向けられた内側の間に、半径方向に推移する間隙幅(d)を有する半径方向の間隙(199)が形成されるよう配置され、又は配置可能である方法において、
    外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)の軸方向に推移する高さ(h)が、間隙幅(d)の3倍以上から5倍以下の範囲にあるよう寸法決めされていることを特徴とする方法。
  12. 外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)の半径方向に推移する幅(b)が、各リングマグネット(195,197)の高さ(h)の1.5倍以下であるよう寸法決めされていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 外側のリングマグネット(195)及び/又は内側のリングマグネット(197)の半径方向に推移する幅(b)が、各リングマグネット(195,197)の高さ(h)の1.2倍以上、好ましくは1.3倍以上であることを特著とする請求項11または12に記載の方法。
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