JP5312876B2 - 回転部の軸受け装置及びそれを用いたポンプ - Google Patents

回転部の軸受け装置及びそれを用いたポンプ Download PDF

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Description

本発明は、ラジアル軸受け及びスラスト軸受けを含む回転部の軸受け装置及びそれを用いたポンプに関する。
ラジアル軸受け及びスラスト軸受けとして、ベアリング等のように機械的接触に頼った軸受け以外に、流体軸受け、気体軸受けまたは磁気軸受等の非接触な軸受けが知られている。
軸とそれに挿通されるスリーブのラジアル方向及び軸受けを流体軸受けにて形成することは、例えば特許文献1に開示されている。気体を用いた動圧軸受けは、特許文献2に開示されている。磁気軸受けとして、スラスト方向の軸受けが特許文献3−5に開示されている。
特開2007−139199号公報 特開2007−170578号公報 特開平11−230086号公報 特公平7−85638号公報 特開2003−97555号公報
特許文献1の技術では、特許文献1の図1に示すように、軸(28)とスリーブ(26)との隙間に循環油等の循環流体(62)を圧送するものであるので、油による汚染は避けられない。
特許文献2の技術では、特許文献2の図1に示すように、ラジアル軸受け(R)は、軸(61)に動圧溝(Ra,Rb)を形成して、軸(61)と筒部(50)との間の隙間に空気による動圧を発生させている。このラジアル軸受けは気体による動圧軸受けを利用した非接触軸受けである。しかし、スラスト軸受け(S)は、筒部(50)の底部(52)に半球面状の凸部を設け、軸端部を凸部に点接触させるピボット型軸受けであり、非接触軸受けではない。
特許文献3−5には、スラスト方向に磁気軸受けを採用することで、スラスト方向で非接触にて軸受けしている。特許文献3に示すスラスト軸受け(11)は、特許文献3の図1に示すように、主軸(4)の一端に主軸(4)よりも大径のターゲットディスク(9)を設け、その両面側に所定の間隔をあけて電磁石(10a,10b)を配置したものである。この場合、電磁石(10a,10b)の電気的制御が必要であると共に、大径のターゲットディスク(9)は装置の小型化を阻む。また、特許文献3では、緊急用ベアリング(21,22)を配置する必要があるため、完全な非接触軸受けは実現できない。
特許文献4に示すスラスト軸受け(5)は、特許文献4の図1、図3または図4に示すように、軸(1)に磁性体または永久磁石(51)を設け、それと対向する周囲にコア付きコイルまたはソレノイド等の複数の磁力部(52,52a,52b)をリング状またはスパイラル状に設けたものである。そして、複数の磁力部(52,52a,52b)を独立して、増磁または減磁させ、あるいは励磁または消磁させることで、軸(4)をスラスト方向に駆動しながら非接触軸受けを実現している。特許文献5に示すスラスト軸受けも特許文献4と同様であり、特許文献5の図1に示すように、回転軸(3)に永久磁石(1a)を配置し、それと対向する周囲にヨーク(6)で磁気結合された複数のボイスコイル(5a,5b)を配置している。そして、ボイスコイル(5a,5b)に流す電流を制御することで、回転軸(3)のスラスト方向の位置制御を高精度に行なうことを可能としている。
しかし、特許文献4,5のいずれも、回転軸は水平であり、スラスト方向には回転軸の荷重が作用せず、しかも、コイル等に流す電流制御が必須である。
本発明の目的は、電流制御が不要であり、かつ、スラスト方向でフリーである被回転駆動部のスラスト荷重と吊り合った力を作用させながらスラスト方向の軸受けを行うことができる回転部の軸受け装置及びそれを用いたポンプを提供することにある。
本発明の一態様に係る回転部の軸受け装置は、
軸と、
前記軸に挿通される円筒部材と、
前記軸及び前記円筒部材の一方が固定されたガイド部材とされ、前記軸及び前記円筒部材の他方を含んで被回転駆動部が形成され、前記被回転駆動部を回転駆動する回転駆動部と、
前記被回転駆動部の回転時に前記軸と前記円筒部材との隙間に気体圧を発生させて、前記軸と前記円筒部材とをラジアル方向にて非接触に維持する少なくとも一つのラジアル軸受けと、
前記軸及び前記円筒部材の一方にて、スラスト方向に沿って間隔をおいて、かつ、スラスト方向でN極とS極の異極同士が隣り合うように配置された複数の永久磁石リングを含む第1部材と、前記軸及び前記円筒部材の他方にて、前記第1部材に対向して配置されて磁性を帯びる第2部材とを含み、スラスト方向にてフリーの前記被回転駆動部を、該被回転駆動部のスラスト方向の荷重と吊り合ったスラスト方向での所定位置に維持する少なくとも一つのスラスト軸受けと、
を有することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、被回転駆動部をガイド部材に対してラジアル方向でもスラスト方向でも非接触で支持することができる。つまり、ラジアル軸受けでは、回転時に軸と円筒部材との隙間に気体圧を発生させて軸受けすることができる。スラスト軸受けでは、磁気軸受により、スラスト方向にてフリーの被回転駆動部を、該被回転駆動部のスラスト方向の荷重と吊り合ったスラスト方向での所定位置に維持することができる。つまり、鉛直方向に荷重(軸が鉛直である場合には自重)が作用する被回転駆動部に対して、その荷重と吊り合った力をスラスト方向に発生させて、非接触での軸受けを可能とした。しかも、スラスト軸受けは電磁石でなく永久磁石を用いているので、電流制御も不要である。このように、ラジアル方向及びスラスト方向にて非接触な軸受けとしたので、軸受けにて発生する熱は自然空冷により放熱させることができる。
本発明の一態様では、前記回転駆動部は、前記軸をガイド部材とし、前記軸の周りで前記被回転駆動部である前記円筒部材を回転駆動することができる。軸をガイド部材とした時、被回転駆動部は軸に挿通させるだけでよく、スラスト方向の位置決めは永久磁石を用いたスラスト軸受けにて行なうことができる。よって、組立が極めて簡易になる。
本発明の一態様では、前記第2部材を磁性体とすることができ、磁気吸引力を増大させたい時には永久磁石を用いることもできる。
本発明の一態様では、前記第1部材は、前記永久磁石の各々が、周方向の各位置で連続的にスラスト位置が異なるようにスラスト方向に対して傾斜したリング状に形成され、
前記第2部材は、前記軸の直径方向にて対向する一方の位置にて、周方向の一部に亘ってスラスト方向にそれぞれ配置された複数の永久磁石と、前記軸の直径方向にて対向する他方の位置にて周方向の他の一部に亘って配置された磁性体とを含むことができる。こうすると、前記回転駆動部の駆動に従い、スラスト方向にて変化する前記所定位置に従って前記被回転駆動部を往復動させることができる。
本発明の一態様では、スラスト方向にて隣り合う2つのラジアル軸受けの間に、前記少なくとも一つのスラスト軸受けを配置することができる。こうすると、少なくとも一つのスラスト軸受けの両側にラジアル軸受けを配置することができ、軸受け動作がより安定する。
本発明の一態様では、前記第1部材に設けられる前記複数の永久磁石は、スラスト方向にて隣り合う2つが異極同士と同極同士とを交互に繰り返す配置関係にて配置することができる。こうすると、スラスト方向にて隣り合う2つが異極同士のみである場合と比較して、閉鎖磁気回路を形成しやすくなり、スラスト方向に発生する力を増大できる。また、スラスト方向での漏れ磁界も低減できる。
本発明の一態様では、前記少なくとも一つのラジアル軸受けは、前記回転駆動部の回転時に前記軸と前記円筒部材との隙間に動圧を発生させて、前記軸と前記円筒部材とをラジアル方向にて非接触に維持し、
前記軸受け装置はさらに、
タンクと、
前記少なくとも一つのラジアル軸受けにて発生した動圧を前記タンクに導く第1流路と、
前記タンク内の動圧を前記少なくとも一つのラジアル軸受けに戻し供給する第2流路と、
前記回転駆動部の少なくとも回転停止時に前記タンクを前記第2流路と連通させる弁と、
を有することができる。
こうすると、動圧が少なくなる回転停止付近や、あるいは動圧が発生しない回転停止時に、ラジアル軸受けを動圧軸受けから静圧軸受けに切り替えることができる。
本発明の他の態様は、上述した回転部の軸受け装置を含むポンプを定義している。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(複合型ポンプ)
図1は、本実施形態に係る回転部の軸受け装置を含む真空ポンプ、例えば複合型ポンプの断面図である。この複合型ポンプ10は、第1ケーシング20と第2ケーシング30とをボルト40にて連結した外観形状を有する。第1ケーシング20は、一端を吸気口22とし、第1フランジ24を有する他端を連結口として、吸気口22から連結口まで連通する第1中空部26を有する中空筒体である。第2ケーシング30は、一端に排気ポート32が連結され、第2フランジ34を有する他端を連結口とし、外周に冷却フィン38を有する中空筒体である。第1,第2ケーシング20,30は、第1,第2フランジ24,34同士を、Oリング42を介してボルト40にて締結することで気密に連結されている。
第1,第2中空部26,36には、軸50と、この軸50に挿通される円筒部材60とが、配置されている。軸50の端部にはフランジ52が設けられている。このフランジ52は、第2ケーシング30の軸受け壁部37にOリング72を介してボルト70により気密に締結されている。
円筒部材60は、第1ケーシング20の第1中空部26に位置するように、ねじ溝81を有する回転体80をボルト82にて固定している。ねじ溝81を有する回転体80は、ターボ分子ポンプとして機能する。また、円筒部材60は、第2ケーシング30の第2中空部36に位置するようにロータ92を固着している。ロータ92の周囲には、第2ケーシング30に固定されたステータ94が設けられている。ロータ92とステータ94とによりモータ90が構成される。モータ90は、ステータ94のコイルに電流が供給されることで、ステータ94とロータ92との相互磁気作用によってロータ92を回転させる。ロータ92の回転により円筒部材60と共に回転体80が回転され、ねじ溝81により気体を圧縮して吸気口22より気体を吸引することができる。
なお、被回転駆動部である円筒部材60、回転体80及びロータ92は、スラスト方向ではフリーであり、後述するスラスト軸受け110によってスラスト方向の所定位置に維持される。
この複合型ポンプ10は、上述のターボ分子ポンプに加えて、排気段側にもう一つのポンプを有するが、これについては後述する。
(回転部の軸受け装置の概要)
図1に示す実施形態では、軸50が固定されたガイド部材とされ、円筒部材60とその付属品である回転体80及びロータ92にて被回転駆動部が形成され、被回転駆動部60,80,92を回転駆動する回転駆動部がステータ94である。
軸50とその廻りを回転する円筒部材60のための軸受け装置として、少なくとも一つ例えば2つの第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bと、少なくとも一つのスラスト軸受け110とが設けられている。本実施形態では、第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bの双方を気体軸受けにて形成している。
また、図1に示すように、スラスト方向にて隣り合う2つの第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bの間に、スラスト軸受け110を配置している。本実施形態では、スラスト軸受け110を磁気軸受にて形成している。
(ラジアル軸受け)
第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bの各々は、被回転駆動部60,80,92の回転時に軸50と円筒部材60との隙間に流体圧を発生させて、軸50と円筒部材60とをラジアル方向にて非接触に維持するものである。この種の軸受けとしてグルーブ軸受けが知られている。グルーブ軸受とは、軸または軸受けの表面に多数の溝を設けたもので、回転時に多数の溝にて発生する流体圧にて被回転駆動部を支持するものである。グルーブ軸受けは大別して2種類あり、一つは静圧気体軸受けであり、他の一つは動圧気体軸受けである。本実施形態の第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bの各々はそれら2つのいずれか一つが採用されるが、本実施形態では動圧気体軸受けを採用している。このために、第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bの各々は、図2に示すように、軸50の外周面に例えばヘリングボーン型の多数の動圧溝102を形成して構成している。
軸50には、フランジ52に開口する中心孔104が形成され、この中心孔104は第2ラジアル軸受け100Bを経て第1ラジアル軸受け100Aまで達している。この中心孔104は、図2に示すIV−IV断面(第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bの2箇所)である図4に示すように、周方向にて複数例えば5つ設けられ、各々がラジアル方向に延びて軸50の外周面に開口する第1横孔105と連通している。
さらに、軸50には、フランジ52側の端面52Aにて開口する第1偏心孔107Aが、第2ラジアル軸受け100Bの上方位置まで達するように形成されている。軸50のフランジ52とは反対側の端面50Aにて開口する第2偏心孔107Bが、第1ラジアル軸受け100Aの下方位置まで達するように形成されている。第1,第2偏心孔107A,107Bは、第1ラジアル軸受け100Aの下方位置、第2ラジアル軸受け100Bの上方位置及び下方位置の計3箇所にて、軸50の外周面に開口する第2横孔106と連通している。なお、第1偏心孔107Aの下端側は気密シール部材107Cにより塞がれている(図2参照)。
フランジ52には、第1偏心孔107Aに連通するバイパス孔108が形成され、このバイパイ孔108は端面52Aにて開口している。なお、フランジ52には、図2の底面図である図3に示すように、図1に示すボルト70により軸50を第2ケーシング30の軸受け壁部37と締結するためのねじ孔109が複数個形成されている。
(ラジアル軸受けの作用)
先ず、第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bの作用について説明する。モータ90のうちステータ94のコイルに通電すると、ロータ92及びステータ94間での相互磁気作用により、ロータ92が回転駆動される。ロータ92の回転により円筒部材60と共に回転体80が回転され、回転体80の外面に形成されたねじ溝81によって吸気口22より気体を吸引して、複合型ポンプ10のうちのターボ分子ポンプが作動する。
第1,第2ラジアル100A,100Bでは、軸50に形成されたヘリングボーン型の多数の動圧溝102が、軸50と円筒部材60との間の僅かな隙間(例えば5〜10μm)にて露出して回転されることになる。こうすると、空気の粘性に基づくせん断力によって、中心孔104から第1横孔105を介して、軸50と円筒部材60との間の僅かな隙間に空気を引き込み、それによって動圧を発生させる。この動圧は、被回転駆動部としての円筒部材60を、ガイド部材である軸50に対してラジアル方向にて非接触で支持する支持力となる。こうして、第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bは、スラスト方向で離れた2箇所にてラジアル軸受けとして機能して、被回転駆動部としての円筒部材60をラジアル方向にて安定して支持することができる。しかも、非接触軸受けであるので、騒音や磨耗の低減を図ることができ、オイルによる汚染の心配もない。なお、軸50と円筒部材60との間の僅かな隙間に引き込まれて動圧を発生させた空気は、第2横孔106と偏心孔107A,107Bを介して排気することができる。
(スラスト軸受け)
図1に示すように、第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bの間にて軸50に形成されるスラスト軸受け110は、図2に示すように軸50の直径を他の箇所よりも小径とされた磁石配列部112を有する。この磁石配列部112には、図5及び図6に示す第1部材113が配置される。この第1部材113は、スラスト方向に沿って間隔をおいて、かつ、スラスト方向で異極同士が隣り合うように配置された複数の永久磁石114,116を含んでいる。永久磁石114,116は互いに着磁方向が異なり、永久磁石114をS極リングと称し、永久磁石116をN極リングと称する。
S極リング114とは、図6に示すように外周面がS極で内周面がN極となるように着磁されたリング状永久磁石である。N極リング116とは、S極リング114とは着磁方向が異なり、図6に示すように外周面がN極で内周面がS極となるように着磁されたリング状永久磁石である。なお、S極リング114及びN極リング116は、軸50の磁石配列部112への取り付け上の便宜等から、周方向で分割された複数の円弧状ピースを、ギャップを介して組み合わせて全体としてリング状とすることができる。このとき、円弧状ピース間のギャップは、周方向での磁場作用に悪影響がない範囲で設定できる。
この第1部材113では、スラスト方向隣り合うS極リング114またはN極リング116を隔離するために、非磁性体リング115を挿入配置することができる。各リング114−116の厚さTは例えば1.5mmであり、各リング114−116のリング部分の幅W=(外径−内径)/2は例えば2mmである。
ここで、第1部材113では、複数のS極リング114と複数のN極リング116とは、スラスト方向にて隣り合う2つが異極同士と同極同士とを交互に繰り返す配置関係にて配置されている。つまり、本実施形態では、スラスト方向にて両端に2つのS極リング114が配置され、その2つのS極リング114のそれぞれの内側に2つ、計4つのN極リング116が配置され、さらにそのN極リング116の内側に2つのS極リング114が配置されている。これに代えて、スラスト方向の両端にN極リング116を配置してもよく、S極及びN極リング114,116の総数は8個を超える数でも良い。
一方、円筒部材60には、軸50に取付けられた第1部材113に対して周方向の少なくとも一部にて対向して配置されて磁性を帯びる第2部材118が配置されている。この第2部材118は、図7に示すように、例えば非磁性体にて形成された円筒部材60の内面側に配置され、リング状に形成された磁性体119を有する。この第2部材118をスラスト方向で見ると、図1に示すように、第1部材113のうちS極リング114とN極リング116とにラジアル方向で対向する各位置にて、スラスト方向で間隔をおいて磁性体118が配置されている。
なお、第2部材118を磁性体でなく、スラスト方向で分割され、かつ、第1部材113と対向して磁気吸引するように着磁された永久磁石としても良い。この場合、第2部材118は、S極リングに対向する位置にN極リングが、N極リングに対向する位置にS極リングを配置すれば良い。さらに、第2部材118は、リング状に形成せずに、例えば直径方向の線上で相対向する2箇所であって、各箇所にて角度θ(例えばθ=60゜)に亘って磁性体または永久磁石119を円筒部材60に配置してもよい。
本実施形態の軸50と円筒部材60とは、軸50のフランジ52と第2ラジアル軸受け100Bとの間の領域にねじシール部120を有する。このねじシール部120は、ねじ溝81を用いたターボ分子ポンプに対して低排気速度となる排出段側の補助ポンプとして機能する。ねじ溝81を用いたターボ分子ポンプによって圧縮排気された気体は、ねじシール部120による補助ポンプにて圧縮され、さらに軸50の第1横孔105及び中心孔104を介して、排気ポート32に排気される。
(ポンプの組立方法とスラスト軸受けの作用)
排気ポート32とステータ94が固定された第2ケーシング30の上方より、第1部材113が取付けられた軸50を挿入する。軸50の下端のフランジ52が、第2ケーシング30の軸受け壁部37にOリング72を介してボルト70により気密に締結される。
次に、回転体80及びロータ92が固定された円筒部材60が軸50に上方から挿入され、最後に第1ケーシング20がOリング42を介して第2ケーシング30とボルト40により締結されて、複合型ポンプ10が完成する。
ここで、回転体80及びロータ92が固定された円筒部材60は、軸50の上方から挿入されるだけで良く、組立は格段に容易である。このとき、円筒部材60に設けられた第2部材118が、軸50に設けられた第1部材113と対向することで、第2部材118の磁性体119が磁性を帯び、相対向する異極同士が磁気吸引される。このスラスト軸受け110の作用により、スラスト方向にてフリーの被回転駆動部60,80,92を、該被回転駆動部60,80,92の自重と吊り合ったスラスト方向での所定位置に維持することができる。
この意味で、本実施形態はスラスト方向を水平方向とするよりもむしろ鉛直方向とするものに好適である。スラスト方向が水平方向であると、被回転部60,80,92の自重は、ラジアル軸受けにて受け持たれるからである。つまり本実施形態は、被回転部60,80,92の自重またはその一部がスラスト方向に作用するように、スラスト方向が鉛直方向であるか、あるいは鉛直方向に対して傾斜してものにも好適である。
スラスト方向での軸受け作用を、図8(A)(B)を参照して説明する。図8(A)は、第1部材113の例えばS極リング114の中心線CL1に第2部材118の磁性体119の中心線が完全に一致した正対状態を示す。磁性体119の対向面はN極を帯びる。被回転駆動部60,80,92が無荷重であると図8(A)の位置でスラスト位置が決まるが、実際には被回転駆動部60,80,92のスラスト方向の荷重(図1での鉛直荷重である自重)が作用するのでそうならない。図8(B)は、第1部材113のS極リング114の中心線CL1に対して、第2部材118の磁性体119の中心線CL2が完全正対位置よりも下方に変位量dyだけずれた状態を示している。図8(A)の完全正対位置ではN極からS極に磁束が流れ易い一方で、図8(B)では変位量dyだけずれること磁束が流れ難くなり、図8(A)側に復元しようとする復元力Fyが生じている。図8(B)は、被回転駆動部60,80,92の重量と復元力Fyとが吊り合った状態であり、これにより定常時の被回転駆動部60,80,92のスラスト位置が所定位置に定まる。
図9に示す実線は、図1のスラスト軸受け110(磁石の材質:Nd42BH)を用いて計算した、変位量dyと復元力Fyとの関係のシミュレーション結果を示している。同図の実線から明らかなように、変位量dyがある範囲内(図9ではdyの最大値1mmまで算出)であれば、復元力Fyは変位量dyに対して比例的に増大している。
ただし、図8(B)において変位量dyがさらに増大して、例えばS極リング114と磁性体119とが非対向となると、復元力Fyは作用しなくなる。被回転駆動部60,80,92は、定常時には被回転駆動部60,80,92の重量と復元力Fyとが吊り合った状態であり、これにより定常時の被回転駆動部60,80,92の自重と吊り合った所定位置に維持されるため、大きな外力が作用しない限り、変位量dyが1mmにも達することはない。しかし、本実施形態は複合型ポンプ10に適用したもので、図1の吸気口22側または排気ポート32側が一気に大気圧になった非定常時には、被回転駆動部60,80,92に大きな外力が作用することがある。そこで、円筒部材60の下限・上限ストッパを設けている。
図10は、ピボット型の下限・上限ストッパの一例を示している。図10に示すように、図1に示す回転体80には、その下面に臨んで半球状に形成された第1凹部84と、その上面に臨んで半球状に形成された第2凹部86とが設けられている。一方、軸50の上端には先端が半球面状の下限ストッパ54が設けられると共に、第1ケーシング20には下端が半球面状の上限ストッパ28が設けられている。図10において、回転体80のスラスト方向の位置が図8(B)に示す所定位置であるとすると、第1凹部84と下限ストッパ54との間の許容クリアランスCLLと、第2凹部86と上限ストッパ28との間の許容クリアランスCLUとは共に例えば1mmに設定されている。
本実施形態では、図6に示すように、スラスト方向で互いに異極(S−N)の永久磁石であるS極リング114及びN極リング116が隣り合うように、複数の永久磁石リング114,116を配列している。しかも、スラスト方向にて隣り合う2つが互いに異極(S−N)の永久磁石であるS極リング114及びN極リング116同士の組と、互いに同極(S−SまたはN−N)の永久磁石であるS極リング114同士またはN極リング116同士の組とを、交互に繰り返す配置関係にて配置されている。
図6では、スラスト方向で隣り合う互いに異極(S−N)の永久磁石である、4組のうちの各2組のS極リング114及びN極リング116と第2部材(磁性体)118にて磁気回路が閉鎖されている。この実施形態の第1部材113を用いると、図9の実線で示す変位量dy−復元力Fyの特性を得ることができる。
一方、図6の配置とは異なり、スラスト方向でN極とS極の異極同士114,116が必ず隣り合うように、複数の永久磁石リング114,116を配列することもできる。例えば、S極リング114、N極リング116、S極リング114、N極リング116、…の順で配列することもできる。ただし、この場合には、図6にて破線で示す変位量dy−復元力Fyの特性となり、実線の特性より復元力Fyは小さくなることが分かった。しかも、スラスト方向の両端側にてS極リング114の磁気回路が閉じないので、スラスト方向での漏れ磁界も大きくなる。この点で、図6に示す磁石配列の方が優れている。
上述した実施形態によれば、鉛直方向に自重が作用する被回転駆動部60,80,92に対して、その自重と吊り合った力をスラスト方向に発生させて、非接触での軸受けが可能となる。しかも、スラスト軸受け110は電磁石でなく永久磁石114,116を用いているので、電流制御も不要である。このように、ラジアル方向は気体軸受けとし、スラスト方向では磁気軸受として、両方向を非接触な軸受けとしたので、軸受け100A,100B,110にて発生する熱は、図1に示す冷却フィン38による自然空冷により放熱させることができる。
(軸及び円筒部材の変形例)
図11は、スラスト軸受け110の組み立て上の便宜から、軸50の第1ラジアル軸受け100Aの領域を小径部51に形成している。小径部51を有する図11に示す軸50が図2とさらに異なる点は、スラスト軸受け110を形成する8個の永久磁石114,116を軸50に挿入した後、その上端に抜け止めのCリング51Aを圧入した点である。よって、図2に示す軸50を用いた場合のように、8個の永久磁石114,116を円周方向で半割りピース状として装着しなくても良い。図11に示す円筒部材60は、Cリング51Aと干渉しないための逃げ孔61を有すると共に、軸50の小径部51にフィットさせるための厚肉部62を有する。
(ポンプの変形例)
図12は、図1とは異なるターボ分子ポンプ130を示している。図12に示すターボ分子ポンプ130が図1と異なる点は、排気ポート32が第2ケーシング30の第2中空部36に連通して第2ケーシング30の側面に取付けられている点である。この場合、図1に示すねじシール部120に代えて隙間シール部132が形成されている。このため、軸50と円筒部材60の下端側では、軸50と円筒部材60との間の隙間が隙間シール部132によって気密にシールされ、排気ルートとは機能しない。つまり、図12のターボ分子ポンプ130は回転体80の回転によるターボ分子ポンプみのとして機能し、図1に示すねじシール部120による補助ポンプを有していない。
(往復動させるスラスト軸受けとそれを用いたポンプ)
本実施形態では、スラスト軸受け110における第1,第2部材113,118を変更することで、被回転駆動部60,80,92を回転させながら往復動させることもできる。図13は、軸50、円筒部材60、第1,第2ラジアル軸受け100A,100Bを有する点で上述の実施形態と同じである。図13に示すスラスト軸受け140が上述したスラスト軸受け110と異なっている。
図13に示すスラスト軸受け140は、軸50に固定される第1部材142として、上述のS極リング114とN極リング116をスラスト方向に対して傾斜させたS極リング144とN極リング146とした。つまり、S極リング144とN極リング146との各永久磁石は、周方向の各位置で連続的にスラスト位置が異なるように形成されている。
円筒部材60に固定される第2部材150は、本実施形態では軸50の一直径方向にて対向する一方の位置に、着磁方向が異なる2種の永久磁石152,154を有し、他方の位置に磁性体156を有する。一方の永久磁石152は第1部材142のS極リング144と対向して配置されるN極ピースであり、他方の永久磁石154は第1部材142のN極リング146と対向して配置されるS極ピースである。
図13に示すスラスト軸受け140でも、図8(B)にて説明したスラスト軸受け機能を担保できる。これに加えて、スラスト軸受け140は、円筒部材60の回転駆動に従い円筒部材60をスラスト方向にて往復動させることができる。この理由は、S極リング144及びN極リング146は、周方向の各位置で連続的にスラスト位置が異なるように傾斜しているからであり、回転されるS極ピース152及びN極ピース154は固定されたS極リング144及びN極リング146に従ってスラスト方向に変位するからである。なお、第2部材150のうちの磁性体156は、スラスト方向の駆動力を生ずるというよりもむしろ、対向する永久磁石152,154と協働して軸50をラジアル方向で軸受けすることが主たる機能となる。
図14は、図13と同様に回転案内かつ往復動させるスラスト軸受け140の配置を変更した者である。上述した実施形態では、スラスト方向にて隣り合う2つのラジアル軸受け100A,100Bの間にスラスト軸受け110,140を配置したが、これに限定されない。図14では、スラスト軸受け140が軸50の最端部に配置されて、スラスト軸受けの組立性を改善している。
(回転案内かつ往復動させる軸受けを利用したポンプ)
図15は、回転するピストンを往復動させて気体通路の連通/遮断が可能なポンプを示している。この種のポンプは、特開平6−129354に開示されているが、図15は本実施形態に係るスラスト軸受け140を用いて同一機能を実現したものである。
図15において、吸気口162Aと排気口162Bを有するシリンダ室162に中央部が配置される回転軸164は、その一端にロータ166が固定されて、ステータ168に通電することで回転駆動される。この回転軸164は、シリンダ室162に固定された2つの筒体170,172との間で動圧を発生させる2つのラジアル軸受け100A,100Bにより支持されている。回転軸164の他端にはスラスト軸受け180が設けられている。
スラスト軸受け180は、第1部材142として図13及び図14と同じものを使用できるが、本実施形態の第1部材142では計5個の永久磁石144,146であって、3個のS極リング144と2個のNリング146とをスラスト方向で交互に配置している。また、第2部材150として、3個のS極リング144と対向する3個のN極ピース152と、N極リング146と対向する2個のS極ピース154とを有する。N極、S極ピース152,154は、図16に示すように円周方向で角度θ(例えばθ=60゜)の範囲に亘って形成されている。また、このN極、S極ピース152,154と軸164の直径方向にて対向して同角度θ(例えばθ=60゜)の範囲に亘って、かつ、スラスト方向に沿って磁性体156が設けられている。このような配置は、図13及び図14も同様である。被回転部を往復駆動する場合には、第2部材150として永久磁石を全周に配置するとスラスト方向の駆動力が発生しないからである。よって、第2部材150としての永久磁石152,154は、周方向の一部にのみ設ければ良い。これら永久磁石152,154及び磁性体156は、固定リング部材182に固定されている。
2つの筒体170,172の間に形成された空間に位置するように、軸164には段付きピストン190が固着されている。ロータ166及びステータ168により回転駆動され、かつ、スラスト軸受け180により往復動される回転軸164と一体的に、段付きピストン190は回転かつ往復動される。
この段付きピストン190の端面と2つの筒体170,172との間に4つのピストン室192,194,196,198が形成される。また、筒体172等には周方向の一部に気体通路174が形成されている。この他、必要な部材は省略しているが、段付きピストン190を回転かつ往復動することで、特開平6−129354に開示された原理と同様にして、吸気口162Aからの気体を、第1〜第4のピストン室192,194,196,198を経て排気口162Bにポンプ排気することができる。
(回転停止時での動圧軸受けから静圧軸受けへの切り替え)
ラジアル軸受け100A,100Bとして動圧軸受けを採用した場合、回転停止時及びその付近では発生する動圧が弱くなり、ラジアル軸受けとして機能しなくなる。そこで、少なくとも回転停止時には動圧軸受けから静圧軸受けに切り替えることができる。例えば図1に示す実施形態において、図17に示すように、軸50の偏心孔170A及びバイパス孔108に接続される第1配管200と、第1配管200に接続されたタンク202と、タンク202に接続された第2配管204と、軸50の中心孔104に接続される第3配管206と、第3配管206途中に設けられた弁208とをさらに設ける。弁208は、通常時は中心孔104からのポンプ出力を排気するが、回転停止時付近では例えば信号Sに基づいて切り替えられて、第3配管206の大気開放口を閉鎖し、第2配管204と第3配管206とを接続する。
軸50の回転中では、第1のラジアル軸受け100Aにて発生した動圧が、第2横孔106、偏心孔107A、バイパス孔108及び第1配管200(第1流路)を介してタンク202に導かれる。第2のラジアル軸受け100Bにて発生した動圧は、軸50と円筒部材60との隙間を介して第2のラジアル軸受け100Bに達し、同様にしてタンク202に導かれる。
軸50の回転が停止される際には、タンク202内の圧力をラジアル軸受け100A,100Bに戻し供給する第2流路が確立する。つまり、弁208が信号Sに基づいて切り替えられ、第3配管206の大気開放口を閉鎖し、第2配管204と第3配管206とを接続する。こうすると、タンク内の圧力は、第2配管204、弁208、第3配管206、中心孔104及び第1横孔105を介して、ラジアル軸受け100A,100Bに供給されることになる。よって、回転停止時に低下したラジアル軸受け100A,100Bでの動圧は、タンク202からの圧力によって補填され、ラジアル軸受け100A,100Bを静圧軸受けとして機能させることができる。
なお、回転停止時での動圧軸受けから静圧軸受けへの切り替えは、図17のように構成するものの他、別途に用意したガスをラジアル軸受け100A,100Bに供給するものであってもよい。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるものである。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
本発明が適用されるターボ分子ポンプの概略断面図である。 図1に示すターボ分子ポンプの軸を示す図である。 図1に示す軸の底面図である。 図2に示すIV−IV断面図である。 図1に示す軸に第1部材を取付けた状態を示す図である。 図5に示す第1部材を示す図である。 図1に示す第2部材を示す図である。 図8(A)は第1,第2部材が完全に正対した状態を、図8(B)は第1,第2部材がセンターずれして対向した状態をそれぞれ示す図である。 第1,第2部材の変位量とそれに応じて発生する復元力との関係を示す特性図である。 被回転駆動部の下限・上限ストッパを示す図である。 図2に示す第1ラジアル軸受けの領域を小径部に形成した軸の変形例を示す図である。 図1とは異なるターボ分子ポンプを示す図である。 被回転駆動部である円筒部材を回転させながら軸方向に往復動させるスラスト軸受けを示す図である。 図13に示す第1,第2ラジアル軸受けとスラスト軸受けの配置を変更した変形例を示す図である。 図14に示すスラスト軸受けを用いた、回転するピストンを往復動させて気体通路の連通/遮断が可能なポンプを示す図である。 図15に用いられるスラスト軸受けを説明する図である。 回転停止時にラジアル軸受けを動圧軸受けから静圧軸受けへ切り替えるための構成を示す図である。
符号の説明
10 複合型ポンプ、20 第1ケーシング、22 吸気口、24 第1フランジ、26 第1中空部、28 上限ストッパ、30 第2ケーシング、32 排気ポート、34 第2フランジ、36 第2中空部、37 軸受け壁部、38 冷却フィン、40 ボルト 42 Oリング、50 軸、51 小径部、51A Cリング、50A 端面、52 フランジ、52A 端面、54 下限ストッパ、60 円筒部材、62 厚肉部、70 ボルト、72 Oリング、80 回転体(ターボ分子ポンプ)、81 ねじ溝、82 ボルト、84 第1凹部、86 第2凹部、90 モータ、92 ロータ、94 ステータ、100A,100B 第1,第2ラジアル軸受け、102 ヘリングボーン溝、104 中心孔、105 第1横孔、106 第2横孔、107A,107B 第1,第2偏心孔、108 バイパス孔、110 スラスト軸受け、112 磁石配列部、113 第1部材、114 S極リング、115 非磁性体リング、116 N極リング、118 第2部材、119 磁性体、120 ねじシール部、130 ターボ分子ポンプ、132 隙間シール部、140 スラスト軸受け、142 第1部材、144 傾斜したS極リング、146 傾斜したN極リング、150 第2部材、152,154 永久磁石、156 磁性体、160 ドライポンプ、162 シリンダ室、164 回転軸、166 ロータ、168 ステータ、170,172 筒体、174 気体通路、180 スラスト軸受け、190 段付きピストン、192,194,196,198 第1〜第4ピストン室、200,204,206 第1〜第3配管、202 タンク、208 弁

Claims (5)

  1. 軸と、
    前記軸に挿通される円筒部材と、
    前記軸及び前記円筒部材の一方が固定されたガイド部材とされ、前記軸及び前記円筒部材の他方を含んで被回転駆動部が形成され、前記被回転駆動部を回転駆動する回転駆動部と、
    前記被回転駆動部の回転時に前記軸と前記円筒部材との隙間に気体圧を発生させて、前記軸と前記円筒部材とをラジアル方向にて非接触に維持する少なくとも一つのラジアル軸受けと、
    前記軸及び前記円筒部材の一方にて、スラスト方向に沿って間隔をおいて、かつ、スラスト方向でN極とS極の異極同士が隣り合うように配置された複数の永久磁石リングを含む第1部材と、前記軸及び前記円筒部材の他方にて、前記第1部材に対向して配置されて磁性を帯びる第2部材とを含み、前記第1部材と前記第2部材との間に磁気吸引力を作用させて、スラスト方向にてフリーの前記被回転駆動部を、該被回転駆動部のスラスト方向の荷重と吊り合ったスラスト方向での所定位置に維持する少なくとも一つのスラスト軸受けと、
    を有し、
    前記第1部材は、前記複数の永久磁石リングの各々が、周方向の各位置で連続的にスラスト位置が異なるようにスラスト方向に対して傾斜したリング状に形成され、
    前記第2部材は、前記軸の直径方向にて対向する一方の位置にて、周方向の一部に亘ってスラスト方向にそれぞれ配置された複数の永久磁石と、前記軸の直径方向にて対向する他方の位置にて周方向の他の一部に亘って配置された磁性体とを含み、
    前記回転駆動部の駆動に従い、スラスト方向にて変化する前記所定位置に従って前記被回転駆動部を往復動させることを特徴とする回転部の軸受け装置。
  2. 請求項1において、
    前記回転駆動部は、前記軸をガイド部材とし、前記軸の周りで前記被回転駆動部である前記円筒部材を回転駆動することを特徴とする回転部の軸受け装置。
  3. 請求項1または2において、
    スラスト方向にて隣り合う2つのラジアル軸受けの間に、前記少なくとも一つのスラスト軸受けを配置したことを特徴とする回転部の軸受け装置。
  4. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記少なくとも一つのラジアル軸受けは、前記回転駆動部の回転時に前記軸と前記円筒部材との隙間に動圧を発生させて、前記軸と前記円筒部材とをラジアル方向にて非接触に維持し、
    前記軸受け装置はさらに、
    タンクと、
    前記少なくとも一つのラジアル軸受けにて発生した動圧を前記タンクに導く第1流路と、
    前記タンク内の動圧を前記少なくとも一つのラジアル軸受けに戻し供給する第2流路と、
    前記回転駆動部の少なくとも回転停止時に前記タンクを前記第2流路と連通させる弁と、
    を有することを特徴とする回転部の軸受け装置。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載の回転部の軸受け装置を含むことを特徴とするポンプ。
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