JP2017061320A - 自動運転車及び自動運転車用プログラム - Google Patents
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手動運転モードと自動運転モードとを備える自動運転車において、
交通法規に基づいて予め定められた1または複数個の切替条件に合致するかどうかを、自車が判別するために用いる1または複数個の条件要素を検出する条件要素検出手段と、
前記手動運転モードでの走行中、駐車中あるいは停車中に、前記条件要素検出手段からの検出出力に基づいて、前記切替条件に合致したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段で前記切替条件に合致したと判別したときに、前記手動運転モードから、前記自動運転モードに強制的に切り替える運転モード制御手段と、
を備えることを特徴とする自動運転車を提供する。
図1は、第1の実施形態の自動運転車1の電子制御回路部10のハードウエア構成例を示すブロック図である。なお、この実施形態の自動運転車1は、電気自動車の場合の例である。ただし、バッテリーは、図1では図示を省略した。
(条件1)追い越し禁止の道路標識(規制標識。図4(A)参照)により示される追越し禁止区間または追い越し禁止を示す道路標示である黄色ラインの区間において、
(条件2)右折路等が無いのに、右ウインカーを起動したことを検知、または、黄色ラインを跨ぐようにハンドル操作をして進路変更したことを検知したこと
が定められている。
(条件3)ただし、この場合に、自車の前方に走行中の車両がある場合であり、停止中の車両が左側に駐車や停車していたり、障害物が車線の左側に存在していたりしている場合は切替条件としない。
(条件4)図4(B),(C),(D)に示すような指定方向外進行禁止の道路標識(規制標識)や道路標示(図示せず)により右折が禁止されている場合において、
(条件5)右ウインカーの点灯を起動したことを検知、または、右折するようにハンドル操作をして進路変更しようとしたことを検知したこと
が定められている。
(条件6)カメラ群107のカメラ画像から、画像認識部114で、横断歩道の道路標識(指示標識)あるいは道路標示を検出した場合において、
(条件7)カメラ群107のカメラ画像から、画像認識部114で、横断歩道を渡ろうとしている人物や横断中の人物を検出したとき、
が定められている。
(条件8)カメラ群107のカメラ画像から、画像認識部114で、踏切ありの道路標識(警戒標識)を検出した場合、あるいは、画像認識部114で、カメラの撮像画像から、実際の踏切を認識した場合
が定められている。
(条件9)速度検出部116で検出された自車の走行速度が、重大な危険を感じさせるような速度、例えば一般道路であれば、制限速度よりも30km/h以上オーバー、高速道路であれば、制限速度よりも40km/hオーバーとなっていることを検出した場合
が定められている。
(条件10)カメラ群107のカメラの撮像画像から、自車動き解析検出部117において、信号機が赤信号を示しているのに、それを無視して停止せずに走行したことを所定の回数以上、例えば3回以上検出した場合
が定められている。
カメラ群107のカメラの撮像画像の自車動き解析検出部117での解析結果や、周囲移動体把握部109の把握結果から、
(条件11)走行中の他車の直前に進入、あるいは
(条件12)通行中の人または車に著しく接近、あるいは
(条件13)幅寄せ、煽り、強引な割り込み、
を、所定の回数以上、例えば3回以上検出した場合
が定められている。この場合、条件11〜条件13の内、同じものを3回以上検出した場合に限らず、条件11〜条件13のいずれかを合計で3回以上検出した場合であってもよい。
カメラ群107のカメラの撮像画像の自車動き解析検出部117での解析結果や、手動運転操作検知部105での手動運転操作の検知結果から、
(条件14)ドリフト走行やスピンターンを、所定の回数以上、例えば2回以上検出した場合
が定められている。
カメラ群107のカメラの撮像画像の自車動き解析検出部117での解析結果や、手動運転操作検知部105での手動運転操作の検知結果から、
(条件15)急アクセルあるいは急ブレーキあるいは急ハンドルを、所定の回数以上、例えば5回以上検出した場合
が定められている。この場合、急アクセル、急ブレーキ、急ハンドルの内、同じものを3回以上検出した場合に限らず、急アクセル、急ブレーキ、急ハンドルのいずれかを合計で3回以上検出した場合であってもよい。
図5は、第1の実施形態の自動運転車1において、手動運転モードでの走行中に切替条件を監視して、強制自動運転モードへ切り替えを行う場合の処理動作の流れを説明するためのフローチャートを示す図である。
上述の第1の実施形態では、主として、手動運転モードから強制自動運転モードへの切替条件は、運転者が乗車して運転をしているときを対象としている。第2の実施形態は、第1の実施形態の場合の切替条件に加えて、駐車して運転者が自動運転車から降りた場合においても、交通法規違反とならないようにする切替条件をも対象とする。また、第1の実施形態では、主としてカメラの撮像画像を、切替条件に合致するかどうかを監視するための条件要素の検知のための手段としたが、第2の実施形態では、パトカー(パトロールカー、ポリスカー)や消防車、救急車などの緊急車両(緊急自動車)のサイレンなどの音声を、切替条件に合致するかどうかを監視するための条件要素とすることができるようにする。なお、白バイ(交通取締用自動二輪車)も緊急車両に含めるものとする。さらに、第2の実施形態では、無線通信手段により、緊急地震通報などを受信して、地震に対する備えができるようにする機能も備えるようにしている。
(条件16)駐車禁止の道路標識(図4(E)参照))や時間制限駐車区間の道路標識(図4(G)参照)、あるいは、駐車禁止の道路標示(歩道に黄色の破線で表示される)などにより示される駐車禁止場所や、時間制限駐車可能場所において、
(条件17)自車の駐車を検知したこと
(条件18)駐車禁止の恐れの検出
が定められている。
なお、駐車禁止の場所は、道路標識や道路標示以外にも、道路交通法第45条に種々規定されており、それらにも対応可能である。例えば、消火栓から5m以内や火災報知器から1m以内は、駐車禁止であり、この場合、画像認識部114において、カメラ群107の内の自車の前方や側方の1〜複数個のカメラの撮像画像から、消火栓や火災報知機を認識し、さらに、レーダー106またはセンサ群108(測距センサ)を用いて消火栓や火災報知機との距離を計測し、所定の距離(5m、1m)以内か認識することで、検出する。
(条件19)駐停車禁止の道路標識(図4(F)参照))や駐停車禁止の道路標示(歩道に黄色の実線で表示される)などにより示される駐停車禁止場所において、
(条件20)自車の停車を検知したこと
が定められている。
なお、駐停車禁止の場所は、道路標識や道路標示以外にも、道路交通法第44条に種々規定されており、それらにも対応可能である。例えば、交差点の側端から5m以内の部分、横断歩道の前後の側端からそれぞれ前後に5m以内の部分、踏切の前後の側端からそれぞれ前後に10m以内の部分は、駐停車禁止であり、この場合、画像認識部114において、カメラ群107の内の自車の前方や側方の1〜複数個のカメラの撮像画像から、交差点、横断歩道、踏切を認識し、さらに、レーダー106またはセンサ群108(測距センサ)を用いて、それらの側端ないし前後の側端との距離を計測し、所定の距離(5m、5m、10m)以内か認識することで、検出する。
(条件21)自動運転車1Aの携帯電話機能部132で、緊急地震通報を受信したとき
も切替条件としている。
(条件22)パトカー等緊急車両が発するサイレン音を検出し、あるいは、
(条件23)パトカー、白バイからの「前方の車、左側に寄ってください」や「前方の車、止まりなさい」などの呼びかけ、かつ、
(条件24)後方カメラで、パトカー等緊急車両の接近を検出したこと
が定められている。
(条件25)子供の泣き声を検出、または、子供のシートからの落下音を検出、あるいは
(条件26)ペットの吠え声を検出したこと
が定められている。
(条件27)自動運転車1Aの設定メニューの設定項目として設けられている切替条件とするか否かの設定が、オンとされていること、
(条件28)運転に対する気象の悪条件として定められる「逆光」あるいは「薄暮(日没)」あるいは「悪天候(例えば大雨、暴風、雪など)」を検出したこと
が定められている。
なお、前述したように、図2、図3、図11、図12のテーブルに示した切替条件などは例示であって、この発明の自動運転車が対象とする切替条件などは、これに限られるものではない。例えば、図3で示した「信号遵守」と同様に、停止線オーバーを所定の回数以上検出した場合が切替条件となる「停止線遵守」や、夜間にヘッドライト(前照灯)や、テールランプ(尾灯)などを点灯しない無灯火を所定の回数以上検出した場合が切替条件となる「灯火遵守」がある。また、右折、左折、転回、車線変更、追い越し時など、ウインカーを出すことが義務付けられている場合にウインカーを起動しないことや、左右逆のウインカーを出すこと、あるいは、ウインカーを出すべきではない場合にウインカーを出すことや、ウインカーを出して消し忘れること、を所定の回数以上検出した場合が切替条件となる「ウインカー操作遵守」などもある。
Claims (29)
- 手動運転モードと自動運転モードとを備える自動運転車において、
交通法規に基づいて予め定められた1または複数個の切替条件に合致するかどうかを、自車が判別するために用いる1または複数個の条件要素を検出する条件要素検出手段と、
前記手動運転モードでの走行中、駐車中あるいは停車中に、前記条件要素検出手段からの検出出力に基づいて、前記切替条件に合致したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段で前記切替条件に合致したと判別したときに、前記手動運転モードから、前記自動運転モードに強制的に切り替える運転モード制御手段と、
を備えることを特徴とする自動運転車。 - 前記運転モード制御手段は、前記判別手段で前記切替条件に合致したと判別したときに、前記自動運転モードとして運転者の手動運転操作を無効とする強制自動運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の自動運転車。 - 前記切替条件は、追い越し禁止エリアでの追い越し禁止、指定方向外進行禁止エリアでの指定方向外進行禁止、横断歩道での一時停止、踏切での一時停止、制限速度、信号機の指示、停止線手前での停止、駐車禁止エリアでの駐車禁止、駐停車禁止エリアでの駐停車禁止、緊急車両の優先、警察車両からの呼びかけによる一時停止、ウィンカーの適切な使用、または夜間でのヘッドライトなどの灯火点灯を遵守するための条件のうち少なくとも1つである
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動運転車。 - 前記切替条件のうち少なくとも1つは、利用者が利用の有無を選択することができる
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の自動運転車。 - 前記切替条件のうち少なくとも1つは、所定の場合には例外的な処理を行う
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の自動運転車。 - 位置情報を検出する位置情報検出手段を備えると共に、
前記検出した位置情報に基づいて国、州、省、都道府県などの地域を特定する地域特定手段を備え、
前記切替条件は、前記地域特定手段で特定される地域にしたがって変更される
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の自動運転車。 - 利用者が国、州、省、都道府県などの地域を指定するための地域指定手段を備え、
前記切替条件は、前記地域指定手段で指定される地域にしたがって変更される
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の自動運転車。 - 前記切替条件に合致したことを前記判別手段で判別した後に自車がなすべき動作を、前記切替条件に対応して記憶する記憶手段を備え、
前記運転モード制御手段により前記自動運転モードにされた後、前記記憶手段に記憶されている前記動作を行う
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の自動運転車。 - 前記記憶手段には、前記自動運転モードを解除して、前記手動運転モードに切り替えるための解除条件が、前記切替条件に対応付けられて記憶されている
ことを特徴とする請求項8に記載の自動運転車。 - 前記強制自動運転モードを解除して、前記手動運転モードに切り替えるための解除条件または前記手動運転モードへの切り替えのための操作を有効とする自動運転モードに切り替えるための解除条件が、前記切替条件に対応付けられて記憶されている記憶手段を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の自動運転車。 - 位置情報を検出する位置情報検出手段を備えると共に、
前記検出した位置情報に基づいて国、州、省、都道府県などの地域を特定する地域特定手段を備え、
前記記憶手段は、前記地域特定手段で特定される地域毎の前記切替条件に対応する前記動作あるいは前記解除条件を記憶している
ことを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれかに記載の自動運転車。 - 利用者が国、州、省、都道府県などの地域を指定するための地域指定手段を備え、
前記記憶手段は、前記地域指定手段で指定される地域毎の前記切替条件に対応する前記動作あるいは前記解除条件を記憶している
ことを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれかに記載の自動運転車。 - 自車の前方、側方あるいは後方の少なくとも一方を撮影するための1または複数個のカメラを備え、
前記条件要素検出手段は、前記カメラで撮影した撮影画像から前記条件要素を検出する
ことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の自動運転車。 - 前記切替条件に合致するかどうかを監視するための条件要素となる道路標識及び/または道路標示を記憶する道路標識等記憶部を備え、
前記条件要素検出手段は、前記カメラで撮影した撮影画像から、前記道路標識等記憶部に記憶されている前記道路標識や前記道路標示を検知する画像認識手段からなる
ことを特徴とする請求項13に記載の自動運転車。 - 位置情報を検出する位置情報検出手段を備えると共に、
前記検出した位置情報に基づいて国、州、省、都道府県などの地域を特定する地域特定手段を備え、
前記道路標識等記憶部は、前記地域特定手段で特定される地域毎の前記道路標識及び/または前記道路標示を記憶している
ことを特徴とする請求項14に記載の自動運転車。 - 利用者が国、州、省、都道府県などの地域を指定するための地域指定手段を備え、
前記道路標識等記憶部は、前記地域指定手段で指定される地域毎の前記道路標識及び/または前記道路標示を記憶している
ことを特徴とする請求項14に記載の自動運転車。 - 前記切替条件に係わる情報の少なくとも一部は、インターネット上のクラウドから入手する
ことを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれかに記載の自動運転車。 - 前記切替条件に合致するかどうかを監視するための条件要素となる自車の動きを検出及び/または解析する自車動き解析検出部を備える
ことを特徴とする請求項1〜請求項17のいずれかに記載の自動運転車。 - 前記切替条件に合致するかどうかを監視するための条件要素となる手動運転操作の内容や状況を検知する手動運転操作検知部を備える
ことを特徴とする請求項1〜請求項18のいずれかに記載の自動運転車。 - 自車の外部の音声を収音するためのマイクロホンを備えると共に、
前記条件要素となる条件要素音声情報を記憶する音声情報記憶部を備え、
前記条件要素検出手段は、前記マイクロホンで収音した音声情報から、前記音声情報記憶部に記憶した条件要素音声情報を検知する音声認識手段からなる
ことを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれかに記載の自動運転車。 - 自車の周囲に存在する人物、移動体、建造物などの対象との距離を測るための1または複数個のレーザー・レーダー及び/または電波レーダーを備え、
前記条件要素検出手段は、前記レーザー・レーダー及び/または前記電波レーダーで測った前記自車と前記対象との距離から前記条件要素を検出する
ことを特徴とする請求項1〜請求項20のいずれかに記載の自動運転車。 - 自車の近傍に存在する人物を検知するための1または複数個の人感センサを備え、
前記条件要素検出手段は、前記人感センサで検知した前記自車の近傍の人物の存在から前記条件要素を検出する
ことを特徴とする請求項1〜請求項21のいずれかに記載の自動運転車。 - 前記記憶手段に記憶されている前記切替条件の内の同一の所定の切替条件について、前記判別手段で前記所定の切替条件と合致すると判別した回数を計数する計数手段を備え、
前記運転モード制御手段は、前記計数手段での前記回数が1以上の所定数以上となった時に、自動運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項1〜請求項22に記載の自動運転車。 - 他の前記条件要素検出手段として自車の走行速度を検出する速度検出手段を備え、
前記切替条件は、前記速度検出手段で検出された速度が、前記画像認識手段で認識された前記道路標識または前記道路標示で示された制限速度以上の所定の速度を検出したときである
ことを特徴とする請求項14に記載の自動運転車。 - 時計手段を備え、
運転モード制御手段は、前記判別手段で前記切替条件に合致したと判別したときであっても、前記画像認識手段で認識された前記道路標識に時間的な制限が表示されているときには、前記時計手段で検出する時刻または時間経過に基づいて、前記時間的な制限に基づく時点で、前記手動運転モードから前記自動運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項14に記載の自動運転車。 - 時計手段を備え、
前記解除条件には、前記時計手段で検出する時刻または時間経過に基づく、前記自動運転モードを解除する解除時刻または前記自動運転モードを解除するまでの経過時間が設定されている
ことを特徴とする請求項9に記載の自動運転車。 - 時計手段を備え、
前記解除条件には、前記時計手段で検出する時刻または時間経過に基づく、前記強制自動運転モードを解除する解除時刻または前記強制自動運転モードを解除するまでの経過時間が設定されている
ことを特徴とする請求項10に記載の自動運転車。 - 前記解除時刻または前記解除するまでの経過時間は、前記切替条件の基礎となる前記交通法規に対する違反の程度によって変更する
ことを特徴とする請求項26または請求項27に記載の自動運転車。 - 手動運転モードと自動運転モードとを備える自動運転車に設けられるコンピュータを、
交通法規に基づいて予め定められた1または複数個の切替条件に合致するかどうかを、自車が判別するために用いる1または複数個の条件要素を検出する条件要素検出手段と、
前記手動運転モードでの走行中、駐車中あるいは停車中に、前記条件要素検出手段からの検出出力に基づいて、前記切替条件に合致したか否かを判別する判別手段、
前記判別手段で前記切替条件に合致したと判別したときに、前記手動運転モードから、前記自動運転モードに強制的に切り替える運転モード制御手段、
として動作させるための自動運転車用プログラム。
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