JP2017059350A - セラミックスラリー及びそれを用いた電池用セパレータ - Google Patents

セラミックスラリー及びそれを用いた電池用セパレータ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、低温、かつ短時間の乾燥工程で、低含水率及び加熱時の形状安定性を両立する多孔質層を形成可能なセラミックスラリー、該セラミックスラリーから形成される多孔質層を有する非水電解液二次電池用セパレータを安価に提供することである。【解決手段】無機フィラー、水溶性バインダー樹脂、添加剤及び溶媒を含み、前記添加剤がカチオン性もしくは両性を有する、無機フィラーを凝結させる化合物であり、セラミックスラリー中の無機フィラー凝結体の平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%未満であることを特徴とするセラミックスラリー。【選択図】なし

Description

本発明は、低温、かつ短時間の乾燥工程で、低含水率及び加熱時の形状安定性を両立する多孔質層を形成可能なセラミックスラリー、該セラミックスラリーから形成される多孔質層を有する非水電解液二次電池用セパレータ、及び該セパレータを用いた非水電解液二次電池に関するものである。
熱可塑性樹脂からなる多孔質膜は、物質の分離や選択透過及び隔離のための材料等として広く用いられている。例えば、リチウム二次電池、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミウム電池、ポリマー電池に用いる電池用セパレータや、電気二重層コンデンサ用セパレータ、逆浸透濾過膜、限外濾過膜、精密濾過膜等の各種フィルター、透湿防水衣料、医療用材料等などで用いられている。特にポリエチレン製多孔質膜は、リチウムイオン二次電池用セパレータとして好適に使用されているが、その理由は、電気絶縁性に優れる、電解液含浸によりイオン透過性を有する、耐電解液性・耐酸化性に優れるという特徴だけでなく、電池異常昇温時の120〜150℃程度の温度において電流を遮断し過度の昇温を抑制する孔閉塞効果をも備えているためである。しかしながら、何らかの原因で孔閉塞後も昇温が続く場合、膜を構成する融解したポリエチレンの粘度低下及び膜の収縮により、ある温度で破膜を生じることがある。また、一定高温下に放置すると、融解したポリエチレンの粘度低下及び膜の収縮により、ある時間経過後に破膜を生じる可能性がある。この現象は、ポリエチレンに限定された現象ではなく、他の熱可塑性樹脂を用いた場合においても、その多孔質膜を構成する樹脂の融点以上では避けることができない。
リチウムイオン二次電池用セパレータは、電池特性、電池生産性及び電池安全性に深く関わっており、優れた機械的特性、耐熱性、透過性、低含水率、寸法安定性、孔閉塞特性(シャットダウン特性)、溶融破膜防止特性(メルトダウン防止特性)等が要求される。特に、耐熱性が低い場合、高温環境下でセパレータが熱収縮し正極と負極が接触し、短絡することで電池発火の危険性がある。また含水率が高い場合、電池構成材料と水が反応し、電池性能を低下させることが知られている。そのためセパレータには熱収縮が高く抑制され、かつ含水率が低いことが望まれる。
一方で、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、近年、携帯電子機器や輸送機器の電源として広く用いられている。特に軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、車両駆動用の高出力電源として好適に利用され、安全性を確保しつつさらなる低コスト化を求められている。
このような背景の下、これまでに様々なリチウムイオン二次電池用セパレータの検討がなされている。例えば、特許文献1〜6には、熱可塑性樹脂を含む樹脂多孔質膜の表面に、耐熱性を高めるために絶縁性無機フィラーを含有した多孔質層を形成した積層多孔質膜をセパレータとして用いることが提案されている。しかしながら、いずれの文献に記載のセパレータも、要求される耐熱性を得るために無機フィラーを小粒径化することを必須とする。無機フィラーの小粒径化はボールミル、振動ミル、ジェットミル、媒体撹拌ミル等の各種の粉砕機を用いた解砕工程や篩い分け、気流式分級等の分級工程が嵩むため、無機フィラー生産性を悪化させ、コスト増となり、引いては該無機フィラーを用いたセパレータのコスト増加に繋がる。また、無機フィラーを小粒径化することで、比表面積が大きくなり、表面吸着水が増大するため積層多孔質膜の含水率が高く、電池特性への影響が懸念される。
特開2008−123996号公報 特開2004−227972号公報 特開2008−186721号公報 特開2013−101954号公報 特開2014−2954号公報 国際公開第2013/073011号
低温、かつ短時間の乾燥工程で、低含水率及び加熱時の形状安定性を両立する多孔質層を形成するためには、無機フィラーの粒径分布をコントロールすることが非常に重要となる。低含水率を達成するためには無機フィラーを大粒径化し、加熱時の形状安定性を達成するためには無機フィラーの粒径分布をシャープに制御することが考えられる。しかしながら、該無機フィラーを得るためには篩い分け、気流式分級等の分級工程が必須のため無機フィラー生産性が悪化し、コスト増になるため現実的では無い。
本発明の目的は、低温、かつ短時間の乾燥工程で、低含水率及び加熱時の形状安定性を両立する多孔質層を形成可能なセラミックスラリー、該セラミックスラリーから形成される多孔質層を有する非水電解液二次電池用セパレータを安価に提供することである。
上記課題を解決するために本発明のセラミックスラリーは以下の構成を有する。
すなわち、
(1)無機フィラー、水溶性バインダー樹脂、添加剤及び溶媒を含み、前記添加剤がカチオン性もしくは両性を有する、無機フィラーを凝結させる化合物であり、セラミックスラリー中の無機フィラー凝結体の平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%未満であることを特徴とするセラミックスラリー、である。
(2)本発明のセラミックスラリーは、前記無機フィラーの平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%以上であることが好ましい。
(3)本発明のセラミックスラリーは、前記添加剤が重量平均分子量50,000以下であることが好ましい。
(4)本発明のセラミックスラリーは、前記水溶性バインダー樹脂が、ヒドロキシル基と、酢酸基、カルボキシル基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、スルホン酸基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩からなる群より選択される少なくとも一種を有する第一高分子化合物と、主鎖がアルキル鎖であり、かつ側鎖にアミド基、カルボキシル基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩からなる群より選択される少なくとも一種を有する第二高分子化合物であることが好ましい。
(5)本発明のセラミックスラリーは、前記第一高分子化合物が、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アクリル酸-ビニルアルコール共重合体またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、スルホン酸-ビニルアルコール共重合体またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、カルボキシメチルセルロースまたはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
(6)本発明のセラミックスラリーは、前記第二高分子化合物が、重量平均分子量50,000以下であることが好ましい。
(7)本発明のセラミックスラリーは、前記水溶性バインダー樹脂が、前記無機フィラー100質量部に対して0.8以上2.0質量部未満含有することが好ましい。
(8)本発明のセラミックスラリーは、前記無機フィラーがアルミナであることが好ましい。
上記課題を解決するために本発明の電池用セパレータは以下の構成を有する。
すなわち、
(9)無機フィラー、水溶性バインダー樹脂、カチオン性もしくは両性を有する添加剤を含み、無機フィラーの平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%未満であることを特徴とする電池用セパレータである。
(10)本発明の電池用セパレータは、非水電解液二次電池に用いられることが好ましい。
上記課題を解決するために本発明の電池用セパレータの製造方法は以下の構成を有する。
すなわち、
(11)多孔質膜上に前記セラミックスラリーを塗布し、溶媒を除去して多孔質層を形成する電池用セパレータの製造方法である。
低温、かつ短時間の乾燥工程で、低含水率及び加熱時の形状安定性を両立する多孔質層を有する電池用セパレータを安価に提供できる。
本発明者は安価で、低温、短時間の乾燥工程により生産性が高く、かつ、低含水率及び加熱時の形状安定性を両立する多孔質層を形成可能な材料を鋭意検討した結果、添加剤がカチオン性もしくは両性を有する、無機フィラーを凝結させる化合物であり、前記添加剤により無機フィラーを凝結させることで、セラミックスラリー中での無機フィラーの粒径分布をコントロールし、セラミックスラリー中の無機フィラー凝結体を平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%未満とすることで、低温、かつ短時間の乾燥工程で低含水率及び加熱時の形状安定性を両立する多孔質層を形成可能なセラミックスラリーが安価に提供できることを見出した。なお、ここで言う無機フィラーを凝結させるとは、スラリー中で電気的に反発して漂っている無機フィラーを、イオンの力で反発力を奪い、分子間力で小さな集合体をつくることである。無機フィラー凝結体とは弱い相互作用により得られる無機フィラーの集合体のことである。
本発明の詳細について以下に説明する。
1.セラミックスラリー
[1]無機フィラー
本発明で用いる無機フィラーは、充填材と一般的に呼ばれる無機フィラーを用いることができる。無機フィラーとしては、アルミナ、ベーマイト、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、非晶性シリカ、結晶性のガラスフィラー、カオリン、タルク、二酸化チタン、シリカーアルミナ複合酸化物粒子、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン、マイカなどが挙げられる。特に、アルミナであることが好ましい。アルミナは本セラミックスラリーのpH領域(6〜9)において表面が負電荷となり、カチオン性、もしくは両性を有する凝結剤による粒径分布のコントロールが容易になる。
本発明で用いる無機フィラーは、平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ、1.0μm未満の体積分布が17vol%以上であることが好ましい。無機フィラーは1.0μm未満の体積分布が17vol%以上存在することで、セラミックスラリー中で、無機フィラーを凝結させる添加剤を用いた粒径分布のコントロールが可能となり、パッキング性向上が実現できる。これにより、多孔質層の加熱時の形状安定性が飛躍的に向上する。1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%未満の無機フィラーは、篩い分け、気流式分級等の分級工程が必須のため無機フィラー生産性が悪化し、コスト増になるため現実的では無い。なお、平均粒径および1.0μm未満の体積分布とは、レーザー散乱粒度分布計(マイクロトラックベル(旧日機装)社製「MT3300EXII」)を用い水にセラミックスラリーを添加後、流速45%で3分間循環させた後10分以内に測定した体積基準の積算分率における50%での粒径(D50)及び、粒径1.0μm未満の粒子の体積基準の積算量である。これら測定結果は測定条件が異なると、測定値は大きく異なるため、注意を要する。
セラミックスラリー中の無機フィラー凝結体の平均粒径は、1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布は17vol%未満であることが好ましく、より好ましくは1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が15vol%未満である。平均粒径が1.0μm未満である場合、無機フィラーの比表面積が大きくなり、表面吸着水が増大するため、セラミックスラリー塗布後の乾燥工程を低温、短時間とすると多孔質層の含水率が高くなる。2.5μmより大きい場合、多孔質層の膜厚を4μm以下に制御することが難しい。1.0μm未満の体積分布が17vol%以上であると、無機フィラー凝結体のパッキング性が著しく低下し、多孔質層の加熱時の形状安定性が悪化する。
[2]水溶性バインダー樹脂
水溶性バインダー樹脂としては、多孔質膜への接着性及び、無機フィラーのバインダー効果を目的とした第一高分子化合物と、無機フィラーの分散安定効果を目的とした第二高分子化合物が必要である。
第一高分子化合物としては、ヒドロキシル基と、酢酸基、カルボキシル基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、スルホン酸基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩からなる群より選択される少なくとも一種を有することが好ましい。ヒドロキシル基を有することで多孔質層の多孔質膜への接着性が向上する。カルボキシル基を有することで無機フィラーへのバインダー効果が高まり、セラミックスラリーの経時安定性が向上する。またカルボキシル基はそのアンモニウム塩もしくはアミンの塩とすることでカウンターアニオンが揮発し、バインダー保水効果が減少するため低温、短時間での乾燥を可能となる。
特に、前記第一高分子化合物は、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アクリル酸-ビニルアルコール共重合体またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、スルホン酸-ビニルアルコール共重合体またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、カルボキシメチルセルロースまたはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
第一高分子化合物は、前記無機フィラー100質量部に対して0.6質量部以上1.7質量部以下含有することが好ましい。0.6質量部以上とすることで、多孔質層の多孔質膜への接着性、無機フィラーのバインダー効果が得られ、多孔質膜からの無機フィラーの脱離、多孔質層の加熱時の形状安定性を向上することができる。1.7質量部以下とすることで、多孔質膜の目詰まり及び、無機フィラー間の空隙が減り、透気抵抗度の増加による電池特性の悪化を防ぐことができる。
第二高分子化合物としては、主鎖がアルキル鎖であり、かつ側鎖にアミド基、カルボキシル基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩なる群より選択される少なくとも一種を有することが好ましい。カルボキシル基はそのアンモニウム塩もしくはアミンの塩とすることでカウンターアニオンが揮発し、バインダーの保水効果が減少するため低温、短時間での乾燥を可能とする。
特に、前記第二高分子化合物は、ポリアクリルアミド、エチレン−アクリル酸共重合体またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、ポリアクリル酸またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、アクリルアミド−アクリル酸共重合体またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
第二高分子化合物の重量平均分子量は、50,000以下であることが好ましい。50,000以下とすることで無機フィラーの沈降を抑えることができる。
第二高分子化合物は、前記無機フィラー100質量部に対して0.1質量部以上0.6質量部以下含有することが好ましい。0.1質量部以上とすることで分散安定効果が得られ、無機フィラーの沈降によるセラミックスラリー経時安定性不足が生じることを防ぐことができる。0.6質量部以下とすることで、多孔質膜の目詰まり及び、無機フィラー間の空隙が減り、透気抵抗度の増加による電池特性の悪化を防ぐことができる。
水溶性バインダー樹脂は、前記無機フィラー100質量部に対して0.8質量部以上2.0質量部未満含有することが好ましく、より好ましい範囲は1.0質量部以上2.0質量部未満である。0.8質量部以上とすることで、多孔質層の多孔質膜への接着性、無機フィラーのバインダー効果、及び、分散安定効果が得られ、多孔質膜からの無機フィラーの脱離、多孔質層の加熱時の形状安定性の向上、及び、無機フィラーの沈降によるセラミックスラリー経時安定性不足が生じることを防ぐことができる。2.0質量部未満とすることで、多孔質膜の目詰まり及び、無機フィラー間の空隙が減り、透気抵抗度の増加による電池特性の悪化を防ぐことができる。
[3]添加剤
添加剤は、無機フィラーを凝結させるカチオン性もしくは、両性を有する化合物又は混合物である。なお、ここで言うカチオン性もしくは、両性を有する化合物とは、有機化合物、無機化合物、有機金属化合物のいずれかからなり、有機化合物であればカチオン性官能基、もしくはカチオン性官能基とアニオン性官能基を両方有する化合物であり、無機化合物もしくは有機金属化合物であれば多価金属イオンを有する水溶性化合物のことである。カチオン性を有することで負電荷に帯電した無機フィラー、及びその周囲に吸着した分散安定効果を目的としたバインダー電荷を中和し、効率よく無機フィラーを凝結させることが可能となる。
添加剤の重量平均分子量は、50,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が50,000以下であることで、粒径分布のコントロールが可能となり無機フィラー凝結体のパッキング性が増し、多孔質層の加熱時の形状安定性が向上する。
無機フィラーを凝結させる添加剤は、有機凝結剤及び無機凝結剤が挙げられる。有機凝結剤としては、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合物、アルキルアミン−エピクロルヒドリン縮合物、アルキレンジクロリド−ポリアルキレンポリアミン縮合物、アルキルアミノメタクリレート4級塩重合体、アルキルアミノアクリレート4級塩・アクリルアミド共重合体、ポリアミジン塩酸塩などのカチオン性有機高分子化合物、アクリルアミド・アクリル酸・アルキルアミノメタクリレート4級塩共重合体などの両性有機高分子化合物などが挙げられる。無機凝結剤としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、ポリ硫酸鉄、チタントリエタノールアミネート、チタンラクテート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンジエタノールアミネート、チタンアミノエチルアミノエタノレート、チタンぺロキソクエン酸アンモニウム四水和物、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、塩化ジルコニル化合物、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩などのカチオン性もしくは両性金属化合物または多価金属塩などを挙げることができる。これら凝結剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[4]溶媒
溶媒は、水溶性バインダー樹脂の溶解性及び、無機フィラーの分散性の観点から水を主成分とすることが好ましく、水であることがより好ましい。
2.セラミックスラリーの製造方法
本発明のセラミックスラリーは無機フィラー、水溶性バインダー樹脂及び水を含む水溶性化合物を混合・分散し、その後添加剤を加え、混合することで製造する。以下にその詳細を説明する。
無機フィラーを混合・分散させてセラミックスラリーを得る方法としては、均質なセラミックスラリーを得られる方法であれば、特に限定されない。例えば、機械攪拌法、超音波分散法、高圧分散法、メディア分散法などを挙げることができる。中でも無機フィラーを高度に分散させることができ、また短時間で無機フィラーと水溶性バインダー樹脂をなじませることが可能となるという点で、メディア分散法が好ましい。
混合順序としては、セラミックスラリーに沈殿物の発生など、特段の障害が生じない限り制限されないが、無機フィラー、水溶性バインダー樹脂及び水を混合・分散し、その後添加剤を加え、混合することが必要である。添加剤添加後に強いせん断力、例えばメディア分散法を行うと、添加剤により凝結した無機フィラー凝結体が解砕され、粒径分布のコントロールが不可能となる。
3.電池用セパレータ
本発明の電池用セパレータは多孔質膜と、その少なくとも片面に上記セラミックスラリーから形成される多孔質層とを備える。以下にその詳細について説明する。
[1]多孔質膜
多孔質膜を構成する樹脂としては、充放電反応の異常時に孔が閉塞する機能(孔閉塞機能)の観点から、樹脂の融点(軟化点)は、好ましくは70〜150℃、さらに好ましくは80〜140℃、最も好ましくは100〜130℃である。
多孔質膜は、構成する樹脂がポリオレフィン系樹脂であるポリオレフィン微多孔膜が挙げられる。特に、電気絶縁性、イオン透過性、又は孔閉塞効果の観点から、構成する樹脂がポリエチレン樹脂であるポリエチレン微多孔膜が好ましい。
ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量は、工程作業性や電極との倦回時に生じる様々な外圧に耐える機械強度(例えば、引っ張り強度、弾性率、伸度、突き刺し強度)の観点から、好ましくは30万以上、さらに好ましくは40万以上、最も好ましくは50万以上である。なお、ポリオレフィン樹脂を用いる際は、上記範囲の重量平均分子量を有するポリオレフィン成分が50重量%以上含有されていることが好ましく、さらに好ましくは60重量%以上含有されていることが好ましい。上記範囲よりも含有量が少ない場合、溶融粘度が低いため、孔閉塞温度を越えて昇温した際の機械物性の低下が著しく、孔閉塞温度付近でも倦回圧力や電極端部のバリなどによって溶融破膜が起こる恐れがある。
多孔質膜の層構造は、製法によって異なる。上記の各種特徴を満足する範囲内ならば、製法により目的に応じた層構造を自由に持たせることができる。多孔質膜の製造方法としては、発泡法、相分離法、溶解再結晶法、延伸開孔法、粉末焼結法などがあり、これらの中では微細孔の均一化、コストの点で相分離法が好ましい。
多孔質膜の透気抵抗度(JIS−P8117)の上限は、好ましくは500秒/100ccAir、さらに好ましくは400秒/100ccAir、最も好ましくは300秒/100ccAirであり、下限は好ましくは50秒/100ccAir、さらに好ましくは70秒/100ccAir、最も好ましくは100秒/100ccAirである。
[2]多孔質層
多孔質層はセラミックスラリーを多孔質膜の少なくとも片面に塗布し、溶媒を除去することで形成される。
セラミックスラリーを多孔質膜に塗布する方法は、均一にウェットコーティングできる方法であれば特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。例えば、グラビアコーター法、小径グラビアコーター法、リバースロールコーター法、トランスファロールコーター法、キスコーター法、ディップコーター法、ナイフコーター法、エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、スクイズコーター法、キャストコーター法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法が挙げられる。
溶媒を除去する方法としては、多孔質膜に悪影響を及ぼさない方法であれば特に限定されない。具体的には、例えば、多孔質膜を固定しながらその融点以下の温度で加熱乾燥する方法、減圧乾燥する方法が挙げられるが、加熱乾燥による方法が、工程の簡略化にも繋がり好ましい。
加熱乾燥温度としては、70℃以下が好ましく、より好ましくは60℃以下、最も好ましくは50℃以下である。加熱乾燥時間は数秒〜数分間加熱することが好ましい。加熱乾燥温度が70℃より大きい場合、多孔質膜の孔閉塞機能が発現して電池特性が悪化する可能性がある。また加熱乾燥温度が70℃より大きく、加熱乾燥時間が数分間を超える場合、乾燥工程での熱使用量が増加し、製造コストが嵩む。
多孔質膜中の無機フィラー凝結体の平均粒径は、1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%未満であることが好ましく、より好ましくは1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が15vol%未満である。平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下の場合、無機フィラーの比表面積が小さくなり、表面吸着水が低下するため多孔質層の含水率が低くなり、かつ、多孔質層の膜厚を4μm以下に制御することが可能となる。1.0μm未満の体積分布が17vol%未満であると、無機フィラー凝結体のパッキング性が向上し、多孔質層の加熱時の形状安定性が良化する。なお、ここで言う平均粒径および1.0μm未満の体積分布とは、レーザー散乱粒度分布計(マイクロトラックベル(旧日機装)社製「MT3300EXII」)を用い、水に電池用セパレータを浸し無機フィラーを抽出後、該抽出液を添加し、流速45%で循環させながら、超音波を出力25W、10分間照射した後、10分以内に測定した体積基準の積算分率における50%での粒径(D50)及び、粒径1.0μm未満の粒子の体積基準の積算量である。これら測定結果は測定条件が異なると、測定値は大きく異なるため、注意を要する。
多孔質層の膜厚は好ましくは1〜10μm、さらに好ましくは2〜5μmである。膜厚が上記好ましい範囲であると、多孔質膜が融点以上で溶融・収縮した際の破膜強度と絶縁性を確保でき、孔閉塞機能が得ることができる。また、巻き嵩を小さく抑えることができ今後、進むであろう電池の高容量化には適する。また、前記多孔質層は、多孔質膜の一方の表面に形成されてもよく、両面に形成されてもよい。
[3]電池用セパレータの物性
本発明の電池用セパレータの水分率は、好ましくは500ppm以下であり、より好ましくは450ppm以下である。500ppm以下であれば電池構成材料と水との反応を抑制でき、電池性能を低下させることを防げる。
本発明の電池用セパレータの加熱時の形状安定性(130℃加熱時の熱収縮率)は、機械方向(MD)又は幅方向(TD)のうちの小さい方の値が、好ましくは3%以下であり、より好ましくは2%以下である。3%以下であれば電池異常発熱時、セパレータが熱収縮し正極と負極が接触して短絡することを防げる。
[4]電池
本発明の電池用セパレータは、水系電解液を使用する電池、非水系電解質を使用する電池のいずれにも好適に使用できる。具体的には、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、銀−亜鉛電池、リチウム二次電池、リチウムポリマー二次電池等の二次電池のセパレータとして好ましく用いることができる。中でも、リチウムイオン二次電池のセパレータとして用いるのが好ましい。リチウムイオン二次電池は、正極と負極がセパレータを介して積層されており、セパレータが電解液(電解質)を含有している。電極の構造は特に限定されず、従来公知の構造を用いることができ、例えば、円盤状の正極及び負極が対向するように配設された電極構造(コイン型)、平板状の正極及び負極が交互に積層された電極構造(積層型)、積層された帯状の正極及び負極が巻回された電極構造(捲回型)等にすることができる。リチウムイオン2次電池に使用される、集電体、正極、正極活物質、負極、負極活物質および電解液は、特に限定されず、従来公知の材料を適宜組み合わせて用いることができる。
次に本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
平均粒径が1.5μm、1.0μm未満の体積分布が22vol%のアルミナ(A−1)100質量部に対して、ポリビニルアルコール(PVA)1.2質量部、ポリカルボン酸アンモニウム塩(重量平均分子量30,000)0.4質量部を加え、アルミナ固形分が50wt%になるように水で調整したセラミックスラリーを、高速せん断型攪拌機(DESPA、浅田鉄工株式会社製)を用いて混合、さらに連続型メディア分散機(NANO GRAIN MILL、浅田鉄工株式会社製)で分散した。その後、ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド共重合体(重量平均分子量30,000)をアルミナ100質量部に対して0.3質量部添加し、プロペラ羽根付きスリーワンモーターを用いて混合し、セラミックスラリーを得た。
実施例2
PVAを酢酸ビニル共重合体(EVA)とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例3
PVAをカルボン酸変性PVAアンモニウム塩とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例4
PVAをスルホン酸変性PVAアンモニウム塩とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例5
PVAをカルボキシメチルセルロース(CMC)アンモニウム塩とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例6
PVAを0.8質量部とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例7
PVAを1.4質量部とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例8
ポリカルボン酸アンモニウム塩の重量平均分子量を10,000とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例9
ポリカルボン酸アンモニウム塩の重量平均分子量を50,000とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例10
平均粒径が2.4μm、1.0μm未満の体積分布が18vol%のアルミナ(A−2)とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例11
ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド共重合体を硫酸アルミニウム(重量平均分子量342)とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例12
ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド共重合体をチタンラクテート(重量平均分子量260)とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例13
ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド共重合体の重量平均分子量を50,000とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例14
ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド共重合体をジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体(重量平均分子量30,000)とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例15
PVAをカルボン酸変性PVAナトリウム塩とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例16
ポリカルボン酸アンモニウム塩をポリカルボン酸ナトリウム塩とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例17
PVAを0.4質量部とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
実施例18
PVAを1.8質量部とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
比較例1
平均粒径が0.8μm、1.0μm未満の体積分布が70vol%のアルミナとした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
比較例2
ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド共重合体をアクリルアミド・アクリル酸ナトリウム重合体物(重量平均分子量30,000)とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
比較例3
ポリカルボン酸アンモニウム塩の重量平均分子量を70,000とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
比較例4
ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド共重合体の重量平均分子量を70,000とした以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
比較例5
ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩・アクリルアミド共重合体を添加しない以外は、実施例1と同様にセラミックスラリーを得た。
以下の方法で添加剤添加前後のセラミックスラリーを評価した。
1.平均粒径D50測定
レーザー散乱粒度分布計(マイクロトラックベル(旧日機装)社製「MT3300EXII」)を用い水に添加後、流速45%で3分間循環させた後10分以内に測定した体積基準の積算分率における50%での粒径を平均粒径(D50)とした。
2.1.0μm未満の体積分布測定
レーザー散乱粒度分布計(マイクロトラックベル(旧日機装)社製「MT3300EXII」)を用い水に添加後、流速45%で3分間循環させた後10分以内に測定した粒径1.0μm未満の粒子の体積基準の積算量を1.0μm未満の体積分布とした。
各セラミックスラリーの評価結果を表1に示す。
次に、実施例1〜18、比較例1〜5のセラミックスラリーを用いて以下の方法で電池用セパレータを作製した。基材多孔質膜(膜厚12μm)上にグラビア塗工機を用いて上記セラミックスラリーを片面に塗布し、50℃1分間乾燥することで、多孔質膜上に多孔質耐熱層を形成して電池用セパレータを得た。得られた電池用セパレータの多孔質耐熱層は4μmの膜厚を有し、外観も良好であった。
以下の方法で電池用セパレータを評価した。
1.水分率評価
電池用セパレータを1g切り出し、露点−30℃環境下に12時間静置した。該サンプルをカールフィッシャー法水分率測定器へ投入し、窒素雰囲気下150℃、5分間処理し、発生した水分率を下記式によって算出した。算出した値で水分率450ppm以下を○とし、450ppmより大きく500ppm以下を△、500ppmより大きい範囲を×と評価した。
水分率(ppm)=測定水分率−窒素含有水分率
2.加熱時の形状安定性評価
電池用セパレータを5cm×5cmに切り出し、130℃に加熱したオーブンに入れた。1時間後、オーブンから電池用セパレータを取り出し、冷却した後、より短い方の辺の長さd(mm)を計測する。そして、下記式によって熱収縮率(%)を算出する。算出した値により、2%未満を○、2%以上3%以下を△、3%より大きい値を×と評価した。
熱収縮率(%)={(50−d)/50}×100
表1に水分率評価及び加熱時の形状安定性評価の結果を示す。
本発明の範囲内であるセラミックスラリーを用いた実施例1〜18は評価結果が優れていたが、本発明の範囲外であるセラミックスラリーを用いた比較例1〜5では評価結果が劣る結果となった。
Figure 2017059350

Claims (10)

  1. 無機フィラー、水溶性バインダー樹脂、添加剤及び溶媒を含み、前記添加剤がカチオン性もしくは両性を有する、無機フィラーを凝結させる化合物であり、セラミックスラリー中の無機フィラー凝結体の平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%未満であることを特徴とするセラミックスラリー。
  2. 前記無機フィラーの平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%以上であることを特徴とする請求項1記載のセラミックスラリー。
  3. 前記添加剤が重量平均分子量50,000以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセラミックスラリー。
  4. 前記水溶性バインダー樹脂が、ヒドロキシル基と、酢酸基、カルボキシル基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、スルホン酸基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩からなる群より選択される少なくとも一種を有する第一高分子化合物と、主鎖がアルキル鎖であり、かつ側鎖にアミド基、カルボキシル基またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩からなる群より選択される少なくとも一種を有する第二高分子化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミックスラリー。
  5. 前記第一高分子化合物が、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アクリル酸-ビニルアルコール共重合体またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、スルホン酸-ビニルアルコール共重合体またはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩、カルボキシメチルセルロースまたはそのアンモニウム塩もしくはアミン塩からなる群より選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックスラリー。
  6. 前記第二高分子化合物が、重量平均分子量50,000以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のセラミックスラリー。
  7. 前記水溶性バインダー樹脂が、前記無機フィラー100質量部に対して0.8以上2.0質量部未満含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のセラミックスラリー。
  8. 前記無機フィラーがアルミナであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のセラミックスラリー。
  9. 無機フィラー、水溶性バインダー樹脂、カチオン性もしくは両性を有する添加剤を含み、無機フィラーの平均粒径が1.0μm以上2.5μm以下、かつ1.0μm未満の体積分布が17vol%未満であることを特徴とする電池用セパレータ。
  10. 請求項9に記載の電池用セパレータを有する非水電解液二次電池。
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