JP2017058421A - 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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【課題】LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れる感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
酸解離性基を含む構造単位を有する重合体、及び感放射線性酸発生体を含有する感放射線性樹脂組成物であって、上記重合体が下記式(1)で表される化合物存在下でのラジカル重合により得られることを特徴とする感放射線性樹脂組成物である。Aは、−CH−、酸素原子又は−NR−である。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Lは、炭素数1〜30の2価の有機基である。R及びLは、互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びZに結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成してもよい。Zは、=CR又は硫黄原子である。R及びRは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。
Figure 2017058421

【選択図】なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法に関する。
リソグラフィーによる微細加工に用いられる感放射線性組成物は、ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光等の遠紫外線、極端紫外線(EUV)等の電磁波、電子線等の荷電粒子線などの照射により露光部に酸を発生させ、この酸を触媒とする化学反応により露光部と未露光部との現像液に対する溶解速度に差を生じさせ、基板上にパターンを形成する。
かかる感放射線性組成物には、加工技術の微細化に伴って、Line Width Roughness(LWR)性能及びレジストパターンの断面形状の矩形性に優れると共に、高精度なパターンを高い歩留まりで得られることが求められる。このような要求に対し、感放射線性組成物に用いられる重合体、酸発生剤、その他の成分の種類や分子構造が検討され、さらにその組み合わせについても詳細に検討されている(特開平11−125907号公報、特開平8−146610号公報及び特開2000−298347号公報参照)。
しかし、レジストパターンが線幅45nm以下のレベルまで微細化している現在にあっては、上記性能の要求レベルはさらに高まり、上記従来の感放射線性樹脂組成物では、これらの要求に応えることは難しい。また、上述のリソグラフィー性能をさらに高めるために、露光後加熱(Post Exposure Bake(PEB))の際のレジスト膜の収縮が小さく、膜収縮抑制性に優れることも求められている。
特開平11−125907号公報 特開平8−146610号公報 特開2000−298347号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れる感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、酸解離性基を含む構造単位を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、及び感放射線性酸発生体を含有する感放射線性樹脂組成物(以下、「感放射線性樹脂組成物(I)」ともいう)であって、上記[A]重合体が、下記式(1)で表される化合物(以下、「化合物(X)」ともいう)の存在下でのラジカル重合により得られることを特徴とする。
Figure 2017058421
(式(1)中、Aは、−CH−、酸素原子又は−N(R)−である。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Lは、炭素数1〜30の2価の有機基である。R及びLは、互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びZに結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成してもよい。Zは、=CR又は硫黄原子である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、酸解離性基を含む第1構造単位と、下記式(2)で表される第2構造単位と有する重合体(以下、「[A−1]重合体」ともいう)、及び感放射線性酸発生体を含有する感放射線性樹脂組成物(以下、「感放射線性樹脂組成物(II)」ともいう)である。
Figure 2017058421
(式(2)中、Aは、=CH、酸素原子又は=NRである。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Lは、炭素数1〜30の2価の有機基である。R及びLは、互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成してもよい。Zは、−CR−又は硫黄原子である。R及びR、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、レジスト膜を形成する工程、上記レジスト膜を露光する工程、及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程を備え、上記レジスト膜を感放射線性樹脂組成物により形成するレジストパターン形成方法である。
ここで、「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基を含む基をいう。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。但し、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいう。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を有する基をいう。「環員数」とは、芳香環構造、芳香族複素環構造、脂環構造及び脂肪族複素環構造の環を構成する原子数をいい、多環の環構造の場合は、この多環を構成する原子数をいう。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。従って、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用に好適に用いることができる。
<感放射線性樹脂組成物(I)>
感放射線性樹脂組成物(I)は、[A]重合体及び感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう)を含有する。感放射線性樹脂組成物(I)は、好適成分として[C]酸拡散制御体、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が大きい重合体(以下、「[D]重合体」ともいう)、[E]溶媒及び[F]偏在化促進剤を含有していてもよく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有してもいてもよい。以下、各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、酸解離性基を含む構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)を有し、化合物(X)の存在下でのラジカル重合により得られる重合体である。つまり、[A]重合体は、構造単位(I)と化合物(X)に由来する構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう)とを有する重合体である。感放射線性樹脂組成物(I)は、[A]重合体が化合物(X)の存在下でのラジカル重合により得られることで、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。感放射線性樹脂組成物(I)が上記構成を有することで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、化合物(X)の存在下でのラジカル重合により、[A]重合体の主鎖に、化合物(X)に由来する−C(=A)−で表される構造が導入される。この構造が有する立体的要因により、[A]重合体は空間的な広がりが拡大している。また、化合物(X)に由来する構造単位は、[A]重合体の主鎖に導入されるため、化合物(X)の存在下でのラジカル重合により、1又は複数の上記特性を有する構造単位が[A]重合体に導入される。これらの結果、レジスト膜中における[B]酸発生体から生じる酸の拡散長が適度に短いものとなり、LWR性能及び断面形状の矩形性が優れるものとなる。また、PEBの際の低分子化合物の蒸散が抑制され、膜収縮抑制性が向上すると考えられる。
[A]重合体は、上記構造単位(I)及び構造単位(II)以外に、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造のうちの少なくとも1つを含む構造単位(以下、「構造単位(III)」ともいう)並びにフェノール性水酸基を含む構造単位(以下、「構造単位(IV)」ともいう)を有していてもよく、上記構造単位以外のその他の構造単位を有していてもよい。
以下、化合物(X)及び構造単位(I)〜(IV)の順に説明する。
<化合物(X)>
化合物(X)は、下記式(1)で表される化合物である。また、化合物(X)は、ラジカル重合性化合物である。化合物(X)の存在下でのラジカル重合により、化合物(X)は[A]重合体に構造単位(II)を与える。そのため、化合物(X)に由来する構造単位を[A]重合体に導入することができ、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性を向上させることができる。
Figure 2017058421
上記式(1)中、Aは、−CH−、酸素原子又は−N(R)−である。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Lは、炭素数1〜30の2価の有機基である。R及びLは、互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びZに結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成してもよい。Zは、=CR又は硫黄原子である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。
上記Rで表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、エチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデセニル基等の多環のシクロアルケニル基などが挙げられる。
上記炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、クミル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記Aとしては、ラジカル重合の容易性の観点から、−CH−及び酸素原子が好ましい。
上記Lで表される炭素数1〜30の2価の有機基としては、例えば炭素数1〜30の2価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む基(a)、上記炭化水素基及び基(a)が有する水素原子の一部又は全部を1価のヘテロ原子含有基で置換した基等が挙げられる。
上記炭素数1〜30の2価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜30の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜30の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜30の2価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メタンジイル基、エタンジイル基、n−プロパンジイル基、i−プロパンジイル基、n−ブタンジイル基、i−ブタンジイル基、sec−ブタンジイル基、t−ブタンジイル基等のアルカンジイル基;
エテンジイル基、プロペンジイル基、ブテンジイル基等のアルケンジイル基;
エチンジイル基、プロピンジイル基、ブチンジイル基等のアルキンジイル基などが挙げられる。
上記炭素数3〜30の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロプロパンジイル基、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、メチルシクロペンタンジイル基、エチルシクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基等の単環のシクロアルカンジイル基;
シクロブテンジイル基、シクロペンテンジイル基、シクロヘキセンジイル基等の単環のシクロアルケンジイル基;
ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基、トリシクロデカンジイル基、テトラシクロドデカンジイル基等の多環のシクロアルカンジイル基;
ノルボルネンジイル基、トリシクロデセンジイル基、テトラシクロドデセンジイル基等の多環のシクロアルケンジイル基などが挙げられる。
上記炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基としては、例えば
ベンゼンジイル基、トルエンジイル基、キシレンジイル基、ナフタレンジイル基等のアレーンジイル基;
ベンゼンジイルメタンジイル基、ベンゼンジイルエタンジイル基、ナフタレンジイルsec−ブタンジイル基等のアレーンジイルアルカンジイル基;
フェニルメタンジイル基、ジフェニルメタンジイル基、ナフチルメタンジイル基等のアリールアルカンジイル基などが挙げられる。
上記2価のヘテロ原子含有基としては、例えば−CH(CN)−、−O−、−C(O)−、−S−、−C(S)−、−S(O)−、−N(R’)−、−Sn(R)(R)−、−Si(R)(R)−、−P(O)(OR)−、これらのうちの2つ以上を組み合わせた基等が挙げられる。R’は、水素原子又は合手側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の1価の有機基である。R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基又は結合手側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の1価の有機基である。
上記R’、R及びRで表される結合手側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば上記Lの2価の有機基として例示したものに1個の水素原子を加えた基のうち結合手側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の基などが挙げられる。
上記R及びRとしては、ヒドロキシ基及び鎖状炭化水素基が好ましく、ヒドロキシ基及びアルキル基がより好ましく、ヒドロキシ基及びメチル基がさらに好ましい。
上記炭素数1〜30の2価の炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む基(a)としては、例えば−CH(CN)−R6’’−、−C(O)−NH−R6’’−、−O−C(O)−NH−R6’’−、−O−R6’’−、−C(O)−R6’’−、−S−R6’’−、−C(S)−R6’’−、−S(O)−R6’’−、−N(R’)−R6’’−、−O−C(O)−R6’’−、−C(O)−O−R6’’−、−CH−O−R6’’−、−CH−O−C(O)−R6’’−、−CHC(O)−O−R6’’−、−Sn(R)(R)−R6’’−、−Si(R)(R)−R6’’−、−P(O)(R)−O−R6’’−等が挙げられる。上記R6’’は、上記2価のヘテロ原子含有基側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基である。
上記R6’’で表される上記2価のヘテロ原子含有基側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば上記Lの有機基として例示したもののうち上記2価のヘテロ原子含有基側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の基等が挙げられる。
上記R6’’としては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、*2’−R−、*2’−CH(CN)−R−、*2’−C(O)−NH−R−、*2’−O−C(O)−NH−R−、*2’−O−R−、*2’−O−C(O)−R−、*2’−R−C(O)−、*2’−C(O)−O−R−、*2’−CH−O−R−、*2’−CH−O−C(O)−R−及び*2’−CH−C(O)−O−R−が好ましく、*2’−CH(CN)−R−、*2’−R−C(O)−及び*2’−C(O)−O−R−がより好ましい。Rは、炭素数1〜18の2価の炭化水素基である。*2’は、上記2価のヘテロ原子含有基に結合する部位を示す。
上記Rで表される炭素数1〜18の2価の炭化水素基としては、例えば上記Lの炭化水素基として例示したもののうち炭素数1〜18の炭化水素基等が挙げられる。
上記Rとしては、アルカンジイル基、シクロアルカンジイル基、アレーンジイルアルカンジイル基及びジアリールアルカンジイル基が好ましく、メタンジイル基、2,2−プロパンジイル基、2,2−ヘキサンジイル基、2,2−(7,7−ジメチル)ノルボルナンジイル基、ジフェニルメタンジイル基、ナフタレンジイルプロパンジイル基及びベンゼンジイルメタンジイル基がより好ましい。
また、上記R6’’としては、ラジカル重合の容易性の観点から、電子求引性基が好ましい。ここで、「電子求引性基」とは、電子を引きつける傾向を有する基であり、例えば分子中において、電子求引性基と接近した位置にある原子から電子を引きつける傾向をもつ基をいう。
上記電子求引性基としては、例えば上述のベンゼンジイル基、−CH(CN)−R−、−C(O)−NH−R−、−O−C(O)−NH−R−、−O−R−、−O−C(O)−R−、−C(O)−O−R−、−CH−O−R−、−CH−O−C(O)−R−、−CH−C(O)−O−R−や、これら以外に、例えば−S(O)−O−R−等が挙げられる。
上記1価のヘテロ原子含有基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、アミノ基、スルファニル基(−SH)等が挙げられる。
上記Aが−CH−の場合、上記Lとしては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、*−Sn(R)(R)−R6’’−、*−Si(R)(R)−R6’’−、*−P(O)(R)−O−R−、*−S(O)−R6’’−、*−S−R6’’−及び上記A側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基が好ましく、ジアルキルスタンナンジイル−シアノ−アルカンジイル基、ジヒドロキシシランジイルジアリールアルカンジイルオキシカルボニル基、ヒドロキシオキシホスファンジイルオキシアルカンジイルオキシカルボニル基、チオ−アルカンジイルオキシカルボニル基、チオ−シクロアルカンジイルオキシカルボニル基及びアレーンジイルアルカンジイル基がより好ましく、ジメチルスタンナンジイル−シアノ−エタンジイル基、ジヒドロキシシランジイルジフェニルメタンジイルオキシカルボニル基、ヒドロキシオキシホスファンジイルオキシ−2,2−ヘキサンジイルオキシカルボニル基、チオ−2,2−プロパンジイルオキシカルボニル基、チオ−2,2−(7,7−ジメチル)ノルボルナンジイルオキシカルボニル基及びナフタレンジイルプロパンジイル基がさらに好ましい。*は上記Aに結合する部位を示す。この場合、R6’’は、上記A側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基(以下、「R」ともいう)である。また、上記R6’’の*2’は、上記Zに結合している炭素原子に結合する部位を示す(以下、「*」ともいう)。
上記Aが酸素原子の場合、上記Lとしては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、*−R−が好ましく、アレーンジイルアルカンジイル基がより好ましく、ベンゼンジイルメタンジイル基がさらに好ましい。
上記Aが−N(R)−の場合、上記Lとしては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、*−O−R−であり、R及びRが互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成していることが好ましい。この場合、上記R及びRが互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びRに結合する酸素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成していることが好ましい。
上記R及びRが互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に形成される環員数3〜10の環構造としては、例えば環員数3〜20の含窒素脂肪族複素環構造等が挙げられる。
上記環員数3〜20の含窒素脂肪族複素環構造としては、例えば
アザシクロプロパン構造、アザシクロブタン構造、アザシクロペンタン構造(ピロリジン構造)、アザシクロヘキサン構造(ピペリジン構造)、アザシクロヘプタン構造、アザシクロオクタン構造、アザシクロデカン構造等のアザシクロアルカン構造;
アザオキサシクロブタン構造、アザオキサシクロヘキサン構造(モルホリン構造を含む)、アザオキサシクロオクタン構造等のアザオキサシクロアルカン構造;
アザシクロブテン構造、アザシクロペンテン構造、アザシクロヘキセン構造、アザシクロヘプテン構造、アザシクロオクテン構造、アザシクロデセン構造等のアザシクロアルケン構造;
アザシクロヘキサジエン構造、アザシクロヘプタジエン構造、アザシクロオクタジエン構造、アザシクロデカジエン構造等のアザシクロアルカジエン構造などが挙げられる。
上記R及びRが互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に形成される環員数3〜10の環構造としては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、アザシクロアルカン構造が好ましく、アザシクロヘプタン構造がより好ましい。
上記R及びRが互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びRに結合する酸素原子と共に形成される環員数3〜10の環構造としては、例えば環員数3〜20の含窒素含酸素脂肪族複素環構造等が挙げられる。
上記環員数3〜20の含窒素含酸素脂肪族複素環構造としては、例えば
アザオキサシクロブタン構造、アザオキサシクロヘキサン構造(モルホリン構造を含む)、アザオキサシクロオクタン構造等のアザオキサシクロアルカン構造;
アザオキサカルボニルシクロブタン構造、アザオキサカルボニルシクロヘキサン構造、アザオキサカルボニルシクロオクタン構造等のアザオキサカルボニルシクロアルカン構造;
アザオキサシクロブテン構造、アザオキサシクロペンテン構造、アザオキサシクロヘキセン構造、アザオキサシクロヘプテン構造、アザオキサシクロオクテン構造、アザオキサシクロデセン構造等のアザオキサシクロアルケン構造;
アザオキサカルボニルシクロブテン構造、アザオキサカルボニルシクロペンテン構造、アザオキサカルボニルシクロヘキセン構造、アザオキサカルボニルシクロヘプテン構造、アザオキサカルボニルシクロオクテン構造、アザオキサカルボニルシクロデセン構造等のアザオキサカルボニルシクロアルケン構造;
アザオキサシクロヘキサジエン構造、アザオキサシクロヘプタジエン構造、アザオキサシクロオクタジエン構造、アザオキサシクロデカジエン構造等のアザオキサシクロアルカジエン構造;
アザオキサカルボニルシクロヘキサジエン構造、アザオキサカルボニルシクロヘプタジエン構造、アザオキサカルボニルシクロオクタジエン構造、アザオキサカルボニルシクロデカジエン構造等のアザオキサカルボニルシクロアルカジエン構造などが挙げられる。
上記R及びRが互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びRに結合する酸素原子と共に形成される環員数3〜10の環構造としては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、アザオキサカルボニルシクロアルカン構造が好ましく、アザオキサカルボニルシクロヘプタン構造がより好ましい。
上記R及びRとしては、ラジカル重合の容易性の観点から、水素原子が好ましい。
化合物(X)としては、例えば下記式(1−1)〜(1−14)で表される化合物(以下、「化合物(X−1)〜(X−14)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017058421
これらの中で、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、化合物(X−1)〜(X−8)が好ましい。
<構造単位(I)>
[A]重合体は、構造単位(I)を有する。構造単位(I)は酸解離性基を含む構造単位である。構造単位(I)としては、例えば下記式(a−1)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1)」ともいう)、下記式(a−2)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−2)」ともいう)等が挙げられる。下記式(a−1)中、−CRA2A3A4で表される基は酸解離性基である。下記式(a−2)中、−CRA6A7A8で表される基は酸解離性基である。
Figure 2017058421
上記式(a−1)中、RA1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。RA2は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。RA3及びRA4は、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらに結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の脂環構造を表す。
式(a−2)中、RA5は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。RA6は、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。RA7及びRA8は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基である。Lは、単結合、−O−、−COO−又は−CONH−である。
上記RA1としては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記RA2、RA3、RA4、RA6、RA7及びRA8で表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記RA2、RA3、RA4、RA6、RA7及びRA8で表される炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記R13、R14、R15、R17、R18及びR19で表される炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基などが挙げられる。
上記RA2、RA3、RA4、RA6、RA7及びRA8で表される炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基などが挙げられる。
上記RA2、RA3、RA4、RA6、RA7及びRA8で表される炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、アントリルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記これらの基が互いに合わせられこれらに結合する炭素原子と共に構成される炭素数3〜20の脂環構造としては、例えば
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造等の単環のシクロアルカン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環のシクロアルカン構造などが挙げられる。
上記RA2としては、鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基が好ましく、アルキル基及びシクロアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基及びアダマンチル基がさらに好ましい。
上記RA3及びRA4としては、アルキル基、これらの基が互いに合わせられ構成される単環のシクロアルカン構造、ノルボルナン構造及びアダマンタン構造が好ましく、メチル基、エチル基、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造及びアダマンタン構造がより好ましい。
上記RA5としては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子及びメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
A6としては、鎖状炭化水素基が好ましい。
上記RA7及びRA8で表される炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基としては、例えば上記RA2、RA3、RA4、RA6、RA7及びRA8の炭素数1〜20の1価の炭化水素基として例示したものの炭素−炭素間に酸素原子を含むもの等が挙げられる。
A7及びRA8としては、鎖状炭化水素基及び酸素原子を含む脂環式炭化水素基が好ましい。
上記Lとしては、単結合及び−COO−が好ましく、単結合がより好ましい。
構造単位(I−1)としては、例えば下記式(a−1−a)〜(a−1−d)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1−a)〜(I−1−d)」ともいう)等が挙げられる。
構造単位(I−2)としては、例えば下記式(a−2−a)で表される構造単位(以下、「(I−2−a)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式(a−1−a)〜(a−1−d)中、RA1〜RA4は、上記式(a−1)と同義である。nは、1〜4の整数である。上記式(a−2−a)中、RA5〜RA8は、上記式(a−2)と同義である。
としては、1、2及び4が好ましく、1がより好ましい。
構造単位(I−1−a)〜(I−1−d)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017058421
Figure 2017058421
上記式中、RA1は、上記式(a−1)と同義である。
構造単位(I−2−a)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式中、RA5は上記式(a−2)と同義である。
構造単位(I)としては、構造単位(I−1)が好ましく、構造単位(I−1−b)及び(I−1−c)がより好ましく、1−アルキル−1−シクロアルキル(メタ)アクリレートに由来する構造単位及び2−(アダマンタン−1−イル)プロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましい。
[A]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(I)の含有割合の下限としては、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、25モル%がさらに好ましく、30モル%が特に好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、80モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、65モル%がさらに好ましく、60モル%が特に好ましい。上記含有割合を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)の露光部と未露光部の現像液への溶解コントラストを十分に確保することができ、結果として、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性がより向上する。
<構造単位(II)>
構造単位(II)は、化合物(X)の存在下でのラジカル重合により[A]重合体に導入される構造単位であり、化合物(X)に由来する構造単位である。構造単位(II)は、下記式(2)で表される構造単位である。
Figure 2017058421
上記式(2)中、Aは、=CH、酸素原子又は=NRである。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Lは、炭素数1〜30の2価の有機基である。R及びLは、互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合すると共に環員数3〜10の環構造を形成してもよい。Zは、−CR−又は硫黄原子である。R及びR、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。
また、上記式(2)中のAは、上記式(1)中のAに由来する。上記式(2)中のLは、上記式(1)中のLに由来する。上記式(2)中のZは、上記式(1)中のZに由来する。
上記式(2)中のAにおけるRで表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば上記式(1)中のAにおけるRの炭化水素基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
上記式(2)中のAとしては、ラジカル重合の容易性の観点から、=CH及び酸素原子が好ましい。
上記式(2)中のLで表される炭素数1〜30の2価の有機基としては、例えば上記式(1)中のLの有機基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
上記式(2)中のAが=CHの場合、上記Lとしては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、−Sn(R)(R)−R6’’−*、−Si(R)(R)−R6’’−*、−P(O)(R)−O−R6’’−*、−S(O)−R6’’−*、−S−R6’’−*及び−R6’’−*が好ましく、ジアルキルスタンナンジイル−シアノ−アルカンジイル基、ジヒドロキシシランジイルジアリールアルカンジイルオキシカルボニル基、ヒドロキシオキシホスファンジイルオキシアルカンジイルオキシカルボニル基、チオ−アルカンジイルオキシカルボニル基、チオ−シクロアルカンジイルオキシカルボニル基及びアレーンジイルアルカンジイル基がより好ましく、ジメチルスタンナンジイル−シアノ−エタンジイル基、ジヒドロキシシランジイルジフェニルメタンジイルオキシカルボニル基、ヒドロキシオキシホスファンジイルオキシ−2,2−ヘキサンジイルオキシカルボニル基、チオ−2,2−プロパンジイルオキシカルボニル基、チオ−2,2−(7,7−ジメチル)ノルボルナンジイルオキシカルボニル基及びナフタレンジイルプロパンジイル基がさらに好ましい。*は上記Aに結合している炭素原子に結合する部位を示す。この場合、R6’’は、上記式(2)中のZ側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基(以下、「R6’」ともいう)である。また、上記R6’’の*2’は、上記Aに結合している炭素原子に結合する部位である(以下、「*」ともいう)。
上記式(2)中のAが酸素原子の場合、上記Lとしては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、−R6’−*が好ましく、アレーンジイルアルカンジイル基がより好ましく、ベンゼンジイルメタンジイル基がさらに好ましい。
上記式(2)中のAが=N(R)の場合、上記Lとしては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、−O−R6’−*であり、R及びR6’が互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成していることが好ましい。この場合、上記R及びR6’が互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びR6’に結合する酸素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成していることが好ましい。
上記式(2)中のAにおけるR及びLにおけるR6’が互いに合わせられ、上記Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に形成される環員数3〜10の環構造としては、例えば上記式(1)中のAにおけるR及びLにおけるRが互いに合わせられ、上記Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に形成される環員数3〜10の環構造として例示した構造と同様の環構造が挙げられる。これらの中で、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、アザシクロアルカン構造が好ましく、アザシクロヘプタン構造がより好ましい。
上記式(2)中のZにおけるR及びRで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、上記式(1)中のZにおけるR及びRの有機基として例示した基と同様の基等が挙げられる。これらの中で、ラジカル重合の容易性の観点から、水素原子が好ましい。
構造単位(II)としては、例えば下記式(2−1)〜(2−14)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−1)〜(II−14)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017058421
Figure 2017058421
これらの中で、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、構造単位(II−1)〜(II−8)が好ましい。
[A]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(II)の含有割合の下限としては、0.1モル%が好ましく、0.5モル%がより好ましく、1.0モル%がさらに好ましい。上記化合物(II)の含有割合の上限としては、40モル%が好ましく、30モル%がより好ましく、25モル%がさらに好ましい。上記構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることでLWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性がより向上する。
<構造単位(III)>
構造単位(III)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造、スルトン構造の少なくとも1つを含む構造単位である(但し、構造単位(I)に含まれるものを除く)。[A]重合体は、構造単位(I)及び構造単位(II)に加えて構造単位(III)をさらに有することで、現像液への溶解性をより調整することができ、その結果、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させることができる。また、感放射線性樹脂組成物(I)から形成されるレジストパターンと基板との密着性を向上させることができる。ここで、「ラクトン構造」とは、−O−C(O)−で表される基を含む1つの環(ラクトン環)を有する構造をいう。また、「環状カーボネート構造」とは、−O−C(O)−O−で表される基を含む1つの環(環状カーボネート環)を有する構造をいう。「スルトン構造」とは、−O−S(O)−で表される基を含む1つの環(スルトン環)を有する構造をいう。
構造単位(III)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017058421
Figure 2017058421
Figure 2017058421
上記式中、RALは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
上記RALとしては、構造単位(III)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
構造単位(III)としては、これらの中で、ノルボルナンラクトン構造を含む構造単位、オキサノルボルナンラクトン構造を含む構造単位及びγ−ブチロラクトン構造を含む構造単位が好ましく、ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、オキサノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、γ−ブチロラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位及びγ−ブチロラクトン−3−イルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましい。
[A]重合体が構造単位(III)を有する場合、[A]重合体を構成する全構造単位に対する上記構造単位(III)の含有割合の下限としては、1モル%が好ましく、10モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましく、25モル%が特に好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、85モル%が好ましく、80モル%がより好ましく、75モル%がさらに好ましく、70モル%が特に好ましい。上記含有割合を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)から形成されるレジストパターンの基板への密着性をより向上させることができる。上記含有割合が上記下限未満だと、感放射線性樹脂組成物(I)から形成されるレジストパターンの基板への密着性が低下する場合がある。上記含有割合が上記上限を超えると、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性が低下する場合がある。
<構造単位(IV)>
構造単位(IV)は、フェノール性水酸基を含む構造単位である。照射する放射線として、KrFエキシマレーザー光、EUV、電子線等を用いる場合には、[A]重合体が構造単位(I)及び構造単位(II)に加えて構造単位(IV)をさらに有することで、感放射線性樹脂組成物(I)の感度が向上する。その結果、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させることができる。
上記構造単位(IV)としては、例えば下記式(af)で表される構成単位等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式(af)中、RAF1は、水素原子又はメチル基である。LAFは、単結合、−COO−、−O−又は−CONH−である。RAF2は、炭素数1〜20の1価の有機基である。nf1は、0〜3の整数である。nf1が2又は3の場合、複数のRAF2は同一でも異なっていてもよい。nf2は、1〜3の整数である。但し、nf1+nf2は、5以下である。nafは、0〜2の整数である。
上記RAF1としては、構造単位(IV)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子が好ましい。
AFとしては、単結合及び−COO−が好ましい。
上記RAF2で表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば上記式(1)のLの2価の有機基として例示したものに1個の水素原子を加えた基のうち炭素数1〜20の基等が挙げられる。
これらの中で、1価の鎖状炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
上記nf1としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記nf2としては、1及び2が好ましく、1がより好ましい。
上記nafとしては、0及び1が好ましく、0がより好ましい。
上記構造単位(IV)としては、下記式(f−1)〜(f−6)で表される構造単位(以下、「構造単位(IV−1)〜(IV−6)」ともいう。)が好ましい。
Figure 2017058421
上記式(f−1)〜(f−6)中、RAF1は、上記式(af)と同義である。
これらの中で、構造単位(IV−1)及び(IV−2)が好ましく、(IV−1)がより好ましい。
[A]重合体が構造単位(IV)を有する場合、[A]重合体を構成する全構造単位に対する上記構造単位(IV)の含有割合の下限としては、1モル%が好ましく、10モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、80モル%がより好ましく、75モル%がさらに好ましい。構造単位(IV)の含有割合を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)は、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させることができる。
なお、構造単位(IV)は、ヒドロキシスチレンの−OH基の水素原子をアセチル基等で置換した単量体を重合した後、得られた重合体を、アミン存在下で加水分解反応を行うこと等により形成することができる。
<その他の構造単位>
[A]重合体は、上記構造単位(I)〜(IV)以外のその他の構造単位を有してもよい。上記その他の構造単位としては、例えばヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基等を有する構造単位などが挙げられる。これらの中で、ヒドロキシ基を有する構造単位及びカルボキシ基を有する構造単位が好ましく、ヒドロキシ基を有する構造単位がより好ましい。
その他の構造単位としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式中、RAHは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
[A]重合体がその他の構造単位を有する場合、[A]重合体を構成する全構造単位に対する上記その他の構造単位の含有割合の下限としては、1モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、40モル%がさらに好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、80モル%が好ましく、75モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましい。その他の構造単位の含有割合を上記範囲とすることで、[A]重合体の現像液への溶解性をより適度に調整することができる。その他の構造単位の含有割合が上記上限を超えると、パターン形成性が低下する場合がある。
感放射線性樹脂組成物(I)は[A]重合体を1種又は2種以上含有していてもよい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、溶媒中で、化合物(X)の存在下、各構造単位を与える単量体、ラジカル重合開始剤等を用いるラジカル重合により得られる。
化合物(X)は、公知の方法に従って合成してもよく、商業的に入手可能な市販品を用いてもよい。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤などが挙げられる。
これらの中で、AIBN及びジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましく、AIBNがより好ましい。これらのラジカル開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類;
アミド系溶媒としては、例えば
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド類、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等の環状アミド類等のアミド類などが挙げられる。
これらの中で、ケトン類、アルコール系溶媒及びエーテル類が好ましい。これらの重合に使用される溶媒は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。
化合物(X)を含む各構造単位を与える全単量体に対する化合物(X)の配合割合の下限としては、0.1モル%が好ましく、0.5モル%がより好ましく1.0モル%がさらに好ましい。上記化合物(X)の配合割合の上限としては、40モル%が好ましく、30モル%がより好ましく、25モル%がさらに好ましい。上記化合物(X)の配合割合を上記範囲とすることで、全構造単位に対する[A]重合体に導入される化合物(X)由来の構造単位の含有割合が適切となり、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性がより向上する。
ラジカル重合開始剤に対する化合物(X)の配合割合の下限としては、10モル%が好ましく、30モル%がより好ましく、40モル%がさらに好ましい。上記化合物(X)の配合割合の上限としては、1000モル%が好ましく、800モル%がより好ましく、700モル%がさらに好ましい。上記化合物(X)の配合割合を上記範囲とすることで、[A]重合体に導入される構造単位(II)の含有割合が適切となり、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性がより向上する。
上記重合における反応温度の下限としては、通常40℃であり、50℃が好ましい。上記反応温度の上限としては、通常150℃であり、120℃が好ましい。反応時間の下限としては、通常1時間である。上記反応時間の上限としては、通常48時間であり、24時間が好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の下限としては、1,000が好ましく、2,000がより好ましく、2,500がさらに好ましく、3,000が特に好ましい。上記Mwの上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、15,000が特に好ましい。[A]重合体のMwを上記範囲とすることで、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性がより向上する。[A]重合体のMwが上記下限未満であると、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)の下限としては、通常1であり、1.1が好ましい。上記Mw/Mnの上限としては、通常5であり、3が好ましく、2.5がよりに好ましい。
[A]重合体の各構造単位に由来する構造はNMRにより確認することができる。
本明細書における重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:例えば東ソー社の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[B]酸発生体>
[B]酸発生体は、露光により酸を発生する物質である。この発生した酸により[A]重合体等が有する酸解離性基が解離してカルボキシ基、ヒドロキシ基等が生じ、[A]重合体の現像液への溶解性が変化するため、感放射線性樹脂組成物(I)からレジストパターンを形成することができる、感放射線性樹脂組成物(I)における[B]酸発生体の含有形態としては、後述するような低分子化合物の形態(以下、適宜「[B]酸発生剤」ともいう)でも、重合体の一部として組み込まれた酸発生基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、スルホンイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
[B]酸発生剤の具体例としては、例えば特開2009−134088号公報の段落[0080]〜[0113]に記載されている化合物等が挙げられる。
[B]酸発生剤としては、下記式(b)で表される酸発生剤が好ましい。[B]酸発生剤が下記構造を有することで、[A]重合体の構造単位(I)又は構造単位(II)との相互作用等により、露光により発生する酸のレジスト膜中の拡散長がより適度に短くなると考えられ、その結果、感放射線性樹脂組成物(I)のLWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させることができる。
Figure 2017058421
上記式(b)中、Rp1は、環員数6以上の環構造を含む1価の基である。Rp2は、2価の連結基である。Rp3及びRp4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基である。Rp5及びRp6は、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基である。np1は、0〜10の整数である。np2は、0〜10の整数である。np3は、1〜10の整数である。np1が2以上の場合、複数のRp2は同一でも異なっていてもよい。np2が2以上の場合、複数のRp3は同一でも異なっていてもよく、複数のRp4は同一でも異なっていてもよい。np3が2以上の場合、複数のRp5は同一でも異なっていてもよく、複数のRp6は同一でも異なっていてもよい。Xは、1価の感放射線性オニウムカチオンである。
p1で表される環員数6以上の環構造を含む1価の基としては、例えば環員数6以上の脂環構造を含む1価の基、環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基、環員数6以上の芳香環構造を含む1価の基、環員数6以上の芳香族複素環構造を含む1価の基等が挙げられる。
上記環員数6以上の脂環構造としては、例えば
シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造、シクロノナン構造、シクロデカン構造、シクロドデカン構造等の単環のシクロアルカン構造;
シクロヘキセン構造、シクロヘプテン構造、シクロオクテン構造、シクロデセン構造等の単環のシクロアルケン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環のシクロアルカン構造;
ノルボルネン構造、トリシクロデセン構造等の多環のシクロアルケン構造などが挙げられる。
上記環員数6以上の脂肪族複素環構造としては、例えば
ヘキサノラクトン構造、ノルボルナンラクトン構造等のラクトン構造;
ヘキサノスルトン構造、ノルボルナンスルトン構造等のスルトン構造;
オキサシクロヘプタン構造、オキサノルボルナン構造等の酸素原子含有複素環構造;
アザシクロヘキサン構造、ジアザビシクロオクタン構造等の窒素原子含有複素環構造;
チアシクロヘキサン構造、チアノルボルナン構造のイオウ原子含有複素環構造などが挙げられる。
上記環員数6以上の芳香環構造としては、例えばベンゼン構造、ナフタレン構造、フェナントレン構造、アントラセン構造等が挙げられる。
上記環員数6以上の芳香族複素環構造としては、例えばフラン構造、ピラン構造、ベンゾピラン構造等の酸素原子含有複素環構造、ピリジン構造、ピリミジン構造、インドール構造等の窒素原子含有複素環構造などが挙げられる。
p1の環構造の環員数の下限としては、7が好ましく、8がより好ましく、9がさらに好ましく、10が特に好ましい。一方、上記環員数の上限としては、15が好ましく、14がより好ましく、13がさらに好ましく、12が特に好ましい。上記環員数を上記範囲とすることで、上述の酸の拡散長をさらに適度に短くすることができ、その結果、感放射線性樹脂組成物(I)のLWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させることができる。
p1の環構造が有する水素原子の一部又は全部は、置換基で置換されていてもよい。上記置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基などが挙げられる。これらの中でヒドロキシ基が好ましい。
p1としては、これらの中で、環員数6以上の脂環構造を含む1価の基及び環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基が好ましく、環員数9以上の脂環構造を含む1価の基及び環員数9以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基がより好ましく、アダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、ノルボルナンラクトン−イル基、ノルボルナンスルトン−イル基及び5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−イル基がさらに好ましく、アダマンチル基が特に好ましい。
p2で表される2価の連結基としては、例えばカルボニル基、エーテル基、カルボニルオキシ基、スルフィド基、チオカルボニル基、スルホニル基、2価の炭化水素基等が挙げられる。Rp2で表される2価の連結基としては、カルボニルオキシ基、スルホニル基、アルカンジイル基及びシクロアルカンジイル基が好ましく、カルボニルオキシ基及びシクロアルカンジイル基がより好ましく、カルボニルオキシ基及びノルボルナンジイル基がさらに好ましく、カルボニルオキシ基が特に好ましい。
p3及びRp4で表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20のアルキル基等が挙げられる。Rp3及びRp4で表される炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20のフッ素化アルキル基等が挙げられる。Rp3及びRp4としては、水素原子、フッ素原子及びフッ素化アルキル基が好ましく、フッ素原子及びパーフルオロアルキル基がより好ましく、フッ素原子及びトリフルオロメチル基がさらに好ましい。
p5及びRp6で表される炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20のフッ素化アルキル基等が挙げられる。Rp5及びRp6としては、フッ素原子及びフッ素化アルキル基が好ましく、フッ素原子及びパーフルオロアルキル基がより好ましく、フッ素原子及びトリフルオロメチル基がさらに好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
p1としては、0〜5の整数が好ましく、0〜3の整数がより好ましく、0〜2の整数がさらに好ましく、0及び1が特に好ましい。
p2としては、0〜5の整数が好ましく、0〜2の整数がより好ましく、0及び1がさらに好ましく、0が特に好ましい。
p3としては、1〜5の整数が好ましく、1〜4の整数がより好ましく、1〜3の整数がさらに好ましく、1及び2が特に好ましい。
で表される1価の感放射線性オニウムカチオンは、露光光の照射により分解するカチオンである。露光部では、この光分解性オニウムカチオンの分解により生成するプロトンと、スルホネートアニオンとからスルホン酸を生じる。上記Xで表される1価の感放射線性オニウムカチオンとしては、例えば下記式(b−a)で表されるカチオン(以下、「カチオン(b−a)」ともいう)、下記式(b−b)で表されるカチオン(以下、「カチオン(b−b)」ともいう)、下記式(b−c)で表されるカチオン(以下、「カチオン(b−c)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式(b−a)中、RB3、RB4及びRB5は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−RBB1若しくは−SO−RBB2であるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。RBB1及びRBB2は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。b1、b2及びb3は、それぞれ独立して0〜5の整数である。RB3〜RB5並びにRBB1及びRBB2がそれぞれ複数の場合、複数のRB3〜RB5並びにRBB1及びRBB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(b−b)中、RB6は、置換若しくは非置換の炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜8の芳香族炭化水素基である。b4は0〜7の整数である。RB6が複数の場合、複数のRB6は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRB6は、互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。
B7は、置換若しくは非置換の炭素数1〜7の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6若しくは7の芳香族炭化水素基である。b5は、0〜6の整数である。RB7が複数の場合、複数のRB7は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRB7は互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。nb2は、0〜3の整数である。RB8は、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。nb1は、0〜2の整数である。
上記式(b−c)中、RB9及びRB10は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−RBB3若しくは−SO−RBB4であるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。RBB3及びRBB4は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。b6及びb7は、それぞれ独立して0〜5の整数である。RB9、RB10、RBB3及びRBB4がそれぞれ複数の場合、複数のRB9、RB10、RBB3及びRBB4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
B3、RB4、RB5、RB6、RB7、RB9及びRB10で表される非置換の直鎖状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
B3、RB4、RB5、RB6、RB7、RB9及びRB10で表される非置換の分岐状のアルキル基としては、例えばi−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
B3、RB4、RB5、RB9及びRB10で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
B6及びRB7で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
B8で表される2価の有機基としては、例えば上記式(1)のLの2価の有機基として例示したもののうち炭素数1〜20の基等が挙げられる。
アルキル基及び芳香族炭化水素基が有する水素原子を置換していてもよい置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。これらの中で、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
B3、RB4、RB5、RB6、RB7、RB9及びRB10としては、非置換の直鎖状又は分岐状のアルキル基、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基、−OSO−RBB5及び−SO−RBB5が好ましく、フッ素化アルキル基及び非置換の1価の芳香族炭化水素基がより好ましく、フッ素化アルキル基がさらに好ましい。RBB5は非置換の1価の脂環式炭化水素基又は非置換の1価の芳香族炭化水素基である。
式(b−a)におけるb1、b2及びb3としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。式(b−b)におけるb4としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、1がさらに好ましい。b5としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。nb2としては、2及び3が好ましく、2がより好ましい。nb1としては、0及び1が好ましく、0がより好ましい。式(b−c)におけるb6及びb7としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。
としては、これらの中で、カチオン(b−a)及びカチオン(b−b)が好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン及び1−[2−(4−シクロヘキシルフェニルカルボニル)プロパン−2−イル]テトラヒドロチオフェニウムカチオンがより好ましい。
上記式(b)で表される酸発生剤としては例えば下記式(b−1)〜(b−15)で表される化合物(以下、「化合物(b−1)〜(b−15)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式(b−1)〜(b−15)中、Xは、1価の感放射線性オニウムカチオンである。
[B]酸発生剤としては、オニウム塩化合物が好ましく、化合物(b−2)及び(b−11)がさらに好ましい。
[B]酸発生体が[B]酸発生剤の場合、[B]酸発生剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、0.5質量部がより好ましく、1質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、15質量部がさらに好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)の感度及び現像性が向上し、その結果、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性を向上させることができる。[B]酸発生体は、1種又は2種以上を用いることができる。
<[C]酸拡散制御体>
感放射線性樹脂組成物(I)は、必要に応じて[C]酸拡散制御体を含有してもよい。[C]酸拡散制御体は、露光により[B]酸発生体から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、未露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏する。その結果、得られる感放射線性樹脂組成物(I)の貯蔵安定性がさらに向上する。また、レジストとしての解像度がさらに向上すると共に、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に優れた感放射線性樹脂組成物(I)が得られる。[C]酸拡散制御体の感放射線性樹脂組成物(I)における含有形態としては、後述するような低分子化合物である酸拡散制御剤の形態(以下、適宜「酸拡散制御剤」ともいう)でも、重合体の一部として組み込まれた酸拡散制御基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
上記[C]酸拡散制御剤としては、例えば下記式(c−1)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」ともいう)、同一分子内に2個の窒素原子を有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、3個の窒素原子を有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式(c−1)中、RC1、RC2及びRC3は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
含窒素化合物(I)としては、例えば
n−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;
ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;
トリエチルアミン等のトリアルキルアミン類;
アニリン等の芳香族アミン類などが挙げられる。
含窒素化合物(II)としては、例えばエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えば
ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のポリアミン化合物;
ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の重合体などが挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えばホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えばピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類、ピラジン、ピラゾールなどが挙げられる。
また、上記酸拡散制御剤として、酸解離性基を有する化合物を用いることもできる。このような酸解離性基を有する酸拡散制御剤としては、例えばN―(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン、N―(t−ブトキシカルボニル)イミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)ベンズイミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)−2−フェニルベンズイミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピペリジン等が挙げられる。
また、酸拡散制御体として、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基としては、例えば露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物等が挙げられる。オニウム塩化合物としては、例えば下記式(c−2)で表されるスルホニウム塩化合物、下記式(c−3)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式(c−2)及び式(c−3)中、RC4〜RC8は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。E及びQは、それぞれ独立して、OH、RCC1−COO、RCC1−SO 、下記式(c−4)で表されるアニオン又は下記式(c−5)で表されるアニオンである。但し、RCC1は、アルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
Figure 2017058421
上記式(c−4)中、RC9は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基である。nc1は0〜2の整数である。nc1が2の場合、複数のRC9はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
Figure 2017058421
上記式(c−5)中、RC10は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基である。nc2は0〜2の整数である。nc2が2の場合、複数のRC10はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
感放射線性樹脂組成物(I)が[C]酸拡散制御剤を含有する場合、[A]重合体100質量部に対する上記[C]酸拡散制御剤の含有量の下限としては、0.1質量部が好ましく、0.3質量部がより好ましい。一方、上記含有量の上限としては、20質量部が好ましく、15質量部がより好ましく、10質量部がさらに好ましい。
<[D]重合体>
[D]重合体は、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が大きい重合体である。感放射線性組成物(I)は、[D]重合体を含有することで、レジスト膜を形成した際に、膜中の[D]重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表面近傍で偏在化する傾向がある。そのため、液浸露光時において、酸発生剤や酸拡散制御剤等が液浸媒体に溶出することを抑制することができる。また、この[D]重合体の撥水性的特徴により、レジスト膜と液浸媒体との前進接触角が所望の範囲に制御でき、バブル欠陥の発生を抑制できる。さらに、レジスト膜と液浸媒体との後退接触角が高くなり、水滴が残らずに高速でのスキャン露光が可能となる。このように感放射線性樹脂組成物(I)が[D]重合体を含有することにより、液浸露光法に好適なレジスト膜を形成することができる。
感放射線性樹脂組成物(I)が[D]重合体を含有する場合、上記[D]重合体のフッ素原子含有率の下限としては、1質量%が好ましく、2質量%がより好ましく、4質量%がさらに好ましく、7質量%が特に好ましい。一方、上記含有率の上限としては、60質量%が好ましく、40質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましい。[D]重合体のフッ素原子含有率が上記下限未満だと、レジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。なお重合体のフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRスペクトル測定により重合体の構造を求め、その構造から算出することができる。
[D]重合体におけるフッ素原子の含有形態は特に限定されず、主鎖に結合するものでもよく、側鎖に結合するものでもよいが、フッ素原子を含む構造単位(以下、「構造単位(V)」ともいう)を有することが好ましい。[D]重合体は、構造単位(V)以外に、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、酸解離性基を含む構造単位を有することが好ましい。酸解離性基を含む構造単位としては、例えば[A]重合体における構造単位(I)等が挙げられる。
[D]重合体は、アルカリ解離性基を有することが好ましい。[D]重合体がアルカリ解離性基を有すると、レジスト膜表面をアルカリ現像時に疎水性から親水性に効果的に変えることができ、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性がより向上する。「アルカリ解離性基」とは、カルボキシ基、ヒドロキシ基等が有する水素原子を置換する基であって、アルカリ水溶液(例えば23℃の2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)中で解離する基をいう。
上記構造単位(V)としては、下記式(ff1)で表される構造単位(以下、「構造単位(Va)」ともいう)及び下記式(ff2)で表される構造単位(以下、「構造単位(Vb)」ともいう)が好ましい。構造単位(V)は、構造単位(Va)及び構造単位(Vb)をそれぞれ1種又は2種以上有していてもよい。
<構造単位(Va)>
構造単位(Va)は、下記式(ff1)で表される構造単位である。[D]重合体は構造単位(Va)を有することでフッ素原子含有率を調整することができる。
Figure 2017058421
上記式(ff1)中、RF1は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。LF1は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−である。RF2は、炭素数1〜6の1価のフッ素化鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基である。
上記RF1としては、構造単位(Va)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記LF1としては、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−及び−O−CO−NH−が好ましく、−CO−O−がより好ましい。
上記RF2で表される炭素数1〜6の1価のフッ素化鎖状炭化水素基としては、例えばトリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロn−プロピル基、パーフルオロi−プロピル基、パーフルオロn−ブチル基、パーフルオロi−ブチル基、パーフルオロt−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記RF2で表される炭素数4〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基としては、例えばモノフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、モノフルオロシクロヘキシル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシルメチル基、フルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、フルオロボルニル基、フルオロイソボルニル基、フルオロトリシクロデシル基、フルオロテトラシクロデシル基等が挙げられる。
上記RF2としては、これらの中で、フッ素化鎖状炭化水素基が好ましく、2,2,2−トリフルオロエチル基及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基がより好ましい。
[D]重合体が構造単位(Va)を有する場合、[D]重合体を構成する全構造単位に対する上記構造単位(Va)の含有割合の下限としては、3モル%が好ましく、5モル%がより好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、50モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、[D]重合体のフッ素原子含有率をより適度に調整することができる。
<構造単位(Vb)>
構造単位(Vb)は、下記式(ff2)で表される構造単位である。[D]重合体は構造単位(Vb)を有することで、フッ素原子含有率を調整すると共に、アルカリ現像前後における撥水性及び親水性を変化させることができる。
Figure 2017058421
上記式(ff2)中、RF3は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。RF4は、単結合、炭素数1〜20の(u+1)価の炭化水素基又はこの炭化水素基のRF5側の末端に酸素原子、硫黄原子、−NRFF1−、カルボニル基、−CO−O−若しくは−CO−NH−が結合された構造のものである。RFF1は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。RF5は、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。LF2は、単結合又は炭素数1〜20の2価のフッ素化鎖状炭化水素基である。LF3は、酸素原子、−NRFF2−、−CO−O−*又は−SO−O−*である。RFF2は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。*は、RF6に結合する部位を示す。RF6は、水素原子又は炭素数1〜30の1価の有機基である。uは、1〜3の整数である。但し、uが2又は3の場合、複数のRF5、LF2、LF3及びRF6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。LF2が単結合の場合、RF6は、フッ素原子を含む基である。
上記RF3としては、構造単位(Vb)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記RF4で表される炭素数1〜20の(u+1)価の炭化水素基としては、例えば上記式(a−1)におけるRA2として例示した1価の炭化水素基からu個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記uとしては、1及び2が好ましく、1がより好ましい。
上記RF4としては、uが1の場合、単結合及び2価の炭化水素基が好ましく、単結合及びアルカンジイル基がより好ましく、単結合及び炭素数1〜4のアルカンジイル基がさらに好ましく、単結合、メタンジイル基及びプロパンジイル基が特に好ましい。
上記RF5で表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば上記式(a−1)におけるRA2として例示した炭素数1〜20の1価の有機基から、1個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記RF5としては、単結合及びラクトン構造を有する基が好ましく、単結合及び多環のラクトン構造を有する基がより好ましく、単結合及びノルボルナンラクトン構造を有する基がより好ましい。
上記LF2で表される炭素数1〜20の2価のフッ素化鎖状炭化水素基としては、例えば
フルオロメタンジイル基、ジフルオロメタンジイル基、フルオロエタンジイル基、ジフルオロエタンジイル基、テトラフルオロエタンジイル基、ヘキサフルオロプロパンジイル基、オクタフルオロブタンジイル基等のフッ素化アルカンジイル基;
フルオロエテンジイル基、ジフルオロエテンジイル基等のフッ素化アルケンジイル基などが挙げられる。これらの中で、フッ素化アルカンジイル基が好ましく、ジフルオロメタンジイル基がより好ましい。
上記LF3としては、酸素原子、−CO−O−*及び−SO−O−*が好ましく、−CO−O−*がより好ましい。
上記構造単位(Vb)としては、例えば下記式(ff2−1)〜(ff2−3)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017058421
上記式(ff2−1)〜(ff2b−3)中、RF4’は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。RF3、LF2、RF6及びuは、上記式(ff2)と同義である。uが2又は3である場合、複数のLF2及びRF6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
[D]重合体が構造単位(Vb)を有する場合、[D]重合体を構成する全構造単位に対する上記構造単位(Vb)の含有割合の下限としては、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、40モル%がさらに好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、85モル%がより好ましく、80モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、感放射線性樹脂組成物(I)から形成されたレジスト膜表面のアルカリ現像前後の撥水性及び親水性などをより適度に調整することができる。
[D]重合体が構造単位(V)を有する場合、[D]重合体を構成する全構造単位に対する上記構造単位(V)の含有割合の下限としては、10モル%が好ましく、15モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、85モル%がより好ましく、80モル%がさらに好ましい。
[D]重合体を構成する全構造単位に対する酸解離性基を含む構造単位の含有割合の下限としては、10モル%が好ましく、15モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、85モル%が好ましく、80モル%がより好ましく、75モル%がさらに好ましい。[D]重合体における酸解離性基を含む構造単位の含有割合を上記範囲とすることで、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をさらに向上させることができる。
感放射線性樹脂組成物(I)が[D]重合体を含有する場合、[A]重合体100質量部に対する上記[D]重合体の含有量の下限としては、0.1質量部が好ましく、0.2質量部がより好ましく、0.5質量部がさらに好ましく、1質量部が特に好ましい。一方、上記含有量の上限としては、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、15質量部がさらに好ましく、10質量部が特に好ましい。
[D]重合体は、上述した[A]重合体と同様の方法で合成することができる。
[D]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、その下限としては、1,000が好ましく、2,000がより好ましく、2,500がさらに好ましく、3,000が特に好ましい。一方、上記重量平均分子量の上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、15,000が特に好ましい。[D]重合体のMwを上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)の塗布性、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性がより向上する。[D]重合体のMwが上記下限未満であると、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。[D]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[D]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)の下限としては、通常1である。一方、上記比の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2がさらに好ましい。
<[E]溶媒>
感放射線性樹脂組成物(I)は、必要に応じて、[E]溶媒を含有してもよい。[E]溶媒は[A]重合体及び[B]酸発生体、並びに必要に応じて含有される[C]酸拡散制御体、[D]重合体及びその他の任意成分を溶解又は分散することができるものであれば特に限定されない。[E]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば
4−メチル−2−ペンタノール、n−ヘキサノール等の炭素数1〜18の脂肪族モノアルコール系溶媒;
シクロヘキサノール等の炭素数3〜18の脂環式モノアルコール系溶媒;
1,2−プロピレングリコール等の炭素数3〜18の多価アルコール系溶媒;
プロピレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数3〜19の多価アルコール部分エーテル系溶媒などが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジ脂肪族エーテル系溶媒;
アニソール、ジフェニルエーテル等の含芳香環エーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル系溶媒などが挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、アセトフェノン等の鎖状ケトン系溶媒;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒;
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のジケトン系溶媒などが挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒;
N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等の環状アミド系溶媒などが挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば
酢酸n−ブチル、乳酸エチル等のモノカルボン酸エステル系溶媒;
γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒;
シュウ酸ジエチル等の多価カルボン酸ジエステル系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒などが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの中で、エステル系溶媒及びケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒及び環状ケトン系溶媒がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びシクロヘキサノンがさらに好ましい。[E]溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
<[F]偏在化促進剤>
感放射線性樹脂組成物(I)は、必要に応じて[F]偏在化促進剤を含有してもよい。[F]偏在化促進剤は、感放射線性樹脂組成物(I)が[D]重合体を含有する場合等に、[D]重合体をより効率的にレジスト膜表面に偏析させる効果を有するものである。感放射線性樹脂組成物(I)に[F]偏在化促進剤を含有させることで、上記撥水性重合体添加剤の添加量を従来よりも少なくすることができる。従って、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性を損なうことなく、レジスト膜から液浸液への成分の溶出をさらに抑制し、高速スキャンにより液浸露光をより高速に行うことが可能になり、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制するレジスト膜表面の疎水性を向上させることができる。このような[F]偏在化促進剤として用いることができるものとしては、比誘電率が30以上200以下で、1気圧における沸点が100℃以上の低分子化合物を挙げることができる。このような化合物としては、具体的には、ラクトン化合物、カーボネート化合物、ニトリル化合物、多価アルコール等が挙げられる。
上記ラクトン化合物としては、例えばγ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等が挙げられる。
上記カーボネート化合物としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
上記ニトリル化合物としては、例えばスクシノニトリル等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えばグリセリン等が挙げられる。
[F]偏在化促進剤としては、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性をより向上させる観点から、ラクトン化合物が好ましく、γ−ブチロラクトンがより好ましい。
感放射線性樹脂組成物(I)が[F]偏在化促進剤を含有する場合、上記[F]偏在化促進剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、10質量部が好ましく、15質量部がより好ましく、20質量部がさらに好ましく、25質量部が特に好ましい。上記[F]偏在化促進剤の含有量の上限としては、[A]重合体100質量部に対して、500質量部が好ましく、400質量部がより好ましく、300質量部がさらに好ましく、200質量部が特に好ましい。
<その他の任意成分>
感放射線性樹脂組成物(I)は、上記[A]〜[F]成分以外に、その他の任意成分を含有していてもよい。上記その他の任意成分としては、例えば界面活性剤、脂環式骨格含有化合物、増感剤等が挙げられる。これらのその他の任意成分は、それぞれ1種又は2種以上を併用してもよい。
<界面活性剤>
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤;市販品としては、信越化学工業社の「KP341」、共栄社化学社の「ポリフローNo.75、同No.95」、トーケムプロダクツ社の「エフトップEF301、同EF303、同EF352」、DIC社の「メガファックF171、同F173」、住友スリーエム社の「フロラードFC430、同FC431」、旭硝子工業社の「アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106」等が挙げられる。感放射線性樹脂組成物(I)が界面活性剤を含有する場合、上記界面活性剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
<脂環式骨格含有化合物>
脂環式骨格含有化合物は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を改善する効果を奏する。
脂環式骨格含有化合物としては、例えば
1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等が挙げられる。感放射線性樹脂組成物(I)が脂環式骨格含有化合物を含有する場合、脂環式骨格含有化合物の含有量としては[A]重合体100質量部に対して通常5質量部以下である。
<増感剤>
増感剤は、[B]酸発生剤等からの酸の生成量を増加する作用を示すものであり、感放射線性樹脂組成物(I)の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。
増感剤としては、例えばカルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。これらの増感剤は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。感放射線性樹脂組成物(I)が増感剤を含有する場合、上記増感剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
<感放射線性樹脂組成物(I)の調製方法>
感放射線性樹脂組成物(I)は、例えば[A]重合体、[B]酸発生体、必要に応じて[C]酸拡散制御体、[D]重合体、[E]溶媒、[F]偏在化促進剤及びその他の任意成分を所定の割合で混合し、好ましくは孔径0.2μm程度のメンブレンフィルター等で濾過することにより調製することができる。感放射線性樹脂組成物(I)の固形分濃度の下限としては、0.1質量%が好ましく、0.5質量%がより好ましく、1質量%がさらに好ましく、1.5質量%が特に好ましい。感放射線性樹脂組成物(I)の固形分濃度の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましく、20質量%がさらに好ましく、10質量%が特に好ましい。ここで感放射線性樹脂組成物(I)の「固形分濃度」とは、感放射線性樹脂組成物(I)の全質量に対する感放射線性樹脂組成物(I)から溶媒を除いた成分の質量分率をいう。
<感放射線性樹脂組成物(II)>
感放射線性樹脂組成物(II)は、[A−1]重合体及び感放射線性酸発生体を含有する。感放射線性樹脂組成物(II)は、好適成分として酸拡散制御体、[A−1]重合体よりもフッ素原子含有率が大きい重合体、溶媒及び偏在化促進剤を含有していてもよく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有してもいてもよい。感放射線性樹脂組成物(II)の感放射線性酸発生体、酸拡散制御体、[A−1]重合体よりもフッ素原子含有率が大きい重合体、溶媒、偏在化促進剤及びその他の任意成分としては、上記感放射線性樹脂組成物(I)の各[B]酸発生体、[C]酸拡散制御体、[D]重合体、[E]溶媒、[F]偏在化促進剤及びその他の任意成分として記載したものと同様のものを使用することができる。また、それぞれの成分として好ましいものについても、上記感放射線性樹脂組成物(I)の場合と同様である。以下、[A−1]重合体について説明する。
<[A−1]重合体>
[A−1]重合体は、第1構造単位と、第2構造単位とを有する重合体である。感放射線性樹脂組成物(II)は、[A−1]重合体が第2構造単位を有することで、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。感放射線性樹脂組成物(II)が上記構成を有することで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、[A−1]重合体は、主鎖に第2構造単位を有する。この第2構造単位が有する立体的要因により、[A−1]重合体は、空間的な広がりが拡大している。また、[A−1]重合体は、第2構造単位を主鎖に有するため、1又は複数の上記特性を有する構造単位を有する。これらの結果、レジスト膜中における酸発生体から生じる酸の拡散長が適度に短いものとなり、LWR性能及び断面形状の矩形性が優れるものとなる。また、PEBの際の低分子化合物の蒸散が抑制され、膜収縮抑制性が向上すると考えられる。
[A−1]重合体は、化合物(X)の存在下でのラジカル重合により合成することができる。化合物(X)の存在下でのラジカル重合により、化合物(X)に由来する第2構造単位を[A−1]重合体に導入することができる。
[A−1]重合体は、上記第1構造単位及び第2構造単位以外に、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造のうちの少なくとも1つを含む構造単位並びにフェノール性水酸基を含む構造単位を有していてもよく、これらの構造単位以外のその他の構造単位を有していてもよい。
[A−1]重合体の第1構造単位としては、上記[A]重合体の構造単位(I)として例示したものと同様である。[A−1]重合体の第2構造単位としては、上記[A]重合体の構造単位(II)として例示したものと同様である。[A−1]重合体のラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造のうちの少なくとも1つを含む構造単位としては、上記[A]重合体の構造単位(III)として例示したものと同様である。[A−1]重合体のフェノール性水酸基を含む構造単位としては、上記[A]重合体の構造単位(IV)として例示したものと同様である。[A−1]重合体のその他の構造単位としては、上記[A]重合体のその他の構造単位として例示したものと同様である。また、これらの構造単位の好ましいもの及び含有割合についても、上記[A]重合体の場合と同様である。
<[A−1]重合体の合成方法>
[A−1]重合体は、溶媒中で、化合物(X)の存在下、各構造単位を与える単量体、ラジカル重合開始剤等を用いるラジカル重合より得られる。[A−1]重合体の合成方法に用いられる化合物(X)、ラジカル重合開始剤、溶媒等としては、[A]重合体の合成に用いられるものと同様のものを使用することができる。これらそれぞれの好ましいもの及び配合割合についても、上記[A]重合体の合成の場合と同様である。上記重合における反応温度及び反応時間についても、上記[A]重合体の合成の場合と同様である。
[A−1]重合体のMw及びMw/Mnについては、[A]重合体のMw及びMw/Mnと同様である。
[A−1]重合体の各構造単位の構造はNMRにより確認することができる。
<感放射線性樹脂組成物(II)の調製方法>
感放射線性樹脂組成物(II)は、感放射線性樹脂組成物(I)と同様の方法で調整することができる。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターン形成方法は、レジスト膜を形成する工程(以下「レジスト膜形成工程」ともいう)、上記レジスト膜を露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)を備え、上記レジスト膜を上述した感放射線性樹脂組成物(I)又は感放射線性樹脂組成物(II)により形成する。なお、感放射線性樹脂組成物(I)及び感放射線性樹脂組成物(II)をまとめて当該感放射線性樹脂組成物という場合がある。
当該レジストパターン形成方法によれば、当該感放射線性樹脂組成物を用いているので、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。以下、レジストパターン形成方法の各工程について説明する。
<レジスト膜形成工程>
本工程では、当該感放射線性樹脂組成物によりレジスト膜を形成する。このレジスト膜を形成する基板としては、例えばシリコンウェハー、二酸化シリコン、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知のもの等が挙げられる。また、例えば特公平6−12452号公報や特開昭59−93448号公報等に開示されている有機系又は無機系の反射防止膜を基板上に形成してもよい。塗布方法としては、例えば回転塗布(スピンコーティング)、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。塗布した後に、必要に応じて塗膜中の溶媒を揮発させるためプレベーク(PB)を行ってもよい。PB温度の下限としては、通常60℃であり、80℃が好ましい。PB温度の上限としては、通常140℃であり、120℃が好ましい。PB時間の下限としては、通常5秒であり、10秒が好ましい。PB時間の上限としては、通常600秒であり、300秒が好ましい。形成されるレジスト膜の平均厚みの下限としては、10nmが好ましく、20nmがより好ましい。上記レジスト膜の平均厚みの上限としては、1,000nmが好ましく、500nmがより好ましい。
<露光工程>
本工程では、レジスト膜形成工程で形成されたレジスト膜に、フォトマスクを介するなどして(場合によっては、水等の液浸媒体を介して)放射線を照射し、露光する。放射線としては、目的とするパターンの線幅に応じて、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、極端紫外線(EUV)、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線等が挙げられる。これらの中で、遠紫外線、EUV及び電子線が好ましく、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、EUV及び電子線がより好ましく、ArFエキシマレーザー光及び電子線がさらに好ましい。
露光を液浸露光により行う場合、用いる液浸液としては、例えば水、フッ素系不活性液体等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー光(波長193nm)である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤をわずかな割合で添加しても良い。この添加剤は、ウェハ上のレジスト膜を溶解させず、かつレンズの下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水が好ましい。
上記露光の後、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行い、レジスト膜の露光された部分において、露光により[B]酸発生体から発生した酸による[A]重合体等が有する酸解離性基の解離を促進させることが好ましい。このPEBによって、露光部と未露光部とで現像液に対する溶解性により差が生じる。PEB温度の下限としては、通常50℃であり、80℃が好ましい。PEB温度の上限としては、通常180℃であり、130℃が好ましい。PEB時間の下限としては、通常5秒であり、10秒が好ましい。PEB時間の上限としては、通常600秒であり、300秒が好ましい。
<現像工程>
本工程では、上記露光工程で露光されたレジスト膜を現像する。これにより、所定のレジストパターンを形成することができる。現像後は、水、アルコール等のリンス液で洗浄し、乾燥することが一般的である。現像工程における現像方法としては、アルカリ液による現像によってポジ型のレジストパターンを形成してもよく、有機溶媒含有液による現像によってネガ型のレジストパターンを形成してもよい。
上記現像に用いる現像液としては、アルカリ現像の場合、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ液等が挙げられる。これらの中で、TMAH液が好ましい。
また、現像液としては、有機溶媒現像の場合、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等の有機溶媒、又は有機溶媒を含有する溶媒が挙げられる。上記有機溶媒としては、例えば上述の感放射線性樹脂組成物の[E]溶媒として列挙した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中で、エステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。現像液中の有機溶媒の含有量の下限としては、80質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、95質量%がさらに好ましく、99質量%が特に好ましい。現像液中の有機溶媒以外の成分としては、例えば水、シリコンオイル等が挙げられる。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における各測定は、下記の方法により行った。
[Mw、Mn及びMw/Mn]
Mw及びMnは、東ソー社のGPCカラム(「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本)を用い、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、試料濃度:1.0質量%、試料注入量:100μL、カラム温度:40℃、検出器:示差屈折計の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするGPCにより測定した。また、分散度(Mw/Mn)は、Mw及びMnの測定結果より算出した。
13C−NMR分析]
13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置Bruker社の「AVANCEIII HD」)を用い、以下の条件により測定した。
周波数:700MHz
測定溶媒:重水素化クロロホルム(トリメチルシラン含有)
常磁性緩和試薬:トリス(2,4−ペンタンジオナト)クロム(III)30mg/mL
試料溶液濃度:10mg/mL
共鳴周波数:175MHz
検出パルスのフリップ角:90°
データ取り込み時間:0.7078秒
遅延時間:1.2139秒
積算回数:1800回(測定時間1時間15分)
測定温度:25℃
<化合物(X)の合成>
[合成例1](化合物(X−1)の合成)
1000mLの丸底フラスコに前駆体としてのメチル2−(ブロモメチル)アクリレート50mmol、(CBr100mmol及びCCl300mLを加え、80℃で撹拌を開始した。そこへ、硫化水素ナトリウム100mmol水溶液を含む水溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、80℃で5時間撹拌した後、ヘキサンにて抽出を行った。その後、有機層を無水硫酸ナトリウム水溶液で乾燥させ、溶媒を留去した後、カラムクロマトグラフィで精製することで(X−1’)を得た(収率77%)。次いで、500mLの丸底フラスコに(X−1’)20mmol、5質量%水酸化ナトリウム水溶液100mL、テトラヒドロフラン150mLを加え、60℃で撹拌を開始した。10時間後、反応液を氷浴し、そこへ塩酸水溶液(2N)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、酢酸エチルにて抽出を行った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した後、カラムクロマトグラフィで精製することにより(X−1’’)を得た(収率92%)。次いで、300mLの丸底フラスコに(X−1’’)10mmol、CHC(=O)CH15mmol、10−カンファースルホン酸15mmol、CHCl50mLを加え、100℃で撹拌を開始した。72時間後、反応液を氷浴して冷やし、CHClにて抽出を行った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した後、カラムクロマトグラフィで精製することにより化合物(X−1)を得た(収率73%)。
Figure 2017058421
[合成例2〜8](化合物(X−2)〜(X−8)の合成)
前駆体、溶媒等の種類、量などを適宜選択し、合成例1と同様の操作を行うことによって、下記式(X−2)〜(X−8)で表される化合物を合成した。
Figure 2017058421
<[A]重合体及び[D]重合体の合成>
[A]重合体及び[D]重合体の合成に用いた単量体を以下に示す。
Figure 2017058421
[[A]重合体の合成]
[合成例9](重合体(A−1)の合成)
化合物(M−1)63.93g(38モル%)、化合物(M−6)71.46g(42モル%)及び化合物(M−7)50.46g(20モル%)を250gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(全単量体に対して5モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、150gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて4時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で2時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液に200gの2−ブタノンを加えた後、4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−1)を得た(収率77%)。この重合体(A−1)のMwは6,800、Mw/Mnは1.45であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−6)及び(M−7)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ、31.7モル%、48.6モル%及び19.7モル%であった。
[合成例10](重合体(A−2)の合成)
化合物(M−1)60.90g(38.0モル%)、化合物(M−6)68.06g(42.0モル%)及び化合物(M−7)47.94g(20.0モル%)を250gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(全単量体に対して1モル%)及びオクタンチオール7.02g(全単量体に対して5.0モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、150gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて4時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で2時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液に200gの2−ブタノンを加えた後、4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−2)を得た(収率75%)。この重合体(A−2)のMwは6,890、Mw/Mnは1.47であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−6)及び(M−7)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ32.3モル%、48.2モル%及び19.5モル%であった。13C−NMRによりオクタンチオールに由来する構造が重合体(A−2)の末端に導入されていることを確認した。
[合成例11](重合体(A−3)の合成)
化合物(M−1)60.90g(36.2モル%)、化合物(M−6)68.06g(40.0モル%)及び化合物(M−7)47.94g(19.0モル%)を250gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−1)を含む全単量体に対して1モル%)及び化合物(X−1)7.59g(4.8モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、150gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて4時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で2時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液に200gの2−ブタノンを加えた後、4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−3)を得た(収率77%)。この重合体(A−3)のMwは6,800、Mw/Mnは1.46であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−6)、(M−7)及び(X−1)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ37.5モル%、38.4モル%、20.3モル%及び3.8モル%であった。
[合成例12](重合体(A−4)の合成)
化合物(M−1)49.12g(29.2モル%)、化合物(M−6)54.96g(32.3モル%)及び化合物(M−7)38.86g(15.4モル%)を250gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−2)を含む全単量体に対して8モル%)及び化合物(X−2)55.06g(23.1モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、150gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて4時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で2時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液に200gの2−ブタノンを加えた後、4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−4)を得た(収率64%)。この重合体(A−4)のMwは7,000、Mw/Mnは1.45であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−6)、(M−7)及び(X−2)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ30.2モル%、28.3モル%、19.5モル%及び22.0モル%であった。
[合成例13](重合体(A−5)の合成)
化合物(M−1)58.21g(34.6モル%)、化合物(M−6)65.00g(38.2モル%)及び化合物(M−7)45.92g(18.2モル%)を250gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−3)を含む全単量体に対して2モル%)及び化合物(X−3)21.77g(9.0モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、150gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて4時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で2時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液に200gの2−ブタノンを加えた後、4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−5)を得た(収率75%)。この重合体(A−5)のMwは7,000、Mw/Mnは1.48であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−6)、(M−7)及び(X−3)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ36.0モル%、35.6モル%、及び20.4モル%及び8.0モル%であった。
[合成例14](重合体(A−6)の合成)
化合物(M−1)58.21g(34.6モル%)、化合物(M−6)65.00g(38.2モル%)及び化合物(M−7)45.92g(18.2モル%)を250gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−4)を含む全単量体に対して2モル%)及び化合物(X−4)28.11g(9.0モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、150gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて4時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で2時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液に200gの2−ブタノンを加えた後、4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−6)を得た(収率74%)。この重合体(A−6)のMwは6,800、Mw/Mnは1.49であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−6)、(M−7)及び(X−4)に由来する構造単位の割合は、それぞれ36.4モル%、36.5モル%、21.1モル%及び6.0モル%であった。
[合成例15](重合体(A−7)の合成)
化合物(M−2)78.52g(40モル%)、化合物(M−5)52.48g(20モル%)、(M−8)44.45g(20モル%)及び化合物(M−10)52.85g(20モル%)を400gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(全単量体に対して1モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、200gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液を4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−7)を得た(収率81%)。この重合体(A−7)のMwは6,850、Mw/Mnは1.44であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−2)、(M−5)、(M−8)及び(M−10)に由来する構造単位の割合は、それぞれ34.8モル%、19.4モル%、20.6モル%及び25.2モル%であった。
[合成例16](重合体(A−8)の合成)
化合物(M−2)58.54g(34.8モル%)、化合物(M−5)45.66g(17.4モル%)、(M−8)38.67g(17.4モル%)及び化合物(M−10)45.98g(17.4モル%)を400gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−5)を含む全単量体に対して3モル%)及び化合物(X−5)32.27g(13.0モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、200gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液を4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−8)を得た(収率70%)。この重合体(A−8)のMwは6,750、Mw/Mnは1.44であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−2)、(M−5)、(M−8)、(M−10)及び(X−5)に由来する構造単位の割合は、それぞれ35.8モル%、15.7モル%、18.4モル%、22.1モル%及び8.0モル%であった。
[合成例17](重合体(A−9)の合成)
化合物(M−2)65.95g(33.6モル%)、化合物(M−5)41.98g(16.0モル%)、(M−8)35.56g(16.0モル%)及び化合物(M−10)42.28g(16.0モル%)を400gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−6)を含む全単量体に対して6モル%)及び化合物(X−6)26.43g(20モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、200gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液を4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−9)を得た(収率70%)。この重合体(A−9)のMwは6,900、Mw/Mnは1.44であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−2)、(M−5)、(M−8)、(M−10)及び(X−6)に由来する構造単位の割合は、それぞれ34.9モル%、14.7モル%、16.4モル%、21.2モル%及び13.1モル%であった。
[合成例18](重合体(A−10)の合成)
化合物(M−2)65.36g(33.3モル%)、化合物(M−5)43.82g(16.7モル%)、(M−8)37.11g(16.7モル%)及び化合物(M−10)44.13g(16.7モル%)を400gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−7)を含む全単量体に対して5モル%)及び化合物(X−7)30.75g(16.6モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、200gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液を4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−10)を得た(収率66%)。この重合体(A−10)のMwは6,800、Mw/Mnは1.43であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−2)、(M−5)、(M−8)、(M−10)及び(X−7)に由来する構造単位の割合は、それぞれは34.9モル%、15.6モル%、17.5モル%、19.0モル%及び13.0モル%であった。
[合成例19](重合体(A−11)の合成)
化合物(M−2)74.79g(38.1モル%)、化合物(M−5)49.85g(19.0モル%)、(M−8)42.23g(19.0モル%)及び化合物(M−10)50.21g(19.0モル%)を400gの2−ブタノンに溶解し、さらに、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−8)を含む全単量体に対して1モル%)及び化合物(X−8)10.21g(4.9モル%)を投入して単量体溶液を調製した。一方、200gの2−ブタノンを1000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記調製した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液を4,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、メタノールを800gずつ用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、白色粉末(共重合体)を60℃で17時間乾燥させて重合体(A−11)を得た(収率77%)。この重合体(A−11)のMwは6,700、Mw/Mnは1.45であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−2)、(M−5)、(M−8)、(M−10)及び(X−8)に由来する構造単位の割合は、それぞれ39.0モル%、16.7モル%、20.4モル%、22.1モル%及び2.8モル%であった。
[合成例20](重合体(A−12)の合成)
化合物(M−4)80.13g(40.0モル%)、化合物(M−9)42.82g(20.0モル%)、化合物(M−11)61.79g(40.0モル%)、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(全単量体に対して5モル%)及びt−ドデシルメルカプタン(全単量体に対して5.3モル%)を、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間共重合させた。重合反応終了後、重合溶液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、重合体を凝固精製した。次いで上記重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン34g及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応終了後、溶媒及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた重合体をアセトン150gに溶解した後、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末を濾過し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−12)を得た(収率77%)。重合体(A−12)のMwは7,500、Mw/Mnは1.88であった。13C−NMR分析の結果、(M−4)、(M−9)及びp−ヒドロキシスチレンに由来する構造単位の含有割合は、それぞれ40.6モル%、20.9モル%、38.5モル%であった。13C−NMRによりt−ドデシルメルカプタンに由来する構造が重合体の末端に導入されていることを確認した。
[合成例21](重合体(A−13)の合成)
化合物(M−4)80.13g(38.1モル%)、化合物(M−9)42.82g(19.1モル%)、化合物(M−11)61.79g(38.1モル%)、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−1)を含む全単量体に対して5モル%)及び化合物(X−1)7.42g(4.7モル%)を、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間共重合させた。重合反応終了後、重合溶液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、重合体を凝固精製した。次いで上記重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン34g及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応終了後、溶媒及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた重合体をアセトン150gに溶解した後、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末を濾過し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−13)を得た(収率77%)。重合体(A−13)のMwは7,400、Mw/Mnは1.89であった。13C−NMR分析の結果、(M−4)、(M−9)、p−ヒドロキシスチレン及び(X−1)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ38.5モル%、19.6モル%、39.1モル%及び2.8モル%であった。
[合成例22](重合体(A−14)の合成)
化合物(M−4)80.13g(38.1モル%)、化合物(M−9)42.82g(19.1モル%)、化合物(M−11)61.79g(38.1モル%)、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−2)を含む全単量体に対して5モル%)及び化合物(X−2)11.20g(4.7モル%)を、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間共重合させた。重合反応終了後、重合溶液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、重合体を凝固精製した。次いで上記重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン34g及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応終了後、溶媒及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた重合体をアセトン150gに溶解した後、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末を濾過し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−14)を得た(収率78%)。13C−NMR分析の結果、(M−4)、(M−9)、p−ヒドロキシスチレン及び(X−2)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ37.5モル%、19.8モル%、39.2モル%及び3.5モル%であった。
[合成例23](重合体(A−15)の合成)
化合物(M−4)80.13g(38.1モル%)、化合物(M−9)42.82g(19.1モル%)、化合物(M−11)61.79g(38.1モル%)、開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(化合物(X−3)を含む全単量体に対して10モル%)及び化合物(X−3)11.37g(4.7モル%)を、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間共重合させた。重合反応終了後、重合溶液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、重合体を凝固精製した。次いで上記重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン34g及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応終了後、溶媒及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた重合体をアセトン150gに溶解した後、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末を濾過し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−15)を得た(収率70%)。重合体(A−15)のMwは7,500、Mw/Mnは1.89であった。13C−NMR分析の結果、(M−4)、(M−9)、p−ヒドロキシスチレン及び(X−3)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ37.0モル%、19.9モル%、39.0モル%及び4.1モル%であった。
[[D]重合体の合成]
化合物(M−3)157.04g(70モル%)及び化合物(M−12)50.41g(30モル%)を100gの2−ブタノンに溶解し、開始剤としてのジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート(全単量体に対して7モル%)を溶解させて単量体溶液を調製した。次いで100gの2−ブタノンを入れた1,000mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷して30℃以下に冷却した。反応溶液を2,000mL分液漏斗に移液した後、150gのn−ヘキサンで上記重合溶液を均一に希釈し、600gのメタノールを投入して混合した。
次いで30gの蒸留水を投入し、さらに攪拌して30分静置した。その後、下層を回収し、固形分である重合体(D−1)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た(収率60%)。重合体(D−1)のMwは7,200、Mw/Mnは2.00であった。13C−NMR分析の結果、(M−3)及び(M−12)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ71.1モル%及び28.9モル%であった。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
下記実施例1〜8及び比較例1〜6の感放射線性樹脂組成物の調製に用いた[B]酸発生体、[C]酸拡散制御体、[E]溶媒及び[F]偏在化促進剤を以下に示す。
[[B]酸発生体]
各構造式を以下に示す。
B−1:トリフェニルスルホニウム2−(アダマンタン−1−イルカルボニルオキシ)−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン−1−スルホネート
B−2:トリフェニルスルホニウムノルボルナンスルトン−2−イルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート
B−3:トリフェニルスルホニウム3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)−1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1−スルホネート
B−4:トリフェニルスルホニウムアダマンタン−1−イルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート
Figure 2017058421
[[C]酸拡散制御体]
各構造式を以下に示す。
C−1:トリフェニルスルホニウム3−オキソ−3H−ベンゾ[d]イソチアゾール−2−イデ1,1−ジオキサイド
C−2:トリフェニルスルホニウム2−ヒドロキシベンゾエート
C−3:シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート
C−4:トリフェニルスルホニウム1,4−ビス(シクロヘキシルオキシ)−1,4−ジオキソブタン−1−スルホネート
C−5:t−ブチルピロリジン−1−カルボキシレート
C−6:2−イソプロピルアニリン
C−7:トリn−オクチルアミン
Figure 2017058421
[[E]溶媒]
E−1:酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
E−2:シクロヘキサノン
[[F]偏在化促進剤]
F−1:γ−ブチロラクトン
[ArF露光用感放射線性樹脂組成物の調製]
[実施例1]
[A]重合体としての(A−3)100質量部、[B]酸発生体としての(B−1)8.5質量部、[C]酸拡散制御体としての(C−1)3.5質量部、[E]溶媒としての(E−1)2,240質量部及び(E−2)960質量部並びに[F]偏在化促進剤としての(F−1)100質量部を混合し、得られた混合物を孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過することにより感放射線性樹脂組成物(J−1)を調製した。
[実施例2〜8及び比較例1〜6]
下記表1に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は、実施例1と同様に操作して、感放射線性樹脂組成物(J−2)〜(J−8)及び(CJ−1)〜(CJ−6)を調製した。
Figure 2017058421
<レジストパターンの形成(1)>(アルカリ現像)
12インチのシリコンウェハー表面に、スピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT12」)を使用して、下層反射防止膜形成用組成物(ブルワーサイエンス社の「ARC66」)を塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより平均厚み105nmの下層反射防止膜を形成した。この下層反射防止膜上に、上記スピンコーターを使用して上記調製した各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、平均厚み90nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NIKON社の「NSR−S610C」)を用い、NA=1.3、ダイポール(シグマ0.977/0.782)の光学条件にて、40nmラインアンドスペース(1L1S)マスクパターンを介して露光した。露光後、90℃で60秒間PEBを行った。その後、アルカリ現像液として2.38質量%のTMAH水溶液を用いてアルカリ現像し、水で洗浄し、乾燥してポジ型のレジストパターンを形成した。このレジストパターン形成の際、ターゲット寸法が40nmの1対1ラインアンドスペースのマスクを介して形成した線幅が、線幅40nmの1対1ラインアンドスペースに形成される露光量を最適露光量とした。
<レジストパターンの形成(2)>(有機溶媒現像)
上記TMAH水溶液の代わりに酢酸n−ブチルを用いて有機溶媒現像し、かつ水での洗浄を行わなかった以外は、上記レジストパターンの形成(1)と同様に操作して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記形成したレジストパターンについて、下記方法に従って測定することにより、各感放射線性樹脂組成物を評価した。なお、レジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社の「CG−4100」)を用いた。
[LWR性能]
上記走査型電子顕微鏡を用い、レジストパターンをパターン上部から観察した。線幅を任意のポイントで計50点測定し、その測定値の分布から3シグマ値を求め、これをLWR性能とした。LWR性能は、その値が小さいほど良いことを示す。LWR性能は、3.00nm以下の場合は「良好」と、3.00nmを超える場合は「不良」と評価できる。
[断面形状の矩形性]
上記最適露光量において解像されるレジストパターンの断面形状を観察し、レジストパターンの中間での線幅Lb及び膜の上部での線幅Laを測定した。このとき、0.90≦La/Lb≦1.10である場合、断面形状は「良好」と、上記範囲外である場合、「不良」と評価できる。
[膜収縮抑制性]
12インチのシリコンウェハー表面に、スピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT12」)を使用して、下層反射防止膜形成用組成物(ブルワーサイエンス社の「ARC66」)を塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより平均厚み105nmの下層反射防止膜を形成した。この下層反射防止膜上に、上記スピ
ンコーターを使用して上記調製した各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、平均厚み90nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NIKON社の「NSR−S610C」)を用い、70mJで全面露光を行った後に膜厚測定を実施し平均厚みAを求めた。続いて、90℃で60秒間のPEBを実施した後に、再度膜厚測定を実施し平均厚みBを求めた。このとき、100×(A−B)/A(%)を求め、これをPEBによる膜収縮率とした。PEBによる膜収縮率が小さいほどPEBによる膜収縮は良いことを示す。PEBによる膜収縮率は、19%以下である場合は「良好」と、19%を超える場合は「不良」と判断できる。
Figure 2017058421
上記表2中、「−」は、上記評価のための測定をしなかったことを示す。
[電子線露光用感放射線性樹脂組成物の調製]
[実施例9]
[A]重合体としての(A−13)100質量部、[B]酸発生体としての(B−1)20質量部、[C]酸拡散制御体としての(C−1)3.6質量部、[E]溶媒としての(E−1)4,280質量部及び(E−2)1,830質量部を配合し、孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過することにより感放射線性樹脂組成物(J−9)を調製した。
[実施例8〜11及び比較例7〜9]
下記表3に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例9と同様に操作して、各感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 2017058421
<レジストパターンの形成(3)>(アルカリ現像)
8インチのシリコンウェハー表面にスピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT8」)を使用して、表Xに記載の各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、平均厚み50nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜に、簡易型の電子線描画装置(日立製作所社の型式「HL800D」、出力:50KeV、電流密度:5.0A/cm)を用いて電子線を照射した。照射後、120℃で60秒間PEBを行った。その後、アルカリ現像液として2.38質量%のTMAH水溶液を用いて23℃で30秒間現像し、水で洗浄し、乾燥してポジ型のレジストパターンを形成した。
<レジストパターンの形成(4)>(有機溶媒現像)
上記TMAH水溶液の代わりに酢酸n−ブチルを用いて有機溶媒現像し、かつ水での洗浄を行わなかった以外は、上記レジストパターンの形成(1)と同様に操作して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記各感放射線性樹脂組成物を用いて形成したレジストパターンについて、実施例1〜8と同様の評価を実施した。結果を下記表4に示す。電子線露光用感放射線性樹脂組成物について、LWR性能は4.50nm以下である場合は「良好」と、4.50nmを超える場合は「不良」と評価できる。
Figure 2017058421
表2及び表4の結果から、実施例の感放射線性樹脂組成物は、ArF露光及び電子線露光の場合とも、かつアルカリ現像及び有機溶媒現像の場合とも、WR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れることがわかる。なお、電子線露光とEUV露光とは同様の傾向になることが知られており、実施例の感放射線性樹脂組成物によれば、EUV露光の場合でもLWR性能等に優れるものと推察される。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、LWR性能、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。従って、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用に好適に用いることができる。

Claims (13)

  1. 酸解離性基を含む構造単位を有する重合体、及び
    感放射線性酸発生体
    を含有する感放射線性樹脂組成物であって、
    上記重合体が下記式(1)で表される化合物の存在下でのラジカル重合により得られることを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2017058421
    (式(1)中、Aは、−CH−、酸素原子又は−N(R)−である。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Lは、炭素数1〜30の2価の有機基である。R及びLは、互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びZに結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成してもよい。Zは、=CR又は硫黄原子である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。)
  2. 上記Aが−CH−であり、上記Lが*−Sn(R)(R)−R−、*−Si(R)(R)−R−、*−P(O)(R)−O−R−、*−S(O)−R−、*−S−R−又は*−R−であり、R及びRが、それぞれ独立して、ヒドロキシ基又は結合手側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の1価の有機基であり、Rが上記A側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基であり、*が上記Aに結合する部位を示す請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 上記Aが酸素原子であり、上記Lが*−R−であり、Rが上記A側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基であり、*が上記Aに結合する部位を示す請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 上記Aが−N(R)−であり、上記Lが*−O−R−であり、Rが上記A側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基であり、R及びRが互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成し、*が上記Aに結合する部位を示す請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. 上記Rが*−R−、*−CH(CN)−R−、*−C(O)−NH−R−、*−O−C(O)−NH−R−、*−O−R−、*−O−C(O)−R−、*−R−C(O)−、*−C(O)−O−R−、*−CH−O−R−、*−CH−O−C(O)−R−又は*−CH−C(O)−O−R−であり、Rが炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、*が上記Zに結合している炭素原子に結合する部位を示す請求項2、請求項3又は請求項4に記載の感放射線性樹脂組成物。
  6. 酸解離性基を含む第1構造単位と、下記式(2)で表される第2構造単位とを有する重合体、及び
    感放射線性酸発生体
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2017058421
    (式(2)中、Aは、=CH、酸素原子又は=NRである。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Lは、炭素数1〜30の2価の有機基である。R及びLは、互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成してもよい。Zは、−CR−又は硫黄原子である。R及びR、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。)
  7. 上記Aが=CHであり、上記Lが−Sn(R)(R)−R6’−*、−Si(R)(R)−R6’−*、−P(O)(R)−O−R6’−*、−S(O)−R6’−*、−S−R6’−*又は−R6’−*であり、R及びRが、それぞれ独立して、ヒドロキシ基又は結合手側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の1価の有機基であり、R6’が上記Z側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基であり、*が上記Aに結合している炭素原子に結合する部位を示す請求項6に記載の感放射線性樹脂組成物。
  8. 上記Aが酸素原子であり、上記Lが−R6’−*であり、R6’が上記Z側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基であり、*が上記Aに結合している炭素原子に結合する部位を示す請求項6に記載の感放射線性樹脂組成物。
  9. 上記Aが=NRであり、上記Lが−O−R6’−*であり、R6’が上記Z側の末端に炭素原子を有する炭素数1〜20の2価の有機基であり、R及びR6’が互いに合わせられ、Rに結合する窒素原子及びこの窒素原子に結合する炭素原子と共に環員数3〜10の環構造を形成し、*が上記Aに結合している炭素原子に結合する部位を示す請求項6に記載の感放射線性樹脂組成物。
  10. 上記R6’が*−R−、*−CH(CN)−R−、*−C(O)−NH−R−、*−O−C(O)−NH−R−、*−O−R−、*−O−C(O)−R−、*−R−C(O)−、*−C(O)−O−R−、*−CH−O−R−、*−CH−O−C(O)−R−又は*−CH−C(O)−O−R−であり、Rが炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、*が上記Aに結合している炭素原子に結合する部位を示す請求項7、請求項8又は請求項9に記載の感放射線性樹脂組成物。
  11. レジスト膜を形成する工程、
    上記レジスト膜を露光する工程、及び
    上記露光されたレジスト膜を現像する工程
    を備え、
    上記レジスト膜を請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物により形成するレジストパターン形成方法。
  12. 上記現像工程において、アルカリ液による現像によってポジ型のレジストパターンを形成する請求項11に記載のレジストパターン形成方法。
  13. 上記現像工程において、有機溶媒含有液による現像によってネガ型のレジストパターンを形成する請求項11に記載のレジストパターン形成方法。
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