JP2017057973A - シフトレンジ切替制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータの温度を適切に推定可能であるシフトレンジ切替制御装置を提供する。
【解決手段】ECU40は、車両のシフトレンジの切り替えに係るアクチュエータ10のモータ11を制御するものであって、温度推定部43と、駆動制御部42と、を備える。温度推定部43は、モータ11の駆動状態に応じてモータ11の温度を推定する。駆動制御部42は、アクチュエータ10のモータ11の駆動を制御するものであって、推定温度Tmが保護温度Tpを超えた場合、モータ11の駆動を制限する。温度制御部43は、車両のIG52がオフされた後、再度オンされたときの推定温度Tmである再始動時温度Tr、または、IG52がオフされた後に推定温度Tmの演算を継続する遅延時間Phを、システム停止時のモータ11の推定温度Tmである最終温度Tfに基づいて演算する。これにより、モータ11の温度を適切に推定可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シフトレンジ切替制御装置に関する。
従来、運転者からのシフトレンジ切り替え要求に応じてモータを制御することでシフトレンジを切り替えるシフトレンジ切替装置が知られている。シフトレンジ切替装置では、制御ユニット(以下、「ECU」)がモータを制御しており、モータへの通電中にはECUおよびモータが発熱する。
運転者がシフトレンジの切り替えを要求する操作を連続して行うと、比較的短時間でECUおよびモータの温度が上昇する。そのため、ECUおよびモータの温度を推定し、それぞれの発熱許容温度を超えないように制御するといった手段をとることが重要である。例えば特許文献1では、ECUまたはモータの推定温度が発熱許容温度に達したとき、モータの駆動を禁止することで、ECUおよびモータを保護している。
また、運転者がイグニッションスイッチをオン/オフする操作を連続して行うと、シフトレンジの切り替えを連続して行う場合と同様、ECUおよびモータ温度が上昇する。これは、ECUへの電源投入時に、シフトレンジ切替制御に必要なロータの回転位置と通電相との相対位置を学習する初期駆動制御を行うためである。例えば特許文献2では、イグニッションスイッチがオフされたときに、所定の禁止期間が経過するまでメインリレーを切断せず、ECUへの電源供給を継続する。これにより、運転者が禁止期間内に電源の投入と切断とを繰り返し行ったとしても、電源再投入毎に初期駆動制御を行うことなく通常のモータ制御に移行するため、モータの発熱が抑制される。
特許第5477437号 特許第5093624号
しかしながら、特許文献1および特許文献2における発熱保護、発熱抑制では、ECUへの電源供給が遮断されている時に温度推定ができない。そのため、ECUへの電源再投入時におけるモータ制御開始時のモータ推定温度の設定や、イグニッションスイッチオフ後のメインリレー切断禁止期間の設定に課題がある。
特許文献1では、例えばモータの推定温度が発熱許容温度に近い状態でイグニッションスイッチがオフされた直後に、再度イグニッションスイッチがオンされる場合、再始動時の温度が製品搭載環境温度に設定されていると、モータを適切に保護できない虞がある。
特許文献2では、禁止期間が経過したときに製品搭載環境温度よりモータの温度が高い状態であると、再度イグニッションスイッチがオンされた後のモータ温度を適切に推定できない虞がある。これを防ぐために、例えば、モータ温度を製品搭載環境温度まで確実に下げるよう禁止期間を長く設定すると、運転者がシフトレンジ切り替え要求する操作やイグニッションスイッチをオン/オフする操作を連続して行わない場合、イグニッションスイッチがオフされた直後にモータ推定温度が製品搭載環境温度まで下がっているのにも関わらずECUへの電源供給が継続される。そのため、不要なバッテリ放電を許容することになり、禁止期間の設定が課題となる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アクチュエータの温度を適切に推定可能であるシフトレンジ切替制御装置を提供することにある。
本発明のシフトレンジ切替制御装置は、車両のシフトレンジの切り替えに係るアクチュエータを制御するものであって、温度推定部と、駆動制御部と、を備える。温度推定部は、アクチュエータの駆動状態に応じてアクチュエータの温度を推定する。駆動制御部は、アクチュエータの駆動を制御するものであって、アクチュエータの推定温度が保護温度を超えた場合、アクチュエータの駆動を制限する。
温度推定部は、車両の始動スイッチがオフされた後、再度オンされたときの推定温度である再始動時温度、または、始動スイッチがオフされた後に推定温度の演算を継続する遅延時間を、システム停止時の推定温度である最終温度に基づいて演算する。
これにより、アクチュエータの温度を適切に推定可能である。
本発明の第1実施形態によるシフトバイワイヤシステムを示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態によるシフトバイワイヤシステムを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態によるシステム停止時処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態によるシステム再始動時処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態によるオフ時間と補正温度との関係を示すマップである。 本発明の第1実施形態による温度推定処理を説明するタイムチャートである。 本発明の第1実施形態による温度推定処理を説明するタイムチャートである。 本発明の第1実施形態による温度推定処理を説明するタイムチャートである。 本発明の第2実施形態によるシフトバイワイヤシステムを示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態によるシフトバイワイヤシステムを示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態による温度推定処理を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態による最終温度と遅延時間との関係を示すマップである。 本発明の第3実施形態による温度推定処理を説明するタイムチャートである。 本発明の第3実施形態による温度推定処理を説明するタイムチャートである。
以下、本発明によるシフトレンジ切替制御装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるシフトレンジ切替制御装置を図1〜図7に示す。
図1および図2に示すように、シフトバイワイヤシステム1は、アクチュエータ10と、シフトレンジ切替機構20と、パーキングロック機構30と、シフトレンジ切替制御装置としてのシフトレンジ切替ECU40と、を備える。
アクチュエータ10は、モータ11、エンコーダ12、減速機13、および、出力軸14等を有する。
モータ11は、図示しない車両に搭載されるバッテリ50から電力が供給されることにより回転し、シフトレンジ切替機構20の駆動源として機能する。モータ11は、例えばスイッチトリラクタンスモータ(以下、「SRモータ」という。)である。SRモータであるモータ11は、ステータおよびロータが共に突極構造を有し、永久磁石が不要であるので、比較的簡単な構造とすることができる。
エンコーダ12は、ロータの回転位置を検出する。エンコーダ12は、例えば磁気式のロータリーエンコーダであって、ロータと一体に回転する磁石と、磁気検出用のホールIC等により構成される。エンコーダ12は、ロータの回転に同期して、所定角度ごとにA相、B相のパルス信号を出力する。
減速機13は、モータ11のモータ軸の回転を減速して出力軸14から出力し、シフトレンジ切替機構20に伝達する。出力軸14には、出力軸14の角度を検出する出力軸センサ15が設けられる。出力軸センサ15は、例えばポテンショメータである。出力軸センサ15の回転角に基づき、現在のシフトレンジを検出することができる。
図2に示すように、シフトレンジ切替機構20は、ディテントプレート21、および、ディテントスプリング25等を有し、減速機13から出力された回転駆動力を、マニュアルバルブ28、および、パーキングロック機構30へ伝達する。
ディテントプレート21は、出力軸14に固定され、アクチュエータ10によって駆動される。ディテントプレート21には、出力軸14と平行に突出するピン24が設けられる。ピン24は、マニュアルバルブ28と接続される。これにより、ディテントプレート21がアクチュエータ10により駆動されることで、マニュアルバルブ28は軸方向に往復移動する。すなわち、シフトレンジ切替機構20は、アクチュエータ10の回転運動を直線運動に変換してマニュアルバルブ28に伝達する。マニュアルバルブ28は、バルブボディ29に設けられる。マニュアルバルブ28が軸方向に往復移動することで、図示しない油圧クラッチへの油圧供給路が切り替えられ、油圧クラッチの係合状態が切り替わることで、シフトレンジが変更される。
ディテントプレート21のディテントスプリング25側には、凹部22、23が形成される。本実施形態では、ディテントスプリング25の基部に近い側を凹部22、遠い側を凹部23とする。
ディテントスプリング25は、弾性変形可能な板状部材であり、先端にディテントローラ26が設けられる。ディテントローラ26は、凹部22、23のいずれかに嵌まり込む。本実施形態では、ディテントローラ26が凹部23に嵌まり込んだ状態を「Pレンジ」、凹部22に嵌まり込んだ状態を「notPレンジ」とする。
ディテントスプリング25は、ディテントローラ26をディテントプレート21の回動中心側に付勢する。ディテントプレート21に所定以上の回転力が加わると、ディテントスプリング25は撓むように弾性変形し、ディテントローラ26は、凹部22、23の一方から他方へ移動する。ディテントローラ26が凹部22、23のいずれかに嵌まり込むことで、ディテントプレート21の揺動が規制され、マニュアルバルブ28の軸方向位置、および、パーキングロック機構30の状態が決定され、自動変速機5のシフトレンジが固定される。
パーキングロック機構30は、パーキングロッド31、円錐体32、パーキングロックポール33、軸部34、および、パーキングギア35を有する。
パーキングロッド31は、略L字形状に形成され、一端311側がディテントプレート21に固定される。パーキングロッド31の他端312側には、円錐体32が設けられる。円錐体32は、他端312側に行くほど縮径するように形成される。ディテントプレート21が逆回転方向に揺動すると、円錐体32が矢印P方向に移動する。
パーキングロックポール33は、円錐体32の円錐面と当接し、軸部34を中心に揺動可能に設けられる。パーキングロックポール33のパーキングギア35側には、パーキングギア35と噛み合い可能な凸部331が形成される。
パーキングギア35は、図示しない車軸に設けられ、パーキングロックポール33と噛み合い可能に設けられる。パーキングギア35とパーキングロックポール33とが噛み合うと、車軸の回転が規制される。シフトレンジがnotPレンジのとき、パーキングギア35はパーキングロックポール33によってロックされず、車軸の回転は、パーキングロック機構30により妨げられない。また、シフトレンジがPレンジのとき、パーキングギア35はパーキングロックポール33によってロックされ、車軸の回転が規制される。
図1に戻り、シフトレンジ切替ECU40は、マイコン41、不揮発性メモリ44、タイマとしてのソークタイマ45、および、モータドライバ47等を備える。以下、シフトレンジ切替ECU40を、単に「ECU40」という。
ECU40には、車両に搭載されたバッテリ50から電源リレー51を経由して電力が供給される。また、イグニッションスイッチ52がオフされた後、遅延時間Phが経過すると、ECU40からの指令により、電源リレー51がオフされる。電源リレー51がオフされると、ECU40への電力供給が遮断され。ECU40がオフされる。本実施形態では、遅延時間Phは、シャットダウン処理に要する時間に応じ、所定の時間に設定される。
マイコン41は、機能ブロックとして、駆動制御部42、および、温度推定部43を有する。
駆動制御部42は、エンコーダ12から出力されるA相信号およびB相信号の立ち上がりおよび立ち下がりのエッジをカウントし、そのカウント値に応じてモータ11の通電相を所定の順序で切り替えることで、モータ11の回転駆動を制御する。モータドライバ47は、モータ11の各相(U相、V相、W相)への通電に係る駆動信号を出力する。
温度推定部43は、アクチュエータ10(本実施形態ではモータ11)の温度を推定する。推定されたモータ11の温度を推定温度Tmとする。温度推定部43は、ECU40がオンされている間は、推定温度Tmの演算を継続する。温度推定の詳細は後述する。
なお、駆動制御部42および温度推定部43の処理の少なくとも一部は、マイコン41におけるソフトウェア処理に限らず、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
不揮発性メモリ44は、始動スイッチとしてのイグニッションスイッチ52がオフされたときの推定温度Tmを、最終温度Tfとして記憶する。本実施形態では、イグニッションスイッチ52がオフされたときを、「システム停止時」とする。以下、イグニッションスイッチ52を「IG52」という。
ソークタイマ45は、IG52がオフされている時間であるオフ時間Poffを経時する。ソークタイマ45には、バッテリ50から直接的に電力が供給され、ECU40がオフされている間も、オフ時間Poffの経時を継続する。本実施形態では、所定時間(例えば1分)ごとにカウント値をカウントアップすることで、オフ時間Poffを経時する。
シフトレンジ検出部49は、運転者により操作される図示しないシフトスイッチの操作位置を検出し、ECU40に出力する。
ECU40への電力供給が開始されると、駆動制御部42は、エンコーダ12のカウント値と実際のモータ11のロータ位置とを対応させる初期学習を行う。具体的には、モータ11を正回転方向または逆回転方向に回転させ、ロータの回転位置と通電相とを同期させる。
また、IG52がオンされた後、運転者がシフトスイッチを操作することでPレンジまたはnotPレンジの一方から他方に切り替わったことがシフトレンジ検出部49により検出されると、駆動制御部42は、切り替え前後のレンジに応じてモータ11を正回転方向または逆回転方向に駆動する。これにより、シフトレンジが、運転者の所望するレンジに切り替えられる。
初期学習やモータ11の駆動制御の詳細については、公知であるので、説明を省略する。
ここで、モータ11の温度推定について説明する。温度推定部43は、モータ11の駆動状態に応じてモータ11の温度を推定する。本実施形態では、温度推定部43は、推定温度Tmの初期値をTdとする。モータ11の初期温度は、モータ11が設けられる環境等に応じた雰囲気温度となるが、ソフトウェア上、初期値Tdはゼロとする。温度推定部43は、モータ11が駆動されると、それまでの推定温度Tmに上昇温度ΔTを加算し、モータ11の駆動中は、上昇温度ΔTが加算された値を維持する。モータ11の駆動が停止している間は、温度推定部43は、推定温度Tmを、所定の割合で経時的に低下させる。なお、温度推定においては、モータ11の回転方向は問わない。
推定温度Tmが保護温度Tpを超えると、駆動制御部42は、モータ11の駆動を制限することで、モータ11の過熱を防止する。モータ11の駆動制限は、モータ11の駆動停止としてもよいし、駆動抑制としてもよい。
ところで、参考例として、不揮発性メモリ44およびソークタイマ45を設けない場合、IG52がオンされた後、再度IG52がオンされたときのモータ11の温度を適切に推定できないことがある。例えば、再度IG52がオンされたときの温度(以下、「再始動時温度Tr」という。)を初期値Tdとする構成において、推定温度Tmが保護温度Tpに近い状態でIG52がオフされ、モータ11の温度が高い状態にてIG52が再オンされると、モータ11の温度が実際よりも低く推定される。この場合、モータ11を適切に保護できない虞がある。
また例えば、不揮発性メモリ44に最終温度Tfを記憶させ、再始動時温度Trを最終温度Tfとする構成において、モータ11の温度が低下した状態にてIG52がオンされると、モータ11の温度が実際より高く推定される。この場合、モータ11の温度が低いにも関わらず、過剰な過熱保護制御が作動する虞がある。
本実施形態では、ECU40は、最終温度Tfを記憶する不揮発性メモリ44、および、IG52がオフされてからの時間を計時可能なソークタイマ45を備える。また、温度推定部43は、最終温度Tf、および、IG52がオフされていた時間であるオフ時間Poffに基づき、再始動時温度Trを演算する。
本実施形態による温度推定処理を図3および図4のフローチャートに基づいて説明する。図3は、システム停止時処理であり、図4は、システム再始動時処理である。
図3に示すシステム停止時処理は、ECU40にて所定の間隔で実行される。
最初のステップS101では、EUC40は、IG52がオフされたか否かを判断する。以下、ステップS101の「ステップ」を省略し、S101と記載する。他のステップも同様である。IG52がオフされていないと判断された場合(S101:NO)、以下の処理を行わない。IG52がオフされたと判断された場合(S101:YES)、S102へ移行する。
S102では、ソークタイマ45は、オフ時間Poffの経時を開始する。
S103では、EUC40は、IG52がオフされてから、遅延時間Phが経過したか否かを判断する。遅延時間Phが経過したと判断された場合(S103:YES)、S105へ移行する。遅延時間Phが経過していないと判断された場合(S103:NO)、S104へ移行する。
S104では、EUC40は、IG52が再度オンされたか否かを判断する。IG52が再度オンされていないと判断された場合(S104:NO)、S103に戻る。IG52が再度オンされたと判断された場合(S104:YES)、本処理を終了する。S104にて肯定判断された場合、ECU40がオフされることがなく、温度推定部43での温度推定が継続されている。この場合、温度推定部43では、IG52のオフ前からの推定温度Tmの演算が、IG52の再オン後も継続される。
遅延時間Phが経過したと判断された場合(S103:YES)に移行するS105では、温度推定部43は、IG52がオフされたときの推定温度Tmを、最終温度Tfとして不揮発性メモリ44に書き込む。最終温度Tfの書き込みは、例えば、S102の前等、IG52がオフされた後であれば、いずれのタイミングで行ってもよい。
S106では、ECU40は、電源リレー51をオフする。これにより、ECU40がオフされる。
図4に示すシステム再始動時処理は、ECU40がオンされたときに実行される処理である。
S111では、温度推定部43は、最終温度Tfを不揮発性メモリ44から読み出す。
S112では、温度推定部43は、オフ時間Poffをソークタイマ45から取得する。S111の処理と、S112の処理とは、順番を入れ替えてもよい。
S113では、温度推定部43は、オフ時間Poffが、第1の判定閾値P1未満か否かを判断する。第1の判定閾値P1は、モータ11の温度が最終温度Tfで維持されるとみなせる程度の時間に応じた値に設定される。オフ時間Poffが第1の判定閾値P1未満であると判断された場合(S113:YES)、S115へ移行する。オフ時間Poffが第1の判定閾値P1以上であると判断された場合(S113:NO)、S114へ移行する。
S114では、温度推定部43は、オフ時間Poffが、第1の判定閾値P1より大きい第2の判定閾値P2未満か否かを判断する。第2の判定閾値P2は、モータ11の温度が初期値Tdまで低下したとみなせる程度の時間に応じた値に設定される。オフ時間Poffが第2の判定閾値P2未満であると判断された場合(S114:YES)、S116へ移行する。オフ時間Poffが第2の判定閾値P2以上であると判断された場合(S114:NO)、S117へ移行する。
オフ時間Poffが第1の判定閾値P1未満であると判断された場合(S113:YES)に移行するS115では、温度推定部43は、再始動時の推定温度Tmである再始動時温度Trを、最終温度Tfとする。
オフ時間Poffが、第1の判定閾値P1以上、第2の判定閾値P2未満であると判断された場合(S113:NO、かつ、S114:YES)に移行するS116では、温度推定部43は、再始動時温度Trを、最終温度Tfをマイナス補正した値とする。詳細には、温度推定部43は、オフ時間Poffに基づいて、補正温度Taを演算し、式(1)により、再始動時温度Trを演算する。
Tr=Tf−Ta ・・・(1)
補正温度Taは、オフ時間Poffに基づき、例えば図5に示すマップを用いて演算される。図5に示すマップは、オフ時間Poffと、モータ11の温度低下幅との関係として、ECU40の図示しないメモリに予め記憶されている。図5では、オフ時間Poffと補正温度Taとの関係が線形であるが、オフ時間Poffが長くなるにしたがって、補正温度Taが大きくなるような関係性であれば、例えば二次以上の関数等、どのようであってもよい。補正温度Taは、マップに替えて、数式を用いて演算してもよい。
また、式(1)で演算される再始動時温度Trが初期値Td(本実施形態では0)未満となる場合、再始動時温度Trを初期値Tdとする。
オフ時間Poffが、第2の判定閾値P2以上である場合に移行するS117では、温度推定部43は、再始動時温度Trを初期値Tdとする。
本実施形態の温度推定処理を、図6〜図8のタイムチャートに基づいて説明する。図6〜図8においては、共通時間軸を横軸として、(a)がIG52のオンオフ状態、(b)がシフトレンジ、(c)がモータ11の駆動状態、(d)がモータ11の推定温度Tm、(e)がソークタイマ45により経時される時間を示している。なお、説明のため、縦軸、横軸のスケールは、適宜拡大縮小しているので、実際のスケールとは必ずしも一致しない。また、図6〜図8では、簡略化のため、IG52がオフされてからECU40がオフされるまでの遅延時間Phが可及的短く設定されており、IG52がオフされた直後にECU40がオフされるものとして説明する。
図6に示すように、IG52がオフされるまでの時刻x1、x2、x3、x4、x5において、シフトレンジがPレンジまたはnotPレンジの一方から他方に切り替えるとき、モータ11が駆動される。モータ11が駆動されると、温度推定部43は、推定温度TmをΔT上昇させ、モータ11の駆動中はその温度を維持する。また、モータ11の駆動が停止されると、温度推定部43は、推定温度Tmを所定の割合で経時的に低下させる。
時刻x7にてIG52がオフされると、温度推定部43は、最終温度Tfを不揮発性メモリ44に記憶させる。また、時刻x11にて、IG52が再オンされる。図6の例では、時刻x7から時刻x11までの時間であるオフ時間Poffが第1の判定閾値P1未満である。そのため、モータ11の温度が最終温度Tfから低下していないとみなし、再始動時温度Trを、最終温度Tfとする。
また、時刻x12、x13、x14にて、シフトレンジが切り替えられると、温度推定部43は、モータ11の駆動状態に応じて、推定温度Tmを演算する。図7中の時刻x22、x23、x24、図8中のx32、x33、x34、図13中のx42、x43、x44、および、図14x中のx62、x63、x64も同様である。
図6の例では、オフ時間Poffが短く、再始動時温度Trが高い。そのため、例えば時刻x14にてシフトレンジが切り替えられたとき、推定温度Tmが保護温度Tpを超えると、時刻x14以降、推定温度Tmが保護温度Tp以下となるまでの間、モータ11の駆動を制限する。これにより、モータ11の過熱を適切に保護することができる。
図7の例では、IG52がオフされる時刻x7までは、図6と同様であり、時刻x21にて、IG52が再オンされる。図7の例では、時刻x7から時刻x21までの時間であるオフ時間Poffは、第1の判定閾値P1以上、第2の判定閾値P2未満である。IG52がオフされている間は、通常、シフトレンジが切り替えられることはなく、モータ11が駆動されないので、モータ11の温度は低下する。ここで、二点鎖線で示すように、図6の例と同様、再始動時温度Trを最終温度Tfとすると、実際のモータ11の温度よりも推定温度Tmが高く演算される。また、推定温度Tmが保護温度Tpを超えると、過熱保護のためにモータ11の駆動が制限されるため、推定温度Tmが実際よりも高く演算されると、不必要な過熱保護制御が行われる虞がある。
そこで本実施形態では、オフ時間Poffが第1の判定閾値P1以上、第2の判定閾値P2未満の場合、再始動時温度Trを、オフ時間Poffに応じた補正温度Taで最終温度Tfをマイナス補正した値とする。
また、図8の例では、IG52がオフされる時刻x7までは、図6と同様であり、時刻x31にて、IG52が再オンされる。図8の例では、時刻x7から時刻x31までの時間であるオフ時間Poffは、第2の判定閾値P2以上である。図8の例では、オフ時間Poffが長く、モータ11の温度が十分に低下している蓋然性が高いため、再始動時温度Trを、初期値Tdとする。
これにより、IG52再始動後のモータ11の温度を適切に推定することができるので、過剰な過熱保護制御が行われるのを避けることができる。
以上詳述したように、本実施形態のECU40は、車両のシフトレンジの切り替えに係るアクチュエータ10のモータ11を制御するものであって、駆動制御部42と、温度推定部43と、を備える。
温度推定部43は、アクチュエータ10のモータ11の駆動状態に応じてモータ11の温度を推定する。
駆動制御部42は、アクチュエータ10のモータ11の駆動を制御するものであって、推定温度Tmが保護温度Tpを超えた場合、モータ11の駆動を制限する。
温度推定部43は、車両のIG52がオフされた後、再度オンされたときの再始動時温度Trを、システム停止時のモータ11の推定温度Tmである最終温度Tfに基づいて演算する。
これにより、IG52がオフされた後、再度オンされたときに、モータ11の温度を適切に推定可能である。
具体的には、ECU40は、最終温度Tfを記憶する不揮発性メモリ44をさらに備える。温度推定部43は、不揮発性メモリ44から読み出された最終温度Tf、および、システムが停止されてからの経過時間であるオフ時間Poffに基づき、再始動時温度Trを演算する。これにより、再始動時温度Trが適切に推定されるので、過熱保護が適切に実行される。
温度推定部43は、EUC40の内部に設けられるソークタイマ45からオフ時間Poffを取得する。ECU40の内部にソークタイマ45を設けることで、例えば他のECU等からオフ時間Poffに係る情報を取得する場合と比較し、信頼性が高まる。
温度推定部43は、オフ時間Poffが第1の判定閾値P1未満の場合、再始動時温度Trを、最終温度Tfとする。
温度推定部43は、オフ時間Poffが第1の判定閾値P1以上、かつ、第2の判定閾値P2未満の場合、再始動時温度Trを、最終温度Tfをオフ時間Poffに応じてマイナス補正した値とする。
温度推定部43は、オフ時間Poffが第2の判定閾値P2以上である場合、再始動時温度Trを、初期値Tdとする。
オフ時間Poffが第1の判定閾値P1以上と比較的長い場合、再始動時温度Trを、最終温度Tfのマイナス補正値、または、初期値Tdとすることで、モータ11の駆動が停止されている間の温度低下に応じて推定温度Tmが適切に演算される。これにより、過熱保護制御を適切に行うことができる。また、過剰な過熱保護制御が回避されるので、例えば、ユーザが比較的頻繁にシフトレンジを切り替えようとした場合に、モータ11の駆動が制御される、といった不都合の発生を低減し、利便性が向上する。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図9に示す。
図9に示すように、本実施形態のシフトバイワイヤシステム2は、シフトレンジ切替制御装置としてのシフトレンジ切替ECU60が上記実施形態と異なる。シフトレンジ切替ECU60は、マイコン41、不揮発性メモリ44、および、モータドライバ47を有し、ソークタイマが設けられていない。
本実施形態では、温度推定部43は、エンジンの駆動を制御するエンジン制御部としてのエンジンECU65に設けられるタイマとしてのソークタイマ66からオフ時間Poffを取得する。シフトレンジ切替ECU60とエンジンECU65との信号の授受は、シフトレンジ切替ECU60とエンジンECU65とを直接的に接続する通信線を用いて行ってもよいし、CAN(Controller Area Network)等のネットワークを経由してもよい。
本実施形態における温度推定処理は、エンジンECU65のソークタイマ66からオフ時間Poffを取得する以外は、上記実施形態と同様である。
エンジンECU65のソークタイマ66の情報を用いれば、シフトレンジ切替ECU60にタイマを設ける必要がないので、シフトレンジ切替ECU60の構成を簡素化することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図10〜図14に示す。
図10に示すように、本実施形態のシフトバイワイヤシステム3は、シフトレンジ切替制御装置としてのシフトレンジ切替ECU61が上記実施形態と異なる。以下、シフトレンジ切替ECU61を、単に「ECU61」という。
ECU61は、マイコン41およびモータドライバ47を有する。本実施形態のECU61には、不揮発性メモリが設けられていないので、ECU61がオフされると、最終温度Tfを保持することができない。そのため、温度推定部43は、ECU61がオフされ、再オンされた場合、再始動時温度Trを初期値Tdとする。また、温度推定部43は、オフ時間Poffを取得していない。
本実施形態の温度推定処理を、図11に示すフローチャートに基づいて説明する。この処理は、ECU61にて所定の間隔で実行される。
S201では、温度推定部43は、IG52がオフされたか否かを判断する。IG52がオフされていないと判断された場合(S201:NO)、以下の処理を行わない。IG52がオフされたと判断された場合(S201:YES)、S202へ移行する。
S202では、温度推定部43は、IG52がオフされたときの推定温度Tmを最終温度Tfとし、最終温度Tfに基づき、遅延時間Phを演算する。遅延時間Phは、モータ11の温度が初期値Tdまで低下するのに要する時間として、モータ11の放熱特性やモータ11の周辺環境等に応じて適宜設定される。
遅延時間Phは、例えば図12に示すマップに基づいて演算される。図12に示すマップは、ECU61の図示しないメモリに予め記憶されている。図12では、最終温度Tfと遅延時間Phとの関係が線形であるが、最終温度Tfが高くなるにしたがって、遅延時間Phが大きくなるような関係性であれば、例えば二次以上の関数等、どのようであってもよい。また、遅延時間Phは、マップに替えて、数式を用いて演算してもよい。
また、最終温度Tfが所定温度以下であれば、遅延時間Phをシャットダウン処理に要する時間に応じた所定時間とし、最終温度Tfが所定温度より高い場合、最終温度Tfに応じて遅延時間Phを演算するようにしてもよい。
S203では、温度推定部43は、IG52をオフしてから遅延時間Phが経過したか否かを判断する。遅延時間Phが経過したと判断された場合(S203:YES)、S205へ移行する。遅延時間Phが経過していないと判断された場合(S203:NO)、S204へ移行する。
S204では、温度推定部43は、IG52が再オンされたか否かを判断する。IG52が再オンされていないと判断された場合(S204:NO)、すなわちIG52のオフ状態が継続されている場合、S203へ戻る。IG52が再オンされたと判断された場合(S204:YES)、本処理を終了する。この場合、IG52がオフされた後、ECU61がオフされることなく、IG52が再オンされているので、温度推定部43では、IG52のオフ前からの推定温度Tmの演算が継続される。
遅延時間Phが経過したと判断された場合(S203:YES)に移行するS205では、ECU61は、電源リレー51をオフする。これにより、ECU61がオフされる。本実施形態では、ECU61には不揮発性メモリが設けられていないので、ECU61がオフされると、最終温度Tfは保持されない。ECU61が再オンされた場合、温度推定部43は、再始動時温度Trを初期値Tdとして推定温度Tmを演算する。
本実施形態の温度推定処理を図13および図14のタイムチャートに基づいて説明する。図13および図14においては、共通時間軸を横軸とし、(a)がIG52のオンオフ状態、(b)がシフトレンジ、(c)がモータ11の駆動状態、(d)がECU61のオンオフ状態、(e)がモータ11の推定温度Tmを示している。なお、説明のため、縦軸、横軸のスケールは、適宜拡大縮小しているので、実際のスケールとは必ずしも一致しない。
図13の例では、IG52がオフされる時刻x7までは、図6と同様である。時刻x7でIG52がオフされると、最終温度Tfに基づいて遅延時間Phが演算される。図13の例では、遅延時間Phが経過する前の時刻x41にて、IG52が再オンされる。そのため、オフ時間Poff中、ECU61がオフされず、温度推定部43では、推定温度Tmの演算が継続される。また、温度推定部43は、IG52の再オン後も、そのまま推定温度Tmの演算を継続する。
図13中に二点鎖線で示すように、例えばIG52がオフされてから所定時間Ps経過後にECU61をオフにする場合、不揮発性メモリが設けられていないと、最終温度Tfを保持することができないので、IG52が再オンされたとき、温度推定部43は、モータ11の温度を初期値Tdとして、推定温度Tmの演算を開始する。そのため、最終温度Tfが比較的高い場合、モータ11の温度が初期値Tdまで低下する前にIG52が再オンされると、二点鎖線で示すように、推定温度Tmが実際のモータ11の温度よりも低く推定されるため、適切な過熱保護制御ができない虞がある。本実施形態では、図13中に実線で示すように、モータ11の温度が初期値Tdまで低下したとみなせるまでの間は、IG52がオフされても、ECU61をオフせず、温度推定部43にて推定温度Tmの演算を継続する。これにより、不揮発性メモリが設けられない場合であっても、IG52を再オンした後のモータ11の温度を適切に推定することができる。
図14に示す例では、時刻x51にてシフトレンジがnotPレンジからPレンジに切り替えられ、時刻x52にてIG52がオフされる。時刻x52にてIG52がオフされると、最終温度Tfに基づいて遅延時間Phが演算され、ECU61がオフされるまでの間、温度推定部43は、推定温度Tmの演算を継続する。
図14の例では、遅延時間Phが経過した時刻x53にて、ECU61がオフされる。図14では、推定温度Tmが初期値Tdになるタイミングと、遅延時間Phが経過するタイミングとが一致しているが、必ずしも一致している必要はない。例えば、推定温度Tmが初期値Tdになると予測されるタイミングよりも後となる所定のタイミングにてECU61がオフされるように、遅延時間Phを設定してもよい。
また、時刻x61にてIG52が再オンされると、温度推定部43は、モータ11の温度を初期値Tdとし、推定温度Tmの演算を行う。
図14の例のように、IG52がオフされる前のシフトレンジの切り替え頻度が低く、最終温度Tfが比較的低い場合、モータ11の温度は、比較的短時間で初期値Tdまで低下する。そのため、モータ11の温度が初期値Tdまで低下したとみなせる時刻x53でECU61をオフすることで、二点鎖線で示す所定時間Ps後にECU61をオフする場合と比較し、IG52がオフされた後にECU61への電力供給が継続される時間を短くすることができる。これにより、補機バッテリであるバッテリ50の放電を抑制することができる。
また、シフトスイッチの配置や操作性、無用な操作を受け付けない、あるいは、ユーザへの警告発報等、HMI(Human Machine Interface)を適切に構築することで、短期間でのシフトレンジの頻繁な切り替えを避け、モータ11の温度上昇を抑制することができる。すなわち、遅延時間Phを最終温度Tfに応じて可変にすることに加え、HMIを適切に構築することにより、不揮発性メモリやソークタイマを用いることなく、より適切に過熱保護制御を行うことができる。
本実施形態では、温度推定部43は、IG52がオフされた後に推定温度Tmの演算を継続する遅延時間Phを、システム停止時のモータ11の推定温度である最終温度Tfに基づいて演算する。これにより、IG52がオフされた後、再度オンされたときに、モータ11の温度を適切に推定可能である。
具体的には、温度推定部43は、最終温度Tfが高いほど、遅延時間Phが長くなるように演算する。また、温度推定部43は、モータ11の温度が初期値Tdとみなせる温度まで低下するのに要する時間に応じて、遅延時間Phを演算する。
本実施形態では、不揮発性メモリやソークタイマを持たないECU61において、再始動時温度Trを適切に演算可能である。これにより、ECU61を簡素化することができる。また、IG52がオフされる前の運転におけるシフトレンジの切り替え頻度が低い場合、遅延時間Phが短縮され、余計な遅延制御が行われないので、バッテリ50の放電を抑制することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、notPレンジとPレンジとの切り替え時にモータが駆動され、例えば、NレンジからDレンジへの切り替えには、モータが駆動されない。他の実施形態では、ディテントプレートの凹部がレンジ(P、N、D、R等)ごとに設けられており、各レンジの切り替え時にモータが駆動されるようにしてもよい。この場合も上記実施形態と同様、温度推定部は、モータが駆動されるごとに、それまでの推定温度に上昇温度を加算する。上昇温度は、切り替え前後のレンジに応じ、適宜設定可能である。また、推定温度の演算方法は、上記実施形態の方法に限らず、どのような演算方法であってもよい。
上記実施形態では、IGがオフされるときを「システム停止時」とみなす。他の実施形態では、ECUがオフされるときを「システム停止時」とみなしてもよい。
また例えばnotPレンジ(例えばNレンジ)にてIGがオフされた場合、IGオフ後にモータを駆動してPレンジに切り替えるシステムがある。このようなシステムでは、IGオフ後であって、Pレンジに切り替えるためのモータ駆動が終了したときを「システム停止時」とみなしてもよい。
また、最終温度に係る「システム停止時」をECUオフ時とし、オフ時間の経時開始に係る「システム停止時」をIGオフ時とする、といった具合に、最終温度に係る「システム停止時」と、オフ時間の経時開始に係る「システム停止時」とは、異なっていてもよい。
上記実施形態では、モータの温度をアクチュエータの温度とする。他の実施形態では、例えばレゾルバ等のモータ以外の温度を「アクチュエータ温度」としてもよい。また、上記実施形態では、モータは、SRモータである。他の実施形態では、モータは、SRモータ以外の種類のものであってもよい。
上記実施形態では、始動スイッチは、イグニッションスイッチである。他の実施形態では、始動スイッチは、例えば電気自動車等におけるパワースイッチ等としてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱し
ない範囲において種々の形態で実施可能である。
1、2、3・・・シフトバイワイヤシステム
10・・・アクチュエータ
20・・・シフトレンジ切替機構
40、60、61・・・シフトレンジ切替ECU(シフトレンジ切替制御装置)
41・・・マイコン
42・・・駆動制御部
43・・・温度制御部
44・・・不揮発性メモリ
45、66・・・ソークタイマ(タイマ)
52・・・イグニッションスイッチ(始動スイッチ)

Claims (7)

  1. 車両のシフトレンジの切り替えに係るアクチュエータ(10)を制御するシフトレンジ切替制御装置であって、
    前記アクチュエータの駆動状態に応じて前記アクチュエータの温度を推定する温度推定部(43)と、
    前記アクチュエータの駆動を制御するものであって、前記アクチュエータの推定温度が保護温度を超えた場合、前記アクチュエータの駆動を制限する駆動制御部(42)と、
    を備え、
    前記温度推定部は、前記車両の始動スイッチ(52)がオフされた後、再度オンされたときの前記推定温度である再始動時温度、または、前記始動スイッチがオフされた後に前記推定温度の演算を継続する遅延時間を、システム停止時の前記推定温度である最終温度に基づいて演算することを特徴とするシフトレンジ切替制御装置。
  2. 前記最終温度を記憶する不揮発性メモリ(44)をさらに備え、
    前記温度推定部は、前記不揮発性メモリから読み出された前記最終温度、および、システムが停止してからの経過時間であるオフ時間に基づき、前記再始動時温度を演算することを特徴とする請求項1に記載のシフトレンジ切替制御装置。
  3. 前記温度推定部は、内部に設けられるタイマ(45)から前記オフ時間を取得することを特徴とする請求項2に記載のシフトレンジ切替制御装置。
  4. 前記温度推定部は、エンジンの駆動を制御するエンジン制御部(65)に設けられるタイマ(66)から前記オフ時間を取得することを特徴とする請求項2に記載のシフトレンジ切替制御装置。
  5. 前記温度推定部は、
    前記オフ時間が第1の判定閾値未満の場合、前記再始動時温度を前記最終温度とし、
    前記オフ時間が前記第1の判定閾値以上、かつ、第2の判定閾値未満の場合、前記再始動時温度を、前記最終温度を前記オフ時間に応じてマイナス補正した値とし、
    前記オフ時間が前記第2の判定閾値以上である場合、前記再始動時温度を初期値とすることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のシフトレンジ切替制御装置。
  6. 前記温度推定部は、前記最終温度が高いほど、前記遅延時間が長くなるように演算することを特徴とする請求項1に記載のシフトレンジ切替制御装置。
  7. 前記温度推定部は、前記アクチュエータの温度が初期値とみなせる温度まで低下するのに要する時間に応じて、前記遅延時間を演算することを特徴とする請求項6に記載のシフトレンジ切替制御装置。
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