JP2017057706A - 足場用安全手摺の格納保持装置 - Google Patents

足場用安全手摺の格納保持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】足場構築体に装着することにより使用する安全手摺に関して、格納姿勢とした斜材を水平材に好適に保持できるようにした安全手摺を提供する。
【解決手段】水平材の両端部と斜材の基端部を枢結手段により回動自在に枢結し、前記斜材を回動することにより、一対の斜材の先端部を前記水平材の両端部に隣接させた格納姿勢(P2)と、該斜材を前記水平材の下方で相互に交差させた展開姿勢(P1)を可能とする足場用安全手摺において、格納姿勢の状態で相対向して隣接する水平材(4)の両端部(4a,4a)と斜材(5)の先端部(5b,5b)のうち、一方により被着部(16)を構成すると共に他方により被係止部(17)を構成し、前記被着部に前記被係止部を着脱自在に係止保持する保持装置(18)を取着しており、前記保持装置(18)は、被着部(16)に取着される取付部(19)と、係止部(17)を着脱自在に抱持するバネクリップ(21)を一体に形成している。
【選択図】図15

Description

本発明は、建設現場等に仮設足場を構築する際に、格納姿勢から展開姿勢とした状態で装着される安全手摺に関して、不使用時の安全手摺を格納姿勢とした状態で保持するための装置に関する。
従来、建設現場等における仮設足場の構築に関して、作業者の安全のため、手摺先行工法が推奨されている。楔緊結式の仮設足場の場合、支柱は、楔孔を有するフランジを上下に配置しており、先行手摺は、水平材と一対の斜材を備え、前記水平材の両端部と斜材の基端部を枢結手段により回動自在に枢結し、前記斜材を回動することにより、一対の斜材の先端部を前記水平材の両端部に沿わせた格納姿勢と、該斜材を前記水平材の下方で相互に交差させた展開姿勢を可能とするように構成されている。
そこで、先行手摺を足場構築体に装着する際は、前記水平材を足場構築体の隣り合う一対の支柱の間に配置すると共に、前記斜材を前記展開姿勢とした状態で、該斜材の基端部に設けた係止機構を一方の支柱に係止し、該斜材の先端部に設けた固着機構を他方の支柱に固着することにより使用される。
その一方において、先行手摺の不使用時には、前記斜材を前記格納姿勢とした状態で、嵩張らずコンパクトな保管・運搬を可能にしている。
しかしながら、前記斜材は、格納姿勢とした状態で、前記枢結手段を支点として水平材の両端部に対して回動自在とされ、固定保持されていないため、運搬や保管に際し取り扱いが容易でない。即ち、格納姿勢とした先行手摺を運搬する際、作業者は、手指等により、相互に重ねられた水平材と斜材を束ねた状態で保持する必要があり、手指等が放れると、斜材が回動しつつ垂れ下がるという問題がある。
このため、本出願人は、格納姿勢とした斜材を水平材に固定保持するための固定具を特許文献1及び特許文献2(以下、「先行技術」と総称する。)により提案した。しかしながら、先行技術の固定具は、水平材の中央部に予め固定具を取付けておき、格納姿勢とした斜材を該固定具の両側に設けた断面C字形の固定部に嵌入させる構成であるため、改善すべき種々の問題を含んでいる。
特許第4134121号公報(特開2007−63897) 特許第4435077号公報(特開2007−146587)
先行技術の固定具は、先行手摺を足場構築体に装着した使用状態において、水平材の中央部に固定されており、手摺として使用される水平材の中央部の表面に突起物を構成するので、好ましくない。
一般的に、高所足場の作業床を往来する作業者は、身体から延びる安全帯のフック付き係止具を先行手摺の水平材に摺動自在に係止し、万一、足を滑らせる等により作業床から落下した際の安全を確保している。ところが、先行技術のように水平材の中央部に固定具が突出している場合、フック付き係止具の摺動が妨げられるので、作業能率を低下する問題があるだけでなく、ワンタッチで係脱を可能としたフック付き係止金具の開閉機構が前記固定具に衝突した際、不慮に開くおそれがあり、フック付き金具を水平材から離脱する危険がある。
更に、先行技術の固定具は、水平材の中央部に位置して斜材の中央部を保持する構成とされ、斜材の先端部(枢結された基端部と反対側の自由端部)から遠く離れているので、運搬時等に該斜材の先端部が異物に衝突する等、外力を受けたとき、該斜材が固定具から容易に脱落するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決した足場用安全手摺の格納保持装置を提供するものであり、その手段として構成したところは、水平材と一対の斜材を備え、前記水平材の両端部と斜材の基端部を枢結手段により回動自在に枢結し、前記斜材を回動することにより、一対の斜材の先端部を前記水平材の両端部に隣接させた格納姿勢と、該斜材を前記水平材の下方で相互に交差させた展開姿勢を可能とするように構成した足場用安全手摺において、前記格納姿勢とした状態で相対向して隣接する水平材の両端部と斜材の先端部の相互に関して、一方により被着部を構成すると共に他方により被係止部を構成し、前記被着部に前記被係止部を着脱自在に係止保持する保持装置を取着しており、前記保持装置は、前記被着部に取着される取付部と、前記被係止部を着脱自在に抱持するバネクリップを一体に形成して成る点にある。
本発明の1例に係る実施形態は、前記格納姿勢とした状態で相対向して隣接する水平材の両端部と斜材の先端部の相互に関して、水平材の両端部に被着部を形成すると共に、斜材の先端部により被係止部を構成し、前記水平材は、両端部に固設したブラケットに前記斜材の基端部を枢軸により回動自在に枢結し、前記ブラケットにより前記被着部を構成しており、前記保持装置の取付部は、前記枢軸を挿通させることにより前記ブラケットに重ねた状態で固着される平板部を備え、該平板部とブラケットの相互に、前記取付部を前記枢軸廻りに回動不能に係止する廻り止め手段を設けている。
また、本発明の他例に係る実施形態は、前記格納姿勢とした状態で相対向して隣接する水平材の両端部と斜材の先端部の相互に関して、斜材の先端部の円管部により被着部を構成すると共に、水平材の両端部により被係止部を構成しており、前記保持装置の取付部は、前記被着部を構成する円管部を抱持した状態で固着される折曲部を備え、該折曲部と被着部の相互に、前記取付部を前記円管部の軸廻りに回動不能に係止する廻り止め手段を設けている。
更に、本発明が提供する足場用安全手摺の格納保持装置は、水平材と一対の斜材を備え、前記水平材の両端部に固設したブラケットに斜材の基端部を枢軸により回動自在に枢結し、前記斜材を回動することにより、一対の斜材の先端部を前記ブラケットに隣接させた格納姿勢と、該斜材を前記水平材の下方で相互に交差させた展開姿勢を可能とするように構成した足場用安全手摺において、前記ブラケットに被着部を形成すると共に、前記格納姿勢とした状態で前記ブラケットに隣接する斜材の先端部に被係止部を形成し、前記被係止部を着脱自在に係止保持する保持装置を前記ブラケット被着部に設けており、前記保持装置は、1枚の金属板により折曲形成され、前記枢軸を介して前記被着部に取着される取付部と、前記被係止部を着脱自在に抱持する挟持片から成るバネクリップを一体に形成している。
本発明の好ましい実施形態において、前記バネクリップは、前記挟持片により、外径Dとされた被係止部の周面を抱持する溝部を形成し、前記挟持片は、前記溝部の開口部の開口幅WをW<Dに形成し、該開口幅を拡開する方向に弾性変形自在とされると共に、前記溝部の開口縁から外向きに拡がるガイド縁を延設している。
前記バネクリップは、前記挟持片により、外径Dとされた被係止部の周面を抱持する溝部を形成すると共に、前記溝部に抱持された被係止部を当接させる受部を該溝部の底部に形成しており、前記挟持片は、前記受部から該挟持片の先端に至る長さHを被係止部の外径Dに対してH<Dとなるように形成し、前記溝部に抱持された被係止部の周面一部により前記挟持片の先端から突出する保護部を形成することが好ましい。
この際、前記バネクリップは、前記ブラケットの取着部に重ねられた状態で枢軸を挿通させる取付部の両側に前記挟持片を折曲形成し、該挟持片により前記ブラケットの横方向に開口する溝部を形成しており、前記枢軸は、該枢軸の頭部を溝部の底部に位置させ、該頭部により前記受部を形成することが好ましい。
更に好ましい実施形態において、前記枢軸は、前記溝部の底部に位置する頭部から、厚さT3とされた前記バネクリップの取付部と、厚さT2とされた前記水平材のブラケットと、厚さT1とされた前記斜材の基端部に挿通されるシャンク部を延設し、該シャンク部から延設されたボルト部にナットを螺着しており、前記シャンク部の軸長LをL>T3+T2+T1に形成することにより、前記斜材の基端部の両側にクリアランスが形成されるように構成している。
本発明によれば、不使用時に安全手摺3を運搬・保管等する場合は、枢結手段7を介して斜材5、5を回動させ、水平材4と斜材5、5のうち、一方の被着部16に設けた保持装置18のバネクリップ21により、他方の被係止部17を抱持すれば良い。これにより、安全手摺4は、斜材5、5を格納姿勢P2とした状態で保持手段18、18により係止保持され、該斜材5、5が垂れ下がることはないので、運搬・保管等の取り扱いが容易となる。この際、斜材5、5を係止保持させる作業は、該斜材5、5を格納姿勢P2に向けて回動させるほぼワンタッチの動作で行われるので、迅速容易に行うことができる。
そして、保持装置18、18は、格納姿勢P2とされた斜材5、5の先端部5b、5bと水平材4の両端部4a、4aを保持する構成であるから、運搬時等に該先端部5bが異物に衝突する等、外力を受けたときでも、保持手段18から被係止部17が脱落する可能性が低いという利点がある。
更に、斜材5、5を展開姿勢P1として安全手摺3を足場に装着した使用時において、手摺として機能する水平材4の両端部4a、4aの間の中央部領域には、先行技術のような突起物が存在しないので、作業者の身を守るフック付き係止具15の摺動を妨げることはなく、作業能率の低下や、フック付き金具15の不慮の離脱による危険等を招来するおそれはない。
請求項2並びに請求項4ないし請求項8に記載の本発明によれば、斜材5、5を枢結するために水平材4の両端部にブラケット6、6を固設した公知の安全手摺3において、前記ブラケット6を被着部16として利用することにより、簡便に保持装置18を後付けすることが可能であり、汎用性のある格納保持装置を提供することができる。
請求項3に記載の本発明によれば、公知の安全手摺3において、斜材5、5の先端部5b、5bの円管部を被着部16として利用することにより、簡便に保持装置18を後付けすることが可能であり、汎用性のある格納保持装置を提供することができる。
安全手摺の1例としての先行手摺を示しており、先行手摺を足場構築体に装着した状態を示す正面図である。 安全手摺の展開姿勢と格納姿勢を説明する正面図である。 安全手摺の基端部に設けられた係止機構を示しており、(A)は係止機構を支柱のフランジに係止する直前の状態を一部断面にて示す正面図、(B)は係止状態を一部断面にて示す正面図、(C)は係止状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る格納保持装置を示しており、(A)は格納保持装置と安全手摺の分解状態を示す斜視図、(B)は格納保持装置の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る格納保持装置と安全手摺の組付状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る格納保持装置の作用に関して、安全手摺の格納中の状態を示す正面図である。 格納姿勢とした安全手摺を第1実施形態の格納保持装置により保持した状態を正面から示しており、(A)は要部を拡大して示す正面図、(B)は全体を示す正面図である。 格納姿勢とした安全手摺を第1実施形態の格納保持装置により保持した状態を平面から示しており、(A)は要部を拡大して示す平面図、(B)は全体を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に関して、格納保持装置の取付部に設けた廻り止め手段の第1変形例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に関して、格納保持装置の取付部に設けた廻り止め手段の第2変形例を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る格納保持装置を示す斜視図である。 格納姿勢とした安全手摺を第2実施形態の格納保持装置により保持した状態を示す正面図である。 格納姿勢とした安全手摺を第2実施形態の格納保持装置により保持した状態を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る格納保持装置の変形例を示しており、(A)は安全手摺の格納中の状態を示す斜視図、(B)は格納保持装置の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る格納保持装置を示しており、(A)は格納保持装置と安全手摺の分解状態を示す斜視図、(B)は格納保持装置の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る格納保持装置と安全手摺の組付状態を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る格納保持装置の作用を示しており、(A)(B)は安全手摺の格納前の状態を示す平面図及び正面図、(C)(D)は安全手摺の格納後の状態を示す平面図及び正面図である。 格納姿勢とした安全手摺を第3実施形態の格納保持装置により保持した状態を正面から示し全体図である。 第3実施形態に係る格納保持装置に関して、(A)は要部を示す断面図、(B)はX−X断面拡大図である。 第3実施形態に係る格納保持装置に関して、(A)は斜材の被係止部をクリップの溝部に嵌入中の状態を示す断面図、(B)は嵌入後の状態を示す断面図である。 第3実施形態に係る格納保持装置の意匠に関して、要部を実線で示し非要部を破線で示しており、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は右側面図、(D)は左側面図、(E)は平面図、(F)は底面図である。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。尚、以下の実施形態は、安全手摺の1例として、先行手摺を示しているが、本発明が先行手摺に限定されないことは勿論である。
(安全手摺の構成)
図1は、足場構築体の1例として、楔緊結式の仮設足場を示しており、各支柱1は、上下に所定間隔をあけてフランジ2を固設している。これらの支柱1は、図示のように、建造物等の外壁に沿う方向(以下「桁方向」という)に所定間隔をあけて立設され、図示省略しているが、建造物等の外壁に対する遠近方向(以下「妻方向」という)に同様の支柱1が立設されており、妻方向に対応する支柱1の間に、布材又は布枠を介して作業床が設置される。
安全手摺3により先行手摺工法を実施する場合、下層及び上層に作業床が設置され、それぞれの作業床から所定高さの範囲で桁側の空間を遮る安全手摺3が取付けられる。安全手摺3は、上層の作業床を設置する前に、下層の作業床の上で作業者が上層の安全手摺3を先行して取付け、その後、上層の作業床を設置し、同様の作業を下層から上層に向けて繰り返すことにより、各層の作業床の桁側に取付けられる先行手摺を構成する。
安全手摺3は、金属パイプ製の水平材4と、一対の金属パイプ製の斜材5、5を備えている。前記水平材4は、両端に固設された金属板製の下向きブラケット6、6を含んで両端部4a、4aを構成しており、前記ブラケット6、6に前記斜材5、5の基端部5aを相互にボルトから成る枢軸7aとナット7bを含む枢結手段7により回動自在に枢結している。従って、安全手摺3は、前記斜材5、5を回動することにより、図2に鎖線で示すように、一対の斜材5、5を前記水平材4の下方で相互に交差させた展開姿勢P1と、図2に実線で示すように、一対の斜材5、5の先端部5bを上向きに回動させ、該斜材5、5を水平材4の両端部4a、4aに近接させた格納姿勢P2が可能になるように構成されている。尚、本発明において、水平材4の「両端部4a、4a」は、厳格に水平材の端部に限定されるものではなく、端部から延びる所定長さ領域を含む意味であることを諒解されたい。同様に、斜材5の「基端部5a」及び「先端部5b」もそれぞれの端部から延びる所定長さ領域を含む意味であることを諒解されたい。
足場構築体に安全手摺3を装着する場合、図1に示すように、前記水平材5を足場構築体の隣り合う一対の支柱1、1の間に配置すると共に、斜材5、5を展開姿勢P1とした状態で、該斜材5の基端部6aに設けた係止機構8を一方の支柱1のフランジ2に係止し、該斜材5の先端部5bに設けた固着機構9を他方の支柱1のフランジ2に固着するように構成されている。
図示実施形態の場合、前記係止機構8は、図3に示すように、斜材5の基端部5aに溶接等で固着された金属板製の係止体10に下向きの係止ピン11を設けており、前記係止体10を含む領域を斜材5の基端部5aとして、該係止体10を前記ブラケット6に枢結手段7を介して回動自在に枢結している。従って、斜材5を格納姿勢P2から展開姿勢P1に向けて回動することにより、前記係止ピン11を鉛直姿勢とさせながら、フランジ2の上方から楔孔2aに進入させ係止するように構成されている。
また、前記固着機構9は、図7及び図11に示すように、楔式の緊結機構を構成しており、斜材5の先端部5bに固着された側面視ほぼU形の保持部材12と、該保持部材12を上下方向に貫通する上下動自在な楔片13を備えており、前記保持部材12によりフランジ2を上下から挟んだ状態で、楔片13を楔孔2aに圧入することにより、該フランジ2に緊結するように構成されている。
しかしながら、本発明は、前記係止機構8や固着機構9に関する構成を目的とするものではなく、要するに、斜材5の基端部5aに係止機構8が設けられ、先端部5bに固着機構9が設けられたものであれば良く、その具体的構成は問わない。
図1に示すように、安全手摺3を搭載した足場において、高所作業を行う作業者は、腰ベルト等から延びる親綱14の先端にフック付き係止具15を設けた安全帯を着用し、前記係止具15を安全手摺3の水平材4に摺動自在に係止することにより、安全性を確保している。
(格納保持装置の第1実施形態)
図4ないし図8は、本発明に係る格納保持装置の第1実施形態を示しており、この場合、安全手摺3は、図6及び図7に示すように、格納姿勢P2とした状態で相対向して隣接する水平材4の両端部4a、4aと斜材5、5の先端部5b、5bに関して、前記水平材4の両端部4a、4aに被着部16を構成し、前記斜材5、5の先端部5b、5bに被係止部17を構成しており、前記被着部16に保持装置18を取着することにより、該保持装置18により前記被係止部17を着脱自在に係止保持するように構成している。
保持装置18は、図4及び図5に示すように、水平材4の両端部4a、4aに固設された金属板製の下向きブラケット6を被着部16として、該被着部16に取着される取付部19と、該取付部19から下向きに延長された支持部20と、該支持部20から側方に向けて湾曲されると共に下向きに開口するC形のバネクリップ21を備えており、1枚の金属板により折曲形成されている。
図4(B)に示すように、前記取付部19は、平板部19aのほぼ中央部に貫通孔22を開設すると共に、両側縁部をほぼU形に折返すことにより折曲壁23、23を形成しており、枢結手段7を構成する枢軸7a(ボルト)とナット7bを分離した状態で、前記ブラケット6に添設することができるように構成されている。つまり、取付部19の前記折曲壁23、23により形成された溝部23a、23aにブラケット6の両側縁を挿入させ、前記貫通孔22をブラケット6の枢支孔に合致させた状態で、該貫通孔22に挿通された枢軸7a(ボルト)にナット7bを螺着することにより、図5に示すように、ブラケット6の表裏両面のうち、一方の面に斜材5の係止体10が枢結され、他方の面に保持装置18が前記ナット7bによる共締め状態で装着される。
従って、上述のような楔緊結式の係止機構9を備えた公知の安全手摺3において、前記ブラケット6を被着部16として利用することにより、簡便に保持装置18を後付けすることが可能であり、汎用性のある格納保持装置を提供することができる。
この際、保持装置18の取付部19は、前記折曲壁23、23をブラケット6の両側縁に係止させることにより廻り止め手段24を構成しており、これにより、取付部19が枢軸7aの廻りに回動することを阻止し、バネクリップ21を常に所定の下向き方向に開口させるように位置決めすると共に姿勢保持する。
尚、廻り止め手段24は、図示のように一対の折曲壁23、23により構成する他、片側の折曲壁23だけにより構成しても良く、更には、図示のように折曲壁23をU形に折返すことにより形成する他、ブラケット6の側縁に当接可能なL形の折曲片により形成しても良い。
前記バネクリップ21は、前記斜材5の外径D1(図6参照)とされた被係止部17の周面を挟持する溝部50を形成する一対の挟持片51、51を備えており、該挟持片51、51は、図4(B)に示すように、該溝部50の下向き開口部の開口幅W1をW1<D1とするように形成し、該開口幅を拡開する方向に弾性変形自在とされ、開口縁から外向きに拡がるように折曲されたガイド縁52を形成することが好ましい。
図6ないし図8は、安全手摺3の斜材5、5を展開姿勢P1から格納姿勢P2へと姿勢変更したときの保持装置18の作用を示している。
図8に平面視を示すように、安全手摺3は、水平材4の左右両端部のブラケット6、6の表裏両面のうち、左端部のブラケット6Lは、表側(図示下側)に一方の斜材5Aの基端部5aの係止体10を枢結すると共に、裏側(図示上側)に保持装置18Lを装着しており、これと反対に、右端部のブラケット6Rは、裏側(図示上側)に他方の斜材5Bの基端部5aの係止体10を枢結すると共に、表側(図示下側)に保持装置18Rを装着している。
尚、水平材4の左右両端部のブラケット6、6に装着される保持装置18L、18Rは、同一構成とされており、右勝手と左勝手のような2種類のものを準備する必要はない。
そこで、図6に示すように、斜材5A、5Bの先端部5b、5bを格納姿勢P2に向けて回動すると、一方の斜材5Aは、先端部5bの被係止部17を前記右端部のブラケット6Rの保持装置18Rのバネクリップ21に向けて臨ませ、同様に、他方の斜材5Bは、先端部5bの被係止部17を前記左端部のブラケット6Lの保持装置18Lのバネクリップ21に向けて臨ませることになる。
従って、更に、斜材5A、5Bの先端部5b、5bを格納姿勢P2まで回動すると、図7及び図8に示すように、それぞれ、斜材5A、5Bの先端部5b、5bの被係止部17、17が保持装置18R、18Lのバネクリップ21に進入することにより抱持され、格納姿勢P2を保持する。
被係止部17は、バネクリップ21のガイド縁52にガイドされつつ開口幅W1を弾性拡開することにより進入し、進入後は、バネクリップ21が弾性復元により開口幅W1を縮小し、被係止部17を脱落困難な状態で保持する。
尚、安全手摺3を格納姿勢P2から展開姿勢P1に姿勢変更し、足場構築体に装着する場合は、バネクリップ21の弾性に抗して斜材5の被係止部17を引き抜き、そのまま引き抜き方向に斜材5、5を回動させるだけで、簡単容易に展開姿勢P1とすることができる。
(廻り止め手段の第1変形例)
図9は、上記第1実施形態に係る保持装置18における廻り止め手段24の第1変形例を示している。保持装置18の取付部19は、平板部19aの表面から裏面に向けてエンボス加工等による突起25を設け、被着部16を構成するブラケット6は、前記突起25を係止する凹部又は孔により形成された係合部26を設けており、相互に係止する突起25と係合部26により廻り止め手段24を構成している。
(廻り止め手段の第2変形例)
図10は、上記第1実施形態に係る保持装置18における廻り止め手段24の第2変形例を示している。保持装置18の取付部19は、平板部19aの一部分から裏面に向けて突出するリブ27を設け、被着部16を構成するブラケット6は、前記リブ27を嵌入する溝状のスリット28を設けており、相互に嵌合するリブ27とスリット28により廻り止め手段24を構成している。
(その他の変形例)
上記の第1変形例及び第2変形例の他、保持装置18の取付部19と、被着部16を構成するブラケット6の間に、種々の構成を採用することにより、取付部19が枢軸7aの廻りに回動することを阻止する廻り止め手段24を設けることが可能であるが、その場合、保持装置18は、別体の複数部品を組合わせて形成するものではなく、図示のように、1枚の金属板を折曲形成した1部品として提供することが好ましい。
(格納保持装置の第2実施形態)
図11ないし図13は、本発明に係る格納保持装置の第2実施形態を示しており、この場合、安全手摺3は、格納姿勢P2とした状態で相対向して隣接する水平材4の両端部4a、4aと斜材5、5の先端部5b、5bに関して、前記斜材5、5の先端部5b、5bの円管部に被着部16を構成し、前記水平材4の両端部4a、4aに被係止部17を構成しており、前記被着部16に保持装置18を取着することにより、該保持装置18により前記被係止部17を着脱自在に係止保持するように構成している。
保持装置18は、斜材5の円管部による被着部16を抱持する取付部19と、該取付部19から上向きに延長された支持部20と、該支持部20から側方に向けて湾曲されると共に上向きに開口するC形のバネクリップ21を備えており、1枚の金属板により折曲形成されている。
前記取付部19は、斜材5の被着部16を抱持するコ字形折曲部19bを形成し、該折曲部19bにより被着部16を抱持した状態で上下に貫通するボルト及びナットから成る固着手段29により固着される。
従って、上述のような楔緊結式の公知の安全手摺3において、前記斜材5の先端部5bの円管部を被着部16として利用することにより、簡便に保持装置18を後付けすることが可能であり、汎用性のある格納保持装置を提供することができる。
この際、保持装置18の取付部19は、ボルト及びナットから成る固着手段29により廻り止め手段24を構成しており、これにより、取付部19が円管部から成る被着部16の廻りに回動することを阻止し、バネクリップ21を常に所定の上向き方向に開口させるように位置決めすると共に姿勢保持する。
第1実施形態の場合と同様に、前記バネクリップ21は、前記水平材4の被係止部17の外径D2を抱持する内周面を備えており、上向き開口部の開口幅W2をW2<D2とするように形成され、開口縁に外向きに拡がるように折曲されたガイド縁52を形成することが好ましい。
図12及び図13は、安全手摺3の斜材5、5を展開姿勢P1から格納姿勢P2へと姿勢変更したときの保持装置18の作用を示している。
図13に平面視を示すように、安全手摺3は、水平材4の左右両端部のブラケット6、6の表裏両面のうち、左端部のブラケット6Lは、表側(図示下側)に一方の斜材5Aの基端部5aの係止体10を枢結しており、これと反対に、右端部のブラケット6Rは、裏側(図示上側)に他方の斜材5Bの基端部5aの係止体10を枢結している。
そこで、一方の斜材5Aの被着部16に装着された保持装置18Aのバネクリップ21と、他方の斜材5Bの被着部16に装着された保持装置18Bのバネクリップ21をそれぞれ向かい合う方向に位置させており、斜材5、5を格納姿勢P2に向けて回動したとき、両保持装置18A、18Bのバネクリップ21、21が水平材4の被係止部17、17の直下に臨むように配置されている。
尚、一対の斜材5A、5Bの被着部16に装着される保持装置18A、18Bは、同一構成とされており、右勝手と左勝手のような2種類のものを準備する必要はない。
そこで、図12に示すように、斜材5A、5Bの先端部5b、5bを格納姿勢P2に向けて回動すると、それぞれに装着された保持装置18A、18Bのバネクリップ21、21が水平材4の両端部の被係止部17、17に臨ませられる。
従って、更に、保持装置18A、18Bと共に斜材5A、5Bの先端部5b、5bを格納姿勢P2まで回動すると、水平材4の両端部の被係止部17、17が保持装置18A、18Bのバネクリップ21に進入することにより抱持され、これにより斜材5A、5Bを格納姿勢P2の状態で保持する。
被係止部17は、バネクリップ21のガイド縁52にガイドされつつ開口幅W2を弾性拡開することにより進入し、進入後は、バネクリップ21が弾性復元により開口幅W2を縮小し、脱落困難な状態で被係止部17を保持する。
尚、安全手摺3を格納姿勢P2から展開姿勢P1に姿勢変更し、足場構築体に装着する場合は、バネクリップ21の弾性に抗して水平材5の被係止部17を引き抜き、その後、斜材5、5を回動させるだけで、簡単容易に展開姿勢P1とすることができる。
(第2実施形態の変形例)
図14は、上記第2実施形態に係る保持装置18の変形例を示している。保持装置18の取付部19は、斜材5の被着部16を弾着状態で抱持するスプリングを構成するC形折曲部19cにより形成され、被着部16の外径D3に対して、該折曲部19cの横向き開口部の開口幅W3をW3<D3とするように形成され、開口縁に外向きに拡がるように折曲されたガイド縁30を形成している。
前記C形折曲部19cは、表面から裏面に向けてエンボス加工等による突起31を設け、被着部16を構成する斜材5の円管部は、前記突起31を係止する凹部又は孔により形成された係合部32を設けており、相互に係止する突起31と係合部32により廻り止め手段24を構成している。
そこで、被着部16をC形折曲部19cに押し込むと、被着部16が開口幅W3を弾性拡開しつつC形折曲部19cに進入し、進入後は、C形折曲部19cが弾性復元により開口幅W3を縮小することにより、被着部16を抱持し、脱落困難な状態となるように弾着する。
この際、前記廻り止め手段24を構成する突起31が係合部32に嵌合し、被着部16を構成する円管部の周方向に保持装置18が回動することを阻止し、バネクリップ21を常に所定の上向き方向に開口させるように位置決めすると共に姿勢保持する。その他の構成は、上述した第2実施形態と同様である。
(格納保持装置の第3実施形態)
図15ないし図20は、本発明に係る格納保持装置の第3実施形態を示している。上記第1実施形態の場合と同様に、安全手摺3は、水平材4と一対の斜材5、5を備え、前記水平材4の両端部に固設したブラケット6、6に斜材5、5の基端部5aを枢結手段7の枢軸7aにより回動自在に枢結し、前記斜材5、5を回動することにより、一対の斜材5、5の先端部5b、5bを前記ブラケット6、6に隣接させた格納姿勢P2と、該斜材5、5を前記水平材4の下方で相互に交差させた展開姿勢P1を可能とするように構成されており、前記ブラケット6により被着部16が形成されると共に、前記格納姿勢P2とした状態で前記ブラケット6に隣接する斜材5の先端部5bにより被係止部17が形成され、前記被係止部17を着脱自在に係止保持する保持装置18を前記ブラケット6の被着部16に設けている。そして、前記保持装置18は、1枚の金属板を折曲することにより、前記枢軸7aを介して前記被着部16に取着される取付部19と、前記被係止部17を着脱自在に抱持するバネクリップ21を一体に形成している。
第3実施形態において、図15に示すように、保持装置18は、取付部19がバネクリップ21に含まれる構成とされ、前記ブラケット6の被着部16に重ねられる平板部19aに枢軸7aを挿通するための貫通孔22を開設することにより取付部19を形成し、該取付部19の両側に折曲形成された一対の挟持片51、51を設けており、該取付部19と挟持片51、51の全体によりブラケット6の横方向に開口する溝部50を形成したバネクリップ21を構成している。
前記取付部19は、ブラケット6の被着部16に重ね合わせた状態で、該ブラケット6と斜材5の基端部5a(図例の場合、重合固着された斜材5の端部5eと係止体10を含む部分)を枢結する前記枢結手段7の枢軸7aを該取付部19の貫通孔22に挿通させ、ナット7bを螺着することにより、被着部16に取着される。
この際、前記枢軸7aは、頭部53から延設されたシャンク部54と、更に該シャンク部54から延設されたボルト部55を備えており、前記頭部53を前記バネクリップ21の溝部50の底部(前記取付部19)に位置させると共に、前記シャンク部54を前記取付部19と前記ブラケット6と斜材5の基端部5aの3者の軸支孔に挿通させ、挿出したボルト部55にナット7bを螺着するように構成されている。
従って、上述のような楔緊結式の係止機構9を備えた公知の安全手摺3において、前記ブラケット6を被着部16として利用し、前記枢軸7aを使用することにより、簡便に保持装置18を後付けすることが可能であり、汎用性のある格納保持装置を提供することができる。
図15及び図16に示すように、安全手摺3は、第1実施形態の場合と同様に、水平材4の左右両端部のブラケット6、6の表側(図示の手前側)とその反対の裏側のうち、左端部のブラケット6Lは、表側に一方の斜材5Aの基端部5aの係止体10を枢結すると共に、裏側に保持装置18Lを装着しており、これと反対に、右端部のブラケット6Rは、裏側に他方の斜材5Bの基端部5aの係止体10を枢結すると共に、表側に保持装置18Rを装着している。この際、水平材4の左右両端部のブラケット6、6に装着される保持装置18L、18Rは、同一構成とされており、従って、右勝手と左勝手のような2種類のものを準備する必要はない。
第3実施形態の場合、図17(A)(B)に示すように、斜材5の先端部5bを格納姿勢P2に向けて回動させ、該先端部5bの被係止部17を前記ブラケット6に取着されたバネクリップ21の横向きに開口した溝部50に臨ませた状態から、該溝部50の底部に向けて押し込むことにより、図17(C)(D)に示すように、被係止部17をバネクリップ21に係止保持させるように構成している。
従って、図18に示すように、一対の斜材5A、5Bは、それぞれの先端部5b、5bの被係止部17、17が水平材4の両端4a、4aに設けられた保持装置18R、18Lのバネクリップ21に進入することにより抱持され、格納姿勢P2を保持する。尚、安全手摺3を格納姿勢P2から展開姿勢P1に姿勢変更し、足場構築体に装着する場合は、バネクリップ21の弾性に抗して斜材5の被係止部17を引き抜き、そのまま引き抜き方向に斜材5、5を回動させるだけで、簡単容易に展開姿勢P1とすることができる。
図19(B)に示すように、前記枢軸7aにより枢結される斜材5の基端部5a(図例の場合、重合固着された斜材5の端部5eと係止体10を含む部分)の厚さT1と、ブラケット6の厚さT2と、前記保持装置18を構成するバネクリップ21の取付部19(平板部19a)の厚さT3に対して、前記枢軸7aのシャンク部54の軸長Lは、L>T1+T2+T3に形成されており、前記ボルト部55に螺着されたナット7bをシャンク部54の軸端に位置してボルト部55に締結させるように構成している。尚、図例の場合、シャンク部54の外径をボルト部55のネジ山径よりも大径に形成することにより、ナット7bをシャンク部54の軸端に当接させるように構成しているが、これに限定されるものではない。
これにより、斜材5の基端部5aの両側(該基端部5aとナット7bの間、該基端部5aとブラケット6の間)にクリアランスC1、C2が形成され、従って、斜材5は、図19(A)に角度θで示すように、水平材4の横方向に離反可能に傾動自在とされており、その結果、格納姿勢P2に向けて回動した斜材5の被係止部17を前記バネクリップ21の溝部60の開口部に臨ませることができるように構成されている。
そして、前記被係止部17を臨ませられたバネクリップ21は、前記取付部19を枢軸7aのシャンク部54の軸廻りに回動自在としているので、溝部50の開口部により前記被係止部17を受入れ可能とするように、つまり、挟持片51、51が被係止部17の軸線と平行になるように、簡単容易に姿勢を整えることができる。
図示のように、前記バネクリップ21は、前記溝部50に被係止部17を抱持したとき、該被係止部17を当接させる受部56を該溝部50の底部に備えている。該受部56は、図例の場合、前記取付部19に重ねて配置された前記枢軸7aの頭部53により形成されている。
前記バネクリップ21の一対の挟持片51、51は、前記取付部19の両側から相互に近接方向に傾斜するように折曲され、これにより溝部50の開口幅Wを規定する弾接部57を形成し、該弾接部57から屈折する前記ガイド縁52を延設している。
前記開口幅Wは、前記被係止部17の外径Dに対して、W<Dとなるように形成されており、前記受部56から前記開口幅Wを規定する弾接部57までの距離、つまり、溝部50の深さSは、被係止部17の半径R(即ち1/2D)に対して、S>Rとなるように形成されている。
更に、前記受部56からガイド縁52の先端に至る挟持片51の長さHは、被係止部17の外径Dに対して、H<Dとなるように形成されている。
従って、図20(A)に示すように、斜材5を格納姿勢P2に向けて回動し、被係止部17をバネクリップ21の側方に臨ませた状態から、溝部50の開口部に押し込むと、被係止部17は、ガイド縁52、52に案内されつつ前記弾接部57、57に当接し、一対の挟持片51、51を弾性に抗して押し拡げながら溝部50に進入する。
前記溝部50に進入した被係止部17は、前記受部56に当接することにより受止められると共に、前記挟持片51、51の弾性復元力を受ける前記弾接部57、57により抱持される。この際、前記弾接部57、57は、上記のようにS>Rとされているので、被係止部17の最大径部分を超える外側の周面(溝部の外側に臨む周面の部分)を挟持し、被係止部17を受部56に向けて弾発し、これにより被係止部17が溝部50から脱落することを好適に防止する。図示実施形態の場合、前記受部56を枢軸7aの頭部53により形成しているので、取付部19から折曲された挟持片51の全長を前記溝深さSよりも長く形成することができ、これにより該挟持片51の弾力性が確保されている。
前記被係止部17を溝部50の内部に抱持した状態で、前記挟持片51、51の長さは、上記H<Dとされているので、該挟持片51の先端(図示実施形態の場合、ガイド縁52の先端)よりも、被係止部17の周面一部が符号hで示すように突出し、該突出した周面一部により保護部58を形成する。
前記保護部58は、斜材5を格納姿勢P2として保持装置18により保持した状態で、安全手摺3を運搬する際、作業者が手を滑らせて安全手摺3を落下する等、異物に衝突するような場合、あえて該保護部58が異物に衝突させられることにより、バネクリップ21の先端が異物に衝突することを回避し、該バネクリップ21の変形破損を防止する。このような保護部58を設けていない場合、板バネを折曲形成して成るバネクリップ21は、衝撃に弱く、挟持片51を容易に折損することにより所定のクリップ機能を低下又は喪失するおそれがあるのに対し、金属パイプ材から成る斜材5の被係止部17は、比較的高強度であると共に、仮に若干の変形を生じたとしても、斜材5の機能に特別な支障を来すことはないためである。
1 支柱
2 フランジ
3a 楔孔
3 安全手摺
4 水平材
4a 両端部
5 斜材
5a 基端部
5b 先端部
6 ブラケット
7 枢結手段
7a 枢軸
7b ナット
8 係止機構
9 固着機構
10 係止体
11 係止ピン
12 保持部材
13 楔片
14 親綱
15 フック付き係止具
16 被着部
17 被係止部
18 保持装置
19 取付部
19a 平板部
19b コ字形折曲部
19c C形折曲部
20 支持部
21 バネクリップ
22 貫通孔
23 折曲壁
23a 溝部
24 廻り止め手段
25 突起
26 係合部
27 リブ
28 スリット
29 固着手段
30 ガイド縁
31 突起
32 係合部
50 溝部
51 挟持片
52 ガイド縁
53 頭部
54 シャンク部
55 ボルト部
56 受部
57 弾接部
58 保護部

Claims (8)

  1. 水平材と一対の斜材を備え、前記水平材の両端部と斜材の基端部を枢結手段により回動自在に枢結し、前記斜材を回動することにより、一対の斜材の先端部を前記水平材の両端部に隣接させた格納姿勢(P2)と、該斜材を前記水平材の下方で相互に交差させた展開姿勢(P1)を可能とするように構成した足場用安全手摺において、
    前記格納姿勢とした状態で相対向して隣接する水平材(4)の両端部(4a,4a)と斜材(5)の先端部(5b,5b)の相互に関して、一方により被着部(16)を構成すると共に他方により被係止部(17)を構成し、前記被着部に前記被係止部を着脱自在に係止保持する保持装置(18)を取着しており、
    前記保持装置(18)は、前記被着部(16)に取着される取付部(19)と、前記被係止部(17)を着脱自在に抱持するバネクリップ(21)を一体に形成して成ることを特徴とする足場用安全手摺の格納保持装置。
  2. 水平材と一対の斜材を備え、前記水平材(4)の両端部に固設したブラケット(6,6)に斜材(5,5)の基端部(5a)を枢軸(7a)により回動自在に枢結し、前記斜材(5,5)を回動することにより、一対の斜材(5,5)の先端部(5b,5b)を前記ブラケット(6,6)に隣接させた格納姿勢(P2)と、該斜材(5,5)を前記水平材(4)の下方で相互に交差させた展開姿勢(P1)を可能とするように構成した足場用安全手摺において、
    前記ブラケット(6)に被着部(16)を形成すると共に、前記格納姿勢(P2)とした状態で前記ブラケット(6)に隣接する斜材(5)の先端部(5b)に被係止部(17)を形成し、前記被係止部(17)を着脱自在に係止保持する保持装置(18)を前記ブラケット(6)の被着部(16)に設けており、
    前記保持装置(18)は、1枚の金属板により折曲形成され、前記枢軸(7a)を介して前記被着部(16)に取着される取付部(19)と、前記被係止部(17)を着脱自在に抱持する挟持片(51,51)から成るバネクリップ(21)を一体に形成して成ることを特徴とする足場用安全手摺の格納保持装置。
  3. 前記格納姿勢(P2)とした状態で相対向して隣接する水平材の両端部と斜材の先端部の相互に関して、水平材(4)の両端部(4a,4a)に被着部(16)を形成すると共に、斜材(5)の先端部(5b,5b)により被係止部(17)を構成し、前記水平材(4)は、両端部に固設したブラケット(6)に前記斜材(5)の基端部(5a)を枢軸(7a)により回動自在に枢結し、前記ブラケット(6)により前記被着部(16)を構成しており、
    前記保持装置(18)の取付部(19)は、前記枢軸(7a)を挿通させることにより前記ブラケット(6)に重ねた状態で固着される平板部(19a)を備え、該平板部とブラケットの相互に、前記取付部(19)を前記枢軸廻りに回動不能に係止する廻り止め手段(24)を設けて成ることを特徴とする請求項1に記載の足場用安全手摺の格納保持装置。
  4. 前記格納姿勢(P2)とした状態で相対向して隣接する水平材の両端部と斜材の先端部の相互に関して、斜材(5)の先端部(5b,5b)の円管部により被着部(16)を構成すると共に、水平材(4)の両端部(4a,4a)により被係止部(17)を構成しており、
    前記保持装置(18)の取付部(19)は、前記被着部(16)を構成する円管部を抱持した状態で固着される折曲部(19b,19c)を備え、該折曲部と被着部の相互に、前記取付部(19)を前記円管部の軸廻りに回動不能に係止する廻り止め手段(24)を設けて成ることを特徴とする請求項1に記載の足場用安全手摺の格納保持装置。
  5. 前記バネクリップ(21)は、前記挟持片(51,51)により、外径Dとされた被係止部(17)の周面を抱持する溝部(50)を形成し、
    前記挟持片(51,51)は、前記溝部(50)の開口部の開口幅WをW<Dに形成し、該開口幅を拡開する方向に弾性変形自在とされると共に、前記溝部(50)の開口縁から外向きに拡がるガイド縁(52,52)を延設して成ることを特徴とする請求項2に記載の足場用安全手摺の格納保持装置。
  6. 前記バネクリップ(21)は、前記挟持片(51,51)により、外径Dとされた被係止部(17)の周面を抱持する溝部(50)を形成すると共に、前記溝部に抱持された被係止部(17)を当接させる受部(56)を該溝部の底部に形成しており、
    前記挟持片(51,51)は、前記受部(56)から該挟持片の先端に至る長さHを被係止部(17)の外径Dに対してH<Dとなるように形成し、前記溝部(50)に抱持された被係止部(17)の周面一部により前記挟持片(51,51)の先端から突出する保護部(58)を形成するように構成して成ることを特徴とする請求項2又は5に記載の足場用安全手摺の格納保持装置。
  7. 前記バネクリップ(21)は、前記ブラケット(6)の取着部(16)に重ねられた状態で枢軸(7a)を挿通させる取付部(19)の両側に前記挟持片(51,51)を折曲形成し、該挟持片により前記ブラケットの横方向に開口する溝部(50)を形成しており、
    前記枢軸(7a)は、該枢軸の頭部(53)を溝部(50)の底部に位置させ、該頭部(53)により前記受部(56)を形成して成ることを特徴とする請求項6に記載の足場用安全手摺の格納保持装置。
  8. 前記枢軸(7a)は、前記溝部(50)の底部に位置する頭部(53)から、厚さT3とされた前記バネクリップの取付部(19)と、厚さT2とされた前記水平材(4)のブラケット(6)と、厚さT1とされた前記斜材(5)の基端部(5a)に挿通されるシャンク部(54)を延設し、該シャンク部から延設されたボルト部(55)にナット(7b)を螺着しており、
    前記シャンク部(54)の軸長LをL>T3+T2+T1に形成することにより、前記斜材の基端部(5a)の両側にクリアランス(C1,C2)が形成されるように構成して成ることを特徴とする請求項7に記載の足場用安全手摺の格納保持装置。
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