JP6832554B1 - 先行手摺 - Google Patents

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Abstract

【課題】仮設足場の支柱間への架設および取り外しに際して、複数の作業者による受け渡しの負担を軽減して、より効率的に作業を行うことができる先行手摺を提供する。【解決手段】先行手摺3は、左右方向にのびる手摺材4と、手摺材4の左右各端部に設けられ隣り合う支柱2のソケット金具21に挿入されて係り止められる垂下状のインサート部51を有する左右2つの上部固定金具5と、基端部が各上部固定金具5に回動自在に連結されている2本の斜材6と、各斜材6の先端部に設けられ両斜材6が両支柱2間に互いに交差して架設されるように各支柱2に着脱自在に取り付けられる2つの下部固定金具7とを備えている。上部固定金具5に、両斜材6が手摺材4にほぼ沿うように折り畳まれた状態の先行手摺3を一方の支柱2に垂下状に仮掛けしうるように、同支柱2の任意のソケット金具21に掛け止められる掛止部(スリット部)52Aが設けられている。【選択図】図6

Description

この発明は、くさび緊結式足場等の仮設足場において、隣り合う支柱間に架設して作業者が作業床から墜落するのを防止する手摺に関し、より詳細には、仮設足場の組立時に、上層の作業床の設置に先行して、下層の作業床から上層の手摺を架設する手摺先行工法のために用いられる先行手摺に関する。
仮設足場、とりわけ、前後左右の各側部に複数のソケット金具が上下方向に間隔をおいて設けられている支柱が使用されたくさび緊結式足場において、手摺先行工法に用いられる先行手摺として、例えば下記の特許文献1に示すものが知られている。
この先行手摺は、左右方向にのびる水平な手摺材と、手摺材の左右各端部に設けられかつ両支柱の左右に向かい合う側部に設けられたソケット金具に挿入されて係り止められる垂下状のインサート部を有している左右2つの上部固定金具と、基端部が各上部固定金具に前後方向にのびる軸を中心として回動自在に連結されている2本の斜材と、各斜材の先端部に設けられかつ両斜材が両支柱間に互いに交差して架設されるように各支柱の所要高さ位置のソケット金具に緊結される2つの下部固定金具とを備えている。
また、上記の先行手摺は、2本の斜材を手摺材にほぼ沿うように回動させて折り畳んだ状態とすることができる。
特開2012−97513号公報
ここで、上記の先行手摺を仮設足場の支柱間に架設したり取り外したりする場合、仮設足場内に先行手摺を仮置きするスペースがないことが多い。
そのため、例えば、下層の作業床に位置する作業者が、上層の作業床に位置する作業者に、折り畳み状態の先行手摺を1つずつ手渡し、上層の作業床の作業者によって支柱間に先行手摺が順次架設され、また、先行手摺を取り外す場合には上記と逆の手順で作業が行われるため、作業効率の点で問題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、仮設足場の支柱間への架設および取り外し作業に際して、複数の作業者による受け渡しの負担を軽減して、より効率的に作業を行うことができる先行手摺を提供することを目的としている。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)前後左右の各側部に複数のソケット金具が長さ方向に所定間隔おきに設けられている支柱が使用されている仮設足場において、左右に隣り合う2本の支柱間に架設される先行手摺であって、
左右方向にのびる手摺材と、
手摺材の左右各端部に設けられかつ前記2本の支柱の左右に向かい合う側部に設けられたソケット金具に挿入されて係り止められる垂下状のインサート部を有している左右2つの上部固定金具と、
基端部が各上部固定金具に前後方向にのびる軸を中心として回動自在に連結されている2本の斜材と、
各斜材の先端部に設けられかつ両斜材が前記2本の支柱間に互いに交差して架設されるように各支柱の所要高さ位置に着脱自在に取り付けられる2つの下部固定金具とを備えており、
少なくとも左右いずれか一方の上部固定金具に、両斜材が手摺材にほぼ沿うように折り畳まれた状態の先行手摺を前記2本の支柱のうちいずれか一方の支柱に垂下状に仮掛けしうるように、同支柱の任意のソケット金具に掛け止められる掛止部が設けられている、先行手摺。
2)前記少なくとも左右いずれか一方の上部固定金具に、先行手摺が折り畳まれた状態において同他方の上部固定金具に基端部が連結されている斜材が手摺材から離れる方向に回動するのを阻止しうる斜材開き止め用凸部が設けられている、前記1)の先行手摺。
3)左右各上部固定金具が、前後2つの垂直壁部を有しており、掛止部が、前後いずれか一方の垂直壁部の左右方向内側縁から左右方向外向きにのびるように互いに上下方向に所定間隔をおいて形成されかつ先行手摺を仮掛けする際にソケット金具の両側壁部が差し込まれる2つのスリット部よりなる、前記1)または2)の先行手摺(第1の実施形態、図5,7等参照)。
4)左右各上部固定金具が、前後2つの垂直壁部を有しており、掛止部が、前後いずれか一方の垂直壁部の左右方向内側縁から左右方向外向きに突出するように形成されかつ先行手摺を仮掛けする際にソケット金具の中央壁部に掛け止められる側方突出部よりなる、前記1)または2)の先行手摺(第2の実施形態、図8,9参照)。
5)左右各上部固定金具が、前後2つの垂直壁部を有しており、掛止部が、前後いずれか一方の垂直壁部の外側面に左右方向内向きに折れ曲がるように形成されかつ先行手摺を仮掛けする際にソケット金具の中央壁部に掛け止められる横断面L形のフック部よりなる、前記1)または2)の先行手摺(第3の実施形態、図10,11参照)。
前記1)の先行手摺は、両斜材が手摺材にほぼ沿うように折り畳まれた状態にしておいてから、上部固定金具の掛止部を支柱の任意のソケット金具に掛け止めることにより、支柱に垂下状に仮掛けすることができる。
そして、仮設足場の支柱間への架設に際しては、例えば、組立中の仮設足場の最上層の作業床において、一人の作業者が次の層の作業床のための先行手摺を各支柱の所要高さ位置に順次仮掛けし、次いで、同一の作業者または別の作業者が、仮掛けされた先行手摺を各支柱から外して隣り合う支柱間に順次架設することができる。また、支柱間からの取り外しに際しては、上記と逆の手順で作業を行うことができる。
従って、前記1)の先行手摺によれば、仮設足場の支柱間への架設および取り外しに際して、上記特許文献1記載の先行手摺のように、複数の作業者間で1つずつ先行手摺の受け渡しを行う必要がなく、作業効率が大幅に向上する。
前記2)の先行手摺によれば、上部固定金具に設けられた斜材開き止め用凸部によって、折り畳まれた状態の先行手摺の斜材が手摺材から離れる方向に回動するのが阻止されるので、支柱に仮掛けした状態で不用意に斜材が開くおそれがなく、支柱間への架設および取り外し作業をスムーズに行うことができ、また、保管時や運搬時にも同様の効果が得られる。
前記3)〜5)の先行手摺によれば、掛止部が比較的単純な構成のものであるので、上部固定金具の製造コストが抑えられる上、ぐらついたりせず安定した状態で支柱に仮掛けすることができ、安全面でも好ましい。
この発明の第1の実施形態に係る先行手摺を仮設足場の支柱間に架設した状態を示す部分正面図である。 図1のA部を拡大して示す正面図である。 図1のB部を拡大して示す正面図である。 同先行手摺の折り畳み状態を示す正面図である。 同先行手摺の上部固定金具を示すものであって、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は平面図である。 同先行手摺を仮設足場の支柱に仮掛けした状態を示す正面図である。 (a)は図6のC部を拡大して示す正面図であり、(b)は同左側面図、(c)は同右側面図である。 この発明の第2の実施形態に係る先行手摺の上部固定金具を示すものであって、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は平面図である。 同先行手摺を仮設足場の支柱に仮掛けした状態を示すものであって、(a)は図7(a)に相当する正面図、(b)は同左側面図、(c)は同右側面図である。 この発明の第3の実施形態に係る先行手摺の上部固定金具を示すものであって、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は平面図である。 同先行手摺を仮設足場の支柱に仮掛けした状態を示すものであって、(a)は図7(a)に相当する正面図、(b)は同左側面図、(c)は同右側面図である。
次に、この発明の実施形態を図1〜図11を参照して以下に説明する。
なお、以下の説明において、「上下左右」とは図1の上下左右を言い、また、「前」とは図1に向かって手間側(仮設足場が設置される建物に近い側)を言い、「後」とは図1に向かって奥側(仮設足場が設置される建物と反対側)を言うものとする。
<第1の実施形態>
図1〜図7は、この発明の第1の実施形態に係る先行手摺を示したものである。この実施形態では、この発明による先行手摺(3)を、くさび緊結式足場(仮設足場)(1)の構成部材として適用している。
ここで、くさび緊結式足場(1)には、所要の複数本の支柱(2)が、間隔をおいて前後2列にかつ列ごとに左右方向に間隔をおいて立てられている(図1では、後列の2本の支柱(2)のみを示している)。
各支柱(2)の外表面における前後左右それぞれの側部に、平面より見てコ字形の複数のソケット金具(21)が、上下方向に所定間隔おきに溶接固定されている。各支柱(21)において、前後のソケット金具(21)は、左右のソケット金具(21)に対して、ソケット金具(21)の高さ分だけ下方にずれて配置されている。各ソケット金具(21)は、互いに平行な2つの垂直な側壁部(21a)と、両側壁部(21a)の先端どうしの間に設けられた中央壁部(21b)とを備えている。中央壁部(21b)は、外方に向かって斜め上向きに傾斜させられている。
なお、詳しい図示は省略したが、前後に並んだ2つの支柱(2)の所定高さ位置において互いに向かい合う前後側部のソケット金具(21)に、横桟の前後両端部に垂下状に設けられたインサート金具が上方から挿入されて係り止められ、それによって両支柱(2)と横桟とが連結されている。そして、左右に隣り合う2つの横桟に、踏板の左右端部に設けられたフックが掛け止められ、それによって両横桟に踏板が渡し止められており、この踏板が仮設足場(1)の作業床を構成している。
そして、隣り合う2つの支柱(2)間における作業床(図示略)の上方領域に、この発明による先行手摺(3)が架設されている。
なお、この発明による先行手摺(3)は、上記構造のくさび緊結式足場(1)に限らず、例えばソケット金具の種類や配置が異なる他のくさび緊結式足場等にも設置可能である。具体的には、例えば、各支柱に、略ドーナツ状のプレートの前後左右4箇所に係止部を挿入しうる垂直貫通孔があけられてなるプレートタイプのソケット金具(同プレートにおける垂直貫通孔を有する前後左右各部が、上記各ソケット金具(21)に相当)が、上下方向に所定間隔おきに取り付けられている仮設足場においても、この発明による先行手摺を適用することが可能である。
図1に示す通り、先行手摺(3)は、左右方向にのびる手摺材(4)と、手摺材(4)の左右各端部に設けられかつ左右2本の支柱(2)の左右方向内側部に設けられたソケット金具(21)に挿入されて係り止められる垂下状のインサート部(51)を有している左右2つの上部固定金具(5)と、基端部が各上部固定金具(5)に前後方向にのびる軸を中心として回動自在に連結されている2本の斜材(6)と、各斜材(6)の先端部に設けられかつ両斜材(6)が両支柱(2)間に互いに交差して架設されるように各支柱(2)の所要高さ位置に着脱自在に取り付けられる2つの下部固定金具(7)とを備えている。
そして、少なくとも左右いずれか一方の上部固定金具(5)に、両斜材(6)が手摺材(4)にほぼ沿うように折り畳まれた状態(図4参照)の先行手摺(3)を両支柱(2)のうちいずれか一方の支柱(2)に垂下状に仮掛けしうるように、同支柱(2)の任意のソケット金具(21)に掛け止められる掛止部(52A)が設けられている。図示の先行手摺(3)の場合、左右両方の上部固定金具(5)に掛止部(52A)が設けられている。
また、少なくとも左右いずれか一方の上部固定金具(5)には、先行手摺(3)が折り畳まれた状態(図4参照)において同他方の上部固定金具(5)に基端部が連結されている斜材(6)が手摺材(4)から離れる方向(開方向)に回動するのを阻止しうる斜材開き止め用凸部(53)が設けられている。図示の先行手摺(3)の場合、左側の上部固定金具(5)に、基端部が右側の上部固定金具(5)に連結されている一方の斜材(6)の開方向への回動を阻止する斜材開き止め用凸部(53)が設けられ、右側の上部固定金具(5)に、基端部が左側の上部固定金具(5)に連結されている他方の斜材(6)の開方向への回動を阻止する斜材開き止め用凸部(54)が設けられている。
図示の手摺材(4)は、左右方向にのびる水平なバー、具体的には、例えば横断面円形の鋼製管材等によって構成することができる。なお、手摺材は、上記態様とする他、例えば、左右両端部が下向きに折り曲げられた正面より見て略逆U形のバーで構成されていてもよい。
左右各上部固定金具(5)は、例えば鋼板等の金属板材を所定形状に打ち抜くとともに曲げ成形加工を行うことにより形成することができる。
図示の先行手摺(3)の場合、左右の上部固定金具(5)は、同形同大のものであって、手摺材(4)に対する取付の向きが左右逆になっている。図2および図5を参照して、左側の上部固定金具(5)の詳細構造を説明すると、同金具(5)は、左垂直壁部(501)と、左垂直壁部(501)の前後側縁部に連なって右方にのびる互いに平行な前垂直壁部(502)および後垂直壁部(503)を有している。
左側壁部(501)は、縦長帯板状のものであって、その下端部は略半円形となされている。
前後各垂直壁部(502)(503)は、その下部が左右二股状となされ、その上部が右斜め上方に張り出した略不等脚台形状となされている。前後垂直壁部(502)(503)の二股状下部の左側部分は、左側壁部(501)とともに、インサート部(51)を形成している。前後垂直壁部(502)(503)の二股状下部の右側部分は、これらの下端どうしが当接するように、下端近傍から前後方向内方に向かって斜めに折り曲げられている。
前後垂直壁部(502)(503)の台形状上部の上端縁に、手摺材(4)の左端部の下側部分が溶接固定されている。なお、図示は省略したが、手摺材の左右各端部は、左右各上部固定金具に前後方向にのびる軸を中心として回動自在に連結されていても構わない。
各斜材(6)は、例えば横断面円形の鋼製管材等よりなり、両支柱(2)間に斜めに架設される分だけ、水平に架設される手摺材(4)よりも長いものとなされている。
各斜材(6)の基端部は、左右各上部固定金具(5)における前後垂直壁部(502)(503)の台形状上部どうしの間に介在され、同台形状上部にボルト(53)およびナット(54)によって回動自在に連結されている。
図3に詳しく示すように、各下部固定金具(7)は、正面より見て左右方向外方に開口したコ字形をなし、上下の水平部(71a)に垂直貫通状の挿入孔(図示略)を有し、かつ両支柱(2)の左右方向内側部の所定高さ位置(図1では下から2番目)のソケット金具(21)に嵌め被せられる金具本体(71)と、金具本体(71)の上下水平部(71a)の挿入孔およびソケット金具(21)に上方から挿入されて係り止められるくさび部(72a)およびくさび部(72a)の上端に連なって垂下状に設けられかつ金具本体(71)内を通って下方に突出させられる緊結解除部(72b)を有する緊結部材(72)とよりなる。
なお、下部固定金具は、上記態様には限定されず、その他、例えばクランプ等であっても構わない。
この実施形態の先行手摺(3)では、左側の上部固定金具(5)に設けられる掛止部が、前垂直壁部(502)の右側縁から左方にのびるように互いに上下方向に間隔をおいて形成されかつ先行手摺(3)を仮掛けする際にソケット金具(21)の両側壁部(21a)が差し込まれる2つのスリット部(52A)よりなる。また、右側の上部固定金具(5)に設けられる掛止部が、後垂直壁部(503)の左側縁から右方にのびるように互いに上下方向に間隔をおいて形成されかつ先行手摺(3)を仮掛けする際にソケット金具(21)の両側壁部(21a)が差し込まれる2つのスリット部(52A)よりなる。
上記態様の掛止部(52A)によれば、上部固定金具(5)の成形材料にスリット部を形成するだけで構成可能であって、特別な加工や部品を要しないので、製造が容易であり、コストが抑えられる。
図4に示すように、先行手摺(3)は、2本の斜材(6)を手摺材(4)にほぼ沿う位置まで回動させることにより、折り畳み状態に移行可能である。
折り畳み状態への移行に際して、各斜材(6)の先端側部分を前後方向に少し捻って上部固定金具(5)の斜材開き止め用凸部(54)を乗り越えさせた後、各斜材(6)に加えていた力を解除することで、各斜材(6)の先端側部分が斜材開き止め用凸部(54)に係り止められ、それによって、斜材(6)が手摺材(4)から離れる開方向に回動するのが阻止されるようになっている(図4および図5参照)。
この実施形態の先行手摺(3)の場合、斜材開き止め用凸部は、斜材(6)の基端部を上部固定金具(5)に連結するために用いられている少なくとも1つのナット(54)またはボルト(53)の頭部(ここでは2つのナット(54))によって構成されている。したがって、上記凸部(54)は、これを形成するために上部固定金具(5)への特別な加工を施したり別途部品を用意したりすることを要せず、簡単にかつ低コストで得られる。なお、斜材開き止め用凸部の態様は、上記には限定されず、適宜変更可能である。
上記の先行手摺(3)は、例えば、以下のようにして仮設足場(1)の支柱(2)間に架設することができる。
すなわち、一人の作業員が、図4に示す折り畳み状態の先行手摺(3)を複数本持って、組立中の仮設足場(1)の最上層の作業床まで運搬する。
次に、図6に示すように、各支柱(2)における前側の所定高さ位置(図では最上位)のソケット金具(21)に、先行手摺(3)を1本ずつ垂下状に仮掛けしていく。ここで、仮掛け作業は、一方の上部固定金具(5)に設けられた掛止部(52A)(前または後垂直壁部(502)(503)のスリット部)をソケット金具(21)に掛け止めるだけであるので、きわめて簡単にかつ迅速に作業を行うことができる。また、仮掛けされた先行手摺(3)は、ぐらついたりせず、安定した状態で支柱(2)に確実に保持される。なお、先行手摺(3)の掛止部(54A)を掛け止めるソケット金具(21)は、支柱(2)の前後左右のソケット金具(21)のうち仮設足場(1)の内側に位置するもの(図6の場合、前側のソケット金具(21))であることが好ましく、それによって、万が一、仮掛けされた先行手摺(3)が支柱(2)から不用意に外れたとしても、最上層の作業床で受けられるため、地上への落下が防止される。
そして、上記と同じ作業者または別の作業者が、仮掛けされた先行手摺(3)を支柱(2)から順次外して、隣り合う支柱(2)間に架設していく。
また、架設された先行手摺(3)を取り外して仮設足場(1)を解体する場合には、上記と逆の手順で作業を行えばよい。
以上の通り、この実施形態の先行手摺(3)によれば、支柱(2)間への架設および取り外しに際して、上記特許文献1記載の従来の先行手摺のように、複数の作業者間で先行手摺の受け渡しを1つずつ行う必要がなく、作業効率が大幅に向上する。
<第2の実施形態>
図8および図9は、この発明の第2の実施形態に係る先行手摺を示したものである。この実施形態の先行手摺(3X)は、以下の点を除いて、図1〜図7に示す第1の実施形態の先行手摺(3)と実質的に同一である。
すなわち、この先行手摺(3X)では、左側の上部固定金具(5)に設けられる掛止部が、前垂直壁部(501)の右側縁から右方に突出するように形成されかつ先行手摺(3X)を仮掛けする際にソケット金具(21)の中央壁部(21b)に掛け止められる側方突出部(52B)よりなる。また、右側の上部固定金具(5)に設けられる掛止部が、後垂直壁部(503)の左側縁から左方に突出するように形成されかつ先行手摺(3X)を仮掛けする際にソケット金具(21)の中央壁部(21b)に掛け止められる側方突出部(52B)よりなる。
従って、上記態様の掛止部(52B)によれば、上部固定金具(5)の成形材料に側方突出部(52B)を形成するだけで構成可能であって、上部固定金具(5)に特別な加工を施したり別途部品を用意したりする必要がないので、製造が容易であり、コストも抑えられる。
<第3の実施形態>
図10および図11は、この発明の第3の実施形態に係る先行手摺を示したものである。この実施形態の先行手摺(3Y)は、以下の点を除いて、図1〜図7に示す第1の実施形態の先行手摺(3)と実質的に同一である。
すなわち、この先行手摺(3Y)では、左側の上部固定金具(5)に設けられる掛止部が、前垂直壁部(502)の外側面に右向きに折れ曲がるように形成されかつ先行手摺(3Y)を仮掛けする際にソケット金具(21)の中央壁部(21b)に掛け止められる横断面L形のフック部(52C)よりなる。また、右側の上部固定金具(5)に設けられる掛止部が、後垂直壁部(503)の外側面に左向きに折れ曲がるように形成されかつ先行手摺(3Y)を仮掛けする際にソケット金具(21)の中央壁部(21b)に掛け止められる横断面L形のフック部(52C)よりなる。
従って、上記態様の掛止部(52C)によれば、例えば、上部固定金具(5)にフック部(52C)を構成する部品を溶接等により接合固定するだけで構成可能であって、比較的製造が容易であり、コストが抑えられる。
この発明は、手摺先行工法による組立・解体が行われる仮設足場において、作業床からの作業員の墜落事故を防止するための先行手摺として好適に用いられる。
(1):仮設足場
(2):支柱
(21):ソケット金具
(21a):側壁部
(21b):中央壁部
(3)(3X)(3Y):先行手摺
(4):手摺材
(5):上部固定金具
(502):前垂直壁部
(503):後垂直壁部
(51):インサート部
(52A):スリット部(掛止部)
(52B):側方突出部(掛止部)
(52C):フック部(掛止部)
(54):ナット(斜材開き防止用凸部)
(6):斜材
(7):下部固定金具

Claims (4)

  1. 前後左右の各側部に垂直貫通孔を有する複数のソケット金具が長さ方向に所定間隔おきに設けられている支柱が使用されている仮設足場において、左右に隣り合う2本の支柱間に架設される先行手摺であって、
    左右方向にのびる手摺材と、
    手摺材の左右各端部に設けられかつ前記2本の支柱の左右に向かい合う側部に設けられたソケット金具に挿入されて係り止められる垂下状のインサート部を有している左右2つの上部固定金具と、
    基端部が各上部固定金具に前後方向にのびる軸を中心として回動自在に連結されている2本の斜材と、
    各斜材の先端部に設けられかつ両斜材が前記2本の支柱間に互いに交差して架設されるように各支柱の所要高さ位置に着脱自在に取り付けられる2つの下部固定金具とを備えており、
    少なくとも左右いずれか一方の上部固定金具に、両斜材が手摺材にほぼ沿うように折り畳まれた状態の先行手摺を前記2本の支柱のうちいずれか一方の支柱に垂下状に仮掛けしうるように、同支柱の任意のソケット金具における垂直貫通孔の上縁部に掛け止められる掛止部が設けられており、
    左右各上部固定金具が、前後2つの垂直壁部を有しており、掛止部が、前後いずれか一方の垂直壁部の左右方向内側縁から左右方向外向きにのびるように互いに上下方向に所定間隔をおいて形成されかつ先行手摺を仮掛けする際にソケット金具の両側壁部が差し込まれる2つのスリット部よりなる、先行手摺。
  2. 前後左右の各側部に垂直貫通孔を有する複数のソケット金具が長さ方向に所定間隔おきに設けられている支柱が使用されている仮設足場において、左右に隣り合う2本の支柱間に架設される先行手摺であって、
    左右方向にのびる手摺材と、
    手摺材の左右各端部に設けられかつ前記2本の支柱の左右に向かい合う側部に設けられたソケット金具に挿入されて係り止められる垂下状のインサート部を有している左右2つの上部固定金具と、
    基端部が各上部固定金具に前後方向にのびる軸を中心として回動自在に連結されている2本の斜材と、
    各斜材の先端部に設けられかつ両斜材が前記2本の支柱間に互いに交差して架設されるように各支柱の所要高さ位置に着脱自在に取り付けられる2つの下部固定金具とを備えており、
    少なくとも左右いずれか一方の上部固定金具に、両斜材が手摺材にほぼ沿うように折り畳まれた状態の先行手摺を前記2本の支柱のうちいずれか一方の支柱に垂下状に仮掛けしうるように、同支柱の任意のソケット金具における垂直貫通孔の上縁部に掛け止められる掛止部が設けられており、
    左右各上部固定金具が、前後2つの垂直壁部を有しており、掛止部が、前後いずれか一方の垂直壁部の左右方向内側縁から左右方向内向きに突出するように形成されかつ先行手摺を仮掛けする際にソケット金具の中央壁部に掛け止められる側方突出部よりなる、先行手摺。
  3. 前後左右の各側部に垂直貫通孔を有する複数のソケット金具が長さ方向に所定間隔おきに設けられている支柱が使用されている仮設足場において、左右に隣り合う2本の支柱間に架設される先行手摺であって、
    左右方向にのびる手摺材と、
    手摺材の左右各端部に設けられかつ前記2本の支柱の左右に向かい合う側部に設けられたソケット金具に挿入されて係り止められる垂下状のインサート部を有している左右2つの上部固定金具と、
    基端部が各上部固定金具に前後方向にのびる軸を中心として回動自在に連結されている2本の斜材と、
    各斜材の先端部に設けられかつ両斜材が前記2本の支柱間に互いに交差して架設されるように各支柱の所要高さ位置に着脱自在に取り付けられる2つの下部固定金具とを備えており、
    少なくとも左右いずれか一方の上部固定金具に、両斜材が手摺材にほぼ沿うように折り畳まれた状態の先行手摺を前記2本の支柱のうちいずれか一方の支柱に垂下状に仮掛けしうるように、同支柱の任意のソケット金具における垂直貫通孔の上縁部に掛け止められる掛止部が設けられており、
    左右各上部固定金具が、前後2つの垂直壁部を有しており、掛止部が、前後いずれか一方の垂直壁部の外側面に左右方向内向きに折れ曲がるように形成されかつ先行手摺を仮掛けする際にソケット金具の中央壁部に掛け止められる横断面L形のフック部よりなる、先行手摺。
  4. 前記少なくとも左右いずれか一方の上部固定金具に、先行手摺が折り畳まれた状態において同他方の上部固定金具に基端部が連結されている斜材が手摺材から離れる方向に回動するのを阻止しうる斜材開き止め用凸部が設けられている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の先行手摺。
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