JP4912662B2 - 家具・器物の転倒防止固定具及び転倒防止固定方法 - Google Patents

家具・器物の転倒防止固定具及び転倒防止固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、地震等災害時における室内の家具・器物の転倒を防止するために、家具・器物を内壁に固定するための固定具と固定方法に関する。
地震や地盤崩壊、土石流などの災害発生時においては、室内に配置した家具・器物が転倒・遊動して、人や物品が負傷、損傷する。これら家具・器物の代表例は、タンス、サイドボード、机、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、乾燥機などであり、これら家具・器物の散乱の激しい室内としては、台所、居間、食堂、寝室、子供部屋などが挙げられる。
上記家具・器物の転倒防止策としては、例えばL型金具、嵌合舌片、突張棒、鎖、ベルトなどの固定具で家具・器物を壁面に係止したり、箱体を家具・器物と天井との間に載置したり、家具・器物の前縁基部に敷物を挿入して家具・器物を背後の壁面に後傾させる方法などがある。
しかしながら、従来の家具・器物の転倒防止策には以下のような問題点があった。
〔1〕壁下地材(横桟、補強材)の位置に合わせて固定するため、固定位置が制限される。即ち、家具の高さや幅に対する間仕切り壁等のビス留め固定可能な下地の位置関係が家屋によってまちまちであるため、固定具を家具に合わせて丁度良い位置に固定できない場合が多い。その理由は、間仕切り壁が規格化されており、予め決まった位置に下地が構成されるためである(例:図1−1に示す横桟2の間隔P2が450mmで横桟の高さHが10mm高さ)。
これに対して特許文献1,2にはアジャスター機能を有する転倒防止固定具が提案されている。しかしながら、通常、家具の上部から天井にかけての壁には下地がない場合が多い。また、新築当初から家具の高さや幅に合わせた位置に下地補強を施しておけばよいが、当初計画段階では気づきにくく、建築後に家具の配置変更(いわゆる模様替え)を行うことも多い。従って、任意位置で家具・器物を固定しようとすると、後から壁下地材の設置を要する場合が多い。
〔2〕地震等による振動時に壁や家具と固定具との接合部に応力が集中し、該接合部が破断する恐れがある。
〔3〕固定具の大部分が露出しているため、室内の美観になじまない。
〔4〕掃除や部屋の模様替えなどの配置変更や、転居などによる移動の際の家具・器物の着脱が容易でない。
特開平8−228868号公報 実用新案登録第3014649号公報
本発明の課題は、上記問題点を解決した以下のような家具・器物の転倒防止固定具及び固定方法を提供することにある。
〔1〕家具・器物の高さや幅等の外形寸法によらず、既設の壁下地を利用して任意の位置で家具を固定できる。
〔2〕地震等による振動時に壁や家具と固定具との接合部が破断しにくい。
〔3〕固定具のほとんどの部分が家具・器物の裏面に配置され、室内の美観を損なわない。
〔4〕工具や治具を用いずに家具・器物を容易に固定、開放しうる。また、作業者の手の届く範囲で作業を行うことができる。
本発明の第一は、ビスまたは釘固定が可能な複数の横桟が所定間隔をおいて配設された下地構造を備えた壁に使用される家具・器物の転倒防止固定具であって、
壁に固定する第1の固定片と、
家具・器物に固定する第2の固定片を有し、
上記第1の固定片が、該固定片の長手方向に穴を複数個有し、
該穴の間隔が上記横桟の間隔の1/N(Nは2以上の整数)であり、該長手方向における穴の個数が少なくともN+1個であり、該固定片の長手方向両端にそれぞれ位置する穴の中心間距離が上記横桟の間隔を確保し、
上記第2の固定片が、家具・器物の上面、側面または背面に固定するための穴を有し、
さらに、上記家具・器物の転倒防止固定具は、前記第1の固定片と第2の固定片とが分離されており、両固定片が、それぞれ互いに着脱可能に連結するための連結部を、前記第1の固定片の短辺及び長辺に備えていることを特徴とする家具・器物の転倒防止固定具である。
本発明の第二は、ビスまたは釘固定が可能な複数の横桟が所定間隔をおいて配設された下地構造を備えた壁に使用される家具・器物の転倒防止固定具であって、
壁に固定する第1の固定片と、家具・器物に固定する第2の固定片を有し、
上記第1の固定片が、該固定片の長手方向の直線上に並んだ長穴列を該固定片の幅方向に2本有し、各列の長穴の位置が長手方向において互い違いに配置され、且つ、長穴の長手方向の長さが長手方向に隣接する長穴同士の間隙以上であり、
上記第1の固定片の長手方向両端に位置する長穴の中心間距離の垂直方向投影成分が上記横桟の間隔以上であり、
上記第2の固定片が、家具・器物に固定するための穴を有している
ことを特徴とする家具・器物の転倒防止固定具である。
本発明の第二に係る家具・器物の転倒防止固定具においては、下記の構成を好ましい態様として含む。
前記第1の固定片の短辺に第2の固定片が一体に取り付けられていること。
前記第1の固定片の長辺に第2の固定片が一体に取り付けられていること。
前記第1の固定片と第2の固定片とが分離されており、両固定片がそれぞれ、互いに着脱可能に連結するための連結部を備えていること。
本発明の第三は、ビスまたは釘固定が可能な複数の横桟が所定間隔をおいて配設された下地構造を備えた壁に対し、家具・器物を固定する転倒防止固定方法であって、
前記本発明の第一の転倒防止固定具の第1の固定片を壁面に当て、少なくとも2本の横桟に対応する長穴で該固定片を壁に固定し、第2の固定片を家具・器物に固定することにより、家具・器物を壁に固定することを特徴とする。
本発明においては、以下の効果を有するものである。
〔1〕本発明第一の固定具においては、第1の固定片に複数の長穴が形成されており、該長穴の間隔が横桟の間隔の整数分の1であるため、該第1の固定片を一つの長穴で1本の横桟にビス固定すると、必ず他の横桟に他の長穴が対応するため、複数箇所で第1の固定片を壁に固定することができる。
また、本発明第二の固定具においては、各列の長穴が長手方向に互い違いに配置する(千鳥配列)ように構成することにより、横桟の間隔にかかわらず垂直方向において任意の位置で第1の固定片をビス固定することができる。
本発明の固定具においては、長穴の長径が垂直方向に配置しているため、家具・器物の高さに合わせて第1の固定片の取り付け位置の微調整が可能である。
また、第1の固定片の長手方向両端の長穴の中心間距離を横桟の間隔の2倍以上に形成することにより、家具・器物の高さに応じた任意の位置で、且つ、壁の2箇所で必ずビス固定することができ、第1の固定片の方向が安定し、壁面に対する回転や横ぶれが防止される。
〔2〕第1の固定片は長穴を利用して壁に固定される。この長穴の長径の方向は家具・器物が揺れる方向に対応しているから地震等による振動時に該長穴の範囲内でビスの位置に遊びが生じるようになっている。このため、振動が緩和され、ビスや固定片に応力が集中せず、破断しにくい。また、遊びの範囲が長穴の範囲内であるため、ビスの緩みで家具・器物が動き始めても移動範囲に限界があり、転倒が防止される。
〔3〕第1の固定片は家具・器物の背後に隠れてしまうため、室内の美観を損なう恐れが少ない。特に、第2の固定片を家具・器物の背後に固定する構成をとった場合には、固定具全体が隠れてしまうため、室内の美観が維持される。
〔4〕連結部材や連結片を利用して第1の固定片と第2の固定片とを係止する構成を取ることにより、工具や治具を用いることなく家具・器物を移動させることができ、第1の固定片を新たに家具・器物を設置する箇所に取り付けることで、既に家具・器物に固定してある第2の固定片をそのまま利用して新たな位置に家具・器物を固定することができる。
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
図1−1は、本発明第一の家具・器物転倒防止固定具の好ましい実施形態の第1の固定片を壁に取り付けた状態を示す斜視図である。図中、1は壁面、2は横桟、3は家具・器物、4は本発明の固定具、5は第1の固定片、6は第2の固定片、7は壁固定用の長穴、8は家具・器物固定用の穴、9,10はビスである。
本発明の固定具4は、基本的に第1の固定片5と第2の固定片6とを有し、第1の固定片5が横桟2を有する下地構造を備えた壁面1に固定され、第2の固定片6が家具・器物3に固定される。本発明において、第1の固定片5と第2の固定片6とは、図1に示すような断面がL字形の一体型と、後述するように互いに分離した部材を連結して用いる分離型とがある。図1−1は、第1の固定片5の上方短辺に第2の固定片6を取り付けた形態である。
本発明第一の固定具の第1の固定片5は、該固定片5の長手方向を長径とする複数個の長穴7を該長手方向に有しており、その長穴7の間隔P1が横桟2の間隔P2の1/N(Nは2以上の整数)である。また、長穴7は少なくともN+1個形成されている。従って、例えば図1の如くN=5の場合、長穴7は6個以上であり、近接する2本の横桟2にそれぞれビス9により固定することができる。また、長穴7の長径により、同じ長穴7内でビス固定しうる位置を垂直方向に微調整することができる。その結果、第1の固定片5の短辺に固定された第2の固定片6の垂直方向の位置を、家具3の高さに合わせて微調整することができる。さらに、長穴7でビス固定した場合、振動に対して長穴7の範囲内でビス固定位置に遊びがあるため、該遊びによって振動が緩和され、第1の固定片5と横桟2とのビス固定箇所に応力が集中して破断が生じることもない。また、ビスが振動で緩みを生じても、長穴7の範囲内でしか動けないため、家具・器物が転倒するほど第1の固定片5が大幅に動くことがなく、家具・器物の転倒が防止される。
さらに、本発明にかかる固定具4を家具・器物3の高さに応じて以下のように使用することができる。即ち、固定具4を第1の固定片5の長さを伸ばして、第1の固定片5の長手方向の一定間隔に複数の長穴7を設け、第1の固定片5の両端にある長穴7の中心間距離L1を確保したものとすることにより、第2の固定片6を家具・器物3の高さに合わせつつ、壁下地構造の横桟2の位置に合わせて第1の固定片5のビス固定に使用すべき長穴7の位置を垂直方向にずらして、併せて、家具・器物3を壁に固定することができる。好ましくはL1≧2P2(両端にある長穴7の距離も横桟2の間隔の2倍以上に形成する)とすることにより、家具・器物3の高低によらず第1の固定片5を必ず2箇所で壁面1に固定することができ、第1の固定片5の方向が安定し、壁面に対する回転や横ぶれが防止される。
次に、図1−2に、本発明第二の固定具の好ましい実施形態の第1の固定片を壁に取り付けた状態の斜視図を示す。図中の符号は図1−1と同じ部材を示す。
本発明第二の固定具は、図1−2に示すように、図1−1の例と同様の長穴列を固定片5の幅方向に2列形成し、各列の長穴7の長手方向における位置が互い違いになるように千鳥配列とすることにより、第1の固定片5の取り付け位置が任意に選択できるようになる。即ち、長手方向に隣接する長穴7の端縁の間の距離(間隙という)T2を該長穴7の長径T1以下とし、図1のように千鳥配列し、第1の固定片5の長手方向両端に位置する長穴7の中心間距離の垂直方向投影成分L2を横桟2の間隔P2以上とした場合には、ビス固定しうる位置が実質的に連続するため、長穴7の間隔P1が横桟2の間隔P2の整数分の1でなくても、2列の長穴のいずれかで必ず横桟2にビス固定することができる。尚、第1の固定片5の長手方向両端に位置する長穴7の中心間距離の垂直方向投影成分L2とは、両端に位置する長穴7が同じ長穴列の両端に位置する場合には、各長穴7の長手方向中心間の距離であり、両端に位置する長穴7が互いに異なる長穴列に含まれる場合には、各長穴7の中心を結ぶ直線の垂直方向(第1の固定片5の長手方向)への投影成分(図1−2中のL2)によって示される。
当該形態の固定具であれば、横桟2の間隔P2が規格外であるような場合でも家具・器物3の固定を行うことができる。また、固定具4としては、長穴7の間隔P1を横桟2の間隔P2の整数分の1にする必要はなく、自由に選択することができる。
図1−1、図1−2の固定具4を用いた家具3の固定方法について、図2を用いて説明する。尚、図2は図1−2の固定具4を用いた場合を示す。
第2の固定片6が家具・器物3の上面に取り付けられるように、第1の固定片5の高さを調整して壁面1に第1の固定片5を当接し、壁面1の下地構造の横桟2に対応する長穴7を介してビス9により第1の固定片5を壁面1に固定する。次いで、家具・器物3を壁面1に向けて移動させ、壁面1とで第1の固定片5を挟むように家具・器物3を配置した後、家具・器物3の上面に第2の固定片6の穴8を介して第2の固定片6をビス10で固定する。固定後の状態を図2に示す。図2からも明らかなように、本発明の固定方法によれば、第1の固定片5が家具・器物3で隠されてしまうため、室内に露出して美観を損なう恐れがない。尚、第1の固定片5同様に第2の固定片6の穴8についても家具・器物3とのビス固定箇所に応力が集中して破断が生じるので、これを避けるために該穴8も家具・器物3の振動方向を長径とする長穴にするのが望ましい。
図3には、第2の固定片6を第1の固定片5の長片に取り付けた形態を示す。第2の固定片6の取り付け位置が異なる以外の構成は、図1と同じである。図2(a)は固定前の状態を、(b)は固定後の状態を示す。本例の場合、第2の固定片6の家具・器物3への固定作業が、家具・器物3の側面からビス固定するため、家具・器物3の高さが高い場合、特に、家具・器物3の上面と天井との間隔が狭い場合に有効であり、また、家具・器物3の側面の固定位置を選ばないのであれば、第1の固定片5を任意の位置に固定することができるため、作業が容易になり好ましい。
次に、第1の固定片5と第2の固定片6とが別個に形成された分離型の例を示す。
図4は、分離型の固定具であって、第1の固定片と第2の固定片とを別途構成した連結部材で連結する形態の一例を示す図であり、(a)は固定前の各部材を、(b)は固定後の状態を(固定した家具は便宜上省略する)示す。また、(c)は固定後の部分断面図であり、第1の固定片の幅方向中央部における垂直方向断面である。図中、11,13は連結部、12,14は連結用貫通孔、15は連結部材である。
本例においては、第1の固定片5の上方短辺に水平方向に突出する連結部11が、第2の固定片6の上端に水平方向に突出する連結部13がそれぞれ形成されている。連結部11,13にはそれぞれ連結用貫通孔12,14が形成され、該貫通孔12,14に差し込まれる脚部を備えた断面がコ字形の連結部材15が別途用意されている。
図4の固定具においては、図1の固定具と同様に第1の固定片5を壁面1に、第2の固定片6を家具・器物に固定した後、家具・器物を壁面1に向けて移動させて連結部11,13を突き合わせ、それぞれの連結部11,13に形成された貫通孔12,14に連結部材15の脚部を通すことにより、連結部11,13が連結され、家具・器物が固定される。本例においては、連結部11,13を突き合わせて連結しているが、連結部11と13とを上下でずらして、貫通孔12と14とを重ねて連結することも可能であり、その場合には貫通孔12,14の幅よりも狭い幅で断面がコ字形の連結部材を、該コ字の一方の脚部が貫通孔12,14内に、他方の脚部が連結部11,13の外側に位置するように、重なった連結部11,13に掛け渡すことで連結することができる。
図4の固定具を用いた場合、連結部11,13の高さのみ調整しておけば、第1の固定片5と第2の固定片6の垂直方向の高さは任意に選択することができる。このため、固定する家具・器物の高さが高い場合でも手が届く範囲のやや低い家具の背面の位置で固定することができるので、作業が容易になる。また、第2の固定片6が第1の固定片5と分離されており、第2の固定片6を家具・器物の背面に別途固定してから家具・器物を移動させるため、第2の固定片6の家具・器物への固定作業が容易である。
さらに、連結部11,13の貫通孔12,14に連結部材15を掛け渡すだけでビス固定の必要がないため、作業が簡易であり、一旦固定した家具・器物を再び移動させる際にも、該連結部材15を取り外すだけで家具・器物を移動させることができるため、引っ越しや部屋の模様替えを容易に行うことができる。
図5は、図4における連結部11,13の連結を連結部材15を用いずに行う例を示す図であり、(a)は固定前の各部材を、(b)は固定後の状態を示す。また、(c)は固定後の部分断面図であり、第1の固定片の幅方向中央部における垂直方向断面である。
本例では、図4の連結部材15の代わりに連結部13に連結片16を形成し、該連結片16を貫通孔12に通すことで連結部11と13とを連結する。従って、固定作業においては、第2の固定片6を固定した家具・器物の背面側を若干持ち上げた状態で該背面を壁面1側に移動させて下ろすことにより、連結片16を貫通孔12に通して連結する。本例においても、図4の場合と同様にビス固定が不要であるため、固定作業及び一旦固定した家具・器物の移動作業が容易である。
さらに、図6は、連結部材を用いた連結形態の他の例を示す図であり、(a)は固定前の各部材を、(b)は固定後の状態を示す。また、(c)は固定後の部分断面図であり、第1の固定片の幅方向中央部における垂直方向断面である。
本例では、第2の固定片6の上下端より水平方向に突出する連結部13a,13bを形成し、それぞれに互いに垂直方向で重なる貫通孔14a,14bを形成し、該連結部13aと13bとの間に第1の固定片5に形成した連結部11を差し込んで、断面がT字形の連結部材15の脚部を垂直方向で重なった貫通孔14a,12,14bに通して連結する。本例でも連結部材15を用いて第1の固定片5と第2の固定片6とを連結する点は図4と同様であり、よって、本例においてもビス固定が不要であるため、固定作業及び一旦固定した家具・器物の移動作業が容易である。
さらにまた、図7、図8に連結部材を用いた連結形態の他の例を示す。図7(a)は固定前の各部材を、(b)、(c)、(d)は固定作業工程を示す。また、図8は固定後の部分断面図であり、連結部材15の幅方向中央部における垂直方向断面である。
本例では、第1の固定片5の長辺と、第2の固定片6の側端とにそれぞれ連結部11,13が形成され、連結部11,13のそれぞれに貫通孔12,14が形成されている。また、別途断面がコ字形の連結部材15が用意されており、該連結部材15の幅は貫通孔12,14の幅よりも狭く形成されている。
本例の固定具を用いた固定作業においては、先ず、連結部11と13の高さを一致させた状態で、第1の固定具5を壁面1に、第2の固定具6を家具・器物に固定し、家具・器物を壁面1に向かって移動させ、連結部11,13を重ねる〔図7(b)〕。次いで、連結部材15の一方の脚部を重なった貫通孔12,14に通し〔図7(c)〕、さらに該連結部材15を90°回転させることにより〔図7(d)〕、連結部11,13をまたいで連結させる。本例でも、連結部材15を用いて第1の固定片5と第2の固定片6とを連結する点は図4の場合と同様であり、よって、本例においてもビス固定が不要であるため、固定作業及び一旦固定した家具・器物の移動作業が容易である。
尚、図7においては、第2の固定片6の連結部13が内側に位置するように連結部11,13を重ねているが、特に重なり方向に限定はなく、家具・器物の両側で連結部13が両方とも内側、或いは外側、一方のみ内側のいずれであってもかまわない。両方とも内側、或いは外側とした場合には、壁面1の壁面に沿った方向の揺れが生じた場合に、該連結部11,13が当該揺れに対する抵抗作用を示すという利点もある。
また、本発明において分離型で且つ連結部材を用いない他の例を図9に示す。本例は、第1の固定片5の長辺の両方(a)或いは一方(b)に水平方向における断面がJ字形になるように連結部11a,11b或いは11を形成し、一方、第2の固定片6の一方の側端に水平方向における断面がJ字形になるように連結部13を形成している。本例においては、第1の固定片5と第2の固定片6とをそれぞれ壁面1、家具・器物に固定した後、連結部11bと13〔図9(a)〕、11と13〔図9(b)〕が壁面の法線方向において重なるように家具・器物を移動させて互いに係止させることにより連結する。
図10は、図9の固定具を用いて家具・器物を固定した場合の係止形態を示す上面図である。図10(a)は図9(a)の固定具を用い、家具・器物の両側で第2の固定片6の連結部13の位置を左右逆に用いた例を、(b)は左右同じ方向で用いた例を示し、図10(c)は図9(b)の固定具を用い、家具・器物の両側で第1の固定片5の連結部11の位置及び第2の固定片6の連結部13の位置を左右逆に用いた例を、(d)は左右同じ方向で用いた例を示す。本例においても、図10(a)、(c)の場合には、壁面に沿った方向の揺れに対して当該固定具が抵抗作用を示す。
図11に、一種類で上部固定、側面固定の両方に対応できる固定具の実施形態を示す。(a)は固定前の状態を、(b)は側面固定後の断面模式図を、(c)は上部固定後の断面模式図を示す。
図11に示すように、本例では第1の固定片5の長辺上端部に連結部11a,11cが、上方短辺に連結部11bがそれぞれ形成され、第2の固定片6には連結部11aに対応する連結部13aと、連結部11bに対応する13bが形成され、連結部13a、13bでL字状を形成している。尚、第2の固定片6は壁面に平行な面内で90°回転させることによって、連結部13aに連結部11bを、連結部13bに連結部11cを対応させて家具・器物3の反対側で固定する場合にもそのまま用いることができる。
また、図11の例においては、上部固定には断面がT字形の連結部材15bを用い、側面固定にはU字形で両端部を外側に折り曲げたばね鋼材の該両端部付近に緩衝材を巻いた連結部材15aを用いる。
本例においては、家具・器物3の隣に他の家具や器物、壁などが配置して側面固定ができない場合には、連結用貫通孔12b,14bと連結部材15bを用いて家具・器物3を上部固定する。また、家具・器物3の高さが高く上部固定が困難な場合には、連結用貫通孔12a,13aと連結部材15aを用いて側面固定を行う。尚、家具・器物3に取り付ける位置が反対側の場合には、第2の固定片6を図11の状態から90°回転させて連結部13aを上部に配置した状態で用いる。この場合、上部固定は連結用貫通孔12bと13aで、側面固定は連結用貫通孔12cと13bとで行う。
本例においては、家具・器物3の高さや配置環境に応じて上部固定、左右の側面固定を自由に選択できる。また、第2の固定片6はL字形に家具・器物3にビス固定用の穴が配置されているため、家具・器物3のビス固定位置に応じてビス止めすることができる。さらに、側面固定に用いる連結部材15aは、ばね鋼材からなり、両端を外側に折り曲げて連結部11a、11cへの係止部分を構成していることから、地震等の振動によっても抜け落ちることがない。また、連結部材15aは弾性力によって連結用貫通孔に係止しているため、地震発生時にもがたつき音の発生が少なく地震の不安を軽減することができる。
尚、図3〜図11には本発明第二の長穴列を2列形成した形態について示したが、同様の構成が、図1−1に示した長穴列が1列の形態にも適用しうることは言うまでもない。
また、上記実施形態においては、第1の固定片5の壁面1への固定及び第2の固定片6の家具・器物3への固定はビス9,10を用いた場合を例に説明したが、本発明では当該固定にビスを用いることに限定されるものではなく、釘など他の固定部材を用いることが可能である。
さらに、本発明の固定具及び固定方法は、一般の住宅における家具・器物の転倒防止のみならず、オフィスや工場などにおいても好ましく適用される。
本発明第一の固定具の好ましい実施形態を示す斜視図である。 本発明第二の固定具の好ましい実施形態を示す斜視図である。 図1−2の固定具を用いて家具・器物を固定した後の状態を示す斜視図である。 本発明の固定具の一体型の他の実施形態を示す斜視図である。 本発明の固定具の分離型の一実施形態を示す図である。 本発明の固定具の分離型の他の実施形態を示す図である。 本発明の固定具の分離型の他の実施形態を示す図である。 本発明の固定具の分離型の他の実施形態を示す斜視図である。 図7の固定具を用いて家具・器物を固定した後の固定具の断面図である。 本発明の固定具の分離型の他の実施形態を示す斜視図である。 図9の固定具を用いて家具・器物を固定した後の上面図である。 本発明の固定具の分離型の他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1 壁(壁面)
2 横桟
3 家具・器物
4 固定具
5 第1の固定片
6 第2の固定片
7 固定用の長穴
8 固定用の穴
9,10 ビス
11,11a,11b,11c,13,13a,13b 連結部
12,12a,12b,12c,14a,14b 連結用貫通孔
15 ,15a,15b 連結部材
16 連結片

Claims (6)

  1. ビスまたは釘固定が可能な複数の横桟が所定間隔をおいて配設された下地構造を備えた壁に使用される家具・器物の転倒防止固定具であって、
    壁に固定する第1の固定片と、
    家具・器物に固定する第2の固定片を有し、
    上記第1の固定片が、該固定片の長手方向に穴を複数個有し、
    該穴の間隔が上記横桟の間隔の1/N(Nは2以上の整数)であり、該長手方向におけるの個数が少なくともN+1個であり、該固定片の長手方向両端にそれぞれ位置する穴の中心間距離が上記横桟の間隔を確保し、
    上記第2の固定片が、家具・器物の上面、側面または背面に固定するための穴を有し、
    さらに、上記家具・器物の転倒防止固定具は、前記第1の固定片と第2の固定片とが分離されており、両固定片がそれぞれ、互いに着脱可能に連結するための連結部を、前記第1の固定片の短辺及び長辺に備えていることを特徴とする家具・器物の転倒防止固定具。
  2. ビスまたは釘固定が可能な複数の横桟が所定間隔をおいて配設された下地構造を備えた壁に使用される家具・器物の転倒防止固定具であって、
    壁に固定する第1の固定片と、家具・器物に固定する第2の固定片を有し、
    上記第1の固定片が、該固定片の長手方向の直線上に並んだ長穴列を該固定片の幅方向に2本有し、各列の長穴の位置が長手方向において互い違いに配置され、且つ、長穴の長手方向の長さが長手方向に隣接する長穴同士の間隙以上であり、
    上記第1の固定片の長手方向両端にそれぞれ位置する長穴の中心間距離の垂直方向投影成分が上記横桟の間隔以上であり、
    上記第2の固定片が、家具・器物に固定するための穴を有している
    ことを特徴とする家具・器物の転倒防止固定具。
  3. 前記第1の固定片の短辺に第2の固定片が一体に取り付けられている請求項2に記載の家具・器物の転倒防止固定具。
  4. 前記第1の固定片の長辺に第2の固定片が一体に取り付けられている請求項2に記載の家具・器物の転倒防止固定具。
  5. 前記第1の固定片と第2の固定片とが分離されており、両固定片がそれぞれ、互いに着脱可能に連結するための連結部を備えている請求項2 に記載の家具・器物の転倒防止固定具。
  6. ビスまたは釘固定が可能な複数の横桟が所定間隔をおいて配設された下地構造を備えた壁に対し、家具・器物を固定する転倒防止固定方法であって、
    請求項1〜5のいずれかに記載の転倒防止固定具の第1の固定片を壁面に当て、少なくとも2本の横桟に対応する長穴で該固定片を壁に固定し、第2の固定片を家具・器物に固定することにより、家具・器物を壁に固定することを特徴とする家具・器物の転倒防止固定方法。
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