JP2017056811A - 車両走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】CACC制御中の自車の減速中の加速度の変化率の制限値である減速度勾配制限値を、自車の乗員に与える違和感を小さくできるように設定可能な車両走行制御装置を提供する。【解決手段】自車10の目標加速度が負であり且つその絶対値が時間の経過とともに増大していく場合に、目標加速度の単位時間あたりの変化量が負の値である減速度勾配制限値より小さいときに、変化量を減速度勾配制限値に補正する減速度勾配制限手段16を備え、判定手段16が先行車急減速判定条件を満たしていると判定したとき、先行車急減速判定条件を満たしていないときと比べて、減速度勾配制限手段が減速度勾配制限値の絶対値を大きくする。その結果、車間距離が長い場合に先行車が急激に減速した場合でも、自車が比較的急激な減速を行うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、自車の前方に位置する先行車から無線通信によって情報を取得し、その情報を用いて自車の走行制御を行う車両走行制御装置に関する。
自車の前方に位置する先行車から無線通信によって情報を取得し、その情報を用いて自車の走行制御を行う所謂CACC制御(Cooperative Adaptive Cruise Control)が知られている。
特許文献1はCACC制御の従来例を開示している。特許文献1に開示された車両(自車)は、レーダセンサと、無線通信手段と、制御装置と、を備えている。制御装置は、レーダセンサを用いて自車と先行車との車間距離(相対距離)を算出する。
無線通信手段は先行車との間で無線通信を行うことにより、先行車から様々な情報を取得する。この情報には、先行車の要求加速度及び先行車の実加速度が含まれる。要求加速度は、先行車のアクセルペダル又はブレーキペダルのペダルの操作量に基づいて算出される。実加速度は、先行車に搭載された車輪速センサから得られる車速の時間微分値である。
自車の制御装置は、自車の走行モードが追従制御モードにあるとき、レーダセンサによって検出された先行車との車間時間(=自車と先行車との車間距離/自車の速度)を所定の目標車間時間(=目標車間距離/自車の速度)に一致させるための加速度を算出する。この加速度は、目標加速度又はFB要求G(フィードバック要求加速度)と称呼される。さらに自車の制御装置は、無線通信手段が受信した「先行車の要求加速度及び先行車の実加速度」に基づいて要求加速度を算出する。この要求加速度は、FF要求G(フィードフォワード要求加速度)と称呼される。そして、自車の制御装置は、FB要求GとFF要求Gとに基づいて最終的な要求加速度(以下、「CACC要求G」と称呼する。)を算出し、自車の実際の加速度がCACC要求Gに一致するように、自車のエンジン及びブレーキを制御する。
FB要求Gは、例えば、先行車が加速した結果として車間時間(従って、車間距離)が目標車間時間(従って、目標車間距離)よりも長くなったことが検出されてから変化する。これに対し、FF要求Gは、例えば、先行車のアクセルペダルが踏み込まれてから先行車が実際に加速を開始する前の時点から変化する。従って、FB要求Gのみに基づいて自車の加速度を制御する場合に比べ、CACC要求Gに基づいて自車の加速度を制御すれば、自車を応答性よく先行車に追従走行させることができ、車間時間(従って、車間距離)が目標車間時間(従って、目標車間距離)から大きく乖離することを回避することができる。
特開2006−44326号公報
上述のようにCACC制御では、先行車の加速度の変化に追従して自車の加速度が変化する。換言すると、自車の運転手の意思とは無関係に自車の加速度が変化する。
そのため、自車の乗員が違和感を覚えることがないように、自車の減速中の加速度の変化率の制限値である減速度勾配制限値を設けることが考えられる。
自車の減速度勾配制限値は、例えば自車と先行車との車間距離に基づいて設定することが可能である。即ち、自車と先行車との車間距離が長いときは減速度勾配制限値を大きめに設定し、且つ、車間距離が短いときは減速度勾配制限値を小さめに設定することが可能である。なお、増速方向の加速度の符号をプラス(+)とし減速方向の加速度の符号をマイナス(−)とすると減速度勾配制限値の符号はマイナスとなるため、絶対値が大きくなるほど減速度勾配制限値は小さくなる。そのため、減速度勾配制限値を大きめにするとは、減速度勾配制限値の絶対値を小さくするという意味である。同様に、減速度勾配制限値を小さめにするとは、減速度勾配制限値の絶対値を大きくするという意味である。
しかし、このように自車の減速度勾配制限値を自車と先行車との車間距離に基づいて設定すると、車間距離が長い場合に先行車が急激に減速したときに、自車の加速度の絶対値は大き目に設定された減速度勾配制限値により制限され(即ち、減速度の絶対値が過小となり)、自車の乗員が先行車に対する接近感を強く感じる程度に自車が先行車に接近するおそれがある。
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の1つは、CACC制御中の自車の減速中の加速度の変化率の制限値である減速度勾配制限値を、自車の乗員に与える違和感を小さくできるように設定可能な車両走行制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の車両走行制御装置は、
自車(10)の前方に位置する先行車(40)の加速度に関連する加速度情報を通信によって取得する先行車加速度取得手段(19、20)と、
前記自車と前記先行車との車間距離を測定する測距手段(17、18)と、
前記測定された車間距離を所定の目標車間距離に近づけるための前記自車の加速度であるフィードバック要求加速度を算出するFB要求G算出手段(16、ステップ313)と、
前記加速度情報に基づき前記自車を前記先行車に協調して追従走行させるためのフィードフォワード要求加速度を算出するFF要求G算出手段(16、ステップ304)と、
前記フィードバック要求加速度及び前記フィードフォワード要求加速度に基づいて前記自車の目標加速度を設定し、前記自車の加速度が前記目標加速度になるように同自車の加速度を制御する加速度制御手段(16、ステップ315、ステップ318)と、
前記フィードフォワード要求加速度が負の値である第1閾値以下であり且つ前記フィードフォワード要求加速度の単位時間あたりの変化量が負の値である第2閾値以下である先行車急減速判定条件を満たすか否かを判定する判定手段(16、ステップ308)と、
前記目標加速度が負であり且つその絶対値が時間の経過とともに増大していく場合に、前記目標加速度の単位時間あたりの変化量が負の値である減速度勾配制限値より小さいときに、前記変化量を前記減速度勾配制限値に補正する減速度勾配制限手段(16、ステップ318)を備え、
前記判定手段が前記先行車急減速判定条件を満たしていると判定したとき、前記先行車急減速判定条件を満たしていないときと比べて、前記減速度勾配制限手段が前記減速度勾配制限値の絶対値を大きくする(ステップ317)、減速度勾配制限手段を備える。
本発明では、自車の目標加速度の単位時間あたりの変化量が減速度勾配制限値より小さいときには目標加速度の単位時間あたりの変化量が減速度勾配制限値に設定された上で目標加速度が決定され、目標加速度の単位時間あたりの変化量が減速度勾配制限値以上であるときには目標加速度の単位時間あたりの変化量は何ら変更されることなく目標加速度が決定される。さらに、フィードフォワード要求加速度が「負の値である第1閾値」以下であり且つフィードフォワード要求加速度の単位時間あたりの変化量が「負の値である第2閾値」以下である先行車急減速判定条件を満たしているとの判定がなされたとき、その判定がなされないときと比べて、減速度勾配制限値の絶対値が大きい値に設定される。
そのため、車間距離が長い場合に先行車が急激に減速した場合(即ち、上記判定がなされる場合)、減速度勾配制限値の絶対値を大きくすることにより、自車が比較的急激な減速を行うことができる。その結果、自車の乗員が先行車に対する接近感を強く感じる程度に自車が先行車に接近するおそれを小さくすることが可能である。
上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の各実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
本発明の一実施形態に係る車両走行制御装置を搭載した自車と先行車を示す図である。 (a)(b)共に、自車及び先行車が減速しているときのFF要求G及びCACC要求Gの勾配制限処理の概要を表すグラフである。 車両走行制御装置が実行する制御のフローチャートである。 変形例の加速度制御の概要を表すグラフである。 別の変形例の加速度制御の概要を表すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態の車両10(以下、自車10と称する)は図1に示した車両走行制御装置15を搭載している。車両走行制御装置15は、車両制御ECU16、センサECU17、前方レーダセンサ18、無線制御ECU19、無線アンテナ20、CAN21、エンジン制御ECU22及びブレーキ制御ECU23を備えている。さらに車両走行制御装置15は、図示を省略したGPS装置を備えている。
ECUは、Electric Control Unitの略であり、CPU、ROM及びRAM等の記憶装置を含むマイクロコンピュータを備える。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。更に、ECU16、17、19、22、23及びGPS装置は、CAN(Controller Area Network)21を介して、各種の制御情報や要求信号を相互に送受信可能に接続されている。
車両制御ECU16は、CAN21を介して他のECUに接続されているセンサの検出信号を受信するとともに、自車10の車輪速センサ及び他の複数のセンサと接続され、これらのセンサの検出信号を受信するようになっている。
センサECU17は、前方レーダセンサ18と接続されていて、前方レーダセンサ18の動作を制御する。
前方レーダセンサ18は、電波(例えばミリ波)を検出波として自車10の前方へ出射する。自車10の前方に先行車40が存在する場合は、自車10から出射された検出波は先行車40によって後方に反射され、反射された検出波は前方レーダセンサ18によって受信される。
センサECU17は、この検出波の発射タイミング及び受信波の受信タイミング、並びに、これらの波の周波数等に基づいて先行車情報を取得(検出)する。この先行車情報には、自車10を基準とした先行車40の相対速度及び相対距離(車間距離)が含まれる。前方レーダセンサ18及びセンサECU17により取得された先行車情報は、センサECU17から車両制御ECU16へ所定の周期で送信される。なお、前方レーダセンサ18は、ミリ波に代わり、光波(例えばレーザー)又は超音波等を出射及び受信するようになっていてもよい。
無線制御ECU19は、無線アンテナ20と接続されている。無線制御ECU19は無線アンテナ20の動作を制御する。無線制御ECU19は、無線アンテナ20を介して先行車40と車車間通信(無線通信)を行うことにより先行車40の「要求加速度u及び実加速度r」に関する信号(即ち、先行車40の加速度に関連する加速度情報)を周期的に取得する。更に、無線制御ECU19は、先行車40のGPS装置が取得した先行車40の位置、及び、先行車40の車輪速センサにより取得された先行車の速度等を周期的に取得する。
先行車40から送信される要求加速度uは、先行車40のアクセルペダル及びブレーキペダルの踏込量を検出するセンサ(後述するアクセル操作量センサ24及びブレーキ操作量センサ26)からの出力値(加減速操作量)に基づいて先行車40の車両制御ECUによって算出される。即ち、要求加速度uは、先行車40が加減速操作量に応じてどのような加速度にて加速しようとしているかを示す先行車40の加速度の推定値である。但し、先行車40が、先行車40の直前を走行する車両(即ち、先々行車)に対してCACC制御を実行している場合、先行車40は先行車40の車両制御ECUによって算出されるCACC要求Gを要求加速度uとして送信する。更に、先行車40が、先行車40の直前を走行する車両(即ち、先々行車)に対してACC制御を実行している場合、先行車40は先行車40の車両制御ECUによって算出されるフィードバック要求Gを要求加速度uとして送信する。
先行車40から送信される実加速度rは、先行車40の複数の車輪速センサの平均値を時間に関して微分した値である。この計算は、先行車40の車両制御ECUによって行われる。
GPS装置は周知のように、人工衛星から送信されたGPS信号に基づいて、自車10が走行している地点(自車の位置)の緯度・経度に関する位置情報を取得する。
エンジン制御ECU22にはアクセル操作量センサ24が接続されている。アクセル操作量センサ24は、アクセルペダル(アクセル操作子)A/Pの操作量を検出し、その操作量APを表す信号をエンジン制御ECU22に出力する。さらにエンジン制御ECU22には「エンジンアクチュエータとしてのスロットルアクチュエータ25」が接続されている。
スロットルアクチュエータ25は、自車10のエンジン(図示略)の吸気ダクトに設けられたスロットル弁を駆動してスロットル弁開度を変更する装置である。
エンジン制御ECU22は、自車10のアクセル操作量センサ24により検出されるアクセル操作量AP及び自車10の他のエンジン状態量センサ(図示略)により検出される運転状態量(例えば、エンジン回転速度)に基づいてスロットルアクチュエータ25を操作する。スロットルアクチュエータ25が操作されるとエンジンの発生トルク及び出力が変化するので、自車10の加速度が変化する。
ブレーキ制御ECU23にはブレーキ操作量センサ26及び車輪速センサ27が接続されている。
ブレーキ操作量センサ26は、ブレーキペダル(ブレーキ操作子)B/Pの操作量BPを検出し、その操作量BPを表す信号をブレーキ制御ECU23に出力する。
車輪速センサ27は、実際には各車輪毎に設けられていて、各車輪の回転速度を表す信号をブレーキ制御ECU23に出力する。この信号は、ブレーキ制御ECU23によって自車の速度に変換される。
さらにブレーキ制御ECU23にはブレーキアクチュエータ28が接続されている。ブレーキアクチュエータ28は、ブレーキペダルB/Pの踏力によって作動油を加圧するマスタシリンダと、各車輪に設けられる摩擦ブレーキ機構との間の油圧回路に設けられる。摩擦ブレーキ機構は、ブレーキアクチュエータ28から供給される作動油の油圧によってホイールシリンダを作動させることによりブレーキパッドをブレーキディスクに押し付けて油圧制動力を発生させる。ブレーキアクチュエータ28は、ホイールシリンダに供給する油圧を調整する周知のアクチュエータであり、ブレーキECU23からの指令に応じた油圧をホイールシリンダに供給して各車輪に制動力を発生させる。
ブレーキ制御ECU23は、ブレーキ操作量センサ26により検出されるブレーキ操作量BP及び自車10の他の運転状態量センサ(図示略)により検出される運転状態量に基づいてブレーキアクチュエータ28を操作する。ブレーキアクチュエータ28が操作されると各車輪に制動力が付与されるので自車10が減速する。そのため、この場合も自車10の加速度が変化する。
なお、先行車40は自車10と同様の構成(車両走行制御装置15、スロットルアクチュエータ25、ブレーキアクチュエータ28、GPS装置及びセンサ等)を備えている。
(C−ACCの基本的制御)
続いて自車10が走行しているときの車両走行制御装置15による自車10の基本的な制御方法について説明する。
自車10には追従制御スイッチ(図示略)が設けられている。この追従制御スイッチは車両制御ECU16に接続されている。追従制御スイッチがオフ位置にある場合、自車10の走行モードは通常走行モード(非追従制御モード)になる。通常走行モードにおいて、エンジン制御ECU22はアクセルペダル操作量PAに応じてスロットルアクチュエータ25を制御し、ブレーキ制御ECU23はブレーキ操作量PBに基づいてブレーキアクチュエータ28を制御する。従って、自車10は運転者の運転操作に従って走行する。
自車10の乗員が追従制御スイッチを操作することによって追従制御スイッチがオン位置に変更されると、自車10の走行モードは追従制御モードになる。追従制御モードにおいて、自車10は先行車40を特定し、その先行車40に追従して走行する。
より具体的に述べると、前方レーダセンサ18及びセンサECU17は、先行車情報(自車10と先行車40との「相対速度Vr及び車間距離L」等)を所定の周期で取得し、先行車情報を車両制御ECU16へ送信する。
前方レーダセンサ18が受信した先行車情報はセンサECU17を介して車両制御ECU16へ送信される。さらに車両制御ECU16は、車輪速センサ27からの信号に基づいて自車10の車速(自車速)Vjを取得(算出)し、自車10と先行車40との車間時間(=車間距離L/自車速Vj)Tjを算出する。
さらに車両制御ECU16は、算出された車間時間Tjと所定の目標車間時間Ttgtとの差をゼロにするための加速度である目標加速度を車間時間Tjと所定の目標車間時間Ttgtとに基づいてFB要求G(フィードバック要求加速度)として算出する。目標車間時間Ttgtは、目標車間距離Ltgtを自車速度Vjにより除した値である。従って、換言すれば、車両制御ECU16は、車間距離Lと目標車間車間距離Ltgtとの差をゼロにするためのFB要求Gを算出する。より具体的に述べると、車間距離Lが目標車間車間距離Ltgtより長ければ加速が必要であるので、FB要求Gが所定の正の値だけ増大させられる。逆に、車間距離Lが目標車間車間距離Ltgtより短ければ減速が必要であるので、FB要求Gが所定の正の値だけ減少させられる。なお、目標車間時間Ttgtは、一定値であってもよいし、図示しない設定スイッチにより自車10の乗員により選択される可変値であってもよい。
さらに車両制御ECU16は、無線制御ECU19及び無線アンテナ20を用いて受信した「先行車40からの要求加速度u及び先行車40の実加速度r」を取得し、要求加速度u及び実加速度rに基づいてFF要求G(フィードフォワード要求加速度)を算出する。より具体的に述べると、本例において、車両制御ECU16は、要求加速度uに対してハイパスフィルタ処理を施した値と、実加速度rにローパスフィルタ処理した値と、の和に基づいてFF要求Gを算出する。
なお、自車10は先行車40から要求加速度uを受信せずに実加速度rのみを受信し、この実加速度rをFF要求Gとしてそのまま利用してもよい。
そして車両制御ECU16は、FB要求GとFF要求Gとの和を、最終的に自車10に要求される目標加速度(即ち、CACC要求G)として算出する。
また、FF要求Gを、自車10と先行車40の車間時間Tjや自車10の車速に応じた補正ゲインを乗じて補正し、この補正値(FF要求G)にFB要求Gを付加して目標加速度(CACC要求)を算出してもよい。
さらに車両制御ECU16は、算出したCACC要求Gに基づく要求指令信号を、エンジン制御ECU22及びブレーキ制御ECU23にCAN21を介して送信する。エンジン制御ECU22及びブレーキ制御ECU23は、要求指令信号を受信すると、その要求指令信号に応じてスロットルアクチュエータ25及びブレーキアクチュエータ28をそれぞれ制御する。この結果、自車10の加速度がCACC要求Gに一致するように制御される。以上が、CACC制御における基本的作動である。
以上説明したCACC制御では、自車10の加速度は自車10の運転手の意思とは無関係に変化する。そのため仮に自車10の減速中の加速度(FF要求G、CACC要求G)の変化率の制限値である減速度勾配制限値を設定しない場合は、自車10が急激な減速を行うことがあり、自車10の乗員が違和感を覚えるおそれがある。
そのため本実施形態では、自車10の減速中の加速度の変化率の制限値である減速度勾配制限値を設けている。この減速度勾配制限値は負の値である。なお、減速度勾配制限値の絶対値は後述するように変更される。
しかし、このように減速度勾配制限値により自車10の減速中の加速度(減速度)の変化率を制限すると、次の問題が生じる。即ち、自車10の加速度の単位時間あたりの変化量の大きさが小さくなるように減速度勾配制限値を設定すると、例えば、自車10との車間距離が長い先行車40が急激に減速したとき、自車10の減速度(の大きさ)が不足し、自車10の乗員が先行車40に対する接近感を強く感じる程度に自車10が先行車40に接近するおそれがある。
そこで本実施形態では図2の(a)及び(b)のグラフに表された技術思想に基づいて、自車10の減速中の加速度を制御する。
車両制御ECU16は、FF要求Gの大きさがゼロ以下になったときに上記ROMに予め記憶されている1st減速度勾配制限値を読み込む。図2(a)の例では時刻t1以降においてFF要求Gがゼロ以下となるため、車両制御ECU16は時刻t1においてROMから1st減速度勾配制限値を読み込む。1st減速度勾配制限値は、自車10の加速度が負であって且つ減少していく場合の単位時間の変化量の大きさを制限するための値であり、単位時間あたりに許容される自車10の加速度の変化量に相当する値(負の値)である。
なお、本実施形態では、符号がプラス(+)の場合は絶対値が大きい方を「大きい」とし、符号がマイナス(−)の場合は絶対値が大きい方を「小さい」と定義する。
車両制御ECU16はさらに1st減速度勾配制限値を用いて1st減速度制限値LM1を演算する。
この1st減速度制限値LM1は、1st減速度勾配制限値を「−α1(但し、α>0)」と置くと、LM1=−α1・t+b1によって表される。なお、値「b1」は、1st減速度勾配制限値を用いて1st減速度制限値LM1の計算を開始する時点の減速度制限値である。さらに「t」は、1st減速度制限値LM1の計算開始時刻からの経過時間である。従って、図2(a)の例においては、FF要求Gの大きさがゼロになる時刻t1以降において1st減速度勾配制限値を用いた1st減速度制限値LM1の計算が開始されるから、値「b1」は0(ゼロ)である(図2(a)の実線参照)。
ところで、図2(a)から明らかなように、時刻t1から時刻t2までの期間においては、負(マイナス)の値であるFF要求Gは、図2(a)中に示した「負の一定値である第1閾値(T1)」より大きい。さらに時刻t1から時刻t2までの期間におけるFF要求Gの単位時間あたりの変化量(即ち、変化率dFFG/dt)は、図2(a)中に二点鎖線により示した直線(第2閾値の外挿線)の単位時間あたりの変化量(即ち、第2閾値(T2))より小さい。
しかし時刻t2を経過すると、FF要求Gが第1閾値(T1)以下となり、且つ、FF要求Gの単位時間あたりの変化量(dFFG/dt)は第2閾値(T2)より小さいままとなる。即ち、「FF要求G≦第1閾値T1」且つ「dFFG/dt≦第2閾値」という条件(先行車急減速判定条件)が成立する。
この条件が成立した場合は、先行車40のブレーキペダル29の操作量が急激に大きくなったか、或いは、先行車40のCACC要求G又はFB要求Gが急激に小さくなったと判断できる。即ち、先行車40が急激に減速し始めると予測できる。従って車両制御ECU16は、例えば時刻t2においてこの条件が成立したと判定すると、時刻t2においてROMから2nd減速度勾配制限値−α2(但しα2>α1>0)を読み込む。さらに車両制御ECU16は、この2nd減速度勾配制限値−α2に基づいて2nd減速度制限値LM2を演算する。この2nd減速度制限値LM2はLM2=−α2・t+b2によって表される。値「b2」は、2nd減速度勾配制限値を用いて2nd減速度制限値LM2の計算を開始する時点の減速度制限値である。さらに「t」は、2nd減速度制限値LM2の計算開始時刻からの経過時間である。従って、図2(a)の例においては、時刻t2以降において2nd減速度勾配制限値を用いた2nd減速度制限値LM2の計算が開始されるから、値「b2」は値「−α1・(t2−t1)」である(図2(a)の実線参照)。この2nd減速度制限値LM2は、1st減速度制限値LM1に代わる新たな減速度制限値である。この結果、時刻t2以降においては、時刻t2以前よりも「大きな絶対値を有する負の値の加速度(即ち、急減速)」が許容されるようになる。
さらに図2(a)から明らかなように、時間が時刻t3を経過してから時刻t4に到るまでの期間において、FF要求Gの傾きの大きさは極めて小さくなる。そのため、FF要求Gの単位時間あたりの変化量(dFFG/dt)が第2閾値T2より大きくなる。従って、先行車急減速判定条件が成立しなくなる。
この場合、車両制御ECU16は減速度勾配制限値を2nd減速度勾配制限値(−α2)から1st減速度勾配制限値(−α1)へと戻し、1st減速度制限値LM1の演算を再開する。このときの値b1は、時刻t3における2nd減速度制限値LM2に設定される(図2(a)の実線参照)。
車両制御ECU16はこのような手順によって減速度勾配制限値及び減速度制限値を設定しながら、FF要求G及びCACC要求Gの単位時間あたりの変化量を減速度勾配制限値により制限する。換言すると、FF要求G及びCACC要求Gを減速度制限値により制限する。
例えば、図2(b)に示した時刻t1と時刻t1aとの間においては、車両制御ECU16は、点Sと点LM1aとを結ぶ直線の傾き(即ち、1st減速度勾配制限値の大きさα1)と、点Sと点G1aとを結ぶ直線の傾きと、を比較する。この例では点Sと点G1aとを結ぶ直線の傾きの方が大きい。即ち、FF要求Gの変化率が1st減速度勾配制限値(−α1)より小さい。この場合は車両制御ECU16が、時刻t1と時刻t1aとの間におけるFF要求Gの値を1st減速度制限値LM1の値(点Sと点LM1aとを結ぶ直線の値)に補正する。
次に車両制御ECU16は、時刻t1aと時刻t1bとの間において補正されたFF要求Gの変化率と1st減速度勾配制限値(−α1)とを比較する。この場合のFF要求Gの変化率は、LM1aとG1bとを結ぶ直線の変化率となる。そのため、このときもFF要求Gの変化率が1st減速度勾配制限値(−α1)より小さくなる。従って、この場合も車両制御ECU16は、時刻t1aと時刻t1bとの間におけるFF要求Gの値を1st減速度制限値LM1の値(点LM1aと点LM1bとを結ぶ直線の値)に補正する。
このような手順によって時刻t1と時刻t2の間全体に渡ってFF要求Gの変化率と1st減速度勾配制限値(−α1)とを比較すると、時刻t1と時刻t2の間におけるFF要求G全体が1st減速度制限値LM1の値に補正される。
車両制御ECU16はさらに時刻t2を経過したときにFF要求Gの変化率を2nd減速度勾配制限値(−α2)と比較する。
例えば、図2(b)に示した時刻t2と時刻t2aとの間においては、車両制御ECU16は、点LM1cと点LM2aとを結ぶ直線の変化率と、点LM1cと点G2aとを結ぶ直線の変化率と、が比較される。この例では点LM1cと点G2aとを結ぶ直線の変化率の方が小さい。従って、この場合は車両制御ECU16が時刻t2と時刻t2aとの間におけるFF要求Gの値を2nd減速度制限値LM2の値(点LM1cと点LM2aとを結ぶ直線の値)に補正する。
次に車両制御ECU16は、時刻t2aと時刻t2bとの間において補正されたFF要求Gの変化率と2nd減速度勾配制限値(−α2)とを比較する。この場合のFF要求Gの変化率は、点LM2aと点G2bとを結ぶ直線の変化率となる。そのため、このときもFF要求Gの変化率が2nd減速度勾配制限値(−α2)より小さくなる。従って、この場合も車両制御ECU16は、時刻t2aと時刻t2bとの間におけるFF要求Gの値を、2nd減速度制限値LM2の値(点LM2aと点LM2bとを結ぶ直線の値)に補正する。
このような手順によって時刻t2と時刻t3の間全体に渡ってFF要求Gの変化率と2nd減速度勾配制限値(−α2)とを比較すると、時刻t2と時刻t3の間におけるFF要求G全体が2nd減速度制限値LM2の値に補正される。
このように時刻t2と時刻t3の間においてはFF要求Gの変化率が、1st減速度勾配制限値(−α1)よりも小さい(変化量の絶対値が大きい)2nd減速度勾配制限値(−α2)の値に補正される。即ち、自車10のブレーキアクチュエータ28の制御に用いられる「減速度制限値により制限されたFF要求G」を時刻t1と時刻t2の間よりも小さく(「減速度制限値により制限されたFF要求Gの絶対値」を大きく)することが可能になる。
車両制御ECU16はさらに時刻t3以降においてFF要求Gの変化率を1st減速度勾配制限値(−α1)と比較する。
この場合、FF要求Gと1st減速度制限値LM1の値が同じになる時刻t4までは、補正されたFF要求Gの変化率は1st減速度勾配制限値(−α1)より小さくなる。従って、FF要求Gは1st減速度制限値LM1の値に補正される。
その一方で、時刻t4を経過するとFF要求Gの変化率は1st減速度勾配制限値(−α1)より大きくなる。従って、時刻t4を経過した後は、FF要求Gは1st減速度制限値LM1によって補正されない(制限を受けない)。
このようにしてFF要求Gを必要に応じて補正したら、さらに同様の要領によってCACC要求G(=FB要求G+補正後のFF要求G)の変化率を減速度勾配制限値((−α1)又は(−α2))と比較する。
図2(a)に示した例では、CACC要求Gの変化率は、時刻t1から時刻t2までは1st減速度勾配制限値(−α1)よりも小さく、時刻t2から時刻t3までは2nd減速度勾配制限値(−α2)よりも小さく、時刻t3から時刻t4までは1st減速度勾配制限値(−α1)よりも小さい。従って、この場合は車両制御ECU16が、時刻t1から時刻t4の全範囲に渡ってCACC要求Gを図2(a)に示した「1st減速度制限値LM1及び2nd減速度制限値LM2」の値に補正する。一方、時刻t4が経過すると、CACC要求Gは1st減速度制限値LM1及び2nd減速度制限値LM2の値には補正されない。
このように車両制御ECU16は、FF要求Gの大きさ及びその変化率によって減速度勾配制限値を1st減速度勾配制限値(−α1)と2nd減速度勾配制限値(−α2)とに切り替えている。
そのため、自車10と先行車40との車間距離が長い場合に先行車40が急激に減速しようとしているときには、減速度勾配制限値を2nd減速度勾配制限値(−α2)に変更することにより、自車10を大きな(減速方向の)加速度によって減速させることができる。そのため、自車10の乗員が先行車40に対する接近感を強く感じる程度に自車10が先行車40に接近するおそれを小さくすることが可能である。
(実際の制御)
続いて車両走行制御装置15による自車10の具体的な制御方法を図3のフローチャートを参照しながら説明する。
車両制御ECU16のCPU(以下、単に「CPU」と表記する。)は、追従制御スイッチがオン位置にある場合、所定時間(例えば数msec)おきに図3のフローチャートに示したルーチンを繰り返し実行する。
CPUはステップ301において、無線制御ECU19が車車間通信(無線通信)により取得している「先行車40の位置、及び、先行車40の速度等」を読み込む。
続いてCPUはステップ302において、ステップ301にて読み込んだデータと、前方レーダセンサ18を利用して取得した先行車40の各種データ(相対速度及び相対位置等)、GPS装置が取得した自車の位置、及び、車輪速センサ27を利用して取得した自車の速度等と、に基づいて、先行車40と通信車(その無線通信を行ってきた他車)との類似度を演算する。
なお、先行車40と通信車の類似度を演算するための手法は、例えば特許第5522193号公報等に記載されているように公知である。そのため、ここではその演算手法についての詳細な説明は省略する。
CPUは続いてステップ303へ進み、上記類似度に基づいて、通信車が先行車40であると判定できるか否かを判定する。具体的には、上記類似度が所定の類似判定閾値1以上の大きさか否かを判定する。上記類似度が類似判定閾値1以上の大きさの場合は、通信車が先行車40である可能性がある程度の高さで推定できるため、CPUはステップ303でYESと判定する。
CPUはステップ303でYESと判定した場合、自車10をCACC制御すべくステップ304へ進んで、無線制御ECU19及び無線アンテナ20を用いて受信した「先行車40からの要求加速度u及び先行車40の実加速度r」に基づいて上述した要領にてFF要求Gを算出する。
なお、CPUはステップ303でNOと判定した場合は、自車10をACC制御すべくステップ305へ進む。
ステップ304へ進んだCPUは、さらにステップ306へ進み、通信車が先行車40であると判定できる状態、即ち上記類似度が類似判定閾値1以上の大きさである状態の継続時間Tを算出する。
次いでCPUはステップ307へ進み、FF要求Gの変化率(単位時間あたりの変化量)であるdFFG/dtを演算する。
さらにCPUはステップ308へ進み、「FF要求G≦第1閾値T1」且つ「dFFG/dt≦第2閾値T2」という条件が成立するか否かを判定する。即ち、CPUは上述した先行車急減速判定条件が成立しているか否かを判定する。
上述したように、この先行車急減速判定条件が成立する場合は、先行車40のブレーキペダル29の操作量が急激に大きくなったこと等により先行車40が急減速し始めていると判断できる。
さらにCPUはステップ309へ進み、ステップ302で取得した上記類似度が所定の類似判定閾値2以上の大きさか否かを判定する。
この類似判定閾値2は、類似判定閾値1より大きい値である。そのため、CPUがステップ309でYESと判定した場合は、通信車が先行車40である可能性が高いと判定できる。
CPUはステップ309でYESと判定するとステップ310へ進み、ステップ306で算出した継続時間Tが、予め設定された閾値3以上の長さであるか否かを判定する。
先行車40を通信車と認識できる状態が短時間しか続かない場合は、先行車40ではない通信車を先行車40であると誤認識する可能性がそれなりにある。しかし、継続時間Tが閾値3以上の長さである場合は、通信車が先行車40であると誤判定する可能性は大幅に低くなる。
CPUはステップ310でYESと判定するとステップ311へ進む。
この場合は、先行車40が通信車である可能性が高いため勾配制限緩和要求フラグを「1」に設定する。即ち、先行車40の急激な減速に対応するために、減速度勾配制限値を初期値である1st減速度勾配制限値(−α1)から2nd減速度勾配制限値(−α2)へ変更する。
これに対してCPUがステップ308でNOと判定した場合は、CPUはステップ312へ進んで、勾配制限緩和要求フラグを「0」に設定する。即ち、この場合は先行車40の急激な減速に対応する必要がないので、減速度勾配制限値を初期値である1st減速度勾配制限値(−α1)に設定する。
なお、CPUがステップ309、310の何れかでNOと判定した場合、先行車40が通信車でない可能性がそれなりにある。そのため、この場合もCPUはステップ312へ進む。
ステップ311又はステップ312での処理を終了すると、CPUはステップ313に進み、車間距離Lと目標車間車間距離Ltgtとの差をゼロにするためのFB要求Gを上述した要領にて算出する。
次に、CPUはステップ314へ進み、ステップ311とステップ312でそれぞれ設定された減速度勾配制限値を利用して、FF要求Gの勾配制限処理を行う。
上述したように、FF要求Gの変化率が減速度勾配制限値より小さい場合は、CPUはFF要求Gの値を減速度制限値の値に補正する。その一方で、FF要求Gの変化率が減速度勾配制限値より大きい場合は、CPUはFF要求Gを補正しない。
続いてCPUはステップ315へ進み、勾配制限処理が行われたFF要求Gの値にFB要求Gの値を加えてCACC要求Gを算出する。
続いてCPUはステップ316へ進み、勾配制限緩和要求フラグが「1」であるか否かを判定する。
CPUはステップ316でYESと判定した場合はステップ317へ進んで、先行車40の急激な減速に対応するために、CACC要求Gの減速度勾配制限値を初期値である1st減速度勾配制限値(−α1)から2nd減速度勾配制限値(−α2)へ変更する。
ステップ317に進んだCPUは続いてステップ318へ進み、CACC要求Gを2nd減速度勾配制限値(−α2)に基づいて勾配制限処理する。即ち、仮にCACC要求Gの変化率が2nd減速度勾配制限値(−α2)より小さい場合は、CACC要求Gを2nd減速度制限値LM2の大きさに変更する。
そしてCPUはステップ318において、勾配制限処理されたCACC要求Gに基づいて自車10のブレーキアクチュエータ28を制御する。
一方、ステップ316でCPUがNOと判定した場合は、自車10は先行車40の急激な減速に対応する必要がない。そのためこの場合は、CPUはステップ318においてCACC要求Gの変化率を1st減速度勾配制限値(−α1)に基づいて制限する(勾配制限処理)する。即ち、仮にCACC要求Gの変化率が1st減速度勾配制限値(−α1)より小さい場合は、CACC要求Gを1st減速度制限値LM1の大きさに変更する。さらにCPUはステップ318において、勾配制限処理されたCACC要求Gに基づいて自車10のブレーキアクチュエータ28を制御する。
以上、本発明を上記各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、図4に示す変形例として本発明を実施することが可能である。
この変形例は、先行車40及び自車10が減速中に、先行車40が車線変更したり、自車10の前方レーダセンサ18がセンサロスト(即ち、一時的な受信不良)を起こしたりした場合の自車10の加速度制御に特徴がある。
図4のグラフは本変形例の制御の概要を表している。即ち、時刻t1まではFF要求Gがほぼ一定のマイナス値であり、自車10はこのFF要求Gに基づいてCACC制御を行っている。
しかし、例えば時刻t1において先行車40が車線変更した場合は、自車10はCACC制御を続行できなくなる。
しかし時刻t1においていきなり自車10の制御態様をACC制御に切り替える、換言するとFF要求Gをいきなりゼロにすると、自車10の乗員が違和感を覚えるおそれがある。そのため自車10のCPUは、時刻t1においてFF要求Gの代わりとなる仮想FF要求Gを演算する。この仮想FF要求Gは、時刻t1におけるFF要求Gからゼロに向かって時間の経過とともに徐々に大きくなる(絶対値が小さくなる)値である。CPUは仮想FF要求Gがゼロになるまで、CACC要求G(=FB要求G+仮想FF要求G)に基づいて自車10をCACC制御する。そして例えば時刻t2において仮想FF要求Gがゼロになると、CPUは自車10の制御態様をACC制御に切り替える。
自車10は時刻t1以前においては、図4に示された「緩和前の減速度制限値LM3の変化率である減速度勾配制限値α3(但し、α3>0)」を用いて加速度の変化率を制限している。
しかし図4に示したような状況になった場合、CPUは時刻t1において減速度勾配制限値を「緩和後の減速度勾配制限値α4(但し、α4>α3>0)」に変更し、仮想FF要求Gをこの減速度勾配制限値α4に従って変化する減速度制限値LM4の大きさとなるように演算する。即ちCPUは、減速度制限値LM3に基づいて自車10を制御する場合と比べて、自車10の減速動作を素早く中止する。
図4に示したような状況では、自車10とその前方に位置する車両との車間距離は、その直前まで通信車として自車10の直前に位置していた先行車40と自車10との車間距離よりも長くなる。そのため、自車10の減速動作を素早く中止しても、自車10がその直前に位置する車両に対して急激に接近するおそれは小さい。
なお時刻t2以降においては、CPUは自車10をACC制御する。
また、図5に示す変形例として本発明を実施することも可能である。
この変形例は、先行車40及び自車10が加速中に、自車10と先行車40との間に別の車両が割り込んだ場合の自車10の加速度制御に特徴がある。
図5のグラフは本変形例の制御の概要を表している。即ち、時刻t1まではFF要求Gはほぼ一定の正の値(プラス値)であり、自車10はこのFF要求Gに基づいてCACC制御を行っている。
しかし、例えば時刻t1において自車10と先行車40との間に別の車両が割り込んだ場合は、自車10はCACC制御を続行できなくなる場合が生じる。
しかし時刻t1においていきなり自車10の制御態様をACC制御に切り替える、換言するとFF要求Gをいきなりゼロにすると、自車10の乗員が違和感を覚えるおそれがある。そのため自車10の車両制御ECU16は、時刻t1においてFF要求Gの代わりとなる仮想FF要求Gを演算する。この仮想FF要求Gは、時刻t1におけるFF要求Gからゼロに向かって時間の経過とともに徐々に小さくなる(絶対値が小さくなる)値である。車両制御ECU16は仮想FF要求Gがゼロになるまで、CACC要求G(=FB要求G+仮想FF要求G)に基づいて自車10をCACC制御する。そして例えば時刻t2において仮想FF要求Gがゼロになると、車両制御ECU16は自車10の制御態様をACC制御に切り替える。
自車10は時刻t1以前においては、図5に示された「緩和前の加速度勾配制限値α5(但しα5<0)の変化率で変化する加速度制限値LM5」を用いてプラスの加速度の変化率を制限している。
しかし図5に示したような状況になった場合、CPUは時刻t1において加速度勾配制限値を「緩和後の加速度勾配制限値α6(但しα6<α5<0)」に変更し、仮想FF要求Gを「加速度勾配制限値α6に従って変化する加速度制限値LM6」となるように演算する。即ち車両制御ECU16は、加速度制限値LM5に基づいて自車10を制御する場合と比べて、自車10の加速動作を素早く中止する。
そのため、自車10と先行車40との間に別の車両が割り込んだとしても、自車10が割り込み車両に対して急激に接近するおそれは小さい。
なお時刻t2以降においては、車両制御ECU16は自車10をACC制御する。
10・・・車両(自車)、15・・・車両走行制御装置、16・・・車両制御ECU(FB要求G算出手段)(加速度制御手段)(勾配制限値設定手段)、17・・・センサECU(測距手段)、18・・・前方レーダセンサ(測距手段)、19・・・無線制御ECU(先行車加速度取得手段)、20・・・無線アンテナ(先行車加速度取得手段)、21・・・CAN、22・・・エンジン制御ECU、23・・・ブレーキ制御ECU、40・・・先行車。

Claims (1)

  1. 自車の前方に位置する先行車の加速度に関連する加速度情報を通信によって取得する先行車加速度取得手段と、
    前記自車と前記先行車との車間距離を測定する測距手段と、
    前記測定された車間距離を所定の目標車間距離に近づけるための前記自車の加速度であるフィードバック要求加速度を算出するFB要求G算出手段と、
    前記加速度情報に基づき前記自車を前記先行車に協調して追従走行させるためのフィードフォワード要求加速度を算出するFF要求G算出手段と、
    前記フィードバック要求加速度及び前記フィードフォワード要求加速度に基づいて前記自車の目標加速度を設定し、前記自車の加速度が前記目標加速度になるように同自車の加速度を制御する加速度制御手段と、
    前記フィードフォワード要求加速度が負の値である第1閾値以下であり且つ前記フィードフォワード要求加速度の単位時間あたりの変化量が負の値である第2閾値以下である先行車急減速判定条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    前記目標加速度が負であり且つその絶対値が時間の経過とともに増大していく場合に、前記目標加速度の単位時間あたりの変化量が負の値である減速度勾配制限値より小さいときに、前記変化量を前記減速度勾配制限値に補正する減速度勾配制限手段を備え、
    前記判定手段が前記先行車急減速判定条件を満たしていると判定したとき、前記先行車急減速判定条件を満たしていないときと比べて、前記減速度勾配制限手段が前記減速度勾配制限値の絶対値を大きくする、減速度勾配制限手段を備える、
    車両走行制御装置。
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