JP2017055520A - 電源装置及び電源装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】性能を低下させることなく、小型化を実現可能な電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置1では、カバー14及び押圧支持部材94,95を支持部材として、巻線部品たるチョークコイルを含む平滑部品70をカバー14側に取り付けられた状態で、カバー14が筐体10に対して取り付けられる。これにより、巻線部品を主回路基板20上に、主回路基板20及び主回路基板20上の電子部品に対して離間して配置する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電源装置及び電源装置の製造方法に関する。
車載用の電源装置では、半導体素子、トランス等の電子部品が搭載又は接続された基板が、筐体内に収容される。通常、電子部品等は筺体のベースプレートの搭載面に二次元的に配置されるため、部品点数が増加すると電源装置が大型化する。また、電子部品等をベースプレート上に二次元配置をすると、部品間の配線距離が長くなり、ノイズが発生する可能性がある。これに対して、電源装置の小型化及びノイズ低減を目的として、筐体内部における電子部品及び基板の配置について種々検討されている。例えば、特許文献1では2種類の電子部品(例えば、トランス及び半導体素子)が積層配置されている構成が示されている。
特開2015−53857号公報
近年、小型化に係るニーズがさらに高まっていて、電源装置のさらなる小型化が望まれている。一方、単純に小型化を目的として例えば発熱性の高い電子部品同士を近接配置すると、放熱性等に問題が生じる可能性がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、性能を低下させることなく、小型化を実現可能な電源装置及び電源装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電源装置は、回路基板と、前記回路基板に搭載される電子部品と、前記回路基板又は前記電子部品に対して接続される巻線部品と、前記巻線部品を、平面視における前記回路基板上に配置させ、前記回路基板及び前記電子部品から離間した状態で支持する支持部材と、を備えることを特徴とする。
上記の電源装置によれば、支持部材によって、巻線部品が回路基板及び電子部品から離間した状態で、平面視における回路基板上に配置されるため、装置の小型化が実現できる。また、支持部材を介して巻線部品からの熱は放出されるので、放熱性等の問題も回避することができる。したがって、性能を低下させることなく、小型化を実現可能な電源装置が提供される。
ここで、上記作用を効果的に奏する構成として、例えば、前記支持部材は、前記電源装置のカバーを含む態様とすることができる。また、前記支持部材は、前記電源装置のカバーとは異なるブラケットである態様とすることもできる。
上記のように、支持部材は、電源装置のカバーを利用してもよいし、ブラケット等の他の部材を利用してもよい。いずれの支持部材を用いても、電源装置の性能を低下させることなく小型化を実現することができる。
また、前記巻線部品はチョークコイルであって、前記電子部品はメイントランスである態様とすることができる。
従来、チョークコイル及びメイントランスを近接配置することは難しかった。これに対して、巻線部品はチョークコイルとし、電子部品をメイントランスとすることで、両者を近接配置することが可能となり、電源装置における配線を短くすることが可能となる。したがって、性能の低下をさらに抑制することができる。
このとき、前記メイントランスは、前記回路基板に設けられたパターンコイルを含む態様とすることができる。
上記の構成の場合、電源装置における配線を短くすることによる、性能の低下の抑制効果を大きく得ることができる。
また、前記カバーは、前記巻線部品を収容する凹部を備えている態様とすることができる。
上記の構成の場合、巻線部品を収容するための電源装置の大型化を避けることが可能となり、電源装置の小型化に寄与する。
また、本発明の一形態に係る電源装置の製造方法は、回路基板と、前記回路基板に搭載される電子部品と、前記回路基板及び前記電子部品を収容する筐体と、前記回路基板又は前記電子部品に対して接続される巻線部品と、前記巻線部品を、平面視における前記回路基板上において、前記回路基板及び前記電子部品から離間した状態で支持する支持部材として機能するカバーと、を含む電源装置の製造方法であって、前記カバーは開口部を有し、前記カバーに対して前記巻線部品を取り付ける工程と、前記回路基板及び前記電子部品を収容した前記筐体に対して、前記巻線部品が取り付けられたカバーを取り付ける工程と、前記開口部から工具を挿入し、前記回路基板又は前記電子部品と、前記巻線部品とを外部から接続する工程と、を含むことを特徴とする。
上記の製造方法によれば、カバーに開口部を設けて、開口部を利用して、回路基板又は電子部品と、巻線部品とを外部から接続する製造方法が用いられている。したがって、カバー側に取り付けた巻線部品と、回路基板又は電子部品との接続をより簡単な作業で行うことができ、性能が低下することなく小型化が実現された電源装置を製造することができる。
本発明によれば、性能を低下させることなく、小型化を実現可能な電源装置及び電源装置の製造方法が提供される。
実施形態に係る電源装置の概略構成を説明する分解斜視図である。 カバー及びカバーに取り付けられる電子部品等を取り除いた状態の電源装置の平面図である。 図2の状態の電源装置の分解斜視図である。 カバー及びカバーに取り付けられる部品の底面図(筐体側からの図)である。 カバー及びカバーに取り付けられる部品の分解斜視図である。 カバーに取り付けられる電子部品である平滑部品の概略構成を示す分解斜視図である。 平滑部品の分解斜視図である。 カバーに形成される開口の位置を説明する図である。 電源装置の製造方法を説明するフロー図である。 電源装置の断面矢視図である。 電源装置の断面矢視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面においては、必要に応じて、X軸、Y軸及びZ軸を記載している。
図1は、本発明の実施形態に係る電源装置の概略構成を説明する分解斜視図である。本実施形態で説明する電源装置は、例えば、入力端子に接続された高圧バッテリから入力された直流電圧を電圧変換(降圧)し、所望の直流出力電圧を生成するスイッチング電源装置等である。本実施形態の電源装置1は、2次側が同期整流型のDC−DCコンバータである場合について説明するが、これに限定されるものではない。
電源装置1は、入力平滑コンデンサ、スイッチング素子、トランス、整流回路、出力平滑コンデンサ、インダクタ等の電子部品が主回路基板20(回路基板)に接続されて筐体10内に収容されたものである。電源装置1は、上記の電子部品の他多数の電子部品を含んで構成されるが、本実施形態に係る電源装置1における主要な電子部品を除いて、記載を省略する。
筐体10は、電源装置1の構成部材を収容する金属製ケースの一部を構成する。筐体10は、筐体10の底面を形成するベースプレート11とベースプレート11を取り囲む側壁12とを含んで構成される。電源装置1では、筐体10の内部に上記の電子部品を収容した後にカバー14で覆われる。カバー14は、ベースプレート11に対応した略平板形状をなしている。詳細は後述するが、主回路基板20に接続される電子部品の一部はカバー14に取り付けられる。筐体10とカバー14とによって形成される金属製ケースの内部に、主回路基板20及び電子部品が収容される。
また、筐体10のベースプレート11の裏面側(図1の下側:素子や基板が固定される面とは逆の面側)には、Y軸方向に延びる放熱用のフィン13が取り付けられる。ベースプレート11の裏面に設けられる放熱用のフィン13は、ベースプレート11の四方を囲む側壁12のうちX軸方向に沿って延びて対向配置された側壁12A,12Bの外側にも連続している。放熱用のフィン13は、筐体10の外部においてベースプレート11の裏面側を冷却する空気がY軸方向に移動する際の流路として機能する。また、側壁12A,12Bにおいては、筐体10の外部において空気が放熱用のフィン13に沿ってZ軸方向に移動する際の流路として機能する。放熱用のフィン13の間を空気が移動することで、放熱用のフィン13が空冷される。これにより、ベースプレート11の表面側に固定された電源装置1の各素子において発生する熱がベースプレート11及び側壁12A,12Bに伝熱し、ベースプレート11の裏面側及び側壁12A,12Bの外側から外部に放熱される。このように、ベースプレート11及び側壁12A,12Bは、放熱機能を有するヒートシンクとしても機能する。
なお、放熱用のフィン13は、ベースプレート11及び側壁12A,12Bとは異なる部材から構成されていてもよいし、同一の部材から構成されていてもよい。また、ベースプレート11及び側壁12A,12Bに取り付けられる放熱用のフィン13は、本実施形態のように連続していなくてもよい。また、空冷による放熱用のフィン13を取り付ける構成に代えて、ベースプレート11の裏面側に水冷用の冷却液流路を設けて、ベースプレート11を水冷することで、ベースプレート11の裏面側から外部に放熱する構成としてもよい。
筐体10には、筐体10の内外を電気的に接続する入力端子15及び出力端子16が取り付けられる。入力端子15から直流電圧を入力し、電圧変換(降圧)した後に出力端子16から出力する。
筐体10の内部に収容される主回路基板20等について説明する。図2は、カバー14及びカバー14に取り付けられる電子部品等を取り除いた状態(カバー14を取り外した状態)の電源装置1の平面図であり、図3は、図2の分解斜視図である。
主回路基板20は、例えば、樹脂等の絶縁材料からなるベース板の表裏面に導体からなる回路パターンを形成し、さらに樹脂等の絶縁材料によって回路パターンを覆うことにより形成される。本実施形態では、主回路基板20はXY平面に沿って延びる長方形状をなしている。主回路基板20として、絶縁材料と回路パターン(導体層)とが交互に積層された多層基板を用いてもよい。回路パターンの導体は、主回路基板20に対して接続する半導体素子等の電子部品に対して接続されて、電源装置1における電源回路を構成する。本実施形態における主回路基板20には巻線部品におけるコイルのパターンも形成されている。
主回路基板20は筐体10のベースプレート11上に載置されている。平面視において筐体10の大きさは主回路基板20の形状に対応したものとされていて、主回路基板20の端部に対して、筐体10の側壁が近接して配置されている。なお、近接とは、主回路基板20の端部と筐体10とが、最低限必要な電気的絶縁距離を保って配置されていることをいう。本実施形態では、近接とは、主回路基板20の短辺の長さの1/3よりも小さい程度である。
主回路基板20及び主回路基板20に取り付けられる電子部品についてさらに説明する。本実施形態では、主回路基板20に搭載される電子部品のうち、本発明の特徴に関係する電子部品のみを抽出して示している。
主回路基板20上には、1次側と2次側との間に配置されるメイントランス30を構成する一対の磁性体コア31、1次側のチョークコイルである共振インダクタ40を構成する一対の磁性体コア41が搭載されている。さらに、主回路基板20上には、4つの半導体素子が主回路基板20の端部において一列に配置された2つの1次側のスイッチング素子群50A,50B、3つの半導体素子がそれぞれ主回路基板20の端部に配置された2つの2次側の整流素子群60A,60Bが取り付けられている。
メイントランス30を構成する磁性体コア31は、所謂EI型の磁性体コアを構成している。具体的には、主回路基板20の上方側にY軸方向が長手方向となるようにE型コア31Aを配置し、下方側にI型コア31B(図10,11参照)を配置している。主回路基板20には、E型コア31Aの脚部を挿通させるための3つの開口21A,21B,21CがY軸方向に沿って設けられている。E型コア31Aの3つの脚部は、それぞれ開口21A,21B,21Cに対して挿入される。主回路基板20内には、中央の開口21Bの周囲を巻回するように、1次側及び2次側のパターンコイル25(図3参照)が形成されると共に、パターンコイル部分の上流側及び下流側の回路パターン(図示せず)が形成される。パターンコイル25におけるコイルの巻数は特に限定されない。なお、共振インダクタ40を構成する磁性体コア41もメイントランス30と同様の所謂EI型の磁性体コアであり、E型コア41A及びI型コア41B(図10,11参照)から構成されている。
メイントランス30のE型コア31Aの上方には、側壁12A,12Bと接続される伝熱部材35(図1、図3参照)が取り付けられる。伝熱部材35は、E型コア31A及び側壁12A,12Bと熱的に接続され、E型コア31Aを含むメイントランス30からの熱を側壁12A,12Bへ伝熱する。
また、図3に示すように、主回路基板20を載置する筐体10のベースプレート11は、主回路基板20の裏面側と可能な限り熱的に接続可能とされている。特に、スイッチング素子群50A,50B及び整流素子群60A,60Bが搭載される位置の裏面側では、主回路基板20とベースプレート11とが熱的に接続する構成となっている。また、本実施形態の電源装置1では、メイントランス30のI型コア31Bを収容可能な凹部17と、共振インダクタ40のI型コア41Bを収容可能な凹部18と、を形成する。これにより、凹部17,18との段差を利用して主回路基板20の裏面側とベースプレート11の表面とを熱的に接続している。なお、主回路基板20の裏面側とベースプレート11とを熱的に接続するために、両者の間にサーマルコンパウンド等を塗布してもよい。
次に、カバー14及びカバー14に取り付けられる部材について説明する。図4は、カバー14の底面図(筐体10側を示す図)である。また、図5は、図4の分解斜視図である。図6は、カバー14に取り付けられる電子部品である平滑部品70の概略構成を示す分解斜視図であり、図7は、図6の分解斜視図である。さらに、図8は、カバー14に形成される開口の位置を説明する図である。
図4及び図5に示すように、略平板状のカバー14は+Z方向に突出し、底面側からみたときに凹部形状となる凹部81を有する。この凹部81は、カバー14に取り付けられる巻線部品を含んで構成される平滑部品70を収容する領域である。平滑部品70を収容するための凹部81を設けることで電源装置1全体としての小型化を実現することができる。
カバー14の表面(上面)には、後述の開口部82A〜82Cを塞ぐためのシール部材85が設けられる。開口部82A〜82C及びシール部材85については後述する。
カバー14の裏面(下面)には、平滑部品70と、押圧支持部材91〜95が取り付けられる。平滑部品70は、整流素子群60A,60Bを含む整流回路からの電圧を平滑して、出力端子16へ電圧を出力する平滑回路を構成している。押圧支持部材91〜95は、振動等による位置ズレを防止するために、電子部品等を押圧支持するブラケットとしての機能を有する。押圧支持部材91〜95は、それぞれ絶縁性の部材によって構成される。
押圧支持部材91は、それぞれカバー14の裏面側に固定される固定部91Aと、固定部91Aに対して弾性を有し、対象物を押圧する押圧部91Bとを有する。同様に、押圧支持部材92〜95についてもそれぞれ固定部と押圧部とを有する。押圧支持部材91〜95は、それぞれの固定部がカバー14に対してネジ止めすることによってカバー14に対して取り付けられる。押圧支持部材91,92は、それぞれ1次側のスイッチング素子群50A,50Bを主回路基板20側(−Z方向)へ押圧する機能を有する。押圧支持部材91,92はそれぞれ4つのスイッチング素子を押圧支持するため、押圧部が複数設けられる。また、押圧支持部材93は、共振インダクタ40の磁性体コア41(E型コア41A)を主回路基板20側(−Z方向)へ押圧すると共に、メイントランス30の上部に設けられる伝熱部材35を主回路基板20側(−Z方向)へ押圧する機能を有する。さらに、押圧支持部材94,95は、平滑部品70をカバー14側(+Z方向)へ押圧する機能を有する。押圧支持部材91〜95は、いずれも押圧対象の部品を押圧することで、振動等を抑制すると共に、対象の部品の浮き等を防止して、放熱性を維持することを目的として用いられる。
平滑部品70は、チョークコイルを含んで構成される。具体的には、図6,7に示すように、コイル部71と、出力端子16と接続するためのバスバー72と、コイル部71に取り付けられる一対の磁性体コア73と、磁性体コア73とコイル部71との間に設けられるスペーサ74と、バスバー72に取り付けられるノイズ除去用のフェライトコア75とを含んで構成される。コイル部71、磁性体コア73及びスペーサ74が巻線部品であるチョークコイルを形成する。
コイル部71は、略円環状であって、間を隔てて並設された有端リング状の2つの巻線部材71A,71Bを連結したものである。巻線部材71A,71Bは、それぞれ板金を折り曲げ加工することにより形成することができる。巻線部材71Aの一端部は後述のように、主回路基板20の電子部品とネジ76を用いた固定によって接続される。巻線部材71Aの他端部は、巻線部材71Bの一端部とネジ77を用いた固定により連結されている。巻線部材71Bの他端部は、バスバー72とネジ78を用いた固定により連結されている。これにより巻線部材71A,71Bは巻数が2ターンのコイルを形成する。
磁性体コア73は、フェライトコアであって、2つのE型コア73A,73Bにより構成される。E型コア73A,73Bはそれぞれ3つの脚部を有し、3つの脚部が対向するように取り付けられる。取付け時には、中央の脚部が巻線部材71A,71Bの中央の開口を通過するように取り付けられる。E型コア73A,73Bを取り付ける際には、巻線部材71A,71Bはスペーサ74と一体的に組み立てられた状態となっている。巻線部材71A,71Bに対するE型コア73A,73Bの位置決めは、スペーサ74に設けられるガイド部を利用して行われる。
スペーサ74は、図6及び図7に示すように、巻線部材71A,71Bの積層方向(Z軸方向)に沿って延びる側壁部74a,74bと、側壁部74a,74bの図示上方側の端部同士をそれぞれ連結する円環状の連結部74cと、側壁部74a,74bの図示下方側の端部同士を連結する円環状の連結部74dと、連結部74c,74dの間に設けられ、側壁部74a,74bに対して接続する円環状の区画部74eと、を含んで構成される。
スペーサ74の連結部74c,74dには、外方へ突出する複数のガイド部74fが複数設けられる。このガイド部74fは、磁性体コア73を取り付ける際の位置決めの部材として機能すると共に、磁性体コア73が振動等により動くことを防止する。
スペーサ74の連結部74dと区画部74eとの間に巻線部材71Aが挿入される。また、スペーサ74の連結部74cと区画部74eとの間に巻線部材71Bが挿入される。このとき、巻線部材71A,71Bの端部が同一側となるように、同一方向から挿入する。その後、巻線部材71A,71Bの端部同士をネジ76により固定することで、巻線部材71A,71B及びスペーサ74が一体化される。このとき、ガイド部74fに沿って磁性体コア73を取り付けることで、コイル部71及びスペーサ74に対する位置決めが容易となる。その後、巻線部材71A,71Bの開口を貫く軸線に沿って、一体化された巻線部材71A,71B及びスペーサ74を挟み込むように、E型コア73A,73Bが配置される。これにより、コイル部71、磁性体コア73及びスペーサ74が一体化される。
さらに、巻線部材71Bの端部に対してノイズ除去用のフェライトコア75が取り付けられたバスバー72の一端側をネジ78により接続することで、平滑部品70が形成される。なおバスバー72の他端側は、ネジ79により出力端子16に対して接続される。
上記の平滑部品70は、カバー14の凹部81に対して収容される。そして、カバー14に取り付けられた押圧支持部材94,95によって、凹部81に対して押圧した状態で支持することで、平滑部品70がカバー14の裏面(内面)側に取り付けられた状態となる。また、押圧支持部材91〜93は、ネジ止めによりカバー14の裏面側に取り付けられる。
カバー14には、押圧支持部材91〜95を取り付けるためのネジ穴のほかに、凹部81内に開口部82A〜82Cが設けられる。図8は、カバー14に設けられる開口部82A〜82Cの取り付け位置を示す図である。図8(A)は、カバー14以外の各部材を模式的に示した平面図であり、図8(B)は、カバー14の平面図である。図8(B)に示すように、カバー14の開口部82Aはネジ79に対応した位置に設けられる。また、開口部82Bはネジ78に対応した位置に設けられ、開口部82Cはネジ76に対応した位置に設けられる。これらのネジ76,78,79は、カバー14側に取り付けられた平滑部品70と、筐体10側に取り付けられた出力端子16及び筐体10に収容された主回路基板20又は主回路基板20上の電子部品との接続に関係する部分である。また、ネジ78は、筐体10側の固定部87(図11参照)に対して平滑部品70を固定する機能も有する。したがって、筐体10とカバー14とを組み立てた後に、これらのネジ76,78,79によりネジ止めする必要があるものである。したがって、開口部82A〜82Cは、これらのネジ76,78,79を外部から締めるために設けられる。一方、電源装置1を実際に使用する場合には、開口部82A〜82Cが設けられていると、ケースの内部に埃等が入ってしまう可能性がある。したがって、電源装置1の組み立ての最後には、シール部材85(図5参照)により、開口部82A〜82Cが外部から塞がれる。
なお、カバー14の凹部81は、平滑部品70に対応した形状となっていることも、図8から確認することができる。
上記の電源装置1の組み立て方法(製造方法)について、図9を参照しながら改めて説明する。まず、カバー14に対して平滑部品70を取り付ける(S01)。平滑部品70自体は、カバー14に対して取り付ける前に組み立てられている。平滑部品70は、押圧支持部材94,95によってカバー14に対して固定される。平滑部品70をカバー14の裏面側に取り付けると同時に、押圧支持部材91〜95もカバー14の裏面側に取り付ける。平滑部品70の位置合わせは、例えば、押圧支持部材94,95との位置関係を利用してもよいし、カバー14の開口部82A〜82Cを利用してもよい。
一方、メイントランス30等の電子部品を取り付けた主回路基板20が、筐体10に収容される(S02)。同時に筐体10に対して入力端子15及び出力端子16等の部材も取り付けられる。すなわち、カバー14に取り付けられる部品以外はこの段階で筐体10に収容又は取付けされる。なお、カバー14に対する部品の取り付け(S01)と、筐体10に対する電子部品の収容又は取付け(S02)の実行順序は、変更することができる。
次に、電子部品を含む主回路基板20が収容された筐体10に対して、平滑部品70等が取り付けられたカバー14を取り付ける(S03)。カバー14の開口部82A〜82Cから工具等を筐体10の内側へ挿入し、外部からネジ76,78,79を締め、平滑部品70を筐体10側の主回路基板20及び出力端子16と接続する(S04)。最後に、カバー14の開口部82A〜82Cをシール部材85により塞ぐ。これにより、電源装置1が完成する。
組み立て後の電源装置1の断面矢視図を図10及び図11に示す。図10は、メイントランス30の中心を通りX軸方向に延びる線における断面矢視図であり、図11は出力端子16及びチョークコイルの中心を通りX軸方向に延びる線における断面矢視図である。
図10及び図11に示すように、巻線部品である平滑部品70のチョークコイル(コイル部71、磁性体コア73及びスペーサ74)は、主回路基板20、主回路基板20上に取り付けられた巻線部品であるメイントランス30及び共振インダクタ40、並びに、主回路基板20に取り付けられた電子部品である半導体素子(スイッチング素子群50A,50B、整流素子群60A,60B)に対して離間した状態で、平面視において主回路基板20上に(主回路基板20と重なる位置で)支持されている。すなわち、カバー14及び押圧支持部材94,95がチョークコイルの支持部材として機能している。このような配置とすることで、チョークコイルを主回路基板20の横等に配置する場合と比較して、特に平面視における電源装置1の小型化を実現することができる。従来、板金コイルを用いた巻線部品を筐体10内に収容する場合には、平面視において主回路基板等の回路基板とは異なる位置に配置されていた。このような構成としていたのは、巻線部品からの放熱を十分行いたいという目的もあった。一方で、このような配置とするためには、巻線部品の配置を考慮して、筐体10におけるベースプレートの面積、すなわち平面視における電源装置1の大きさを決める必要があった。したがって、必然的に電源装置1が大型化するという問題があった。
これに対して、本実施形態に係る電源装置1では、カバー14及び押圧支持部材94,95を支持部材として、巻線部品たるチョークコイルを含む平滑部品70をカバー14側に取り付けることで、巻線部品を主回路基板20上に、主回路基板20及び主回路基板20上の電子部品に対して離間して配置する構成を実現した。これにより、平面視における電源装置1の大きさを決める際に、巻線部品の配置を考慮する必要がなくなるため、電源装置1の小型化を実現することが可能となった。
また、放熱性の観点でいえば、チョークコイルを含む平滑部品70において発生した熱は、カバー14の裏面側に伝熱される。カバー14は表面側が外部に露出しているので、空冷によって冷却されているともいえる。したがって、主回路基板20から離間して主回路基板上に設けられた巻線部品についても放熱性を確保することができる。
また、カバー14側に取り付けられる巻線部品が平滑部品70におけるチョークコイルである場合、図10及び図11に示すように、メイントランス30との近接配置を実現することができる。チョークコイルとメイントランス30とを近接配置することで、両者を接続する配線を従来の構成と比べて短くすることができる。配線を短くすることによって、電源装置1としての効率を改善することができると共に、ノイズの低減も可能となる。したがって、電源装置1としての性能を低下させることなく、小型化を実現することができる。
特に、メイントランス30が主回路基板20に設けられたパターンコイル25を利用した構成である場合、従来の構成では、チョークコイルとの近接配置を実現することは難しかった。近接配置が困難である場合、両者を接続するためのバスバー等を設ける必要があり、部品点数も増加しがちである。また、近接配置を実現するためには主回路基板20の形状を変更する等、前工程における作業負担やコストの増加も生じていた。これに対して、本実施形態に係る電源装置1では、メイントランス30に含まれるパターンコイル25の上方にチョークコイルが位置しているため、パターンコイル25の上方のスペースを利用してチョークコイルを含む平滑部品70を配置できるので小型化に寄与すると共に、パターンコイル25とチョークコイルのコイル部71とを近接して配置することができる。すなわち、メイントランス30が主回路基板20に形成されたパターンコイル25を含む構成であっても、チョークコイルを近接配置することができ、小型化を実現可能である。
また、電源装置1は、上述したようにカバー14側に取り付けた平滑部品70と主回路基板20側の電子部品とを接続する必要がある。この点について、本実施形態に係る電源装置1の製造方法では、カバー14に開口部82A〜82Cを設けて、開口部82A〜82Cを利用して外部からネジ止め等の固定作業(すなわち、平滑部品70と他の部品とを接続する作業)を行った後に、開口部82A〜82Cを塞ぐ製造方法が用いられている。したがって、カバー14側に取り付けた平滑部品70と、主回路基板20側の電子部品等との接続をより簡単な作業で行うことができ、性能が低下することなく小型化が実現された電源装置1を製造することができる。
以上、本発明の一実施形態の電源装置及び電源装置の製造方法について説明したが、本発明は、上記実施形態の態様に限定されない。
例えば、上記実施形態では、巻線部品であるチョークコイルがカバー14に対して取り付けられている例について説明した。しかしながら、主回路基板20上で主回路基板20及び電子部品から離間した状態で巻線部品を支持するための部材として、電源装置のカバーを用いる必要はない。すなわち、電源装置1のケースとなる筐体10及びカバー14とは異なる部材を、巻線部品を主回路基板20上で支持する支持部材として用いてもよい。支持部材として、例えばブラケットを用いることが考えられる。この場合であっても、主回路基板20上に巻線部品を配置することができるため、電源装置としての性能を低下させることなく、小型化を実現することができる。なお、部品点数の増加や部品コストの点を考慮すると、カバー14を支持部材の一部として用いる構成のほうが好ましいと考えられる。
また、上記実施形態では、カバー14に取り付けられる巻線部品が平滑部品70に含まれるチョークコイルである場合について説明したが、主回路基板20又は主回路基板20上の電子部品から離間して配置することができる巻線部品は、上記に限定されない。また、支持部材を用いて支持する巻線部品は、電源装置に要求される外形やスペック、部品の配置等に応じて適宜選択することができる。
1…電源装置、10…筐体、11…ベースプレート、12…側壁、14…カバー、20…主回路基板、25…パターンコイル、30…メイントランス、40…共振インダクタ、50A,50B…スイッチング素子群、60A,60B…整流素子群、70…平滑部品、81…凹部。

Claims (7)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板に搭載される電子部品と、
    前記回路基板又は前記電子部品に対して接続される巻線部品と、
    前記巻線部品を、平面視における前記回路基板上に配置させ、前記回路基板及び前記電子部品から離間した状態で支持する支持部材と、
    を備える電源装置。
  2. 前記支持部材は、前記電源装置のカバーを含む請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記支持部材は、前記電源装置のカバーとは異なるブラケットである請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記巻線部品はチョークコイルであって、
    前記電子部品はメイントランスである請求項1〜3のいずれか一項に記載の電源装置。
  5. 前記メイントランスは、前記回路基板に設けられたパターンコイルを含む請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記電源装置のカバーは、前記巻線部品を収容する凹部を備えている請求項2〜5のいずれか一項に記載の電源装置。
  7. 回路基板と、前記回路基板に搭載される電子部品と、前記回路基板及び前記電子部品を収容する筐体と、前記回路基板又は前記電子部品に対して接続される巻線部品と、前記巻線部品を、平面視における前記回路基板上において、前記回路基板及び前記電子部品から離間した状態で支持する支持部材として機能するカバーと、を含む電源装置の製造方法であって、
    前記カバーは開口部を有し、
    前記カバーに対して前記巻線部品を取り付ける工程と、
    前記回路基板及び前記電子部品を収容した前記筐体に対して、前記巻線部品が取り付けられたカバーを取り付ける工程と、
    前記開口部から工具を挿入し、前記回路基板又は前記電子部品と、前記巻線部品とを外部から接続する工程と、
    を含む電源装置の製造方法。
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