JP2017053524A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラップの作動時に生じる異音の発生を抑える。【解決手段】空気調和装置は、吹き出し口が形成されるとともに本体側取付孔が形成された本体部と、前記吹き出し口に設けられ、前記吹き出し口からの空気の吹き出し方向を変更するフラップと、前記フラップを前記本体部に対して回動可能に連結する連結部材21と、備える。連結部材21は、前記本体側取付孔に挿通された取付孔挿入部25と、取付孔挿入部25の一方の端部に形成され、前記フラップに連結されるフラップ連結部26と、少なくとも一部が前記取付孔挿入部25の外周面よりも径方向外側に膨出し、前記径方向に弾性変形可能な弾性変形部30と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、空気調和装置に関する。
従来から、筐体の内部に送風機や熱交換器等を収納し、室内の空気を吸い込んで温度、湿度の調整を行った後に、この空気を吹き出し口から吐出することで室内の空調を行う空気調和装置が知られている。
特許文献1には、吹出し口から吐出される空気の風向を変更するフラップを備える空気調和装置が開示されている。この空気調和装置は、フラップの向きを変更する構成として、フラップに形成された軸受と、軸受に嵌合してフラップを回動自在に支持する中間軸を有する中間軸体と、空気調和装置の本体側に固定されて中間軸体を支持する本体側支持体と、を備える。
特開2008−261564号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、軸受のような中間軸が挿入される孔の内周面と中間軸の外周面との間に径方向の隙間があると、フラップが作動したときに、中間軸と軸受とが当たって異音が生じるおそれがある。
この発明は、コスト上昇を抑えつつ、フラップの作動時に生じる異音の発生を抑えることができる空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
この発明の第一の態様における空気調和装置は、吹き出し口が形成されるとともに本体側取付孔が形成された本体部と、前記吹き出し口に設けられ、前記吹き出し口からの空気の吹き出し方向を変更するフラップと、前記フラップを前記本体部に対して回動可能に連結する連結部材と、備え、前記連結部材は、前記本体側取付孔に挿通された取付孔挿入部と、前記取付孔挿入部の一方の端部に形成され、前記フラップに連結されるフラップ連結部と、少なくとも一部が前記取付孔挿入部の外周面よりも径方向外側に膨出し、前記径方向に弾性変形可能な弾性変形部と、を備える。
このように構成することで、取付孔挿入部が本体側取付孔に挿入された場合に、弾性変形部が本体側取付孔の内周面に向かって押し戻された状態で摺接する。これにより、本体側取付孔と取付孔挿入部との隙間によって生じる本体側取付孔と連結部材とのガタ付きを抑えることができる。したがって、本体側取付孔の内周面に摺接した弾性変形片の弾性変形により、フラップを回転させるときに、本体側取付孔に対する連結部材の振動を抑えることができる。
また、この発明の第二の態様における空気調和装置では、第一の態様において、前記弾性変形部は、前記取付孔挿入部に繋がっている基端部よりも厚く形成され、前記取付孔挿入部の外周面よりも径方向外側に膨出するよう先端部に形成された膨出部を有していてもよい。
このように、先端部に形成された膨出部を基端部よりも薄く形成することで、弾性変形部に弾性変形を生じやすくすることができる。これにより、弾性変形部による、本体側取付孔と連結部材とのガタ付きの抑制、連結部材の振動の抑制を、効果的に行うことができる。
この発明に係る空気調和装置によれば、本体側取付孔と連結部材とのガタ付きを抑え、フラップの作動時に生じる異音の発生を抑えることができる。
本発明の実施形態の空気調和装置の斜視図である。 本発明の実施形態の空気調和装置の断面図であって、図1のII−II断面図である。 本発明の実施形態の空気調和装置の正面図であって、前面の吸込みパネルを外した状態を示す図である。 本発明の実施形態の取付部の斜視図である。 本発明の実施形態の取付部の分解斜視図である。 本発明の実施形態の取付部の連結部材の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態の取付部の連結部材の中心軸に沿った断面図である。 本発明の実施形態の変形例における取付部の連結部材の変形例を示す図であり、連結部材を中心軸方向から見た断面図である。
以下、本発明の実施形態の空気調和装置1について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の空気調和装置の斜視図である。図2は、本発明の実施形態の空気調和装置の断面図であって、図1のII−II断面図である。図3は、本発明の実施形態の空気調和装置の正面図であって、前面の吸込みパネルを外した状態を示す図である。
図1、図2、及び図3に示すように、空気調和装置1は、据付時に水平方向となる方向に横長の直方体形状をなす筐体2と、筐体2の内部に収容される空調機器(本体部)3とを備えている。空気調和装置1は、室内に設けられる室内機である。空気調和装置1は、空気Aを吸い込んで温度、湿度の調整を行った後に吹き出し口4より空気Aを吐出し、室内の空調を行う装置である。本実施形態の空気調和装置1は、空気Aの吹き出し方向を変更するフラップ8が設けられている。
ここで、以下では、据付時に水平方向となる方向を左右方向とし、据付時に上下方向となる方向を単に上下方向とし、これら左右方向及び上下方向に直交する方向を前後方向とする。なお、据付時に手前側となるのが前後方向の前側である。
図2に示すように、空調機器3は、熱交換器5と、熱交換器5によって覆われるように設けられた送風ファン6と、空気Aの吸い込み口に設けられるフィルタ7と、空気Aの吹き出し口4に設けられるフラップ8と、左右方向の一端側に設けられて空調の制御を行うコントロールボックス9と、を備える。
筐体2は、据付時に手前側となる前面側に配される前面パネル10と、前面パネル10に一体に接続されて据付時に上方に配置される上面パネル11と、前面パネル10及び上面パネル11とともに内部に空調機器3を収容する空間Sを形成する筐体本体12と、を備えている。
筐体2は、前面パネル10を前方から覆う吸込みパネル13を有している。
筐体本体12は、左右方向に一対に配置された側面パネル14と、これら一対の側面パネル14に一体に接続されて据付け面に対向する背面パネル15と、一対の側面パネル14と背面パネル15とを支持するとともに下方に配置された底面パネル16とを有している。
筐体本体12は、一対の側面パネル14、背面パネル15、及び底面パネル16によって囲まれる空調機器3を収容する空間Sを形成する。筐体本体12は、この空間Sの前方及び上方で開口している。即ち、筐体本体12には、筐体2を前後方向に貫通する前面開口部OP1、及び上下方向に貫通する上面開口部OP2が形成されている。
空気Aは、上面開口部OP2から筐体2の空間Sに取り込まれるようになっている。
前面パネル10は格子状をなし、前面開口部OP1の前面側に、筐体本体12に一体に設けられている。上面パネル11は格子状をなし、上面開口部OP2の上面側に、筐体本体12と一体に設けられている。
吸込みパネル13は、前面開口部OP1及び前面パネル10を覆うように前面パネル10のさらに前方側に配置されている。吸込みパネル13は、筐体本体12に対して着脱可能となっていることで前面開口部OP1を開閉可能としている。
吹き出し口4に設けられているフラップ8は、吹き出し口4からの空気Aの上下方向の向きを変更する風向き調整板である。空気調和装置1は、二つのフラップ8を備える。二つのフラップ8は、吹き出し口4を塞ぐような配置とすることができる。二つのフラップ8は、送風ファン6によって吐出される空気Aの流れに沿うように軸線O回りに回動させることができる。
以下、フラップ8の取り付け構造について説明する。ここでは、二つのフラップ8のうち、後方に配置されたフラップ8の取り付け構造について説明する。二つのフラップ8のうち、前方に配置されたフラップ8の取り付け構造は、後方に配置されたフラップ8の取り付け構造と略同一であるため説明を省略する。
図3に示すように、フラップ8は、左右方向に間隔を空けた複数箇所で、取付部17を介して、左右方向に延在する軸線O回りに回転可能に筐体2に連結されている。また、フラップ8は、軸線O方向(左右方向)の一方の端部側に設けられた図示しない駆動モータによって、軸線O回りに回転駆動される。このため、フラップ8の一方の端部には、軸線O方向に延びるピン35が設けられ、このピン35が図示しない駆動モータに連結される。
図4は、本発明の実施形態の取付部の斜視図である。図5は、本発明の実施形態の取付部の分解斜視図である。図6は、本発明の実施形態の取付部の連結部材の外観を示す斜視図である。図7は、本発明の実施形態の取付部の連結部材の中心軸に沿った断面図である。
図4及び図5に示すように、取付部17は、フラップ8のフラップ本体18と一体に設けられているフラップ側ブラケット19と、筐体2に設けられている筐体側ブラケット20と、フラップ側ブラケット19と筐体側ブラケット20とを連結する連結シャフト(連結部材)21と、を備える。
フラップ8は、左右方向に長い板形状のフラップ本体18と、取付部17に対応した位置でフラップ本体18に設けられたフラップ側ブラケット19と、を備える。
フラップ側ブラケット19は、フラップ本体18の表面18fから直交する方向に延びるよう、フラップ本体18の一方の表面18fに一体に形成されている。フラップ側ブラケット19は、板状をなし、軸線Oに直交する主面が形成されている。
フラップ側ブラケット19は、軸線O方向から見た形状が三角形状をなしている。フラップ側ブラケット19には、軸線O方向に貫通する長方形状のシャフト係合孔23(図5参照)が形成されている。
筐体側ブラケット20は、板状をなし、吹き出し口4から吹き出される空気Aの流れを阻害しないように、軸線O方向に直交する主面が形成されている。筐体側ブラケット20には、軸線O方向に貫通するシャフト挿通孔(本体側取付孔)24が形成されている。シャフト挿通孔24は、例えば、円形状をなしている。
図6、図7に示すように、連結シャフト21は、シャフト本体(取付孔挿入部)25と、係合爪部(フラップ連結部)26と、弾性変形片(弾性変形部)30と、を備えている。
図4〜図7に示すように、連結シャフト21は、シャフト本体25の一端25a側が筐体側ブラケット20に形成されたシャフト挿通孔24に挿通された状態で、係合爪部26がフラップ側ブラケット19のシャフト係合穴23に係合されている。
本実施形態のシャフト本体25は、中心軸(軸線O)を中心とする有底円筒状をなしている。シャフト本体25は、図6、図7に示すように、本体筒部41と、端面部42と、フランジ部43とを有している。
本体筒部41は、中心軸(軸線O)を中心とする円筒状をなしている、本体筒部41は、周方向の一部に、中心軸(軸線O)方向に外周面の一部を貫通する貫通孔29が形成されている。図7に示すように、本体筒部41の延在する方向の一方の端部である一端25a側は、その外径寸法Dが、フラップ側ブラケット19に形成された長方形状のシャフト係合孔23の開口寸法よりも大きく形成されている。本体筒部41は、その外径寸法Dが、シャフト挿通孔24の内径である開口寸法L2よりも小さく形成されている。
端壁部42は、本体筒部41の一端25aに設けられている。端面部42は、シャフト本体25の中心軸に直交する主面が形成された円板状をなしている。つまり、端壁部42は、本体筒部41の一端25aの開口を閉塞している。
フランジ部43は、本体筒部41の延在する方向の他方の端部である他端25b側に設けられている。フランジ部43は、本体筒部41の外周面から径方向外側に環状をなして張り出している。フランジ部43は、本体筒部41の他端25bに一体的に形成されている。このフランジ部43は、シャフト本体25がフラップ側ブラケット19側に移動してシャフト挿通孔24から抜けることを防止している。
図6、図7に示すように、係合爪部26は、端面部42の一端25a側の端面より軸線O方向に突出する一対の梁部26aと、梁部26aの先端から突出する鍔部26bと、を有している。
梁部26aは、シャフト本体25の一端25aの端面部42から、シャフト本体25の中心軸(軸線O)の延びる方向に沿って互いに平行に延びている。一対の梁部26aは、それぞれ長方形状断面を有している。一対の梁部26aは、梁部26a同士が対向する側の面とは反対側の面である外側面26sが、互いに平行となるよう形成されている。
鍔部26bは、梁部26aの先端部に一体をなして形成されている。鍔部26bは、梁部26a同士が対向する方向とは反対側の外側に向かって突出している。図7に示すように、係合爪部26は、一対の梁部26aの外側面26s同士の間隔が、フラップ側ブラケット19に形成された長方形状のシャフト係合孔23の長手方向の開口寸法Lよりも僅かに小さく形成されている。
ここで、連結シャフト21のうち、少なくとも係合爪部26は、可撓性を有する材料(弾性変形可能な材料)から形成されている。可撓性を有する材料としては、例えば、ポリアセタール樹脂(POM)等のエンジニアリングプラスチックを採用することができる。これにより、係合爪部26を構成する一対の梁部26aは、端面部42に対し、鍔部26bが形成された先端側が、互いに接近するようにシャフト本体25の中心軸(軸線O)に近づく方向に弾性変形可能となっている。
係合爪部26は、フラップ側ブラケット19に形成された長方形状のシャフト係合孔23に係合される。これには、係合爪部26の一対の梁部26aを、先端部分の鍔部26b同士が互いに接近する方向に弾性変形させた状態で、係合孔23に挿入する。鍔部26bがシャフト係合孔23を通過すると、弾性変形していた梁部26aが復元され、鍔部26bがシャフト係合孔23に係合する。この状態で、連結シャフト21の本体筒部41の一端25aは、フラップ側ブラケット19の他端25b側を向く面に突き当たる。このようにして、連結シャフト21は、フラップ側ブラケット19に対し、回転不能、かつ軸線O方向に移動不能に固定される。
弾性変形片30は、少なくとも一部がシャフト本体25の外周面25fよりも径方向外側に膨出している。弾性変形片30は、径方向に弾性変形可能とされている。具体的には、弾性変形片30は、貫通孔29の内部で本体筒部41と間隔を空けて設けられている。これにより、本実施形態の弾性変形片30は、本体筒部41に対して、他端25bから一端25a側に向かってシャフト本体25の中心軸(軸線O)方向に延びる一対のスリット29aを形成している。つまり、このスリット29aは、弾性変形片30を挟むよう本体筒部41の周方向に間隔を空けて一対で形成されている。弾性変形片30は、フランジ部43の一端25a側を向く面から中心軸(軸線O)方向に延在している。弾性変形片30は、基端部30aがフランジ部43に一体に接続された固定端とされ、先端部30bが本体筒部41及び端面部42から縁が切られた自由端とされている。これにより、弾性変形片30は、片持ち梁状をなし、先端部30bが、シャフト本体25の径方向に沿って弾性変形可能となっている。
弾性変形片30は、中心軸(軸線O)方向の中心付近から基端部30a側が、本体筒部41の肉厚よりも薄い薄肉部31とされている。弾性変形片30は、中心軸(軸線O)方向の中心付近から先端部30b側が、本体筒部41の肉厚よりも厚い厚肉部32とされている。つまり、厚肉部32は、フランジ部43に繋がっている基端部30a側の薄肉部31よりも厚く形成されている。厚肉部32は、シャフト本体25の外周面25fよりも径方向外側に向かって膨出した膨出部33とされている。このようにして、シャフト本体25の周方向の一部において、弾性変形片30の膨出部33が径方向外側に膨出している。
本実施形態の空気調和装置1では、シャフト本体25が、筐体側ブラケット20のシャフト挿通孔24内に挿通されることで、連結シャフト21を介して、フラップ8が筐体2に取り付けられる。シャフト本体25の外径は、シャフト挿通孔24の内径よりも僅かに小さく形成されている。これにより、シャフト本体25は、筐体側ブラケット20のシャフト挿通孔24内で軸線O回りに回転自在に支持される。したがって、連結シャフト21によってフラップ8を空調機器3に対して回動可能に連結することができる。
ここで、シャフト挿通孔24内にシャフト本体25が挿入されると、シャフト本体25の周方向の一部で径方向外側に膨出した弾性変形片30の膨出部33がシャフト挿通孔24の内周面24fに突き当たる。つまり、弾性変形片30は、膨出部33が設けられている先端部30b側がシャフト挿通孔24の内周面24fによって径方向内側に押圧された状態となる。そのため、この弾性変形片30は、薄肉部31が設けられた基端部30aを支点にして弾性変形することとなる。その結果、膨出部33は、シャフト挿通孔24の内周面24fに向かって弾性力で押し戻された状態となり、膨出部33とシャフト挿通孔24の内周面24fとの間には、摩擦力が生じている。
上記実施形態によれば、シャフト本体25は、シャフト本体25の外周面25fよりも径方向外側に膨出する弾性変形片30を備えている。そのため、シャフト本体25がシャフト挿通孔24に挿入された場合に、弾性変形片30の膨出部33が、シャフト挿通孔24の内周面24fに向かって押し戻された状態でシャフト挿通孔24の内周面24fにと摺接する。その結果、シャフト挿通孔24と本体筒部41との隙間によって生じるシャフト挿通孔24と連結シャフト21とのガタ付きを抑えることができる。したがって、シャフト挿通孔24の内周面24fに摺接した弾性変形片30の弾性変形により、フラップ8を回転させるときに、シャフト挿通孔24に対する連結シャフト21の振動を抑えることができる。これにより、フラップの作動時に生じる異音の発生を抑えることができる。
また、このような弾性変形片30は、連結シャフト21のフランジ部43に一体に形成することができる。そのため、異音の発生を抑えるための別部材を設ける必要が無くなで、低コストで空気調和装置1を製造することができる。
また、異音の発生を抑えるために、製造精度を高めてシャフト挿通孔24と本体筒部41とのクリアランスの小さくする必要がなくなる。その結果、連結シャフト21の製造精度を過度に高める必要がなくなり、連結シャフト21の製造コストを抑えることができる。
また、異音の発生を抑えるために、シャフト挿通孔24と本体筒部41とのクリアランスの小さくした場合には、このクリアランスを狭くなりすぎてしまうおそれがある。その結果、フラップ8が作動するときにシャフト挿通孔24と本体筒部41との間で生じる摩擦力が大きくなり、フラップの作動性の低下や摺動音に発生等の別の不良が生じるおそれがある。ところが、シャフト挿通孔24と本体筒部41とのクリアランスの小さくする必要がなくなることで、このような不良の発生も抑えることができる。
また、膨出部33がシャフト挿通孔24の内周面24fに突き当たった状態で、弾性変形片30は、先端部30b側が中心軸(軸線O)に向かって径方向内側に押圧されて弾性変形する。つまり、膨出部33がシャフト挿通孔24の内周面24fに対して過度に大きな力が加わった状態で接触することを抑えることができる。したがって、弾性変形片30とシャフト挿通孔24の内周面24fとの間に生じる摩擦力が過大となることを抑え、フラップ8のスムーズな作動を阻害することを抑えることができる。特に、弾性変形片30の先端部30bに形成された膨出部33のみがシャフト挿通孔24の内周面24fと接触することで、弾性変形片30とシャフト挿通孔24の内周面24fとの間に生じる摩擦力をより抑えることができる。
また、弾性変形片30の基端部30aに薄肉部31を形成し、膨出部33を薄肉部31よりも厚く形成することで、弾性変形片30に弾性変形を生じやすくすることができる。そのため、膨出部33に効果的に弾性力を生じさせることができる。これにより、膨出部33がシャフト挿通孔24の内周面24fに過度な力で押圧されてシャフト挿通孔24とシャフト本体25との間の摩擦が増大することを、より確実に抑えることができる。また、弾性変形片30による、シャフト挿通孔24と連結シャフト21とのガタ付きの抑制、連結シャフト21の振動の抑制を効果的に行うことができる。
以上、本発明の実施形態について詳細を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、多少の設計変更も可能である。
例えば、弾性変形片30の基端部30a側に薄肉部31を形成したが、この薄肉部31は必須ではない。
また、弾性変形片30の先端部30b側に厚肉部32を形成することによって、膨出部33を形成したが、これに限られない。弾性変形片30を一定の肉厚とし、基端部30a側から先端部30b側に向かって、シャフト本体25の外周面25fから径方向外側への突出量が大きくなるように弾性変形片30を形成し、弾性変形片30の先端部30bがシャフト本体25の外周面25fから径方向外側に膨出させるようにしてもよい。
また、シャフト本体25に形成される弾性変形片30は、周方向に間隔を空けて複数設けてもよい。
さらには、上記実施形態では、弾性変形片30をシャフト本体25の軸線O方向に延びるように設けたが、これに限られない。図8に示すように、変形例として、周方向に貫通孔29Bを形成することによって、周方向に延びる弾性変形片(弾性変形部)30Bを形成してもよい。この変形例の連結シャフト21の弾性変形片30Bは、基端部30cが本体筒部41と一体なして連続して形成されている。弾性変形片30Bは、基端部30cから先端部30dに向かって、シャフト本体25の外周面25fから径方向外側への突出量が漸次大きくなるように形成されている。
このような構成とした場合であっても、実施形態の弾性変形片30と同様に効果を奏することができる。
1 空気調和装置
2 筐体
3 空調機器(本体部)
4 吹き出し口
5 熱交換器
6 送風ファン
7 フィルタ
8 フラップ
9 コントロールボックス
10 前面パネル
11 上面パネル
12 筐体本体
13 吸込みパネル
14 側面パネル
15 背面パネル
16 底面パネル
17 取付部
18 フラップ本体
18f 表面
19 フラップ側ブラケット
20 筐体側ブラケット
21 連結シャフト(連結部材)
23 シャフト係合孔
24 シャフト挿通孔(本体側取付孔)
24f 内周面
25 シャフト本体
25a 一端
25b 他端
25f 外周面
26 係合爪部(フラップ連結部)
26a 梁部
26b 鍔部
26s 外側面
41 本体筒部
42 端面部
43 フランジ部
29、29B 貫通孔
29a スリット
30、30B 弾性変形片(弾性変形部)
30a、30c 基端部
30b、30d 先端部
31 薄肉部
32 厚肉部
33 膨出部
35 ピン
A 空気
O 軸線
OP1 前面開口部
OP2 上面開口部
S 空間

Claims (2)

  1. 吹き出し口(4)が形成されるとともに本体側取付孔(24)が形成された本体部(3)と、
    前記吹き出し口(4)に設けられ、前記吹き出し口(4)からの空気(A)の吹き出し方向を変更するフラップ(8)と、
    前記フラップ(8)を前記本体部(3)に対して回動可能に連結する連結部材(21)と、
    を備え、
    前記連結部材(21)は、
    前記本体側取付孔に挿通された取付孔挿入部(25)と、
    前記取付孔挿入部(25)の一方の端部に形成され、前記フラップに連結されるフラップ連結部(26)と、
    少なくとも一部が前記取付孔挿入部(25)の外周面よりも径方向外側に膨出し、前記径方向に弾性変形可能な弾性変形部(30)と、を備える空気調和装置。
  2. 前記弾性変形部(30)は、前記取付孔挿入部(30)に繋がっている基端部(30a)よりも厚く形成され、前記取付孔挿入部(30)の外周面よりも径方向外側に膨出するよう先端部(30b)に形成された膨出部(33)を有する請求項1に記載の空気調和装置。
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