JP2017052888A - セルロース微小繊維分散液、セルロース微小繊維分散液の製造方法及び繊維複合樹脂 - Google Patents
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Description
(1)少なくとも、セルロース微小繊維と、ビニル基を有する第4級アンモニウム化合物と、水と、水溶性UV硬化性モノマーとを含むことを特徴とするセルロース微小繊維分散液、
(2)前記ビニル基を有する第4級アンモニウム化合物の対イオンがハロゲン化物イオンである前記(1)のセルロース微小繊維分散液、
(3)前記セルロース微小繊維分散液の製造方法であって、
(A)セルロース繊維をN−オキシル化合物触媒存在下で酸化して得られた酸化セルロース繊維カルボン酸塩型と、水と、ビニル基を有する第4級アンモニウム化合物とを混合し、酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩混合物を得る工程。
(B)前記混合物から副生する塩を除去して酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩を得る工程。
(C)前記酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩を、水中で解繊、分散し、ゲル状体を得る工程、及び
(D)前記ゲル状体を水溶性UV硬化性モノマーで希釈し、モノマー分散液を得る工程、
を有するセルロース微小繊維分散液の製造方法、
(4)前記(1)のセルロース微小繊維分散液に光重合開始剤を混合し、UV硬化して得られる繊維複合樹脂、
である。
(A)セルロース繊維をN−オキシル化合物触媒存在下で酸化して得られた酸化セルロース繊維カルボン酸塩型と、水と、ビニル基を有する第4級アンモニウム化合物とを混合し、酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩混合物を得る工程。
(B)前記混合物から副生する塩を除去して酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩を得る工程。
(C)前記酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩を、水中で解繊、分散し、ゲル状体を得る工程、及び
(D)前記ゲル状体を水溶性UV硬化性モノマーで希釈し、モノマー分散液を得る工程。
以下、それぞれの工程について説明する。
N−オキシル化合物の添加量は触媒量で十分であり、具体的には、反応溶液に対して0.1〜4mmol/Lの範囲で添加すれば良い。好ましくは、0.1〜2mmol/Lの添加量範囲である。
次亜ハロゲン酸塩としては、次亜塩素酸の場合に、次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩や、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸ストロンチウムなどのアルカリ土類金属塩、次亜塩素酸アンモニウムなどを例示することができる。また、これらに対応する次亜臭素酸塩、次亜ヨウ素酸塩を用いることもできる。
酸化工程における好ましい再酸化剤は次亜ハロゲン酸アルカリ金属塩であり、より好ましい再酸化剤は次亜塩素酸アルカリ金属塩(次亜塩素酸ナトリウムなど)である。
撹拌装置を備えた3L容ガラス製ビーカーに天然セルロースとして未叩解の針葉樹晒クラフトパルプの2.0%スラリー1200gを投入して緩やかに撹拌し、N−オキシル化合物として2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシル0.3gとハロゲン化アルカリ金属塩として臭化ナトリウム3.0gを触媒として加えて溶解させ、更にイオン交換水を加えて総量を1800gとした。このパルプスラリーに次亜塩素酸ナトリウム水溶液(塩素濃度8%)を63.8g投入し、室温で撹拌しつつパルプスラリーのpHが10.5を保持するように4%水酸化ナトリウム水溶液を断続的に滴下した。次亜塩素酸ナトリウム水溶液投入後約120分でpHの変動が殆ど無くなったことを確認して撹拌を停止し、酸化反応の終点とした。それまでに滴下した4%水酸化ナトリウム水溶液は64gだった。このようにして酸化セルロース繊維1を得た。
(酸化セルロース繊維の製造例2)
酸化セルロース繊維1を150メッシュのナイロン製濾布で濾過した後、残存する水溶性薬品を除去するために濾過物を再度3L容ガラス製ビーカーに投入し、イオン交換水2000gを加えて撹拌し、150メッシュのナイロン製濾布で濾過する操作を3回繰り返すことで、酸化セルロース繊維2を得た。酸化セルロース繊維2の固形分は、110℃で3時間加熱乾燥した後の残存重量より、5.6%であった。また、酸化セルロース繊維2はカルボン酸塩型となっており、カルボキシ基含有量は1.6mmol/gであった。
(酸化セルロース繊維の製造例3)
酸化セルロース繊維2に対し、1N塩酸水溶液を加えてpHを2に調整し、120分撹拌した後、該分散液を吸引濾過した。次いで、濾紙上に形成された酸化セルロース繊維のマットに、0.01N塩酸水溶液100gを加えて、再度吸引濾過を行った。0.01N塩酸による処理を2回繰り返した後、イオン交換水100gを用いて3回洗浄することで、酸化セルロース繊維3を得た。なお、酸化セルロース繊維3は酸化セルロース繊維カルボン酸型となっている。
乾燥質量0.5gとなるように酸化セルロース繊維2を100mLビーカーに怦量し、イオン交換水を加えて全量で55mLとし、そこに0.01M塩化ナトリウム水溶液5mLを加えて分散液を調製し、均一に分散するまで撹拌した。この分散液に0.1M塩酸を加えてpHを2.5〜3に調整し、平沼自動滴定装置CSM−1750(日立ハイテクサイエンス株式会社製)を用い、0.05M水酸化ナトリウム水溶液を待ち時間60秒の条件で上記分散液に滴下し、1分ごとの伝導度及びpHを測定し、pH11になるまで測定を続け、伝導度曲線を得る。この伝導度曲線から、水酸化ナトリウム滴定量を求め、次式により、酸化セルロース繊維のカルボキシ基含有量を算出する。
酸化セルロース繊維のカルボキシ基含有量(mmol/g)=水酸化ナトリウム滴定量×水酸化ナトリウム濃度(0.05M)/酸化セルロース繊維の質量(0.5g)
撹拌装置を備えた3L容ガラス製ビーカーに酸化セルロース繊維2を乾燥質量として10gとなるように投入し、イオン交換水を加えて総量を1000gとした。このパルプスラリーに、ビニル基を有する第4級アンモニウム化合物としてN,N−ジメチルアミノエチルアクリレート塩化メチル4級塩(KJケミカルズ株式会社製:以下、DMAEA−Qと略することがある)を3.1g添加し、緩やかに撹拌しながら1時間イオン交換を行った。反応後のパルプスラリーを150メッシュのナイロン製濾布で濾過した後、複製した塩を除去するために濾過物を再度3L容ガラス製ビーカーに投入し、イオン交換水1000gを加えて撹拌し、150メッシュのナイロン製濾布で濾過する操作を3回繰り返すことで、酸化セルロース繊維カルボン酸DMAEA−Q塩を得た。最終的な濾過物の固形分は、110℃で3時間加熱乾燥した後の残存重量より、4.7%であった。得られた酸化セルロース繊維カルボン酸DMAEA−Q塩(乾燥質量1g)を、固形分0.2%になるようにイオン交換水で徐々に希釈しながら、家庭用ジューサーミキサーで解繊処理を行うことで、ゲル状体1を得た。
製造例1において、第4級アンモニウム化合物としてDMAEA−Qの代わりに75%N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル4級塩(KJケミカルズ株式会社製:以下、DMAPAA−Qと略することがある)4.4gを添加した以外は製造例1と同様にしてゲル状体2を得た。
製造例1において、第4級アンモニウム化合物としてDMAEA−Qの代わりに76%N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化ベンジル4級塩(星光PMC株式会社製:以下、DMBz水溶液と略することがある)5.9gを添加した以外は製造例1と同様にしてゲル状体3を得た。
製造例1において、第4級アンモニウム化合物としてDMAEA−Qの代わりに65%ジアリルジメチルアンモニウムクロリド水溶液(ダイソー株式会社製:以下、DADMACと略することがある)3.9gを添加した以外は製造例1と同様にしてゲル状体4を得た。
製造例1において、第4級アンモニウム化合物としてDMAEA−Qの代わりに75%DMAPAA−Q水溶液(KJケミカルズ株式会社製)4.0gおよび24%塩化ステアリルトリメチルアンモニウム水溶液(ニッサンカチオンAB−600:日油株式会社製)2.4gの混合物(モル比9:1)を添加した以外は製造例1と同様にしてゲル状体5を得た。
製造例1において、第4級アンモニウム化合物としてDMAEA−Qの代わりに65%DADMAC水溶液(ダイソー株式会社製)2.1g(カルボキシ基量に対して半量)を添加した以外は製造例1と同様にしてゲル状体6を得た。
酸化セルロース繊維2(乾燥質量10g)に第4級アンモニウム化合物として65%DADMAC水溶液(ダイソー株式会社製)4.0g(カルボン酸基量に対して当量)を添加し、穏やかに2時間撹拌した。洗浄、解繊、分散操作は製造例1と同様にしてゲル状体7を得た。なお、本製造例は、酸化セルロース繊維製造時に精製工程を経ず、酸化反応終了時に第4級アンモニウム化合物を添加し、直接酸化セルロース繊維第4級アンモニウム塩を製造した例である。
酸化セルロース繊維2(乾燥質量5g)を、固形分0.2%になるようにイオン交換水で徐々に希釈しながら、家庭用ジューサーミキサーで解繊処理を行うことで、ゲル状体8を得た。
酸化セルロース繊維3を、固形分0.2%になるようにイオン交換水で希釈し、家庭用ジューサーミキサーで分散処理を行うことで、ゲル状体9を得た。本製造例は、酸化セルロース繊維として酸化セルロース繊維カルボン酸型を用いたものである。
酸化セルロース繊維3に対して、ビニル基を有さない第4級アンモニウム化合物として25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(東京化成工業株式会社製、以下、NMe4と略することがある)12.8gを添加した以外は製造例2と同様にしてゲル状体10を得た。
本製造例は、背景技術の項で述べた特許文献2に記載の方法に相当するものである。本製造例では有機オニウム化合物とのイオン交換反応において、微細化処理済みのセルロース微小繊維を用いていない。詳細には、ビニル基を有さない第4級アンモニウム化合物として、24%塩化ステアリルトリメチルアンモニウム水溶液(ニッサンカチオンAB−600:日油株式会社製)24.0gを添加した以外は製造例1と同様にしてゲル状体11を得た。
各製造例で得られたゲル状体について、以下に述べる方法でセルロース微小繊維収率、全光線透過率を測定した。
(セルロース微小繊維収率の算出)
セルロース微小繊維収率は、遠心分離を用いて算出した。なお、ゲル状体粘度が高い場合、遠心分離における未解繊繊維の分離が困難であったため、固形分濃度約0.1%のゲル状体を調製し、遠心分離を行った。具体的には、ゲル状体1〜11の各々を5g怦量し、イオン交換水5gで希釈することで、固形分濃度約0.1%のゲル状体とした。この水分散液に対し、回転数9000rpmで10分間、遠心分離を行った。遠心分離後の上澄み液を採取し、110℃で3時間乾燥させることで固形分を算出した。セルロース微小繊維収率は以下の式によって求めた。
セルロース微小繊維収率(%)=上澄み液の固形分(%)/遠心分離処理前の固形分(%)×100
(光透過率の測定)
光透過率は、光電比色計AP−101(アペレ社製)を用いて、25℃、波長600nmにおける光透過率を測定した。
なお、表中の略号として、NMe4はセルロース繊維としてビニル基を有さない第4級アンモニウム塩であるテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを用いて調製した酸化セルロース繊維テトラメチルアンモニウム塩型を用いたことを示している。
また、AB600は、ニッサンカチオンAB−600(日油株式会社製)を示す。
製造例1で得られたゲル状体1(固形分0.2%)50.0gに対し、溶剤としてn−プロパノールを1g、モノマーとしてアクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製:以下、ACMOと略することがある)を1.88g、光重合開始剤としてイルガキュア2959を0.02g添加し、室温下穏やかに撹拌することでセルロース微小繊維分散液A−1を調製した。
(実施例B−1)
ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム基材シート上に、セルロース微小繊維分散液A−1をバーコーター(♯34)にて塗布した後、110℃で5分間乾燥させ、樹脂層を形成した。得られた乾燥フィルムを、紫外線照射装置UV1501C−SZ(センエンジニアリング株式会社製)を用いて、照射強度42mW/cm2、速度1cm/s、ランプ高さ25cm、667mJ/cm2の条件でUV照射することで光重合反応を行い、厚さ約78μmのフィルムB−1を作成した。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−2を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムB−2を得た。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−3を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムB−3を得た。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−4を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムB−4を得た。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−5を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムB−5を得た。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−6を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムB−6を得た。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−7を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムB−7を得た。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−8を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムb−1を得た。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−9を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムb−2を得た。
セルロース微小繊維水分散液A−1の代わりにセルロース微小繊維分散液A−10を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムb−3を得た。
本比較例は、特許文献3に記載の方法に相当するものである。ビニル基を有さず、かつ第4級アンモニウム化合物ではない有機アミン化合物として、ステアリルアミンを用いた例である。詳細には、以下の操作を行った。
ゲル状体9を乾燥質量が4.0gとなるように投入し、イオン交換水/IPA混合溶媒(800g、1/1)で希釈し、ビニル基を有さず、かつ第4級アンモニウム化合物ではないアミンとしてステアリルアミンを0.08g添加し、1時間穏やかに撹拌した後、イオン交換水1600gを加えた。この処理によって生じたセルロース微小繊維凝集体を吸引濾過した。次いで、濾紙上に形成されたセルロース微小繊維のマットに対し、IPAを400g加えて再度吸引濾過を行った。この操作を3回繰り返すことで、セルロース微小繊維ステアリルアミン塩X−1を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりに2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、HEMAと略することがある)を用いた以外は実施例B−1と同様にしてフィルムC−1を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は実施例B−2と同様にしてフィルムC−2を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は実施例B−3と同様にしてフィルムC−3を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は実施例B−4と同様にしてフィルムC−4を得た。
(実施例C−5)
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は実施例B−5と同様にしてフィルムC−5を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は実施例B−6と同様にしてフィルムC−6を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は実施例B−7と同様にしてフィルムC−7を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は比較例b−1と同様にしてフィルムc−1を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は比較例b−2と同様にしてフィルムc−2を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は比較例b−3と同様にしてフィルムc−3を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにHEMAを用いた以外は比較例b−4と同様にしてフィルムc−4を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりにトリエチレングリコールジアクリレート(共栄社化学株式会社製:以下、3−EGAと略することがある)を用いた以外は実施例B−2と同様にしてフィルムD−1を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりに3−EGAを用いた以外は実施例B−3と同様にしてフィルムD−2を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりに3−EGAを用いた以外は実施例B−6と同様にして実施例用セルロース微小繊維担持フィルムD−3を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりに3−EGAを用いた以外は実施例B−7と同様にしてフィルムD−4を得た。
水溶性UV硬化性モノマーとしてACMOの代わりに3−EGAを用いた以外は比較例b−3と同様にしてフィルムd−1を得た。
上記の実施例及び比較例で得られたフィルムについて、以下に述べる方法で全光線透過率、ヘイズ、表面抵抗を測定した。その結果を表2〜表4に示す。
(全光線透過率の測定)
フィルムを、ヘイズメーターNDH−5000(日本電色工業株式会社製)を用いて、JIS K7361に準拠して測定した。
(ヘイズの測定)
フィルムを、ヘイズメーターNDH−5000(日本電色工業株式会社製)を用いて、JIS K7136に準拠して測定した。
(表面抵抗の測定)
フィルムを平板試料用電極SME−8311(東亜ディーケーケー株式会社製)に挟み、電圧250Vでの表面抵抗を、極超絶縁計SM−10E(東亜電波工業株式会社製)を用いて測定した。
また、AB600は、ニッサンカチオンAB−600(日油株式会社製)を示す。
Claims (4)
- 少なくとも、セルロース微小繊維と、ビニル基を有する第4級アンモニウム化合物と、水と、水溶性UV硬化性モノマーとを含むことを特徴とするセルロース微小繊維分散液。
- 前記ビニル基を有する第4級アンモニウム化合物の対イオンがハロゲン化物イオンであることを特徴とする請求項1に記載のセルロース微小繊維分散液。
- 前記セルロース微小繊維分散液の製造方法であって、
(A)セルロース繊維をN−オキシル化合物触媒存在下で酸化して得られた酸化セルロース繊維カルボン酸塩型と、水と、ビニル基を有する第4級アンモニウム化合物とを混合し、酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩混合物を得る工程。
(B)前記混合物から副生する塩を除去して酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩を得る工程。
(C)前記酸化セルロース繊維カルボン酸第4級アンモニウム塩を、水中で解繊、分散し、ゲル状体を得る工程、及び
(D)前記ゲル状体を水溶性UV硬化性モノマーで希釈し、モノマー分散液を得る工程、
を有するセルロース微小繊維分散液の製造方法。 - 請求項1に記載のセルロース微小繊維分散液に光重合開始剤を混合し、UV硬化して得られる繊維複合樹脂。
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