JP2017051000A - 引込線仮固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易に仮固定でき、且つ、過度な張力が加わった場合に、安全に引込線を離すことのできる引込線仮固定具を提供する。
【解決手段】引込線仮固定具1は高所作業車の作業台の手摺に脱着するためのクランプ20を備えている。クランプ20の上部には斜め上方に首振り軸12が設けられている。首振り軸12の上端には揺動顎状の顎部2が旋回自在に取り付けられている。顎部2は一対の挟持片2a、2bが相対的に揺動可能に構成されている。挟持片2a、2bはバネ8によって挟持方向へ付勢されている。顎部2の挟持端2cと反対の後端側には、挟持片2a、2bを互いに離間する方向へ付勢可能なバネ10が設けられている。顎部2の挟持端2c側に設けられた突起によって挟持片2a、2b同士の間には、把持対象である引込線が遊貫状態で保持できる程度の隙間が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、架空電線路から需要場所へ引込線を引き込む際に、高所作業車の作業台に対して引込線を仮固定できる引込線仮固定具に関するものである。
高所作業車を使用して引込線を架渉する際、分線金物等の取付けや中間引留めといった作業が必要となる。このような作業を行う際、作業台上の作業者は、架空電線路から延びる引込線を片手で持ちながら作業を行わなければならないので、作業性は良くない。
一方、引込線等のケーブル類を把持するためのクランプは、従来から知られている。図5に従来のケーブル架設用の留め具100を示す。
図5の留め具100は、メッセンジャーワイヤ等のケーブル架設用のコード類を挟み込む一対の挟持部材101、102を有している。そして、これら対向配置された一対の挟持部材101、102を貫通するようにボルト103が配置されている。また、一対の挟持部材101、102の後端側には、板バネ104が設けられており、挟持部材101、102が閉じる向きに付勢されている。
このような構成により、ボルト103を弛めた状態で、一対の挟持部材101、102の挟持側からメッセンジャーワイヤを押し込むと、付勢に抗して一対の挟持部材101、102が押し広げられ、メッセンジャーワイヤが収容される。このように収容された状態でボルト103を締め付けると、メッセンジャーワイヤは留め具100に固定される。
このような留め具100を、上述の引込線の架渉工事において、高所作業車の作業台に備えておくと、引込線を留め具100に固定しておけるので、作業者は両手で作業が行える。このような留め具100については特許文献1に記載がある。
特開2000−139018号公報
しかしながら、上述のような留め具100を引込線の架渉に用いる場合、引込線を仮固定する度に、留め具100のボルト103の弛め及び締め付けのための作業が必要となる。このため、引込線の仮固定の作業が煩雑である。
ところで、引込線の架渉工事を行う際、架空電線路と高所作業車の作業台との間に引込線が大きく垂れ下がる場合がある。このような状態で、万が一、垂れ下がった引込線が通行車両等と干渉すると、引込線に過度な張力が急激に生じる。この場合、作業者が片手で引込線を把持している状態であれば、その手を離すだけで即座に対応できるが、高所作業車の作業台に引込線が強固に固定されていると、対応が間に合わず、作業台が張力の働く方向へ強い力で引っ張られ、非常に危険である。
そこで、本発明では、簡易に仮固定でき、且つ、過度な張力が加わった場合に、安全に引込線を離すことのできる引込線仮固定具を提供することを目的とする。
本発明の引込線仮固定具は、架空電線路から需要場所へ引込線を引き込む際に用いられる高所作業車の作業台に取り付けられ、前記引込線を仮固定する引込線仮固定具であって、前記作業台の手摺に脱着自在に取り付け可能な取付具と、揺動顎状に構成された一対の挟持片が互いに近接する方向に付勢されており、挟持端を閉じた際に形成される隙間において前記引込線を遊貫状態で保持できる顎部と、前記取付具に対して前記挟持端側が旋回自在となるように前記顎部を軸支する首振り軸と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の引込線仮固定具は、上記構成に加えて、前記首振り軸は、前記作業台の外側に向かって傾斜していることを特徴とする。
また、本発明の引込線仮固定具は、上記構成に加えて、前記顎部は、前記一対の挟持片を相対回動可能とするヒンジ軸を、中間域にて、少なくとも一方と離間可能に圧着状態で備えると共に、前記一対の挟持片を前記ヒンジ軸に圧着させるように付勢する第1の付勢手段と、前記一対の挟持片の前記挟持端と反対側の後端同士を離間させる方向に付勢力を生じる第2の付勢手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の引込線仮固定具によれば、揺動顎状に構成され、互いに近接する方向に付勢された一対の挟持片を、付勢に抗して広げるだけで引込線を仮固定できるので、作業効率の向上が図られる。
また、上記のように付勢された一対の挟持片により引込線が保持されているので、過度な張力が働いた場合、付勢に抗して一対の挟持片が押し広げられ、引込線を安全に離脱させることが可能である。
また、挟持端が閉じられた状態において、引込線は顎部に形成された隙間に遊貫状態で保持されているので、隙間に沿って移動することも可能である。
さらに、挟持端側が旋回自在となっているので、張力が緩和する方向へ顎部を即座に追従させることができ、上記の機能と複合的に作用させることにより、安全且つ確実に引込線を離脱させることができる。
また、本発明の引込線仮固定具によれば、上記効果に加えて、首振り軸が作業台の外側に向かって傾斜しているので、引込線の垂れ下がる方向に顎部の挟持端側が向けられて配置される。これにより、上述の張力が緩和する方向への追従動作へスムーズに移行させることが可能となる。
また、本発明の引込線仮固定具によれば、上記効果に加えて、一対の挟持片を相対回動可能にするヒンジ軸が、これら挟持片の少なくとも一方と離間可能に圧着状態で配置されている。これにより、過度な張力が挟持端に加わった場合であっても、付勢に抗して一対の挟持片をヒンジ軸から分離する範囲まで広がる。よって、張力を効果的に逃がすことができると共に、顎部に加わる瞬間的な衝撃を緩和することができるので、引込線仮固定具の耐久性が向上する。
本発明の実施の形態に係る引込線仮固定具の全体斜視図である。 図1の引込線仮固定具の使用状態を示す側面図である。 図1の引込線仮固定具の中央縦断面図である。 顎部の動作を説明するものであり、(a)は引込線50を把持させる際の動作、(b)は引込線50が把持されている状態、(c)は引込線50が外力によって引き出される際の動作を示した断面図である。 従来のケーブル架設用の留め具を示す図である。
本発明の実施の形態に係る引込線仮固定具について図を用いて説明する。先ず、図1に引込線仮固定具1の全体斜視図を示し、図2には、使用状態を説明する側面図を示す。
図1、2を併せて参照して、引込線仮固定具1は、クランプ20を備えている。このクランプ20は、図2に一部断面で示したバケット車のバケット等の作業台の手摺52に対して脱着可能な取付具である。クランプ20は、バケットの手摺52を構成する壁を挟持するための保持レバー22、23を有している。保持レバー22(外側保持部)はバケットの外側に当接配置され、この保持レバー22と対向する位置に内側から保持レバー23(内側保持部)が当接配置される。保持レバー23と位置調節摘み26とは共に送りネジ27に螺合して配置されている。これにより、位置調節摘み26の送りネジ27上の位置を変更することにより、送りネジ27の回転軸32の方向における保持レバー23の規制位置が変わり、クランプ20の開度を調節することができる。
このように構成されているので、図2に示したように手摺52の上面が壁面よりも外側に突出した形状のバケットであっても、保持レバー23を保持レバー22に対して矢印35の方向(図1を参照)へ90度旋回させた位置に一時退避させ、保持レバー22をバケットの外壁に当接させた後、保持レバー23を−90度旋回させて挟持位置へ戻すことができる。これにより、挟持する壁の厚さよりも手摺52の幅が大きいバケットであっても、保持レバー23を送りネジ27によって回転軸32の方向に大きくスライドさせる必要がない(壁の厚さを僅かに超える程度にスライドさせればよい。)。このように、クランプ20を固定するための作業効率が格段に向上する。
なお、クランプ20には、保持レバー23の回転軸32と平行にストッパー25が設けられている。また、保持レバー23の上方には、ストッパー25の端部が旋回方向に係止できるように係止壁23aが形成され、回転軸32の方向には当接壁23bが形成されている。これにより、上述のように回転軸32の周りに90度回転させ、−90度戻す際に、ストッパー25の端部が係止壁23aに係止されるので、保持レバー22に対する保持レバー23の位置決めが容易である。
また、手摺52の壁を介して保持レバー22と対向する位置に配置された保持レバー23を、送りネジ27により回転軸32に沿ってスライドさせる際、ストッパー25の先端が当接壁23bに突き当たる。このストッパー25の端部の位置は、設置対象となる手摺52の壁の厚さに合せて設定しておくことができる。このように構成されているので、送りネジ27によって保持レバー23を保持レバー22側へ締め付ける際、ストッパー25の端部を支点とし、送りネジ27により回転軸32方向へ押圧される位置を力点として、保持レバー23のバケットの内壁に当接する作用点に効率良く力を伝達させることが可能である。
また、本実施の形態に係る引込線仮固定具1では、図2に示すように、クランプ20が手摺52の上面に当接する部分に、上面当接部24が片側2箇所ずつ計4箇所設けられている。これら上面当接部24は、それぞれの側面を手摺52の上面に当接できる円柱状に形成されている。また、円柱状の上面当接部24の軸は、手摺52の延びる方向(図2の紙面に垂直な方向)に対して平行に配置されている。このため、手摺52の上面が、図2の断面形状において上に凸または凹となるように湾曲して形成されている場合であってもそれぞれの上面当接部24が線状に接触した状態となり、当接状態が安定する。
一方、クランプ20の上部には、斜め上方に延びる首振り軸12が設けられている。そしてこの首振り軸12の上端には、引込線50を把持する顎部2が設けられている。この顎部2は一対の挟持片2a、2bによって揺動顎状に構成されている。図1に示したように、顎部2は、首振り軸12に対して回転自在に取り付けられており、首振り軸12と平行な回転軸31を中心として挟持端2cが360度旋回可能となっている。
図2には、顎部2の挟持端2cに引込線50が把持された状態が点線で示されている。図示しない架線電線路から引寄せた引込線50は、バケット車との間で湾曲して垂れ下がる。また、顎部2は、上述のように、バケットの外側へ傾斜するように設けられた首振り軸12(回転軸31)の周りに旋回自在に設けられているので、引込線50を把持した顎部2の先端(挟持端2c)はバケットの外側下方へ引っ張られた状態となる。この顎部2を構成する一対の挟持片2a、2bは、互いに近接する方向へ付勢されている。
次に、この顎部2の詳細な構成について図3を用いて説明する。図3は、引込線仮固定具1の中央縦断面を示している。
顎部2を構成する一対の挟持片2a、2bは閉じられた状態において略平行に対向配置されている。また、これら挟持片2a、2bは首振り軸12と略直角となるように設けられている。図3に示したように、下方の挟持片2bのみが首振り軸12の中心を通るボルト13により直接連結され、相対回転自在となっている。
一対の挟持片2a、2bは、顎部2の中央域に設けられたヒンジ軸3を中心として相対的に揺動可能となるように配置されている。図3では、このヒンジ軸3を貫通するボルト4の軸心方向40を一点鎖線で示している。軸心方向40よりも揺動端側には、対向するように突起6が設けられている。このうち突起6aは上側の挟持片2aと一体に設けられ、突起6bは下側の挟持片2bと一体に設けられている。このように対向して突起6a、6bが設けられているので、一対の挟持片2a、2bが閉じた状態で、隙間2eが形成される。
本実施の形態に係る引込線仮固定具1では、この隙間2eは、対象となる引込線50の外形よりも大きくなるように構成されている。したがって、図2のように把持された引込線50は、隙間2e内において遊貫状態となる。
図3に示したように、ヒンジ軸3の近傍に設けられ、突起6と共に隙間2eを形成するスペーサー5は、2つの突起6a及び6bを重ねた厚さと略同程度の厚さに形成されている。このようなスペーサー5を設けることにより、把持された引込線50がヒンジ軸3と干渉するのを防ぐと共に、隙間2eを揺動端側に安定させる効果が得られる。
上述のように、ヒンジ軸3には、ボルト4が貫通配置されている。このボルト4は一対の挟持片2a、2bも同時に貫通している。図1に示したように、挟持片2aには上下に貫通した長孔2fが形成されている。図1には表わされていないが、挟持片2bにも上下に貫通した長孔2gが形成されている。このように構成されているので、ヒンジ軸3の周りに挟持片2a、2bが相対回転(開閉)する際、ボルト4が挟持片2a、2bに干渉することがなくスムーズに動作させることができる。なお、本実施の形態に係る引込線仮固定具1においては、ヒンジ軸3と一対の挟持片2a、2bとはそれぞれ離間可能に構成されている。これにより、ボルト4で締結された挟持片2a、2bは、それぞれヒンジ軸3に対して圧着状態で保持されている。
図1、3に示すように、ボルト4の頭部と挟持片2aの上面との間には、コイル状のバ
ネ8が設けられている。このバネ8(第1の付勢手段)により一対の挟持片2a、2bは互いに近接する方向に付勢されている。このバネ8を完全に押し潰さず、伸縮代を残すようにボルト4によって締結すると、付勢された状態で挟持片2aは挟持片2bに対して回動可能となる。
次に、顎部2の後端2d側を見ると、挟持片2a及び2bの間を渡すようにコイル状のバネ10(第2の付勢手段)が配置されている。このバネ10は、挟持片2a、2bの対向位置に形成されたザグリ2h、2i内に両端をそれぞれ収容するように配置されている。ただし、図3に示したように、バネ10と挟持片2a側のザグリ2hとの間には、顎部2が閉じた状態において隙間Dが形成されている。すなわち、挟持片2aが開方向へ回動したとしても、上記の隙間Dがなくなるまでは、バネ10から挟持片2aには付勢が生じない。
続いて、顎部2の動作について図4を用いて説明する。図4(a)には引込線50を把持させる際の顎部2の動作が示されている。また、図4(b)には引込線50を把持した状態が示されている。さらに、図4(c)には引込線50に外力(張力)が働き、顎部2から引き出される際の状態が示されている。
先ず、図4(a)を参照して、顎部2が引込線50を収容するために、挟持端2cを僅かに開かれた様子が示されている。ここでは、図3に示した挟持片2aのザグリ2h内の隙間Dがなくなる程度に挟持片2aが開かれている。すなわち、挟持片2aには、バネ8によって矢印36の方向に付勢されているが、バネ10による付勢は殆ど生じていない。したがって、このような引込線50を収容する程度の開度であれば、挟持片2a、2bの後端側を近接させるように軽く摘むことにより揺動端側を開くことができるので、作業が容易である。これは、引込線50を顎部2から取り出す際も同様である。
次に、図4(b)を参照して、収容された引込線50が、一対の挟持片2a、2b間に形成される隙間2e内で遊貫状態となっている様子が示されている。このため、引込線50を長手方向に沿って容易に移動させることができる。すなわち、顎部2に仮固定した状態で、引込線50の位置調節等の作業を容易に行うことが可能となる。
次に、図4(c)を参照して、外力を受けた引込線50によって挟持片2aが上方へ広げられている様子が示されている。ここでは、図4(a)に示した状態よりも開度が大きくなっている。すなわち、図3に示した挟持片2aのザグリ2hとバネ10との間の隙間Dがなくなった後、さらに開かれるので、押し縮められたバネ10から挟持片2aに対して矢印39の方向に付勢が生じている。これと共に、バネ8からも矢印38の方向へ付勢が生じている。
ここで、ヒンジ軸3と挟持片2aとの関係に注目すると、両者の間には隙間が生じている。すなわち、上述のように(図3の説明)、本実施の形態においては、ヒンジ軸3と挟持片2a、2bとは離間可能に構成されている。したがって、図4(a)の状態を超えて、さらに顎部2が開かれると、後端側では反発力が生じたバネ10によって支えられるので、バネ8の収縮の許容の範囲内において、ヒンジ軸3から挟持片2aが持ち上がる。この場合、挟持片2aの回動中心はヒンジ軸3の回動中心(言い換えれば、ボルト4の軸心方向40)よりも後端側に移動している。
このような事態は、例えば、高所作業車を用いて引込線50の架渉工事を行っている際に、垂れ下がった引込線50が通行車両によって引っ掛けられ、瞬間的に強大な張力が働いた場合などに生じ得る。このような強大な力が働いた場合に、容易に引込線50が離脱できない構成になっていると、最悪の場合、高所作業車が転倒する虞がある。
これに対して、本実施の形態に係る引込線仮固定具1では、先ず、首振り軸12と顎部2との相対回動により、張力が緩和される回転位置まで即座に追従することが可能である。すなわち、張力の方向と略平行な向きに顎部2の長手方向の向きが一致するように、旋回によって即座に姿勢を変えることができる。これにより、引込線仮固定具1に引込線50が絡み付くことを防止できるので、次に述べる顎部2の開放機構を安全に働かせることが可能である。
そして、張力の働く方向と略同じ向きに旋回した顎部2に対して、引込線50は揺動端側に配置された突起6を内側から押し広げるように動く。ここで、ヒンジ軸3は挟持片2a、2bと離間可能に配置されているので、動物の顎の関節が外れるように柔軟に変形することができる。さらに、ヒンジ軸3と挟持片2aとが離間しながら顎部2の開度が増大する際、後端側ではバネ10が徐々に収縮変形されるので、挟持片2aの回動中心が徐々に後端側へ移動しながら開度が変化する。このように、瞬間的に生じた外力が全体の変形を伴いながら分散されるので、ヒンジ軸3周辺に応力が集中して挟持片2a、2bが破損してしまうというような事態を回避できる。
以上説明したように、本発明に係る引込線仮固定具1によれば、引込線50を仮固定状態に設置する作業工程が簡略化され、且つ、両手で中間引留め作業を行えるので、作業時間の大幅な短縮化が可能となる。加えて、引込線50の引っ掛け事故等が生じた場合であっても、高所作業車の引き倒し等を防止し、安全に回避することができる。
なお、上記の実施の形態では、顎部2を閉じた状態において、上側の挟持片2aのザグリ2hと後端側に設けられるバネ10との間に隙間Dが形成される構成を例として示した。しかし、この隙間Dは形成されていなくても構わない。
また、上記の実施の形態では、顎部2と相対的に旋回可能に連結された首振り軸12がクランプ20と一体的に設けられている構成を例として示した。しかし、クランプ20は用いずに、例えば、バケットの縁に首振り軸12を差し入れることができるような穴が穿ってあるような構成でも構わない。
また、上記の実施の形態では、ヒンジ軸3と一対の挟持片2a、2bとが共に離間可能に配置されている構成を例として示した。しかし、少なくとも一方が離間可能に構成され、バネ8のような付勢手段によって圧着保持されていれば、同様の効果を得ることは可能である。
また、上記の実施の形態では、顎部2において、下方の挟持片2bが首振り軸12と直接連結され、上方の挟持片2aが揺動可能となる構成を例として示した。しかし、逆に、上方の挟持片2aが首振り軸12と直接連結され、下方側の挟持片2bが揺動可能に構成されていても構わない。
また、挟持片2a又は2bをヒンジ軸3に圧着させる付勢手段(第1の付勢手段)としてコイル状のバネ8を用いた構成を例として示した。しかし、これに限らず、板バネ等の弾性部材を用いても構わない。
また、顎部2の後端側で2つの挟持片2aと2bとの間を離間させる方向に付勢可能な付勢手段(第2の付勢手段)としてコイル状のバネ10を用いた構成を例として示した。しかし、これに限らず、板バネ等の弾性部材を用いても構わない。
本発明の引込線仮固定具は、架空電線路から延びる引込線を需要場所へ架設する際、容
易に仮固定できると共に、引っ掛け事故が生じた場合であっても安全且つ確実に引込線を仮固定状態から離脱できるものである。このため、バケットタイプの高所作業車に限らず、作業台又は作業床を備えた構成の高所作業車にも有用である。また、高所作業車に限らず、ケーブル類を仮固定する必要がある高所作業にも適している。
1 引込線仮固定具
2 顎部
2a、2b 挟持片
2c 挟持端
2d 後端
2e 隙間
2f、2g 長孔
2h、2i ザグリ
3 ヒンジ軸
4 ボルト
5 スペーサー
6、6a、6b 突起
8 バネ(第1の付勢手段)
10 バネ(第2の付勢手段)
12 首振り軸
13 ボルト
20 クランプ(取付具)
22 保持レバー(外側保持部)
23 保持レバー(内側保持部)
23a 係止壁
23b 当接壁
24 上面当接部
25 ストッパー
26 位置調節摘み
27 送りネジ
30、31、32 回転軸
33、34、35、36、37、38 矢印
40 軸心方向
50 引込線
52 手摺
D 隙間

Claims (3)

  1. 架空電線路から需要場所へ引込線を引き込む際に用いられる高所作業車の作業台に取り付けられ、前記引込線を仮固定する引込線仮固定具であって、
    前記作業台の手摺に脱着自在に取り付け可能な取付具と、
    揺動顎状に構成された一対の挟持片が互いに近接する方向に付勢されており、挟持端を閉じた際に形成される隙間において前記引込線を遊貫状態で保持できる顎部と、
    前記取付具に対して前記挟持端側が旋回自在となるように前記顎部を軸支する首振り軸と、
    を備えたことを特徴とする引込線仮固定具。
  2. 前記首振り軸は、前記作業台の外側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の引込線仮固定具。
  3. 前記顎部は、
    前記一対の挟持片を相対回動可能とするヒンジ軸を、中間域にて、少なくとも一方と離間可能に圧着状態で備えると共に、
    前記一対の挟持片を前記ヒンジ軸に圧着させるように付勢する第1の付勢手段と、
    前記一対の挟持片の前記挟持端と反対側の後端同士を離間させる方向に付勢力を生じる第2の付勢手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の引込線仮固定具。
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