JP2012175728A - 架空線保持装置及びこれを用いた架空線保持方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線に装着されるブッシュを、スペーサに容易に着脱できるようにすることでスペーサの架空線への取付作業や付け直し作業を容易に行え、作業時間の短縮化を図り、また、ブッシュがスペーサから容易に脱落する恐れのない構成を提供する。
【解決手段】電線保持用の収容凹部3を備えたフック部4を有するスペーサ5と、フック部4に対して分離可能に構成され、電線2に装着されるブッシュ6とを備える。ブッシュ6を、電線2に着脱可能に装着される円筒状の本体部15と、本体部15から径方向に突設されてフック部4を挿通可能に開口された開口部16を具備する係止部17とを有して構成し、電線2をブッシュ6を介してフック部4の収容凹部3に収容した後に、係止部17の開口部16にフック部4を挿通させると共に係止部17をフック部4の外周面に形成された溝部11に係合させてブッシュ6をフック部4に装着する。
【選択図】 図3
【解決手段】電線保持用の収容凹部3を備えたフック部4を有するスペーサ5と、フック部4に対して分離可能に構成され、電線2に装着されるブッシュ6とを備える。ブッシュ6を、電線2に着脱可能に装着される円筒状の本体部15と、本体部15から径方向に突設されてフック部4を挿通可能に開口された開口部16を具備する係止部17とを有して構成し、電線2をブッシュ6を介してフック部4の収容凹部3に収容した後に、係止部17の開口部16にフック部4を挿通させると共に係止部17をフック部4の外周面に形成された溝部11に係合させてブッシュ6をフック部4に装着する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、架空線支持体に張架された複数の架空線の各線を間隔的に保持するために用いる架空線保持装置と、これを用いた架空線保持方法に関する。
従来、高圧架空配電線路の各電線を間隔的に保持するために、例えば、特許文献1に示されるような相間スペーサや図8に示されるような相間スペーサなどが用いられている。
このうち、特許文献1に示される相間スペーサは、4導体用のものとして、4個の引留クランプが4本の筋金ロッド状の連結棒を介して溶接等によって取り付けられ、全体として引留クランプが4頂角のそれぞれに配される略四角形状に形成されているもので、同公報には、それぞれの引留クランプの開閉可能な把持部の内側に、電線把持スペーサ用のアルミカラーを引留クランプと独立させて分離型とした構成が開示されている。このアルミカラーは、円筒を二分割した構造であり、中央部にCリング状の締結バンドを備えているもので、締結バンドに抗してアルミカラーの一方側の突き合わせ端部を開いて電線を挟み込み、その状態で相間スペーサの引留クランプに取り付けるようにしている。
この例において、引留クランプは、締付コイルスプリングの力で付勢されるTボルトをクランプ本体内に備え、このTボルトの頭部側は、ヒンジ軸でクランプ本体にヒンジ接手されたクランプ片に臨まされ、Tボルトの先端はクランプ本体の一端からねじ込まれた押しボルトによって押圧操作され、締付コイルスプリングは、この押ボルトの押圧によって圧縮された状態で拘束されており、電線把持用であるクランプ本体の半円弧部およびクランプ片の半円弧部との間に、電線を挟み込んだ一対の半円筒状のアルミカラーを介在させた状態とし、しかる後に押ボルトを取り去って締付コイルスプリングの拘束力を解くことによって締付コイルスプリングの付勢によりクランプ片をクランプ本体側に押し付け、電線に引留クランプを完全に固定するようにしている。
また、図8に示されるスペーサ5は、電線保持用の収容凹部3を有するフック部4が逆三角形の頂点をなす3箇所に配置されたスペーサ本体7を、メッセンジャワイヤ8に取付けられる丸線掌握金具9に直角クレビス10を介して連結し、図9(a)に示されるような弾性素材からなるブッシュ6を電線2に取り付け、このブッシュ6をフック部4の収容凹部3に分離可能に収容し、その収容状態を保持するために、図9(b)に示されるような巻付バインド50を、図10に示されるように、フック部4の外周面に形成された溝部11に掛かり止めつつ電線2に巻き付け、これにより電線2をブッシュ6を介してフック部4に固定するようにしたものである。
しかしながら、特許文献1に示される構成は、電線に取り付けられたアルミカラーを、電線把持用であるクランプ本体の半円弧部およびクランプ片の半円弧部との間に介在させ、押ボルトを取り去って締付コイルスプリングの拘束力を解くことで締付コイルスプリングの付勢により電線に引留クランプを固定する構成であるが、アルミカラーを引留クランプに装着させる前に、Tボルトの先端にクランプ本体の一端から押しボルトをねじ込み、締付コイルスプリングを圧縮させた状態で拘束しておく必要がある。
スペーサは、2〜3mの間隔で多数取り付けなければならないため、上述した作業を引留クランプの数だけ行うものとすると、作業工数が多くなり、また、押しボルトをねじ込んだり、取り去ったりする作業に手間がかかるものであった。
スペーサは、2〜3mの間隔で多数取り付けなければならないため、上述した作業を引留クランプの数だけ行うものとすると、作業工数が多くなり、また、押しボルトをねじ込んだり、取り去ったりする作業に手間がかかるものであった。
また、図8に示される構成においても、ゴムブッシュを取り付けた後に、バインドを巻き付けてブッシュを固定する作業が必要となるが、このような構成においても、バインドを巻きつける回数が非常に多くなるため、作業に時間がかかる不都合がある。特に、このような構成においては、スペーサの取り付け間隔を直すために架空線へのスペーサの取り付け作業をやり直す場合には、上述したバインドの巻き付けを解消した後に再び巻き付け直す作業が必要となり、非常に手間がかかるものであった。
さらに、ゴムブッシュは、バインドで巻き付けられて初めてスペーサにしっかり固定されるものであるため、バインドの取り付け状態が悪いと、風等の振動によりブッシュがスペーサのフック部から外れて落下する恐れもある。
さらに、ゴムブッシュは、バインドで巻き付けられて初めてスペーサにしっかり固定されるものであるため、バインドの取り付け状態が悪いと、風等の振動によりブッシュがスペーサのフック部から外れて落下する恐れもある。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、電線に装着されるブッシュを、スペーサに容易に着脱できるようにすることでスペーサの架空線への取付作業や付け直し作業を容易に行え、作業時間の短縮化を図ることができ、また、ブッシュがスペーサから容易に脱落する恐れのない架空線保持装置及びこれを用いた架空線保持方法を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る架空線保持装置は、架空線支持体に張架された複数の架空線の各線を間隔的に保持する架空線保持装置であって、架空線保持用の収容凹部を備えたフック部を有するスペーサと、前記フック部に対して分離可能に構成され、前記架空線に装着されるブッシュとを備え、前記ブッシュを、前記架空線に着脱可能に装着される円筒状の本体部と、前記本体部から径方向に突設されて前記フック部を挿通可能に開口された開口部を具備する係止部とを有して構成し、前記架空線を前記ブッシュを介して前記フック部の前記収容凹部に収容すると共に、前記係止部の開口部に前記フック部を挿通させると共に前記係止部を前記フック部の外周面に形成された溝部に係合させて前記ブッシュを前記フック部に装着することを特徴としている。
ここで、ブッシュの円筒状の本体部は、軸方向の一端から他端にかけて軸方向に切り込みを形成してその部分で開閉可能とする弾性体によって形成され、前記係止部は、前記切り込みを挟んで対峙する一対の分断縁に形成された(前記切り込みを境に接離可能に本体部に形成された)対をなす係止部材によって構成されるものであってもよい。
したがって、本発明に係る架空線保持装置によって架空線を保持する場合には、前記ブッシュを架空線に装着した後に、このブッシュを前記スペーサのフック部の収容凹部に収容させ、その後、ブッシュを回動させて係止部の開口部にフック部を挿通させ、係止部をフック部の外周面に形成された溝部に係合させることでブッシュをフック部に装着するようにするとよい。
また、スペーサに保持された架空線を取り外す場合には、上述した工程とは逆に、フック部の溝部に係合されているブッシュの係止部を溝部から外し、この状態でブッシュを回動させて係止部の開口部からフック部を抜き取り、しかる後にフック部からブッシュを外すと共に、このブッシュを架空線から取り外せばよい。
このため、スペーサの取り付け間隔を直すために架空線へのスペーサの取り付け作業をやり直す場合には、上述した脱着工程を繰り返すか、ブッシュをフック部から外した後に、架空線からは外さずに装着したままスライドさせ、その後、スペーサのフック部に上述した工程で装着させればよく、スペーサの架空線への付け直し作業を容易に行うことが可能となる。
さらに、ブッシュの架空線への取り付けを強固にすると共に軸方向に滑らないようにし、また、間接活線作業を容易にするために、ブッシュの円筒状の本体部を、前記係止部が設けられて前記フック部の収容凹部に収容される中間部と、この中間部の両側から軸方向に延設されて前記架空線を把持可能とする架空線把持部とを有して構成し、前記中間部に形成された前記係止部の対をなす係止部材と前記架空線把持部の前記切り込みを挟んで対峙する一対の分断縁とに係合手段によって着脱可能となる対をなす把持片を設けるようにしてもよい。
このような構成よって架空線をスペーサのフック部に保持するには、前記ブッシュを架空線に装着した後に、ブッシュの中間部をスペーサのフック部の収容凹部に収容させると共に係止部に設けられた対をなす把持部を係合させ、その後、ブッシュを回動させて係止部の開口部に前記フック部を挿通させ、係止部をフック部の外周面に形成された溝部に係合させることでブッシュをフック部に装着させ、しかる後に架空線把持部の対をなす把持片を係合させるようにするとよい。
以上述べたように、本発明によれば、ブッシュを、架空線に着脱可能に装着される円筒状の本体部と、本体部から径方向に突設されてフック部を挿通可能に開口された開口部を具備する係止部とを有して構成し、このブッシュを介して架空線をフック部に収容すると共に、ブッシュを回動させて係止部の開口部にフック部を挿通させ、係止部をフック部の外周面に形成された溝部に係合させることで、ブッシュをフック部に装着させるようにしたので、架空線に装着されるブッシュをスペーサに容易に固定することができ、作業時間の短縮化を図ることが可能となる。また、スペーサの取り付け位置を変更する場合においても、脱着作業を容易に行えることから、付け直し作業を迅速に行うことが可能となる。
さらに、係止部にフック部を挿通させてブッシュがフック部に取り付けられるので、ブッシュがスペーサから容易に脱落する恐れがなくなり、また、ブッシュの係止部をフック部の外周面に形成された溝部に係合させるようにしたので、ブッシュのフック部への装着状態をしっかり保持させることが可能となり、不用意にブッシュの装着状態が解除されてフック部から脱落する恐れもなくなる。
さらにまた、ブッシュの円筒状の本体部を、係止部が一体に設けられてフック部の収容凹部に収容される中間部と、この中間部の両側から軸方向に延設されて架空線を把持可能とする架空線把持部とを有して構成し、中間部に形成された係止部の対をなす係止部材と架空線把持部の切り込みを挟んで対峙する一対の分断縁とに係合手段を備えた対をなす把持片を設ける構成とすることで、ブッシュの架空線への取り付け状態を強固にすることができると共にブッシュを軸方向に滑りにくくすることが可能となり、また、把持片を間接活線工具で把持することで間接活線作業を容易に行うことが可能となる。
以下、この発明の最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1において、本発明に係る架空線保持装置1を高圧架空配電線(以下、電線2という)に適用した構成例が示されている。尚、本実施形態においては、電線2を用いて説明するが、本発明はこれに限定されず、通信ケーブル等の架空線に適用してもよい。
架空線保持装置1は、電線支持体に張架された複数の電線2の各電線を所定の間隔で保持するために用いるもので、電線保持用の収容凹部3を備えたフック部4を有するスペーサ5と、このスペーサ5のフック部4に対して分離可能に設けられて、電線に装着されるブッシュ6とを具備して構成されている。
ここで示されるスペーサは、3電線用のもので、3個のフック部4が一体に形成された磁気製のスペーサ本体7と、メッセンジャワイヤ8に取り付けられる軟鋼製の丸線掌握金具9と、スペーサ本体7を丸線掌握金具9に水平面および垂直面で回動可能に連結する軟鋼製の直角クレビス10とを有して構成されている。
スペーサ本体7のフック部4は、直角クレビス10から最も離れたスペーサ本体7の端部(最下部)と、スペーサ本体7の中間部においてスペーサ本体7から水平方向の両側(直角クレビス10と最下部のフック部とを結ぶ仮想線に対して垂直かつ水平に延設された両端部分)に形成され、あたかも逆三角形の頂点をなす3箇所に配置されている。
また、それぞれのフック部4は、上方が開放されるように下方から回り込む螺旋状に形成され、下記するブッシュ6を上方から収容凹部3に収容できるようになっており、フック部4の先端は、肉厚が徐々に薄くなり、且つ、上端部分がブッシュ6のほぼ接線方向に延設されるような形状となっている。
さらに、それぞれのフック部4の外周面であって、開放側と反対側となる部分、即ち、外周面の下側の部分にフック部4に取り付けられる電線1の軸方向に沿って延設された溝部11が形成されている。
ブッシュ6は、ゴム材などの弾性体で構成されているもので、図2にも示されるように、電線1に着脱可能に装着される円筒状の本体部15と、この本体部15から径方向に突設されてフック部4を挿通可能に開口された開口部16を備えた係止部17とを有して構成されている。本体部15は、この例では、軸方向の両端部に径方向に拡大した鍔部15aが形成され、また、係止部17は、この鍔部15aから突設されている。両端部の鍔部15aの間隔は、フック部4の幅(保持される電線の軸方向に沿った方向の幅)に略等しく形成され、係止部17の開口部16も、本体部15の軸方向に沿った幅がフック部4の幅に略等しく形成されている。また、開口部16の本体部15の径方向に沿った幅は、フック部4の収容凹部3の内周面から溝部11の底部までの距離に略等しく、即ち、係止部17の本体部15と平行をなす係合片部17cが溝部11に係合できる程度の幅に形成されている。
また、この例において、円筒状の本体部15は、円周上の一箇所に軸方向の一端から他端にかけて切り込み18が形成され、その部分で開閉可能に構成されているもので、内周面の径(内径)は電線径に略等しいか幾分小さく形成され、電線2に装着して閉じた状態となっても、電線2に対して相対的に回動できるようになっている。また、本体部15と一体をなす係止部17は、本体部15の切り込み18を挟んで対峙する一対の分断縁に形成された(前記切り込みを境に接離可能に本体部15に形成された)対をなす係止部材17a,17bによって構成されているもので、切り込み部分が閉じた場合に両係止部材17a,17bが重なり合い、合体して係止部17を構成するようになっている。
以上の構成において、上述したスペーサ5を用いて電線2をフック部4に保持するには、ブッシュ6の切り込み18を開いて(図3(a))、電線2を本体部15の内側に嵌め入れて本体部15で内包し、係止部材17a,17bを重ね合わせるようにブッシュ6を閉じる(図3(b))。その後、電線2に取り付けたブッシュ6をスペーサ5のフック部4の収容凹部3に収容させ(図3(c))、その後、ブッシュ6を回動させて係止部17の開口部16にフック部4を挿通させ、係止部17を溝部11まで回動させてこの溝部11に係合させる(図3(d))。この際、ブッシュ6は、弾性部材により構成されているので、フック部4の外周面により径方向に幾分伸びるように弾性変形した状態で溝部11に至り、復元力によって溝部11にしっかり係合される。これにより、電線2は、ブッシュ6を介してフック部4にしっかり固定される。
また、スペーサ5のフック部4に保持された電線2を取り外すには、上述した作業と逆の作業を行えばよく、フック部4に装着されたブッシュ6の係止部17を溝部11から外し、この状態でブッシュ6を回動させて係止部17の開口部16からフック部4を抜き取り、しかる後にフック部4からブッシュ6を外して、このブッシュ6の切り込み18を広げて本体部15から電線2を取り外せばよい。
したがって、電線2に取り付けられたブッシュ6をスペーサ5のフック部4に容易に着脱させることが可能となり、作業時間の短縮化を図ることが可能となる。また、ブッシュ6のスペーサ5への取り付けは、ブッシュ6の係止部17の開口部16にスペーサ5のフック部4を挿通させると共に溝部11に係合させることで行われるので、ブッシュ6がスペーサ5から容易に脱落する恐れもなくなる。
しかも、上述した構成によれば、スペーサ5の取り付け間隔を直すために電線2へのスペーサ5の取り付け作業をやり直す場合でも、上述した脱着工程を繰り返すか、ブッシュ6をフック部4から外した後に、ブッシュ6を電線2から外さずに装着したまま電線上をスライドさせ、その後、スペーサ5のフック部4に上述した工程でブッシュ6を装着すればよく、スペーサ5の電線2への付け直し作業も容易かつ迅速に行うことが可能となる。
尚、上述の構成においては、円周上の一箇所に切り込み18を形成して開閉可能な本体部15を構成するようにしたが、本体部15を、半割れ状の対をなす本体部材を互いの一辺を連接させて開閉可能に連結させることによって構成し、係止部17を対をなす本体部材と一体に形成された対をなす係止部材によって構成するようにしてもよい。
また、上述の一対の係止部材17a,17bは、図4に示されるように、例えば、一方の係止部材17aの本体部と平行をなす係合片部17cに係合突起20を設け、これと対峙する他方の係止部材17bの係合片部17cに係合凹部21を設けて、対をなす係止部材17a,17bを重ねた場合に係合突起20を係合凹部21に係合させてブッシュ6の閉じた状態を保持できるようにしてもよい。
さらに、上述した構成においては、係止部17を本体部15と一体をなす弾性部材によって構成するようにしたが、図5に示されるように、本体部15の両端部(両側の鍔部15a)から径方向に突設したロッド部22に係合片23を所定以上の力が作用した場合に可動できるように取付け、この係合片23のロッド部22の軸方向の位置を調整することにより、係合片23をフック部4の溝部11に係合したり、係合状態を解除したりできるようにしてもよい。
ここで、ロッド部22は、本体部15の切り込み18を挟んで対峙する一対の分断縁に形成された対峙する対をなす半割れ状のロッド構成部材22a,22bを合体させて構成するようにしてもよい。
図6において、本発明に係る架空線保持装置に用いられるブッシュ6の他の構成例が示されている。
この例においては、ブッシュ6の本体部15がこれを取り付ける電線2の軸方向に長く形成され、係止部17が一体に設けられてフック部4の収容凹部3に収容される中間部31と、この中間部31の両側から軸方向に延設されて電線2を把持可能とする電線把持部32とを一体に形成して構成されている。
この例においては、ブッシュ6の本体部15がこれを取り付ける電線2の軸方向に長く形成され、係止部17が一体に設けられてフック部4の収容凹部3に収容される中間部31と、この中間部31の両側から軸方向に延設されて電線2を把持可能とする電線把持部32とを一体に形成して構成されている。
本体部15の中間部31の軸方向両端には、前述した鍔部15aが設けられ、係止部17は、この鍔部15aから径方向に突設されており、中間部31は、前記図2で示す構成と同様の構成である。
この中間部31の軸方向両側に設けられた電線把持部32は、円筒状に形成されて中間部31と同様の円周上の1箇所が前記切り込み18を延設して軸方向に沿って分断され、その部分を中間部31と共に開閉可能に構成されているもので、内周面の径(内径)は中間部31の内径よりも小さく形成され、電線に対して強く圧接把持できるようになっている。
そして、中間部31の係止部17の対をなす係止部材17a,17bと電線把持部32の切り込み18を挟んで対峙する一対の分断縁とのそれぞれに、係合手段35,36を備えた対をなす把持片33,34が設けられている。対をなす把持片33,34に設けられた係合手段35,36としては、把持片の一方に係合突起35a,36aを、他方に係合凹部36b,36bを設けて、対をなす把持片33,34を重ね合わせるように側方から力を加えた場合に、係合突起36aを係合凹部36bに係合できるようになっている。また、それぞれの把持片33,34は、間接作業用工具としてのヤットコで把持できる程度の大きさに形成されている。
このような図6に示すブッシュ6を用いてスペーサ5のフック部4に電線2を保持するには、本体部15の切り込み18を開いて、ブッシュ6を電線2に装着し(図7(a))、その後、係止部17の対をなす係止部材17a,17bに設けられた対をなす把持片33をヤットコでつまんで重ね合わせて係合突起35aを係合凹部35bに係合させる(この状態においては、電線把持部32の把持片34は係合させない状態としておく)(図7(b))。
そして、ブッシュ6の中間部31をスペーサ5のフック部4の収容凹部3に収容させ(図7(c))、その状態でブッシュ6を回動させて係止部17の開口部16にフック部4を挿通させ、また、係止部17の係合片部17cをフック部4の外周面に形成された溝部11に係合させ、しかる後に電線把持部32の対をなす把持片34をヤットコでつまんで重ね合わせて係合突起35aを係合凹部35bに係合させる(図7(d))。
これにより、ブッシュ6の電線2への取り付け状態を強固にすることができると共にブッシュ6を軸方向に滑りにくくすることが可能となり、また、把持片33.34を間接活線工具で把持することで間接活線作業を容易に行うことが可能となる。
1 架空線保持装置
2 電線
3 収容凹部
4 フック部
5 スペーサ
6 ブッシュ
11 溝部
15 本体部
17 係止部
17a,17b 係止部材
18 切り込み
31 中間部
32 電線把持部
33,34 把持片
2 電線
3 収容凹部
4 フック部
5 スペーサ
6 ブッシュ
11 溝部
15 本体部
17 係止部
17a,17b 係止部材
18 切り込み
31 中間部
32 電線把持部
33,34 把持片
Claims (5)
- 架空線支持体に張架された複数の架空線の各線を間隔的に保持する架空線保持装置であって、
架空線保持用の収容凹部を備えたフック部を有するスペーサと、前記フック部に対して分離可能に構成され、前記架空線に装着されるブッシュとを備え、
前記ブッシュを、前記架空線に着脱可能に装着される円筒状の本体部と、前記本体部から径方向に突設されて前記フック部を挿通可能に開口された開口部を具備する係止部とを有して構成し、
前記架空線を前記ブッシュを介して前記フック部の前記収容凹部に収容すると共に、前記係止部の開口部に前記フック部を挿通させると共に前記係止部を前記フック部の外周面に形成された溝部に係合させて前記ブッシュを前記フック部に装着することを特徴とする架空線保持装置。 - 前記ブッシュの円筒状の本体部は、軸方向の一端から他端にかけて軸方向に切り込みを形成してその部分で開閉可能とする弾性体によって形成され、前記係止部は、前記切り込みを挟んで対峙する一対の分断縁に形成された対をなす係止部材によって構成されることを特徴とする請求項1記載の架空線保持装置。
- 前記本体部は、前記係止部が設けられて前記フック部の収容凹部に収容される中間部と、この中間部の両側から軸方向に延設されて前記架空線を把持可能とする架空線把持部とを備え、
前記中間部に形成された前記係止部の対をなす係止部材と前記架空線把持部の前記切り込みを挟んで対峙する一対の分断縁とに係合手段によって着脱可能となる対をなす把持片を設けたことを特徴とする請求項2記載の架空線保持装置。 - 請求項1又は2記載の架空線保持装置を用いた架空線保持方法において、
前記ブッシュを架空線に装着した後に、前記ブッシュを前記スペーサのフック部の前記収容凹部に収容させると共に、
前記ブッシュを回動させて前記係止部の開口部に前記フック部を挿通させ、
前記係止部を前記フック部の外周面に形成された溝部に係合させることで前記ブッシュを前記フック部に装着する
ことを特徴とする架空線保持方法。 - 請求項3記載の架空線保持装置を用いた架空線保持方法において、
前記ブッシュを架空線に装着した後に、前記ブッシュを前記スペーサのフック部の前記収容凹部に収容させると共に前記係止部に設けられた対をなす把持部を係合させ、
前記ブッシュを回動させて前記係止部の開口部に前記フック部を挿通させ、
前記係止部を前記フック部の外周面に形成された溝部に係合させることで前記ブッシュを前記フック部に装着させ、
しかる後に前記架空線把持部に設けられた対をなす把持片を係合させるようにした
ことを特徴とする架空線保持方法。
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JP (1) | JP2012175728A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016046896A (ja) * | 2014-08-21 | 2016-04-04 | 中国電力株式会社 | 電線スペーサ |
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2011
- 2011-02-17 JP JP2011032195A patent/JP2012175728A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016046896A (ja) * | 2014-08-21 | 2016-04-04 | 中国電力株式会社 | 電線スペーサ |
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