JP2007157411A - 環状絶縁電線用巻付けバインド及びこの環状絶縁電線用巻付けバインドの脱着方法並びに巻付けグリップトング。 - Google Patents

環状絶縁電線用巻付けバインド及びこの環状絶縁電線用巻付けバインドの脱着方法並びに巻付けグリップトング。 Download PDF

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【課題】電線に食い込まない環状絶縁電線用巻付けバインド及びこの環状絶縁電線用巻付けバインドの脱着方法、並びに絶縁電線用巻付けバインドを容易に電線に巻付けることが可能な巻付けグリップトングを提供する。
【解決手段】環状絶縁電線用巻付けバインド1は、弾性及び高張力を有する金属棒と、この金属棒を被覆する合成樹脂等の被覆材とからなり、両端部2は環状に形成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、電線を碍子に保持する環状絶縁電線用巻付けバインド及びこの環状絶縁電線用巻付けバインドの脱着方法、並びに絶縁電線用巻付けバインドを電線に巻付けるための巻付けグリップトングに関するものである。
従来の絶縁電線用巻付けバインドは、例えば、特許文献1に示すように、弾性及び高張力を有する金属線が絶縁被覆されており、長手方向の中央部が碍子の首部に巻回するように半円弧状に屈曲形成され、その両側部は電線に巻付くように螺旋状に屈曲形成されている。そして、碍子の首部に電線を配設し、絶縁電線用巻付けバインドの半円弧状の中央部を碍子の首部に掛け、螺旋状の両側部を電線に巻付けることにより、電線が碍子に保持される。金属線の弾性力により、絶縁電線用巻付けバインドの螺旋状の両側部にて電線が把持されている。
特開2003−281954号公報
しかし、従来より使用されている絶縁電線用巻付けバインドでは、電線及び絶縁電線用巻付けバインドが風等により振動を繰り返し受けるために、電線を把持するように巻付けられている巻付けバインドの端部が次第に電線に食い込んで、巻付けバインド端部の被覆と電線の被覆とが互いに損傷して互いの金属部分が露出する可能性があるという問題点があった。そして、電線の金属部分が露出すると地絡等の発生の可能性があるという問題点もあった。また、電線に食い込んだ巻付けバインドの端部を電線から離隔させる際に電線を傷つけてしまうという問題点もあった。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、電線に食い込まない環状絶縁電線用巻付けバインド及びこの環状絶縁電線用巻付けバインドの脱着方法、並びに絶縁電線用巻付けバインドを容易に電線に巻付けることが可能な巻付けグリップトングを提供するものである。
上記問題を解決する本発明の環状絶縁電線用巻付けバインドは、電線を碍子に保持するために前記電線及び前記碍子に跨って取り付けられる絶縁電線用巻付けバインドであって、端部は環状に形成されることを特徴とする(第1の発明)。
本発明による環状絶縁電線用巻付けバインドによれば、端部が環状に形成されているために、電線に巻付けた際に電線に食い込まない。したがって、電線及び環状絶縁電線用巻付けバインドが長期間にわたって風等により振動を繰り返し受けても電線を傷つけることがない。また、端部が環状に形成されているために、この環状部分に巻付けグリップトングの起こし部を掛けることにより短時間で、かつ容易に環状絶縁電線用巻付けバインドの端部近傍を電線から離隔させることが可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、前記環状絶縁電線用巻付けバインドは、前記環状に形成された端部が前記電線から離隔するように、前記電線に取り付けられることを特徴とする。
本発明による環状絶縁電線用巻付けバインドによれば、環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付けた際に環状に形成された端部は電線から離隔しているために、電線に食い込まない。また、この端部が電線から離隔しているために、電線を傷つけることなく環状絶縁電線用巻付けバインドの端部近傍を電線から離隔させることが可能となる。
第3の発明の巻付けグリップトングは、絶縁電線用巻付けバインドが内方に挿通され、前記絶縁電線用巻付けバインドを電線に対して巻付け又は取り外し方向に取り回すためのループ状で、かつ、弾性体からなる可変ガイド部と、電線に密着するように取り付けられた前記絶縁電線用巻付けバインドの端部を前記電線から離隔するための起こし部とを備えることを特徴とする。
本発明による巻付けグリップトングによれば、可変ガイド部はループ形状で、かつ弾性体からなるために、変形して絶縁電線用巻付けバインドを緩く挟むことが可能となる。したがって、絶縁電線用巻付けバインドが可変ガイド部内を移動自在とならないために、従来の変形しないガイド部と比べて絶縁電線用巻付けバインドの巻付け作業が容易となり、作業効率が向上する。
第4の発明の環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付ける方法は、端部が環状に形成された環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に対して巻付け又は取り外し方向に取り回すためのループ状で、かつ、弾性体からなる可変ガイド部と、前記環状絶縁電線用巻付けバインドの端部を前記電線から離隔するための起こし部とを備える巻付けグリップトングを用いて、前記環状絶縁電線用巻付けバインドを前記可変ガイド部の内方に挿通し、前記環状絶縁電線用巻付けバインドを緩く掴んだ状態で、前記可変ガイド部を巻付け方向に移動させるとともに、前記環状に形成された端部を除いた部分を前記電線に螺旋状に巻付け、前記環状に形成された端部を前記電線から離隔するように前記環状絶縁電線用巻付けバインドを前記電線に取り付けることを特徴とする。
本発明による環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付ける方法によれば、可変ガイド部にて環状絶縁電線用巻付けバインドを緩く挟んだ状態で電線に巻付けるために、環状絶縁電線用巻付けバインドがガイド部内で移動自在とならず容易に電線に巻付けることが可能となる。また、環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付けた際に環状の端部は電線から離隔しているために、電線に食い込まない。したがって、電線及び環状絶縁電線用巻付けバインドが風等により振動を繰り返し受けても電線を傷つけることがない。
第5の発明の環状絶縁電線用巻付けバインドを電線から取り外す方法は、端部が環状に形成された環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に対して巻付け方向又は取り外し方向に取り回すためのループ状で、かつ、弾性体からなる可変ガイド部と、前記環状絶縁電線用巻付けバインドの端部を前記電線から離隔するための起こし部とを備える巻付けグリップトングを用いて、前記環状に形成された端部に前記起こし部を掛けて前記環状絶縁電線用巻付けバインドの端部を前記電線より離間し、前記環状絶縁電線用巻付けバインドを可変ガイド部の内方に挿通し、前記環状絶縁電線用巻付けバインドを緩く掴んだ状態で、前記可変ガイド部を取り外し方向に移動させるとともに、前記環状絶縁電線用巻付けバインドを前記電線から取り外すことを特徴とする。
本発明による環状絶縁電線用巻付けバインドを電線から取り外す方法によれば、環状部分に巻付けグリップトングの起こし部を掛けることにより電線を傷つけることなく、環状絶縁電線用巻付けバインドの端部近傍を電線から離隔させることが可能となる。
また、可変ガイド部にて環状絶縁電線用巻付けバインドを緩く挟むことにより、環状絶縁電線用巻付けバインドがガイド部内で移動自在とならないために、環状絶縁電線用巻付けバインドを容易に電線から取り外すことが可能となる。
本発明による環状絶縁電線用巻付けバインドによれば、端部が環状に形成されているために、電線に食い込まない。また、端部が電線に食い込まないために、電線を傷つけることなく環状絶縁電線用巻付けバインドを電線から取り外すことが可能となる。また、本発明による巻付けグリップトングを用いることにより環状絶縁電線用巻付けバインドを短時間で効率的に脱着することが可能となる。
以下、本発明に係る好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインドの平面図である。図1に示すように、環状絶縁電線用巻付けバインド1は、弾性及び高張力を有する金属棒と、この金属棒を被覆する合成樹脂等の被覆材とからなり、両端部2は環状に形成されている。本実施形態において環状絶縁電線用巻付けバインド1は、棒状の絶縁電線用巻付けバインドの両端部をペンチ等にて環状に曲げたものを用いる。
図2は、本実施形態に係る巻付けグリップトングを示す図である。図2に示すように、巻付けグリップトング4は、ループ形状を有し、変形可能な可変ガイド部5と、リング形状を有する固定ガイド部6と、環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11から離隔するための起こし部7とを備える。
可変ガイド部5及び固定ガイド部6は、環状絶縁電線用巻付けバインド1を内方に挿通し、環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11に対して巻付け又は取り外し方向に取り回す際に使用する。本実施形態において、可変ガイド部5は弾性体からなり、例えば、ゴムひもを用いる。また、固定ガイド部6の材料は、例えば、鉄等の金属材を用いる。また、可変ガイド部5は固定ガイド部6に締結されている。
なお、本実施形態においては、可変ガイド部5の材料としてゴムひもを用いたが、これに限定されるものではない。
また、本実施形態においては、固定ガイド部6を有する巻付けグリップトング4について説明したが、これに限定されるものではなく、固定ガイド部6の無い巻付けグリップトング4を用いてもよい。
次に、環状絶縁電線用巻付けバインド1を巻付けグリップトング4を用いて電線11に取り付ける方法について施工手順にしたがって説明する。
図3〜図5は、本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11に取り付ける方法を示し、図6は、本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11に取り付けた状態を示す図である。
まず、図3に示すように、まず、環状絶縁電線用巻付けバインド1の中央部3を碍子8の首部9に巻回するように半円弧状に屈曲形成し、電線11が碍子8に保持されるように環状絶縁電線用巻付けバインド1を取り付ける。
そして、環状絶縁電線用巻付けバインド1の一端を可変ガイド部5の内方に挿通し、巻付けグリップトング4を巻付け方向に移動させ、環状絶縁電線用巻付けバインド1の弾性力を利用して可変ガイド部5をぴんと張った状態にして、この可変ガイド部5にて環状絶縁電線用巻付けバインド1を緩く挟む。
次に、図4に示すように、環状絶縁電線用巻付けバインド1を緩く挟んだ状態で、この可変ガイド部5を巻付け方向に回動させるように巻付けグリップトング4を操作し、環状絶縁電線用巻付けバインド1の中央部3から端部2までを電線11に螺旋状に巻付ける。
また、図5に示すように、巻付けグリップトング4を環状絶縁電線用巻付けバインド1の端面方向に移動させて、環状絶縁電線用巻付けバインド1を可変ガイド部5の内方から抜き出す。そして、巻付けグリップトング4の起こし部7を環状に形成された端部2に引っ掛ける。
そして、図6に示すように、起こし部7を電線11から離れる方向に操作して、環状に形成された端部2を電線11から離隔した位置に配設する。
環状絶縁電線用巻付けバインド1は、規定の耐用年数が経過したときは新しいものと交換される。次に、環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11から取り外す方法について説明する。
図7及び図8は、本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11から取り外す方法を示す図である。図7に示すように、巻付けグリップトング4の起こし部7を環状に形成された端部2に引っ掛けて、起こし部7を取り外し方向に回動させるように巻付けグリップトング4を操作し、端部2近傍を電線11から離間させる。
そして、図8に示すように、起こし部7を端部2から抜き出し、環状絶縁電線用巻付けバインド1の一端を可変ガイド部5の内方に挿通し、巻付けグリップトング4を緩く挟む。環状絶縁電線用巻付けバインド1を緩く挟んだ状態で、この可変ガイド部5を取り外し方向に回動させるように巻付けグリップトング4を操作し、環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11から取り外す。
以上説明した本実施形態の環状絶縁電線用巻付けバインド1によれば、端部2が環状に形成されているために、電線11に巻付けた際に電線11に食い込まない。したがって、電線11及び環状絶縁電線用巻付けバインド1が長期間にわたって風等により振動を繰り返し受けても電線11を傷つけることがない。また、端部2が環状に形成されているために、この環状部分に巻付けグリップトング4の起こし部7を掛けることにより短時間で、かつ容易に環状絶縁電線用巻付けバインド1の端部2近傍を電線11から離隔させることが可能となる。そして、この端部2は電線11から離隔しているために、電線11を傷つけることなく環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11から取り外すことが可能となる。
また、本実施形態の巻付けグリップトング4によれば、可変ガイド部5はループ形状で、かつ弾性体からなるために、変形して環状絶縁電線用巻付けバインド1を緩く挟むことが可能となる。したがって、環状絶縁電線用巻付けバインド1が可変ガイド部5内を移動自在とならないために、従来の固定ガイド部6と比べて環状絶縁電線用巻付けバインド1の巻付け作業が容易となり、作業効率が向上する。
そして、本実施形態の環状絶縁電線用巻付けバインド1を電線11から取り外す方法によれば、環状部分に巻付けグリップトング4の起こし部7を掛けることにより電線11を傷つけることなく、環状絶縁電線用巻付けバインド1の端部2近傍を電線11から離隔させることが可能となる。また、可変ガイド部5にて環状絶縁電線用巻付けバインド1を緩く挟むことにより、環状絶縁電線用巻付けバインド1がガイド部内で移動自在とならないために、環状絶縁電線用巻付けバインド1を容易に電線11から取り外すことが可能となる。
なお、本実施形態においては、環状絶縁電線用巻付けバインド1として棒状の絶縁電線用巻付けバインドの両端部2を折り曲げたもの用いる方法について説明したが、これに限定されるものではなく、予め両端部2が環状をなすように製作されたものを用いてもよい。
本発明の実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインドの平面図である。 本実施形態に係る巻付けグリップトングを示す図である。 本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付ける方法を示す図である。 本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付ける方法を示す図である。 本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付ける方法を示す図である。 本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付けた状態を示す図である。 本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインドを電線から取り外す方法を示す図である。 本実施形態に係る環状絶縁電線用巻付けバインドを電線から取り外す方法を示す図である。
符号の説明
1 環状絶縁電線用巻付けバインド
2 端部
3 中央部
4 巻付けグリップトング
5 可変ガイド部
6 固定ガイド部
7 起こし部
8 碍子
9 首部
11 電線

Claims (5)

  1. 電線を碍子に保持するために前記電線及び前記碍子に跨って取り付けられる絶縁電線用巻付けバインドであって、
    端部は環状に形成されることを特徴とする環状絶縁電線用巻付けバインド。
  2. 前記環状絶縁電線用巻付けバインドは、前記環状に形成された端部が前記電線から離隔するように、前記電線に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の環状絶縁電線用巻付けバインド。
  3. 絶縁電線用巻付けバインドが内方に挿通され、前記絶縁電線用巻付けバインドを電線に対して巻付け又は取り外し方向に取り回すためのループ状で、かつ、弾性体からなる可変ガイド部と、
    電線に密着するように取り付けられた前記絶縁電線用巻付けバインドの端部を前記電線から離隔するための起こし部とを備えることを特徴とする巻付けグリップトング。
  4. 端部が環状に形成された環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に対して巻付け又は取り外し方向に取り回すためのループ状で、かつ、弾性体からなる可変ガイド部と、前記環状絶縁電線用巻付けバインドの端部を前記電線から離隔するための起こし部とを備える巻付けグリップトングを用いて、
    前記環状絶縁電線用巻付けバインドを前記可変ガイド部の内方に挿通し、
    前記環状絶縁電線用巻付けバインドを緩く掴んだ状態で、前記可変ガイド部を巻付け方向に移動させるとともに、前記環状に形成された端部を除いた部分を前記電線に螺旋状に巻付け、
    前記環状に形成された端部を前記電線から離隔するように前記環状絶縁電線用巻付けバインドを前記電線に取り付けることを特徴とする環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に取り付ける方法。
  5. 端部が環状に形成された環状絶縁電線用巻付けバインドを電線に対して巻付け方向又は取り外し方向に取り回すためのループ状で、かつ、弾性体からなる可変ガイド部と、前記環状絶縁電線用巻付けバインドの端部を前記電線から離隔するための起こし部とを備える巻付けグリップトングを用いて、
    前記環状に形成された端部に前記起こし部を掛けて前記環状絶縁電線用巻付けバインドの端部を前記電線より離間し、
    前記環状絶縁電線用巻付けバインドを可変ガイド部の内方に挿通し、
    前記環状絶縁電線用巻付けバインドを緩く掴んだ状態で、前記可変ガイド部を取り外し方向に移動させるとともに、前記環状絶縁電線用巻付けバインドを前記電線から取り外すことを特徴とする環状絶縁電線用巻付けバインドを電線から取り外す方法。

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