JP2017050422A - 圧電素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】リーク電流及び電極の剥離を抑制して信頼性が向上した圧電素子の製造方法を提供する。【解決手段】第1電極60と、圧電体層70と、第1白金層81a及び第2白金層81bを含む第2電極とを備える圧電素子の製造方法であって、第1電極60上に設けられた圧電体層70上に、液相法により第1白金層81aを形成し、スパッタ法により第1白金層81a上に第2白金層81bを形成する。【選択図】図12
Description
本発明は、圧電素子の製造方法に関する。
圧電素子を変形させて圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせることで、圧力発生室に連通するノズル開口から液滴を噴射させる液体噴射ヘッドが知られている。この液体噴射ヘッドの代表例としては、液滴としてインク滴を噴射させるインクジェット式記録ヘッドがある。インクジェット式記録ヘッドは、例えば、ノズル開口に連通する圧力発生室が設けられた流路形成基板の一方面側に圧電素子を備え、圧電素子の駆動によって振動板を変形させることで、圧力発生室内のインクに圧力変化を生じさせて、ノズル開口からインク滴を噴射させる。
圧電素子は、基板上に圧力発生室ごとに設けられた第1電極(個別電極)、各第1電極上に亘って設けられた圧電体層、及び圧電体層上に設けられた第2電極(共通電極)を具備する。第2電極は、圧電素子の特性低下を抑制する等の目的で、イリジウム、白金及びパラジウムからなる群から選択される何れか一つを用いた層を複数積層することで形成されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、イリジウム及びパラジウムを使用した場合、仕事関数が小さいことから第1電極と第2電極との間でリーク電流が大きく、圧電体層が破壊される虞があり、信頼性に課題がある。
また、インクジェット式記録ヘッドに高速印字を行わせる場合、液滴を大きくする必要があるが、大きな液滴を吐出させるために圧電素子に印加する駆動電圧も大きくする必要がある。駆動電圧を大きくすると圧電素子の信頼性が低下するという課題が生じる。
上述した課題を解決するために、白金を用いることが考えられる。白金は、仕事関数が最も大きく、ショットキー障壁が高いので、リーク電流を抑制できる。しかしながら、白金は、圧電体層から剥離しやすいという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑み、リーク電流及び電極の剥離を抑制して信頼性が向上した圧電素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、第1電極と、圧電体層と、第1白金層及び第2白金層を含む第2電極とを備え、前記第1電極は能動部ごとに電気的に独立して設けられた個別電極であり、前記第2電極は複数の前記能動部に亘って電気的に共通して設けられた共通電極である圧電素子の製造方法であって、前記第1電極上に設けられた前記圧電体層上に、液相法により前記第1白金層を形成し、気相法により前記第1白金層上に前記第2白金層を形成することを特徴とする圧電素子の製造方法にある。
かかる態様では、白金からなる第1白金層及び第2白金層を用いることで、リーク電流を抑え、破壊が防止された信頼性の高い圧電素子を形成することができる。そして、第1白金層を液相法により形成することで、第1白金層と圧電体層との密着性を向上させることができる。さらに、第2白金層を気相法で形成することで、第1白金層と第2白金層との密着性を向上して信頼性を向上させることができ、かつ良好な特性を有する圧電素子を形成することができる。
ここで、前記第1白金層に空孔を形成することが好ましい。これによれば、第1白金層と第2白金層との密着性をより向上させることができる。
また、前記第2白金層上に、チタン層を形成することが好ましい。これによれば、圧電体層に含まれる過剰鉛をチタン層に吸収させ、高信頼性の圧電素子を形成することができる。
また、前記第2白金層の形成後に、熱処理を行うことが好ましい。これによれば、より確実に過剰鉛をチタン層に吸収させることができる。
また、前記第2電極は、前記第1白金層及び前記第2白金層からなる第1層上に設けられる第2層を含み、前記第1層の表面と前記圧電体層の側面とを覆う前記第2白金層を形成することが好ましい。これによれば、第2層により、第1層と圧電体層とをより確実に密着させることができる。
また、イリジウム、ニッケル、タングステン、アルミニウム、ニクロム、金、及びチタンからなる群から選択される少なくとも一種の金属を含む前記第2層を形成することが好ましい。これによれば、第2層により、第1層と圧電体層とをより確実に密着させることができる。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの流路形成基板の平面図であり、図3は図2のA−A′線に準ずる断面図であり、図4は図3の一部を拡大した断面図であり、図5は図2のB−B′線に準ずる断面図であり、図6は図5の一部を拡大した断面図である。
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの流路形成基板の平面図であり、図3は図2のA−A′線に準ずる断面図であり、図4は図3の一部を拡大した断面図であり、図5は図2のB−B′線に準ずる断面図であり、図6は図5の一部を拡大した断面図である。
インクジェット式記録ヘッドIが備える基板である流路形成基板10には、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が形成されている。圧力発生室12は、同じ色のインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、この第1の方向Xと直交する方向を、以降、第2の方向Yと称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの両方に直交する方向を、以降、第3の方向Zと称する。
流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向の一端部側、すなわち第2の方向Yの一端部側には、インク供給路13と連通路14とが複数の隔壁11によって区画されている。連通路14の外側(第2の方向Yにおいて圧力発生室12とは反対側)には、各圧力発生室12の共通のインク室(液体室)となるマニホールド100の一部を構成する連通部15が形成されている。すなわち、流路形成基板10には、圧力発生室12、インク供給路13、連通路14及び連通部15からなる液体流路が設けられている。
流路形成基板10の一方面側、すなわち圧力発生室12等の液体流路が開口する面には、各圧力発生室12に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって接合されている。すなわち、ノズルプレート20には、第1の方向Xにノズル開口21が並設されている。
流路形成基板10の他方面側には、振動板50が形成されている。本実施形態に係る振動板50は、流路形成基板10上に形成された弾性膜51と、弾性膜51上に形成された絶縁体膜52とで構成されている。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、振動板50(弾性膜51)で構成されている。
絶縁体膜52上には、第1電極60と、圧電体層70と、第2電極80とで構成される圧電素子300が形成されている。本実施形態では、圧力発生室12が形成された流路形成基板10と、振動板50と、圧電素子300とが、圧電素子を備える圧電デバイスの一例であるアクチュエーター装置となっている。
圧電素子300を構成する第1電極60は、圧力発生室12毎に切り分けられて、後述する能動部310毎に独立した個別電極を構成する。第1電極60は、圧力発生室の第1の方向Xにおいては、圧力発生室12の幅よりも狭い幅で形成されている。すなわち、圧力発生室12の第1の方向Xにおいて、第1電極60は、圧力発生室12に対向する領域の内側に位置している。また、第2の方向Yにおいて、第1電極60の両端部は、それぞれ圧力発生室12の外側まで延設されている。なお、第1電極60の材料は、後述する圧電体層70を成膜する際に酸化せず、導電性を維持できる材料が好ましく、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の貴金属、またはランタンニッケル酸化物(LNO)などに代表される導電性酸化物が好適に用いられる。
第1電極60として、前述の導電材料と、振動板50との間に、密着力を確保するための密着層を用いてもよい。本実施形態では、特に図示していないが密着層としてチタンを用いている。なお、密着層としては、ジルコニウム、チタン、酸化チタンなどを用いることができる。すなわち、本実施形態では、チタンからなる密着層と、上述した導電材料から選択される少なくとも一種の導電層とで第1電極60が形成されている。
圧電体層70は、第2の方向Yが所定の幅となるように、第1の方向Xに亘って連続して設けられている。圧電体層70の第2の方向Yの幅は、圧力発生室12の第2の方向Yの長さよりも広い。このため、圧力発生室12の第2の方向Yでは、圧電体層70は圧力発生室12の外側まで設けられている。
圧力発生室12の第2の方向Yにおいて、圧電体層70のインク供給路13側の端部は、第1電極60の端部よりも外側に位置している。すなわち、第1電極60の端部は圧電体層70によって覆われている。また、圧電体層70のノズル開口21側の端部は、第1電極60の端部よりも内側(圧力発生室12側)に位置しており、第1電極60のノズル開口21側の端部は、圧電体層70に覆われていない。
圧電体層70は、電気機械変換作用を示す強誘電性セラミックス材料からなるペロブスカイト構造の結晶膜(ペロブスカイト型結晶)である。圧電体層70の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電材料や、これに酸化ニオブ、酸化ニッケル又は酸化マグネシウム等の金属酸化物を添加したもの等を用いることができる。また、圧電体層70の材料としては、鉛を含む鉛系の圧電材料に限定されず、鉛を含まない非鉛系の圧電材料を用いることもできる。
圧電体層70は、詳しくは後述するが、ゾル−ゲル法、MOD(Metal-Organic Decomposition)法などの液相法や、スパッタ法、レーザーアブレーション法等などのPVD(Physical Vapor Deposition)法(気相法)などで形成することができる。
第2電極80は、圧電体層70の第1電極60とは反対面側に設けられており、複数の能動部310に共通する共通電極を構成する。本実施形態では、第2電極80は、圧電体層70側に設けられた第1層81と、第1層81の圧電体層70とは反対側に設けられた第2層82と、を具備する。
第1層81は、白金(Pt)からなる。さらに、第1層81は、第1白金層81a及び第2白金層81bが積層されたものである。
第1白金層81aは、第1層81のうち圧電体層70側に形成された白金からなる層である。詳細は後述するが、第1白金層81aは、液相法により形成され、例えば約10nmの膜厚を有する。さらに、第1白金層81aの表面には空孔84が形成されている。
第2白金層81bは、第1層81のうち第2層82側に形成された白金からなる層である。詳細は後述するが、第2白金層81bは、気相法により形成され、例えば約5nmの膜厚を有する。
このような第1白金層81aは、液相法で形成されているため、第1白金層81aの形成時における圧電体層70の表面へのダメージが低減されている。また、第1白金層81aは、スパッタ法で形成された第2白金層81bと比較して圧電体層70との密着性が高い。
また、第2白金層81bは、第1白金層81aと同一金属種であるので、第1白金層81aとの密着性は高い。さらに、第2白金層81bは、表面に空孔84が形成された第1白金層81a上に形成されることでアンカー効果が生じ、より密着性が向上している。
このように、圧電素子300は、白金からなる第1層81を用いることで、リーク電流を抑え、圧電体層70の破壊が防止された信頼性の高いものとなる。そして、第1白金層81aを液相法により形成することで、第1層81と圧電体層70との密着性を向上させることができる。
ここで、液相法による第1白金層81aのみを第1層81とすることも考えられる。この場合、空孔84が露出した第1白金層81aからなる第1層81上に第2層82が形成されることになる。このような空孔84が形成され表面に第2層82を形成すると、圧電体層70と第2層82が直接接触する部分が生じ、信頼性の低い部分が形成される。よって、信頼性の高い圧電体素子が得られない。一方、液相法で空孔84のない第1白金層81aを形成する場合、約100nm以上の膜厚が必要となる。この場合、圧電素子の変位が大きく阻害されるため、高性能の圧電素子が得られない。
しかしながら、本実施形態のように、気相法で形成した第2白金層81bは、空孔84を覆い、第2層82に対して空孔84のない表面を提供する。また、第1白金層81aと第2白金層81bの合計した膜厚は15nm程度と薄くすることができる。
このように、圧電素子300は、第2白金層81bを気相法で形成することで、第1白金層81aと第2白金層81bとが良好な密着性を有して信頼性が向上し、かつ膜厚を薄くできるため、変形に支障を来さずに良好な特性を有する。
第2層82は、白金及び圧電体層に対して密着力が高く抵抗の低い金属であることが好ましい。具体的には、イリジウム、ニッケル、タングステン、アルミニウム、ニクロム、金、及びチタンからなる群から選択される少なくとも一つの金属を用いることが好ましい。また、第1層81と第2層82との間、すなわち第2白金層81b上に、チタンからなるチタン層を設けるようにしてもよい。本実施形態では、第2層82として、イリジウム(Ir)とチタン(Ti)との積層電極を使用している。
第1層81は圧電体層70上のみ、すなわち、圧電体層70の流路形成基板10とは反対側の表面上のみに形成されている。また、第2層82は、本実施形態では、第1層81上と、第1層81が設けられていない圧電体層70の側面上と、第1電極60上と、に亘って連続して設けられている。
第1層81上の第2層82と、第1電極60上の第2層82とは、除去部83で電気的に切断されている。すなわち、第1層81上の第2層82と、第1電極60上の第2層82とは、同一層からなるが電気的に不連続となるように形成されている。ここで、除去部83は、圧電体層70上のノズル開口21側に設けられており、第1層81及び第2層82を厚さ方向に貫通して電気的に切断するものである。このような除去部83は、第1の方向Xに亘って連続して第2電極80を厚さ方向に貫通して設けられている。
圧電素子300は、第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加することで変位が生じる。すなわち両電極の間に電圧を印加することで、第1電極60と第2電極80とで挟まれている圧電体層70に圧電歪みが生じる。そして、両電極に電圧を印加した際に、圧電体層70に圧電歪みが生じる部分を能動部310と称する。これに対して、圧電体層70に圧電歪みが生じない部分を非能動部と称する。この能動部310の第1の方向Xの端部は、第1電極60によって規定されている。また、能動部310の第2の方向Yの端部は、第2電極80(除去部83)によって規定されている。
圧電素子300の第1電極60と、第2電極80とには、個別リード電極91と、共通リード電極92とが接続されている。
個別リード電極91及び共通リード電極92(以降、両者を合わせてリード電極90と称する)は、本実施形態では、同一層からなるが、電気的に不連続となるように形成されている。具体的には、リード電極90は、電極(第2電極80の第2層82)側に設けられた密着層191と、密着層191上に設けられた導電層192と、を具備する。
密着層191は、第2層82、振動板50等と導電層192との密着性を向上させるためのものであり、その材料としては、例えば、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、ニッケルクロム(NiCr)、チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)等を用いることができる。もちろん、密着層191は、上述したものを単一材料として用いたものであってもよく、また、複数の材料が混合した複数材料であってもよく、さらに、異なる材料の複数層を積層したものであってもよい。本実施形態では、密着層191としてニッケルクロム(NiCr)を用いた。
また、導電層192は、比較的導電性の高い材料であれば特に限定されず、例えば、金(Au)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等を用いることができる。本実施形態では、導電層192として金(Au)を用いた。
個別リード電極91は、圧電体層70の外側に設けられた第1電極60上に設けられている。ちなみに、第1電極60上には、第2電極80の第2層82と同一層からなり、第2層82とは不連続となる電極層82Aが設けられている。このため、第1電極60と個別リード電極91とは、この電極層82Aを介して電気的に接続されている。
共通リード電極92は、第2電極80上(圧電体層70の第2電極80上)に設けられている。このような共通リード電極92は、図1及び図2に示すように、流路形成基板10の第1の方向Xの両端部に、第2の方向Yに連続して振動板50上に引き出されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、圧電素子300を保護する保護基板30が接着剤35によって接合されている。保護基板30には、圧電素子300を収容する空間を画成する凹部である圧電素子保持部31が設けられている。また保護基板30には、マニホールド100の一部を構成するマニホールド部32が設けられている。マニホールド部32は、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部15と連通している。また保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。各能動部310の第1電極60に接続されたリード電極90(個別リード電極91)及び第2電極80に接続されたリード電極90(共通リード電極92)は、この貫通孔33内に露出しており、図示しない駆動回路に接続される接続配線の一端が、この貫通孔33内でリード電極90に接続されている。
保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなり、この封止膜41によってマニホールド部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料で形成される。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIでは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加する。これにより圧電素子300と共に振動板50がたわみ変形して各圧力発生室12内の圧力が高まり、各ノズル開口21からインク滴が噴射される。
本実施形態の圧電素子の製造方法を含む、インクジェット式記録ヘッドの製造方法について説明する。なお、図7〜図20は、圧電素子及びインクジェット式記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。
図7に示すように、流路形成基板10が複数一体的に形成されるシリコンウェハーである流路形成基板用ウェハー110の表面に振動板50を形成する。本実施形態では、流路形成基板用ウェハー110を熱酸化することによって形成した二酸化シリコン(弾性膜51)と、スパッタ法で成膜後、熱酸化することによって形成した酸化ジルコニウム(絶縁体膜52)との積層からなる振動板50を形成した。
次に、図8に示すように、絶縁体膜52の全面に第1電極60を形成する。この第1電極60の材料は特に限定されないが、例えば、高温でも導電性を失わない白金、イリジウム等の金属や、酸化イリジウム、ランタンニッケル酸化物などの導電性酸化物、及びこれらの材料の積層材料が好適に用いられる。また、第1電極60は、例えば、スパッタ法やPVD法(物理蒸着法)、レーザーアブレーション法などの気相成膜、スピンコート法などの液相成膜などにより形成することができる。また、前述の導電材料と、振動板50との間に、密着力を確保するための密着層を用いてもよい。本実施形態では、特に図示していないが密着層としてチタンを用いている。なお、密着層としては、ジルコニウム、チタン、酸化チタンなどを用いることができる。また、電極表面(圧電体層70の成膜側)に圧電体層70の結晶成長を制御するための制御層を形成してもよい。本実施形態では、圧電体層70(PZT)の結晶制御としてチタンを使用している。チタンは、圧電体層70の成膜時に圧電体層70内に取り込まれるため、圧電体層70形成後には膜として存在していない。結晶制御層としては、ランタンニッケル酸化物などのペロブスカイト型結晶構造の導電性酸化物などを使用してもよい。
次に、本実施形態では、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電体層70を形成する。この圧電体層70は、金属錯体を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法により形成することができる。なお、圧電体層70の製造方法は、ゾル−ゲル法に限定されず、例えば、MOD(Metal-Organic Decomposition)法やスパッタ法又はレーザーアブレーション法等のPVD(Physical Vapor Deposition)法等を用いてもよい。すなわち、圧電体層70は液相法、気相法の何れで形成してもよい。
本実施形態では、複数層の圧電体膜74を積層することで圧電体層70を形成するようにした。具体的には、図9に示すように、第1電極60上に1層目の圧電体膜74を形成した段階で、第1電極60及び1層目の圧電体膜74をそれらの側面が傾斜するように同時にパターニングする。なお、第1電極60及び1層目の圧電体膜74のパターニングは、例えば、反応性イオンエッチング(RIE)、イオンミリング等のドライエッチングにより行うことができる。
ここで、例えば、第1電極60をパターニングしてから1層目の圧電体膜74を形成する場合、フォト工程・イオンミリング・アッシングして第1電極60をパターニングするため、第1電極60の表面や、表面に設けた図示しないチタン等の結晶種層などが変質してしまう。そうすると変質した面上に圧電体膜74を形成しても当該圧電体膜74の結晶性が良好なものではなくなり、2層目以降の圧電体膜74も1層目の圧電体膜74の結晶状態に影響して結晶成長するため、良好な結晶性を有する圧電体層70を形成することができない。
それに比べ、1層目の圧電体膜74を形成した後に第1電極60と同時にパターニングすれば、1層目の圧電体膜74はチタン等の結晶種に比べて2層目以降の圧電体膜74を良好に結晶成長させる種(シード)としても性質が強く、たとえパターニングで表層に極薄い変質層が形成されていても2層目以降の圧電体膜74の結晶成長に大きな影響を与えない。
なお、2層目の圧電体膜74を成膜する前に露出した振動板50上(本実施形態では、酸化ジルコニウムである絶縁体膜52)に、2層目以降の圧電体膜74を成膜するときに、結晶制御層(中間結晶制御層)を用いてもよい。本実施形態では、中間結晶制御層としてチタンを用いるようにした。このチタンからなる中間結晶制御層は、第1電極60上に形成する結晶制御層のチタンと同様に、圧電体膜74を成膜する際に圧電体膜74に取り込まれる。ちなみに、中間結晶制御層は、中間電極または直列接続されるコンデンサの誘電体となってしまった場合、圧電特性の低下を引き起こす。このため、中間結晶制御層は、圧電体膜74(圧電体層70)に取り込まれ、圧電体層70の成膜後に膜として残らないものが望ましい。
次に、図10に示すように、2層目以降の圧電体膜74を積層することにより、複数層の圧電体膜74からなる圧電体層70を形成する。ちなみに、2層目以降の圧電体膜74は、絶縁体膜52上、第1電極60及び1層目の圧電体膜74の側面上、及び1層目の圧電体膜74上に亘って連続して形成される。
次に、圧電体層70上に第2電極80を構成する第1層81を形成する。この第1層81は、まず第1白金層81aを形成し、その後、第2白金層81bを形成することで形成される。
図11に示すように、圧電体層70上に第1白金層81aを形成する。具体的には、第1白金層81aの前駆体となる白金レジネートを圧電体層70上に塗布する。白金レジネートは、白金の有機化合物溶液であり、溶媒は例えば、酢酸ブチルを用いることができる。この白金レジネートを、例えば200rpmでスピンコート法により圧電体層70上に形成する。スピンコート法により形成された白金レジネートからなる膜を前駆体膜と称する。
次に、前駆体膜を乾燥及び脱脂することで、第1白金層81aを形成する。乾燥は例えば100℃で1分、脱脂は350℃で3分行う。このような液相法により形成された第1白金層81aは表面に空孔84(図6参照)を有する。
なお、第1白金層81aを形成する液相法としては上述した条件や方法に限定されない。例えば、めっき法などの液相法を用いてもよい。
次に、図12に示すように、第1白金層81a上に第2白金層81bをスパッタ法やPVD法(物理蒸着法)、レーザーアブレーション法などの気相法で形成する。具体的には、スパッタ法により第1白金層81a上に、例えば約5nmの膜厚の第2白金層81bを形成する。このようなスパッタ法により、第1白金層81aの表面の空孔84が埋められる。
このように第1白金層81a及び第2白金層81bを形成することで、それらを含む第1層81が形成される。
次に、例えば700℃で5分間、酸素雰囲気にて熱処理を行う。これにより、第1白金層81aおよび第2白金層81bの形成時に圧電体層70の表面に入ったダメージを回復することができる。
また、特に図示しないが、第1層81上、すなわち第2白金層81b上に、チタン(Ti)からなるチタン層を形成し、その後、熱処理を行ってもよい。チタン層は、スパッタ法により形成することができ、膜厚は例えば約2.5nmであることが好ましい。熱処理は、例えば700℃で5分間、酸素雰囲気にて行う。
このように白金からなる第1層81上にチタン層を設けて熱処理することで、圧電体層70に含まれる過剰鉛が第1層81を通してチタンに吸収される。これにより、高信頼性の圧電素子300が提供される。
なお、本実施形態では、第1白金層81aを液層法で形成しているため、スパッタ法やPVD法(物理蒸着法)、レーザーアブレーション法などの気相成膜と比較して、圧電体層70の表面にダメージが入りにくいため、熱処理は必ずしも実施しなくても良い。
次に、図13に示すように、第1層81及び圧電体層70を各圧力発生室12に対応してパターニングする。本実施形態では、第1層81上に所定形状に形成したマスク(図示せず)を設け、このマスクを介して第1層81及び圧電体層70をエッチングする、いわゆるフォトリソグラフィーによってパターニングした。なお、圧電体層70のパターニングは、例えば、反応性イオンエッチングやイオンミリング等のドライエッチングが挙げられる。
次に、図14に示すように、流路形成基板用ウェハー110の一方面側(圧電体層70が形成された面側)に亘って、すなわち、第1層81上、圧電体層70をパターニングした側面上、絶縁体膜52上、及び第1電極60上等に亘って、第2層82を形成することで第2電極80を形成する。
この第2層82は、白金及び圧電体層に対して密着力が高い金属であることが好ましい。具体的には、イリジウム、ニッケル、タングステン、アルミニウム、ニクロム、金、及びチタンからなる群から選択される少なくとも一つの金属を用いることが好ましい。本実施形態では、上述した第1白金層81a上のチタン層にイリジウム層を形成し、チタン層及びイリジウム層からなる積層電極を第2層82とした。このような金属を用いて、白金からなる第1層81、及び圧電体層70の側面を覆う第2層82を形成することで、第1層81と圧電体層70とをより確実に密着させることができる。
次に、図15に示すように、第2電極80を所定形状にパターニングする。これにより、除去部83等を形成する。
次に、図16に示すように、流路形成基板用ウェハー110の一方面の全面に亘ってリード電極90を形成する。本実施形態では、密着層191と、導電層192とを積層することでリード電極90を形成した。
次に、図17に示すように、リード電極90を所定形状にパターニングする。リード電極90のパターニングでは、先に導電層192をウェットエッチング等でパターニングした後、密着層191をウェットエッチングによってパターニングすればよい。
次に、図16に示すように、流路形成基板用ウェハー110の一方面の全面に亘ってリード電極90を形成する。本実施形態では、密着層191と、導電層192とを積層することでリード電極90を形成した。
次に、図17に示すように、リード電極90を所定形状にパターニングする。リード電極90のパターニングでは、先に導電層192をウェットエッチング等でパターニングした後、密着層191をウェットエッチングによってパターニングすればよい。
次に、図18に示すように、流路形成基板用ウェハー110の圧電素子300側に、シリコンウェハーであり複数の保護基板30となる保護基板用ウェハー130を接着剤35を介して接合した後、流路形成基板用ウェハー110を所定の厚みに薄くする。
次いで、図19に示すように、流路形成基板用ウェハー110にマスク膜53を新たに形成し、所定形状にパターニングする。そして、図20に示すように、流路形成基板用ウェハー110をマスク膜53を介してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)することにより、圧電素子300に対応する圧力発生室12、インク供給路13、連通路14及び連通部15等を形成する。
その後は、流路形成基板用ウェハー110及び保護基板用ウェハー130の外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。そして、流路形成基板用ウェハー110の保護基板用ウェハー130とは反対側の面にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、保護基板用ウェハー130にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板用ウェハー110等を図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによって、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドとする。
以上に説明した本実施形態の圧電素子の製造方法によれば、白金からなる第1層81を用いることで、リーク電流を抑え、破壊が防止された信頼性の高い圧電素子300を形成することができる。そして、第1白金層81aを液相法により形成することで、第1白金層81aと圧電体層70との密着性を向上させることができる。さらに、第2白金層81bをスパッタ法で形成することで、第1白金層81aと第2白金層81bとの密着性を向上して信頼性を向上させることができ、かつ第1層81の膜厚を薄くできるため変形に支障を来さずに良好な特性を有する圧電素子300を形成することができる。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、各能動部310の圧電体層70が連続的に設けられた構成を例示したが、勿論、圧電体層70は、能動部310毎に独立して設けられていてもよい。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、各能動部310の圧電体層70が連続的に設けられた構成を例示したが、勿論、圧電体層70は、能動部310毎に独立して設けられていてもよい。
第2電極80の第1層81は、第1白金層81aと第2白金層81bをそれぞれ一層ずつ積層したものとしたが、特にこれに限定されない。第1白金層81a及び第2白金層81bをそれぞれ複数層以上形成してもよい。
第1白金層81aは空孔84が形成されていたが、これに限定されず、空孔84を形成しなくてもよい。例えば、第1白金層81aを100nmより厚い膜厚とすることで空孔84を形成しないことができる。
第2層82は、第1層81及び圧電体層70の側面を覆うように構成されていたが、これに限定されず、第1層81を覆う構成としてもよい。また、第2層82は必須の構成ではなく、第1層81のみからなる第2電極80を構成してもよい。
第1白金層81aは空孔84が形成されていたが、これに限定されず、空孔84を形成しなくてもよい。例えば、第1白金層81aを100nmより厚い膜厚とすることで空孔84を形成しないことができる。
第2層82は、第1層81及び圧電体層70の側面を覆うように構成されていたが、これに限定されず、第1層81を覆う構成としてもよい。また、第2層82は必須の構成ではなく、第1層81のみからなる第2電極80を構成してもよい。
また、インクジェット式記録ヘッドIは、図21に示すように、インクジェット式記録装置IIに搭載される。
図21は、インクジェット式記録装置の一例を示す概略斜視図である。本実施形態に係るインクジェット式記録装置IIは、装置本体2を備え、装置本体2には一方向に延びるキャリッジ軸3が設けられている。キャリッジ軸3には、軸方向に沿って往復移動可能なキャリッジ4が取り付けられている。キャリッジ4には、ヘッド1及びインクカートリッジ5が搭載されている。
図21は、インクジェット式記録装置の一例を示す概略斜視図である。本実施形態に係るインクジェット式記録装置IIは、装置本体2を備え、装置本体2には一方向に延びるキャリッジ軸3が設けられている。キャリッジ軸3には、軸方向に沿って往復移動可能なキャリッジ4が取り付けられている。キャリッジ4には、ヘッド1及びインクカートリッジ5が搭載されている。
装置本体2には、駆動モーター6及びタイミングベルト7が設けられている。タイミングベルト7は、駆動モーター6とキャリッジ4に取り付けられており、駆動モーター6の駆動力がタイミングベルト7によりキャリッジ4に伝達される。この駆動モーター6の駆動により、キャリッジ4はキャリッジ軸3に沿って往復移動する。
一方、装置本体2にはキャリッジ軸3に沿ってプラテン8が設けられている。給紙ローラーなど(図示せず)により給紙された紙等の被記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて、キャリッジ軸3とは直交する方向に搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、給紙ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
このようなインクジェット式記録装置IIでは、キャリッジ4がキャリッジ軸3に沿って移動されると共にヘッド1によってインクが吐出されて記録シートSに印刷される。
このようなインクジェット式記録装置IIでは、キャリッジ4がキャリッジ軸3に沿って移動されると共にヘッド1によってインクが吐出されて記録シートSに印刷される。
なお、上述した例では、インクジェット式記録装置IIとして、インクジェット式記録ヘッドIがキャリッジ4に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、その構成は特に限定されるものではない。インクジェット式記録装置IIは、例えば、インクジェット式記録ヘッドIを固定し、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させることで印刷を行う、いわゆるライン式の記録装置であってもよい。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置IIは、液体貯留手段であるカートリッジ2A、2Bがキャリッジ4に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体2に固定して、液体貯留手段とインクジェット式記録ヘッドIとをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを、また液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド及び液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドや液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置にも適用できる。
また、本発明の圧電素子は、インクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドに搭載される圧電アクチュエーターに限られず、超音波発信機等の超音波デバイス、超音波モーター、圧力センサー、焦電センサー等他の圧電デバイスにも適用することができる。
I…インクジェット式記録ヘッド、II…インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、10…流路形成基板、12…圧力発生室、20…ノズルプレート、21…ノズル開口、 30…保護基板、40…コンプライアンス基板、60…第1電極、70…圧電体層、80…第2電極、81…第1層、81a…第1白金層、81b…第2白金層、82…第2層、83…除去部、90…リード電極、100…マニホールド、300…圧電素子、310…能動部
Claims (6)
- 第1電極と、圧電体層と、第1白金層及び第2白金層を含む第2電極とを備え、前記第1電極は能動部ごとに電気的に独立して設けられた個別電極であり、前記第2電極は複数の前記能動部に亘って電気的に共通して設けられた共通電極である圧電素子の製造方法であって、
前記第1電極上に設けられた前記圧電体層上に、液相法により前記第1白金層を形成し、気相法により前記第1白金層上に前記第2白金層を形成する
ことを特徴とする圧電素子の製造方法。 - 請求項1に記載する圧電素子の製造方法において、
前記第1白金層に空孔を形成する
ことを特徴とする圧電素子の製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載する圧電素子の製造方法において、
前記第2白金層上に、チタン層を形成する
ことを特徴とする圧電素子の製造方法。 - 請求項3に記載する圧電素子の製造方法において、
前記第2白金層の形成後に、熱処理を行う
ことを特徴とする圧電素子の製造方法。 - 請求項1から請求項4の何れか一項に記載する圧電素子の製造方法において、
前記第2電極は、前記第1白金層及び前記第2白金層からなる第1層上に設けられる第2層を含み、
前記第1層の表面と前記圧電体層の側面とを覆う前記第2白金層を形成する
ことを特徴とする圧電素子の製造方法。 - 請求項5に記載する圧電素子の製造方法において、
イリジウム、ニッケル、タングステン、アルミニウム、ニクロム、金、及びチタンからなる群から選択される少なくとも一種の金属を含む前記第2層を形成する
ことを特徴とする圧電素子の製造方法。
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