JP2017049533A - エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムおよび面発光体 - Google Patents
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Abstract
【課題】エレクトロルミネッセンス(EL)素子とともに面発光体を構成したときに、光取り出し効率に優れ、かつ、出射角度の大きい領域の光が抑制され、グレアを低減できるEL素子用光取り出しフィルムと、該フィルムを備えた面発光体を提供する。【解決手段】一方の面に光学機能層13を有し、該光学機能層13の外側面に多数の凸部11aが形成されたエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム10であって、光学機能層13の外側面には、凸部11aの表面のみに、該凸部11aの基端部から先端部側に向かって反射層11bが形成され、該反射層11bの高さは、凸部11aの高さの30〜95%である。【選択図】図1
Description
本発明は、エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムおよび面発光体に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、エレクトロルミネッセンスを「EL」ともいう。)発光デバイスは、面発光体のなかでも、フラットパネルディスプレイや蛍光灯等の代わりとなる次世代照明に用いられることが期待されている。
有機EL発光デバイスの構造は、発光層となる有機薄膜を2つの膜で挟んだだけの単純な構造のものから多層化した構造のものまで、多様化されている。後者の多層化した構造としては、例えば、ガラス基板上に設けられた陽極に、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極が積層されたものが挙げられる。陽極と陰極に挟まれた層は、すべて有機薄膜で構成され、各有機薄膜の厚さは、数十nmと非常に薄い。
有機EL発光デバイスは、薄膜の積層体であり、各薄膜の材料の屈折率の差により、薄膜間での光の全反射角が決まる。現状では、発光層で発生した光の約80%が、有機EL発光デバイス内部に閉じ込められ、外部に取り出すことができていない。具体的には、ガラス基板の屈折率を1.5とし、空気層の屈折率を1.0とすると、臨界角θcは41.8°であり、この臨界角θcよりも小さい入射角の光はガラス基板から空気層へ出射するが、この臨界角θcよりも大きい入射角の光は全反射してガラス基板内部に閉じ込められる。そのため、有機EL発光デバイス表面のガラス基板内部に閉じ込められた光をガラス基板外部に取り出す、即ち、光取り出し効率や法線輝度を向上することが要請されている。
前記課題を解決するために、発光層とは反対のガラス基板上に、半球レンズ状等の突起構造を有する光取り出しフィルムを設け、光取り出し効率や正面輝度を上げる方法が提案されている。たとえば、特許文献1には、光取り出しフィルムのレンズ面以外の少なくとも一部に反射層を設けることにより、光取り出し効率を高める検討がなされている。
しかしながら、従来の光取り出しフィルムによれば、光取り出し効率や正面輝度は向上したとしても、光の出射角度は光取り出しフィルムを設けない場合と同等か、拡がる傾向がある。天井照明などの用途では、出射角度の大きい領域の光は、グレアの原因となり問題とされる。
そこで、本発明の目的は、EL素子とともに面発光体を構成したときに、光取り出し効率に優れ、かつ、出射角度の大きい領域の光が抑制され、グレアを低減できるEL素子用光取り出しフィルムと、該フィルムを備えた面発光体を提供することにある。
本発明は以下の構成を有する。
[1]一方の面に光学機能層を有し、該光学機能層の外側面に多数の凸部が形成されたエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムであって、
前記外側面には、前記凸部の表面のみに、該凸部の基端部から先端部側に向かって反射層が形成され、
該反射層の高さは、凸部の高さの30〜95%である、エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[2]当該エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムを光学機能層側から平面視した場合に、前記エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムの面積に対する、全ての凸部による占有面積(a)の割合が60〜80%である、[1]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[3]当該エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムを光学機能層側から平面視した場合に、前記エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムの面積に対する、全ての反射層による占有面積(b)の割合が5〜77%である、[1]または[2]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[4]前記凸部の平均高さが10〜100μmである、[1]〜[3]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[5]前記光学機能層が、前記多数の凸部からなる凸部形成層と、該凸部形成層の内側面に設けられたベース層とを有する、[1]〜[4]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[6]前記ベース層の厚さが5〜200μmである、[5]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[7]前記凸部形成層は、屈折率が1.4〜1.8のマトリックス樹脂を用いて形成されている、[5]または[6]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[8]前記ベース層は、屈折率が1.4〜1.8のマトリックス樹脂を用いて形成されている、[5]〜[7]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[9]前記凸部形成層には、光拡散粒子が含まれ、該光拡散粒子の屈折率が、1.4〜1.8である、[5]〜[8]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[10]前記ベース層には、光拡散粒子が含まれ、該光拡散粒子の屈折率が、1.4〜1.8である、[5]〜[9]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[11]前記凸部形成層のマトリックス樹脂の屈折率と、該凸部形成層に含まれる光拡散粒子の屈折率との差が、0.01〜0.3である、[9]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[12]前記ベース層のマトリックス樹脂の屈折率と、該ベース層に含まれる光拡散粒子の屈折率との差が、0.01〜0.3である、[10]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[13]前記光拡散粒子の体積平均粒子径が、0.5〜10μmである、[9]〜[12]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[14]前記光拡散粒子の体積含有率が、該光拡散粒子を含有する層に対して40%以下である[9]〜[13]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[15][1]〜[14]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムとエレクトロルミネッセンス素子とを含む面発光体。
[1]一方の面に光学機能層を有し、該光学機能層の外側面に多数の凸部が形成されたエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムであって、
前記外側面には、前記凸部の表面のみに、該凸部の基端部から先端部側に向かって反射層が形成され、
該反射層の高さは、凸部の高さの30〜95%である、エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[2]当該エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムを光学機能層側から平面視した場合に、前記エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムの面積に対する、全ての凸部による占有面積(a)の割合が60〜80%である、[1]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[3]当該エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムを光学機能層側から平面視した場合に、前記エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムの面積に対する、全ての反射層による占有面積(b)の割合が5〜77%である、[1]または[2]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[4]前記凸部の平均高さが10〜100μmである、[1]〜[3]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[5]前記光学機能層が、前記多数の凸部からなる凸部形成層と、該凸部形成層の内側面に設けられたベース層とを有する、[1]〜[4]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[6]前記ベース層の厚さが5〜200μmである、[5]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[7]前記凸部形成層は、屈折率が1.4〜1.8のマトリックス樹脂を用いて形成されている、[5]または[6]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[8]前記ベース層は、屈折率が1.4〜1.8のマトリックス樹脂を用いて形成されている、[5]〜[7]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[9]前記凸部形成層には、光拡散粒子が含まれ、該光拡散粒子の屈折率が、1.4〜1.8である、[5]〜[8]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[10]前記ベース層には、光拡散粒子が含まれ、該光拡散粒子の屈折率が、1.4〜1.8である、[5]〜[9]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[11]前記凸部形成層のマトリックス樹脂の屈折率と、該凸部形成層に含まれる光拡散粒子の屈折率との差が、0.01〜0.3である、[9]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[12]前記ベース層のマトリックス樹脂の屈折率と、該ベース層に含まれる光拡散粒子の屈折率との差が、0.01〜0.3である、[10]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[13]前記光拡散粒子の体積平均粒子径が、0.5〜10μmである、[9]〜[12]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[14]前記光拡散粒子の体積含有率が、該光拡散粒子を含有する層に対して40%以下である[9]〜[13]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
[15][1]〜[14]のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムとエレクトロルミネッセンス素子とを含む面発光体。
本発明によれば、EL素子とともに面発光体を構成したときに、光取り出し効率に優れ、かつ、出射角度の大きい領域の光が抑制され、グレアを低減できるEL素子用光取り出しフィルムと、該フィルムを備えた面発光体を提供できる。
以下、本発明について図面を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
図1は、本発明の面発光体の一例を示す縦断面図であり、図2は、図1の面発光体の有するEL素子用光取り出しフィルム(以下、単に「光取り出しフィルム」ともいう。)の光学機能層を示す部分断面斜視図、図3は図2の光取り出しフィルムの光学機能層の平面図である。
図1の面発光体30は、光取り出しフィルム10と、EL素子20とを有する。EL素子20は、ガラス基板21、陽極22、発光層23、陰極24が順次積層されて構成されている。光取り出しフィルム10は、EL素子20のガラス基板21の陽極22が形成されていない側の表面に設けられている。
図1の面発光体30は、光取り出しフィルム10と、EL素子20とを有する。EL素子20は、ガラス基板21、陽極22、発光層23、陰極24が順次積層されて構成されている。光取り出しフィルム10は、EL素子20のガラス基板21の陽極22が形成されていない側の表面に設けられている。
(光取り出しフィルム)
図示例の光取り出しフィルム10は、一方の面に光学機能層13を有し、該光学機能層13の外側面には多数の凸部11aが形成されている。他方の面には、該光取り出しフィルム10をEL素子20に貼り合せるための粘着層15が設けられ、光学機能層13と粘着層15の間には、光取り出しフィルム10の形状を保つ目的で、両面が平坦な基材14が設けられている。光取り出しフィルム10において、光学機能層13の外側面が光出射面である。
この例の光取り出しフィルム10の光学機能層13は、互いに離間して配置された多数の凸部(レンズ)11aからなる凸部形成層11と、該凸部形成層11の内側面に接して設けられたベース層12とを有する。なお、凸部形成層11とベース層12とは、一体に形成されていてよい。
図示例の光取り出しフィルム10は、一方の面に光学機能層13を有し、該光学機能層13の外側面には多数の凸部11aが形成されている。他方の面には、該光取り出しフィルム10をEL素子20に貼り合せるための粘着層15が設けられ、光学機能層13と粘着層15の間には、光取り出しフィルム10の形状を保つ目的で、両面が平坦な基材14が設けられている。光取り出しフィルム10において、光学機能層13の外側面が光出射面である。
この例の光取り出しフィルム10の光学機能層13は、互いに離間して配置された多数の凸部(レンズ)11aからなる凸部形成層11と、該凸部形成層11の内側面に接して設けられたベース層12とを有する。なお、凸部形成層11とベース層12とは、一体に形成されていてよい。
凸部形成層11に形成された各凸部11aの形状には、特に制限はないが、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、球欠状が好ましく、特に図1等に示すような半球状の凸部11aがより好ましい。
凸部11aの配置形態としては、光取り出しフィルム10を光学機能層13側から平面視した場合の形態として、例えば、六方配列(図4(a)に示す配置。)、矩形配列(図4(b)に示す配置。)、放射状配列(図4(c)に示す配置。)、ランダム配置(図4(d)に示す配置。)等が挙げられる。
これらの配置の中でも、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、六方配列、矩形配列が好ましく、六方配列がより好ましい。
これらの配置の中でも、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、六方配列、矩形配列が好ましく、六方配列がより好ましい。
凸部11aの平均高さは、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、10〜100μmが好ましく、15〜65μmがより好ましく、15〜50μmが更に好ましい。
凸部11aの高さとは、凸部11aの基端部(この例ではベース層12の外側面12a。)から先端部までの高さであり、平均高さとは、光取り出しフィルム10において、ランダムに選択された10個の凸部11aの高さの平均値である。
凸部11aの高さは、断面を走査型顕微鏡の画像から測定することによって得られる。
凸部11aの高さとは、凸部11aの基端部(この例ではベース層12の外側面12a。)から先端部までの高さであり、平均高さとは、光取り出しフィルム10において、ランダムに選択された10個の凸部11aの高さの平均値である。
凸部11aの高さは、断面を走査型顕微鏡の画像から測定することによって得られる。
各凸部11aのアスペクト比は、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、0.3〜1.4が好ましく、0.35〜1.3がより好ましく、0.4〜1.0が更に好ましい。
なお、凸部11aのアスペクト比とは、「凸部の高さ/凸部の底面の径」であり、「凸部の底面の径」とは、凸部の底面が円の場合にはその直径であり、円以外の形状の場合には、底面の外接円を想定したときの該外接円の直径である。
凸部の底面の径は、走査型顕微鏡の画像から測定することによって得られる。
なお、凸部11aのアスペクト比とは、「凸部の高さ/凸部の底面の径」であり、「凸部の底面の径」とは、凸部の底面が円の場合にはその直径であり、円以外の形状の場合には、底面の外接円を想定したときの該外接円の直径である。
凸部の底面の径は、走査型顕微鏡の画像から測定することによって得られる。
各凸部11aの底面の径は、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、0.5〜150μmが好ましく、5〜130μmがより好ましく、10〜100μmが更に好ましい。
光取り出しフィルムを光学機能層13側から平面視した場合に、該光取り出しフィルムの面積に対する、全ての凸部11aによる占有面積(a)の割合は、60〜80%であることが好ましく、65〜80%がより好ましく、68〜78%がさらに好ましい。占有面積(a)が上記範囲の下限値以上であると、光取出し性能に優れる。上記範囲の上限値以下であると、形状の付与に型を使用する場合には離型性がよいなど生産性に優れる。
占有面積(a)は、走査型顕微鏡により、光取り出しフィルム10の光学機能層13側の表面における500×500μmの領域を3カ所観察し、各領域において測定、算出された凸部による占有面積の平均値である。
占有面積(a)は、走査型顕微鏡により、光取り出しフィルム10の光学機能層13側の表面における500×500μmの領域を3カ所観察し、各領域において測定、算出された凸部による占有面積の平均値である。
光学機能層13の外面側には、各凸部11aの表面のみに、反射層11bが形成されている。
各反射層11bは、各凸部11aの基端部から、各凸部11aの先端部側にむかって形成され、図5に示すように、各反射層11bの高さhは、該反射層11bが形成されている凸部11aの高さHの30〜95%とされている。
このように各凸部11aに反射層11bが形成されていると、出射角度の大きい領域の光の出射が抑制されるため、グレアを低減することができる。また、面発光体30の光取り出し効率を大きく低下させることがない。
各反射層11bは、各凸部11aの基端部から、各凸部11aの先端部側にむかって形成され、図5に示すように、各反射層11bの高さhは、該反射層11bが形成されている凸部11aの高さHの30〜95%とされている。
このように各凸部11aに反射層11bが形成されていると、出射角度の大きい領域の光の出射が抑制されるため、グレアを低減することができる。また、面発光体30の光取り出し効率を大きく低下させることがない。
反射層11bの高さが30%未満であると、出射角度の大きい領域の光の角度を充分に制御できず、グレアを低減できない。一方、反射層11bの高さが95%を超えると、光取り出し効率が不充分となる。各反射層11bの高さhは、該反射層11bが形成されている凸部11aの高さの45〜80%がより好ましく、60〜75%がさらに好ましい。
反射層11bは、光学機能層13の外面側において、凸部11aの表面のみに上述したように形成され、凸部11a以外の部分(この例ではベース層12の外側面12a。)には、形成されていない。凸部11a以外の部分に反射層11bが形成されていると、面発光体30の光取り出し効率が低下する。
また、反射層11bは、凸部11aの高さ方向の途中からではなく基端部から、先端部側に向けて形成されている。反射層11bが凸部11aの高さ方向の途中から形成されていると、出射角度の大きい領域の光の角度を充分に制御できず、グレアを低減できない。
また、反射層11bは、凸部11aの高さ方向の途中からではなく基端部から、先端部側に向けて形成されている。反射層11bが凸部11aの高さ方向の途中から形成されていると、出射角度の大きい領域の光の角度を充分に制御できず、グレアを低減できない。
光取り出しフィルム10を光学機能層13側から平面視した場合に、光取り出しフィルム10の面積に対する、全ての反射層11bによる占有面積(b)の割合は、5〜77%であることが好ましく、7〜60%がより好ましく10〜55%がさらに好ましい。占有面積(b)が上記範囲の下限値以上であると、出射角度の大きい領域の光を充分に抑制でき、グレアを充分に低減できる。上記範囲の上限値以下であると、光取り出し効率を大きく低下させることがない。
占有面積(b)は、走査型顕微鏡により、光取り出しフィルム10の光学機能層13側の表面における500×500μmの領域を3カ所観察し、各領域において測定、算出された反射層11bによる占有面積の平均値である。
占有面積(b)は、走査型顕微鏡により、光取り出しフィルム10の光学機能層13側の表面における500×500μmの領域を3カ所観察し、各領域において測定、算出された反射層11bによる占有面積の平均値である。
反射層11bを形成するための材料としては、銀、アルミニウム、金、プラチナ、クロム等が挙げられる。
反射層11bの厚みは、100〜10000nmが好ましい。反射層11bの厚みが上記範囲の下限値以上であれば、反射特性に優れ、上記範囲の上限値以下であれば 出射光の制御に優れる。
反射層11bの厚みは、100〜10000nmが好ましい。反射層11bの厚みが上記範囲の下限値以上であれば、反射特性に優れ、上記範囲の上限値以下であれば 出射光の制御に優れる。
ベース層12の厚さは、5〜200μmが好ましく、5〜150μmがより好ましく、5〜100μmが更に好ましい。ベース層12の厚さが上記範囲の下限値以上であると、形状保持性に優れる。上記範囲の上限値以下であると生産性に優れる。
光学機能層13(この例では、凸部形成層11およびベース層12。)は、例えばガラス、透明樹脂等からなる透明なマトリックスから形成され、該マトリックスは、光拡散粒子(図示略)を含んでもよい。
また、ベース層12は、1層から形成されても、2層以上から形成されてもよく、2層以上から形成された場合、光拡散粒子を含む層と含まない層とが混在していてもよい。
光学機能層13のマトリックスを形成する材料としては、加工性が優れることから、透明樹脂が好ましい。マトリックスを形成する樹脂を「マトリックス樹脂」ともいう。
また、ベース層12は、1層から形成されても、2層以上から形成されてもよく、2層以上から形成された場合、光拡散粒子を含む層と含まない層とが混在していてもよい。
光学機能層13のマトリックスを形成する材料としては、加工性が優れることから、透明樹脂が好ましい。マトリックスを形成する樹脂を「マトリックス樹脂」ともいう。
マトリックス樹脂に用いられる透明樹脂としては、可視光波長域(概ね400〜700nm)の光透過率が高い樹脂であれば特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂等が挙げられる。これらの中でも、可視光波長域の光透過率が高く、耐熱性、力学特性、成形加工性に優れることから、アクリル樹脂が好ましい。
また、透明樹脂は、光取り出しフィルム10の生産性に優れることから、活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線の照射により硬化させた硬化物が好ましい。
活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の劣化を抑制できることから、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の劣化を抑制できることから、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物としては、活性エネルギー線により硬化するものであれば特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性組成物の取扱い性、硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性に優れることから、重合性単量体(A)、架橋性単量体(B)及び重合開始剤(C)を含む活性エネルギー線硬化性組成物が好ましい。
重合性単量体(A)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、テトラシクロドデカニル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチルビシクロヘプタン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性リン酸(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等)とエピクロルヒドリンとの縮合反応で得られるビスフェノール型エポキシ樹脂に、(メタ)アクリル酸又はその誘導体を反応させた化合物等のエポキシ(メタ)アクリレート類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン等のオレフィン類等が挙げられる。
重合性単量体(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合性単量体(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの重合性単量体(A)の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性、硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性により優れることから、(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類、芳香族ビニル類、オレフィン類が好ましく、(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類が好ましい。
本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
重合性単量体(A)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物に対して、0.5〜60質量%が好ましく、1〜57質量%がより好ましく、2〜55質量%が更に好ましい。重合性単量体(A)の含有率が上記範囲の下限値以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性に優れる。また、重合性単量体(A)の含有率が上記範囲の上限値以下であると、活性エネルギー線硬化性組成物の架橋性や硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の耐溶剤性に優れる。
架橋性単量体(B)としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート類;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシ変性テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリスエトキシレーテッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシレーテッドペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、1,4−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッドシクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッドシクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッドビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッドビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッド水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッド水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシフルオレンエタノールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジエチレングリコールジアリルカーボネート等のジアリル類;アリル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン;メチレンビスアクリルアミド;多塩基酸(フタル酸、コハク酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、アジピン酸等)と、多価アルコール(エチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等)及び(メタ)アクリル酸又はその誘導体との反応で得られる化合物等のポリエステル多官能(メタ)アクリレート類;ジイソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等)とを反応させた化合物、アルコール類(アルカンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、スピログリコール化合物等の1種又は2種以上)の水酸基にジイソシアネート化合物を付加し、残ったイソシアネート基に、水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させた化合物等のウレタン多官能(メタ)アクリレート類;ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等のジビニルエーテル類;ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン類等が挙げられる。
架橋性単量体(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
架橋性単量体(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの架橋性単量体(B)の中でも、光取り出しフィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性に優れることから、ヘキサ(メタ)アクリレート類、ペンタ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、ジ(メタ)アクリレート類、ジアリル類、アリル(メタ)アクリレート、ポリエステル多官能(メタ)アクリレート類、ウレタン多官能(メタ)アクリレート類が好ましく、ヘキサ(メタ)アクリレート類、ペンタ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、ジ(メタ)アクリレート類、ポリエステルジ(メタ)アクリレート類、ウレタン多官能(メタ)アクリレート類がより好ましい。
架橋性単量体(B)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物に対して、30〜98質量%が好ましく、35〜97質量%がより好ましく、40〜96質量%が更に好ましい。架橋性単量体(B)の含有率が上記範囲の下限値以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の架橋性や硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の耐溶剤性に優れる。また、架橋性単量体(B)の含有率が上記範囲の上限値以下であると、光取り出しフィルム10の柔軟性に優れる。
重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−エチルアントラキノン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。
重合開始剤(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの重合開始剤(C)の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性や硬化性、光取り出しフィルム10の光透過性に優れることから、カルボニル化合物、アシルフォスフィンオキサイド類が好ましく、カルボニル化合物がより好ましい。
重合開始剤(C)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましく、1〜5質量%が更に好ましい。重合開始剤(C)の含有率が上記範囲の下限値以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性や硬化性に優れる。また、重合開始剤(C)の含有率が上記範囲の上限値以下であると、光取り出しフィルム10の光透過性に優れる。
光拡散粒子は、可視光波長域(概ね400〜700nm)の光拡散効果を有する光拡散粒子であれば特に限定されることはなく、公知の光拡散粒子を用いることができる。光拡散粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光拡散粒子の材料としては、例えば、金、銀、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、チタン、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン、セリウム等の金属;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物、酸化アンチモン、酸化セリウム等の金属酸化物;水酸化アルミニウム等の金属水酸化物;炭酸マグネシウム等の金属炭酸化物;窒化ケイ素等の金属窒化物;アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂等が挙げられる。
光拡散粒子の材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
すなわち、ある材料からなる光拡散粒子と、他の材料からなる光拡散粒子を併用してもよいし、上記材料のうちの2種以上の混合物から形成された光拡散粒子を用いてもよい。
光拡散粒子の材料としては、例えば、金、銀、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、チタン、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン、セリウム等の金属;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物、酸化アンチモン、酸化セリウム等の金属酸化物;水酸化アルミニウム等の金属水酸化物;炭酸マグネシウム等の金属炭酸化物;窒化ケイ素等の金属窒化物;アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂等が挙げられる。
光拡散粒子の材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
すなわち、ある材料からなる光拡散粒子と、他の材料からなる光拡散粒子を併用してもよいし、上記材料のうちの2種以上の混合物から形成された光拡散粒子を用いてもよい。
これらの光拡散微粒子の材料の中でも、光取り出しフィルム10の製造時の取扱性に優れることから、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂が好ましく、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂のいずれかから形成された粒子の1種以上を使用することがより好ましい。
光拡散粒子の体積平均粒子径は、面発光体30の光取り出し効率が優れることから、0.5〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましく、1.5〜3μmが更に好ましい。光拡散微粒子の体積平均粒子径が上記範囲の下限値以上であると、可視波長域の光を効果的に散乱させることができ、上記範囲の上限値以下であると、面発光体30の出射光波長の出射角度依存性を抑制できる。
なお、体積平均粒子径は、コールターカウンターにより測定される。
なお、体積平均粒子径は、コールターカウンターにより測定される。
光拡散粒子の体積含有率は、該光拡散粒子を含有する層に対して40%以下であることが好ましく、38%以下であることがより好ましく、35%以下であることが更に好ましい。光拡散粒子の体積含有率が上記範囲の上限値以下であると、光拡散粒子にあたった光のうち後方散乱する成分が増えすぎず、光取り出し効率を維持できる。光拡散粒子の体積含有率は5%以上が好ましい。
光拡散粒子の屈折率は、面発光体30の光取り出し効率と、後述する凸部形成層11やベース層12との差との関係で1.4〜1.8となることが好ましく、屈折率が1.5〜1.7となることがより好ましい。
凸部形成層11は、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、屈折率が1.4〜1.8のマトリックス樹脂で形成されることが好ましく、屈折率が1.5〜1.7のマトリックス樹脂で形成されることがより好ましい。
ベース層12は、光取り出しフィルムの光透過性に優れることから、屈折率が1.4〜1.8のマトリックス樹脂で形成されることが好ましく、屈折率が1.5〜1.7のマトリックス樹脂で形成されることがより好ましい。
凸部形成層11を形成するマトリックス樹脂の屈折率と、凸部形成層11に含まれる光拡散粒子の屈折率との差は、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、0.01〜0.3が好ましく、0.05〜0.2がより好ましく、0.07〜0.18が更に好ましい。
ベース層12を形成するマトリックス樹脂の屈折率と、ベース層12に含まれる光拡散粒子の屈折率との差は、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、0.01〜0.3が好ましく、0.05〜0.2がより好ましく、0.07〜0.18が更に好ましい。
ベース層12を形成するマトリックス樹脂の屈折率と、ベース層12に含まれる光拡散粒子の屈折率との差は、面発光体30の光取り出し効率に優れることから、0.01〜0.3が好ましく、0.05〜0.2がより好ましく、0.07〜0.18が更に好ましい。
基材14としては、活性エネルギー線を透過する材料で形成されたものが好ましい。基材14が活性エネルギー線を透過する材料であると、光学機能層13のマトリックス樹脂を活性エネルギー線硬化性組成物で形成する場合において、基材14を通して、活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射できる。
基材14の材料としては、例えば、アクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂;ポリイミド、ポリイミドアミド等のイミド樹脂;ガラス等が挙げられる。
これらの中でも、柔軟性に優れ、活性エネルギー線の透過性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、セルロース樹脂、イミド樹脂が好ましく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、イミド樹脂がより好ましい。
これらの中でも、柔軟性に優れ、活性エネルギー線の透過性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、セルロース樹脂、イミド樹脂が好ましく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、イミド樹脂がより好ましい。
基材14の厚さは、該基材14を通して、光学機能層13を形成する活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射した際の硬化性に優れることから、10〜1000μmが好ましく、20〜500μmがより好ましく、25〜300μmが更に好ましい。
基材14は、光学機能層13の内側面(この例ではベース層12の内側面。)との密着性を向上させるため、必要に応じて、光学機能層13の内側面と接する表面に易接着処理が施されていてもよい。
易接着処理の方法としては、例えば、基材14の表面にポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等からなる易接着層を形成する方法、基材14の表面を粗面化処理する方法等が挙げられる。
基材14には、易接着処理以外にも、必要に応じて、帯電防止、反射防止、基材14同士の密着防止等の表面処理を施してもよい。
易接着処理の方法としては、例えば、基材14の表面にポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等からなる易接着層を形成する方法、基材14の表面を粗面化処理する方法等が挙げられる。
基材14には、易接着処理以外にも、必要に応じて、帯電防止、反射防止、基材14同士の密着防止等の表面処理を施してもよい。
粘着層15としては、公知の粘着剤等を用いて形成された粘着層15が挙げられる。光透過性および粘着性を両立させることから、5〜100μmが好ましい。
(光取り出しフィルムの製造方法)
本発明の光取り出しフィルムの製造方法としては、光学機能層13の外側面の形状の反転形状を表面に有するロール状型と、該ロール状型に対向して設けられたゴム製のニップロールと、活性エネルギー線照射機構とを有する装置を用いた転写法が挙げられる。
凸部形成層11とベース層12のマトリックス樹脂を同じ活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成し、かつ、凸部形成層11とベース層12に同じ光拡散粒子を含ませる場合には、たとえば以下のように製造できる。
まず、重合性単量体(A)、架橋性単量体(B)及び重合開始剤(C)を含む活性エネルギー線硬化性組成物と、光拡散粒子とを混合し、原料組成物を調製する。
ついで、基材14の一方の表面に粘着層15が形成された積層体を用意し、該積層体の基材14側の表面に原料組成物を供給する。
一方、ロール状型の型面において、形成される反射層11bに対応する位置に、反射層11bを形成するための材料を含むインクを予め塗布しておく。
その後、原料組成物が供給された積層体をロール状型とニップロールとの間に導入する。この際、原料組成物がロール状型側となり、粘着層15側がニップロール側となるように配置する。そして、形成されるベース層12が所定の厚みになるように、原料組成物をニップロールで均一に伸ばすとともに、原料組成物にロール状型の形状を転写する。ついで、ロール状型に接している状態の原料組成物に対して、活性エネルギー線照射機構により活性エネルギー線を照射し、原料組成物を硬化させる。硬化後、ロール状型から硬化物が積層された積層体を離型する。
これにより、凸部11aを有する凸部形成層11とベース層12とが一体に形成され、凸部11aの表面の所定の領域に反射層11bが形成された光学機能層13と、基材14と、粘着層15とが順次積層した光取り出しフィルム10が得られる。
なお、この方法で製造した場合には、図1等に示すように、凸部11aの表面と、反射層11bの表面とが滑らかに連続し、これらの表面の境界に段差は形成されないが段差があっても構わない。
本発明の光取り出しフィルムの製造方法としては、光学機能層13の外側面の形状の反転形状を表面に有するロール状型と、該ロール状型に対向して設けられたゴム製のニップロールと、活性エネルギー線照射機構とを有する装置を用いた転写法が挙げられる。
凸部形成層11とベース層12のマトリックス樹脂を同じ活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成し、かつ、凸部形成層11とベース層12に同じ光拡散粒子を含ませる場合には、たとえば以下のように製造できる。
まず、重合性単量体(A)、架橋性単量体(B)及び重合開始剤(C)を含む活性エネルギー線硬化性組成物と、光拡散粒子とを混合し、原料組成物を調製する。
ついで、基材14の一方の表面に粘着層15が形成された積層体を用意し、該積層体の基材14側の表面に原料組成物を供給する。
一方、ロール状型の型面において、形成される反射層11bに対応する位置に、反射層11bを形成するための材料を含むインクを予め塗布しておく。
その後、原料組成物が供給された積層体をロール状型とニップロールとの間に導入する。この際、原料組成物がロール状型側となり、粘着層15側がニップロール側となるように配置する。そして、形成されるベース層12が所定の厚みになるように、原料組成物をニップロールで均一に伸ばすとともに、原料組成物にロール状型の形状を転写する。ついで、ロール状型に接している状態の原料組成物に対して、活性エネルギー線照射機構により活性エネルギー線を照射し、原料組成物を硬化させる。硬化後、ロール状型から硬化物が積層された積層体を離型する。
これにより、凸部11aを有する凸部形成層11とベース層12とが一体に形成され、凸部11aの表面の所定の領域に反射層11bが形成された光学機能層13と、基材14と、粘着層15とが順次積層した光取り出しフィルム10が得られる。
なお、この方法で製造した場合には、図1等に示すように、凸部11aの表面と、反射層11bの表面とが滑らかに連続し、これらの表面の境界に段差は形成されないが段差があっても構わない。
ロール状型の型面の所定の領域に、反射層11bを形成するための材料を含むインクを塗布するにあたっては、該インクが油性のインクである場合には、ロール状型の型面において反射層11bを形成しない領域に対応する位置に、水系の液体を予め塗布しておくことが好ましい。このように水系の液体を塗布しておくことにより、この部分には、反射層11bを形成するための材料を含む油性インクは塗布されなくなり、凸部11aの目的とする領域のみに、反射層11bを設けることができる。
反射層を形成する他の方法としては、反射層が形成されていない光取り出しフィルムをロール状型を用いた上記の転写法で製造した後、凸部の所定の領域に反射層を形成するための材料を含むインクを塗布する方法が挙げられる。この方法で製造した場合には、図6に示すように、凸部11aの表面よりも反射層11bの表面が外側に位置し、これらの表面の境界にわずかな段差が形成されるが、本発明の効果には影響はない。
(面発光体)
面発光体30は、たとえば図1に示すように、上述した本発明の光取り出しフィルム10と、EL素子20とを含む。EL素子20としては、公知のものを使用でき、図1の構成のものに限定されない。
本発明の面発光体は、本発明の光取り出しフィルムを有するため、出射角度の大きい領域の光が抑制され、グレアが低減される。また、光取り出し効率にも優れる。
そのため、本発明の面発光体は、フラットパネルディスプレイや蛍光灯等の代わりとなる次世代照明等の好適に用いられ、特にグレアが問題となりやすい天井照明等の用途にも好適に使用できる。
面発光体30は、たとえば図1に示すように、上述した本発明の光取り出しフィルム10と、EL素子20とを含む。EL素子20としては、公知のものを使用でき、図1の構成のものに限定されない。
本発明の面発光体は、本発明の光取り出しフィルムを有するため、出射角度の大きい領域の光が抑制され、グレアが低減される。また、光取り出し効率にも優れる。
そのため、本発明の面発光体は、フラットパネルディスプレイや蛍光灯等の代わりとなる次世代照明等の好適に用いられ、特にグレアが問題となりやすい天井照明等の用途にも好適に使用できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜5、比較例1〜4]
形成する反射層の高さおよび領域等を変化させた各例の光取り出しフィルムを含む面発光体を想定し、各例において、下記の半値幅、全光束比を計算により求めた。
計算には、光線追跡法(光線追跡プログラム:LightTools ver.8.2 synopsys社)を用いた。
具体的には、図7に示すように、EL素子におけるガラス基板を想定した透明基板21’上に、光取り出しフィルムを想定して、ベース層12’、凸部11a’を有する凸部形成層11’を設定した。
ベース層の厚さは23μmとした。
各層の屈折率は、透明基板21’は1.52、ベース層12’および凸部形成層11’のマトリックス部分は1.52とした。
また、ベース層12’および凸部形成層11’の両方に、体積平均粒子径が2.0μmで屈折率が1.42の光拡散粒子を配合することを設定した。各層における光拡散粒子の体積含有率は、28%とした。
一方、透明基板21’において、光取り出しフィルムとは反対側には、発光層と陰極を想定した反射板25を設定した。
凸部形成層11の凸部11a’の形状は半球状とし、その表面に反射層11b’を形成した。半球状の凸部11a’を六方配列した場合を想定し、ベース層12’に直交する六面の対称面40を設定した。
各凸部11a’の高さは25μm、各凸部11a’の底面の径は50μm、各凸部11a’のアスペクト比は0.5とした。
光取り出しフィルムの面積に対する、全ての凸部11a’による占有面積(a)の割合は、68%に設定した。
形成する反射層の高さおよび領域等を変化させた各例の光取り出しフィルムを含む面発光体を想定し、各例において、下記の半値幅、全光束比を計算により求めた。
計算には、光線追跡法(光線追跡プログラム:LightTools ver.8.2 synopsys社)を用いた。
具体的には、図7に示すように、EL素子におけるガラス基板を想定した透明基板21’上に、光取り出しフィルムを想定して、ベース層12’、凸部11a’を有する凸部形成層11’を設定した。
ベース層の厚さは23μmとした。
各層の屈折率は、透明基板21’は1.52、ベース層12’および凸部形成層11’のマトリックス部分は1.52とした。
また、ベース層12’および凸部形成層11’の両方に、体積平均粒子径が2.0μmで屈折率が1.42の光拡散粒子を配合することを設定した。各層における光拡散粒子の体積含有率は、28%とした。
一方、透明基板21’において、光取り出しフィルムとは反対側には、発光層と陰極を想定した反射板25を設定した。
凸部形成層11の凸部11a’の形状は半球状とし、その表面に反射層11b’を形成した。半球状の凸部11a’を六方配列した場合を想定し、ベース層12’に直交する六面の対称面40を設定した。
各凸部11a’の高さは25μm、各凸部11a’の底面の径は50μm、各凸部11a’のアスペクト比は0.5とした。
光取り出しフィルムの面積に対する、全ての凸部11a’による占有面積(a)の割合は、68%に設定した。
各例における反射層は、以下のように設定した。
実施例1:
凸部の高さの40%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
実施例2:
凸部の高さの60%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
実施例3:
凸部の高さの80%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
実施例4:
凸部の高さの92%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
実施例5:
凸部の高さの80%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。なお、実施例5では、ベース層および凸部形成層に光拡散粒子を用いない設定とした。
実施例1:
凸部の高さの40%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
実施例2:
凸部の高さの60%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
実施例3:
凸部の高さの80%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
実施例4:
凸部の高さの92%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
実施例5:
凸部の高さの80%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。なお、実施例5では、ベース層および凸部形成層に光拡散粒子を用いない設定とした。
比較例1:
反射層を形成しない設定とした。
比較例2:
凸部の高さの20%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
比較例3:
凸部の高さの98%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
比較例4:
凸部の高さの80%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、かつ、凸部以外の光学機能層の表面、すなわちベース層の露出している表面の全てにも反射層を形成する設定とした。
反射層を形成しない設定とした。
比較例2:
凸部の高さの20%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
比較例3:
凸部の高さの98%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、凸部以外の表面(ベース層の表面)には反射層を形成しない設定とした。
比較例4:
凸部の高さの80%の高さの反射層を凸部の基端部から先端部側に向かって形成し、かつ、凸部以外の光学機能層の表面、すなわちベース層の露出している表面の全てにも反射層を形成する設定とした。
〔半値幅〕
光出射面(光学機能層の外側面。)の法線方向を0度とし、0度〜89.9 度の範囲の出射光の輝度光度を求め、出射方向(角度)に対する出射光の輝度光度の分布を得た。
輝度光度がピーク値の1/2となる角度を半値幅とした。
半値幅が小さいほど、出射角度の大きい領域の光が制御されていることを意味し、グレアを低減できる。
光出射面(光学機能層の外側面。)の法線方向を0度とし、0度〜89.9 度の範囲の出射光の輝度光度を求め、出射方向(角度)に対する出射光の輝度光度の分布を得た。
輝度光度がピーク値の1/2となる角度を半値幅とした。
半値幅が小さいほど、出射角度の大きい領域の光が制御されていることを意味し、グレアを低減できる。
〔全光束比〕
反射層が形成されていない比較例1の光取り出しフィルムの光出射面から出射する全光束を1としたときの、各例の光取り出しフィルムの光出射面から出射する全光束の値を求めた。全光束比が大きいほど、光取り出し効率が優れることを意味する。
反射層が形成されていない比較例1の光取り出しフィルムの光出射面から出射する全光束を1としたときの、各例の光取り出しフィルムの光出射面から出射する全光束の値を求めた。全光束比が大きいほど、光取り出し効率が優れることを意味する。
表1に示すように、反射層を凸部のみに適切な高さで形成した各実施例によれば、全光束比(光取り出し効率)を大きく低下させることなく、半値幅を小さくでき出射光分布を制御できた。
光拡散粒子を含まない実施例5は、光拡散粒子を含む実施例3にくらべて、全光束比は小さく、半値幅は大きかった。
一方、反射層の高さが低い比較例2は、半値幅を小さくする効果がなく、反射層の高さが高い比較例3は、半値幅を小さくできたが、全光束比が大きく低下した。
ベース層の表面にも反射層を形成した比較例4は、ベース層の表面に反射層を形成していない実施例3にくらべて、全光束比が大きく低下するうえ、半値幅を小さくする効果も得られなかった。
光拡散粒子を含まない実施例5は、光拡散粒子を含む実施例3にくらべて、全光束比は小さく、半値幅は大きかった。
一方、反射層の高さが低い比較例2は、半値幅を小さくする効果がなく、反射層の高さが高い比較例3は、半値幅を小さくできたが、全光束比が大きく低下した。
ベース層の表面にも反射層を形成した比較例4は、ベース層の表面に反射層を形成していない実施例3にくらべて、全光束比が大きく低下するうえ、半値幅を小さくする効果も得られなかった。
10:光取り出しフィルム
11:凸部形成層
11a:凸部
11b:反射層
12:ベース層
13:光学機能層
20:EL素子
30:面発光体
11:凸部形成層
11a:凸部
11b:反射層
12:ベース層
13:光学機能層
20:EL素子
30:面発光体
Claims (15)
- 一方の面に光学機能層を有し、該光学機能層の外側面に多数の凸部が形成されたエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムであって、
前記外側面には、前記凸部の表面のみに、該凸部の基端部から先端部側に向かって反射層が形成され、
該反射層の高さは、凸部の高さの30〜95%である、エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。 - 当該エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムを光学機能層側から平面視した場合に、前記エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムの面積に対する、全ての凸部による占有面積(a)の割合が60〜80%である、請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 当該エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムを光学機能層側から平面視した場合に、前記エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムの面積に対する、全ての反射層による占有面積(b)の割合が5〜77%である、請求項1または2に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記凸部の平均高さが10〜100μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記光学機能層が、前記多数の凸部からなる凸部形成層と、該凸部形成層の内側面に設けられたベース層とを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記ベース層の厚さが5〜200μmである、請求項5に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記凸部形成層は、屈折率が1.4〜1.8のマトリックス樹脂を用いて形成されている、請求項5または6に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記ベース層は、屈折率が1.4〜1.8のマトリックス樹脂を用いて形成されている、請求項5〜7のいずれか一項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記凸部形成層には、光拡散粒子が含まれ、該光拡散粒子の屈折率が、1.4〜1.8である、請求項5〜8のいずれか一項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記ベース層には、光拡散粒子が含まれ、該光拡散粒子の屈折率が、1.4〜1.8である、請求項5〜9のいずれか一項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記凸部形成層のマトリックス樹脂の屈折率と、該凸部形成層に含まれる光拡散粒子の屈折率との差が、0.01〜0.3である、請求項9に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記ベース層のマトリックス樹脂の屈折率と、該ベース層に含まれる光拡散粒子の屈折率との差が、0.01〜0.3である、請求項10に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記光拡散粒子の体積平均粒子径が、0.5〜10μmである、請求項9〜12のいずれか一項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 前記光拡散粒子の体積含有率が、該光拡散粒子を含有する層に対して40%以下である請求項9〜13のいずれか一項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルム。
- 請求項1〜14のいずれか一項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムとエレクトロルミネッセンス素子とを含む面発光体。
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JP2015174668A JP2017049533A (ja) | 2015-09-04 | 2015-09-04 | エレクトロルミネッセンス素子用光取り出しフィルムおよび面発光体 |
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