JP2015219332A - 光学フィルム及び面発光体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れ、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制し、所望の光学性能を有する光学フィルムを提供する。
【解決手段】レンズを有する光学フィルムであって、レンズの充填率が、60%〜85%であり、1cm2あたりの光拡散粒子の個数が、5.0×106個〜6.0×108個である光学フィルム。前記光学フィルムとEL素子とを含む面発光体。
【選択図】図1
【解決手段】レンズを有する光学フィルムであって、レンズの充填率が、60%〜85%であり、1cm2あたりの光拡散粒子の個数が、5.0×106個〜6.0×108個である光学フィルム。前記光学フィルムとEL素子とを含む面発光体。
【選択図】図1
Description
本発明は、光学フィルム及び面発光体に関する。
面発光体の中でも、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子は、フラットパネルディスプレイや蛍光灯等の代わりとなる次世代照明に用いられることが期待されている。
有機EL素子の構造としては、発光層となる有機層を2つの電極で挟んだだけの単純な構造のものから多層化した構造のものまで多様化されている。後者の多層化した構造としては、例えば、ガラス基板上に設けられた陽極に、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極が積層されたものが挙げられる。陽極と陰極に挟まれた層は、主に有機層で構成され、各有機層の厚さは、数十nmと非常に薄い。
有機EL素子は、薄層の積層体であり、各薄層の材料の屈折率の差により、薄層間での光の全反射角が決まる。現状では、発光層で発生した光の約80%が、有機EL素子内部に閉じ込められ、外部に取り出すことができていない。具体的には、ガラス基板の屈折率を1.5とし、空気層の屈折率を1.0とすると、臨界角θcは41.8°であり、この臨界角θcよりも小さい入射角の光はガラス基板から空気層へ出射するが、この臨界角θcよりも大きい入射角の光は全反射してガラス基板内部に閉じ込められる。そのため、有機EL素子表面のガラス基板内部に閉じ込められた光をガラス基板外部に取り出す、即ち、光取り出し効率や法線輝度を向上することが要請されている。
また、等方的発光を行うような有機EL素子に関しては、光取り出し効率や法線輝度の向上とともに、有機EL素子からの出射光波長の出射角度依存性が小さいことが要請されている。即ち、発光層からの出射光がガラス基板を通過してガラス基板から光が出射される際、波長による出射角度の違いが小さいこと、言い換えれば、ガラス基板からの出射光分布に波長依存性ができるだけ少ないことが要請されている。
前記課題を解決するために、例えば、特許文献1には、有機EL素子の光出射面であるガラス基板上に、レンズを有する光学フィルムを設ける方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1に提案される方法は、レンズを有するため、面発光体の光取り出し効率や法線輝度は改善されるものの、面発光体の出射光波長の出射角度依存性の抑制が不十分である。
また、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制するために、単純にレンズを有する光学フィルムに光拡散粒子を含有させるだけでは、光学フィルムの性能にばらつきを有する場合がある。
そこで、本発明の目的は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れ、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制し、所望の光学性能を有する光学フィルムを提供することにある。
本発明は、レンズを有する光学フィルムであって、レンズの充填率が、60%〜85%であり、1cm2あたりの光拡散粒子の個数が、5.0×106個〜6.0×108個である光学フィルムに関する。
また、本発明は、前記光学フィルムとEL素子とを含む面発光体に関する。
本発明の光学フィルムは、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れ、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制する。特に、本発明の光学フィルムは、設計の自由度が高い上、所望の光学性能を得ることができる。
また、本発明の面発光体は、光取り出し効率や法線輝度に優れ、出射光波長の出射角度依存性を抑制する。
また、本発明の面発光体は、光取り出し効率や法線輝度に優れ、出射光波長の出射角度依存性を抑制する。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いながら説明するが、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
(光学フィルム10)
本発明の光学フィルム10は、レンズ13を有し、レンズ13の充填率が、60%〜85%であり、1cm2あたりの光拡散粒子15の個数が、5.0×106個〜6.0×108個である。
本発明の光学フィルム10は、例えば、図1に示すような光学フィルム等が挙げられる。図1に示す光学フィルムは、レンズ13を有するレンズ層11とベース層12とを有し、樹脂14と光拡散粒子15とで構成されている。
本発明の光学フィルム10は、レンズ13を有し、レンズ13の充填率が、60%〜85%であり、1cm2あたりの光拡散粒子15の個数が、5.0×106個〜6.0×108個である。
本発明の光学フィルム10は、例えば、図1に示すような光学フィルム等が挙げられる。図1に示す光学フィルムは、レンズ13を有するレンズ層11とベース層12とを有し、樹脂14と光拡散粒子15とで構成されている。
本発明の光学フィルム10は、硬化時の重合収縮等に伴う応力を緩和して、レンズ13の形状を維持することから、レンズ層11とベース層12とを有することが好ましい。
(レンズ層11)
レンズ層11は、レンズ13を有する。
レンズ13は、突起であってもよく、窪みであってもよく、突起と窪みが混在してもよいが、光学フィルム10の生産性に優れることから、突起が好ましい。
レンズ層11は、レンズ13を有する。
レンズ13は、突起であってもよく、窪みであってもよく、突起と窪みが混在してもよいが、光学フィルム10の生産性に優れることから、突起が好ましい。
レンズ13の形状としては、例えば、球欠形状、球欠台形状、楕円体球欠形状(回転楕円体を1つの平面で切り取った形状)、楕円体球欠台形状(回転楕円体を互いに平行な2つの平面で切り取った形状)、角錐形状、角錐台形状、円錐形状、円錐台形状、これらに関連する屋根型形状(球欠形状、球欠台形状、楕円体球欠形状、楕円体球欠台形状、角錐形状、角錐台形状、円錐形状又は円錐台形状が底面部に沿って伸長したような形状)等が挙げられる。これらのレンズ13の形状は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのレンズ13の形状の中でも、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、球欠形状、球欠台形状、楕円体球欠形状、楕円体球欠台形状、角錐形状、角錐台形状が好ましく、球欠形状、楕円体球欠形状、角錐形状がより好ましく、球欠形状、楕円体球欠形状が更に好ましく、半球形状が特に好ましい。
レンズ13の配置例を、図2に示す。
レンズ13の配置としては、例えば、六方配列(図2(a))、矩形配列(図2(b))、菱形配列(図2(c))、直線状配列(図2(d))、円状配列(図2(e))、ランダム配置(図2(f))等が挙げられる。これらのレンズ13の配置の中でも、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、六方配列、矩形配列、菱形配列が好ましく、六方配列、矩形配列がより好ましい。
レンズ13の配置としては、例えば、六方配列(図2(a))、矩形配列(図2(b))、菱形配列(図2(c))、直線状配列(図2(d))、円状配列(図2(e))、ランダム配置(図2(f))等が挙げられる。これらのレンズ13の配置の中でも、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、六方配列、矩形配列、菱形配列が好ましく、六方配列、矩形配列がより好ましい。
レンズ13の一例を、図3に示す。
レンズ13の底面部16とは、レンズ13の底部(ベース層12を有する場合は、ベース層12との接面)の外周縁により囲まれる仮想的な面状部分をいう。
レンズ13の底面部16の最長径Lとは、レンズ13の底面部16における最も長い部分の長さをいい、レンズ13の底面部16の平均最長径Laveは、光学フィルム10のレンズ13を有する表面を走査型顕微鏡にて撮影し、レンズ13の底面部16の最長径Lを任意の5箇所測定し、その平均値とする。
レンズ13の高さHとは、突起構造の場合はレンズ13の底面部16から最も高い部位までの高さをいい、窪み構造の場合はレンズ13の底面部16から最も低い部位までの高さをいい、レンズ13の平均高さHaveは、光学フィルム10の断面を走査型顕微鏡にて撮影し、レンズ13の高さHを任意の5箇所測定し、その平均値とする。
レンズ13の底面部16とは、レンズ13の底部(ベース層12を有する場合は、ベース層12との接面)の外周縁により囲まれる仮想的な面状部分をいう。
レンズ13の底面部16の最長径Lとは、レンズ13の底面部16における最も長い部分の長さをいい、レンズ13の底面部16の平均最長径Laveは、光学フィルム10のレンズ13を有する表面を走査型顕微鏡にて撮影し、レンズ13の底面部16の最長径Lを任意の5箇所測定し、その平均値とする。
レンズ13の高さHとは、突起構造の場合はレンズ13の底面部16から最も高い部位までの高さをいい、窪み構造の場合はレンズ13の底面部16から最も低い部位までの高さをいい、レンズ13の平均高さHaveは、光学フィルム10の断面を走査型顕微鏡にて撮影し、レンズ13の高さHを任意の5箇所測定し、その平均値とする。
レンズ13の底面部16の平均最長径Laveは、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、20μm〜200μmが好ましく、30μm〜160μmがより好ましく、40μm〜120μmが更に好ましい。
レンズ13の平均高さHaveは、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、10μm〜100μmが好ましく、15μm〜80μmがより好ましく、20μm〜60μmが更に好ましい。
レンズ13のアスペクト比は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、0.3〜1.4が好ましく、0.35〜1.3がより好ましく、0.4〜1.0が更に好ましい。
レンズ13のアスペクト比は、レンズ13の平均高さHave/レンズ13の底面部16の平均最長径Laveにより算出する。
レンズ13のアスペクト比は、レンズ13の平均高さHave/レンズ13の底面部16の平均最長径Laveにより算出する。
レンズ13の底面部16の形状としては、例えば、三角形、四角形等の多角形;真円形、楕円形等の円形;不定形等が挙げられる。これらのレンズ13の底面部16の形状は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのレンズ13の底面部16の形状の中でも、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、多角形、円形が好ましく、円形がより好ましい。
上方から見た光学フィルム10の一例を、図4に示す。
レンズ13の充填率は、60%〜85%であり、63%〜82%が好ましく、65%〜80%がより好ましい。レンズ13の充填率が60%以上であると、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れる。また、レンズ13の充填率が85%以下であると、レンズ13の離型性に優れ、光学フィルム10の生産性に優れる。
レンズ13の充填率は、光学フィルム10の面積(図4でいう実線で囲まれた面積)に対するレンズ13の底面部16の面積(図4でいう点線で囲まれた面積)の割合とする。
レンズ13の充填率は、60%〜85%であり、63%〜82%が好ましく、65%〜80%がより好ましい。レンズ13の充填率が60%以上であると、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れる。また、レンズ13の充填率が85%以下であると、レンズ13の離型性に優れ、光学フィルム10の生産性に優れる。
レンズ13の充填率は、光学フィルム10の面積(図4でいう実線で囲まれた面積)に対するレンズ13の底面部16の面積(図4でいう点線で囲まれた面積)の割合とする。
(ベース層12)
ベース層12は、レンズ層11と隣接する層である。
本発明の光学フィルム10は、ベース層12を有してもよく、ベース層12を有していなくてもよいが、硬化時の重合収縮等に伴う応力を緩和して、レンズ13の形状を維持することから、ベース層12を有することが好ましい。
ベース層12は、レンズ層11と隣接する層である。
本発明の光学フィルム10は、ベース層12を有してもよく、ベース層12を有していなくてもよいが、硬化時の重合収縮等に伴う応力を緩和して、レンズ13の形状を維持することから、ベース層12を有することが好ましい。
ベース層は、1層でもよく、2層以上でもよいが、光学フィルム10の生産性に優れることから、1層が好ましい。
ベース層12の厚さは、1μm〜200μmが好ましく、3μm〜150μmがより好ましく、5μm〜100μmが更に好ましい。ベース層12の厚さが1μm以上であると、ベース層12に光拡散粒子15を含ませることができ、面発光体の法線輝度に優れる。また、ベース層12の厚さが200μm以下であると、熱や重合による収縮が原因の光学フィルム10の反りを抑制することができる。
ベース層12の厚さは、光学フィルム10の断面を走査型顕微鏡にて撮影し、ベース層の厚さを任意の5箇所測定し、その平均値とする。ベース層12を2層以上有する場合、ベース層12の厚さは、すべてのベース層12の合計の厚さとする。
ベース層12の厚さは、光学フィルム10の断面を走査型顕微鏡にて撮影し、ベース層の厚さを任意の5箇所測定し、その平均値とする。ベース層12を2層以上有する場合、ベース層12の厚さは、すべてのベース層12の合計の厚さとする。
レンズ13の平均高さHaveとベース層12の厚さとの合計は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、15μm〜250μmが好ましく、20μm〜200μmがより好ましく、25μm〜150μmが更に好ましい。
(材料)
本発明の光学フィルム10の材料は、1cm2あたりの光拡散粒子15の個数が、5.0×106個〜6.0×108個であれば、特に限定されない。
本発明の光学フィルム10の材料は、1cm2あたりの光拡散粒子15の個数が、5.0×106個〜6.0×108個であれば、特に限定されない。
光学フィルム10の例を、図5に示す。
光拡散粒子15は、レンズ層11に含んでもよく、ベース層12に含んでもよく、レンズ層11とベース層12の両方に含んでもよい。
具体的には、図1に示す光学フィルムのように、レンズ層11とベース層12の両方に光拡散粒子15を含んでもよく、図5(a)に示す光学フィルムのようにレンズ層11のみに光拡散粒子15を含んでもよく、図5(b)に示す光学フィルムのようにベース層12のみに光拡散粒子15を含んでもよく、図5(c)に示す光学フィルムのように2層のベース層12のうち片方のベース層のみに光拡散粒子15を含んでもよい。
光拡散粒子15は、レンズ層11に含んでもよく、ベース層12に含んでもよく、レンズ層11とベース層12の両方に含んでもよい。
具体的には、図1に示す光学フィルムのように、レンズ層11とベース層12の両方に光拡散粒子15を含んでもよく、図5(a)に示す光学フィルムのようにレンズ層11のみに光拡散粒子15を含んでもよく、図5(b)に示す光学フィルムのようにベース層12のみに光拡散粒子15を含んでもよく、図5(c)に示す光学フィルムのように2層のベース層12のうち片方のベース層のみに光拡散粒子15を含んでもよい。
レンズ層11を構成する材料とベース層12を構成する材料は、同一であってもよく、異なってもよい。
レンズ層11を構成する材料は、面発光体の光取り出し効率に優れることから、樹脂14又は光拡散粒子15を含む樹脂14が好ましい。
ベース層12を構成する材料は、面発光体の光取り出し効率に優れることから、樹脂14又は光拡散粒子15を含む樹脂14が好ましい。
レンズ層11を構成する材料は、面発光体の光取り出し効率に優れることから、樹脂14又は光拡散粒子15を含む樹脂14が好ましい。
ベース層12を構成する材料は、面発光体の光取り出し効率に優れることから、樹脂14又は光拡散粒子15を含む樹脂14が好ましい。
以下、樹脂14と光拡散粒子15について説明するが、これらの樹脂14と光拡散粒子15は、レンズ層11とベース層12のいずれにも適用することができる。
(樹脂14)
樹脂14としては、可視光波長域(概ね400〜700nm)の光透過率が高い樹脂であれば特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂等が挙げられる。これらの樹脂14は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂14の中でも、可視光波長域の光透過率が高く、耐熱性、力学特性、成形加工性に優れることから、アクリル樹脂が好ましい。
樹脂14としては、可視光波長域(概ね400〜700nm)の光透過率が高い樹脂であれば特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂等が挙げられる。これらの樹脂14は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂14の中でも、可視光波長域の光透過率が高く、耐熱性、力学特性、成形加工性に優れることから、アクリル樹脂が好ましい。
樹脂14の光透過率は、光学フィルム10の外観に優れ、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、50〜95%が好ましく、60〜90%がより好ましい。
樹脂14の光透過率は、JIS K7361に準拠して測定した値とする。
樹脂14の光透過率は、JIS K7361に準拠して測定した値とする。
樹脂14は、光学フィルム10の生産性に優れることから、活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射することで硬化させた樹脂が好ましい。
活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れ、光学フィルム10の劣化を抑制することができることから、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れ、光学フィルム10の劣化を抑制することができることから、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物としては、活性エネルギー線により硬化できれば特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性や硬化性に優れ、光学フィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性に優れることから、重合性単量体(A)、架橋性単量体(B)、重合開始剤(C)を含む活性エネルギー線硬化性組成物が好ましい。
重合性単量体(A)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、テトラシクロドデカニル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチルビシクロヘプタン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性リン酸(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等)とエピクロルヒドリンとの縮合反応で得られるビスフェノール型エポキシ樹脂に、(メタ)アクリル酸又はその誘導体を反応させた化合物等のエポキシ(メタ)アクリレート類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン等のオレフィン類等が挙げられる。これらの重合性単量体(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの重合性単量体(A)の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性、硬化性に優れ、光学フィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性に優れることから、(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類、オレフィン類が好ましく、(メタ)アクリレート類及びエポキシ(メタ)アクリレート類がより好ましい。
(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
重合性単量体(A)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物100質量%中、0.5質量%〜60質量%が好ましく、1質量%〜57質量%がより好ましく、2質量%〜55質量%が更に好ましい。重合性単量体(A)の含有率が0.5質量%以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性に優れ、光学フィルム10の基材密着性に優れる。また、重合性単量体(A)の含有率が60質量%以下であると、活性エネルギー線硬化性組成物の架橋性及び硬化性に優れ、光学フィルム10の耐溶剤性に優れる。
架橋性単量体(B)としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート類;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシ変性テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリスエトキシレーテッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシレーテッドペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、1,4−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッドシクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッドシクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッドビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッドビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッド水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッド水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシフルオレンエタノールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジエチレングリコールジアリルカーボネート等のジアリル類;アリル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン;メチレンビスアクリルアミド;多塩基酸(フタル酸、コハク酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、アジピン酸等)と、多価アルコール(エチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等)及び(メタ)アクリル酸又はその誘導体との反応で得られる化合物等のポリエステルジ(メタ)アクリレート類;ジイソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート等)とを反応させた化合物、アルコール類(アルカンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、スピログリコール化合物等の1種又は2種以上)の水酸基にジイソシアネート化合物を付加し、残ったイソシアネート基に、水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させた化合物等のウレタン多官能(メタ)アクリレート類;ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等のジビニルエーテル類;ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン類等が挙げられる。これらの架橋性単量体(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの架橋性単量体(B)の中でも、光学フィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性に優れることから、ヘキサ(メタ)アクリレート類、ペンタ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、ジ(メタ)アクリレート類、ジアリル類、アリル(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート類、ウレタン多官能(メタ)アクリレート類が好ましく、ヘキサ(メタ)アクリレート類、ペンタ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、ジ(メタ)アクリレート類、ポリエステルジ(メタ)アクリレート類及びウレタン多官能(メタ)アクリレート類がより好ましい。
架橋性単量体(B)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物100質量%中、30質量%〜98質量%が好ましく、35質量%〜97質量%がより好ましく、40質量%〜96質量%が更に好ましい。架橋性単量体(B)の含有率が30質量%以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の架橋性や硬化性に優れ、光学フィルム10の耐溶剤性に優れる。また、架橋性単量体(B)の含有率が98質量%以下であると、光学フィルム10の柔軟性に優れる。
重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−エチルアントラキノン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。これらの重合開始剤(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの重合開始剤(C)の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性や硬化性、光学フィルム10の光透過性に優れることから、カルボニル化合物、アシルフォスフィンオキサイド類が好ましく、カルボニル化合物がより好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物中の重合開始剤(C)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物100質量%中、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜8質量%がより好ましく、1質量%〜5質量%が更に好ましい。重合開始剤(C)の含有率が0.1質量%以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性や硬化性に優れる。また、重合開始剤(C)の含有率が10質量%以下であると、光学フィルム10の光透過性に優れる。
(光拡散粒子15)
光拡散粒子15は、光を拡散する機能を有する。そのため、光学フィルム10に光拡散粒子が含まれることで、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができる。
光拡散粒子15は、光を拡散する機能を有する。そのため、光学フィルム10に光拡散粒子が含まれることで、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができる。
光拡散粒子15は、可視光波長域(概ね400〜700nm)の光拡散効果を有する粒子であれば特に限定されることはなく、公知の粒子を用いることができる。光拡散粒子15は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光拡散粒子15の材料としては、例えば、金、銀、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、チタン、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン、セリウム等の金属;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物、酸化アンチモン、酸化セリウム等の金属酸化物;水酸化アルミニウム等の金属水酸化物;炭酸マグネシウム等の金属炭酸化物;窒化ケイ素等の金属窒化物;アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂等が挙げられる。これらの光拡散粒子15の材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの光拡散粒子15の材料の中でも、光学フィルム10の製造時の取り扱い性に優れることから、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂が好ましく、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂の粒子がより好ましく、アクリル樹脂、シリコーン樹脂が更に好ましい。
光学フィルム10の一例を、図6に示す。図6は、上図が上方から見た図、下図が断面からみた図である。
1cm2あたりの光拡散粒子15の個数は、5.0×106個〜6.0×108個であり、1.0×107個〜5.0×108個が好ましく、5.0×107個〜4.0×108個がより好ましい。1cm2あたりの光拡散粒子15の個数が5.0×106個以上であると、面発光体の法線輝度に優れる。また、1cm2あたりの光拡散粒子15の個数が6.0×108個以下であると、面発光体の光取り出し効率に優れる。
1cm2あたりの光拡散粒子15の個数は、光学フィルム10の1cm四方の面とその法線に囲まれる部分(図6でいう点線で囲まれた部分)に含まれる光拡散粒子15の個数とする。
1cm2あたりの光拡散粒子15の個数は、5.0×106個〜6.0×108個であり、1.0×107個〜5.0×108個が好ましく、5.0×107個〜4.0×108個がより好ましい。1cm2あたりの光拡散粒子15の個数が5.0×106個以上であると、面発光体の法線輝度に優れる。また、1cm2あたりの光拡散粒子15の個数が6.0×108個以下であると、面発光体の光取り出し効率に優れる。
1cm2あたりの光拡散粒子15の個数は、光学フィルム10の1cm四方の面とその法線に囲まれる部分(図6でいう点線で囲まれた部分)に含まれる光拡散粒子15の個数とする。
光拡散粒子15の体積平均粒子径は、0.5μm〜10μmが好ましく、1μm〜8μmがより好ましく、1.5μm〜6μmが更に好ましい。光拡散粒子15の体積平均粒子径が0.5μm以上であると、可視波長域の光を効果的に散乱させることができる。また、光拡散粒子15の体積平均粒子径が20μm以下であると、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができる。
光拡散粒子15の体積平均粒子径は、レーザー回折散乱法で測定した値とする。
光拡散粒子15の体積平均粒子径は、レーザー回折散乱法で測定した値とする。
光拡散粒子15の形状としては、例えば、球状、円柱状、立方体状、直方体状、角錐状、円錐状、星型状、不定形状等が挙げられる。これらの光拡散粒子15の形状は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの光拡散粒子15の形状の中でも、可視波長域の光を効果的に散乱させることができることから、球状、立方体状、直方体状、角錐状、星型状が好ましく、球状がより好ましい。
本発明の光学フィルム10は、樹脂14、光拡散粒子15以外にも、光学フィルム10の性能を損なわない範囲で、他の添加剤を含んでもよい。
他の添加剤としては、例えば、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、レベリング剤、防汚性向上剤、分散安定剤、粘度調整剤等が挙げられる。
他の添加剤の含有率は、光学フィルム100質量%中、光学フィルム10の性能を損なわずに他の添加剤が有する特性を向上させることができることから、5質量以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。
他の添加剤としては、例えば、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、レベリング剤、防汚性向上剤、分散安定剤、粘度調整剤等が挙げられる。
他の添加剤の含有率は、光学フィルム100質量%中、光学フィルム10の性能を損なわずに他の添加剤が有する特性を向上させることができることから、5質量以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。
(屈折率)
本明細書中の各材料の屈折率は、20℃でナトリウムD線を用いて測定した値とする。
本明細書中の各材料の屈折率は、20℃でナトリウムD線を用いて測定した値とする。
レンズ層11を構成する樹脂14の屈折率とベース層12を構成する樹脂14の屈折率は、同一であってもよく、異なってもよい。
レンズ層11を構成する樹脂14の屈折率は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、1.30〜2.00が好ましく、1.35〜1.90がより好ましく、1.40〜1.80が更に好ましい。
ベース層12を構成する樹脂14の屈折率は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、1.30〜2.00が好ましく、1.35〜1.90がより好ましく、1.40〜1.80が更に好ましい。
レンズ層11に含まれる光拡散粒子15の屈折率とベース層12に含まれる光拡散粒子15の屈折率は、同一であってもよく、異なってもよい。
レンズ層11に光拡散粒子15が含まれる場合、レンズ層11に含まれる光拡散粒子15の屈折率は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、1.30〜2.00が好ましく、1.35〜1.90がより好ましく、1.40〜1.80が更に好ましい。
ベース層12に光拡散粒子15が含まれる場合、ベース層12に含まれる光拡散粒子15の屈折率は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、1.30〜2.00が好ましく、1.35〜1.90がより好ましく、1.40〜1.80が更に好ましい。
樹脂14と光拡散粒子15とが屈折率差を有することで、光拡散粒子15の光拡散効果が生じる。
レンズ層11に光拡散粒子15が含まれる場合、レンズ層11を構成する樹脂14の屈折率とレンズ層11に含まれる光拡散粒子15の屈折率との差は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れ、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができることから、0.01〜0.30が好ましく、0.03〜0.25がより好ましく、0.05〜0.20が更に好ましい。
ベース層12に光拡散粒子15が含まれる場合、ベース層12を構成する樹脂14の屈折率とベース層12に含まれる光拡散粒子15の屈折率との差は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れ、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができることから、0.01〜0.30が好ましく、0.03〜0.25がより好ましく、0.05〜0.20が更に好ましい。
樹脂14と光拡散粒子15との組合せは、光学フィルム10の耐熱性、力学特性、成形加工性に優れ、屈折率差が前記好ましい範囲であり、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れ、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができることから、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15が酸化ケイ素微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15が酸化アルミニウム微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15が水酸化アルミニウム微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15が炭酸マグネシウム微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がアクリル樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がスチレン樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がシリコーン樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がウレタン樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がメラミン樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がエポキシ樹脂微粒子が好ましく、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がアクリル樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がスチレン樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がシリコーン樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がウレタン樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がメラミン樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がエポキシ樹脂微粒子がより好ましく、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がアクリル樹脂微粒子、樹脂14がアクリル樹脂で光拡散粒子15がシリコーン樹脂微粒子が更に好ましい。
(基材21)
本発明の光学フィルム10は、レンズ13を有しない側の表面に、光学フィルム10の形状を保つために、基材21を設けてもよい。
本発明の光学フィルム10は、レンズ13を有しない側の表面に、光学フィルム10の形状を保つために、基材21を設けてもよい。
基材21は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れることから、活性エネルギー線を透過する基材が好ましい。
基材21の材料としては、例えば、アクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂;ポリイミド、ポリイミドアミド等のイミド樹脂;ガラス;金属が挙げられる。これらの基材21の材料の中でも、柔軟性に優れ、活性エネルギー線の透過性に優れ、光学フィルム10の取り扱い性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、セルロース樹脂、イミド樹脂が好ましく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、イミド樹脂がより好ましく、ポリエステル樹脂が更に好ましい。
基材21の厚さは、光学フィルム10の取り扱い性に優れ、活性エネルギー線硬化組成物の硬化性に優れることから、10μm〜1000μmが好ましく、20μm〜500μmがより好ましく、25μm〜300μmが更に好ましい。
基材21の屈折率は、面発光体の光取り出し効率に優れることから、1.40〜2.00が好ましく、1.50〜1.80がより好ましい。
基材21は、密着性を向上させるため、必要に応じて、基材21の表面に易接着処理を施してもよい。
易接着処理の方法としては、例えば、基材21の表面にポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等からなる易接着層を形成する方法、基材21の表面を粗面化処理する方法等が挙げられる。
易接着処理の方法としては、例えば、基材21の表面にポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等からなる易接着層を形成する方法、基材21の表面を粗面化処理する方法等が挙げられる。
基材21は、易接着処理以外にも、必要に応じて、帯電防止、反射防止、基材同士の密着防止等の表面処理を施してもよい。
(粘着層22)
本発明の光学フィルム10は、レンズ13を有しない側の表面に、EL素子30等への接着をするために、粘着層22を設けてもよい。基材21を有する場合には、基材21の表面に粘着層22を設ければよい
本発明の光学フィルム10は、レンズ13を有しない側の表面に、EL素子30等への接着をするために、粘着層22を設けてもよい。基材21を有する場合には、基材21の表面に粘着層22を設ければよい
粘着層22としては、例えば、公知の粘着剤等が挙げられる。
粘着層22の屈折率は、面発光体の光取り出し効率に優れることから、1.35〜2.00が好ましく、1.40〜1.80がより好ましい。
(光学フィルム10の製造方法)
本発明の光学フィルム10の製造方法は、光学フィルム10の生産性に優れることから、基材21とレンズ13の転写部を有する型との間に、活性エネルギー線硬化性組成物を供給し、活性エネルギー線を照射する方法が好ましい。具体的には、図7に示すような装置50を用いる方法等が挙げられる。
以下、図7に示す装置50を用いた本発明の光学フィルム10の製造方法について説明するが、図7に示す装置50を用いた製造方法に限定されるものではない。
本発明の光学フィルム10の製造方法は、光学フィルム10の生産性に優れることから、基材21とレンズ13の転写部を有する型との間に、活性エネルギー線硬化性組成物を供給し、活性エネルギー線を照射する方法が好ましい。具体的には、図7に示すような装置50を用いる方法等が挙げられる。
以下、図7に示す装置50を用いた本発明の光学フィルム10の製造方法について説明するが、図7に示す装置50を用いた製造方法に限定されるものではない。
所望の配合量の活性エネルギー線硬化性組成物51を貯蔵タンク55に予め入れておく。
レンズ13の転写部を有する円筒形のロール型52とゴム製のニップロール53との間に、基材21を導入する。この状態で、回転するロール型52と基材21との間に、タンク55から先端にノズルを取り付けた配管56を通して、活性エネルギー線硬化性組成物51を供給する。
回転するロール型52と基材21との間に挟まれた活性エネルギー線硬化性組成物51は、活性エネルギー線照射装置54付近で活性エネルギー線により硬化される。得られた硬化物をロール型52から離型することで、基材21を含む光学フィルム10が得られる。
レンズ13の転写部を有する円筒形のロール型52とゴム製のニップロール53との間に、基材21を導入する。この状態で、回転するロール型52と基材21との間に、タンク55から先端にノズルを取り付けた配管56を通して、活性エネルギー線硬化性組成物51を供給する。
回転するロール型52と基材21との間に挟まれた活性エネルギー線硬化性組成物51は、活性エネルギー線照射装置54付近で活性エネルギー線により硬化される。得られた硬化物をロール型52から離型することで、基材21を含む光学フィルム10が得られる。
活性エネルギー線硬化性組成物51の粘度は、光学フィルム10の製造時の取り扱い性に優れることから、10Pa・s〜3000mPa・sが好ましく、20Pa・s〜2500mPa・sがより好ましく、30Pa・s〜2000mPa・sが更に好ましい。
ロール型52としては、例えば、アルミニウム、黄銅、鋼等の金型;シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の樹脂型;樹脂にめっきを施した型;樹脂に各種金属粉を混合した材料で作製した型等が挙げられる。これらのロール型52の中でも、耐熱性や機械強度に優れ、連続生産に適していることから、金型が好ましい。具体的には、金型は、重合発熱に強い、変形しにくい、傷が付きにくい、温度制御が可能である、精密成形に適している等の多くの点で好ましい。
転写面の製造方法としては、例えば、ダイヤモンドバイトによる切削、国際公開第2008/069324号パンフレットに記載されるようなエッチング等が挙げられる。これらの転写面の製造方法の中でも、曲面を有する窪みを形成するのに容易であることから、国際公開第2008/069324号パンフレットに記載されるようなエッチングが好ましい。
また、転写面の製造方法としては、転写面の窪みと反転した突起を有するマスター型から、電鋳法を用いて作製した金属薄膜をロール芯部材に巻きつけて、円筒形のロール型52を製造する方法を用いることができる。
また、転写面の製造方法としては、転写面の窪みと反転した突起を有するマスター型から、電鋳法を用いて作製した金属薄膜をロール芯部材に巻きつけて、円筒形のロール型52を製造する方法を用いることができる。
ロール型52の内部又は外部には、表面温度を維持するために、必要に応じて、シーズヒータや温水ジャケット等の熱源設備を設けてもよい。
活性エネルギー線照射装置54から発生する活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物51の硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の劣化を抑制することができることから、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
活性エネルギー線照射装置54の活性エネルギー線の発光光源としては、例えば、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極紫外線ランプ、可視光ハロゲンランプ、キセノンランプ等が挙げられる。
活性エネルギー線照射装置54の活性エネルギー線の積算光量は、活性エネルギー線硬化性組成物51の硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の劣化を抑制することができることから、0.01J/cm2〜10J/cm2が好ましく、0.5J/cm2〜8J/cm2がより好ましい。
活性エネルギー線照射装置54の活性エネルギー線の積算光量は、活性エネルギー線硬化性組成物51の硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の劣化を抑制することができることから、0.01J/cm2〜10J/cm2が好ましく、0.5J/cm2〜8J/cm2がより好ましい。
タンク55の内部又は外部には、活性エネルギー線硬化性組成物51の保管温度を維持するために、必要に応じて、シーズヒータや温水ジャケット等の熱源設備を設けてもよい。
(面発光体)
本発明の面発光体は、本発明の光学フィルム10とEL素子30とを含む。
本発明の面発光体は、例えば、図8に示すような面発光体等が挙げられる。
以下、図8に示す面発光体について説明するが、図8に示す面発光体に限定されるものではない。
本発明の面発光体は、本発明の光学フィルム10とEL素子30とを含む。
本発明の面発光体は、例えば、図8に示すような面発光体等が挙げられる。
以下、図8に示す面発光体について説明するが、図8に示す面発光体に限定されるものではない。
図8に示す面発光体は、ガラス基板31、陽極32、発光層33、陰極34が順次積層されたEL素子30のガラス基板31の表面に、粘着層22、基材21を介して光学フィルム10が設けられている。
本発明の光学フィルム10をEL素子30に設けた面発光体は、光取り出し効率や法線輝度に優れ、出射光波長の出射角度依存性を抑制することから、例えば、照明、ディスプレイ、スクリーン等に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(面発光体の設計)
EL素子、粘着層、基材、光学フィルムを順次設け、面発光体を設計した。
EL素子は、光出射面をガラス基板(屈折率1.52)、光出射面の反対の面を反射層(反射電極を想定)とした。
粘着層は、屈折率を1.47とした。
基材は、屈折率を1.60とした。
光学フィルムは、レンズ層とベース層とを有し、樹脂と光拡散粒子とで構成されたものとした。
レンズ層は、半球形状のレンズが六方配列されたものとした。
樹脂は、屈折率を1.52とした。
光拡散粒子は、屈折率を1.42とし、体積平均粒子径を2.0μmとした。
EL素子、粘着層、基材、光学フィルムを順次設け、面発光体を設計した。
EL素子は、光出射面をガラス基板(屈折率1.52)、光出射面の反対の面を反射層(反射電極を想定)とした。
粘着層は、屈折率を1.47とした。
基材は、屈折率を1.60とした。
光学フィルムは、レンズ層とベース層とを有し、樹脂と光拡散粒子とで構成されたものとした。
レンズ層は、半球形状のレンズが六方配列されたものとした。
樹脂は、屈折率を1.52とした。
光拡散粒子は、屈折率を1.42とし、体積平均粒子径を2.0μmとした。
(光学評価)
面発光体からの光の出射は、光線追跡法(光線追跡プログラム「LightTools ver.8.0」、Synopsys社製)により、計算で算出した。
EL素子の発光については、ガラス基板と反射層との間から、図9に示す角度分布の光線が発光されるよう設定した。
光取り出し効率は、EL素子の全光束を100%としたときの面発光体の全光束(%)とした。
法線輝度は、EL素子の法線輝度を100%としたときの面発光体の法線輝度(%)とした。
面発光体からの光の出射は、光線追跡法(光線追跡プログラム「LightTools ver.8.0」、Synopsys社製)により、計算で算出した。
EL素子の発光については、ガラス基板と反射層との間から、図9に示す角度分布の光線が発光されるよう設定した。
光取り出し効率は、EL素子の全光束を100%としたときの面発光体の全光束(%)とした。
法線輝度は、EL素子の法線輝度を100%としたときの面発光体の法線輝度(%)とした。
[実施例1]
レンズの充填率を74%とし、光学評価を行った。光学評価の結果を表1及び図10に示す。
レンズの充填率を74%とし、光学評価を行った。光学評価の結果を表1及び図10に示す。
[比較例1]
レンズの充填率を58%とし、光学評価を行った。光学評価の結果を表1及び図11に示す。
レンズの充填率を58%とし、光学評価を行った。光学評価の結果を表1及び図11に示す。
構成Aは、ベース層のみに光拡散粒子が含まれるものとした。光学フィルム1cm2あたりの光拡散粒子の個数を0.97×108個〜3.5×108個の範囲で配置した。光拡散粒子の配置は、ベース層の厚さを15μm〜40μm、光拡散粒子の含有率を17体積%〜27体積%の範囲で変化させて決定した。
構成Bは、レンズ層とベース層の両方に光拡散粒子が含まれるものとした。光学フィルム1cm2あたりの光拡散粒子の個数を0.97×108個〜3.5×108個の範囲で配置した。光拡散粒子の配置は、ベース層の厚さを15μm〜40μm、光拡散粒子の含有率を17体積%〜27体積%の範囲で変化させて決定した。
構成Bは、レンズ層とベース層の両方に光拡散粒子が含まれるものとした。光学フィルム1cm2あたりの光拡散粒子の個数を0.97×108個〜3.5×108個の範囲で配置した。光拡散粒子の配置は、ベース層の厚さを15μm〜40μm、光拡散粒子の含有率を17体積%〜27体積%の範囲で変化させて決定した。
実施例で得られた面発光体は、光拡散粒子の個数と光取り出し効率とを線形近似したときのR2値及び光拡散粒子の個数と法線輝度とを線形近似したときのR2値がいずれも0.95以上で、光拡散粒子の個数と光取り出し効率との相関及び光拡散粒子の個数と法線輝度との相関が強いことが確認できた。
一方、比較例で得られた面発光体は、レンズの充填率が低い光学フィルムを用いたため、光拡散粒子の個数と光取り出し効率とを線形近似したときのR2値及び光拡散粒子の個数と法線輝度とを線形近似したときのR2値がいずれも0.90以下で、光拡散粒子の個数と光取り出し効率との相関及び光拡散粒子の個数と法線輝度との相関が弱いことが確認できた。
以上のことから、レンズの充填率が一定範囲のとき、単位面積あたりの光拡散粒子の個数光拡散粒子の個数が決まれば、ベース層の厚さにかかわらず、所望の光学性能を得られることが期待できる。
一方、比較例で得られた面発光体は、レンズの充填率が低い光学フィルムを用いたため、光拡散粒子の個数と光取り出し効率とを線形近似したときのR2値及び光拡散粒子の個数と法線輝度とを線形近似したときのR2値がいずれも0.90以下で、光拡散粒子の個数と光取り出し効率との相関及び光拡散粒子の個数と法線輝度との相関が弱いことが確認できた。
以上のことから、レンズの充填率が一定範囲のとき、単位面積あたりの光拡散粒子の個数光拡散粒子の個数が決まれば、ベース層の厚さにかかわらず、所望の光学性能を得られることが期待できる。
本発明の光学フィルムをEL素子に設けた面発光体は、光取り出し効率や法線輝度に優れ、出射光波長の出射角度依存性を抑制することから、例えば、照明、ディスプレイ、スクリーン等に好適に用いることができる。
10 光学フィルム
11 レンズ層
12 ベース層
13 レンズ
14 樹脂
15 光拡散粒子
16 レンズの底面部
21 基材
22 粘着層
30 EL素子
31 ガラス基板
32 陽極
33 発光層
34 陰極
50 装置
51 活性エネルギー線硬化性組成物
52 ロール型
53 ニップロール
54 活性エネルギー線照射装置
55 タンク
56 配管
11 レンズ層
12 ベース層
13 レンズ
14 樹脂
15 光拡散粒子
16 レンズの底面部
21 基材
22 粘着層
30 EL素子
31 ガラス基板
32 陽極
33 発光層
34 陰極
50 装置
51 活性エネルギー線硬化性組成物
52 ロール型
53 ニップロール
54 活性エネルギー線照射装置
55 タンク
56 配管
Claims (12)
- レンズを有する光学フィルムであって、
レンズの充填率が、60%〜85%であり、
1cm2あたりの光拡散粒子の個数が、5.0×106個〜6.0×108個である、
光学フィルム。 - 光学フィルムが、レンズ層とベース層とを有する、請求項1に記載の光学フィルム。
- ベース層の厚さが、1μm〜200μmである、請求項2に記載の光学フィルム。
- レンズの平均高さHaveが、10μm〜100μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルム。
- レンズ層を構成する樹脂の屈折率が、1.30〜2.00である、請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルム。
- レンズ層に含まれる光拡散粒子の屈折率が、1.30〜2.00である、請求項5に記載の光学フィルム。
- レンズ層を構成する樹脂の屈折率とレンズ層に含まれる光拡散粒子の屈折率との差が、0.01〜0.30である、請求項6に記載の光学フィルム。
- ベース層を構成する樹脂の屈折率が、1.30〜2.00である、請求項2〜4のいずれかに記載の光学フィルム。
- ベース層に含まれる光拡散粒子の屈折率が、1.30〜2.00である、請求項8に記載の光学フィルム。
- ベース層を構成する樹脂の屈折率とベース層に含まれる光拡散粒子の屈折率との差が、0.01〜0.30である、請求項9に記載の光学フィルム。
- 光拡散粒子の体積平均粒子径が、0.5μm〜10μmである、請求項1〜10のいずれかに記載の光学フィルム。
- 請求項1〜11に記載の光学フィルムとEL素子とを含む面発光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014101933A JP2015219332A (ja) | 2014-05-16 | 2014-05-16 | 光学フィルム及び面発光体 |
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JP2014101933A JP2015219332A (ja) | 2014-05-16 | 2014-05-16 | 光学フィルム及び面発光体 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108267922A (zh) * | 2018-03-05 | 2018-07-10 | 深圳市光科全息技术有限公司 | 一种光学膜 |
-
2014
- 2014-05-16 JP JP2014101933A patent/JP2015219332A/ja active Pending
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