JP2017048095A - ガラスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】銀イオンを含有するガラスの製造方法において、ガラス組成に制約を生じさせずに、かつ、溶融時のガラス原料による白金系容器の劣化の抑制を可能とするガラスの製造方法を提供する。【解決手段】銀イオンを含有するガラスの製造方法において、銀を含有しない基礎ガラス原料と、銀を含有する銀ガラス原料と、を用意し、基礎ガラス原料を白金系の耐火物容器10中で加熱溶融させて融液とし、該融液中に、銀ガラス原料を添加してガラス形成用の融液とするガラスの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、銀イオンを含有するガラスの製造方法に関する。
銀イオンを含有したガラスとして、抗菌性ガラスや感光性ガラスが知られている。
抗菌性ガラスは抗菌性を付与したガラスであり、その一例として、抗菌性を付与したガラス製の食品容器がある。このようなガラスでは、抗菌性を発現させる抗菌剤として、抗菌力、安全面から銀が使用されている。
銀を用いてガラスに抗菌性能を付与するための方法としては、銀成分をガラス原料に混合させて溶融成型する方法がある。この方法にて作製されたガラスの抗菌性能は、水やその他液体中に溶出した銀イオンに由来して発現するものであり、易溶出性のホウ酸塩ガラスやリン酸塩ガラスが好ましく用いられる。
また、感光性ガラスは、光照射と熱処理とを組み合わせることで得られる色が変化するガラスである。具体的には、ガラスを紫外線などの短波長の輻射線に露光させることで、該露光部分のガラス構造を変化させ、さらに、このガラスに熱を加えることによりガラス構造が変化した部分に微細結晶を析出させて、露光部分の色、屈折率を変更させたガラスを得ることができる。このようなガラスでは、微細結晶として、NaF(フッ化ナトリウム)やリチウムシリケート系の結晶を析出するものがあり、露光部分に生じさせる結晶核としてガラス中に銀イオンを含有している。例えばNaF結晶析出系の感光性ガラスは、体積ホログラフィック回折格子(Volume Holographic Grating)などに用いられる。
特開平7−48142号公報
ところが、このような銀イオンを含有するガラスの製造にあたっては、特許文献1にも記載されているとおり、いくつか制約がある。すなわち、銀成分を含有するガラス原料は、それを溶融した融液中に銀コロイドや金属銀が析出する場合があり、この銀コロイドや金属銀は白金類と低融点の合金を作る傾向にある。そのため、白金製のるつぼ等の白金系容器を用いてガラス原料を溶融させると、該白金系容器を劣化させやすいという課題がある。
これに対し、特許文献1にて提案された製造方法は、アルカリ金属および硼素の原料の少なくとも一部としてアルカリ金属の硼酸塩を使用することを特徴している。具体的には、低温溶融しやすく銀溶解度が高い硼素成分原料を用いることで、硼素と銀とを早期に反応させ銀コロイドや金属銀の析出を抑制しようとするものである。
しかしながら、この製造方法は、硼素を含有しないガラスにおいては、そもそも適用することができない。また、一定量以上の硼素成分の含有が必要であり、ガラスの組成設計に制約が生じる。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、銀イオンを含有するガラスの製造方法において、ガラス組成に制約を生じさせずに、かつ、溶融時のガラス原料による白金系容器の劣化の抑制を可能とするガラスの製造方法を提供することである。これを実現することにより、高品質のガラスを安定して、かつ、コストを大幅に低減させて製造可能となる。
本発明のガラスの製造方法は、銀イオンを含有するガラスの製造方法において、銀を含有しない基礎ガラス原料と、銀を含有する銀ガラス原料と、を用意し、前記基礎ガラス原料を白金系の耐火物容器中で加熱溶融させて融液とし、該融液中に、前記銀ガラス原料を添加してガラス形成用の融液とすることを特徴とする。
本発明のガラスの製造方法によれば、銀イオンを含有するガラスの製造にあたって、ガラス組成に制約を受けることなく、白金系容器の劣化を抑制することができる。これにより、高品質のガラスを安定して、かつ、コストを大幅に低減させて製造可能となる。
本発明の実施形態に係るガラスの製造方法を説明する図である。
以下、本実施形態に係るガラスの製造方法について詳細に説明する。
本発明のガラスの製造方法は、上記したように、銀を含有しない基礎ガラス原料と、銀を含有する銀ガラス原料と、を用意し、基礎ガラス原料を白金系の耐火物容器中で加熱溶融させて融液とし、該融液中に、銀ガラス原料を添加してガラス形成用の融液とするものである。まず、ガラスの製造方法を説明する前に、ここで用いるガラス原料および銀イオン含有ガラスのガラス組成について説明する。
<ガラス組成>
上記したように、ここで用いるガラス原料としては、銀を含有しない基礎ガラス原料と、銀を含有する銀ガラス原料と、がある。これら、基礎ガラス原料と銀ガラス原料とを後述する所定の方法により混合、溶融した後、冷却、固化することで、所望の銀イオンを含有するガラスが得られる。
〈銀イオンを含有するガラス〉
本発明により得られる銀イオンを含有するガラスは、最終的に得られるガラス中に銀をイオン状態で含有させたものであり、そのガラス組成については特に制約されることなく、任意のガラス組成とできる。ここで、銀を含有させるベースとなるガラスとしては、例えば、アルミナシリケートガラス、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラスなど、種々の公知のガラスが挙げられる。
本発明の銀イオン含有ガラスのより具体的な組成を以下に例示する。例えば、抗菌性を付与したガラスとしては、質量百分率で、SiO 5〜72質量%、Al 0.1〜10質量%、NaO+KO 10〜40質量%、CaO+MgO 1〜20質量%、AgO 0.1〜5質量%を構成成分として含有するガラスが挙げられる。
また、感光性ガラスの第1の形態としては、質量百分率で、SiO 60〜85質量%、Al 2〜7質量%、LiO 5〜15質量%、CeO 0.01〜0.05質量%、Ag 0.0005〜0.1質量%を構成成分として含有するガラスが挙げられる。
また、感光性ガラスの第2の形態としては、質量百分率で、SiO 60〜72質量%、Al 3〜12質量%、NaO 14〜20質量%、KO 0〜5質量%、B 0〜5質量%、ZnO 0〜8質量%、CeO 0.005〜0.1質量%、Ag 0.001〜0.1質量%、F 0.05〜5質量%、Br 0.05〜3質量%を構成成分として含有するガラスが挙げられる。
前述の感光性ガラスにおいてフッ素(F)を含有する場合、フッ素の含有量は、質量百分率で0.05〜5%とすることが好ましく、1.5〜3%とすることがより好ましい。フッ素は、フッ化ナトリウム(NaF)結晶を析出させる感光性ガラスにおいて必須成分であるとともに、ガラスの溶融性を向上させる場合にも用いられる。フッ素の含有量が0.05%以下では所望の効果が得られず、5%を超えると失透性が強くなりガラス化が困難となる。なお、フッ素は石英製の耐火物容器に対する浸食性が強く、容器を破損させる原因ともなる。そのため、銀ガラス原料にはフッ素を含有せず、基礎ガラスにのみ含有することが好ましい。
前述の感光性ガラスにおいて臭素(Br)を含有する場合、臭素の含有量は、質量百分率で0.05〜3%とすることが好ましく、0.5〜2%とすることがより好ましい。臭素はガラスへの銀成分の溶解を促進させる効果を有する。また、フッ素との共存下ではフッ化ナトリウム(NaF)結晶を析出させやすくする効果も有する。臭素の含有量は、0.05%以下では銀成分の溶解促進効果が得られず、3%を超えると意図しないフッ化ナトリウム結晶の析出による失透性が強まり、ガラス化が困難となる。なお、臭素は、前述のとおりガラスへの銀成分の溶解を促進させる効果を有するため、銀ガラス原料に含有することが好ましい。
最終的に得られる銀イオンを含有するガラスが、例えば、上記のような所望の組成となるように、ガラス原料を調製すればよい。本発明においては、基礎ガラス原料と銀ガラス原料を混合してガラスを得るため、その点も考慮して、それぞれ任意のガラス組成を有するガラス原料を用いることができる。
〈基礎ガラス原料〉
ここで用いる基礎ガラス原料は、銀を含有していないガラス原料であり、後で添加する銀ガラス原料の組成と添加量とを考慮して、その組成および使用量を適宜調整できる。この基礎ガラス原料としては、通常、最終的に得られるガラスのうち銀成分を除いた組成と近いガラス組成となるように調製される。この基礎ガラス原料を構成するガラス原料としては、公知のガラス原料を公知の方法により混合して得ることができる。
〈銀ガラス原料〉
ここで用いる銀ガラス原料としては、銀を含有するガラス原料であり、添加する基礎ガラス原料の組成と量とを考慮して適宜調製できる。この銀ガラス原料としては、銀化合物、銀を含有させたガラスカレット、等が挙げられる。また、これら銀化合物および銀を含有させたガラスカレットは、そのいずれか一方または両方を用いて、銀ガラス原料とできる。
銀化合物は、通常、ガラス原料として銀成分を配合する際に用いられる公知の銀化合物が挙げられる。この銀化合物としては、例えば、弗化銀、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀、硝酸銀、硫酸銀、酸化銀等が挙げられる。
銀を含有させたガラスカレットは、銀の含有量を高めたガラスとなるように予め原料を調合し、溶融、冷却、固化した後、粉砕して得られるガラス原料である。ここで銀の含有量を高めているのは、ガラスの製造にあたって基礎ガラスとの混合により、銀の濃度が薄まるためである。このガラスカレットは、粒径500μm〜30mmの大きさのものが好ましい。ガラスカレットの粒径は、500μm未満であるとガラス中に泡が発生するおそれがあり、30mm超であると溶融に時間を要するため、添加後にガラスカレットの状態で白金系容器の底部と接触するおそれがある。
ここで、ガラスカレットの銀成分以外の組成としては、基礎ガラス原料の組成比と同一のものとしてもよいし、基礎ガラス原料の組成比と異なるものとしてもよい。
このガラスカレットにおいて、基礎ガラス原料の組成比と同一の組成とする場合、基礎ガラスにガラスカレットを添加し、溶融させた際に、それらの境界付近での組成の濃度差が生じにくくなり、含有する銀成分が銀コロイドや銀単体として析出することを抑制することができる。
また、このガラスカレットにおいて、基礎ガラス原料の組成比と異なる組成とする場合、例えば、銀成分を溶解しやすい組成とする場合が例示できる。このような組成とすることで、ガラスカレットの調製が容易となり、また、基礎ガラス原料に添加するガラスカレットの量を低減させることができる。
<ガラスの製造方法>
次に、本発明のガラスの製造方法について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るガラスの製造方法を説明する図である。なお、図1では、銀ガラス原料としてガラスカレットを用いた場合を例示している。
まず、銀を含有しない基礎ガラス原料と銀を含有する銀ガラス原料とを用意する。これら原料については、上記に説明した通りである。そして、これらガラス原料は、後述のように添加、混合し、その後、冷却、固化させてガラスとしたとき、所望のガラス組成を有する組み合わせとなるものとすればよい。すなわち、基礎ガラス原料も銀ガラス原料も、所望の組成のガラスが得られるように、その原料組成および混合量が設定される。なお、製造過程において、成分比が変化するような場合には、その変化度合いも考慮して、原料組成、使用量を調節する。
なお、原料としてガラスカレットを使用する場合には、予め所望の組成を有するガラスカレットを作製しておく。このとき、銀成分を含有するガラスカレットを作製するには、白金系容器ではなく石英製容器を用いることが好ましい。これは、原料を溶融させる初期の段階で、未溶融の銀成分が沈降し、白金系容器と接触すると、銀成分と白金系成分とで合金反応が起こり、白金系容器が劣化することを回避するためである。なお、石英製容器は、ガラス原料がフッ素を含有していると、フッ素により破損しやすくなるが、それ以外のフッ素を含有しないガラス原料においては安定して使用できる。したがって、石英製容器を用いる場合は、ガラス原料にフッ素を含有させないようにすることが好ましい。
次に、基礎ガラス原料を耐火物容器10に収容し、基礎ガラス原料を加熱溶融させ、融液とする。このとき、加熱温度は、用いるガラス原料を溶融させることができる温度であればよい。一般的には、該ガラス原料から得られるガラスの融点以上の温度、例えば、1200〜1600℃程度とするのが好ましい。
なお、ここで用いる耐火物容器10は、ガラス製造時に用いられる公知の白金系容器である。白金系容器を使用することにより、ガラスの融液中に不純物が混入するおそれが極めて低く、所望のガラス組成を有するガラス製品を安定して製造できる。したがって、白金系容器の使用は、特に、光学ガラス等の厳密に組成を管理するガラスの製造に好適である。
この白金系容器としては、典型的には、白金製のるつぼ、白金製の板をライニングした耐火物槽等の白金製の容器が挙げられ、さらに、白金−ロジウム合金、白金−ロジウム−金合金、白金−イリジウム合金、白金−金、強化白金等の白金合金製の容器も挙げられる。
次いで、得られた融液に、銀を含有する銀ガラス原料を添加する。添加した銀ガラス原料は十分に加熱、溶融され、基礎ガラス原料の融液と混合して、ガラス形成用の融液となる。このとき、銀ガラス原料の添加位置は、銀成分が耐火物容器と接触することを可能な限り避けるように、白金系容器から離れた位置とすることが好ましく、白金系容器の中央付近に添加することが好ましい。また、白金系容器としては、底の深い容器とすることが好ましい。
このとき、融液中の成分が均質化するように混合することが好ましい。混合は、耐火物容器10中に撹拌羽根等の撹拌手段11を設けておき、これを稼働させることで融液を撹拌、混合すればよい。
撹拌のタイミングは、後から添加した銀ガラス原料中の銀成分が、白金系容器に接触する前、例えば、白金系容器の底部に到達する前、に行うことが好ましい。銀成分は、添加した銀ガラス原料が融液中に溶融し、その溶融過程において、銀単体または銀コロイドとして析出するおそれがある。析出した銀単体または銀コロイドは、融液中を重力により沈降していき、白金系容器の底部に到達する。このとき、融液の粘度、使用する白金系容器の深さ、熱対流の強さ等の状態により、銀単体または銀コロイドが容器の底部に到達する時間は影響を受ける。そのため、基礎ガラス原料の融液の粘性、ガラスカレットの大きさ、ガラスカレットの溶融速度、融液の液面から白金系容器の底部までの距離、等を考慮し、ガラスカレットが白金系容器の底部に到達する前に撹拌を開始する。
なお、銀ガラス原料の添加と同時または銀ガラス原料の添加前から撹拌を行っていてもよい。撹拌により、融液中の銀成分が白金系容器の底部に到達することを抑制でき、また、容器との接触により反応することを抑制できる。
この溶融状態は、銀ガラス原料を添加した後、10〜40時間程度継続することが好ましい(銀ガラス原料の添加から撹拌までの時間も含む)。これにより、融液中のガラス組成を十分に均質化したり、十分に脱泡したり、することができる。
充分に溶融し、脱泡、均質化したところで、白金系容器中の融液を、予め加熱しておいた鋳型に流し込み、所望の形状に固化させて、銀含有ガラスを得ることができる。このときガラスの成形は、ダウンドロー法、プレス法などによって、板状、管状等に成形するか、またはビレット成形などによって、ブロック状、柱状等、その他成形型により使用形態に応じた所望の形状に成形することができる。
得られた銀含有ガラスは、さらにカットや研磨等により所望の形状に加工し、銀を含有したガラス製品とできる。
以下、本発明の実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
<調製例>
(調製例1;ガラス原料1の調製)
表1に示した原料組成となるように原料を混合して銀を含有しない基礎ガラス原料であるガラス原料1を得た。なお、ここでガラス組成は、使用した原料の成分、使用量から算出した計算値(質量%)である。
(調製例2;ガラス原料2の調製)
銀を溶解しやすい組成として、基礎ガラス原料よりもナトリウム、亜鉛を多く配合するようにガラス原料を準備し、さらに銀化合物として塩化銀も混合して、銀含有ガラス原料を得た。この銀含有ガラス原料を石英製のるつぼに収容し、1350℃で加熱溶融させた。撹拌して均質化し、300分間溶融状態を維持した後、鋳型に流し込み、冷却、固化させた。固化したガラスを粉砕し、平均粒径5mmのガラスカレット(Ag高濃度カレット;ガラス原料2)を得た。得られたガラスカレットについて、蛍光X線分析装置(株式会社リガク製、商品名:ZSX primusII)により成分分析をした結果、表1に示した組成であることを確認した。
<実施例1>
調製例1で得られたガラス原料1 18000gを、白金製のるつぼ中で1450℃に加熱して溶融させた。このとき、ガラス原料1は複数回に分けて投入した。
次いで、上記ガラス原料1を溶融させた融液中に、調製例2で得られたガラスカレットを2400g投入し、溶融させて混合ガラス原料を得た。ガラスカレットの投入から30分後、混合ガラス原料を撹拌して均質化し、そのまま30時間溶融し続けた。
溶融した混合ガラス原料を、ビレット成形により、中空の金型に流出させ、固化させ塊状のガラスを得た。
得られた銀含有ガラスのガラス組成を、蛍光X線分析装置(株式会社リガク製、商品名:ZSX primusII)により成分分析した結果、表1に示した組成であることを確認した。
上記のガラスの製造を繰り返し行ったところ、白金製るつぼを30回使用しても問題ないことを確認した。なお、白金製るつぼの溶融面を目視にて確認したところ、銀(Ag)と白金(Pt)の合金化(斑点発生)は見られなかった。
Figure 2017048095
<実施例2>
Ag高濃度カレットを添加後、撹拌を2時間30分後とした以外は、実施例1と同様の操作により、塊状のガラスを得た。
このとき、上記のガラスの製造を繰り返し行ったところ、13回繰り返し使用したところで、白金製るつぼが使用不可となった。るつぼの溶融面を目視にて確認したところ、銀(Ag)と白金(Pt)の合金化(斑点部分)が確認でき、微小クラックの発生も見られた。
<比較例1>
調製例1のガラス原料1 21033gに、銀原料である塩化銀13gを混合し、銀を含有するガラス原料C1を得た。このガラス原料C1 21046gを、白金製のるつぼ中で1450℃に加熱して溶融させた。このとき、ガラス原料C1は複数回に分けて投入した。溶融したガラス原料C1を撹拌して均質化し、そのまま30時間溶融し続けた。
溶融したガラス原料C1を、ビレット成形により、中空の金型に流出させ、固化させ塊状のガラスを得た。
上記のガラスの製造を繰り返し行ったところ、2回繰り返し使用したところで、白金製るつぼが使用不可となった。るつぼの溶融面を目視にて確認したところ、銀(Ag)と白金(Pt)の合金化(斑点部分)が確認でき、微小クラックの発生も見られた。
<比較例2>
使用するるつぼを石英製のものとし、溶融時間をラフメルト作成のための短時間溶融(3時間)、溶融温度1350℃とした以外は、比較例1と同一の操作、条件でガラスの溶融を行った。
上記のガラスの溶融を行ったところ、1回で石英製るつぼが使用不可となった。これは、ガラス原料に含まれるフッ素(F)の影響によるものと考えられる。
上記の結果から、銀を含有するガラスを製造するにあたって、銀を含有しない基礎ガラス原料と、銀を含有する銀ガラス原料とを用意し、銀ガラス原料を基礎ガラス原料の融液に後から添加することで、耐火物容器と銀成分との接触を抑制し、耐火物容器と銀との接触による不具合を効果的に抑制することができることがわかった。
以上、本発明のガラスの製造方法について一例を挙げて説明したが、本発明の趣旨に反しない限度において、また必要に応じて適宜構成を変更することができる。
10…耐火物容器、11…撹拌手段

Claims (8)

  1. 銀イオンを含有するガラスの製造方法において、
    銀を含有しない基礎ガラス原料と、銀を含有する銀ガラス原料と、を用意し、
    前記基礎ガラス原料を白金系の耐火物容器中で加熱溶融させて融液とし、
    該融液中に、前記銀ガラス原料を添加してガラス形成用の融液とすることを特徴とするガラスの製造方法。
  2. 前記銀ガラス原料は、銀を含有させたガラスカレットおよび銀化合物のいずれか一方または両方であることを特徴とする請求項1に記載のガラスの製造方法。
  3. 前記ガラスカレットは、前記基礎ガラス原料と同一のガラス成分比のガラス原料に対して銀化合物を添加して作製されたものであることを特徴とする請求項2に記載のガラスの製造方法。
  4. 前記ガラスカレットは、前記基礎ガラス原料と異なるガラス成分比のガラス原料に対して銀化合物を添加して作製されたものであることを特徴とする請求項2に記載のガラスの製造方法。
  5. 前記ガラスカレットは、予め、白金系以外の耐火物容器を用いて作製されたものであることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載のガラスの製造方法。
  6. 前記基礎ガラス原料は、質量百分率でフッ素成分を0.05%〜5%含有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のガラスの製造方法。
  7. 前記銀ガラス原料は、質量百分率で臭素成分を0.05%〜3%含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のガラスの製造方法。
  8. 前記銀ガラス原料を、前記基礎ガラス原料の融液中に添加した後、前記銀ガラス原料中の銀成分が前記耐火物容器の底部に到達する前に、撹拌による均質化を行うことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のガラスの製造方法。
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