JP2017044931A - トナーの製造方法 - Google Patents

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Kenji Aoki
健二 青木
徹哉 衣松
Tetsuya Kinumatsu
徹哉 衣松
栢 孝明
Takaaki Kashiwa
孝明 栢
祐輔 小▲崎▼
Yusuke Ozaki
祐輔 小▲崎▼
俊太郎 渡邉
Toshitaro Watanabe
俊太郎 渡邉
篤 谷
Atsushi Tani
篤 谷
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Abstract

【課題】低コストであり、小粒径かつ粒度分布がシャープなトナーの製造方法を提供すること。【解決手段】a)結着樹脂、着色剤、ビニル系樹脂P、前記結着樹脂を溶解しうる有機溶媒、及び分散媒体との混合物を撹拌し、前記結着樹脂、前記着色剤及び前記有機溶媒を含有する樹脂溶液の液滴を形成する工程、b)前記液滴に含まれる前記有機溶媒を除去してトナー粒子を得る工程、を有するトナーの製造方法において、前記結着樹脂が、結晶性ポリエステルを含有し、前記ビニル系樹脂Pが、特定の化合物を2種類重合させて得られた樹脂であり、前記ビニル系樹脂Pの重量平均分子量(Mw)が50,000以上500,000以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式記録法に用いられるトナーの製造方法に関する。
近年、電子写真装置においても省エネルギー化が技術的課題として考えられ、定着装置にかかる熱量の大幅な削減が検討されている。従って、トナーにおいては、より低エネルギーで定着可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。加えて、高画質で、かつ多数枚の複写またはプリントによっても画質低下のない画像が得られる電子写真装置を要求している。従って、トナーには、低温定着性に加えて、画像の高画質化、高耐久性の両立が求められている。
トナーによる画像の高画質化には、一粒一粒のトナーにおいて性能のバラツキを抑える必要がある。そのためには、トナー粒子の粒径を同等にすること、すなわち粒度分布をシャープにすることが有効である。粒度分布のシャープ化が比較的容易なトナーの作製方法として、あらかじめ有機溶媒に樹脂を溶解させた樹脂溶液を分散剤の存在下で分散媒体中に分散させ、樹脂溶液の液滴を形成した後、有機溶媒を除去して樹脂粒子を得る「溶解懸濁法」が知られている。特に、分散媒体として低極性媒体を使用する方法においては、水を分散媒体として用いる方法と比較して、極性のより低い分散剤が使用可能であり、電気的安定性に優れたトナー粒子が得られる点で有利である。
また、溶解懸濁法に使用される分散剤は、分散媒体に溶解する高分子より構成される高分子分散剤や、界面活性剤、シリカやアパタイトなどの固体分散剤に分類される。
高分子分散剤は、液滴への親和性が高い部位と、分散媒体への親和性が高い部位を有する。そして、液滴への親和性が高い部位は液滴表面に吸着し、分散媒体への親和性が高い部位は分散媒体へと広がることで、分散安定化する。
高分子分散剤の場合、界面活性剤と比較して液滴への親和性が高い部位を多く有するため、液滴表面へと多点吸着が可能であり、吸着能に優れる。また、分散媒体との親和性部位は分散媒体へと広がることで、液滴同士の衝突を阻害する、いわゆる「排除体積効果」が生じる。従って、高分子分散剤は分散安定化能に優れており、溶解懸濁法における分散剤として有用である。
一方、溶解懸濁法においては、液滴形成時の撹拌動力、トナー取り出し時の洗浄および乾燥に多くの電力が消費される。分散媒体として二酸化炭素を用いる溶解懸濁法は、水系の溶解懸濁法に比べトナーの洗浄工程や乾燥工程を必要としないため電力消費の抑制や製造時間の短縮が可能であり、省エネルギーかつ低コストでのトナー製造が可能である。
液体または超臨界状態の二酸化炭素を分散媒体として利用する例として特許文献1があり、ジメチルシロキサン基およびフッ素基を含有する官能基の少なくとも一方の基を有する高分子分散剤を使用して樹脂粒子を作製する製造方法が提案されている。
特開2007−277511号公報
上記特許文献1の手法について本発明者らが検討したところ、必ずしも良好な粒度分布の樹脂粒子が得られないことがわかった。その原因は、使用した高分子分散剤の液滴への吸着性が不足しており、分散安定化が十分に図れていないためであることがわかった。従って、粒度分布の更なるシャープ化には課題を有していた。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、小粒径かつ粒度分布がシャープなトナーの製造方法を提供することである。
本発明は、結着樹脂、着色剤、及びビニル系樹脂Pを含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
前記製造方法が、
a)前記結着樹脂、前記着色剤、前記ビニル系樹脂P、有機溶媒、及び分散媒体との混合物を撹拌し、前記結着樹脂、前記着色剤及び前記有機溶媒を含有する樹脂溶液の液滴を形成する工程、
b)前記液滴に含まれる前記有機溶媒を除去してトナー粒子を得る工程、
を有し、
前記結着樹脂が、結晶性ポリエステルを含有し、
前記ビニル系樹脂Pが、下記式(1)で示される化合物1と、下記式(2)で示される化合物2とを重合させて得られた樹脂であり、
前記ビニル系樹脂Pの重量平均分子量(Mw)が50,000以上500,000以下であり、
前記化合物1に由来する構成単位の前記ビニル系樹脂Pに対するモル分率が0.40以上0.95以下であり、
前記化合物1に由来する構成単位の側鎖長の平均値L1と、前記化合物2に由来する構成単位の側鎖長の平均値L2との比L2/L1が1.0以上4.0以下であることを特徴とするトナーの製造方法に関する。
Figure 2017044931
(式(1)中、R1は水素原子またはメチル基を表す。R2乃至R6はそれぞれ独立して炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。Aは1以上3以下の整数であり、Bは括弧内の構造の繰り返し数を示し、化合物1における重合度は、1以上である。)
Figure 2017044931
(式(2)中、R7は水素原子またはメチル基を表す。nは1以上3以下の整数であり、Xは0または1である。R8は水素または炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。Dは1以上の整数である。)
本発明によれば、小粒径かつ粒度分布がシャープなトナーの製造方法を提供することができる。
本発明のトナーの製造方法の、製造装置の一例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を挙げて、さらに詳しく説明するが、これらに限定されることはない。
本発明は、結着樹脂、着色剤、及びビニル系樹脂Pを含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
a)前記結着樹脂、前記着色剤、前記ビニル系樹脂P、有機溶媒、及び分散媒体との混合物を撹拌し、前記結着樹脂、前記着色剤及び前記有機溶媒を含有する樹脂溶液の液滴を形成する工程、
b)前記液滴に含まれる前記有機溶媒を除去してトナー粒子を得る工程
を有するトナーの製造方法である。
本発明のトナーの製造方法におけるa)の工程においては、結着樹脂を溶解することのできる有機溶媒中に、前記結着樹脂、着色剤および必要に応じて他の添加物を加え、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機のごとき分散機によって均一に溶解または分散させる。前記結着樹脂を溶解することのできる有機溶媒としては、例えば以下のものが挙げられる。アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトンの如きケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテートの如きエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブの如きエーテル系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドの如きアミド系溶剤;トルエン、キシレン、エチルベンゼンの如き芳香族炭化水素系溶剤。
本発明のトナーの製造方法における前記分散媒体としては、低極性の分散媒体を使用することが好ましい。前記低極性の分散媒体とは、前記結着樹脂を溶解することのできる有機溶媒よりも極性が低い分散媒体を意味し、例えば以下のものが挙げられる。ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ヘキサデカン、シクロヘキサンの如き炭化水素系溶剤;ポリジメチルシロキサンの如きシリコーン系溶剤。
また、前記分散媒体として、二酸化炭素を使用することも好ましい形態のひとつである。二酸化炭素は、単体で分散媒体として用いてもよく、他の成分として有機溶媒が含まれていてもよい。この場合、二酸化炭素と有機溶媒が均一相を形成することが好ましい。また、前記分散媒体中の二酸化炭素の含有量は、50質量%以上であることが好ましい。
本発明のトナーの製造方法における前記b)の工程においては、前記液滴に含まれる有機溶媒を除去してトナー粒子を得る。前記液滴に含まれる有機溶媒の除去方法としては、特に制限はされないが、例えば減圧下にて加熱しながら留去する方法、窒素のような不活性の気体をフローしながら前記不活性の気体とともに除去する方法、前記分散媒体を添加し、分散媒体中に移行した前記有機溶媒を徐々に除去していく方法が挙げられる。
本発明のトナーの製造方法における前記ビニル系樹脂Pは、前記樹脂溶液による液滴の表面に吸着し、更に分散媒体へと広がることで、液滴の分散性を向上する高分子分散剤の役割を果たす。液滴の分散性を向上させるためには、液滴の合一を防ぐために、前記高分子分散剤が液体状態を保ち、分散媒体へと広がり、排除体積効果を十分に発揮させる必要がある。本発明者らの鋭意検討の結果、液滴への吸着性と前記分散媒体への広がりを両立するために、前記ビニル系樹脂Pのモノマー構成とその割合、および重量平均分子量を適切な範囲内にすることで、液滴の分散安定性を向上させ、トナー粒子の小粒径化かつ粒度分布のシャープ化が達成できることを見出した。
本発明のトナーの製造方法における前記ビニル系樹脂Pは、下記式(1)で示される化合物1と、下記式(2)で示される化合物2とを重合させて得られた樹脂である。
Figure 2017044931
Figure 2017044931
前記化合物1は、有機ポリシロキサン構造を分子構造に含んでいる。有機ポリシロキサン構造は、低極性であり、またC−C結合と比べてSi−O結合が長いことから、非常に柔軟性の高い構造となっている。従って、前記分散媒体へと容易に広がることが可能であり、排除体積効果を十分に発揮することが可能である。
一方で、前記化合物2は、エーテル構造を分子構造に含んでいる。エーテル構造は、結着樹脂に含有する結晶性ポリエステルとの親和性が高いため、前記樹脂溶液の液滴に吸着する成分として働く。
更に、前記化合物1及び前記化合物2は、有機溶剤との親和性が高いため、前記ビニル系樹脂Pも造粒時に液体状態を保つことが可能となる。
従って、前記分散媒体に広がることの可能な化合物1と、液滴に吸着する成分として働く化合物2とを重合させて得られた前記ビニル系樹脂Pを高分子分散剤として使用することで、造粒時に液滴を安定化させることが可能となり、粒度分布のシャープなトナーを得ることができる。
前記式(1)において、R1は水素原子またはメチル基を表す。R2乃至R6はそれぞれ独立して炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。Aは1以上3以下の整数であり、Bは括弧内の構造の繰り返し数を示し、化合物1におけるBの重合度は、1以上である。さらにBは1以上500以下であることが好ましく、3以上200以下であることがより好ましい。Bが3以上であれば、前記化合物1の柔軟性が損なわれることがなく、前記分散媒体へのひろがりが不十分になることもない点で、より好ましい。
前記式(2)において、R7は水素原子またはメチル基を表す。nは1以上3以下の整数であり、Xは0または1である。R8は水素または炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。Dは1以上の整数である。さらにDは1以上500以下の整数であることが好ましく、3以上200以下の整数であることがより好ましい。前記式(2)における、nおよびXの組み合わせによる化合物の具体例としては、以下の化合物(2−1)乃至(2−5)が挙げられる。
Figure 2017044931
Figure 2017044931
Figure 2017044931
Figure 2017044931
Figure 2017044931
また、前記化合物1、前記化合物2は、前記式(1)または前記式(2)を満足していれば、複数の化合物の混合体であってもよい。
本発明のトナーの製造方法における前記ビニル系樹脂Pの重量平均分子量(Mw)は、50,000以上500,000以下である。前記ビニル系樹脂Pの重量平均分子量が上記範囲であることで、前記a)の工程における液滴の安定性が向上し、トナーの小粒径化と粒度分布のシャープ化が可能となる。前記重量平均分子量が50,000よりも小さいと、前記ビニル系樹脂の液滴への吸着能および前記分散媒体への広がりによる排除体積効果が小さくなり、a)の工程における液滴の安定性が失われる。その結果、トナーの粒径が大きくなり、粒度分布がブロードになってしまう。前記重量平均分子量が500,000よりも大きいと、前記a)の工程における前記樹脂溶液の粘度上昇につながり、造粒時に前記樹脂溶液がせん断されにくくなり、前記液滴が大きくなってしまう。その結果、トナーの粒径が大きくなってしまう。また、トナー作製後にトナー製造容器内に残留し、トナー製造容器を汚染させることがある。それにより前記トナー製造容器の洗浄工程が必要となり、トナー製造にかかる時間が増加し、高コストになってしまう。前記ビニル系樹脂Pの重量平均分子量の好ましい範囲は、100,000以上400,000以下である。
本発明のトナーの製造方法における前記ビニル系樹脂Pは、前記化合物1に由来する構成単位の前記ビニル系樹脂Pに対するモル分率が0.40以上0.95以下であることを特徴とする。前記モル分率がこの範囲内にあることで、前記化合物1の前記分散媒体への広がりと、前記化合物2の前記樹脂溶液の液滴への吸着のバランスをとることができる。その結果、トナーの粒度分布がシャープになる。前記モル分率が0.40よりも小さいと、前記ビニル系樹脂の前記分散媒体への広がりが不十分になり、排除体積効果が小さくなる。その結果、前記液滴の合一が進行し、トナー化が出来なくなる。前記モル分率が0.95よりも大きいと、前記ビニル系樹脂Pの前記液滴への吸着力が弱くなり、前記ビニル系樹脂が前記液滴表面から外れてしまう。その結果、前記液滴の合一が進行し、トナーの粒径が大きくなり、粒度分布がブロードになる。前記モル分率の好ましい範囲は、0.60以上0.90以下である。
本発明のトナーの製造方法における前記ビニル系樹脂Pは、前記化合物1に由来する構成単位の側鎖長の平均値L1と、前記化合物に由来する構成単位の側鎖長の平均値L2との比L2/L1が、1.0以上4.0以下である。前記側鎖長とは、前記式(1)および式(2)におけるビニル基に結合したカルボニル基の炭素から、ビニル基から最も離れた末端の元素までの鎖長を意味し、それぞれの原子の共有結合半径を用いて算出できる。また、前記化合物1、または前記化合物2が2種類以上のモノマーから構成される場合、各モノマーの仕込みモル数から側鎖長の平均値を算出する。前記L2/L1は化合物1および化合物2が最も伸びた場合の長さの比率に相当し、前記L2/L1が上記範囲内の値を取ることにより、前記分散媒体への広がりと前記液滴への吸着を両立することが可能となる。その結果、前記液滴と前記分散媒体の界面に偏在可能となり、前記液滴が所望の粒径で安定に存在できるようになる。従って最終的なトナーの粒度分布がシャープになる。L2/L1が1.0未満の場合、化合物1が化合物2を覆うようになり、前記液滴への吸着を阻害する。その結果、前記液滴の合一が進み、最終的なトナー粒子の粒度分布の悪化を招く。L2/L1が4.0を超える場合、化合物2が化合物1の分散媒体への広がりを阻害するため、前記ビニル系樹脂Pが前記液滴内部に取り込まれやすくなる。その結果、液滴の合一が発生し、最終的なトナー粒子の粒度分布の悪化を招く。前記L2/L1の好ましい範囲は、1.2以上3.0以下である。
本発明のトナーの製造方法における前記ビニル系樹脂Pは、前記化合物1および前記化合物2の他に、造粒時に液体状態を維持可能な範囲にて他のモノマーを重合させることも可能である。その他のモノマーとしては、通常の樹脂材料のモノマーが使用可能である。以下に例示するが、この限りでない。
脂肪族ビニル炭化水素:アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエンおよび1,7−オクタジエン。
脂環式ビニル炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケンおよびアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン。
芳香族ビニル炭化水素:スチレンおよびそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン;およびビニルナフタレン。
カルボキシル基含有ビニル系モノマーおよびその金属塩:炭素数3以上30以下の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸ならびにその無水物およびそのモノアルキル(炭素数1以上27以下)エステル、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸のカルボキシル基含有ビニル系モノマー。
ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1以上11以下のアルキル基(直鎖もしくは分岐)を有するアルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレート(メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ジアルキルフマレート(フマル酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2以上8以下の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(マレイン酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2以上8以下の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリアリロキシアルカン類(ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン)、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系モノマー(ポリエチレングリコール(分子量300)モノアクリレート、ポリエチレングリコール(分子量300)モノメタクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノメタクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(エチレンオキサイドを以下EOと略記する)10モル付加物アクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(エチレンオキサイドを以下EOと略記する)10モル付加物メタクリレート、ラウリルアルコールEO30モル付加物アクリレートラウリルアルコールEO30モル付加物メタクリレート)、ポリアクリレート類およびポリメタクリレート類(多価アルコール類のポリアクリレートおよびポリメタクリレート:エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート。ポリエチレングリコールジメタクリレート。
前記ビニル系樹脂Pに対する化合物1および化合物2に由来する構成単位の割合の合計は、50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましい。
本発明のトナーの製造方法において、前記a)の工程における前記ビニル系樹脂Pの添加量は、前記結着樹脂に対して10.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。前記ビニル系樹脂Pの添加量がこの範囲内であることで、液滴の分散安定性が向上しやすくなる。すなわち、10.0質量%以上であれば、液滴の分散安定性が保たれる。また、50.0質量%以下であれば、トナー作製後に製造容器を汚染させることもない。前記ビニル系樹脂Pの添加量の更に好ましい範囲は、前記結着樹脂に対して15.0質量%以上45.0質量%以下である。
前記ビニル系樹脂Pの製造方法としては、特に制限されることなく、一般的なラジカル重合によって製造可能である。例えば、前記ビニル系樹脂Pを構成する前記化合物1、前記化合物2およびその他の前記モノマーおよび重合開始剤を有機溶媒中に溶解させ、脱気後に加熱することにより重合させることができる。
前記ラジカル重合に使用可能な重合開始剤としては、例えば以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル−パーオキシピバレートの如き過酸化物系重合開始剤。
これらの重合開始剤の使用量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には、モノマー100質量部に対して0.1質量部以上20.0質量部以下である。重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独又は混合して使用される。
また、前記ビニル系樹脂Pは、原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)、ニトロキシド媒介ラジカル重合(NMP)などのリビングラジカル重合によっても得ることができる。
本発明のトナーの製造方法において、結着樹脂は結晶性ポリエステルを含有する。
一般に、結晶性ポリエステルは、融点付近まではほとんど軟化せず、融点付近より融解が生じ急激に軟化する。このような樹脂は、示差走査熱量計(DSC)を用いた示差走査熱量測定において、明瞭な融点ピークを示す。従って、前記結晶性ポリエステルは、溶融後の粘性が低くなることで、良好な低温定着性を発現しやすくなる。
また、結晶性ポリエステルは、前記化合物2との親和性が高い。従って前記結晶性ポリエステルを結着樹脂に含有することで、前記a)の工程において前記ビニル系樹脂Pが結晶性ポリエステルを含有する液滴に吸着することが可能となる。
前記結晶性ポリエステルとしては、炭素数4以上20以下の脂肪族ジオールおよび多価カルボン酸を原料として用いるのが好ましい。さらに、前記脂肪族ジオールは直鎖型であることが望ましい。
本発明のトナーの製造方法にて好適に用いられる直鎖型の脂肪族ジオールとしては、例えば以下を挙げることが出来るが、これに限定されるものではない。場合によっては混合して用いることも可能である。1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール。これらのうち、融点の観点から、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールがより好ましい。
また、脂肪族ジオールとして、二重結合を持つ脂肪族ジオールを用いることもできる。前記二重結合を持つ脂肪族ジオールとしては、例えば以下の化合物を挙げることができる。2−ブテン−1,4−ジオール、3−ヘキセン−1,6−ジオール、4−オクテン−1,8−ジオール。
前記多価カルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸が好ましく、中でも脂肪族ジカルボン酸が望ましく、特に直鎖型の脂肪族ジカルボン酸が望ましい。
直鎖型の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば以下を挙げることができるが、これに限定されるものではない。場合によっては混合して用いることも可能である。蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸。あるいはその低級アルキルエステルや酸無水物。これらのうち、セバシン酸、アジピン酸、1,10−デカンジカルボン酸あるいはその低級アルキルエステルや酸無水物が好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば以下を挙げることができる。テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸。
更に、二重結合を有するジカルボン酸を用いることもできる。このようなジカルボン酸としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、3−ヘキセンジオイック酸、3−オクテンジオイック酸が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、フマル酸、マレイン酸が好ましい。
前記結晶性ポリエステルの製造方法としては、特に制限はなく、前記酸モノマーと前記アルコールモノマーとを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができる。例えば、直接重縮合、エステル交換法を、モノマーの種類によって使い分けて製造する。
前記結晶性ポリエステルの製造は、重合温度180℃以上230℃以下の間で行うのが好ましく、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させるのが好ましい。モノマーが、反応温度下で溶解または相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させるのがよい。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーとそのモノマーと重縮合予定の酸またはアルコールとを縮合させておいてから主成分とともに重縮合させるのが好ましい。
前記結晶性ポリエステルの製造時に使用可能な触媒としては、例えば以下を挙げることができる。チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシドのチタン触媒。ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシドのスズ触媒。
前記結晶性ポリエステルの融点としては、50℃以上120℃以下が好ましく、定着温度での溶融を考慮すると、50℃以上90℃以下がより好ましい。
本発明のトナーの製造方法における結着樹脂には、結晶性ポリエステルに加えて結晶性ビニル樹脂や結晶性ウレア樹脂といった結晶性樹脂も使用可能である。
結晶性ビニル樹脂としては直鎖型アルキル基を分子構造に含むビニルモノマーを重合した樹脂が挙げられる。
直鎖型アルキル基を分子構造に含むビニルモノマーとしては、アルキル基の炭素数が12以上であるアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレートが好ましく、例えば以下のものを挙げることができる。ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ミリスチルアクリレート、ミリスチルメタクリレート、セチルアクリレート、セチルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、エイコシルアクリレート、エイコシルメタクリレート、ベヘニルアクリレート、ベヘニルメタクリレート。
前記結晶性ビニル樹脂の製造は、40℃以上90℃以下の温度で重合することが好ましい。
本発明のトナーの製造方法における結着樹脂には、非晶性樹脂も使用可能である。前記非晶性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレンアクリル樹脂やポリスチレンといったビニル系樹脂が挙げられるが、その限りではない。また、これら樹脂は、ウレタン、ウレア、エポキシの変性を行っても良い。
前記非晶性樹脂としてのポリウレタン樹脂は、ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物であり、ジオール成分、ジイソシアネート成分の調整により、各種機能性をもつ樹脂を得ることができる。
前記ジイソシネート成分としては以下のものが挙げられる。炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6以上20以下の芳香族ジイソシアネート、炭素数2以上18以下の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4以上15以下の脂環式ジイソシアネート、及びこれらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物。以下、変性ジイソシアネートともいう)、並びにこれらの2種以上の混合物。
前記脂肪族ジイソシアネートとしては、以下のものが挙げられる。エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート。
前記脂環式ジイソシアネートとしては、以下のものが挙げられる。イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば以下のものが挙げられる。m−及び/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート。
これらのうちで好ましいものはHDI及びIPDI、XDIである。
前記ジオール成分としては、例えば以下のものが挙げられる。アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール)、アルキレンエーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール)脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール)、ビスフェノール類(ビスフェノールA)、前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド)付加物。前記アルキレングリコールおよびアルキレンエーテルグリコールのアルキル部分は直鎖状であっても、分岐していてもよい。
前記非晶性樹脂としてのポリエステル樹脂に用いるモノマーとしては、2価または3価以上のカルボン酸と、2価または3価以上のアルコールが挙げられる。これらのモノマー成分の具体例としては、例えば以下の化合物を挙げることができる。2価のカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マロン酸、ドデセニルコハク酸の二塩基酸、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステル、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸の脂肪族不飽和ジカルボン酸。3価以上のカルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、これらの無水物やこれらの低級アルキルエステル。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
2価のアルコールとしては、例えば以下の化合物を挙げることができる。ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール。3価以上のアルコールとしては、例えば以下の化合物を挙げることができる。グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調整の目的で、酢酸、安息香酸の如き1価の酸や、シクロヘキサノール、ベンジルアルコールの如き1価のアルコールも使用することができる。
前記非晶性樹脂としてのポリエステル樹脂は、前記のモノマー成分を用いて従来公知の方法により合成することができる。
前記非晶性樹脂としてのビニル樹脂は、上述した通常の樹脂材料のモノマーを使用したビニル樹脂が挙げられる。中でも、ビニル系モノマーとして、スチレン、メタクリル酸を使用したビニル樹脂が好ましい。
前記非晶性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上130℃以下であることが好ましい。より好ましくは、50℃以上100℃以下である。
本発明のトナーの製造方法において、前記結着樹脂に前記非晶性樹脂を使用する場合、結着樹脂中の前記結晶性樹脂と前記非晶性樹脂の割合は、前記結着樹脂の総量に対して前記結晶性樹脂が30.0質量%以上85.0質量%以下であることが好ましい。より好ましくは50.0質量%以上85.0質量%以下である。
更に、本発明のトナーの製造方法においては、結晶構造をとりうる部位、すなわち結晶性樹脂成分と、結晶構造をとりえない部位、すなわち非晶性樹脂成分とを化学的に結合したブロックポリマーを使用することも好ましい形態のひとつである。
前記ブロックポリマーは、前記結晶性樹脂成分(A)と前記非晶性樹脂成分(B)とのAB型ジブロックポリマー、ABA型トリブロックポリマー、BAB型トリブロックポリマー、ABAB・・・・型マルチブロックポリマー、どの形態も使用可能である。
前記ブロックポリマーを調製する方法としては、前記結晶性樹脂成分からなる結晶部を形成する成分と前記非晶性樹脂成分からなる非晶部を形成する成分とを別々に調製し、両者を結合する方法(二段階法)、結晶部を形成する成分、および非晶部を形成する成分の原料を同時に仕込み、一度で調製する方法(一段階法)を用いることができる。
前記ブロックポリマーは、それぞれの末端官能基の反応性を考慮して種々の方法より選択して前記ブロックポリマーとすることができる。
結晶性樹脂成分、および非晶性樹脂成分ともにポリエステル樹脂の場合は、各成分を別々に調製した後、結合剤を用いて結合することにより調製することが出来る。特に片方のポリエステルの酸価が高く、もう一方のポリエステルの水酸基価が高い場合、反応がスムーズに進行する。反応温度は200℃付近で行うのが好ましい。
結合剤を使用する場合は、以下の結合剤が挙げられる。多価カルボン酸、多価アルコール、多価イソシアネート、多官能エポキシ、多価酸無水物。これらの結合剤を用いて、脱水反応や付加反応によって合成することが出来る。
一方で、結晶性樹脂成分が前記結晶性ポリエステルであり、非晶性樹脂成分が前記ポリウレタン樹脂の場合では、各成分を別々に調製した後、前記結晶性ポリエステルのアルコール末端とポリウレタンのイソシアネート末端とをウレタン化反応させることにより調製できる。また、アルコール末端を持つ前記結晶性ポリエステルおよび前記ポリウレタン樹脂を構成するジオール、ジイソシアネートを混合し、加熱することによっても合成が可能である。前記ジオールおよびジイソシアネート濃度が高い反応初期はジオールとジイソシアネートが選択的に反応してポリウレタン樹脂となり、ある程度分子量が大きくなった後にポリウレタン樹脂のイソシアネート末端と結晶性ポリエステルのアルコール末端とのウレタン化反応が起こり、前記ブロックポリマーとすることができる。
前記ブロックポリマーにおける、結晶性樹脂成分の割合は、30.0質量%以上85.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のトナーの製造方法に用いられるトナー粒子は、ワックスを含有することも好ましい形態のひとつである。前記ワックスとしては、特に限定はないが、例えば、以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量オレフィン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス;及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
本発明のトナーの製造方法において特に好ましく用いられるワックスは、脂肪族炭化水素系ワックス及びエステルワックスである。また、本発明に用いられるエステルワックスは、3官能以上のエステルワックスであることが好ましく、更に好ましくは4官能以上のエステルワックス、特に好ましくは6官能以上のエステルワックスである。
3官能以上のエステルワックスは、例えば3官能以上の酸と長鎖直鎖飽和アルコールの縮合、または3官能以上のアルコールと長鎖直鎖飽和脂肪酸の合成によって得られる。
前記ワックスにて使用可能な3官能以上のアルコールとしては以下を挙げることが出来るが、これに限定されるものではない。場合によっては混合して用いることも可能である。グリセリン、トリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビトール。また、これらの縮合物として、グリセリンの縮合したジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン及びデカグリセリン等のいわゆるポリグリセリン、トリメチロールプロパンの縮合したジトリメチロールプロパン、トリストリメチロールプロパン及びペンタエリスリトールの縮合したジペンタエリスリトール及びトリスペンタエリスリトール等が挙げられる。これらのうち、分岐構造をもつ構造が好ましく、ペンタエルスリトール、又はジペンタエリスリトールがより好ましく、特にジペンタエリスリトールが好ましい。
本発明にて使用可能な長鎖直鎖飽和脂肪酸は、一般式Cn2n+1COOHで表され、nが5以上28以下のものが好ましく用いられる。
例えば以下を挙げることが出来るが、これに限定されるものではない。場合によっては混合して用いることも可能である。カプロン酸、カプリル酸、オクチル酸、ノニル酸、デカン酸、ドデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸が挙げられる。ワックスの融点の面からミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸が好ましい。
本発明にて使用可能な3官能以上の酸としては以下を挙げることが出来るが、これに限定されるものではない。場合によっては混合して用いることも可能である。トリメリット酸、ブタンテトラカルボン酸。
本発明にて使用可能な長鎖直鎖飽和アルコールはCn2n+1OHで表され、nが5以上28以下のものが好ましく用いられる。
例えば以下を挙げることが出来るが、これに限定されるものではない。場合によっては混合して用いることも可能である。カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが挙げられる。ワックスの融点の面からミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが好ましい。
本発明のトナーの製造方法において、トナー粒子中におけるワックスの含有量は、好ましくは1.0質量%以上20.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以上15.0質量%である。
前記ワックスは、示差走査熱量計(DSC)による測定において、60℃以上120℃以下に最大吸熱ピークを有することが好ましい。より好ましくは60℃以上90℃以下である。
本発明のトナーの製造方法において、前記トナーは、着色剤を含有する。本発明に好ましく使用される着色剤として、有機顔料、有機染料、無機顔料、黒色着色剤としてのカーボンブラック、磁性粒子が挙げられ、そのほかに従来トナーに用いられている着色剤を用いることが出来る。
イエロー用着色剤としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、155、168、180が好適に用いられる。
マゼンタ用着色剤としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が好適に用いられる。
シアン用着色剤としては、以下のものが挙げられる。銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が好適に用いられる。
本発明のトナーの製造方法に用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー中の分散性の点から選択される。
前記着色剤は、好ましくはトナー粒子100質量部に対し、1.0質量%以上20.0質量%以下添加して用いられる。着色剤として磁性粒子を用いる場合、その添加量はトナー粒子100質量部に対し、40.0質量%以上150.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のトナーの製造方法においては、必要に応じて荷電制御剤をトナー粒子に含有させてもよい。また、トナー粒子に外部添加してもよい。荷電制御剤を配合することにより、荷電特性を安定化、現像システムに応じた最適の摩擦帯電量のコントロールが可能となる。
前記荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。
前記荷電制御剤として、トナーを負荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物が挙げられる。トナーを正荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。ニグロシン、四級アンモニウム塩、高級脂肪酸の金属塩、ジオルガノスズボレート類、グアニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。
前記荷電制御剤の好ましい配合量は、トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上20.0質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上10.0質量部以下である。
本発明のトナーの製造方法は、分散媒体として二酸化炭素を用いる製造方法が特に好適である。
分散媒体としての二酸化炭素は、液体、あるいは超臨界状態にて単体として用いてもよく、他の成分として有機溶媒が含まれていてもよい。この場合、二酸化炭素と有機溶媒が均一相を形成することが好ましい。
以下に、本発明のトナーの製造方法に好適な、二酸化炭素を含有する分散媒体を用いるトナー粒子の製造法を例示して説明する。
まず、前記結着樹脂を溶解することのできる有機溶媒中に、着色剤、ワックスおよび必要に応じて他の添加物を加え、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機の如き分散機によって均一に溶解または分散させる。
次に、得られた前記樹脂溶液と二酸化炭素との混合物を撹拌し、前記樹脂溶液の液滴を形成する。
ここで、前記ビニル系樹脂Pは、前記樹脂溶液に混合してもよいし、分散媒体としての二酸化炭素中に混合させてもよい。なかでも、分散媒体に混合させることが好ましい。
本発明のトナーの製造方法において、前記ビニル系樹脂Pを二酸化炭素を含有する分散媒体中に溶解させる方法は、如何なる方法を用いてもよい。具体例としては、前記ビニル系樹脂Pと二酸化炭素を含有する分散媒体を容器内に仕込み、撹拌や超音波照射により直接溶解させる方法が挙げられる。また、二酸化炭素を含有する分散媒体を仕込んだ容器に、前記ビニル系樹脂Pを有機溶媒に溶解させた溶解液を、高圧ポンプを用いて導入する方法が挙げられる。
また、前記樹脂溶液を二酸化炭素を含有する分散媒体中に分散させる方法は、如何なる方法を用いてもよい。具体例としては、前記二酸化炭素を含有する分散媒体を入れた容器に、前記樹脂溶液を、高圧ポンプを用いて導入する方法が挙げられる。また、前記樹脂溶液を仕込んだ容器に、前記二酸化炭素を含有する分散媒体を導入してもよい。
前記二酸化炭素を含有する分散媒体は、単一相であることが重要である。前記樹脂溶液を二酸化炭素中に分散させて造粒を行う場合、液滴中の有機溶媒の一部は分散媒体中に移行する。このとき、二酸化炭素の相と有機溶媒の相が分離した状態で存在することは、液滴の安定性が損なわれる原因となり好ましくない。したがって、前記分散媒体の温度や圧力、二酸化炭素に対する前記樹脂溶液の量は、二酸化炭素と有機溶媒とが均一相を形成し得る範囲内に調整することが好ましい。
また、前記分散媒体の温度および圧力については、造粒性(液滴形成のし易さ)や前記樹脂溶液中の構成成分の前記分散媒体への溶解性にも注意が必要である。例えば、前記樹脂溶液中の結着樹脂やワックスは、温度条件や圧力条件によっては、前記分散媒体に溶解することがある。通常、低温、低圧になるほど前記成分の分散媒体への溶解性は抑制されるが、形成した液滴が凝集・合一を起こし易くなり、造粒性は低下する。一方、高温、高圧になるほど造粒性は向上するものの、前記成分が前記分散媒体に溶解し易くなる傾向を示す。したがって、本発明のトナー粒子の製造において、前記分散媒体の温度は10℃以上40℃以下の温度範囲であることが好ましい。
また、前記分散媒体を形成する容器内の圧力は、1.5MPa以上20.0MPa以下であることが好ましく、2.0MPa以上15.0MPa以下であることがより好ましい。尚、本発明における圧力とは、分散媒体中に二酸化炭素以外の成分が含まれる場合には、その全圧を示す。
こうして造粒が完了した後、脱溶剤工程では、液滴中に残留している有機溶媒を、二酸化炭素による分散媒体を介して除去する。具体的には、液滴が分散された前記分散媒体にさらに二酸化炭素を混合して、残留する有機溶媒を二酸化炭素の相に抽出し、この有機溶媒を含む二酸化炭素を、さらに二酸化炭素で置換することによって行う。
前記分散媒体と二酸化炭素の混合は、前記分散媒体に、これよりも高圧の二酸化炭素を加えてもよく、また、前記分散媒体を、これよりも低圧の二酸化炭素中に加えてもよい。
そして、有機溶媒を含む二酸化炭素をさらに二酸化炭素で置換する方法としては、容器内の圧力を一定に保ちつつ、二酸化炭素を流通させる方法が挙げられる。このとき、形成されるトナー粒子は、フィルターで捕捉しながら行う。
前記二酸化炭素による置換が十分でなく、分散媒体中に有機溶媒が残留した状態であると、得られたトナー粒子を回収するために容器を減圧する際、前記分散媒体中に溶解した有機溶媒が凝縮してトナー粒子が再溶解する場合がある。更に、トナー粒子同士が合一したりするといった不具合が生じる場合もある。したがって、前記二酸化炭素による置換は、有機溶媒が完全に除去されるまで行う必要がある。流通させる二酸化炭素の量は、前記分散媒体の体積に対して1倍以上100倍以下が好ましく、さらに好ましくは1倍以上50倍以下、より好ましくは1倍以上30倍以下である。
容器を減圧し、トナー粒子が分散した二酸化炭素を含む分散体からトナー粒子を取り出す際は、一気に常温、常圧まで減圧してもよいが、独立に圧力制御された容器を多段に設けることによって段階的に減圧してもよい。減圧速度は、トナー粒子が発泡しない範囲で設定することが好ましい。
尚、本発明において使用する有機溶媒や、二酸化炭素は、リサイクルすることが可能である。
本発明のトナーの製造方法において、前記トナー粒子には流動性向上剤として、無機微粒子を添加することが好ましい。トナー粒子に添加する無機微粒子としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子またはそれらの複酸化物微粒子の如き微粒子が挙げられる。該無機微粒子の中でもシリカ微粒子及び酸化チタン微粒子が好ましい。
前記シリカ微粒子としては、ケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成された乾式シリカ又はヒュームドシリカ、及び水ガラスから製造される湿式シリカが挙げられる。なかでも、表面及びシリカ微粒子の内部にあるシラノール基が少なく、またNa2O、SO3 2-の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカは、製造工程において、塩化アルミニウム、塩化チタンの如き金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって製造された、シリカと他の金属酸化物の複合微粒子であっても良い。
前記無機微粒子は、トナーの流動性改良及びトナーの帯電均一化のためにトナー粒子に外添されることが好ましい。また、前記無機微粒子を疎水化処理することによって、トナーの帯電量の調整、環境安定性の向上、高湿環境下での特性の向上を達成することができるため、疎水化処理された無機微粒子を用いることがより好ましい。トナーに添加された前記無機微粒子が吸湿すると、トナーとしての帯電量が低下し、現像性や転写性の低下が生じ易くなる。
前記無機微粒子の疎水化処理の処理剤としては、未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シランカップリング剤、その他有機ケイ素化合物、有機チタン化合物が挙げられる。これらの処理剤は単独で或いは併用して用いられても良い。
その中でも、シリコーンオイルにより処理された無機微粒子が好ましい。より好ましくは、無機微粒子をカップリング剤で疎水化処理すると同時或いは処理した後に、シリコーンオイルにより処理したシリコーンオイル処理された疎水化処理無機微粒子が高湿環境下でもトナー粒子の帯電量を高く維持し、選択現像性を低減する上でよい。
前記無機微粒子の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上4.0質量部以下であることが好ましい。より好ましくは、0.2質量部以上3.5質量部以下である。
本発明のトナーの製造方法におけるトナーは、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定において、数平均分子量(Mn)が8,000以上40,000以下、重量平均分子量(Mw)が15,000以上60,000以下であることが好ましい。この範囲であることで、トナーに適度な粘弾性を付与することが可能である。すなわち、Mnが8,000、Mwが15,000以上であると、トナーが軟らかくなりすぎることがなく、耐熱保存性により優れ、さらに、定着画像からトナーが剥離することが抑制される。Mnが40,000、Mwが60,000以下であると、トナーが硬くなりすぎず、定着性がより優れる。Mnのより好ましい範囲は、10,000以上20,000以下、Mwのより好ましい範囲は、20,000以上50,000以下である。さらに、Mw/Mnは6以下であることが望ましい。Mw/Mnのより好ましい範囲は、3以下である。
本発明のトナーの製造方法におけるトナーおよびトナー材料の各種物性についての測定方法を以下に記す。
<化合物1における重合度Bの測定方法>
化合物1における重合度Bの測定は、1H−NMRにより以下の条件にて行う。
測定装置 :FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数 :64回
測定温度 :30℃
試料 :測定する化合物1、50mgを内径5mmのサンプルチューブに入れ、溶媒として重クロロホルム(CDCl3)を添加し、これを40℃の恒温槽内で溶解させて調製する。
得られた1H−NMRチャートより、ケイ素と結合した炭素に結合した水素に帰属されるピーク(約0.0ppm)の積分値S1を算出する。同様に、ビニル基の末端水素のひとつに帰属されるピーク(約6.0ppm)の積分値S2を算出する。重合度Bは、上記積分値S1および積分値S2を用いて、以下のようにして求める。ここで、n1は、R2およびR3の炭素に結合した水素の数の合計値であり、前記式(1)におけるR2およびR3がそれぞれメチル基の場合、n1は6になり、それぞれエチル基あるいはそれ以上の場合、n1は4となる。また、n2は、R4、R5およびR6の炭素に結合した水素の数の合計値である。
重合度B={(S1−n2)/n1}/S2
<ビニル系樹脂Pおよびブロックポリマーの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)の測定方法>
本発明のトナーの製造方法において、ビニル系樹脂Pおよびブロックポリマーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分の分子量(Mn、Mw)は、GPCにより、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料をTHFに溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作製した分子量校正曲線を使用する。
<結晶性ポリエステル、ブロックポリマー、及びワックスの融点の測定方法>
結晶性ポリエステル、ブロックポリマー、及びワックスの融点は、DSC Q1000(TA Instruments社製)を使用して以下の条件にて測定を行った。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:200℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料約2mgを精秤し、銀製のパンの中に入れ、リファレンスとして空の銀製のパンを用い、測定する。測定は、一度200℃まで昇温させ、続いて20℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。結晶性ポリエステルおよびブロックポリマーの場合は1度目の昇温過程において、温度20℃から200℃の範囲におけるDSC曲線の最大吸熱ピークのピーク温度を結晶性ポリエステル、ブロックポリマーの融点とする。ワックスの場合は2度目の昇温過程において、温度20℃から200℃の範囲におけるDSC曲線の最大吸熱ピークのピーク温度をワックスの融点とする。
<トナー粒子の重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50,000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー粒子を分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50,000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<着色剤粒子、ワックス粒子の粒子径の測定方法>
樹脂微粒子などの粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置HRA(X−100)(日機装社製)を用い、0.001μm〜10μmのレンジ設定で測定を行い、個数平均粒子径(μmまたはnm)として測定する。なお、希釈溶媒としてはアセトンを選択した。
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
<結晶性ポリエステルの合成>
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・セバシン酸 124.0質量部
・1,6−ヘキサンジオール 76.0質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
減圧操作により系内を窒素置換した後、180℃にて6時間撹拌を行った。その後、撹拌を続けながら減圧下にて230℃まで徐々に昇温し、更に2時間保持した。粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させることで、結晶性ポリエステルを合成した。結晶性ポリエステルの融点は73℃、Mnは5,800、Mwは11,800であった。
<ブロックポリマーの合成>
・結晶性ポリエステル 180.0質量部
・キシリレンジイソシアネート(XDI) 73.0質量部
・シクロヘキサンジメタノール(CHDM) 47.0質量部
・テトラヒドロフラン(THF) 300.0質量部
撹拌装置および温度計を備えた反応容器中に、窒素置換をしながら上記を仕込んだ。50℃まで加熱し、15時間かけてウレタン化反応を施した。溶媒であるTHFを留去し、ブロックポリマーを得た。ブロックポリマーの融点は65℃、Mnは12,300、Mwが30,400であった。
<ブロックポリマー溶液の調製>
撹拌装置のついたビーカーに、アセトン500.0質量部、ブロックポリマー500.0質量部を投入し、温度40℃にて完全に溶解するまで撹拌を続け、ブロックポリマー溶液を調製した。
<ビニル系樹脂P1の合成>
・シロキサンモノマー1(X−22−2475:信越化学工業(株))
147.0質量部
・エーテルモノマー1(ライトアクリレート130A:共栄社化学(株))
72.5質量部
・トルエン 100.0質量部
・重合開始剤:アゾビスイソブチロニトリル(AIBN) 0.16質量部
撹拌装置および温度計を備えた反応容器中に、窒素置換をしながら上記を仕込んだ。65℃まで加熱した後、5時間かけて重合を行った。室温まで冷却した後、溶媒であるトルエンを留去し、ビニル系樹脂P1を得た。得られたビニル系樹脂の物性を表3に示す。また、使用した化合物1としてのシロキサンモノマーの物性を表1に、使用した化合物2としてのエーテルモノマーの物性を表2に示す。なお、エーテルモノマーの構造はカタログ値を採用した。
Figure 2017044931
Figure 2017044931
Figure 2017044931
<ビニル系樹脂P2乃至P22の合成>
ビニル系樹脂P1の合成における、化合物1としてのシロキサンモノマー、化合物2としてのエーテルモノマー及び開始剤であるアゾビスイソブチロニトリルの種類と添加量、及び反応温度を表3に記載の条件に変更する以外は同様にして、ビニル系樹脂P2乃至P22を得た。得られたビニル系樹脂P2乃至P22の物性を表3に示す。
<ビニル系樹脂溶液P1の調製>
撹拌装置のついたビーカーに、アセトン500.0質量部、ビニル系樹脂P1、500.0質量部を投入し、温度40℃にて完全に溶解するまで撹拌を続け、ビニル系樹脂溶液P1を調製した。
<ビニル系樹脂溶液P2乃至P22の調製>
ビニル系樹脂溶液P1の調製における、ビニル系樹脂P1をビニル系樹脂P2乃至P22に変更する以外は同様にして、ビニル系樹脂溶液P2乃至P22を調製した。
<着色剤分散液の調製>
・C.I.Pigment Blue15:3 100.0質量部
・アセトン 150.0質量部
・ガラスビーズ(1mm) 300.0質量部
上記材料を耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカー(東洋精機製)にて5時間分散を行い、ナイロンメッシュにてガラスビーズを取り除き、体積平均粒径が200nm、固形分量が40.0質量%の着色剤分散液を得た。
<ワックス分散液の調製>
・パラフィンワックスHNP10(融点:75℃、日本精蝋社製) 16.0質量部
・ニトリル基含有スチレンアクリル樹脂(ポリエチレン15.0質量部の存在下、スチレン50.0質量部、n−ブチルアクリレート25.0質量部、アクリロニトリル10.0質量部をグラフト共重合させた、ピーク分子量8,500の共重合体) 8.0質量部
・アセトン 76.0質量部
上記を撹拌羽根突きのガラスビーカー(IWAKIガラス製)に投入し、系内を70℃に加熱することでパラフィンワックスをアセトンに溶解させた。
ついで、系内を50rpmで緩やかに撹拌しながら徐々に冷却し、3時間かけて25℃にまで冷却させ乳白色の液体を得た。
この溶液を1mmのガラスビーズ20質量部とともに耐熱性の容器に投入し、ペイントシェーカーにて3時間の分散を行い、体積平均粒径が270nm、固形分量16.0質量%のワックス分散液を得た。
〔実施例1〕
(トナー粒子1の製造)
図1に示す装置においてバルブV1、V2、V3を閉じた状態でタンクTa1に、
・ブロックポリマー溶液 150.0質量部
・ワックス分散液 23.0質量部
・着色剤分散液 12.0質量部
・アセトン 20.0質量部
を仕込み、内部温度を50℃に調整した。次に、タンクTa1の内部を回転速度300rpmで撹拌しながら、バルブV1を開き、ボンベB1から二酸化炭素(純度99.99%)をタンクTa1に導入し、内部圧力が3.0MPaに到達したところでバルブV1を閉じた。
次にトナー粒子を捕捉するためのフィルターと撹拌機構とを備えた耐圧の造粒タンクTa2にビニル系樹脂溶液P1を45.0質量部仕込み、圧力調整バルブV4を閉じ、内部温度を20℃に調整した。
次に、バルブV3を開き、ボンベB1から二酸化炭素を造粒タンクTa2に導入し、内部圧力が1.0MPaに到達したところでバルブV3を閉じた。
次に、バルブV2を開き、造粒タンクTa2の内部を回転速度1000rpmで撹拌しながら、ポンプP2を用いてTa1の内容物を造粒タンクTa2内に導入し、すべて導入を終えたところでバルブV2を閉じた。その後、バルブV3を開き、ボンベB1からポンプP1を用いて二酸化炭素を更に導入し、バルブV3を閉じた。導入後の造粒タンクTa2の温度は25℃、内部圧力は5.0MPaとなった。導入した全二酸化炭素の質量は、質量流量計を用いて測定し、280.0質量部であった。
その後、造粒タンクTa2の内部を回転速度1000rpmで10分間撹拌して分散を行った。
次に、バルブV3を開き、ボンベB1からポンプP1を用いて二酸化炭素を造粒タンクTa2内に導入した。この際、圧力調整バルブV4を10.0MPaに設定し、造粒タンクTa1の内部圧力を10.0MPaに保持しながら、さらに50g/分の流速で二酸化炭素を1時間流通させた。この操作により、造粒後の液滴中から抽出された有機溶媒(主にアセトン)を含む二酸化炭素を、有機溶媒回収タンクTa3に排出し、有機溶媒と二酸化炭素を分離した。
最後に、圧力調整バルブV4を少しずつ開き、造粒タンクTa2の内部圧力を大気圧まで減圧することで、トナー粒子1を回収した。
<評価方法>
(トナー粒子の評価)
トナー粒子の評価は、トナー粒子の個数平均粒径(D1)および粒度分布(D4/D1)にて評価した。評価結果を表5に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
[D1の評価基準]
A:5.50μm未満
B:5.50μm以上6.00μm未満
C:6.00μm以上6.50μm未満
D:6.50μm以上
[D4/D1の評価基準]
A:1.15未満
B:1.15以上1.25未満
C:1.25以上1.35未満
D:1.35以上
(造粒タンクTa2内の汚染)
トナー粒子作製後の造粒タンクTa2内の汚染状況を定量するために、テストピースを使用した。テストピースとして、アルミ板(縦100mm×横50mm×厚さ2mm)を使用し、撹拌翼にテストピースを4枚設置した。トナー粒子作製後に造粒タンクTa2からテストピースを取り外し、イオン交換水に浸して水洗浄した後に乾燥し、重量を測定した。テストピース4枚の重量の変化量の合計を造粒タンクTa2の汚染量とした。評価は、仕込みの結着樹脂、ワックス、着色剤、ビニル系樹脂Pの総量に対する割合を算出して行った。評価結果を表5に示す。なお、評価基準は以下のとおりである。
[Ta2汚染の評価基準]
A:Ta2の汚染量の割合が500ppm未満
B:Ta2の汚染量の割合が500ppm以上1000ppm未満
C:Ta2の汚染量の割合が1000ppm以上2000ppm未満
D:Ta2の汚染量の割合が2000ppm以上
〔実施例2乃至18〕
実施例1において、トナー粒子1の製造工程におけるビニル系樹脂溶液P1の種類および仕込み量を表4に示すものに変更した以外は、実施例1と同様にして、本発明のトナー粒子2乃至18を得た。得られたトナー粒子2乃至18の評価結果を表5に示す。
〔比較例1乃至8〕
実施例1において、トナー粒子1の製造工程におけるビニル系樹脂溶液P1の種類および仕込み量を表4に示すものに変更した以外は、実施例1と同様にして、本発明の比較用トナー粒子1乃至8を得た。得られた比較用トナー粒子1乃至8の評価結果を表5に示す。
Figure 2017044931
Figure 2017044931
Ta1:タンク、Ta2:造粒タンク、Ta3:溶剤回収タンク、B1:容器(二酸化炭素ボンベ)、P1、P2:ポンプ(圧縮ポンプ)、V1、V2、V3:バルブ、V4:圧力調整バルブ

Claims (5)

  1. 結着樹脂、着色剤、及びビニル系樹脂Pを含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
    前記製造方法が、
    a)前記結着樹脂、前記着色剤、前記ビニル系樹脂P、有機溶媒、及び分散媒体との混合物を撹拌し、前記結着樹脂、前記着色剤及び前記有機溶媒を含有する樹脂溶液の液滴を形成する工程、
    b)前記液滴に含まれる前記有機溶媒を除去してトナー粒子を得る工程、
    を有し、
    前記結着樹脂が、結晶性ポリエステルを含有し、
    前記ビニル系樹脂Pが、下記式(1)で示される化合物1と、下記式(2)で示される化合物2とを重合させて得られた樹脂であり、
    前記ビニル系樹脂Pの重量平均分子量(Mw)が50,000以上500,000以下であり、
    前記化合物1に由来する構成単位の前記ビニル系樹脂Pに対するモル分率が0.40以上0.95以下であり、
    前記化合物1に由来する構成単位の側鎖長の平均値L1と、前記化合物2に由来する構成単位の側鎖長の平均値L2との比L2/L1が1.0以上4.0以下であることを特徴とするトナーの製造方法。
    Figure 2017044931
    (式(1)中、R1は水素原子またはメチル基を表す。R2からR6はそれぞれ独立して炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。Aは1以上3以下の整数であり、Bは括弧内の構造の繰り返し数を示し、化合物1におけるBの重合度は、1以上である。)
    Figure 2017044931
    (式(2)中、R7は水素原子またはメチル基を表す。nは1以上3以下の整数であり、Xは0または1である。R8は水素または炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。Dは1以上の整数である。)
  2. 前記a)の工程における前記ビニル系樹脂Pの添加量が、前記結着樹脂に対して10.0質量%以上50.0質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記L2/L1が1.2以上3.0以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記モル分率が0.60以上0.90以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記分散媒体が、二酸化炭素を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
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