JP6370087B2 - トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、分散媒体として液体状態又は超臨界状態の二酸化炭素を用いる樹脂粒子の製造方法が提案されている。この方法では、樹脂溶液により形成された液滴を含む分散体を形成した後、さらに液体又は超臨界状態の二酸化炭素を導入して有機溶媒を抽出することで脱溶剤を行い、粒子を得る。この方法によれば、粒子の作製後に脱圧することで容易に粒子から分散媒体を分離することが可能であり、洗浄工程、乾燥工程を必要とせず、低エネルギーでの製造が可能となる。
低温での定着を可能にするための手法としては、トナー中の結着樹脂のガラス転移点(Tg)を低下させることが挙げられる。しかしながら、Tgを低下させることは、トナーの耐熱保存性を失わせることに繋がるため、この手法ではトナーの低温定着性と耐熱保存性を両立させることは困難であるとされている。
この低温定着性と耐熱保存性を両立させるための結着樹脂用の材料として、結晶性樹脂が近年特に注目されている。結晶性樹脂は樹脂を構成する高分子鎖が規則的に配列した構造を形成することが可能であり、融点(Tm)を持つことが知られている。そのため結晶の融点未満の温度領域では軟化しにくく、融点を境とする僅かな温度上昇で急激に粘度が低下する性質(シャープメルト性)を有している。
特許文献3では、二酸化炭素を分散媒体として用いた樹脂粒子の製造において、前記樹脂粒子の主成分となる樹脂の表面に固着又は皮膜化させる微粒子に結晶性樹脂を用いている。また、前記樹脂粒子の主成分となる樹脂にも結晶性樹脂や非晶性樹脂と結晶性樹脂とが結合した複合樹脂を用いてもよいとされている。この方法においても、低温定着性に優れ、粒度分布が狭い樹脂粒子が得られるとされている。
前記樹脂粒子の表面に固着させる微粒子は、前記樹脂粒子の主成分となる樹脂の液滴を形成する工程において分散媒体である二酸化炭素中に分散させ、前記液滴の表面に吸着して安定化させる分散剤としての役割を担っている。ところが、今回行った検討では、前記微粒子が実際に造粒を行った条件下では、固体微粒子の状態で存在することができず、前記液滴の安定性が損なわれた結果、粒度分布が低下したのではないかと考えている。
このように、樹脂粒子の主成分となる樹脂及び、前記樹脂粒子の表面に固着させる微粒子の双方に結晶性樹脂を用いた樹脂粒子を、二酸化炭素を含む分散媒体中で作製する製造方法において、シャープな粒度分布を得るには未だ課題を有していた。
a) 結晶構造を取り得る部位を有する樹脂Aを含有する結着樹脂と、前記結着樹脂を溶解し得る有機溶媒とを混合し、前記有機溶媒に前記結着樹脂を溶解させて、樹脂組成物を調製する工程、
b) 前記樹脂組成物と、結晶構造を取り得る部位を有する樹脂Bを含有する樹脂微粒子と、二酸化炭素とを容器に投入し、前記容器内を下記式(1)で示されるゲージ圧力P1(MPa)及び、下記式(2)で示される温度T1(℃)に調節し、造粒することにより、前記樹脂組成物による液滴を調製する工程、及び
c) 前記容器内に前記二酸化炭素を流通させ、前記液滴に含まれる前記有機溶媒を除去し、前記容器から排出してトナー粒子を得る工程、
前記b)の工程において、前記樹脂微粒子を、前記有機溶媒に分散させた分散液の状態で前記容器に投入することを特徴とするトナーの製造方法に関する。
1.0 ≦ P1 ≦ 8.0 …(1)
TA1 < T1 < TB1 …(2)
TA1は、前記樹脂Aを前記有機溶媒に溶解した樹脂溶液Aを、ゲージ圧力1.0MPa〜15.0MPaの範囲で1.0MPa刻みに加圧した後に容器を密閉し、各圧力において、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から0.5℃/分の降温速度で冷却したとき、前記樹脂Aの析出に伴う発熱が最初に観測される温度と、そのときの圧力とをプロットした温度−圧力図において、各プロットを結んで得られる低温側に凸となる温度−圧力線A上の、圧力P1における温度を示す。
TB1は、前記樹脂Bを前記有機溶媒に溶解した樹脂溶液Bを、ゲージ圧力1.0MPa〜15.0MPaの範囲で1.0MPa刻みに加圧した後に容器を密閉し、各圧力において、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から0.5℃/分の降温速度で前記樹脂Bの析出に伴う発熱が終了する温度より5.0℃低い温度まで冷却後、0.5℃/分の昇温速度で昇温したとき、前記樹脂Bの溶解に伴う吸熱が最初に観測される温度と、そのときの圧力とをプロットした温度−圧力図において、各プロットを結んで得られる低温側に凸となる温度−圧力線B上の、圧力P1における温度を示す。
本発明は、二酸化炭素を含む分散媒体を用いる溶解懸濁法によるトナーの製造方法に関する。ここで、溶解懸濁法とは、
I)結着樹脂と、前記結着樹脂を溶解し得る有機溶媒とを混合し、前記結着樹脂を含む樹脂組成物を調製する工程、
II)前記樹脂組成物と分散媒体とを混合し、造粒することにより、前記樹脂組成物により形成される液滴を含む分散体を調製する工程、及び
III)前記液滴に含まれる前記有機溶媒を除去して、トナー粒子を得る工程、
を経ることで、粒子を製造する方法である。
本発明のトナーの製造方法(以下単に、本発明の製造方法ともいう)においては、結着樹脂として、低温定着性により有利となるように結晶構造を取り得る部位を有する樹脂Aを含有する樹脂を用いる。ここで、結晶構造を取り得る部位を有する樹脂とは、その樹脂を構成する高分子鎖が多数集合したときに規則的に配列することによって結晶性を発現する樹脂である。以下、結晶構造を取り得る部位を有する樹脂を、単に結晶性樹脂ともいう。
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトンのようなケトン系有機溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテートのようなエステル系有機溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブのようなエーテル系有機溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド系有機溶媒;トルエン、キシレン、エチルベンゼンのような芳香族炭化水素系有機溶媒。
脂Aを含有する結着樹脂が有機溶媒に溶解した樹脂溶液の状態で前記分散媒体中に分散させることが必要となる。
ところが、前記結晶性樹脂Aを含有する樹脂溶液は、ある温度以下に冷却されると、前記樹脂Aが結晶化を起こし、析出することがある。このような結晶化による析出が生じると、液滴から前記有機溶媒を均一に除去することができず、得られるトナー粒子はいびつな形状になりやすい。そのため、上記c)の工程に移行するまでは前記樹脂Aを析出させないように、温度管理には注意が必要である。
前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子は、液滴同士の合一を効果的に防止するため、造粒中に、固体微粒子の状態を維持させることが重要である。ところが、前記樹脂微粒子は、ある温度以上に加温されると、前記液滴中の有機溶媒に溶解し、前記液滴の安定性が損なわれることがある。そのため、前記c)の工程に移行するまでは前記樹脂微粒子を溶解させないように、やはり温度管理には注意が必要である。
つまり、通常の大気圧下において、前記樹脂Aを含有する結着樹脂が溶解状態であり、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子が固体微粒子の状態であったとしても、実際の造粒時において、圧力条件によっては、両者がこの状態を維持しているとは限らない。
一方、大気圧下において、前記結晶性樹脂及び前記樹脂微粒子がともに溶解する温度条件下であっても、特定の圧力領域においては、前記結着樹脂を溶解状態に保ったままで、且つ、前記樹脂微粒子を固体微粒子の状態で存在させることが可能である。
また、大気圧下において、前記結晶性樹脂及び前記樹脂微粒子がともに析出する温度条件下であっても、特定の圧力領域においては、前記樹脂微粒子が固体微粒子の状態を保ったままで、且つ、前記結着樹脂を溶解状態で存在させることが可能である。
すなわち、前記結着樹脂及び前記樹脂微粒子の温度−圧力条件下における状態を予め正確に把握した上で造粒を行うことで、粒子形状が均一で、粒径が揃ったトナー粒子を得ることが可能となることを見出し、本発明に至った。
1.0 ≦ P1 ≦ 8.0 …(1)
TA1 < T1 < TB1 …(2)
.0MPa〜15.0MPaの範囲で1.0MPa刻みに加圧した後に容器を密閉し、各圧力において、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から0.5℃/分の降温速度で冷却したとき、前記樹脂Aの析出に伴う発熱が最初に観測される温度と、そのときの圧力とをプロットした温度−圧力図において、各プロットを結んで得られる低温側に凸となる温度−圧力線A上の、圧力P1における温度を示す。
また、TB1は、前記樹脂Bを前記有機溶媒に溶解した樹脂溶液Bを、ゲージ圧力1.0MPa〜15.0MPaの範囲で1.0MPa刻みに加圧した後に容器を密閉し、各圧力において、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から0.5℃/分の降温速度で前記樹脂Bの析出に伴う発熱が終了する温度より5.0℃低い温度まで冷却後、0.5℃/分の昇温速度で昇温したとき、前記樹脂Bの溶解に伴う吸熱が最初に観測される温度と、そのときの圧力とをプロットした温度−圧力図において、各プロットを結んで得られる低温側に凸となる温度−圧力線B上の圧力P1における温度を示す。
ところが、さらに圧力を上げていくと、前記樹脂溶液Aへの二酸化炭素の溶け込みが限界に達し、前記樹脂溶液Aを主成分とする相(分散相)と、二酸化炭素を含む分散媒体を主成分とする相(連続相)とに分離する。前記分散相と前記連続相との間では、前記有機溶媒の移行が常に起きている。ある圧力以上で析出温度が上昇に転じるのは、前記二酸化炭素の増加、すなわち圧力の上昇に伴い、前記有機溶媒の前記連続相側への移行が優勢となることが考えられる。これにより、前記分散相中の固形分濃度が上昇したことで、前記樹脂Aの溶解性が低下し、析出が促進されたのではないかと考えている。以上のことから、前記温度−圧力線Aは低温側に凸となる線を描くと考えている。
さらに、前記樹脂Bが析出した状態から温度を上昇させていくと、前記樹脂Bが再び溶解し始める温度に達する。そのときの温度は、前記樹脂Bの析出温度よりも高温側にシフトする。そのため、前記温度−圧力線Bもまた、前記温度−圧力線Aと同様に低温側に凸となる線を描くと考えられる。
また前記温度−圧力線A及び前記温度−圧力線Bは、前記樹脂自体又は前記樹脂溶液の組成を変えることで変化する場合がある。(例えば、前記樹脂溶液中の前記樹脂の濃度や他物質の添加、有機溶媒の種類)
したがって、前記温度−圧力線A及び前記温度−圧力線Bを求める際には、これらの条件を、実際にトナー粒子を作製する条件に合わせることが望ましい。
場合、二酸化炭素の前記容器内への導入量が少なく、前記二酸化炭素を含有する分散媒体が形成されない均一相の状態となるため、造粒が困難となる。十分な量の分散媒体中で液滴を形成させるためには、前記P1が1.5MPa以上であることが好ましい。
一方で、前記P1が8.0MPaを越える場合、前記二酸化炭素の前記容器内への導入量が多く、前記有機溶媒の前記分散媒体側への溶け出しが多くなる。このような場合、前記液滴を含む分散体の粘度が高くなり過ぎてしまい、結果として粒子形状、粒径、粒度分布の悪化を招く可能性がある。より均一な前記液滴を含む分散体を形成させるためには、前記有機溶媒の前記分散媒体側への溶け出しが過剰とならない6.0MPa以下であることが好ましい。
前記T1が前記TA1以下になると、前記樹脂溶液中の前記樹脂Aが結晶析出し始めるため、前記c)の工程において前記有機溶媒を均一に除去することができず、最終的に得られるトナー粒子は円形度が低くなり易い。温度制御の観点から、前記T1がTA1+3(℃)以上で造粒することが好ましい。
前記T1が前記TB1以上になると、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子の溶解が始まる。そのため、前記樹脂微粒子の分散安定化機能が不十分となり、最終的に得られたトナー粒子の粒度分布の悪化や円形度の低下を招きやすくなる。温度制御の観点から、前記T1がTB1−3(℃)以下で造粒することが好ましい。
式: P1 > Ptop …(3)
式: T1 < Ttop …(4)
Ptop及びTtopは、前記温度−圧力線Bにおいて、低温側に最も凸となる点の圧力及び温度を示す。式(3)又は(4)のいずれかを満たす温度−圧力条件で造粒を行うことで、前記c)の工程への移行時に昇圧を行っても、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子が溶解することがなく、円形度の高いトナー粒子を得ることが可能となる。一方で、前記ゲージ圧力P1(MPa)がPtop以下で、且つ、温度T1(℃)がTtop以上を満たす条件の場合、前記c)の工程への移行時に温度を変えずに昇圧を行うと、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子の溶解が始まる温度−圧力領域を通過することになる。そのため、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子の分散機能が不十分となる場合があり、最終的に得られるトナー粒子の粒度分布の悪化又は円形度の低下を招きやすくなる傾向にある。
したがって、前記a)の工程における前記樹脂組成物の調製は下記温度TA0よりも高い温度で行うことが好ましく、その後、前記b)の工程に至るまでの前記樹脂組成物の保管についても、前記温度TA0よりも高い状態に保持することが好ましい。
ここで、TA0は、前記樹脂溶液Aを入れた容器を、絶対圧力0.1MPaの条件下で
、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から、0.5℃/分の降温速度で冷却したとき、前記樹脂溶液A中に含まれる前記樹脂Aの析出に伴う発熱が最初に観測される温度を示す。
前記容器内の圧力及び温度がP1及びT1に至るまでの過程で、前記樹脂微粒子を溶解させてしまうと、その後樹脂微粒子が固体微粒子として存在できる温度−圧力条件に調製したとしても、前記樹脂微粒子の粒度が元の状態に戻ることが困難になる傾向にある。
その場合、最終的に得られるトナー粒子は、粒度分布がブロードになり、円形度も低下しやすい傾向にある。
前記樹脂微粒子を固体粉末の状態で前記容器に投入すると、前記樹脂微粒子の一部又は全部が凝集した状態で液滴と接触することになるため、前記樹脂微粒子の分散安定化機能が不均一となりやすい傾向にある。その結果、最終的に得られるトナー粒子は、粒度分布がブロードになり、円形度も低下しやすい傾向にある。したがって、本発明において、前記b)の工程の前に下記d)の工程を有することが好ましい。
d)前記樹脂Bを、前記有機溶媒に溶解させて前記樹脂Bの溶解液を調製し、該樹脂Bの溶解液を、温度TB0(℃)よりも低い温度で析出させることにより、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子の分散液を調製する工程。
ここで、TB0は、前記樹脂溶液Bを入れた容器を、絶対圧力0.1MPaの条件下で、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から、0.5℃/分の降温速度で冷却したとき、前記樹脂溶液B中に含まれる前記樹脂Bの析出に伴う発熱が終了する温度を示す。
より完全な固体微粒子を得るため、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子の分散液の調製は、前記温度Ttopよりも低い温度で行うことがより好ましい。また、上述のように得られた樹脂微粒子の温度を前記温度−圧力線Bを越えて上昇することなく前記温度T1(℃)に調節するため、前記b)の工程に至るまでの前記樹脂微粒子の分散液の保管についても、前記温度Ttopよりも低い温度行うことがより好ましい。
二酸化炭素を含有する分散媒体中には、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子に加えて無機微粒子分散剤や他の有機微粒子分散剤を併用して用いても構わない。
有機微粒子分散剤としては、例えば、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エステル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、
ポリカーボネート、セルロースの微粒子及びこれらの混合物が挙げられる。
分散剤として有機微粒子を用いる場合、非晶性樹脂の微粒子を使用すると、二酸化炭素が非晶性樹脂中に浸透して非晶性樹脂を可塑化させ、非晶性樹脂のガラス転移点(Tg)を低下させるため、トナー粒子同士が凝集しやすくなる傾向にある。したがって、非晶性樹脂を用いる場合には、架橋構造を導入することが好ましい。また、非晶性樹脂微粒子を結晶性樹脂で被覆した微粒子も好ましい。
分散剤は、そのまま用いてもよいが、造粒時における液滴表面への吸着性を向上させるため、各種処理によって表面改質したものを用いてもよい。具体的には、シラン系、チタネート系、アルミネート系のカップリング剤による表面処理や、各種界面活性剤による表面処理、ポリマーによるコーティング処理が挙げられる。
また、前記樹脂微粒子の配合量は、上記樹脂組成物中に含まれる固形分量100質量部に対して3.0質量部以上15.0質量部以下であることが好ましく、液状粒子の安定性や所望する粒径に合わせて適宜調整することができる。
式: P1 ≦ P2 ・・・(5)
前記P1以上の圧力で前記有機溶媒の排出を行うことで、液滴から分散媒体中へ抽出される速度が速くなり、効率的に排出を行うことが可能となる。前記P1未満の圧力で排出を行う場合、一旦減圧することとなり、前記有機溶媒を含む液滴が膨張することによって粒度が乱れる場合がある。
式: (T1−3) ≦ T2 ≦ (T1+3) ・・・(6)
前記有機溶媒の前記容器からの排出は、二酸化炭素の密度の観点からより低温で行う方がより多くの有機溶媒を抽出できる点で有利であるが、前記b)の工程からc)の工程への移行時に温度を低下させると、それに伴う液滴の収縮が発生しやすくなる傾向にある。その結果、トナー粒子の形状がいびつになる場合がある。
したがって、前記c)の工程への移行は、極力温度変化を伴わずに行うことが好ましい。すなわち、造粒温度T1と脱溶剤温度T2の差を3℃以内に制御することで、粒度分布がシャープであり、且つ、円形度の高いトナー粒子を得ることができる。
前記T2がT1−3℃未満の場合、前記液滴を含む分散体の温度低下に伴う液滴の収縮
が発生しやすくなる。その結果、液滴の安定性が損なわれ、円形度が低下する傾向にある。一方、前記T2がT1+3℃を越える場合は、粒子形状や粒度に対する問題は特に生じない。しかしながら、効率的な脱溶剤を行うためには、より低温で行うことが好ましいため、意図的に温度を前記T1から3℃を越えて温度を上げることに技術的意義はない。
前記容器を減圧し、トナー粒子が分散した二酸化炭素を含む分散体からトナー粒子を取り出す際は、一気に常温、常圧まで減圧してもよいが、独立に圧力制御された容器を多段に設けることによって段階的に減圧してもよい。減圧速度は、トナー粒子が発泡しない範囲で設定することが好ましい。なお、本発明において使用する有機溶媒や、二酸化炭素は、リサイクルすることが可能である。
本発明における結晶構造を取り得るポリエステル樹脂(以下、結晶性ポリエステルと呼ぶ)とは、示差走査熱量測定(DSC)により明確な融点ピークを示すポリエステルを意味する。
前記結晶性ポリエステルは、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸を反応して得られるものであることが好ましく、炭素数2以上20以下の脂肪族ジオールと炭素数2以上20以下の脂肪族ジカルボン酸を反応して得られるものであることがより好ましい。
また、脂肪族ジオールは直鎖型であることが好ましい。直鎖型であることで、より結晶性の高いポリエステルが得られる。
1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール及び1,20−エイコサンジオール。
これらの中でも、融点の観点から、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール及び1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールがより好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いることも可能である。
また、二重結合を持つ脂肪族ジオールを用いることもできる。二重結合を持つ脂肪族ジオールとしては、以下の化合物を挙げることができる。2−ブテン−1,4−ジオール、3−ヘキセン−1,6−ジオール及び4−オクテン−1,8−ジオール。
上記炭素数2以上20以下の直鎖型脂肪族ジカルボン酸としては、以下の化合物を挙げ
ることができる。
蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸及び1,18−オクタデカンジカルボン酸、又はそれらの低級アルキルエステルや酸無水物。
これらのうち、セバシン酸、アジピン酸及び1,10−デカンジカルボン酸、並びにそれらの低級アルキルエステルや酸無水物が好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いることも可能である。
これらの中でも、テレフタル酸が入手の容易性や低融点のポリマーを形成しやすいという点で好ましい。
また、二重結合を有するジカルボン酸を用いることもできる。二重結合を有するジカルボン酸は、その二重結合を利用して樹脂全体を架橋させ得る点で、定着時のホットオフセットを防ぐために好適に用いることができる。
このようなジカルボン酸としては、フマル酸、マレイン酸、3−ヘキセンジオイック酸及び3−オクテンジオイック酸が挙げられる。また、これらの低級アルキルエステル及び酸無水物も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、フマル酸及びマレイン酸がより好ましい。
結晶性ポリエステルの製造は、重合温度180℃以上260℃以下の間で行うのが好ましく、必要に応じて反応系内を減圧し、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させるのが好ましい。モノマーが反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の有機溶媒を溶解補助剤として加え溶解させるのがよい。重縮合反応においては、溶解補助有機溶媒を留去しながら行う。重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーとそのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分とともに重縮合させるのが好ましい。
結晶性ポリエステルの製造時に使用可能な触媒としては、特に制限されないが、以下の化合物を挙げることができる。チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド及びチタンテトラブトキシドのようなチタン触媒、又は、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド及びジフェニルスズオキシドのようなスズ触媒。
直鎖型アルキル基を分子構造に含むビニルモノマーとしては、アルキル基の炭素数が12以上であるアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートが好ましく、例えば以下のものを挙げることができる。ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ミリスチルアクリレート、ミリスチルメタクリレート、セチルアクリレート、セチルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、エイコシルアクリレート、エイコシルメタクリレート、ベヘニルアクリレート、ベヘニルメタクリレート。
結晶性ビニル樹脂の製造方法は40℃以上、一般的には50℃以上90℃以下の温度で
重合することが好ましい。
前記樹脂Aには結晶構造を取り得る部位に加え、結晶構造を取り得ない部位として、非晶性樹脂を含有させることもできる。非晶性樹脂を含有することで、シャープメルトした後の定着領域におけるトナーの弾性が維持されやすくなる。したがって、前記樹脂Aの結晶構造を取り得る部位の含有量は、結着樹脂中に90.0質量%以下であることが好ましい。結着樹脂における結晶構造を取り得る部位の含有量が90.0質量%以下であることで、シャープメルトした後もトナーの弾性が維持され、高温オフセットの発生を防止することができる。より効果的に高温オフセットの発生を防止するためには、結晶構造を取り得る部位の含有量が、結着樹脂中に85.0質量%以下であることがより好ましい。
非晶性樹脂の具体例としては、非晶性のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂が挙げられる。また、これらの樹脂は、ウレタン、ウレア又はエポキシにより変性されていてもよい。これらの中でも、弾性維持の観点から、非晶性のポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂が好適に例示できる。
2価のカルボン酸としては、以下の化合物を挙げることができる。琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マロン酸、ドデセニルコハク酸のような二塩基酸、及びこれらの無水物又はこれらの低級アルキルエステル、並びに、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びシトラコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸。
また、3価以上のカルボン酸としては、以下の化合物を挙げることができる。1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、及びこれらの無水物又はこれらの低級アルキルエステル。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アルキレングリコール及びアルキレンエーテルグリコールのアルキル部分は直鎖状であっても、分岐していてもよい。本発明においては分岐構造のアルキレングリコールも好ましく用いることができる。
また、3価以上のアルコールとしては、以下の化合物を挙げることができる。グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトール。これら
は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、酸価や水酸基価の調整を目的として、必要に応じて酢酸及び安息香酸のような1価の酸、シクロヘキサノール及びベンジルアルコールのような1価のアルコールも使用することができる。
非晶性のポリエステル樹脂の合成方法については特に限定されないが、例えばエステル交換法や直接重縮合法を単独で又は組み合わせて用いることができる。
ジイソシネート成分としては、以下のものが挙げられる。炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)が6以上20以下の芳香族ジイソシアネート、炭素数2以上18以下の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4以上15以下の脂環式ジイソシアネート、及びこれらジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基又はオキサゾリドン基含有変性物。以下、「変性ジイソシアネート」ともいう。)、並びに、これらの2種以上の混合物。
また、脂肪族ジイソシアネートとしては、以下のものが挙げられる。エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及びドデカメチレンジイソシアネート。
また、脂環式ジイソシアネートとしては、以下のものが挙げられる。イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート及びメチルシクロヘキシレンジイソシアネート。
これらの中でも好ましいものは、炭素数6以上15以下の芳香族ジイソシアネート、炭素数4以上12以下の脂肪族ジイソシアネート、及び炭素数4以上15以下の脂環式ジイソシアネートであり、特に好ましいものは、XDI、IPDI及びHDIである。
また、ジイソシアネート成分に加えて、3官能以上のイソシアネート化合物を用いることもできる。
ポリウレタン樹脂に用いることのできるジオール成分としては、前述した非晶性ポリエステルに用いることのできる2価のアルコールと同様のものを採用できる。
脂肪族ビニル炭化水素:アルケン類(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン);アルカジエン類(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン)。
脂環式ビニル炭化水素:モノ−又はジ−シクロアルケン及びアルカジエン類(シクロヘキセン、シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン);テルペン類(ピネン、リモネン、インデン)。
芳香族ビニル炭化水素:スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体(α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン);及びビニルナフタレン。
カルボキシル基含有ビニルモノマー及びその金属塩:炭素数3以上30以下の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸並びにその無水物及びそのモノアルキル〔炭素数1以上11以下〕エステル(マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸のカルボキシル基含有ビニル系モノマー)。
炭素数1以上11以下のアルキル基(直鎖又は分岐)を有するアルキルアクリレート及びアルキルメタクリレート(メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート)、ジアルキルフマレート(フマル酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2以上8以下の、直鎖、分枝鎖又は脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(マレイン酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2以上8以下の、直鎖、分枝鎖又は脂環式の基である)。
ポリアリロキシアルカン類(ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン)、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系モノマー(ポリエチレングリコール(分子量300)モノアクリレート、ポリエチレングリコール(分子量300)モノメタクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノメタクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(エチレンオキサイドを以下EOと略記する)10モル付加物アクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(エチレンオキサイドを以下EOと略記する)10モル付加物メタクリレート、ラウリルアルコールEO30モル付加物アクリレートラウリルアルコールEO30モル付加物メタクリレート)。
ポリアクリレート類及びポリメタクリレート類(多価アルコール類のポリアクリレート及びポリメタクリレート:エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート。ポリエチレングリコールジメタクリレート。
ブロックポリマーは、結晶性樹脂成分(X)と非晶性樹脂成分(Y)とのXY型ジブロックポリマー、XYX型トリブロックポリマー、YXY型トリブロックポリマー、XYXY・・・・型マルチブロックポリマーが挙げられ、どの形態も使用可能である。
本発明において、ブロックポリマーを調製する方法としては、結晶性樹脂成分からなる結晶部を形成する成分と非晶性樹脂成分からなる非晶部を形成する成分とを別々に調製し、両者を結合する方法(二段階法)や、結晶部を形成する成分、及び非晶部を形成する成分の原料を同時に仕込み、一度で調製する方法(一段階法)などを用いることができる。
方法より選択してブロックポリマーとすることができる。
結晶性樹脂成分、及び非晶性樹脂成分がともにポリエステル樹脂の場合は、各成分を別々に調製した後、必要に応じて結合剤を用いて結合することにより調製することができる。特に片方のポリエステルの酸価が高く、もう一方のポリエステルの水酸基価が高い場合は、結合剤を用いることなく結合させることができる。このとき反応温度は200℃付近で行うのが好ましい。
一方で、結晶性樹脂成分がポリエステル樹脂であり、非晶性樹脂成分がポリウレタン樹脂の場合では、各成分を別々に調製した後、ポリエステル樹脂のアルコール末端とポリウレタン樹脂のイソシアネート末端とをウレタン化反応させることにより調製できる。また、アルコール末端を持つポリエステル樹脂と、ポリウレタン樹脂を構成するジオール、ジイソシアネートを混合し、加熱することによっても合成が可能である。ジオール及びジイソシアネート濃度が高い反応初期はジオールとジイソシアネートが選択的に反応してポリウレタン樹脂となり、ある程度分子量が大きくなった後にポリウレタン樹脂のイソシアネート末端とポリエステル樹脂のアルコール末端とのウレタン化反応が起こり、ブロックポリマーとすることができる。
結晶性樹脂成分、及び非晶性樹脂成分ともにビニル樹脂の場合は、一方の成分を重合した後、そのビニルポリマーの末端から他成分を重合開始させることにより調製することができる。
前記ブロックポリマー中の結晶性樹脂成分(すなわち、結晶構造を取り得る部位)の割合は50.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましく、70.0質量%以上85.0質量%以下であることがより好ましい。
前記結着樹脂には前記樹脂Aに加えて、他の非晶性樹脂を混合してもよい。非晶性樹脂としては、上述した樹脂Aの構成成分として含有させ得るものと同様のものを用いることができる。また、結着樹脂中の樹脂Aの含有量は70.0質量%以上であることが好ましく、90.0質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
(A)結晶構造を取り得るポリエステル構造部分を分子構造に含むビニル系モノマーaとその他のビニル系モノマーbを共重合する方法。
(B)結晶構造を取り得るポリエステル構造部分を導入するための前駆体となるビニル系モノマーa’とその他のビニル系モノマーbを用いて共重合した後、前記結晶構造を取り得るポリエステル構造部分を反応させる方法。
これらの方法の中でも、前記ポリエステル部位の導入しやすさの点で、(A)の方法が好ましい。以下にビニル系モノマーa、a’、及びbについて説明する。
前記ビニル系モノマーaは、結晶構造を取り得るポリエステル構造部分を分子構造に含む。ビニル系モノマーaに含まれる結晶構造を取り得るポリエステル構造部分の一形態として、炭素数2以上20以下の脂肪族ジオール及び脂肪族ジカルボン酸を反応して得られる結晶性ポリエステルが挙げられる。また、脂肪族ジオールは、結晶性を上げやすい直鎖脂肪族ジオールであることが好ましい。
脂肪族ジオール及び脂肪族ジカルボン酸は、前記結着樹脂に用いたものと同様のものを用いることが可能である。
(1)ヒドロキシル基を有するビニル系モノマー又は、カルボキシル基を有するビニル系
モノマーと前記結晶性ポリエステル成分をエステル化反応させて、結晶構造を取り得るポリエステル構造部分を分子構造に含むビニル系モノマーを製造する方法。
(2)イソシアネート基を有するビニル系モノマーと前記結晶性ポリエステル成分をウレタン化反応させて、結晶構造を取り得るポリエステル構造部分を分子構造に含むビニル系モノマーを製造する方法。
(3)ヒドロキシル基を有するビニル系モノマーと前記結晶性ポリエステル成分を、結合剤であるジイソシアネートとそれぞれウレタン化反応させて結晶構造を取り得るポリエステル構造部分を分子構造に含むビニル系モノマーを製造する方法。
これらの方法の中でも、前記結晶性ポリエステル成分との反応性の点で、前記(2)及び(3)の方法が特に好ましい。
ヒドロキシスチレン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、アリルアルコール、メタクリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル。これらの中でも、特に好ましいものはヒドロキシエチルメタクリレートである。
前記カルボキシル基を有するビニル系モノマーとしては、炭素数30以下の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、及びその無水物が好ましく、例えば、以下のものが挙げられる。アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、イサコン酸、ケイ皮酸、並びにその無水物。これらの中でも、特に好ましいものはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸である。
前記イソシアネート基を有するビニル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。
2−イソシアナトエチルアクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレート、メタクリル酸2−(0−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート。これらの中でも、特に好ましいものは2−イソシアナトエチルアクリレート及び2−イソシアナトエチルメタクリレートである。
前記ビニル系モノマーaとその他のビニル系モノマーbとを共重合することにより得られる共重合体は、該共重合体に用いられる全モノマーを100.0質量部としたときに、前記ビニル系モノマーaの割合が20.0質量部以上50.0質量部以下であることが好ましい。
脂環式ビニル炭化水素:モノ−又はジ−シクロアルケン及びアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン。
芳香族ビニル炭化水素:スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン;並びにビニルナフタレン。
前記カルボキシル基及び/又はその塩を有するビニル系モノマー:炭素数3以上30以下の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸並びにその無水物、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、桂皮酸のカルボキシル基含有ビニル系モノマー。
ールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート。ポリエチレングリコールジメタクリレート。
これらビニル系モノマーは1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記有機ポリシロキサンは界面張力が低い材料である。したがって、有機ポリシロキサン構造を有するビニル系モノマーをビニル系モノマーbの一要素として用いた、有機ポリシロキサン構造を分子構造に含む樹脂Bを有するトナーは、定着時において、感光体との離型効果が期待され、低温オフセットなど抑制に対してより効果的であると考えられる。
また、前記有機ポリシロキサン構造を有するビニル系モノマーを使用することは、前記樹脂Bを後述する高圧状態の二酸化炭素を分散媒体として使用するトナー粒子の製造における分散剤の材料として使用する上でも好適である。
ここで、有機ポリシロキサン構造とは、Si−O結合の繰り返し単位を有し、且つ、各Si原子に一価の有機基が二つずつ結合した構造である。
前記有機基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基を挙げることができ、これらの有機基は置換基を有していてもよい。また、各々の有機基は同一であってもよく、異なっていてもよい。これらの有機基の中でも、アルキル基及びアリール基が後述する有機ポリシロキサンの特長を発現しやすくなる点で好ましく、炭素数1以上、3以下のアルキル基がより好ましい。特に好ましくはメチル基である。
前記有機ポリシロキサン構造を有するビニル系モノマーの好適な例を、下記化学式(I)に示す。
このような有機ポリシロキサン構造を有するビニル系モノマーの、樹脂Bを構成する全モノマーを100.0質量部としたときの割合は、5.0質量%以上25.0質量%以下であることが好ましい。
前記樹脂Bに含有される前記結晶性ポリエステルは、DSCによる測定において、1回目の昇温における最大吸熱ピークのピーク温度が、60.0℃以上80.0℃以下である
ことが好ましい。前記樹脂Bに含有される結晶性ポリエステルの融点を制御することで、前記温度−圧力線Bを高温側又は低温側にシフトさせることができる。
前記温度−圧力線Bを高温側にシフトさせるために結晶性ポリエステルの融点を高く設計する場合、本発明における造粒温度及び圧力(T1、P1)をより広範囲に拡げることが可能となる。しかしながら、得られるトナー粒子の表面には融点がより高い前記樹脂Bが被覆されているため、低温定着に対しての阻害要因となる場合がある。
一方で、前記温度−圧力線Bを低温側にシフトさせるために、結晶性ポリエステルの融点を低く設計する場合、得られるトナー粒子の表面には融点がより低い前記樹脂Bが被覆されるため、低温定着に対する阻害要因の度合いは小さい。しかしながら、本発明における造粒温度及び圧力(T1、P1)の範囲はより狭まる。そのため、造粒を行う際に、前記樹脂Aを含有する結着樹脂が一部結晶析出する、又は、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子が一部溶解する危険性が高まる傾向にあり、粒度分布がシャープ且つ高円形度のトナー粒子を得ることが困難となる傾向にある。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量オレフィン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系エステルワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス;及び脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
合成エステルワックスとしては、長鎖直鎖飽和脂肪酸と長鎖直鎖飽和脂肪族アルコールから合成されるモノエステルワックスが挙げられる。長鎖直鎖飽和脂肪酸は一般式CnH2n+1COOHで表され、nが5以上28以下のものが好ましく用いられる。また長鎖直鎖飽和脂肪族アルコールはCnH2n+1OHで表され、nが5以上28以下のものが好ましく用いられる。また、天然エステルワックスとしては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス及びそれらの誘導体が挙げられる。
本発明において、トナー中におけるワックスの含有量は、好ましくは1.0質量%以上20.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以上15.0質量%以下である。ワックスの含有量を上記の範囲に調整することによって、トナーの離型性をさらに向上させることができ、定着体が低温になった場合であっても転写紙の巻きつきが起こりにくくなる。さらに、トナー表面のワックスの露出を適切な状態にすることができるため、耐熱保存
性をさらに向上させることができる。
本発明においてワックスは、DSC測定において、60℃以上120℃以下に最大吸熱ピークを有することが好ましい。より好ましくは60℃以上90℃以下である。最大吸熱ピークを上記範囲に調整することによって、トナー表面のワックスの露出を適切な状態にすることができるため、耐熱保存性をさらに向上させることができる。一方、定着時に適切にワックスが溶融されやすくなるため、低温定着性や耐オフセット性をさらに向上させることができる。
イエロー用着色剤としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物及びアリルアミド化合物。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、155、168及び180が好適に用いられる。
マゼンタ用着色剤としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物及びペリレン化合物。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が好適に用いられる。
シアン用着色剤としては、以下のものが挙げられる。銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、並びに、塩基染料レーキ化合物。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が好適に用いられる。
着色剤の含有量は、結着樹脂100.0質量部に対し、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。黒色用着色剤としてカーボンブラックを用いる場合も同様に、結着樹脂100.0質量部に対し、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。
荷電制御剤として、トナーを負荷電性に制御するものとしては、有機金属化合物及びキレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物が挙げられる。トナーを正荷電性に制御するものとしては、ニグロシン、四級アンモニウム塩、高級脂肪酸の金属塩、ジオルガノスズボレート類、グアニジン化合物及びイミダゾール化合物が挙げられる。
荷電制御剤の配合量は、結着樹脂100.0質量部に対して、0.01質量部以上20.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量部以上10.0質量部以下である。
上記無機微粉体としては、シリカ微粉体、酸化チタン微粉体、アルミナ微粉体又はそれらの複合酸化物微粉体のような微粉体が挙げられる。これらの無機微粉体の中でも、シリカ微粉体及び酸化チタン微粉体が好ましい。
また、無機微粉体としては、無機微粉体自体が疎水化処理されることによって、トナーの帯電量の調整、環境安定性の向上、高湿環境下での特性の向上を達成することができるので、疎水化処理された無機微粉体がより好ましい。トナーに外添された無機微粉体が吸湿すると、トナーとしての帯電量が低下し、現像性や転写性の低下が生じ易くなる傾向にある。
その中でも、シリコーンオイルにより処理された無機微粉体が好ましい。より好ましくは、無機微粉体をカップリング剤で疎水化処理すると同時又は処理した後に、シリコーンオイルにより処理したシリコーンオイル処理された疎水化処理無機微粉体が高湿環境下でもトナーの帯電量を高く維持し、選択現像性を低減する上でよい。
上記無機微粉体の添加量は、トナー粒子100.0質量部に対して、0.1質量部以上4.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.2質量部以上3.5質量部以下である。
<トナー粒子の重量平均粒径(D4)、及び個数平均粒径(D1)の測定方法>
本発明において、トナー粒子の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。
測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数25000にて行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約
1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180°ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の、液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散については、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー粒子を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。なお、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
トナー粒子の円形度の変動係数は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。さらに測定試料を約0.02g加え、超音波分
散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に該コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した該フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。該手順に従い調整した分散液を該フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を指定することにより、その範囲の粒子の個数割合(%)、平均円形度を算出することができる。トナー粒子の平均円形度と標準偏差は、円相当径1.985μm以上、200.00μm以下のトナー粒子について求め、平均円形度と標準偏差の値から変動係数を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scien
tific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex
Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈
)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.985μm以上、200.00μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
本発明における結晶性樹脂の融点は、DSC Q2000(TA Instruments社製)を使用して以下の条件にて測定を行う。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料約5mgを精秤し、アルミ製のパンの中に入れ、一回測定を行う。リファレンスとしてはアルミ製の空パンを用いる。そのときの最大吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
非晶性樹脂のガラス転移点は、前記DSC測定によって得られた昇温時のリバーシングヒートフロー曲線から、最大吸熱を示す曲線と前後のベースラインとの接線を描き、それぞれの接線の交点を結ぶ直線の中点を求めて、その点の温度をガラス転移点とする。
本発明において、樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の数平均分子量(Mn)、及び重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
(1)測定試料の作製
樹脂(試料)とTHFとを約0.5〜5.0mg/ml(例えば約5mg/ml)の濃度で混合し、室温にて5〜6時間放置した後、充分に振とうし、THFと試料を試料の合一体がなくなるまで良く混ぜた。さらに、室温にて12時間以上静置した。この時、試料とTHFの混合開始時点から、静置終了の時点までの時間が24時間以上となるようにした。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.50μm、マイショリディスクH−25−2[東ソー社製]、エキクロディスク25CR[ゲルマン サイエンスジャパン社製]が好ましく利用できる。)を通過させたものをGPCの試料とした。
(2)試料の測定
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度に於けるカラムに、有機溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度を0.5〜5.0mg/mlに調整した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定した。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure ChemicalCo.製又は東洋ソーダ工業社製の、分子量が6.0×102、2.1×103、4.0×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2.0×106、4.48×106のものを用いた。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
なお、カラムとしては、1×103〜2×106の分子量領域を適確に測定する為に、市販のポリスチレンゲルカラムを下記のように複数組み合わせて用いた。本発明における、GPCの測定条件は以下の通りである。
[GPC測定条件]
装置:LC−GPC 150C(ウォーターズ社製)
カラム:ショウデックスKF801、802、803、804、805、806、807(昭和電工株式会社製)の7連
カラム温度:40℃
移動相:THF(テトラヒドロフラン)
樹脂中の結晶構造を取り得る部位の割合(質量%)の測定は、1H−NMRにより以下の条件にて行う。
測定装置 :FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数 :64回
測定温度 :30℃
試料 :樹脂50mgを内径5mmのサンプルチューブに入れ、有機溶媒として重クロロホルム(CDCl3)を添加し、これを40℃の恒温槽内で溶解させて調製したもの。
上記の測定条件によって測定された1H−NMRチャートより、結晶構造を取り得る部位の構成要素に帰属されるピークの中から、他の構成要素に帰属されるピークとは独立したピークを選択し、このピークの積分値S1を算出する。同様に、非晶性部位の構成要素に帰属されるピークの中から、他の構成要素に帰属されるピークとは独立したピークを選択しこのピークの積分値S2を算出する。結晶構造をとり得る部位の割合は、上記積分値S1及び積分値S2を用いて、以下のようにして求める。なお、n1、n2は着眼したピークが帰属される構成要素における水素の数である。
結晶構造を取り得る部位の割合(モル%)=
{(S1/n1)/((S1/n1)+(S2/n2))}×100
こうして得られた結晶構造を取り得る部位の割合(モル%)は、各成分の分子量により質量%に換算する。
本発明において、各微粒子の粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置HRA(X
−100)(日機装社製)を用い、0.001μm〜10μmのレンジ設定で測定を行い、体積平均粒子径(μm又はnm)として測定する。なお、希釈有機溶媒としては水を選択する。
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・セバシン酸 123.9質量部・1,6−ヘキサンジオール 76.1質量部・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
減圧操作により系内を窒素置換した後、180℃にて6時間撹拌を行った。その後、撹拌を続けながら減圧下にて230℃まで徐々に昇温し、さらに2時間保持した。粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させることで、結晶性ポリエステル1を合成した。結晶性ポリエステル1の数平均分子量(Mn)は5500、重量平均分子量(Mw)は12300、融点は67.0℃であった。
結晶性ポリエステル1の合成において、酸成分、アルコール成分の種類、及びその仕込み量を表1のように変更する以外は、同様にして結晶性ポリエステル2の合成を行った。結晶性ポリエステル2の物性を表1に示す。
結晶性ポリエステル1の合成において、酸成分、アルコール成分を表1のように変更したものを仕込み、減圧操作により系内を窒素置換した後、250.0℃にて1時間攪拌を行った。粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させることで、結晶性ポリエステル3の合成を行った。得られた結晶性ポリエステル3の物性を表1に示す。
結晶性ポリエステル3の合成において、酸成分、アルコール成分の種類、及びその仕込み量を表1のように変更する以外は、同様にして結晶性ポリエステル4及び結晶性ポリエステル5の合成を行った。結晶性ポリエステル4及び結晶性ポリエステル5の物性を表1に示す。
・キシリレンジイソシアネート(XDI) 64.0質量部
・シクロヘキサンジメタノール(CHDM) 36.0質量部・テトラヒドロフラン(THF) 100.0質量部
攪拌装置及び温度計を備えた反応容器中に、窒素置換をしながら上記を仕込んだ。50.0℃まで加熱し、10時間かけてウレタン化反応を施した。その後、ターシャリーブチルアルコール3.0質量部を添加し、末端のイソシアネート基をアルコール修飾した。冷却後、エバポレーターで溶媒を留去し、非結晶性ポリウレタン1を得た。非結晶性ポリウレタン1の数平均分子量(Mn)は3,500、重量平均分子量(Mw)は6,500、ガラス転移温度(Tg)は140.0℃であった。
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・キシリレンジイソシアネート(XDI) 56.0質量部・シクロヘキサンジメタノール(CHDM) 34.0質量部・テトラヒドロフラン(THF) 80.0質量部
これを、50.0℃まで加熱し、10時間かけてウレタン化反応を施した。その後、210.0質量部の結晶性ポリエステル1をTHF220.0質量部に溶解させた溶液を徐々に添加し、さらに50.0℃にて5時間攪拌を行った。その後、室温まで冷却し、有機溶媒であるTHFを留去することで、ブロックポリマー1を合成した。ブロックポリマー1の数平均分子量(Mn)は16800、重量平均分子量(Mw)は35500、融点は56.0℃であった。
撹拌装置のついたビーカーに、アセトンを50.0質量部、ブロックポリマー1を50.0質量部投入し、アセトンの沸点より5.0℃低い温度52.0℃に加熱して完全に溶解するまで撹拌を続け、樹脂溶液A1を調製した。また、樹脂溶液A1において原料の仕込み量を表2のように変えた以外は全て同様として、樹脂溶液A2を調製した。得られた樹脂溶液A1及び樹脂溶液A2は、内部温度40.0℃の保管庫にて保管した。
図1に示す装置において、内部に攪拌機と熱電対を備え、側面に温度調節用のジャケットを備えた耐圧のタンクTa1に、大気圧下(絶対圧力0.1MPa=ゲージ圧力0MPa)で前記樹脂溶液A1を100.0質量部仕込み、バルブV1、V2を閉じ、回転速度200rpmで攪拌しながら内部温度をアセトンの沸点より5.0℃低い温度52.0℃に調整した。次にバルブV2を開き、内部が大気圧になるのを確認した後、ジャケットの温度を0.5℃/分の降温速度で冷却しながら、熱電対で前記樹脂溶液の温度変化を測定した。その結果、前記樹脂溶液A1の温度が25.0℃まで低下したところで、ジャケットの温度低下速度との間のズレが生じるのが観測された。この温度をブロックポリマー1の析出に伴う発熱が最初に観測される温度(発熱開始温度)と判断した。つまり、大気圧下における樹脂溶液A1のTA0は25.0℃であった。
また、樹脂溶液A1の場合と同様に、樹脂溶液A2に関してもジャケットの温度低下速度との間のズレを観測することで前記TA0の値を求めた。その結果を表3に示す。
1)図1に示す装置において、タンクTa1に、前記樹脂溶液A1を100.0質量部仕込み、バルブV1、V2を閉じ、回転速度200rpmで攪拌しながら内部温度をアセトンの沸点より5.0℃低い温度52.0℃に調整した。
2)次に、バルブV1を開き、ボンベB1からポンプP1を用いて二酸化炭素(純度99.99%)をタンクTa1に導入し、内部圧力がゲージ圧1.0MPaに到達したところでバルブV1を閉じた。
3)次にジャケットの温度を0.5℃/分の降温速度で冷却を開始し、熱電対で前記樹脂溶液1の温度変化を測定した。その結果、20.0℃まで低下したところでブロックポリマー1の析出に伴う発熱が観測された。そのときの内部圧力はゲージ圧力0.9MPaであった。
4)前記2)の工程において内部圧力をゲージ圧力2.0MPa〜15.0MPaに調節した以外は同様の方法で各圧力から降温した場合のブロックポリマー1の析出に伴う発熱が最初に観測される温度(発熱開始温度)と、その時の圧力(発熱開始圧力(ゲージ圧力))の測定を行った。測定結果を表4に示す。なお、表4には、樹脂溶液A1のTA0の測定で求めた、大気圧下(ゲージ圧力0MPa)での発熱開始温度も併記した。
5)求めた発熱開始温度と発熱開始圧力を温度−圧力図にプロットし、各プロットを直線で結んで温度−圧力線Aを作成した。得られた温度−圧力線Aは図2に示すように低温側に凸となる形状を描いた。
樹脂溶液A1の温度−圧力線Aの作成における樹脂溶液A1の場合と同様に、樹脂溶液A2に関しても温度−圧力線Aの作成を行った。
・結晶性ポリエステル3 100.0質量部・テトラヒドロフラン 100.0質量部
攪拌装置及び温度計を備えた反応容器中に、窒素置換をしながら上記材料を仕込み40℃で溶解させた。2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工社製 カレンズMOI)を6.2質量部滴下し、40.0℃で2時間反応させ、ビニル系モノマーa1溶液を得た。続いて、ロータリーエバポレーターによりテトラヒドロフランを40.0℃で5時間減圧除去を行い、ビニル系モノマーa1を得た。
上記ビニル系モノマーa1を得た方法において、使用した結晶性ポリエステルを表5のように変更した以外は全く同じ条件で合成を行うことで、ビニル系モノマーa2及びビニル系モノマーa3を得た。
ビーカーに、ビニル系モノマーaとしてのビニル系モノマーa1及び、ビニル系モノマーbとしてのビニル変性シリコーンモノマー、スチレン、メタクリル酸及び、その他材料を以下の配合比で仕込み、20.0℃にて攪拌、混合してモノマー溶液を調製した。
・ビニル系モノマーa1 40.0質量部
・ビニル変性シリコーンモノマー 15.0質量部
(X−22−2475:信越化学工業社製)
・スチレン(St) 37.5質量部
・メタクリル酸(MAA) 7.5質量部
・アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル 0.3質量部
・ノルマルヘキサン 80.0質量部
次に、上記モノマー溶液をあらかじめ加熱乾燥しておいた滴下漏斗に導入した。これとは別に、加熱乾燥した二口フラスコに、ノルマルヘキサン740.0質量部を仕込んだ。窒素置換した後、滴下漏斗を取り付け、密閉下、40.0℃にて1時間かけてモノマー溶液を滴下した。滴下終了から3時間攪拌を続け、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.3質量部及びノルマルヘキサン80.0質量部の混合物を再度滴下し、40℃にて3時間攪拌を行った。その後、室温まで冷却し、得られた固形物をろ別し、乾燥することで、樹脂B1を得た。
なお、有機ポリシロキサン構造を有するビニル系モノマーであるX−22−2475は、前述の化学式(I)においてR1がメチル基、R2がメチル基、R3がプロピレン基、R4がメチル基、nが3である構造を有するビニル系モノマーである。
上記樹脂B1の調製において、ビニル系モノマーa1をビニル系モノマーa2及びビニル系モノマーa3に変更した以外は、材料、条件を全く同じとして調製を行うことで、樹脂B2、及び樹脂B3を得た。
撹拌装置のついたビーカーに、アセトンを90.0質量部、樹脂B1を10.0質量部投入し、アセトンの沸点より5.0℃低い温度52.0℃に加熱して完全に溶解するまで撹拌を続け、樹脂溶液B1を調製した。また、樹脂溶液B1の調製において樹脂B1を樹脂B2、樹脂B3に変更した以外は全て同様として、樹脂溶液B2及び樹脂溶液B3をそれぞれ調製した。得られた樹脂溶液B1〜樹脂溶液B3は、内部温度40.0℃の保管庫にて保管した。
図1に示す装置において、内部に攪拌機と熱電対を備え、側面に温度調節用のジャケットを備えた耐圧のタンクTa1に、大気圧下(絶対圧力0.1MPa=ゲージ圧力0MPa)で前記樹脂溶液B1を100.0質量部仕込んだ。その後、バルブV1、V2を閉じ、回転速度200rpmで攪拌しながら内部温度をアセトンの沸点より5.0℃低い温度52.0℃に調整した。次にバルブV2を開き、内部が大気圧になるのを確認した後、ジャケットの温度を0.5℃/分の降温速度で冷却しながら、熱電対で前記樹脂溶液の温度変化を測定した。その結果、前記樹脂溶液B1の温度が33.0℃まで低下したところで、ジャケットの温度低下速度との間のズレが生じるのが観測された。さらに、樹脂溶液B1の温度を30.0℃まで低下させたところで、ジャケットの温度低下速度との間のズレがなくなるのを観測した。この温度を樹脂B1の析出に伴う発熱が終了する温度と判断した。すなわち、樹脂溶液B1のTB0は30.0℃であった。その樹脂溶液B1をさらに5.0℃降温させた後、ジャケットの温度を0.5℃/分の昇温速度で加温を開始し、熱電対で前記樹脂溶液B1の温度変化を測定した。その結果、34.0℃まで温度が上昇したところで、ジャケットの温度上昇速度との間のズレが生じるのが観測された。この温度を樹脂B1の溶解に伴う吸熱が最初に観測される温度(吸熱開始温度)と判断した。
樹脂溶液B1におけるTB0の測定と同様に、樹脂溶液B2及び樹脂溶液B3に関してもTB0の測定を行った。その結果、樹脂溶液B2のTB0は37.0℃であり、樹脂溶液B3のTB0は23.0℃であった。また、樹脂溶液B2の吸熱開始温度は41.0℃であり、樹脂溶液B3の吸熱開始温度は27.0℃であった。
1)図1に示す装置において、タンクTa1に、前記樹脂溶液B1を100.0質量部仕込み、バルブV1、V2を閉じ、回転速度200rpmで攪拌しながら内部温度をアセトンの沸点より5.0℃低い温度52.0℃に調整した。
2)次に、バルブV1を開き、ボンベB1からポンプP1を用いて二酸化炭素(純度99.99%)をタンクTa1に導入し、内部圧力がゲージ圧1.0MPaに到達したところでバルブV1を閉じた。
3)次にジャケットの温度を0.5℃/分の降温速度で冷却を開始し、熱電対で前記樹脂溶液B1の温度変化を測定した。その結果、26.0℃まで低下したところで樹脂B1の析出に伴う発熱が終了したことを観測した。その後、その26.0℃からさらに5.0℃降温させた。
4)次に、ジャケットの温度を0.5℃/分の昇温速度で加温を開始し、熱電対で前記樹脂溶液B1の温度変化を測定した。その結果、28.0℃まで温度が上昇したところで樹脂B1の溶解に伴う吸熱が最初に観測された。そのときの内部圧力はゲージ圧力0.9MPaであった。
5)前記2)の工程において内部圧力をゲージ圧力2.0MPa〜15.0MPaに調節した以外は同様の方法で、前記4)の工程で加温した場合の樹脂B1の溶解に伴う吸熱が最初に観測される温度(吸熱開始温度)と、そのときの圧力(吸熱開始圧力(ゲージ圧力))の測定を行った。測定結果を表6に示す。なお、表6には、前記樹脂溶液B1のTB0の測定において、TB0測定後の樹脂溶液B1の再加温によって求めた、大気圧下(ゲージ圧力0MPa)での吸熱開始温度も併記した。
6)求めた吸熱開始温度と吸熱開始圧力を温度−圧力図にプロットし、各プロットを直線で結ぶことで温度−圧力線Bを作成した。得られた温度−圧力線Bは図3に示すように低温側に凸となる形状を描いた。また、前記温度−圧力線Bにおいて、Ptopは2.3MPaであり、Ttopは24.1℃であった。
上記操作を前記樹脂溶液B2及び前記樹脂溶液B3についても同様に行い、温度−圧力線Bを作成した。得られたPtop及びTtopの値及びTB0の値をまとめたものを表7に示す。
撹拌装置のついたビーカーに、樹脂溶液B1を100.0質量部投入し、撹拌しながらアセトンの沸点より5.0℃低い温度52.0℃に加熱した。その後、さらに撹拌を続けながら、前記樹脂溶液B1のTB0よりも低い温度である15.0℃まで冷却して樹脂B1を析出させ、さらにアセトンを添加して固形分量が10.0質量%になるように調整することで、体積平均粒径が120nmである樹脂B1の微粒子分散液を得た。
また、樹脂B1の微粒子分散液の調製において、樹脂溶液B1を樹脂溶液B2、樹脂溶液B3に変更した以外は全て同様として、樹脂B2の微粒子分散液及び樹脂B3の微粒子分散液をそれぞれ調製した。樹脂B2の微粒子分散液の体積平均粒径は140nmであり、樹脂B3の微粒子分散液の体積平均粒径は130nmであった。
得られた樹脂B1〜樹脂B3の微粒子分散液は、内部温度15.0℃の冷蔵庫にて保管
した。
・ジペンタエリスリトールパルチミン酸エステルワックス 17.0質量部
・ワックス分散剤 8.0質量部
(ポリエチレン15.0質量部の存在下で、スチレン50.0質量部、n−ブチルアクリレート25.0質量部、アクリロニトリル10.0質量部を共重合させた、ピーク分子量8,500の共重合体)
・アセトン 75.0質量部
上記材料を撹拌羽根突きのガラスビーカー(IWAKIガラス製)に投入し、系内を50℃に加熱することでワックスをアセトンに溶解させた。
ついで、系内を50rpmで緩やかに撹拌しながら徐々に冷却し、3時間かけて25.0℃にまで冷却させ乳白色の液体を得た。
この溶液を1mmのガラスビーズ20.0質量部とともに耐熱性の容器に投入し、ペイントシェーカー(東洋精機製)にて3時間の分散を行い、ワックス分散液1を得た。
ワックスの体積平均粒子径は150nm、融点は72.0℃であった。
・C.I.ピグメントブルー15:3 100.0質量部
・アセトン 150.0質量部
・ガラスビーズ(1mm) 200.0質量部
上記材料を耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカーにて5時間分散を行い、ナイロンメッシュでガラスビーズを取り除き、着色剤分散液を得た。固形分濃度は40.0質量%であった。
図5に示す装置において、内部温度を予め40.0℃に調整したタンクTa2に、
・樹脂溶液A1 173.0質量部・ワックス分散液1 30.0質量部・着色剤分散液1 15.0質量部・アセトン 15.0質量部を仕込み、バルブV3、V5を閉じた。次に、タンクTa2の内部を回転速度300rpmで撹拌しながら、バルブV3を開き、ボンベB2から二酸化炭素(純度99.99%)をタンクTa2に導入し、内部圧力が3.5MPaに到達したところでバルブV3を閉じた。その後、タンクTa2の内部温度を20.0℃に調整した。
次に、バルブV4を開き、ボンベB2から二酸化炭素を造粒タンクTa3に導入し、内部圧力が1.0MPaに到達したところでバルブV4を閉じた。
次に、バルブV5を開き、造粒タンクTa3の内部を回転速度1000rpmで撹拌しながら、ポンプP3を用いてTa2の内容物を造粒タンクTa3内に導入し、すべて導入を終えたところでバルブV5を閉じた。その後、造粒タンクTa3の内部温度を20.0℃に再調整した。調整後の造粒タンクTa3の内部圧力は3.0MPaとなった。導入した二酸化炭素の総量を、質量流量計を用いて測定したところ、200.0質量部であった。
タンクTa2の内容物の造粒タンクTa3への導入を終えた後、さらに、回転速度2000rpmで10分間撹拌して造粒を行った。
また、二酸化炭素を有機溶媒回収タンクTa4へ排出し始めてから5分ごとにタンクTa4内の有機溶媒を取りだした。この作業を有機溶媒が有機溶媒回収タンクに溜まらなくなり、取り出せなくなるまで続けた。その結果、30分経過後有機溶媒が取り出せなくなった。この時点において脱溶剤が終了したと判断し、バルブV4を閉じて、二酸化炭素の流通を終了した。
さらに、圧力調整バルブV6を少しずつ開き、造粒タンクTa3の内部圧力を大気圧まで減圧することで、フィルターに捕捉されているトナー粒子1を回収した。
トナー粒子の製造例1において、樹脂溶液及び微粒子分散液を表8に示すものに変更し、製造条件を表9に示すものに変更した以外は、製造例1と同様にしてトナー粒子2〜7を得た。
図5に示す装置において、タンクTa2に、
・樹脂溶液A1 173.0質量部・ワックス分散液1 30.0質量部・着色剤分散液1 15.0質量部・アセトン 15.0質量部を仕込み、バルブV3、V5を閉じた。その後、タンクTa2の内部温度を20.0℃に調整した。次に、タンクTa2の内部を回転速度300rpmで撹拌しながら、バルブV3を開き、ボンベB2から二酸化炭素(純度99.99%)をタンクTa2に導入し、内部圧力が3.5MPaに到達したところでバルブV3を閉じた。
次にトナー粒子を捕捉するためのフィルターと撹拌機構とを備え、予め15.0℃に調整した耐圧の造粒タンクTa3に樹脂B1の微粒子分散液を35.0質量部仕込み、バルブV4、圧力調整バルブV6を閉じた。
次に、バルブV5を開き、造粒タンクTa3の内部を回転速度1000rpmで撹拌しながら、ポンプP3を用いてTa2の内容物を造粒タンクTa3内に導入し、すべて導入を終えたところでバルブV5を閉じた。その後、造粒タンクTa3の内部温度を20.0℃に再調整した。このときの造粒タンクTa3の内部圧力は3.0MPaであった。導入した二酸化炭素の総量を、質量流量計を用いて測定したところ、200.0質量部であった。
タンクTa2の内容物の造粒タンクTa3への導入を終えた後、さらに、回転速度2000rpmで10分間撹拌して造粒を行った。
その後、トナー粒子の製造例1の場合と同様に脱溶剤を行うことで、トナー粒子8を得た。
図5に示す装置において、内部温度を予め40.0℃に調整したタンクTa2に、
・樹脂溶液A1 173.0質量部・ワックス分散液1 30.0質量部・着色剤分散液1 15.0質量部
・アセトン 15.0質量部を仕込み、バルブV3、V5を閉じた。次に、タンクTa2の内部を回転速度300rpmで撹拌しながら、バルブV3を開き、ボンベB2から二酸化炭素(純度99.99%)をタンクTa2に導入し、内部圧力が5.5MPaに到達したところでバルブV3を閉じた。
次にトナー粒子を捕捉するためのフィルターと撹拌機構とを備えた耐圧の造粒タンクTa3に樹脂B1の微粒子分散液を35.0質量部仕込み、バルブV4、圧力調整バルブV6を閉じた。その後、タンクTa3の内部温度を28.0℃に調整した。
次に、バルブV4を開き、ボンベB2から二酸化炭素を造粒タンクTa3に導入し、内部圧力が1.0MPaに到達したところでバルブV4を閉じた。
次に、バルブV5を開き、造粒タンクTa3の内部を回転速度1000rpmで撹拌しながら、ポンプP3を用いてTa2の内容物を造粒タンクTa3内に導入し、すべて導入を終えたところでバルブV5を閉じた。その後、造粒タンクTa3の内部温度を28.0℃に再調整した。調整後の造粒タンクTa3の内部圧力は5.0MPaとなった。導入した二酸化炭素の総量を、質量流量計を用いて測定したところ、220.0質量部であった。
タンクTa2の内容物の造粒タンクTa3への導入を終えた後、さらに、回転速度2000rpmで10分間撹拌して造粒を行った。
また、二酸化炭素を有機溶媒回収タンクTa4へ排出し始めてから5分ごとにタンクTa4内の有機溶媒を取りだした。この作業を有機溶媒が有機溶媒回収タンクに溜まらなくなり、取り出せなくなるまで続けた。その結果、100分経過後有機溶媒が取り出せなくなった。この時点において脱溶剤が終了したと判断し、バルブV4を閉じて、二酸化炭素の流通を終了した。
さらに、圧力調整バルブV6を少しずつ開き、造粒タンクTa3の内部圧力を大気圧まで減圧することで、フィルターに捕捉されているトナー粒子9を回収した。
トナー粒子の製造例1において、樹脂溶液及び微粒子分散液を表8に示すものに変更し、製造条件を表9に示すものに変更した以外は、製造例1と同様にしてトナー粒子10〜30を得た。
得られたトナー粒子1〜30の粒度分布、円形度の変動係数、脱溶剤に要した時間についての評価結果を表10に示す。トナー粒子20及び24は、脱溶剤後に凝集体となっていることが確認されたため、粒度分布、円形度の変動係数の評価は行わなかった。
上記で得られたトナー粒子について粒度分布、円形度の変動係数の評価を行った。粒度分布の評価については下記の基準に基づいて判断を行った。
A:D4/D1値が1.15未満(非常に良好なレベル)
B:D4/D1値が1.15以上1.20未満(良好なレベル)
C:D4/D1値が1.20以上1.25未満(問題ないレベル)
D:D4/D1値が1.25以上1.30未満(問題の発生が懸念されるレベル)
E:D4/D1値が1.30以上(悪いレベル)
なお、下記A、B、Cは問題なし。下記D、Eは実用上問題を生じる。
A:円形度の変動係数が3.00未満(非常に良好なレベル)
B:円形度の変動係数が3.00以上3.50未満(良好なレベル)
C:円形度の変動係数が3.50以上4.00未満(問題ないレベル)
D:円形度の変動係数が4.00以上4.50未満(問題の発生が懸念されるレベル)
E:円形度の変動係数が4.50以上(悪いレベル)
なお、下記A、B、Cは問題なし。下記D、Eは実用上問題を生じる。
A:脱溶剤所要時間が40分未満
B:脱溶剤所要時間が40分以上80分未満
C:脱溶剤所要時間が80分以上120分未満
D:脱溶剤所要時間が120分以上
Claims (11)
- 以下のa)〜c)の工程を有し、
a) 結晶構造を取り得る部位を有する樹脂Aを含有する結着樹脂と、前記結着樹脂を溶解し得る有機溶媒とを混合し、前記有機溶媒に前記結着樹脂を溶解させて、樹脂組成物を調製する工程、
b) 前記樹脂組成物と、結晶構造を取り得る部位を有する樹脂Bを含有する樹脂微粒子と、二酸化炭素とを容器に投入し、前記容器内を下記式(1)で示されるゲージ圧力P1(MPa)及び、下記式(2)で示される温度T1(℃)に調節し、造粒することにより、前記樹脂組成物による液滴を調製する工程、及び
c) 前記容器内に前記二酸化炭素を流通させ、前記液滴に含まれる前記有機溶媒を除去し、前記容器から排出してトナー粒子を得る工程、
前記b)の工程において、前記樹脂微粒子を、前記有機溶媒に分散させた分散液の状態で前記容器に投入することを特徴とするトナーの製造方法。
1.0 ≦ P1 ≦ 8.0 ・・・(1)
TA1 < T1 < TB1 ・・・(2)
[TA1は、前記樹脂Aを前記有機溶媒に溶解した樹脂溶液Aを、ゲージ圧力1.0MPa〜15.0MPaの範囲で1.0MPa刻みに加圧した後に容器を密閉し、各圧力において、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から0.5℃/分の降温速度で冷却したとき、前記樹脂Aの析出に伴う発熱が最初に観測される温度と、そのときの圧力とをプロットした温度−圧力図において、各プロットを結んで得られる低温側に凸となる温度−圧力線A上の、圧力P1における温度を示す。
TB1は、前記樹脂Bを前記有機溶媒に溶解した樹脂溶液Bを、ゲージ圧力1.0MPa〜15.0MPaの範囲で1.0MPa刻みに加圧した後に容器を密閉し、各圧力において、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から0.5℃/分の降温速度で前記樹脂Bの析出に伴う発熱が終了する温度より5.0℃低い温度まで冷却後、0.5℃/分の昇温速度で昇温したとき、前記樹脂Bの溶解に伴う吸熱が最初に観測される温度と、そのときの圧力とをプロットした温度−圧力図において、各プロットを結んで得られる低温側に凸となる温度−圧力線B上の、圧力P1における温度を示す。]
- 前記b)の工程において、前記容器内を下記式(3)で示されるゲージ圧力P1(MPa)又は、下記式(4)で示される温度T1(℃)のいずれかを満足する条件に調節する請求項1に記載のトナーの製造方法。
P1 > Ptop ・・・(3)
T1 < Ttop ・・・(4)
Ptop及びTtopは、前記温度−圧力線Bにおいて、低温側に最も凸となる点の圧力及び温度を示す。 - 前記b)の工程において、前記容器内の温度を前記温度−圧力線Aを越えて低下させることなく前記圧力P1及び前記温度T1に調節する請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
- 前記b)の工程において、前記容器内の温度を前記温度−圧力線Bを越えて上昇させることなく前記圧力P1及び前記温度T1に調節する請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
- 前記b)の工程の前に、下記d)の工程をさらに有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
d) 前記樹脂Bを、前記有機溶媒に溶解させて前記樹脂Bの溶解液を調製し、該樹脂Bの溶解液を、温度TB0(℃)よりも低い温度で析出させることにより、前記樹脂Bを含有する樹脂微粒子の分散液を調製する工程。
[TB0は、前記樹脂溶液Bを入れた容器を、絶対圧力0.1MPaの条件下で、前記有機溶媒の沸点より5.0℃低い温度から、0.5℃/分の降温速度で冷却したとき、前記樹脂溶液B中に含まれる前記樹脂Bの析出に伴う発熱が終了する温度を示す。] - 前記c)の工程において、前記容器内を下記式(5)で示されるゲージ圧力P2(MPa)及び、下記式(6)で示される温度T2(℃)に保持しながら前記二酸化炭素を流通させる請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
P1 ≦ P2 ・・・(5)
T1−3 ≦ T2 ≦ T1+3 ・・・(6) - 前記P2(MPa)が、下記式(7)の範囲である請求項6に記載のトナーの製造方法。
6.0 ≦ P2 ≦ 15.0 …(7) - 前記樹脂Aの結晶構造を取り得る部位がポリエステルである請求項1〜7のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂Aは、結晶構造を取り得る部位と結晶構造を取り得ない部位とを化学的に結合したブロックポリマーである請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂Bの結晶構造を取り得る部位がポリエステルである請求項1〜9のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂Bが、有機ポリシロキサン構造を分子構造に含む樹脂である請求項1〜10のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
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